| 鍼灸徒然 |
| 2009年10月26日(月) | 全国大会 | |
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私たち鍼灸師の職能団体として最大規模の日本鍼灸師会は、毎年全国大会を開催しています。今年は、今月11日、12日に飯田橋のホテルメトロポリタンエドモンドで開催されました。 大会のテーマは、”鍼灸だから治せる”で、西洋医学の治療をしても成果の出ない症状に対して、鍼灸が有効であるというデータは、私たち鍼灸師からだけでなく、西洋医学的にも得られていて、これから21世紀の医療の中で、鍼灸がどのような役割を果たすことができるか、果たすべきなのかの熱い議論が展開されました。 最近、マスコミに鍼灸のことが取り上げられる機会が増えたとはいえ、まだ十分に一般の人には理解されているとはいえない治療方法です。どちらかというと、摩訶不思議な現象を引き起こすとして、スピリチュアルな雰囲気として受け取られがちで、時として難病がたちどころに治るということを宣伝している怪しい者がいることも事実です。 これから西洋医学がますます進化をして、人間の体の仕組みが解明されることによって、鍼灸の効果も解明されてくることでしょう。その過程の中で、団体の取り組みとしては、定期的に鍼灸師全体の資質向上に努めなければなりません。その結果として、鍼灸師だけが理解できる理論ではなく、西洋医学的にも説明できる効果を、一般の人にわかりやすく伝えていく鍼灸師が一人でも多くなり、それによって、鍼灸治療がもっと今以上に普及することになるでしょう。 |
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| 2009年9月28日(月) | 胸脇苦満 | |
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胸脇とは、前胸部と両腋下の肋骨部をいいます。苦満とは、充満した状態があり、押さえると抵抗と圧痛を訴える状態をいいます。つまり、胸部と肋骨の際の部分を押圧すると張った状態で抵抗感があり、押さえると苦しく感じ、肋骨の下に指を挟みこむことの出来ない状態をいいます。 この状態があるときに、東洋医学では一般に”肝気鬱結”の証といいます。肝気が滞っている状態で、精神的に不安定で、よく怒り、イライラし、ため息をよくつき、喉の詰まった状態が出てきます。女性では胸の張りがあり、月経痛やPMSが強いことが多く起こります。 一番の原因は、強いストレスに長期間さらされて、そのストレスを発散できないでいること。現代人に比較的に多い症状です。治療の際に、患者さんのお腹を触診しますが、この胸脇苦満の人が多くいます。押圧すると苦しがる人もいますが、そうでない人もいます。そのことを感じない人は、ストレスを強く受けているのに、そのことに気づいていないのです。体は、ストレスを溜め込んでいることに反応をして、その症状を出し、訴えています。なのに、当の本人がそのことに気づいていないので、どんどん症状は悪化してしまいます。 そうして、それがさらに亢進していくと、他の臓器に影響を及ぼすことになります。器質的に異常がないのに、胃の調子がよくない。下痢や便秘を繰り返す。頭痛やめまい、耳鳴りがする。検査をしても、どこも悪くはない・・・・それなのに、症状だけはあり、それがとても辛い・・・・多くの場合、体に溜まっている気や水、それから流れの悪くなった血が悪さをしています。その症状の表れのひとつが、胸脇苦満。 自分の肋骨と腹部の際の部分を押してみて、張って硬くなっていると、この症状になっている可能性が大。加えて、足の親指と人差し指の間にある”太衝”というツボを押して、強い痛みを感じる人は、肝気鬱結の状態になっている可能性が大。一日も早く、ストレスを発散して、リラックスをする時間と、少しの運動をする時間を作りましょう。酸っぱい物、柑橘系の果物や酢の物を摂り、太衝の指圧をするとなおいいでしょう。 |
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| 2009年8月31日(月) | 24時間マラソン | |
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先日、棒テレビ局で24時間マラソンを放映していました。23歳の若き女芸人さんが、フルマラソン3回分の距離を走りきるという内容ですが、放送時間内には到着しなかったものの、無事完走しました。元陸上選手とはいえ、ほぼ一睡もせず走りきるという、尋常ではない企画に、良く耐え忍んだと思います。 生放送中には放映されていませんでしたが、このマラソンだけの総集編の番組内で、鍼灸をしているシーンがありました。箱根駅伝でも参加選手に鍼灸を治療をして、実績のある鍼灸師が、100キロ以上を走って、股関節、膝関節に激痛の走る芸人さんに鍼をし、腰にお灸をしているところが流れていました。 それまで、激痛で顔を歪め、ふらふらになりながら走っていた芸人さんが、その後、痛みはあるものの、それまでのペースを上回る速さで走っている姿を見て、ナレーションでは一切触れていませんでしたが、鍼灸の効果があったのだと実感しました。 鍼灸は、痛みを取り除く、除痛効果が優れてます。また、張った筋肉を緩める効果にも優れてます。鍼灸の効果は、即効性がないと受け取られがちですが、実は、即効性があるのです。鍼の刺激に対して、体が一気に反応してくれるのですね。不思議です。体にはそのような機能が備わっていて、その機能にちょっと刺激を与えてあげるだけで、がらっと体は変わっていきます。薬で無理に変える必要はないのです。 このようなことが、広く一般の人に伝わることは、鍼灸の良さを知ってもらうためには、大切なことです。それと同時に、我々鍼灸師の一人ひとりが、日々研鑽を積み、その期待に応えられるようにしなければならないことは言うまでもありませんが・・・・ |
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| 2009年7月27日(月) | 肺の華は毛 | |
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先日、患者さんから脱毛について、聞かれました。その患者さん同僚の間では、脱毛が流行っているようで、その人以外は全てどこかしら脱毛をしているとのこと。中には、全身の75%を脱毛している人もいるとか。 夏の季節、肌の露出が多くなってくると、いわゆる無駄毛が気になってくるようで、手足を中心に脱毛をする人が多いようです。その費用も最近では低下しているようなので、余計に脱毛に拍車をかけているとのこと。 その患者さんいわく、必要があって生えているのだから、無闇に抜いてしまうのはどうかと思う・・・とのこと。たとえば、皮膚の保護であったり、体にとって重要な部分であったり・・・確かに、その通りです。 東洋医学では、体毛は、肺の華といいます。肺の状態が表れると考えてます。肺は天の気を取り入れる重要な器官で、また邪気の影響を受けやすい器官でもあります。体毛があることによって、邪気の侵入を防いでいますので、体毛が邪気の影響を受けてしまうと、肺にまで邪気が達し、肺の病気にかかりやすくなります。 なので、その体毛を剃ってしまうことは、邪気の侵入を容易にしてしまいます。皮膚がダメージを受けるだけでなく、肺にまで及んでしまうことになりやすいので、当然風邪などを引きやすくなってしまいます。 確かに、体毛が濃い人にとっては、肌を露出する時期に、見た目を気にしてしまいがちですが、体毛があることによって、体が守られているということを忘れないでください。若い人は、気血が充実しているので、多少の邪気であれば、大きな影響を感じることはないかもしれませんが、その邪気の影響に常に曝されていることで、体の奥深くにまで邪気が入り込み、大きな病気を引き起こす可能性が高くなることを忘れないでください。 たかが体毛、されど体毛です。体には無駄はないのです。 |
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| 2009年6月15日(月) | 標準化 | |
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2005年1月10日付の朝日新聞朝刊の一面に、経穴の国際標準化の動きと日中韓で位置がズレていた経穴が92穴あったことが報じられましたが、ご記憶の方もいるかと思います。一面に鍼灸の記事が載ることは滅多にありませんので、業界ではかなりのセンセーションを巻き起こしました。ネガティブに捉える人が多かったのですが、鍼灸の世界に注目が浴びることは決してマイナスではないので、私自身好意的に受け止めていました。 経穴がズレていては、当然効果も違うの???と疑問を持つのは、至極自然の成り行きです。日中韓の地域での経穴のズレは、もともと中国で発明された経穴という概念が、朝鮮半島から日本に伝わり、その過程で地域地域で発展し変化していくことは、どの文化でも起こることであり、これもまた自然の成り行きなのです。 それと同時に、同じ地域でも、長い年月を経て、たとえば2000年前の経穴の位置と現在の経穴の位置のズレももちろんあります。それは、人間の体が2000年の間に変化していることと、経穴の位置を測るための単位(基本的に”寸尺”表示)が、微妙に変化していること、それから経穴に対する解釈の変化に由来しています。 で、効果は違ってくるのか・・・・そもそも教科書的にきちんと並んでいる経穴は、臨床を何年もやっている鍼灸師なら、ないことに気付いています。ただ、それでは、たとえば症例を検討したりする際に、ある先生の経穴の概念と別の先生の同じ経穴の概念が違っていては、話が通じないことにもなりかねません。そうすると、この経穴に鍼をすると、こういう症状が改善するといっても、経穴の位置が違っていては、本当の意味で、その経穴の作用であるかを検証することが出来ず、いわゆるたまたま効いたということになってしまいかねません。 西洋医学の場合は、科学的に根拠のある医療(EBM:evidence-based medicine)を目指していますので、ある薬なり治療方法の効果を検証する際の、共通言語、共通認識が存在し、容易に検証することができます 東洋医学の世界でも、基本的には同じ概念に基づいて体を診て、治療をしていきますが、経穴の位置ズレは、科学的に根拠を示す上で、致命的な欠陥ともいえるのです。A鍼灸師とB鍼灸師が同じ症状に対して同じ経穴を使って治療しても、AとBの経穴の取り方が違っていては、その効果を検証するのは全く意味がないということなのです。 なので、世界共通言語として、経穴の位置をきちんと定めることと、東洋医学で使われる用語の意味を標準化することが大切なのです。その作業が、WHOに設けられた委員会によって4年にわたり検討され、昨年の5月に正式に終わりました。このことによって、東洋医学の”科学的に根拠のある医療化”が進むことでしょう。 |
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| 2009年5月11日(月) | ダブルブラインド | |
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ダブルブラインド法(二重盲検試験)という試験方法は、医薬品などの効果を検証する場合によく使われるます。たとえば、この薬は、頭痛に効きますよと言われて服用すると、頭痛に効く薬という思い込みがあり、その思い込みによる影響で痛みが和らぐことも考えられるので、実際のその薬自身の効果というのが、正確に判定することが出来ません。なので、その薬の本当の効果を見るために、薬を投与される側(被験者)の思い込みによる影響(偽薬効果)を分離するため、真薬(本当の薬)と偽薬(偽物の薬)を投与する被験者グループを用意して、それぞれの被験者には真薬が偽薬かを知らせずに試験を行い、効果を検証します。これをブラインドテストといいます。 ブラインドテストの場合は、被験者のみが知らない状態で試験をしますので、当然投与する側(実施者)は、どちらかが真薬や偽薬かを知っていますので、その投与するときの雰囲気や動作などが被験者になんらかの影響を与える可能性がありますので、その試験の結果に多少なりともブレが生じることが考えられます。その影響を排除するために、実施者もどちらの薬が真薬か偽薬かを知らない状態で試験を行う方法がダブルブラインドテスト(二重盲検試験)といいます。 最近、東洋医学でもこのダブルブラインド法による検証をしようという試みが始まっています。漢方の場合は、基本的に薬ですので、従来の方法で検証することは可能なのですが、鍼の場合、ブラインドテストをすることは、それほど難しくはないのですが、ダブルブラインドテストをするのは不可能だといわれてきました。 それは、鍼という道具を使うので、実施する側もそれが鍼かどうかを知らされない状態で 試験を行うこと自体、無理があります。形を見れば、それが鍼かどうかは一目瞭然だからです。ただ、それが鍼という道具だということが分かっても、本物の鍼か偽物の鍼かというのが分からなければ、一応ダブルブラインドにはなります。では、偽物の鍼とはどういうものを言うのか・・・・ 実は、私が卒業をした日本鍼灸裡療専門学校の高倉先生という、私が在籍していたときの担任の先生なのですが、この先生がこのダブルブラインド法に用いる鍼を開発していて、アメリカのハーバード大学やカナダ、オランダなどの大学から共同研究の依頼があり、世界中から注目を浴びています。 とかく、鍼灸治療は、他の民間療法と同じく治療機序のはっきりしない医学的に不完全な治療方法として、現代の日本の医療の中では、医療としての位置づけをされてはいません。近い将来、このダブルブラインド法が確立され、この方法によって鍼の効果が検証されることで、身近な医療として、広まっていくことでしょう。 |
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| 2009年4月13日(月) | グッドデザイン | |
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先日、新聞を読んでいると、最近は医療分野でも”グッドデザイン賞”を受賞するようになった、との記事と出会いました。どちらかというと、おしゃれなデザインとは全く無縁の無機質なデザインが多い医療機器が、最近では、患者やそれを使う医療に携わる人たちにとって、使いやすく、ソフトで暖かいイメージのデザインに変わってきたとのこと。 グッドデザイン賞は、知らない人はあまりいないと思いますが、グッドデザインの定義ともいえるでしょうか、その賞のコンセプトは、”ワクワクさせ、心を豊かにさせ、未来を提示し、社会を変えていく”、そんなデザインがグッドデザインとのこと。 そのグッドデザイン賞で、なんと鍼灸の分野から、セイリン社製の鍼が、選ばれたのです!”セイリン鍼灸針 Mタイプ”が、受賞した鍼なのですが、金属であるステンレス製の鍼柄(鍼の柄にあたる部分)と樹脂であるポリエチレン製の鍼管(切皮時に使用する管)を未使用であることがわかるように溶着してあり、一度外すと、再固定できない事が特徴。鍼柄は肉厚の薄く軽量なステンレスパイプに端面のR加工とグリップ処理で微妙な凹凸をつけてあり、鍼の操作がしやすいとのこと。 3月末にセイリンの清水工場に見学に行ってきました。国内では最大手の鍼灸メーカー。最近の鍼灸院では、ほとんどがディスポ(使い捨て)鍼ですが、このディスポ鍼を最初に開発したのが、このセイリンなのです。国内の工場で一貫生産していて、その衛生管理の徹底振りに、脱帽。材料の搬入から完成した鍼のパッケージまで、人が鍼に触れることはなく、同じロットの完成品の一部は、品質管理のために、全て社内で保管。滅菌状態を、数年にわたって検査するようです。 鍼は、中国が本場。鍼の基本構造は、数千年前とは変わってません。鍼先の形状も、ほとんど変化することはなかったのですが、このセイリンが、より痛くない鍼をと、セイリン独自の鍼先の形状を開発。今では、このセイリンが開発した鍼先の形状たスタンダードになっているとか。さらに、鍼先には、皮膚との抵抗を少なくするために、特殊コーティングが施されているとか。加えて、鍼管の角が丸いので、皮膚に当てたときに、不要な痛みや不快感がないとのこと。 見学後に、セイリンの担当の方からサンプルをもらい、さっそく自分に試してみました。今使用している鍼と比較したところ、鍼管の当たりがとても柔らかく、違和感がない!鍼が入るときの切皮痛がない!スムーズに入る!適度な響き感!むむむ、いいかも! なので、近々にこの鍼が当院の棚に並ぶことでしょう。やはり、日本の製造業の技術力は世界一なのだ!ということを実感しました。まさに、グッドデザインです! |
