| 鍼灸をご家庭で |
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| 19.月経過多・過少の灸 | |
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月経時の経量が異常に多い状態を月経過多、異常に少ない状態を月経過少といいますが、経量については、一般的に、月経の量が非常に多く、2時間おきにナプキン交換でも間に合わず、レバーのような血の塊が頻繁にでるなどの症状がある場合を”月経過多”といい、月経期間が3日以内であったり、ナプキンを必要としないほど経量が少ない(20ml以下)場合を”月経過少”といいます。 原因としては、いずれもホルモンの分泌異常と子宮などの病気が主。月経過多の場合、排卵後に分泌される黄体ホルモンが十分に分泌されないことが原因で、月経過少の場合は、月経を起こすために必要なホルモンの分泌が少ないことが原因で、いずれもまだ生殖機能が未発達の10代に多く起こります。月経過少の場合は、20代以降の女性で、過度なダイエットやホルモンバランスが崩れることによって、排卵が起こらず、それに伴って子宮内膜が厚くならないために、経量が少なくなることもあります。また、30代以降の女性の場合は、ホルモン分泌の低下によって、子宮内膜が十分に厚くならないために、月経過少になることがあります。 子宮の病気として、子宮筋腫や子宮内膜症、あるいは子宮がんなどで月経過多になります。最近では、20代の女性でも、子宮がんに罹患する人が増えていますので、注意が必要な疾患です。子宮が未発達の場合、また流産や中絶をした後の月経では、月経過少になることがあります。 東洋医学では、月経過多を”経水過多”、月経過少を”経行微少”などといいます。月経過多の場合、気虚や血虚、実熱や虚熱、痰湿などで起こるとされており、月経過少の場合は、血虚や腎虚、血寒、気滞などで起こるとされています。 月経過多、月経過少の症状に応じて、下記の経穴が特効穴として知られています。
《月経過多》
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| 18.カゼ予防の灸 | |
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冬になり空気が乾燥してくるとカゼが流行してきます。代表的なのがインフルエンザ。ワクチンを打たれる方も多いかとおもますが、ワクチンを打っても安心は出来ません。 東洋医学では、”風邪(ふうじゃ)”といいますが、西洋医学では”感冒”といいます。一般的にカゼというのは、東洋医学の”風邪(ふうじゃ)”を当てています。 カゼは、文字通り風邪が身体に入ってきて、悪寒、発熱、頭痛、鼻閉などの症状を引き起こします。西洋医学的には、ウィルスが上気道に感染することによって、潜伏期間を経て発症しますが、寒さや乾燥などの邪気以外にも、このウィルスも邪気の一つになります 西洋医学では、ウィルスが気道に入ることによって発症しますので、基本的にうがいと手洗いをすることによって予防していきます。東洋医学では、風邪が肩にある”風門”から入ると言われていますので、この風門にお灸をして予防をしていきます。風邪が入ると首後から肩にかけてぞくぞくっとしますが、その場所がおおよそ”風門”になります。門の字が付く経穴は、気の出入り口なので、そこを狙って邪気が入ってくるのです。 カゼを予防するには、この”風門”以外にも、カゼの症状に合わせて、経穴にお灸をするとさらに効果が上がります。
【風門】
【肺兪】
【足三里】 |
| 17.浮腫み改善の灸 | |
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女性で身体の浮腫み で悩まれている方は、多いと思います。浮腫みは、様々な原因で起こりますが、局所に起こる浮腫みの場合は、感染や捻挫などの外傷が原因で、その原因がなくかることによって、浮腫みもなくなります。全身性の場合は、その原因は多岐にわたり、下記のようなものがあります。
【心臓性浮腫】
【肝臓性浮腫】
【腎臓性浮腫】
【栄養性浮腫】
【その他】 東洋医学では、”水腫”といいます。更にこの水腫を陽水と陰水に分けています。陽水は、主に腰よりも上の部分が浮腫む場合をいい、陰水は主に腰よりも下の部分が浮腫む場合をいいます。 水腫の原因は、三焦(身体の横隔膜までを上焦、横隔膜から骨盤までを中焦、骨盤から恥骨までを下焦)の機能が失調しているときに起こるとされています。また、三焦以外にも肺・脾・腎の機能が失調したときや、それぞれの関係がスムーズに行かなくなったときに起こるとされています。