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| 2009年3月10日(火) | ファクトブック | |
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最近、マスコミに頻繁に登場するようになった鍼灸。私が所属している日本鍼灸師会が、マスコミ向けに”鍼灸ファクトブック”という鍼灸に関する基本情報をまとめた資料を作成しました。 未だ鍼灸は、馴染みのある治療法として、一般的には受け入れられてはいません。ただ、鍼灸治療が、大学病院をはじめとする医療現場で徐々に受け入れられてきて、一般の人にも鍼灸の効果が次第に認知されてきていることは事実。 じゃあ、一体鍼灸って何だ?という素朴な疑問に対して、個別にマスコミに積極的に情報発信する鍼灸師はいましたが、業界としては皆無。個別に発信される情報は、時として偏ったものだったり、誤解を与えるような内容であったり、必ずしも鍼灸を正しく伝えているとは限りません。 それが、最近になって、間違った情報が発信されないように業界として、統一した鍼灸についての情報を、特に一般の人に影響力のあるマスコミに対して提供していこうという意味で、この”鍼灸ファクトブック”を作成したようです。 鍼灸のことを、分かりやすく簡潔に解説している17ページほどの薄い冊子ですので、興味のある方は、こちらのサイトを覗いてみてください。 |
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| 2009年2月16日(月) | オーラ | |
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オーラは、その人が持っている肉体や精神的な生体のエネルギーが、体から放出されて、体を取り巻いている光のようなものを言いますが、言葉の意味としては、人間や物体が放出する雰囲気、霊気などを言うようです。 以前、妊娠している患者さんが光を放っているのを見たということを書きましたが、実はこれと同じような体験を、先日妊娠報告のあった患者さんでもしていたことが、カルテに記載されていたことから分かりました。 その患者さんは、体外受精を数回されていたのですが、次の体外受精に向けて鍼灸で体を整えていました。数回治療した後、体外受精して、順調に移植することができました。確実に着床するように、移植後に1,2回治療をするのですが、その治療するために患者さんが玄関を入ってきた瞬間。”あれ?”と感じました。 そのときはそれがオーラであるとな思っていませんでしたし、以前経験した光とも思っていませんでしたが、”あれ?髪の毛を茶色に染めたのかな?それにしても随分派手に金髪のような明るい茶色に染めたな・・・”と思っていました。カルテには、玄関に入ってきたときの患者さんのようすが、そう記載されていました。 ただ、いざ治療をしようとして、患者さんを見たときには、先ほど金髪に近いほどの茶色に見えた髪の毛ではなく、いつもの黒髪だったことを覚えてます。それ以降、そのことは忘れていたのですが、数ヶ月して、妊娠しましたとの報告を受けたときに、”あ、やっぱり!”とカルテを見て、そう思いました。 やはり、あの時見た金髪に見えたのは、妊娠したときに放っていたオーラだったのかと・・・・そういえば、髪の毛だけでなく、上半身全体が、金色に光っていたようにも思えいます。以前経験した光も、きっとその患者さんが放っていたオーラだったのだろう、そのとき思いました。 オーラは、まだ科学的にその存在は証明されていませんが、少なくとも、人間の体には微弱な電気が流れていることは事実なのですから、その電気が体の状態が劇的に変わる”妊娠”という状態になったとき、今までにない強い電気が体を駆け巡り、それが体の外へと光と伴って放出するということは、容易に想像ができます。 我々鍼灸師は、常日頃、患者さんの気を敏感に感じ取ろうと意識を集中しているので、そういうオーラも感じ取ることができるのかもしれません。 |
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| 2009年1月6日(火) | 気至りて効あり | |
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鍼を体に刺すと様々な感覚を感じます。その中でも重要な感覚に”得気”があります。中国では特にこの得気を重要視しますが、日本ではとかく無痛を良しとする傾向があり、あったとしても、温かい感じとかなんとなく感じる程度で、得気としてます。 中国の得気には、痛、重、脹、酸、麻の5種類あります。それぞれ、得気として重要な感覚ですが、場所によって、あるいは鍼に与える刺激によって、変わってきます。 ”鍼は痛い”と思う方は、この得気を”痛い”と表現する場合が多く、確かに得気にも痛がありますので、表現としては間違ってはいないのですが、それは意味のある痛であって、鍼が刺さる瞬間に、皮膚表面の知覚神経を刺激することによって起こる痛みとは、効果において全く違ったものなのです。 知覚神経を刺激されたときの痛みは、体の防衛のためにある痛みですから、基本的にとても不快です。不快に思わないと、その刺激を拒否するという行動を起こしませんので、下手をすると生命を危機にさらすことになります。 得気は、知覚神経とは違う神経を刺激しますので、適度な得気であれば、基本的には拒否反応を起こすような不快感はありません。いわゆる痛気持ち良いという表現になるでしょう。ただ、痛みに対してとても敏感であったり、恐怖感を持っていると、この得気も不快な痛みと混同して、単に”痛い!!”という表現になってしまうのです。 東洋医学のバイブルである”黄帝内経”には、”気至りて効あり”と書いてあり、得気がないと効かが得られないことが説かれています。より効果を出すためには、この得気を必要としているわけなのです。 では、得気がないと効果がないのかというと、そうではありません。体が実感としては何も感じていなくても、鍼の刺さった部分の細胞は確実の鍼の刺激を受けていますので、その細胞がしっかりとその刺激を周囲の細胞に伝達して、刺激がじわじわと伝わっていき、最終的にそれが自律神経を刺激することになりますので、全身作用を及ぼすほどの効果を得ることができるのです。得気は、全身に効率よく速やかに効果を出すための必要最低限の刺激量を測る目安であって、必ずしもなければいけないという感覚ではないのです。得気がなければ効果がないというわけではないので、得気の苦手な方には、無痛の鍼で、鍼の効果を十分に実感することができます。 鍼は痛いと思って鍼を敬遠していた人は、是非得気を伴わない鍼を体験して、その効果を味わってみてください。 |
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| 2008年11月28日(金) | アタリ | |
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最近、仕事が忙しく、なかなか釣りに行くこともできませんので、毎日ネットで釣り情報やら、釣り道具などのサイトを見てはため息をついています。 先日、ふとしたことから、釣りと鍼治療の共通点を見つけ、そのことで毎日頭が一杯になっています。なるほど、釣りは鍼治療の訓練になるし、鍼治療は釣りの訓練になると・・・・ 釣りは、ご存知の通り、竿と糸、それから仕掛けと餌という極シンプルな道具で、川や海に泳いでいる魚を捕獲する方法ですが、その釣りの方法には、魚の種類だけ、その方法があるくらい、バリエーションに富んでいます。しかしながら、これだけのバリエーションがある釣りですが、全ての釣りに共通しているのは、釣り方に対する考え方、姿勢、取り組み方・・・などなど。実は、これが、鍼治療と似ているのです。 まず、釣る魚の習性を理解していないいけません。それから、川や海の特徴を熟知していないといけません。自分が狙っている魚が、どこにいるか、どの時間に活発に活動しているか、餌は何が好きなのか。それから、海の潮の流れ、潮の干満、深さや底の状態など。これらは、疾患についての基本的な西洋医学と東洋医学の知識を身に付け、患者さんの体の特徴なり、体質、傷害されている部位を正確に把握していないと、治療が出来ないことに当たります。 釣りをするときは、これらの基本的には情報を把握した上で、当日の天候や気温、風力、風向の情報を加味して、どれくらいの針の大きさで、どの餌を使うか、錘の大きさはどれくらいにするか、それから、どれくらいの距離にどれくらいの深さ(これをタナといいます)に仕掛けを沈めるかを決めます。これは、まさに患者さんの感受性や症状の軽重、傷害されている部位とその深さ、どの経穴に反応が出ているか、その経穴の深さや大きさ、邪気の速さや動き方、当日の天候や気温、気圧、それにともなう陰陽のバランスなどを把握して、選択した鍼を、選択した手技を使って、正確に入れていくことに当たります。 狙い通りのタナに魚がいると、アタリがあります。あとは、じっくりと食わせて、適切なタイミングで合わせると、魚がヒットします。ヒットすれば、魚は逃げようと暴れますので、ばらさないように慎重に上げていきます。このときが、釣りの一番の醍醐味なわけです。鍼治療も、狙い通りのポイントに鍼を進めたときに、狙った硬結や邪気に鍼が到達すると、びくっと反応します。まさに、アタリがあるのです。アタリがあったら、慎重にその硬結や邪気に刺激を与えて、硬結は緩め、邪気は鍼に十分に食わせて、邪気が逃げないように引き上げていきます。鍼治療もこの瞬間に醍醐味がある訳です。上手く緩んで、邪気が抜けていけば、患者さんの辛い症状は楽になり、すっきりするのです。 この共通点を見つけて以来、釣りにますますのめり込んで行きましたし、鍼治療に新たな感覚を取り入れることが出来ました。これから、釣りも鍼治療ももっと楽しみになりそうです。 |
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| 2008年10月16日(木) | 肝 | |
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先日、肝癌で亡くなった俳優がいましたが、家族以外にはその病を明かすこともなく、死の1週間前まで気丈にも仕事をこなしていたようです。肝臓は、サイレント臓器とも言われ、病に侵されても痛みを感じませんので、重症化しやすいのです。なので、健康診断では、必ず肝機能をチェックします。 疲れやすいとかだるい、どうも元気がでない、最近お酒が弱くなったなどの症状が出てきたら、肝機能が低下していることを疑ったほうがいいでしょう。肝臓は、腸で吸収した栄養を蓄え、必要なときに体に送り出す働きがあります。それから、体に必要な酵素や脂肪の吸収に必要な胆汁を作ります。また、体に不必要なものや毒になるものを無毒化して体の外に排出してます。体の最大の臓器であり、重要な働きをしている臓器なのです。 東洋医学のバイブル”黄帝内経素問”には、”肝は将軍の官、諜慮これより出ず。”とか”肝は罷極の本、魂の居なり。”といいます。将軍といえば、防衛の要でもありますので、まさに肝臓の解毒作用そのものを表現してます。罷極というのは、体が極端な方向に偏らないようにバランスを保つ機能を表現してます。体に必要な酵素を作ったり、栄養の出し入れは、体のバランスを保つ機能がそれでしょう。そのためには、しっかりとした精神機能(魂)が必要というわけなのです。 この肝は、ストレスや疲労に弱く、機能が低下すると、体の流れが悪くなり、精神的に不安定になってきます。イライラしやすい、ちょっとしたことで怒る、感情の起伏が激しいなどの症状は、この肝が傷害されている証拠。じっと黙って、黙々と働き続けている肝臓の唯一のサインですので、これが出てきたら、ゆっくりと休ませてあげましょう。
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| 2008年9月2日(火) | 気と情動 | |
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北京オリンピックが終わって、あのときの感動も徐々に薄れつつありますが、ある患者さんが、オリンピックを観て無条件に感動します!と熱く語った方がいました。特に、2連覇の掛かった選手が優勝したときは、それが強かったようです。 最初のオリンピックは、ただ出場したいという気持ちで、モチベーションも高く、集中力もあったでしょう。そのおかげで、優勝をし、”超気持ちいい!!”と名言を吐く選手もいました。まさに、気が充実している瞬間です。しかし、いったん目標を達成してしまうと、その達成感から緊張感が緩み、集中力も欠き、モチベーションも下がります。次のオリンピックまで4年もの間、周囲の期待とプレッシャーが増幅。その重圧に耐えつつ、自分のモチベーションも上げ、実力をさらにアップさせないといけません。いったん緩んだ気を集中させるには、相当の時間と精神力が必要です。 気は、情動によって様々な変化を生じます。怒れば気が上ります。怒っている人は、顔が赤くなり、額に青筋が立ちます。まさに、気が上っている証拠。喜ぶと気が緩みます。オリンピックで優勝をした人は、笑顔であったり、嬉涙を流したりしています。笑うことは、緊張感が取れて、健康にも良いと言われていますが、それは気が緩んで流れがよくなるからなのです。悲しめば気が消えます。優勝を逃した人は、その場にうずくまって動かない人もいます。これは、気が消えて、体を動かすことが出来なくなってしまうのです。恐れれば気が行かなくなります。その試合に恐れを感じれば、気が滞り、思うように体が動かなくなります。実力のある選手が予選で消えるのは、おそらく勝負という重圧に恐れを感じたのでしょう。驚けば気が乱れます。試合は駆け引きが付きもの。突然の相手の変化に驚けば、気が乱れ、集中力を欠き、本来の力を発揮することはできません。労すれば気が耗ります。せっかく、オリンピックに出場できたのに、練習のし過ぎで、気をすり減らし、結局欠場してしまう人が何人もいました。思すれば気が結びます。あまりにもプレッシャーを感じすぎたり、あまりにも周囲の人のことを考えすぎたりして、気が結んでしまい、気が伸びやかに巡らなくなってしまったために、試合で失速してしまう人もいたでしょう。 以前は、スポーツの一種独特の精神論は好きではありませんでしたが、東洋医学を勉強するようになってからは、体は体だけで動いているのではなく、心の存在があって初めて、しっかりとした正常な動きをするのだということに気づき、スポーツには、体の鍛錬以上に心の鍛錬が必要なのではないか思います。 もちろん、スポーツに限らず、健康体でいることも、心の存在がしっかりしていることが重要なのです。 |
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| 2008年7月28日(月) | 頭部瘀血 | |
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鍼灸の専門誌に”医道の日本”という雑誌がありますが、先日この雑誌に神奈川県立精神医療センターの記事が載ってました。その医療センターのストレスケア病棟に鍼灸研究室がオープンしたというないようです。 最近では、大学病院などで鍼灸治療を受けられるところが増えてきましたが、今回は公立病院で鍼灸を研究するための部署が出来たということで、単に西洋医学の付属としての鍼灸治療ではなく、鍼灸治療の効果を積極的に評価していこうという試みで、私自身期待してこの記事を読みました。 この研究室では、西洋医学で効果のないうつ病の患者を治療をしているようで、その患者の多くは、脳内の血流が良くないとのこと。それを”頭部瘀血”と表現し、鍼灸で脳内の血流を改善することで、うつ症状を改善していこうという研究をしてます。 瘀血は、体の様々なところで、様々な症状を引き起こします。子宮が瘀血になると子宮筋腫や子宮内膜症になります。心臓に瘀血で侵されると狭心症や心筋梗塞になります。また、瘀血のある部分の組織を腫瘍化させ、それが癌になることもあります。もちろん、それが脳にあれば、脳出血や脳梗塞になりえます。そういう器質的に異常がでなくても、脳内伝達物質がスムーズに循環しなくなることで、うつ病などの精神的な症状を引き起こすことにもなるでしょう。 具体的な症状が出ているけれども、検査では異常が出ず、西洋薬では効果の出ない症状は、うつ病に限らず、たくさん存在します。そういう症状に対して東洋医学的な治療をして効果を挙げている報告は、最近では西洋医からも多くあります。これから、少しずつ鍼灸の効果が実際に評価されていけば、多くの人が安心して鍼灸治療を受けることができることでしょう。 |
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| 2008年6月30日(月) | 激戦!? | |
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最近、テレビなどで鍼灸の話題が取り上げられるようになりましたが、鍼灸院がどれだけ身近にあるかは、あまり知られていません。コンビエンスストアは利用する人が多いので、意外と身近に感じているようですが、東京都でどれくらいあるかというと、概ね5000店弱。あちこちで見かけるから、やっぱそれくらいあるよね、という感じですが、実は鍼灸院はそれを上回る6000店弱あるのです。 えっ!!そんなになるの!!と感じたも多いでしょう。実はそれだけ身近に鍼灸院はあるのですね。うちの周囲(絹ヶ丘)では、コンビには1店舗ですが、鍼灸院はうちを含めて3店舗あります。コンビには、利用頻度が多く、テレビでも毎日のようにコマーシャルが流れていますので、とても身近な存在ですが、鍼灸院がテレビコマーシャルで流れたことか聞いたことがありませんし、これから先もおそらくないでしょうから、やはり存在感はとても薄いまま。 東京都の中でも、八王子市は鍼灸院が多いところとして有名なのです。昔ながらの古い鍼灸院から、うちのようなまだ開業してそれほど経っていない鍼灸院まで様々ですが、八王子市は、実は鍼灸院の激戦区だったりします。存在が薄くて、激戦区だったら、つぶれるところも多いんじゃない???と思いがちですが、それなりにみなさん営んでいるようです。 ということは、それだけ需要があるということで、実は昔から鍼灸院は身近な存在として、多くの人の健康維持に役立っているのです。これから先も、街の中でひっそりと目立たずに、西洋医学ではどうにもならない症状を抱えた多くの人々を癒していくのでしょう。 |
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| 2008年5月13日(火) | 第三の脳 | |
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先日、”第三の脳”という本を購入。資生堂の主任研究者の著者が、まだあまり研究されていない皮膚を”第三の脳”と定義してます。当然、第一の脳は、頭蓋骨の中にある”脳”そのもの。皮膚が第三ならば、第二の脳は何かというと、それは”腸”。広い意味では”消化管”ですが、提唱されたのが、2000年に出版された”第二の脳”という本。 何ゆえ、腸が”脳”なのかというと、神経伝達物質(セロトニン)のなんと95%が腸で作られているので、まさしく脳そのもの。腸が、脳からの指令なしに独自の判断で、自らの機能を制御するための機能(神経系)を持っているというところからも、脳の脳たる所以とか。 そして、皮膚の脳だ!というのは、何ゆえかというと、皮膚も脳から独立した自己管理システムを持っているということなのです。皮膚に損傷があると、脳が修復しなさいという命令を出しているのではなくて、皮膚は自らの修復するシステムによって、修復するということ、また、皮膚表面の乾燥を調整しているのも、脳が常に皮膚の状態をモニターしているのではなく、皮膚自身が自分の状態をモニターをして、常に状態が一定になるように調整しているということらしいのです。 この本には、鍼灸のことも記載されていて、気の通り道である”経絡”について、今までは、神経や血管の走行にほぼ沿っているところから、経絡は、神経だとか血管だとか言われていましたが、実は、皮膚の表面にはそういう特殊な連絡経路があって、それが経絡を形成している一つなのではと仮定しています。確かに、経穴は、神経や血管、リンパ節が密集する部分に存在していることが多いので、それらが関与をしていると考えるのが自然ですが、それだけでは説明できないのが経絡。この不思議な経絡現象を解き明かす鍵が、実は皮膚に隠されていると言うのですね。 私たちが、治療するポイントを探るもの指先の皮膚感覚です。西洋医学と違って、その症状を治すのではなく、その人の本来持っている自己修復システムに刺激を与えて、根本から治すのが東洋医学。皮膚が自分の体の状態を常にモニターしつつ、修復しようとしている情報を、私たちの指先の皮膚がそれを感じとり、さらにそのシステムがスムーズに機能するために、その情報を発信している部分に鍼という刺激を与えるのが実は鍼灸治療ということなのです。もっと科学が発展すれば、鍼灸の魅力がさらに深まるかもしれません。 |
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| 2008年3月10日(月) | 筋の余り | |
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先日、患者さんが、”先生!爪の伸び方が早くなった!”と驚いていました。治療する前は、1ヶ月に1回くらいしか足の爪を切らなかったのですが、治療を始めてから伸び方は早くなり、2週間に一度は切らないといけなくなったとか。 東洋医学では、爪は”筋の余り”といいます。解剖学的にも皮膚が硬化したものが爪になるので、あながち間違ってはいないのですね。また、五行では肝と同じ”木”に配当されていて、”肝の華”とも言います。筋も同じ”木”に配当されていますので爪と筋もとても深い関係にあります。 肝の状態を診るのにも爪は重要で、爪が変形していたり、色が悪かったり、爪に何らかの異常が出ていると、肝の状態があまり良くないと判断していきます。爪の伸びが良くないのは、肝気の疏泄機能が低下しているために、指先の末端まで気血が十分に行き渡らないのが原因でしょう。 この患者さんも、ストレスが溜まって肝気鬱気味になっていた状態が、鍼灸治療をすることによって改善し、その改善した表れとして爪の伸びが良くなったのですね。 特に辛い症状がない場合は、鍼灸治療をしても目に見えて体の変化を感じることは難しいのですが、このように爪の伸びが良くなったとか、髪の毛の艶が良くなったとか、皮膚に張が出てきたなど、身体の表面の状態は確実に変化していますので、そのことに気づくと、身体が良い状態になっていることを実感することができます。 |
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| 2008年2月7日(木) | 不妊治療の難しさ | |
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不妊治療でいらしている患者さんが、通院しているクリニックのドクターから冷たい言葉を吐かれ、落ち込んでしまいました。
ご主人にも問題があり、一緒に鍼治療を受けているのですが、不妊専門のクリニックゆえ、体外受精を強く勧められ、悩んでいました。 どうにか限りなく自然な形で授かりたい・・・ そんな体外受精に踏み切らない彼女にドクターは、 生理が来るだけでも、まだいいでしょう。あなたの治療はしない。 彼女には大きな原因はないようですが、体外受精でないと難しいらしいのです。ただ、彼女は、ご主人の状態がもう少し良くなれば、せめてAIHで妊娠できるのではと思っています。とかく、体外受精を行うクリニックは、体外受精をした方が早く、確実と簡単に考えてしまいます。確かにそうかもしれません。原因不明の不妊症や年齢的に自然妊娠が難しい方の場合、タイミングやAIHで、いたずらに時間ばかり浪費するよりも、少しでも可能性があるうちに、体外受精をした方が妊娠する可能性が高まるかもしれません。 でも、人間にとって妊娠は、単なる生物学的な現象ではないのです。そこには、価値観や生き方、人間性など、人間の複雑な心情が絡み合っています。西洋医学は、おそらく生物としての生殖を全うさせるために、あらゆる手段を用いて妊娠を成功させるでしょう。もちろん、それが悪いとは言いません。どうしても器質的な疾患で、自然では妊娠が不可能な方にとっては、とてもありがたい技術であって、それによって、多くの人が幸せを感じているのは事実ですから、必要な技術であることは間違いないのです。 ただ、もう少し時間を掛けて治療をしていけば、自然に妊娠することができる人にとっては、そこまでの技術は必要ありませんし、経済的な問題や身体への負担の不安もあり、そこまでの治療は受けたくないという人もいるでしょう。西洋医学の医者は、どうしても人間を単なる精密な機械としか見ていない人が多いようです。心と身体の関係をとても重要と考える東洋医学とは、対極にある考え方です。その人の価値観、人生観、社会的環境など、その人にまつわる全てのことが、その人の身体に結びついていますので、そのことを抜きにして、治療をすることはできません。 せめて、それでなくてもいろいろなプレッシャーで押しつぶされそうになっている彼女たちに、限りなく彼女たちの希望を叶えてあげられる可能性のある方法をアドバイスしてあげてほしいものです。 |
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| 2008年1月9日(水) | 年末年始に思う | |
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昨年末、ある番組で、鍼灸の話題を扱った特集が放映されました。私自身、このニュースは見ていないのですが、見たという知人から教えてもらいました。ここ数年、マスコミに何かと取り上げられるようになりましたが、テレビで取り上げられるのは珍しいことです。 内容は、海外の鍼灸事情と、海外では鍼灸も含めた代替医療を保険で取扱うという動き、日本での鍼灸事情(無資格者と有資格者の違い等々)、そして不妊治療で鍼灸が行われているということが、取り上げられていたようです。 まだ、鍼灸治療自体、日本では6〜8%の人しか受けたことがないという状態で、大部分の人は全くの未経験。 どちらかというと最近では、欧米で注目されていて、盛んに治療が行われ、研究活動も盛んです。ただ、鍼灸の効果は、現象としては知られるようになりましたが、それを数値で表現するということが難しいので、科学的に検証することが難しく、再現性に乏しいのです。その番組でもこの点を指摘していましたが、その不安も近い将来、医学の進歩の中で解消されることでしょう。 少なくとも鍼灸をすることで、救われる人がいるのですから、私たち末端の鍼灸師は、ひたすら人を癒し続けていくことで、一人でも多くの人に鍼灸を知ってもらう努力をしていかなければと強く思った年末年始でした。 |
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| 2007年12月7日(金) | もうはまだなり | |
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もう大丈夫と思っていたら、まだだった・・・・という経験をされたことのある方は沢山いると思います。その逆で、まだと思っていたら、もう手遅れだったという経験もあるかと思います。 不妊治療をされている患者さんは、妊娠しても安心は出来ないようです。特に、流産の経験のある方は特にそういう傾向にあります。先日、来院された患者さんで、長い不妊治療の末にようやく妊娠された方がいます。一度妊娠はしたものの心拍が確認できずに流産した経験があるので、まだ陽性反応が出たレベルでは安心できないと、嬉しさ半分、いや4分の1くらいで残りは不安という感じでした。 確かに、妊娠したことはとても嬉しいことで、新しい生命が宿ったことの喜びをしみじみと感じることは、長い不妊治療をされて来た人ほど、強く感じると思いますが、その反面せっかく宿った命が、残念なことに失うという悲しみを迎えるときに、その絶望感は計り知れないものがあります。それゆえ、まだまだと慎重になる気持ちは、良くわかります。 まだまだと思っていた方が、もし流産という結果に終った場合に絶望感が少なくて済みます。まだまだと思って、もう大丈夫という結果になったときは、逆に安堵感と大きな喜びに包まれます。 なので、もうと思うより、まだと思っていた方が、精神衛生上良いのかもしれません。ただ、なかなか子宝に恵まれなくて、まだ治療しなく大丈夫と思っていたら、もう手立てがないなんてこともありますので、TPOで使い分けていかなければなりませんが・・・・ |
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| 2007年11月12日(月) | 腎を補うこと | |
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最近では、東洋医学が徐々にマスコミなので取り上げられる機会が多くなりましたので、東洋医学的な身体感について理解されている方も増えてきています。 先日、ある患者さんから、腎の話をしている際に”腎気は失われたら、増えないんですよね?じゃあ、腎気を補うことはできないんじゃないですか?”と素朴な疑問を投げかけられました そうなんです。腎気は減りはするけれども、増えはしないのです。腎気は、不摂生、過労、房事過多、久病などで、失われていきますし、年齢と伴に腎気は減少していきます。親から受け継いだ気なので、生まれたときに既にその量が決まってしまっているという訳なのです。 じゃあ、腎気を補うってどういうこと???それは、腎気を増やしているのではなくて、腎気の代わりになる気を補って、腎気をそれ以上減らさないようにしているのです。それから、腎気を直接的に補うだけでなく、自ら気を取り込むことで、腎気をそれ以上無闇に消費しない身体にしていくことも大切なのです。 食事から得られる栄養も気に変化し、体中を巡り、身体の隅々の働きを助けます。ですから、胃腸をコントロールしている脾気が充実していることも腎気をサポートする重要な要素になります。 それから、呼吸によって得られる酸素も栄養から気を精製するために必要な要素ですから、肺気が充実していることも大切です。気功もヨガも呼吸法を重要視していますが、深い呼吸をすることで、体内に天の気を取り入れ、気を巡らすことで、体内の気を補っていきます。 腎気は、男女問わず、特に生殖と深い関わりのある気ですから、新しい生命を創造することで、次の世代に十分な腎気を分け与えるという重要な役割りもある訳です。単に自分の健康のためだけでなく、自分の腎気を分ける我が子のためにも、腎気を補ったり、腎気をサポートするシステムをフルに活用するしていきましょう。 |