【陽水】
【陰水】
《陽水タイプの浮腫み》
【陰陵泉】
《陰水タイプの浮腫み》
【足三里】 |
| 16.デトックスの灸 | |
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デトックス (Detox) とは、体内に溜まった毒素や老廃物を排出させるという意味ですが、最近、様々な健康法や健康食品が出ています。日常生活で摂取している食物や飲料類には、多かれ少なかれ化学的に作られた添加剤が含まれ、また、害虫駆除のための殺虫剤、成長を促すための薬物等々、何らかの形で、人体に影響はないだろうという基準以下という業者の表示とそれを管轄している農林水産省や厚生労働省を信じて摂取していますが、過去にも、食品に含まれていた毒性の強い物質によって、様々な健康被害が起きていますので、そう楽観的に摂取し続けることはできません。 デトックスは、様々な方法を用いて、このような人体の悪影響を与えるような有害な化学物質を体外に排出していきます。最近では、ゲルマニウム温浴や岩盤浴に見られるような、汗を通して排泄しようというのか流行っています。また、お茶や健康食品を摂取して、尿や便を通じて外に排泄しようというのも、依然と人気があります。 では、鍼灸ではどうやって、このデトックスをするのかというと、実はちゃんとデトックスのための特効穴があるのです。この経穴は、戦前から戦後にかけて活躍された沢田先生が、毒消しの灸として使ってた特効穴です。中毒でも薬毒でも毒の付くものなら、ここに施灸すればよい、といっていました。実際にそう治療され、効果をあげていたそうです。
【築賓】
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| 15.内蔵機能回復のへそ灸 | |
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臍(へそ)には、”神闕”という経穴があります。神の気が通る門戸という意味があります。胎児は臍を通じて、母親から栄養を得るところから、この名がついているのですが、人間が最初に得るエネルギーはこの臍からなのですね。まさに神から与えられるエネルギーとも言えます。なので、臍はとても大切な部分であり、経穴なのです。 夏場になると、意外とお腹が冷えています。臍の周囲を触ると、ヒヤッとした感覚があります。また、お腹の血流が悪いと、臍の周囲が硬く、押すと圧痛があります。下痢や便秘の人も、臍の周囲を押すと痛みを感じたり、硬い場合があります。 東洋医学の腹診では、臍周囲に硬さや圧痛などの症状が現れると、”脾胃”の病変として診断し、”脾胃”を整える治療をします。その一つに、”へそ灸”があります。へそ灸の方法は、いくつかありますが、代表的なのは、お臍に塩を詰めて、その上に艾を載せ、火をつける方法と、しょうがやにんにくを薄くスライスしてお臍に蓋をするように置き、その上に艾を載せ火をつける方法があります。 いずれも自宅でするには難しいので、もっと簡単にへそ灸を楽しむ方法をご紹介しましょう。
【へそ灸の効能】
【へそ灸グッズ&利用方法】
使い方は、やや熱めのお湯(60〜70℃前後)をペットボトルに入れ、タオルなどに包みます。温度を確かめながら、タオルの厚さを調整し、おへそに置きます。10分以上は温かさが持続します。段々と冷めてきますので、適宜タオルを薄くするなどして、温度を調整してください。ペットボトルにお湯を入れる際には、くれぐれも火傷をしないようにお気を付けください。
C蒸しタオル
Dホットパック
Fその他、へそ灸商品 |
| 14.無月経改善の灸 | |
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無月経には、18歳を過ぎても月経が来ない”原発性無月経”と、初潮があった後に予定月経の時期を2週間以上過ぎても月経が来ない”続発性無月経”があります。 ”原発性無月経”の原因としては、子宮、卵巣などの発育異常と機能不全、あるいは視床下部や脳下垂体に異常がある場合。月経が起こるシステムは、視床下部から分泌されるホルモンが脳下垂体を刺激し、LH(黄体形成ホルモン)やFSH(卵胞刺激ホルモン)を分泌するところから始まります。これらのホルモンが卵巣に働き、また卵巣から分泌されるエストロゲンなどによって、子宮内膜を厚くします。妊娠が成立しない場合は、内膜は剥がれ落ち、月経が始まります。この一連のシステムのどこかに欠陥があれば、月経は起こらなくなります。”続発性無月経”の原因も、基本的に原発性無月経と同じですが、二次的に月経システムのどこかに異常が発生することにより、月経が起こらなくなります。
【原発性無月経】
【続発性無月経】
@精神的ストレス A栄養障害による無月経 Bシーハン症候群 Cホルモン剤の乱用 D乳汁分泌による無月経 E頭部外傷や精神病からくる無月経 Fホルモン性無月経 G流産後 子宮性続発性無月経 甲状腺・副腎皮質の疾患による無月経 糖尿病性続発性無月経(全身性無月経)
【使用する経穴】 上記の2穴のみを使い、せんねん灸などの温灸を施します。 これらの経穴は、奇穴といって、経絡上にない、経験的に効果のあると確かめられた経穴です。 |
| 13.滋養強壮の灸 | |
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先天の気(腎気)は、親から受け継いだエネルギー。この先天の気は、減ることはあっても増えることはありません。なので、それを常に補わなければなりません。 仕事をしたり、激しい運動をしたり、あるいは性生活などすることによって、この先天の気は失われていきます。また、不規則で不摂生な生活、長期の病気などのよっても、損なわれていきます。きちんとした食事、睡眠や休息、あるいは養生によって、消耗した気を補うことが出来ますが、それが十分でなかったり、あるいは消耗する気が多すぎたりすると、気が不足した状態の”気虚”になってしまいます。 気虚になると、体力が落ちるばかりでなく、免疫力も低下して、風邪や病気に罹りやすくなります。また、男性では、遺精、早漏、インポテンツ、あるいは造精機能低下による男性不妊になり、女性では月経不順、月経量減少、性欲減退、卵巣機能低下による不妊になります。 そこで、常日頃からの養生として、滋養強壮の灸をお勧めします。
【使用する経穴】 上記の2穴のみを使い、せんねん灸などの温灸を施します。皮膚が赤くなり、深部まで熱さが伝わったら、終了します。出来る限り、毎日続けるようにしましょう。腎気が充実して、消化機能がアップし、不足している気を補うことができます。 |
| 12.月経困難症改善の灸 | |
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月経困難症とは、月経時あるいはその直前から下腹痛、腰痛などの月経痛や悪心、嘔吐、頭痛などが過度に強く出現し、日常生活に支障をきたすほどの症状を言います。一般的には治療を必要とする症状を言います。当院に来院している不妊症の方にも、多くの月経困難症の方、あるいはそれに近い方がほとんどで、それが毎回のように現れるので、異常とは感じていても、体質だからと積極的に治療をするということはないようです。 東洋医学では、”痛経”や”経行腹痛”といい、冷えや肝気や腎気を損なうために、気血の巡りが悪いことによって引き起こされると考えています。 手足や体が冷える【冷えタイプ】と生理前になると感情の起伏が激しくなる【イライラタイプ】に分けて、月経困難症を改善する方法を紹介しましょう。
【冷えタイプ】
【イライラタイプ】 |
| 11.流産防止の灸 | |
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流産とは、妊娠22週未満で妊娠が途絶えてしまうことをいいます。流産の原因としては、胎児(胎芽)の異常、母体の異常、胎児と母体の適合性の異常などがあります。胎児側の異常としては、染色体異常が主な原因。母体側の異常としては、子宮の奇形・炎症・腫瘤などの筋層および内膜の異常、子宮頚管無力症や子宮損傷などがあります。
【習慣性流産】 東洋医学では、”滑胎”といい、腎気不足や衝脈・任脈が安定しないためと考えています。 鍼灸で効果のあるのは、上記に挙げた二つの流産についてで、いすれも古典に多くの症例の記載があります。
【中極】
【交信】
【然谷】 これらの経穴に、1日おきに1回、お灸をしてください。お灸を続ける日数は特にありませんが、体調が安定してきたら、中止してください。 |
| 10.貧血改善の灸 | |
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貧血は、女性に多い症状の一つですが、貧血といってもその原因は様々で、主に次のようなものがあります。