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| 2007年10月7日(日) | 副産物 | |
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不妊治療で来られている方は、不妊症だけではなく、その他にも様々な症状を抱えている方がほとんどです。健康診断でタンパク尿や血尿、血圧や血糖値の異常から、子宮筋腫や内膜症などの器質的な異常から、胃腸症状や自律神経失調症の慢性的な症状などを多かれ少なかれ持っています。 先日、リウマチを患っている患者さんから、”血液検査をしたらRAの値が正常値になっていました!”と、嬉しそうに話していました。もちろん、薬を服用していますから、薬が効いたのかもれませんが、ドクターが何をした?と不思議がっていたそうです。その方は鍼治療をしていることは伝えずに、何も・・・と答えたようですが、不妊治療をしている過程で、今まで持っていた他の症状が改善するということは良くあります。 東洋医学は、病名治療ではなく、体質を証というタイプに分けて、その証を改善するような治療をしていきますので、その体質が原因で現れている症状が少しずつ改善されていくのです。その結果として、不妊症を克服することができ、みなさん妊娠するに相応しい体になっていくのです。 生理痛やPMSが楽になることはもとより、乳腺炎や子宮筋腫、健康診断でいつも指摘されていた項目が改善したり、内臓や自律神経の不調が改善していくという、ある意味”副産物”があります。それは、西洋医学とは全く異なった方法で、体にアプローチしていくから出来る技であって、東洋医学の立場からすると当たり前のことだったりするのですね。 |
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| 2007年9月5日(水) | 不思議な光 | |
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以前、不妊症の患者さんを治療しているときに、不思議な光を見ました。この患者さんは3ヶ月ほど通っていたでしょうか。AIHを2度ほど受けて妊娠せず、3回目のトライをした後、治療に来ました。 まず、うつ伏せで肩から背中、腰に鍼をして、その後にお灸。次に仰向けになって、お腹から鍼をしていくのですが、このときに患者さんの顔の方からふと光が放っているのを感じました。 あれ?っと彼女の顔を見ると、いつも通り静かに目を閉じています。気のせいかな?それとも蛍光灯が点滅したのかな?それにしては、上からではなく、彼女の顔の方から見えたよな・・・などと思いながら、一通りの治療をして彼女は帰っていきました。
しばらくして、彼女からメールが届きました。”妊娠しました!” 他にも、患者さんのお腹がいつもよりも明るい色をしているとか、目が輝いて見えたとか、顔色がいつもよりも艶があるなど、そういう変化があった患者さんは、みな妊娠しています。 昔から、妊娠をすると顔つきが変わると言われていますが、やはり妊娠するということで、体のホルモンの状態が劇的に変化するために、体の表面にも様々な変化を表すのでしょう。東洋医学では、体内のエネルギーを”気”と表現していますが、新しい生命を宿すことで、その”気”が倍増して、光として体から放たれるのかもしれません。 |
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| 2007年8月6日(月) | 三陰交 | |
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6月から7月に掛けて、出産報告のメールがたくさん寄せられました。昨年の秋以降に妊娠された方の出産ラッシュです。IVFの末、ようやく妊娠された方、ARTで上手くいかなかったにもかかわらず自然妊娠された方、いくら薬を服用しても卵胞が育たなかったのに妊娠された方など様々ですが、無事にみなさん元気な赤ちゃんが生まれたようなので、私自身もほっとしています。 みなさんのお話の中で、共通しているのは、お産がとても楽だったということ。初産にもかかわらず、陣痛から数時間で出産できました!!との喜びの声。長い時間陣痛で苦しまなくて済んだということは、それだけ体の状態が良かったということなのですね。 妊娠前から、鍼灸などの東洋医学で、体を作っていますから、気血の状態はとても良くなっていたはずですし、加えて、安定期からの安産のお灸で、赤ちゃんはすくすく育っていますから、動きが活発です。お産のときに、脳下垂体からホルモンが分泌され、子宮の収縮活動が活発になり、陣痛が起きますが、足の三陰交にお灸をしていたということで、この子宮の収縮が助けられます。逆に、妊娠初期に三陰交に灸をしてはいけないというのは、子宮の収縮を活発にしてしまい、流産の可能性を大きくしてしまうからなのです。 内踝から指4本分上にあるこの三陰交に、これだけの偉大な効果があるということを発見した古代中国の人たちは、とても偉大だと思いますね。それが、これだけ医療技術の発達した時代にも十分に通用し、効果がしっかりと現れるのですから、人間の体にはまだ不思議なことがたくさんありますから、興味が尽きません。と同時に、益々鍼灸の不思議な力に魅了されます。 |
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| 2007年7月9日(月) | 西と東 | |
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日本では、明治維新後、それまで日本の主流の医学であった漢方医学を否定して、西洋医学が唯一の医学として、医療制度を作りました。その制度によって、いわゆる東洋医学は完全に医療制度から除外されることになりました。、もちろん、鍼灸も東洋医学のひとつで、江戸時代までは主流の医学の一つでしたから、当然除外されることになりました。ほそぼそと民間療法として、戦後まで生き続けていました。鍼灸は、戦後アメリカの占領下で、野蛮な医療として禁止されそうになり、一時この日本から抹殺されそうになりしたが、抵抗が強く、その後資格制度が設けられ、徐々に鍼灸治療が復権するようになりました。 70年代に中国での鍼麻酔のニュースが世界中を駆け巡ると、世界中で鍼灸が脚光を浴びることとなり、WHOでも鍼灸の効果が認められるまでに認知され、それに呼応するように、大学、病院などで、鍼灸が研究の対象として取り上げられる機会も増えてきています。90年代に入って、日本でもようやく国家資格として制度化され、日本の医療制度の一部を担うようになっています。 日本では、まだ西洋医学が中心の医療制度で、また保健制度が充実していますので、ちょっとした風邪や不快な症状があって、病院に行けばそれほど経済的な負担もなく治療を受けることができます。ただ、この医療制度や保健制度によって、全ての症状が網羅されているわけではなく、まだ国が認めていない治療法によって、自由診療という形でしか治療できない症状もあります。 西洋医学的にも人間の体は、全ては分かっていません。東洋医学的に考えるとすっきり理解できる場合もあり、西洋医学で治らなかった症状が東洋医学で改善する場合もあります。だからといって、西洋医学を捨てて、時として不可思議な反応をする体の一部分を取り上げて、それがあたかも万能かのように宣伝するまやかしの健康法には走りたくもありません。 少なくとも西洋医学的にも、鍼灸をすると体がある反応を示すことだけは分かっているわけですから、その仕組みさえ解明すれば、もっと多くの人に鍼灸が受け入れられ、もっと多くの人が救われることでしょう。 |
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| 2007年6月9日(土) | 眼力 | |
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東洋医学では、患者が発する様々な情報から身体の状態を把握しようとします。脈だったり、お腹の状態だったり、顔色だったりと、身体からは、その時の状態を情報発信しています。その一つに、目の輝きといいますか、目から発する情報があります。 人間の五感の中で、視覚からの情報が7割以上を占めます。それだけ、目は身体の感覚器の中でもっとも重要な器官なのです。単に情報を得るためだけではなく、身体の健康状態も、目は発信しているのですね。 目は、五臓六腑の精気が注ぐところと、東洋医学ではいいます。目に力があり、目が生き生きとして、輝いていれば精神状態も良く、反応も敏感で、言葉も明瞭な状態で、このような状態と”得神”といいます。神とは、脳を中心とした中枢神経系と心臓を中心とした循環器系を意味していますが、これらの活動が正常で、活発であれば、まさに神を得るのです。 逆に、目に力がなく、光もなく、瞳に生気がないようでしたら、”失神”といって、神を失うのです。精神状態が悪く、反応も鈍い、呼吸も浅く弱い、など身体全体の活動が不活発になります。 目尻と目頭辺りが赤くなると、肝気が滞っていることを表しています。ストレスで肝気が滞ると、イライラやちょっとしたことで怒る、気分の浮き沈みが激しいなどの症状が起きます。目尻や目頭が淡白色になると、気血が不足した状態を表します。目の周囲が落ち窪むと津液が損傷されていることを表しています。逆に腫れて浮腫んでいると、痰湿に侵されてることを表しています。 目を見るだけでも、身体の状態がある程度把握できますので、毎日鏡を見る際には、自分の目をじっと見てましょう。 |
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| 2007年4月6日(金) | 運命的な出会い | |
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先日、女性の患者さんから”先生とは、運命的な出会いなんです!”と唐突に言われ、一瞬戸惑いましたが、不妊症で来ている彼女にとって見れば、私の治療で少しでも体調が良くなって、結果的に無事に妊娠したですから、確かにそう感じるのかもしれません。 彼女は、他県から特急に乗って2時間ほど掛けて通院しています。同じ沿線とはいえ、2時間も掛けて来るのですから、かなり熱心な患者さんです。半年ほど通院して、無事妊娠。出産後も体調い管理のために時折やってきます。近くに鍼灸院があるらしいのですが、どうも婦人科系疾患には疎いということで、散々探した挙句、うちを見つけて、はるばるやってきたということなのです。 子供が欲しいと思ってなかなか妊娠しない場合、まずは婦人科クリニックに行く人が多いと思いますが、あえて彼女は鍼灸という未知の世界に飛び込んできたわけです、そういう選択をして、しかもかなり遠方の鍼灸院に通うという選択をし、しかもそれを続けるという決断をして、その結果として待望の妊娠という結果を得たわけです。確かに、運命的といえば運命的なのかもしれません。治療家として、患者さんからこのように言われるのは、とても嬉しい事で、数ある鍼灸院の中から自分の治療院を選んでもらって、しかも新しい生命の誕生という感動の機会を与えてくれるのですから、心から感謝しないといけません。 人間の運命というのもは、まさにこういうものなのでしょう。何かの力に導かれて、自分が選択していった道の先に、自分が追い求めていたものがある。その一つ一つの選択の中で出会った人たちというのは、まさに運命的な出会いなのかもしれません。 恋愛で男性と女性が出会うのもまさにそうなのでしょう。友達との出会いもそうなのでしょう。自分の人生に大きな影響を与える人との出会いもそうなのでしょう。これから先も、どれだけの患者さんたちと運命的な出会いができるのか楽しみです。 |
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| 2007年3月12日(月) | この気、何の気、気になる気・・・ | |
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春になると何かと気がざわめきます。春になるとなんだかか体の調子が悪くなるという方は意外と多くいますが、私のその一人。 この気は、何の気カというと、”肝の気”なのです。五行論によるとに、木に配当されている季節は春で、臓腑が肝となっています。つまり、春と肝は同じ木の性質があるんですね。木は春になると芽を吹きます。陽気が温かくなると、一斉に芽を出すのですが、そのときのエネルギーは凄まじいものがあります。 そういうエネルギーのダイナミックな変動のある時期ですから、当然人間の体にも大きな変動が起こるのです。肝は気血の流れを調整していますから、この気が活発に動き出すという事は、気血も一斉に活発に動き出すのですが、普段から不先生をしていたり、ストレスを溜め込んでいる人は、気の流れが悪くなっていますから、この気が動き出す時期になると、気の渋滞を引き起こしてしまいます。この渋滞が、ざわめきの原因なのですね。 それから、もともと気の弱い人(性格が弱いという意味ではありません(^_^.)・・)は、やはり気の動きに対して弱いので、この気がダイナミックに動く時期になると、体調を崩します。 そろそろ温かくなってきましたので、徐々に気が活発に動き出します。気のざわめき悩まされている方は、すっぱいものを積極的に摂りましょう。気の流れが良くなり、ざわめきが収まります。 |
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| 2007年2月3日(土) | 血余 | |
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東洋医学では、"髪は血の余り"といいます。髪は血液から与えられて艶やかになります。なので、髪の艶が良くて、張があるのは、血液の働きが旺盛である証拠なのです。また、”髪は腎の華”ともいます。腎気の働きによって血液が充実し、その状態が髪に現れるので、腎気の充足度がすなわち、髪の艶となって現れるのです。腎気は、若いときはとても盛んですが、歳をとるにしたがって衰えてきます。なので、歳取るに従って、白髪が増え、抜け毛が多くなるのは、仕方のないことなのですね。 最近、患者さんから”髪の毛の艶が良くなったんです!”ということを言われました。”それは気血が充実してきている証拠ですよ。”と答えましたが、やはりこの”髪は血の余り”であり”腎の華”というのは本当だったんだということを実感しました。 不妊治療をされている方は、鍼灸治療によって、身体が劇的に変化をするということをなかなか感じにくいので、治療の効果を実感することができないようですが、例えば、髪の毛の艶が良くなったとか、皮膚のかさつきがなくなり潤ってきた、などの身体のちょっとした変化を感じることによって、確実に身体が変化している事を知ることができます。 最近、美容の鍼というのが、マスコミなどに盛んに取り上げられるようになってきましたが、もともと鍼は美容に良いんですね。美容というよりも、肌や髪の健康といった方が良いかもしれません。気血を充実させて、気血の流れを良くすることによって、身体の表面にある、皮膚や髪、爪などは、とても生き生きとして艶やかになるのですね。ということは、逆に、皮膚や髪の毛がちょっとかさついているとか艶がないということは、それだけ気血が消耗し、流れが悪くなっているという証拠なのですね。みなさんは、いかがですか? |
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| 2007年1月18日(木) | 背中は語る | |
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よく”男は背中で語る”なんていいますが、男性だけでなく女性も背中で語っているということを、毎日の治療の中で感じています。治療する際に、ほとんどの患者さんは背部から鍼を打っていきますので、毎回背中がどんな状態になっているのかを診ています。 首から肩にかけてガチガチの人、肩甲間部が盛り上がってガチガチの人、丁度背中の真ん中辺りが板のようになっている人、今にもギックリ腰になりそうなほど張り詰めた硬さの人、逆に腰に力がない人や皮膚が軟弱の人もいます。 毎日の仕事でパソコンの画面とにらめっこをしている人は、どうしても眼精疲労が首と肩こりとなって出てきます。いつも緊張や不眠傾向の人は、肩甲間部が硬く緊張しています。多くのストレスを抱え、疲れている人は背中の真ん中が板のように硬くなります。いつも同じ姿勢で仕事をし、運動不足な人は、今にもギックリ腰になりそうです。 その人の性格や日常生活の姿勢、ストレスの度合いなど、全て背中に表れてきます。なので、背中を診ると、この人かこんな生活をしているのかな、こんな性格なのかなというのが分かってしまうのですね。まさに背中は語っています。その硬くなった背中に鍼を打つと、途端に筋肉が緩んでいきます。”あ〜、背中が軽くなった!”という患者さんは沢山います。今日もまた一人”あ〜楽になった”と帰っていきました。 |
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| 2006年12月11日(月) | 妊娠の脈 | |
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妊娠したかもしれない・・・そういうときには、市販の妊娠検査薬を使うことが一般的で、尿中のhCgを検出して、陽性か陰性を判定していきます。東洋医学でも、実は妊娠を知る方法があるのです。
一つは脈で見る方法です。妊娠するとどんな脈になるかというと、”お皿の上で珠を転がすように流れに淀みなく、脈の往来が円滑で、押さえた指をなめるように均等に触れる脈”と表現されています。ちょっとイメージが付かないと思いますが、通常脈は、手首の親指側やや下の部分にある、橈骨動脈で診ます。
この部分の脈を、上から人差し指、中指、薬指と順番に置いていくと、脈を触れることができます。人によって、指に触れる脈のリズムや強さが異なり、ゆっくりなリズム、早いリズム、強く跳ねるような感じ、少し強く押さないと感じないなど、様々な表情を見せます。 触ってみると分かると思いますが、脈のリズムは、最初が強めに感じ、すっと弱くなり、少し間が空いて、まだ強く感じます。滑脈の場合は、この最初の立ち上がりが強くなく優しく立ち上がり、そのままスムーズにピークを迎え、また徐々に弱くなっていきます。 なぜこのような脈に変化するかというと、妊娠をすると気血が充実してきて、血液の循環が活発になります。また、血管壁も弾力性に富んできますので、このようなスムースな脈状となるのですね。お腹を触診しても、独特のふわっとした感覚があります。普段硬いお腹をしている人でも、表面がマシュマロを軽く触ったときのような、ふわふわした感じがあります。 妊娠をすると、確実に身体の状態が変化していくわけですから、その微妙な変化を観察することで、東洋医学は妊娠を知ることができるのです。普段から。自分のお腹の感じや脈の感じを掴んでおくと、その差がはっきりとわかりますので、みなさんも試してみてくださいね。 |
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| 2006年11月8日(水) | 腹 | |
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私は、治療の際に必ず患者さんのお腹を触診します。日本では、漢方医を中心にして腹診の技術が発達していますが、中国などでは、どちらかというと脈を診る技術が発展して、あまりお腹を診ることはしないのです。中国で腹診が発達しなかったというのは、習慣上の問題があったらしいのですが、いずれにしても、日本は腹、中国は脈という図式があります。ただ、日本の鍼灸では、どちらかというと脈を診る人が多く、脈の状態のよって、その人の体調を診たり、治療方針を決めたりしています。 私の場合は、脈よりもお腹を重要視しています。お腹を触診することにより、異常のある臓腑や身体の気血津液の状態を知ることが出来ます。やはり、脈という間接的な情報よりも、お腹という直接的な情報の方が、分かりやすくより精度が高いと考えているからです。お腹から得た情報に基づいて、その臓腑に関連する経穴を選択し、鍼や灸の刺激で臓腑の調子を整えていくという訳です。 患者さんのお腹の状態で診ていると、良くあるタイプは硬いお腹です。お臍を中心とした上下左右とお臍の斜め下が一番多く現れます。それから、中髎(お臍とみぞおちの真ん中)と肋骨の際(丁度肝臓のある辺り)が硬い人が多くいます。 お臍の周囲が硬い人は、水毒があります。それから脾(消化器系全般の機能)が弱っています。お臍の斜め下が硬い人は、瘀血があります。肋骨の際が硬い人は、肝鬱(肝気の滞り)があります。いずれも、気血津液の滞りが原因で、お腹が硬くなっているのですね。女性の場合、下腹部に硬い輪郭のはっきりした腫塊が触れる場合があります。多くは子宮筋腫の可能性がありますので、一度近くの婦人科を受診することをお勧めします。 気血津液の滞りは、身体に様々な病理物質を作ります。自分のお腹にどんな状態かを知ることは、お腹に余計な病理物質を作らないための対策を立てることができますので、たまには自分のお腹を触ってみるのもいいかもしれません。 |
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| 2006年9月14日(木) | 気を送る | |
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先日、患者さんから”先生、手をかざして気を流しているんですか?体中気がビリビリと気が流れるのを感じるんですけど・・・”といわれ、思わずびっくり!”はい、気を送っていますので、そう感じるかもしれませんね。Kさんはとても敏感ですね。” 確かに、鍼を刺した後、鍼自身を1〜2mm程度の振幅で回転させ、同時に気を送っています。以前もお話したと思いますが、実はこの気を送るか送らないかが、結果に大きく差が出てしまうのです。 気を送るなんていうと、ちょっと怪しいと思われる方もいらっしゃると思いますが、例えば何かをしようとする時に、そのことに集中して、そのことが上手くいくように意識して行った方が、自分の思い通りの結果になることを、多くの人が経験していると思います。スポーツ選手は常にそうイメージを持って試合をしていますから、そのイメージがどれだけ強いかによって、その結果に大きな差が出るのです。精神力というのが、体力や技術以上に大切だといわれる所以で、”気合だ!気合だ!根性!根性!ど根性!”と絶叫するノリは、私自身好きではありませんが、やはり強くイメージできる精神力というのが、何事においても最終的には一番重要になると思います。 そのイメージすることが、すなわち”気を送る”ことであって、この気を送ることによって鍼の刺激をよりプラスに働かせることができるのです。ですので、私は、全ての患者さんに対して、この気を送る作業をして、鍼の刺激が身体の隅々まで届くようにしています。 この気を送るというのは、全ての人が無意識のうちにやってはずですから、それをもっと意識して強いプラスのイメージを常に持つように心がけると、もっと楽しい、明るい人生を送ることができると思います。 |
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| 2006年8月9日(水) | あれ? | |
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”あれ?最近、胃が痛くならない・・・”とか、”あれ?最近、不正出血がない・・・””あれ?そういえば、生理痛がない・・・”というようなことを、患者さんからよく耳にします。 鍼灸治療は薬と違って、即効性があまりありません。作用が穏やかなのです。もちろん、即効性を求めて治療する場合もありますが、多くは、体質を根本から改善していく”本治法”という治療法を取ります。本治法と対照的なのが、痛みなどの自覚症状を改善していく”標治法”というもので、治療後に自覚症状の変化を実感することが比較的に容易にできます。 当院には、不妊の患者さんが多いのですが、不妊という自覚症状は基本的にはないわけで、その他の、例えば生理痛だとか、排卵期に出血をするとか、生理前になると便通の異常が起きるとか、胸が張るとか、それ以外にも様々な症状が自覚症状として感じている人は多くいます。不妊というのはあくまで結果であって、その原因がやはりあるわけです。器質的に異常やホルモン値に異常がある人もいますが、そういう異常が全くない人もいます。器質的な原因がある人もない人も、身体の様々な自覚症状は持っていますから、その自覚症状を起こしている体の状態が、根本的な原因なのです。 私は、”鍼灸の効果はなかなか実感できないかもしれませんが、あるとき、あれ?そういえば・・・、というように感じますよ”というように、お話します。鍼灸は、あくまで身体が本来持っている治癒力、もとに戻ろうとする力(ホメオスタシス)に働きかけますので、”あれ?”というように、いつの間にかに治っているのです。 この”あれ?”は、逆に言うと、自覚症状が現れるときの”あれ?何か変・・・”というのと同じなのです。本当は、”あれ?何か変・・・”と思ったときに、鍼灸治療をするとそれ以上自覚症状を辛くさせることもなく、健康で過ごすことができるのですね。 |
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| 2006年7月5日(水) | ”気”が大事 | |
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私たち鍼灸師は、鍼をとして患者に気を送ったり、邪気を出したります。こういうとちょっと怪しい感じがしますが、私が以前、中国鍼の講習会に参加したときに、その講師の先生が、 ”有名な先生の治療方法を真似ても治すことは出来ない。それは、その先生が鍼を通して気を送るからだ。” というような趣旨のことを言っていました。鍼は単なる物理的な刺激ではないということなのです。もし、物理的な刺激であれば、誰がやっても同じ結果が出るはずなのです。けれども、同じ結果になることは少ないのですね。 これは、有名なシェフが作る料理のレシピどおりに作っても、決してそのシェフと同じように美味しく作ることは出来ないということに似ているのです。やはり、そのシェフ独特の隠し味があるのですね。 鍼の場合の隠し味は、その鍼灸師の”気”なのです。鍼を刺しているときに、あるいは鍼を操作しているときに、気を送り、また邪気を誘い出すというようなことが出るか出来ないかによって、その効果は全く違ってきます。いわゆる名人といわれる鍼灸師の先生たちは、この”気”が優れているのです。 ”気”というのほ、一般的に馴染みのない概念で、つかみ所のないものですが、気持ちの持ちようで、身体の状態が一変するということを経験された方もいるかと思いますが、そういう精神的な状態が、鍼を通じて患者の身体に対して影響を及ぼすのです。常日ごろから、気功や太極拳、あるいは瞑想などを通じて、良い気の状態に保つことは、鍼灸師として大切なことなのですね。 |
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| 2006年6月10日(土) | 百会 | |
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”そこは、何のために打つんですか?” と、時折、刺鍼中にそう質問されることがあります。確かに、不妊症で来ているのに、手に打ったり、足に打ったり、頭に打ったりと、一見何の関係もなさそうなところに、鍼を刺すのですから、疑問に思うのも無理はありません。 私は、その都度、ここはこういう効果があって、こういう症状を取るために打っているんですよ、というように説明してあげます。 頭の天辺には”百会”というツボがあります。頭部の症状、例えば頭痛やめまいのある方には、必ずといっていいほど使いますが、そういう症状がない場合でも使うときがあります。女性の場合は、不正出血や月経過多などの場合には、よくここを使います。また、のぼせ症状のある方にも使います。それから、胃下垂や子宮脱などの症状にも使うと効果があります。自律神経失調症などで、不安感や焦燥感がある場合にも、ここを刺激してあげるとリラックスすることができます。これ以外にも、痔の特効穴として、有名なところでもあります。 頭の天辺にあるこの百会は、体中の経絡が集まるところで、多いを意味する”百”と集まるを意味する”会”で、この名前が付けられているのですね。なので、体の全ての経絡に通じ、体の全ての症状に効くという訳なのです。何か気になる症状があったとき、この百会を指で押してみてはいかがでしょう。意外と気持ちいいものですよ。 |
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| 2006年5月17日(水) | 前向きに生きる! | |
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不妊治療で来られている患者さんが、”ここに来ると気持ちがポジティブになる!”とおしゃっていました。子供がなかなかできないということだけでも気持ちがネガティブになるのに、病院に行けばで散々ダメ出しをされ、輪をかけてネガティブになってしまいます。
気は、意思の方向に向かって動いていきますから、ネガティブになると言うことは、それだけマイナスの方向に気が動いてしまうわけです。その結果、気の流れが悪くなり、体のあちらこちらで滞った気が悪さをし始めるのです。 鍼灸をすることによって、この滞った気を元の通りの流れに戻ります。気が流れ始めると気持ちもポジティブになります。ポジティブになれば、塞いでいた気持ちが、解放されますので、さらに気持ちが軽くなり、ポジティブになってきます。 気の良い循環が出来上がれば、体もそれに合わせるようにして、良くなっていきます。病は気からというのは、実は気持ちの持ちようで、病気にもなるし、病気を治すこともできるということなのですね。 何か体が変・・・と思ったら、気の流れが悪くなっていることを疑ってください。気持ちがネガティブになっていませんか? |
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| 2006年4月19日(水) | 血液サラサラ | |