【鉄欠乏性貧血】 原因はなんであれ、貧血は、酸素が十分に体の隅々まで行き渡らない状態をいいます。女性の場合は、毎月生理によって血液を消耗していますし、また妊娠によって供給量が増えることによって貧血になる場合もあります。 東洋医学では、貧血を”血虚”といいます。もちろん、西洋医学で貧血を診断されなくても、東洋医学的に”血虚”になることはあります。東洋医学的な”血虚”の症状は、顔色に艶がない、頭暈(めまい感)、目のかすみ、爪や唇に血色がない、耳鳴り、聴覚の減退、動悸、健忘、不眠、少食、手足が痺れる、倦怠感などがあります。女性の場合は、経量が少なく色も淡い色で、場合によっては無月経にもなります。 では、お灸ではどのような経穴を使うかというと、次の3つを使います。
【気海】
【膈兪】 貧血の原発疾患がある場合は、その疾患を治療することが必要ですが、これらの経穴を使い補血治療を施すことによって、貧血症状を改善することが出来ます。
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| 9. 下腹部痛の灸 | |
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下腹部痛の多くの場合は、便秘や下痢などの大腸の異常によって引き起こされますが、女性に多く見られる下腹部痛としては、生理痛があります。それ以外に鼡径部から臍にかけて引きつれるような痛みを訴える方が多くいます。男性では、睾丸痛が下腹部に波及して、関連痛として認識される場合が梨ます。 東洋医学では、これらの下腹部痛、特に引きつれるような痛みを"疝気”といい、風寒の邪が、腹部に入って急性の痛みを生じさせると考えています。風寒の邪以外に、明らかに原因の分かっている痛みであれば、それを治療する必要がありますが、原因のはっきりしない痛みであれば、風寒の邪が侵入して痛みが出ていると考え差し支えないでしょう。 この痛みを取り除く灸法は、いくつかありますが、ここでは2つの方法を紹介します。
一つは、”三角灸”として有名な方法で、不妊治療にも使われる方法ですが、自分の口の幅を1辺とする正三角形を作ります。その三角形の一つの頂点を臍の中心に当て、底辺にある角の部分が灸のポイントです。もし、右側が痛ければ右の角に、左側が痛ければ左の角に、両側が痛ければ左右の角に灸をします。古典には米粒大の艾を21壮すると書いてありますが、せんねん灸などで代用しても構いません。 二つ目は、足の人差し指の裏側で、上から2本目の横紋、丁度真ん中にありますが、その横紋上に、米粒大の艾5壮すると効果があります。この部分は、足の小さい人ですと、せんねん灸などでは難しいと思いますが、可能な人は試してみてください。
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| 8. 子宮後屈の灸 | |
子宮の位置異常の一つで、
子宮腟部がほとんど正常位にありながら、子宮体部が後方に屈曲した状態になっているものをいいます。これには、可動性と癒着性(子宮内膜症などによる)に区分され、軽度のものは症状もなく異常とはいませんが、強度のものは、不妊や流産、便秘の原因となったり、月経困難症、腰痛、下腹痛を起こすことがあります。癒着性のものは、症状として生理痛がひどい、生理以外でも生理痛のような痛みがある、性行時痛がある、排便時に痛む、頻繁に下痢をするなどの症状が伴うことが多く、どちらかといえば稀なケースです。 お灸で治る子宮後屈は、可動性のもので、東洋医学的には”気虚”が原因になっていて、下腹部の気が空虚な状況になると、子宮の位置異常という形で現れます。子宮後屈以外にも、胃下垂や子宮脱なども同じような原因で起こります。 子宮後屈を治す名穴として有名なのが、”中脘”です。これは、つわりの灸でも紹介した経穴ですから、場所等はそちらを参考にしてください。この経穴は、胃気を充実させて、後天の気を体内に取り込むのをスムーズにします。体の気を充実させるには、この後天の気をいかにして取り入れるかにかかっていますから、毎日欠かさず中脘にお灸することをお勧めします。気が充実していくことによって、次第に子宮の位置が正常に戻っていきます。 |
| 7. つわりの灸 | |
妊娠2,3ヶ月
の初期段階見られる、悪心、嘔吐、食べ物のにおいを嫌がる、食べると直ぐに吐いてしまうなどの症状をつわりといいますが、症状の軽重はあるものの、全妊婦の50〜80%が経験するようです。人によっては、入院するくらい重い症状の場合もあり、妊娠の喜びとは裏腹に、辛い症状です。原因ははっきり分かっていないようですが、妊娠が成立することによって、ホルモンバランスに大きな変化が起こるために、体がそれに適応することができずに、起こるとされています。遅くとも妊娠16週の頃にはほとんど症状はなくなるといわれています。 東洋医学では、胃気不降によって起こるとされています。つまり、普段から胃気が弱く、妊娠後に衝脈が上昇することによって、本来降りるはずの胃気が失調してしまうために起こるとされています。また、肝鬱によって、胃気を損傷してしてしまうために起こり、また、体質的に脾虚の人は、余分な水分を体内に蓄えてしまい、それが氾濫して起こるとされています。 つわりを改善する基本経穴は、中脘・足三里。中脘は、お臍とみぞおち(剣状突起という胸骨の先端部分)の丁度真ん中。足三里は、膝 蓋骨下縁の外側の凹みから3寸(人差し指から小指までの拳部分の幅)下がったところ。イライラしやすい人、ストレスが溜まりやすい人、鬱っぽい人は、内関を加えてください。内関は、前腕の手のひら側で、手首を曲げたときに出来る皺の中央から、2寸(人差し指から薬指の幅)肘に寄ったところ。少し凹んでいるところを取りましょう。
これらの経穴に、せんねん灸を1壮してくださ。あまり刺激は強くない方が無難です。特に、流産しやすい人は気を付けてください。胎気を損なってしまう可能性があります。
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| 6. 乳汁分泌不全の灸 | |
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母乳で育てたいと思う女性が、増えているようですが、十分に母乳が出ないと悩んでいる方も沢山います。 もともと血虚や腎虚の体質の人は、母乳の元である気血が不足していますので、母乳が出にくい傾向にあります。 さて、母乳の出を良くする経穴は、”膻中”という胸部のほぼ真ん中にある経穴です。この経穴は任脈という経絡にある経穴で、任脈は、身体の前面の正中(中心)を下腹部から上唇まで上昇して終わります。正確な位置は、第4肋骨が胸骨に付着している高さで、身体の中心線と交わるところにあります。分かりやすく言うと、両乳頭を結ぶ線と身体の中心が交わるところです。女性の場合は、人によって、高さが異なってしまいますので、仰向けになった状態で、取穴してください。胸骨の上を多少上下して触っていると、少し凹んだ場所があります。 この経穴は、別名”気会”といって、気の集まるところという意味で、気の不足している人は、ここを押すと痛みを感じます。ここをマッサージやお灸で刺激することによって、気を補うことが出来て、母乳の出も良くなります。 |
| 5. 逆子治療の灸 | |
逆子といのは、いわゆる”胎位異常”のことで、東洋医学では”胎位不正”といいます。一言で逆子といっても様々な胎位があって、縦位(臀位・足位・膝位)、横位、斜位に分けられ、これからの胎位のうち問題になるのは縦位(骨盤位ともいう)の状態です。胎位異常の原因は、実はあまりよく分かっていません。さて、逆子治療の常用される経穴は、”至陰”という足の小指にある経穴です。この経穴は膀胱経という経絡の最後にある経穴で、膀胱経は、目頭なら頭部を通って、後頭部から首、背部、臀部、下肢の後面を下降して、足の小指の外側に終わります。正確な位置は、小指の爪の根元から3mm程度外側にあります。 この経穴に、米粒大の艾を3壮すると、早ければその直後に回転し、元の位置に戻ります。一般の家庭では、艾を購入することは難しいので、千年灸で代用することもできます。ただ、小指の先端ですので、千年灸を十分に安定して付けることが出来ない場合は、線香の火を利用しましょう。 線香に火をつけ、経穴に近づけます。大体5〜10mm程度距離を置いて、固定しておきます。熱さを感じたら離して、また近づける。これを数回繰り返してください。そうすると、段々足全体がぽかぽかしてきます。足の冷えが強い人は、熱さを感じるまで時間がかかりますが、くれぐれも、近づけすぎて火傷をしないように気をつけてください。 時期としては、26〜32週の間がもっとも効果があります。胎児が小さいうちのほうが、胎動しやすいので、その分正常位に戻る確立も高くなります。 |
| 4. 安産の灸 | |