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先日、患者さんから、”血液がサラサラになりました!”とのご報告を受けました。不妊症治療で来られているのですが、多くの患者さんがそうであるように、瘀血証、つまり血液がどろどろで、血流が良くない状態でした。 治療では、活血化瘀という方法で治療をして、血液の流れを良くすることを目的にしていましたので、この知らせは私にとっても嬉しいものでした。 何で自分の血海がサラサラであることが分かったの??と聞くと、スポーツジムにある”血液年齢測定器”で測定したらしいのです。一般的に使われているものは、指先の末梢血管の柔軟性を測定するもので、動脈の硬さを測定して判定します。この患者さんの場合、Bランク(末梢循環が悪い状態)からAランク(正常な血液循環)になったようです。 血管は。血球細胞が進化したものですから、基本的には血液と同じ働きをします。血管の硬さは、血液の硬さとも言えます。なので、血管が柔らかいということは、それだけ血液もサラサラで、流れもスムーズということなのですね。 鍼灸治療は、実感として効果が見えにくいことが多いので、このように数値などの形で表されると、よりリアルに効果を感じることができそうです。 |
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| 2006年3月28日(火) | ハクキンカイロ | |
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使い捨てカイロが発売される前は、携帯カイロとして主流だった”ハクキンカイロ”。若い人は見たことはないかと思いますが、私位の年代の人は、一度は見たことがあると思います。あの独特のベンジンの臭いに、懐かしさを覚える人もいるかもしれません。
既に、発売が中止されたのだとばかり思っていいましたが、たまたまネットで愛好者のHPを見つけまして、まだ製造されていて、かなり愛好者がいるらしいことが分かりました。
当院に通われている方も、使い捨てカイロで、腰やお腹を温めている方は大勢いますが、これからのシーズン、ドラッグストアで手に入りづらくなります。その点、このハクキンカイロは、ベンジンさえあれば、一年中使えます。これから温かくなるのに使うの??と思われる方もいるでしょうが、暑くなってくると無常にも冷房があちらこちらで、冷え性の人に襲いかかってきます。そういうとき、このカイロをポケットに忍ばせて、冷えた手や足に当てて温めたり、冷たいものを飲んで冷えたお腹に当てて温めることで、冷えを克服することが出来ます。 使い方は、とても簡単。カイロを付属の専用ケース(フリース製)に入れると、見事に丁度良い温感が伝わってきます。実に心地良い温かさです。詳しい使い方等は、後ほど”冷え克服マニュアル”でご紹介します。 みなさんも、環境に優しいカイロを、是非愛用してみてはいかがでしょう。 |
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| 2006年3月8日(水) | へそ灸 | |
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へそには、”神闕”という立派な経穴があります。”闕”というのは、宮廷の門を表し、この経穴は”神が通る門”という意味があります。胎児の時、へそを通じて母親から栄養をもらっていますので、人間にとっては、まさに生命元そのもの。 昔から、このへそにお灸をして、健康を保ち、また病気を治していました。最近では、このへそ灸(へそ健康法?)が、健康ブームに乗って、ひそかに流行しているようなのです。 ぢラッグストアーの健康グッズコーナーに行くと、へそ灸用の商品がいくつか置いてあります。レンジで温めて、おへそに乗せるタイプのものですが、中には13種類の生薬入りものあります。火も使わずに、繰り返し使えますので、手軽で便利です。 本来、鍼灸院などでは、へそに塩を盛ったり、薄くスライスした生姜を乗せたりして、その上に温灸用の艾を乗せ、熱く感じるまで施灸していきます。また、陶器製のおわんをへそに乗せてその中で温灸を入れ火をつけるタイプもあります。 自宅でやるばあ場合は、先ほどのへそ灸グッズを使ったり、貼るカイロをおへそに当てたりするもがいいでしょう。両手を重ねて、おへその上に乗せるだけでも、じんわりと温かくなって気持ちが良いですよ。 へそ灸は、消化器系の不調だけでなく、冷えや月経不順などの婦人科系にはとても効果があります。是非、試してみてくださいね。 |
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| 2006年2月8日(木) | 鍼供養 | |
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昨日は、各地の鍼灸師会で鍼供養が行われたようですが、一般的な”針供養”は、縫い針を休ませるという意味で、豆腐やこんにゃくなどに刺して、日ごろの感謝を込めて供養します。我々が使う”鍼”の場合は、さすがに豆腐などには刺しませんが、やはり日々臨床で使う道具として、感謝の気持ちを込めて供養します。 鍼灸師も、いわゆる職人ですから、道具を大切に使う心や思い入れは、他の職人と同じです。ただ、最近は衛生上の問題から、使い捨ての鍼を使うところが多くなり、愛着を持って使い続けるという習慣が薄れてきています。体の内部に入れるものですから、仕方がないのかもしれません。 とはいえ、使い捨てであっても、一本一本愛情を持って丁寧に扱うという気持ちは変わりません。鍼灸師の技術の表現者である”鍼”に感謝し、一人でも多くの病に苦しんでいる人を救いたいと考えています。 |
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| 2006年1月18日(水) | 孤独との戦い | |
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私は掲示板以外に、メールでも患者さんからの相談を受けています。体の辛い症状のこと、体作りのこと、心の悩みなど・・・特に、不妊症でこられている患者さんは、周囲からのプレッシャーを受け、はたか見れば健康に見えるだけに、様々な辛い思いを抱えているようです。 先日、ある患者さんから ”不妊治療は、親兄弟や友達にも相談出来ないですし、 仕事で疲れて帰ってくる主人に話すのも悪いなぁと思ってしまいます・・。” とのメールを頂き、誰にも相談できず、ただひたすらに孤独と戦っているのだと思い、とても切なくなりました。おそらく不妊治療をしている方のほとんどの方が抱いている思いでしょう。話を聞いてくれる人がいるだけで、どれだけ心が救われるか・・・ 東洋医学は、心と体を一つとして診ていきます。心が塞ぐと、気も塞ぎます。この患者さんも”気持ちが楽になりました。”と書いてありました。気持ちの”気”も体に流れている”気”と同じですから、気持ちが楽になると、体全体が楽になるのですね。話を聞いてあげるだけでも、実は立派な治療になるのです。ですので、もし周囲に何か思い悩んでいる方がいましたら、そっと相手の話に耳を傾けてあげてください。 |
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| 2005年12月17日(土) | 三種の神器 | |
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三種の神器といえば、皇位継承の際に引き継がれる3種類の宝物で、”鏡””玉””剣”のことを言いますが、物事の重要な3つの要素を意味する場合にも使われます。 例えば、昭和30〜40年代の高度成長期の三種の神器といえば、”車”クーラー””カラーテレビ”でした。頭文字を取って”3C"とも言いました。最近では、”インターネット””@-mode””@Pod”で、”3I”なのかもしれません。 最近、不妊の患者さんからのご懐妊メールをいただいたときに、ふと”不妊克服の三種の神器はなんだろう。。。”と思いを巡らしていたところ、いつも私が患者さんに勧めている漢方と太極拳や気功、ヨガなどのゆったりとした運動・・・それに鍼灸を加えると、三種の神器になる!ということに気づきました。 そこで、不妊克服のための三種の神器とは、”漢方””気功””灸”で、その頭文字を取って”3K”ということになりました!漢方には、漢方薬の他に、薬膳も含まれますから、食事に気をつけるという意味も含まれます。気功の他には、太極拳やヨガ、その他のゆったりした体操やストレッチ、ウォーキングもいいでしょう。灸は、治療院で受ける鍼灸治療の他に、自宅でのせんねん灸を加えると、更にプラスになります。 みなさんも、この”3K”を心に留めて、日々体を創っていきましょう! |
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| 2005年11月21日(月) | 心と体は一つ | |
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先日、不妊治療で来院されていた患者さんから、妊娠しましたとのメールをいただきました。毎回、ご懐妊メールをいただくたびに、嬉しい気持ちで一杯になります。 この方は、病院での治療は、技術の押し付けと流れ作業的な診療になるから嫌だということで、初めから東洋医学で体を整えていこうと志していました。 東洋医学を多く分けると、湯液(漢方)、鍼灸、気功、推拿(按摩)に分けられ、体の内側と外側からの刺激と、セルフエクササイズによって、体の気血の流れを良くし、気血を充実させることによって、体を整えていきます。 この方は、まず太極拳(気功の一種)を始めまして、体を動かして、気を整えていました。それから、当院での鍼灸治療で、外側から気血を充実させ、それから漢方(偶然にも私が知っているドクターのところに通院!)を服用して内側から、体を整えていました。東洋医学のフルコースです。 4ヶ月ほどしたころ、今まで張り詰めていた気持ちが、ふっと吹っ切れたとのメールをいただきました。何事もがむしゃらにやり過ぎたと・・・周囲の様々なプレッシャーと、あれもこれもやらなきゃ、妊娠できないという、ある種の強迫感・・・ そのメールが来て間もなく、妊娠しましたという報告を受けました。 それまでにやってきた鍼灸や太極拳、漢方によって、今まで鬱屈していた気持ちが一気に解放したのでしょう。その瞬間に、体中に気が巡ったのです。そうして、本当の意味での赤ちゃんを迎えるための体になったのですね。 体が変わるということは、心も変わるということ。心が変わっていることに気づいたら、もう体は整っているということです。心と体が一つであることは、いろいろなところでお話をしていますが、まさにそのことを実感したひと時でした。 |
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| 2005年10月29日(土) | 女性と鍼灸 | |
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当院に来院している患者の9割以上は女性。大抵の鍼灸院は、女性患者が多いようですが、当院は不妊症の治療をメインにしていますので、余計に比率が高いかもしれません。 女性が自分の健康に対して敏感なのは、男性に比べて、体調の変化を毎月経験するからなのだろうと思います。男性の場合、規則的に体調の変化を経験することはまずありませんから、変化に対して鈍感なのかもしれません。 PMSで来院する女性の話を聞くと、1ヶ月の半分は憂鬱な時間を過ごしているのですから、その辛さは、想像するだけでも、耐え難いものがあります。定期的にPMSの治療で来る20代の女性は、生理前になると、とにかくだる、く眠気が襲ってきて、仕事に行くことも出来ないくらいになるようで、そうなると鍼灸にいかなきゃと、思うそうです。来るたびに”ここに来るとすっきりする!”と笑顔で帰られます。 女性は、体調の変化に敏感なだけでなく、鍼や灸の刺激にも敏感で、とても良く反応します。薬で体調をコントロールするよりも、ほんの少し体に刺激を与えてあげるだけで、たちまち良い方向に向いてくれます。こんなに簡単な治療法ですから、もっと多くの女性も、この心地良さを体験してほしいと思います。、 |
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| 2005年10月14日(金) | 怪しい世界!? | |
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鍼灸というものが、ここ数年、少しずつマスコミにも取り上げれれるようになり、一般の人にも医療の一つの選択肢として、認識されつつあります。大学病院などでも、鍼灸治療を積極的に取り入れているところもあり、西洋医学と東洋医学の良い部分を取り入れた
柔軟な新しい治療体制が生まれています。 ただ、まだ鍼灸という世界は、未知な部分が多く、何故鍼をして症状が和らぐのか、解明されていない部分が多くあります。その未知なる部分を、例えば気の流れが良くなったからとか、気血水のバランスを整えたからなどと、我々鍼灸師は説明をしますが、どうもこの気という概念が、科学文明にどっぷり浸かっている現代人には、理解することが困難なようで、”気を感じる””気を動かす”などと口走れば、”この人怪しい・・”となってしまいがちなのです。 一方で、恋愛の悩み、人間関係の悩みを持っている人が、自称(?)霊感占い師に殺到する現実があります。なんとも人間の認識の不可思議さに、ただ呆然としてしまう訳ですが、少なくとも西洋医学(WHOも認めている!)が、その効果を認めている鍼灸に、多少なりとも”怪しい部分”があるにせよ、”怪しい世界”ではなく、しっかりと世界に根付いている医療の一つとして、受け入れて欲しいと切に願うばかりです。 |
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| 2005年9月14日(水) | マッチング | |
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研修医が研修先の病院を探す際に、あらかじめ自分の希望を登録しておくと、コンピュータで自分の希望に合う病院を選んでくれるというシステムがあります。このシステムを提供しているのが、”臨床研修マッチング協議会”。最近の傾向は、大学病院を避け、研修システムが充実している一般の病院に流れているようですが、狭く分野の技術が身に付く大学病院よりも、幅広い臨床技術の身に付く病院に人気が集まっているようです。 これに引き換え、患者と病院のマッチングするようなシステムは残念ながらありません。自分の疾患に合う病院、自分の性格に合う病院を探すのは、大海に落ちたコインを探すようなもの。とはいえ、最近では、病院ランキング本などが出版されているように、徐々に病院の治療成績などの情報が知られるようになってきていますので、この情報を参考に自分に合う病院を探すことが可能となっています。 一方、鍼灸院はどうかというと、鍼灸それ自体が、それほど一般の人に浸透していない状況では、鍼灸院を探すのは更に困難を極めるでしょう。鍼灸治療は、西洋医学よりも治療方法が標準化されていませんので、鍼灸師ごとにその治療の仕方が異なるくらいに多彩です。ですので、その鍼灸院が自分の疾患に合う治療をしてくれるかどうかは、行ってみないとわからないというのが、実情です。ただ、少なくとも自分が抱えている疾患を得意としているか、そういう疾患を多く手がけているかどうかをチェックすれば、大きな間違いはないと思います。 鍼灸治療は、適応症にもあるように、基本的に西洋医学で言うところの診療科全てを治療することが可能です。長い間治療していくうちに、自然と得意な科目が出来てきます。最近では、HPを作っている鍼灸院も多くありますから、そこに書いてある得意疾患を参考に鍼灸院を選んでみてはいかがでしょうか。 |
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| 2005年8月23日(月) | 鍼好きと灸好き | |
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私は基本的に鍼と灸を併用して治療をしていますが、患者さんの中には、鍼はどうも苦手とか、灸の熱いのが嫌だという方がいます。以前、鍼と灸は中国の別々の地域で発達した治療方法といいましたが、それは、それぞれの地域に住んでいる人の体質に合った治療法を研究していくうちに、ある地域では鍼治療が、ある地域では灸治療が定着していったのです。 そういう治療方法ですから、やはり体質的に合う合わないがどうしても出てきてしまいます。それが、好き嫌いになって表れて来るのですね。 とはいえ、余程毛嫌いしていない限り、両方の良い所を活かした治療がベストですので、大抵の患者さんには、鍼治療と灸治療を併用しています。一概に、鍼。灸といってもその手法には様々なものがありますから、その手法の中で適切なものを選択して、なるべく鍼と灸をするようにしています。 |
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| 2005年7月23日(土) | 風邪 | |
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東洋医学では、風邪を”ふうじゃ”と読みます。風の邪気ですが、自然に吹いている風も時として邪気になりますし、電車や車が走行しているときに車内に入ってくる風も、またエアコンや扇風機の風も邪気になります。 五行では、風は木の性質に属し、季節は春、臓腑は肺と大腸、などと関係があります。春先に吹く春一番などをイメージしていただけると、わかりやすいと思いますが、まだ肌寒い時期の強い風によって、体内に邪気が入り込み、肺経に入るといわゆる”風邪(かぜ)”を引いてしまうのですね。肺は、呼吸器系だけでなく、皮膚も司っていますから、体温調整や汗のコントロールも失調していきます。 この夏の時期、汗を掻いたところに扇風機やエアコンの冷たい風に当たると、これと同じ現象がおき、体に邪気が入り、夏風邪を引いてしまうのです。冷たいものを飲食した体に外から冷えていくのですから、ダブルパンチです。蒸し暑いからといって、扇風機を付けっぱなしにしていると、朝起きたときに喉が痛くなることがありますが、これはまさに風の邪気の仕業。扇風機以上にたちの悪いのが、エアコンの冷たい風。この冷たい風は、現代では最悪の風邪(ふうじゃ)なのかもしれません。 |
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| 2005年7月11日(月) | 自然と不自然 | |
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以前、不妊に悩んでいる女性から治療についての相談メールがありました。不妊専門のクリニックに対する不満と治療に対する不安が綴られていました。妊娠をしたければ言うことを聞きなさいと言うような、ある意味技術の押し売りであったり、不妊の原因もそこそこに、いきなり人工受精をするように勧められたり、全く患者側の立場に立って話しをしてくれないということでした。
どこの病院も患者が多く、ベルトコンベアー式に治療が行われていて、まず薬ありきで、薬によって人工的に生理をコントロールし、、無理やりに卵胞を育て、受精をさせる・・・・確かに、そうしなければ、妊娠のしない人もいるのは事実ですから、決してそういうやり方を全面的に否定するつもりはありませんが、どうしても医療テクニックばかり研究されていて、その実験台として患者の人格がないがしろにされているという現実に、憤りを感じざるを得ないのです。 東洋医学は、あくまで人間が本来持っているホメオスタシスに働きかけて、自らバランスを整えて症状を改善してきます。 西洋医学は、化学的に作られて薬によって、症状をなくそうとし、病巣を除去ないし修復していきます。西洋医学によって、多くの人の命が救われていますから、時として大変有用で必要な方法ですが、それを過信すると、本来持っている内なる自然を破壊してしまうことになり、命を縮めることになります。西洋医学とほどほどの距離で付き合いつつ、東洋医学を上手く利用するといううのが、人生をより快適に生きる賢い方法でないかと思います。 |
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| 2005年6月25日(土) | 夏バテ防止 | |
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今年の梅雨は、空梅雨なのか、今日も晴れて30℃を超える暑さです。湿度の高いこの時期は、消化器系(脾胃)を傷めやすく、それに伴って体調を崩しやすくなります。体調を整えないまま、梅雨が明け、連日の暑さにさらされたり、冷房によってガンガンに冷えた部屋に長時間いる、冷たいものをたくさん飲む、などが重なると、たちまち夏バテになります。まさに、弱り目に祟り目。 夏バテにならないためにはどうしたらいいか・・・・巷で言われている夏バテ防止はさておき、まずは脾胃を整えることが一番の防止法になります。脾胃を整えるのに欠かせないのが、”足三里”。足三里は、胃の経絡上にある経穴ですから、胃の調子を整えるには最適な経穴。この足三里にお灸をすえていると、夏バテ知らずの快適な夏を過ごすことが出来るでしょう。 私も鍼灸師になる前は、夏になると必ずバテバテ(冷たいものの飲みすぎ!!(>_<))てになって、憂鬱な夏をすごしていましたが、今ではすっかり夏大好き人間になっています。 |
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| 2005年5月31日(火) | 黙って座れば・・・!? | |
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鍼灸というのは、もともと中国の別々の地域で発展した治療方法で、灸は北の乾燥した寒い地域、鍼は南の高温多湿の地域で発展しました。それそれ治療方法は、地域の気候風土で起こりやすい疾病に対して有効な方法で、その地域の人の体質に合った方法として発展してきたのです。 日本の場合、夏は高温多湿、冬は低温少湿ですが、体質的に鍼と灸はどちらも有効な治療方法で、日本の多くの治療院では、両方の治療をしています。もちろん、鍼専門の治療院もありますし、灸専門の治療院もあります。鍼を専門にするか、灸を専門にするかによって、おのずと来院する患者の体質や症状も違ってくるのですね。日本人の場合、体に湿邪を持っている人が多くいますから、基本的に鍼はとても有効な手段なのです。その人が体力のあるタイプれば、鍼だけの方が効果はありますし、体力のない虚証タイプの人であれば、灸を組み合わせた方が効果があります。特に女性の場合、虚証タイプで寒邪(冷え)に犯されている人がほとんどですから、灸を多用した方が効果があります。また、年配の方も虚証タイプが多くいますから、灸がとても効果があるのです。 ”甲の薬は乙の毒”という諺があるように、その人にあった治療方法でないと十分な効果は得られないばかりか、却って症状を悪化させてしまうことにもなりかねないのですね。ですから、しっかりを患者さんの体質、症状を見極めることが大切になってくるのです。黙って座ればピタリと当たる・・・どこぞの占い師のように、患者さんを毎日見ていると、会った瞬間に分かるようになるものなのですね。
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| 2005年5月11日(水) | 自家製もぐさ | |
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5月になると一気に緑が濃くなります。目に青葉ですね。足元を見ると、そろそろ雑草が生えてきます。うちの周辺は、以前、雑木林で鬱蒼としていました。今では、大規模開発によって、緑はかなりなくなりましたが、直ぐ目の前に、まだ一部雑木林が当時のままの姿を残しています。
その雑木林を縫うように、遊歩道が設けられているのですが、その道沿いに、蓬がびっしり生えてきます。これから6月にかけて、一気に生えてきますから、みなさんの地域でも道端で必ず見かけると思います。この蓬は、お灸で使われているもぐさの原料ということを、以前お話しましたが、この蓬の葉の裏の毛がもぐさになります。 私は、毎年、近所に生えている蓬を採取して、自家製のもぐさを作ります。作り方はそれほど難しくありませんから、素人の方でも作ることが出来ます。今年も作る予定ですから、その様子を後日アップしますが、ここで簡単に作り方をお話しましょう。 蓬を茎ごと採取します。大きなビニール袋3袋くらい採取しましょう。これくらいの量だと、手の握りこぶし程度の量のもぐさができます。採取した蓬を、1週間程度、天日でからからに乾燥するまで干します。乾燥した蓬から葉の部分だけ取り、その葉を両手で、わらを撚るような要領で、余分な部分を取り除いていきます。後は、ひたすらこの作業です。かなり余分なものが取り除かれた状態になったら、今度は目の細かい篩を用意して、その上で細かい不要物を取り除いていきます。また、これを何回もやっていくうちに、段々と黄色くなってきます。これを繰り返せば繰り返すだけ、綺麗な黄色になっていきます。温灸用に使うには、多少黒っぽい状態でも十分なので、適当なところで終了しましょう。 作ったお灸は、生姜を3mm程度の厚さにスライスして、楊枝で5箇所ほど穴を開け、親指の先くらいの大きさのもぐさを乗せて点火して使用してください。体が温まります。 |
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| 2005年4月12日(火) | 坐骨神経痛 | |
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実は、私は坐骨神経痛もちで、冷えたり腰が疲れてくると左臀部に鈍い痛みがビリビリと走ります。この坐骨神経痛は、20代の頃からの付き合いで、湿度の高い梅雨寒の時期や冬の寒い時期は、疲労にかかわらず痛み出します。もちろん肉体労働や激しいスポーツをした後も痛みます。坐骨神経痛を経験した人であれば、姿勢を変えるたびに痛む、この辛さはお分かりいただけると思います。 寒い時期は、腰にホカロンを当てておくと比較的楽になります。神経痛を取り除く基本は、まず温めることですが、それでも痛いときは、仕方がありません、自分で自分の腰と臀部に鍼を打ちます。うちの治療院で一番太くて長い鍼(治療では滅多に使わない太い鍼ですが・・・)を、左手に持って、患部に鍼を打ちます。 いつもは、鍼管を使って、トントントンと軽い感じで、鍼が皮膚に接触するときの痛みが起こらないよう、鍼を送り込んでいきますが、自分の腰など両手が使えない場所の場合は、片手しか使えませんから、鍼を持って一気に送り込んでいきます。痛そうに感じますが、これが意外と痛くないんですね。中国式の鍼の場合は、日本のように鍼管を使って鍼を送り込んでいくことはせずに、片手に鍼を持って、瞬間的にスッという感じで皮膚に送り込んでいきます。中国鍼は、日本の鍼に比べて太いですから、このようなやり方が出来るのですが、日本の細い鍼では、曲がってしまいます。 鍼を送り込んだ後は、響きが出るように、いろいろ鍼を操作して刺激を与えます。神経痛の場合、ある程度強い響きがあった方が後々楽になるので、ズンズンと響かせます。自分の体ですから全く遠慮がいりません。この響きの後のすっきり感が、たまらなく癖になります・・・鍼灸師になって良かったという瞬間ですね。
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| 2005年3月30日(水) | 耳鳴りと難聴 | |
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鍼灸は、西洋医学と違って、体のもともと持っている免疫力を高めたり、恒常性(ホメオスタシス)に働きかけたり、自律神経失に刺激を与えて、元の健康な状態に戻します。その作用は、ゆるやかですので、鍼を打って、その場ですっきり症状がなくならなくても、ある日突然、以前の症状がないことに気づきます。 先日、60代の男性が、長年騒音の激しい職場で働いていた関係で、右耳が耳鳴りと難聴になってしまったと言って来院されました。病院では、検査をしても、特に内耳にも異常は見つからないし、外耳にも異常はなく、結局”老化現象”として片付けられてしまったようです。このように、症状があるにもかかわらず、病院では治らない、治せない、手に負えない、といって、半ば放置してしまうのは、医療家として、怠慢だと感じます。 この男性にも、何十年もかかってなってしまった症状だから、直ちにすっきり耳が聞こえるようにはならなくても、ある日、あれっ聞こえてる、ということに気づくはずですから、と伝えました。 |
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| 2005年3月4日(金) | インフルエンザ | |
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インフルエンザの流行が、ようやくピークを迎えています。私は、まだインフルエンザには罹ってはいませんが、私の家族は今週の月曜から未だインフルエンザでダウンしています。私もうつるのではないかと戦線恐々としているわけですが、今のところうつっている気配はありません。 インフルエンザ予防の基本に、手洗い・うがいがありますが、確かにそれを徹底して行ってはいますが、どうもそれだけではないと思っています。 そのわけは、毎日治療院で、もぐさの煙の中で過ごしているからなのです。もぐさの原料は、ヨモギですが、ヨモギは、北海道を除く日本全土の日当たりのよい山野、道端に群生しています、どなたでも必ず 目にするごくありふれた、薬草です。昔から”草もち”のとして親しまれていますね。 実は、このヨモギには、殺菌作用や免疫増強作用があるのです。ヨモギをお茶にして飲んでも、てんぷらなどにして食べても、それからアルコールにつけて薬酒としても、火傷や傷口に直接貼っても、効果抜群。ヨモギの葉の裏にある細かい毛だけを精製して作られてもぐさは、もちろん同じ効果があり、お灸をすることによって、白血球数が増加し、免疫力が高まるというのは、さまざまな研究で実証されています。 自宅でお灸をされている人は分かると思いますが、お灸をするとかなり煙がでます。あの煙を吸うと却って気管支を傷めてしまいそうですが、中国では、鍼灸院に通っている人で、風邪を引く人はいないとまで言われているほど。あの煙にも殺菌効果があるのですね。もぐさの煙を毎日吸っている私は、インフルエンザには罹らないという訳なのです。 |
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| 2005年2月16日(水) | 症例:不妊症 | |