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無事に妊娠しても、妊娠期間中の養生が悪いと、流産や胎児の発育不全、妊娠中毒症、異常分娩などのリスクに見舞われます。そうならないために、昔から”安産の灸”がやられていました。 使う経穴は"三陰交”という経穴。この経穴は、不妊治療にも使われますし、月経不順の治療にも使われる、”婦人科疾患の万能ツボ”として有名です。
お灸をすえる時期は、5〜6ヶ月目の腹帯を締める時期(安定期)辺りから始めると良いでしょう。その頃になると胎動が始まります。妊娠初期にこの経穴にお灸をすると、その刺激によって流産する可能性がありますので、絶対に避けてください。お灸は、市販されている温灸タイプのものでかまいません。毎日1壮ずつ、熱感を感じる程度の刺激量ですえてください。 ”三陰交”にお灸をすえると、骨盤内の血流が良くなります。血流が良くなるということは、胎児の発育に必要な栄養と酸素が十分に供給され、また羊水が常に健全に保たれるわけですから、胎児の発育が良いのですね。また、母体と胎児をつなぐ、臍帯(臍の緒)が太くなるという報告もあり、母体から胎児への栄養と酸素がスムーズにかつ十分に送られるのです。ですので、安産のお灸をすると頭がよく胃腸が丈夫で元気な胎児に育つと言われています。 また、胎児だけでなく、母体にも良い効果を与えます。会陰切開せずに自然分娩できたり、分娩時間が短くなったり、あるいは出血量が少なくなる傾向あるなど、お産自体が軽くなる傾向にあるのですね。 |
| 3.美肌の鍼灸 | |
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これからの季節、寒さと乾燥によって肌がカサカサになる方の大勢いると思います。特に女性にとってはお肌の手入れは日常欠かせないものになっていますね。若さのバロメータでもあり、カサカサやシミはできるだけ避けたいというのが人情でしょう。
【簡易梅花鍼の作り方】 |
| 2.不妊の灸 | |
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昔から不妊症治療のための灸というのがさかんに行われていました。ここでは二つの方法をご紹介しましょう。 まず、4寸(約12p)の紐をご用意ください。仰向けに寝ていただいて、臍の中心から下に垂直に紐を垂らします。下に垂らした紐の端にあたる部分にペンなどで印をつけます。今度は、紐を横向きにして、紐の中心を印をつけたところに当て、水平になるようにピンと張ります。それぞれの紐の両端に印を付け、その点にお灸をします。古典では、それぞれの点に37壮灸すると書いてありますが、一般の方は艾を小さく捻ってお灸することが難しいと思いますので。市販されている千年灸やカマヤ灸で代用してください。 壮数は、1壮で十分です。熱さを感じない人は、熱さを感じるまでやりましょう。ただし、火傷にはくれぐれもご注意願います。
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| 1.足三里の灸 | |
足三里というツボ(経穴)をご存知の方は大勢いると思います。松尾芭蕉がこの足三里にお灸をしながら旅していたという記述が、有名な”奥の細道”にはあります。足三里に灸の痕がない人とは旅をするなとも
言われていたのです。また、この足三里のツボは、養生のツボとしても有名です。少し前までは、健
康維持のために足三里に灸をしている人もたくさんいたのですね。まず、足三里の位置を確認していきましょう。 膝を直角に曲げて膝頭(膝蓋骨)の外側から指4本分下(人差し指から小指ま での幅)にあります。ちょっと言葉だけではわかりずらいかもしれませんが、 もしお手元にツボの書かれた本や図などがある方は、ご確認ください。 次に、このツボの効用についてですが、足三里は胃の経絡に属していますので 胃の疾患全般に効果を発揮します。また、他のツボと組み合わせると高血圧や 精神疾患にも効果があるのです。さらに、妊娠悪阻(つわり)などにも効きま す。東洋医学では、胃腸などの消化器をとても重要視します。胃腸が調子悪け れば”気”の原料である栄養が十分に摂取することができません。そうそろと 元気がなくなってしまうのですね。元気がなくなれば、さまざまな症状を引き 起こします。 ですので、毎日この足三里にお灸することをお勧めします。お灸は、薬局や ドラッグストアで、せんねん灸やカマヤ灸などの温灸タイプのものが購入で きます。一般の方向けのお灸ですのでとても簡単に使用することができます ので一度お試しください。 |