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30代前半の女性、結婚5年目、特に避妊はしていなかったが、妊娠しないので病院に行こうかどうか迷っていたところ、当院のHPを見られて、来院されました。病院に行かずにファーストチョイスで鍼灸院に来るのは大変珍しいことなのですが、本人曰く”病院嫌い・・・”とか。漢方やら健康食品やら、いろいろ試してみたようですが、あまり効果がなかったようです。ネットでいろいろ調べていると、どうやら鍼灸が良いらしいということで、勇気を振り絞って(?)来院されたようです。 鍼灸院に来院される方のほとんどが、病院での治療で治らないからとか、どうせ病院にいっても治らないから、なのです。病院で治らない症状が、鍼灸院で治る・・・そういう症例は枚挙に暇がありません。 この患者さんは、病院で不妊症と診断されたわけではありませんが、定義からすると、不妊症ということになります。避妊などをせずに夫婦生活を送っているにもかかわらず、結婚2年以上経ても妊娠しない場合は、不妊症と診断されます。原因は様々ですが、原因不明というのもかなり多くあります。当院に来院している不妊症の患者さんの中では、原因不明というのが一番多いのです。 去年の11月から治療を開始して、今年の1月に妊娠が判明しました。ややPMSの傾向がありましたので、その改善を目的に治療をしていました。症状が大分改善できてきて、そろそろかなと思っていた矢先の朗報でしたので、やはり今まではお腹が妊娠にするのには相応しくない状態だったのかなと推測しています。鍼灸の治療によって、受精に相応しい卵子が出来たか、あるいは受精卵が着床するのに相応しい子宮が出来上がったか・・・いずれにしても天使が赤ちゃんを運んできてくれたわけですから、そのことに感謝しつつ、喜びを噛みしめたいと思います。
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| 2005年2月3日(木) | 症例:機能性胃腸症 | |
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昨年の暮れ、20代後半の男性が、”数年前から胃の膨満感に悩んでいるので鍼で治して欲しい”と、来院されました。病院での検査では多少の胃炎が認められる程度で、薬を処方され服用したが、一向に治らなかったようです。以前にも、20代前半の女性が同じような症状を訴えて来院したことがあり、その女性も病院では特に異常が認められず、自律神経失調症だと診断されたようです。その女性は鍼灸治療後、胃がとてもすっきりしたと、1回の治療で終了しました。 最近、”機能性胃腸症”という考えがあり、『上位腹部もしくは心窩部に限局した不快感やあり、3ヶ月以上の期間にわたって症状が出現し、そのうちの1/4以上の期間に症状があるもの、そしてその原因となるような器質的疾患あるいは代謝疾患などがないもの』と定義されています。症状は、上腹部痛、上腹部不快感、腹部膨満感、悪心、嘔気、嘔吐、ゲップなどです。 この男性も、この”機能性胃腸症”の可能性が高いので、一通りの問診、触診をして、治療をしました。そのときはそれほどはっきりした治療効果を実感できなかったようですが、とりあえず2,3日すると胃がすっきりしているのに気づくよと言って、お帰りいただきました。年が明けてまもなく、再度来院され、”今までの胃の膨満感がすっかりなくなっている!”と大喜びで報告され、同じ治療を施して、治療は終了shました。 病院にいっても治らない胃などの不快感は、意外と鍼灸治療を施すと1回ですっきりしてしまうことがあるのですね。西洋医学では、このような不定愁訴の治療はもっとも苦手としています。病名が付かないと薬が処方できませんし、治療自体ができない。その点、鍼灸はいくらでも方法があって、どんな不定愁訴にも対応することが出来ますので、一見奇跡的に思えるような効果を出るときがあります。ほんの少しの刺激を体に与えてあげるだけで、体が反応して治っていくのです。不思議ですね。、
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| 2005年1月5日(水) | 風邪予防 | |
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今日も晴れて、風が強く空気も乾燥していますが、いよいよインフルエンザが流行するシーズンとなりました。 風邪の兆候として、鼻水や咳、悪寒などがありますが、よく背筋がそくぞくっとすることがあります。これは、風邪(ふうじゃ)が丁度、首の根元の辺りにある”風門”という経穴から入ると、このぞくぞくという感じが出てくるのですね。ですので、風邪を予防するには、首筋をホカロンなどで温めたり、首筋から冷気が入らないようにマフラーをすることが大切なのです。 それから、更に予防を完璧なものにするために、この”風門”と”大椎”にお灸をします。”風門”は第一胸椎の棘突起突起(骨が凸ているところ)の下のくぼみから左右4センチ程の距離のところにあり、”大椎”は。第七頚椎棘突起突起(首を前に倒したときに一番盛り上がった突起)の下のくぼみにあたります。この3ケ所に市販の温灸で温めると、風邪予防になりますし、初期の風邪であれば直ぐに治ってしまいます。是非、お試しください。
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| 2004年12月11日(土) | ちりげの灸 | |
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昔から小児の疾患には、このちりげの灸がやられていました。特に”疳(かん)の虫”の治療に用いられていました。不思議なもので、ここに1壮小さなお灸をするだけで、その夜は夜鳴きせずにすやすや寝てしまうのです。うちの子供たちにも、このちりげの灸をやっていました。ミルクが欲しいとき意外は、あまり起きなかったと記憶しています。本当に子供には効果のあるお灸方法です。
どの場所のツボにお灸をするかというと、背中の第3胸椎の突起のある下の凹みの部分です。なかなか分かりずらいと思いますが、大雑把に言うと、肩甲骨の縦の長さを4等分して上から4分の1の高さで、胸椎の突起を見つけその直ぐ下の凹みです。 このツボは、疳の虫以外にも、子供の大抵の疾患に効果があります。子供は、ちょっとした刺激で免疫力がUPし、自分で体を治してしまうのですね。その生命力には脱帽です。
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| 2004年11月26日(金) | 年末といえば・・・ | |
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早いもので、来週は師走になります。一気に年末ムードが盛り上がっていきますね。年末といえば、そろそろ忘年会の企画をされている方もいると思いますが、幹事さんにとっては大忙しの時期です。 忘年会につき物なのが、アルコールです。一年の嫌なことを忘れて、来るべく新しい年に期待をかけつつ、ついいつもより深酒になってしまうのもですが、翌朝、後悔先に立たずのことわざ通り、頭はがんがん、胃はむかむか・・・そう二日酔いですね。 私は、季節の変わり目や疲労が溜まると、胃がむかむかしてしまうのです。胃に熱が溜まるのが原因なのですが、そういう時手っ取り早くむかむかを取る経穴に鍼を打ちます。前腕にある”内関”という経穴です。少し深めにず〜んと重く響かせて、しばらく鍼を捻ります。自分の体なので、少々荒っぽい手技をしますが、でもこの方が即効性があるので、ずんずん響かせます。鍼を抜いて、しばらくすると胃がすっきり!!二日酔いの胃のむかむかにも 効果は絶大です。二日酔い予備軍の方は、是非お試しください。
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| 2004年11月8日(月) | 熱を下げる鍼 | |
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先日、一番上の娘が体がだるいし喉が痛いと訴えたので、熱を測ってみたら38.5℃。扁桃腺の脹れやすい娘は季節の変わり目や、冬の乾燥する季節になると必ず扁桃腺を腫らし熱を出す。そこで、熱を下げる鍼と扁桃腺の腫れをとる鍼を、ちょちょんとやってあげました。 熱を下げる鍼は、良く知られているのが手の爪の根元付近にちょっと鍼を刺し直ぐに抜いて出血させる刺絡という方法。それから、耳の縁に鍼を刺して出血させる方法。今回娘にやった鍼は耳の縁に鍼を刺す方法をやりました。出血させるわけですから、少し(かなりかな・・・(^_^.))痛いんです。それで、”痛いから我慢してよ”と言いつつ、ちくっと両耳に。”痛い!!”と大騒ぎ。それから、背中の大椎という経穴の付近と頭の天辺にある百会という経穴に散鍼(鍼の先1o位を鍼管から出して、とんとんとんという感じで刺しては抜きする方法)をして、喉仏付近にある人迎という経穴に浅い鍼を刺して、寝かせました。 その日の午後には熱は平熱に下がり、喉の痛みもなくなり、もとの元気を取り戻しました!もちろん薬は飲ませませんでした。あまり薬に頼り過ぎるのは、体が自分で体のバランスを修正しようとする力をなくしてしまいますからね。
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| 2004年10月15日(金) | 月経前症候群 | |
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私の妻は、生理前になると激しい頭痛と吐き気、うつ、めまいなどの自律神経失調様症状や、肩こり、腰痛などの症状を表し、ひどいときは寝込んで起き上がれない状態にまでなってしまいます。その度ごとに私が鍼で治療をして、症状を軽くはしていました。最初は単に体質的ものだろうと思い思い治療をしていましたが、インターネットなどをいろいろ調べていくうちにPMSと(premenstrual syndrome:月経前症候群)いう言葉に行き着きました。 Yahooなどの検索サイトで、このPMSをキーワードにして検索すると、ヒットする件数が意外と少ないのです。ほとんどの女性は、程度の差はあるでしょうけれども。毎月、生理で起こる体の不快感に悩まされていると思います。にもかかわらず、あまりの情報の少なさに、驚かされます。毎月起こる症状なだけに、その状態が普通なのだろうと、病院にもかからないし、ただ一人その苦しみに耐えているのでしょう。 先日とあるPMS関連のサイトを閲覧して、そこの掲示板には、PMS症状に苦しみ悩んでいる女性たちの書き込みが多くありました。女性たちの筆舌尽くしがたい辛い症状が切々と綴られています。私は男なのでその辛い状態は体験できませんが、毎月妻の辛い姿を見ていますのでその女性たちの辛さを察することはできます。これだけ多くの女性が、誰にも相談できず、悩んでいるのに、その情報と彼女たちの受け皿が少ないのは残念でなりません。 最近では、更年期障害などの治療で産婦人科では漢方薬が処方されているようで、産婦人科領域で東洋医学に対する理解も深まっているよるようです。ただ、鍼灸治療が婦人科系疾患、とりわけPMSなどの症状にとても有効である事はあまり知られていないようです。東洋医学では気血水を整える治療をします。PMSは、この気血水の乱れから起こりますので、漢方薬や鍼灸治療でこの気血水を整えることによって、症状がとても楽になります。副作用もなく体の状態を整えていきますので、体にとても優しく、本来持っているその人の状態を取り戻すことでいます。一度お試しください。きっと今の辛さから開放されることでしょう。
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| 2004年9月29日(水) | 元気で長生き!! | |
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東洋医学が目指すのは、分かりやすく言うと”元気で長生き!!”。 西洋医学では、確かに長生きは実現しましたが、”元気に”がどうも抜け落ちているようです。介護保険導入で過剰なサービスをしたために、寝たきり、車椅子生活のご老人が増えたという笑えない話があります。 東洋医学は、数千年前から人の健康を診て来ました。まだ、西洋医学が主流でなかったつい最近まで、鍼やお灸は身近な存在だったのですね。”子供のころはよくお灸したものよ!”なんて、おばあちゃんおじいちゃんから聞いて人も沢山いると思いますが、そうやってみんな健康で生活し、最期の日まで元気に過ごしていたのですね。 ”お灸はお年寄りがするものだと思った!”と若い女の子が言ったのを鮮明に覚えていますが、子供のころからお灸をやっていると、まさに無病息災!!なのです。特に、昨今、クーラーの利いた部屋で冷たい 飲み物を飲んでいる若い人たち、特に女性にはお灸が一番効くんですね。生理痛、生理不順などで密かに悩んでいる女性は多くいると思いますが、それは体を散々に冷やしたツケなのです。そういうキンキンに冷えた体にはお灸が一番!!。その冷えた体をそのまま放っておくとどうなるか・・・・最近、さらに増えている”不妊症”になりますし、50代近くになると辛い”更年期障害”なります・・・・それだけではなく、子宮内膜症、子宮筋腫に、それから・・・・婦人科疾患のオンパレード状態!!になってしまうんですよ。 ”なんか調子悪いなぁ〜”と思って生活している人は大勢いると思います。そのくらいでは誰も医者には行きませんよね。その”調子悪いなぁ〜”が積み重なると、”病気”として自覚するようになります。この時点でようやく医者に掛かろうかなって思うようになりますが、”寝れば治るや”とか”仕事が忙しいから”といって、それを放っておくと、ある日て突然倒れてしまうなんてことになるんです。医者は病気にならないと治療してくれません。薬だってくれません。”気のせいですね”とか”それは年のせいだからね・・・”なんて言われませんでしたか?だから、”調子悪いなぁ〜”では、医者に行かないんですね。本当は、この”調子悪いなぁ〜 ”の段階で調子を整えていけば、病気になることはないし、突然倒れることもないんです。 東洋医学は、この”調子が悪いなぁ〜”の段階から治療するのです。だから、鍼やお灸、漢方もそうですが、東洋医学に馴染みがある人は、健康で元気の過ごしています。毎日お灸をしていたおばあでゃんやおじいちゃんはちょっとやそっとのことでは病気しません。病気の芽をお灸で摘み取っているんですね。だからいつも元気!! 若い人も今から鍼やお灸で自分の体調を整えていれば、大きな病気をすることもなく一生元気で生きていくことができます。中高年にさしかかった人も、今からでも遅くはありません。誰でも等しく訪れる老いを健康で迎えることができます!もう還暦を過ぎてしまった人も大丈夫です。それ以上老いないように今から始めてください!!
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| 2004年9月28日(火) | 肩こりと胃 | |
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開業してまだ3週間ほどですが、開業2日目から毎週来院している70代のおばあちゃん(というには失礼なほど若い感じの女性)は、とにかく右肩がこるからどうにな鍼で治してくれといって来院してきました。手で肩を触ると、確かにこっているが、それほど激しいものではない。多少ふっくらとした体型。いろいろと問診していると、どうも胃が調子悪くなると、肩こりが激しくなるらしい。ではと、背中の真ん中あたりの皮膚が黒ずんでいる。こりもある。お腹を見ると、おへぞの上あたりがやはり黒ずんでいる。しかもふにゃふにゃ。”おばあちゃん、相当胃が弱っているね。”と私。”冷たいものばかり飲んでいたからね。”と患者さん。この夏、観測史上最も暑い夏だったから、冷たいものをたくさん飲食したのでしょう。そのツケが、季節の変わり目にいろいろな症状として現れるのですね。 肩こりは、さまざまな原因で起こります。血行不順、生理の時、肝臓の調子が悪い、心臓の持病、もちろん胃の調子が悪いなどなど・・・単に長時間書き物をしたとか、重い物を持っただけではないんですね。たいていその裏に体調や体質の素地があるんです。 そこで、肩のこっている部分に鍼とお灸。それから胃の調子を整えるために背中とお腹、それと足に鍼とお灸をしてあげました。”あ〜、体が軽くなった!!”と、今日もご機嫌で帰っていきました。 | ||