2003年3月の退屈な日々 もどる
読書の評価は ◎・・・めちゃ面白いがね。 ○・・・なかなか。 ◇・・・まあこんなもんかな。 △・・・つまらん。 ×・・・時間の無駄。
本は緑が読了本、赤が新刊本、水色が古本です。先頭の数字は今年になってからの購入および読了冊数。
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3月1日(土)
029加賀美雅之「双月城の惨劇」(講談社新書)\500
新刊2冊。
030川島誠「セカンド・ショット」(角川文庫)
031貫井徳郎「転生」(幻冬舎文庫)
056◎重松清「トワイライト」(文春四六)読了。
タイムカプセルを開けるため、26年ぶりに開かれた小学校の同級会。小学生のころ「のび太」と呼ばれていた高橋克也はリス
トラの対象となって不安な日々を送りつつ、それを妻にも言い出せないでいる。「ジャイアン」と呼ばれたいた徹夫は克也のあこがれだった女性と結婚して子供もいるが、夫婦仲は冷めきって今にも離婚しそう。予備校の教師をしている淳子は独身で、そろそろ将来の不安も出てきた。39歳という年齢が持っている現実、将来。経済成長期の70年代に出来た多摩ニュータウンで育った子供たちを主人公に、人生の幸せとは何か?を問いかけてくる物語。
あまりにもリアルっぽい物語にぐんぐん惹きつけられてしまいました。なんつうか、思い出としての小学生とか描き方が上手すぎるよ。そして、現代っ子らしい千晶とか。なんてことのない普通の人々の暗い話をこれだけ面白く読んだのは久しぶり。今年のベストに入れるな。きっと。
3月2日(日)
032伊島りすと「飛行少女 上」(角川四六)\800
033伊島りすと「飛行少女 下」(角川四六)\800
034山本一力「大川わたり」(祥伝社四六)\350(これは安い)
3月4日(火)
057○伊島りすと「飛行少女 上」(角川四六)読了。
058◇伊島りすと「飛行少女 下」(角川四六)読了。
静岡にある桜市という架空の都市を舞台にしたホラー?もの。病院のERに運び込まれた身元不明の少女の首筋に鳥の形の痣があった。女医・立花はその痣をかつて見た記憶があった。それは、11年前に死んだ石井綾乃と同じ痣だった。どうして11年前に死んだ少女と同じ痣が身元不明の「羊の7子」と名付けられた少女の首筋にもついているか?。そして、調べていくうちに「羊の7子」は石井綾乃と同じ顔をしていることが判明。恐るべきはそれだけでなく、同じ顔をした少年少女がほかにもいたのだ。。。。。果たして。。という実に魅力的な謎から始まって、同じ顔をした少年少女たちは決まって恐ろしいものが襲ってくる幻視をみてパニックにおちいっていることも解ってくる。
上巻はじつにホラー的な盛り上がりでいいんですが、下巻に入ってその因果がわかってくると原因が大きすぎるだけにホラーでは収まりきらなくなってしまって、物語がファンタジーの領域に入ってしまってます。このあたりでようやく架空の都市を舞台にした理由も解ってきました。
前半の恐さを後半も維持出来てればそうとうに面白かったんでが、前半が絶望の物語なら後半は希望の物語で、ホラーらしさが失われていて残念。
3月7日(金)
059○貫井徳郎「転生」(幻冬舎文庫)読了。
心臓移植手術を受けた僕は見も知らない恵梨子という女性の夢を見たり、今まで関心もなかったショパンの曲を聴いただけでわかったり、絵がうまくなったりと不思議なことが起こる。それを心臓を提供してくれたドナーの記憶ではないかと考えた僕は、ドナーを探しはじめるが・・・・。
最初の夢の「視点」からもドナーが恵梨子ではないと見当はつくが、その後の展開はじつに見事。ただ、「心臓の記憶」はあまりに解決?があっけなすぎて拍子抜け。もっとアクロバティックな論理展開(というか、それをこの小説のトリックだと思ってただけに。臓器移植問題よりも、人格・記憶の部分が興味深かったですね。
3月8日(土)
035高田崇史「試験に敗けない密室」(講談社新書)\350
036高田崇史「試験に出ないパズル」(講談社新書)\400
037永井するみ「唇のあとに続くすべてのこと」(光文社四六)\850
038夢枕獏「餓狼伝 13」(双葉社新書)
039我孫子武丸「少年たちの四季」(集英社文庫)
040倉阪鬼一郎「ブラッド」(集英社文庫)
041牧野修「忌まわしい匣」(集英社文庫)
042西澤保彦「リドル・ロマンス」(集英社四六)
043松岡圭祐「千里眼のマジシャン」(小学館四六)
044宮部みゆき「ブレイブ・ストーリー 上」(角川四六)
045宮部みゆき「ブレイブ・ストーリー 下」(角川四六)
060◇鈴木輝一郎「真田密伝」(角川四六)読了。
山田風太郎風味の真田十勇士。兄は徳川に、父と幸村は豊臣側についた関ヶ原の戦い。そして、高野山での生活、大阪からの決起の誘い。真田幸村と十勇士のハチャメチャな戦いぶりをユーモアあふれる筆致で描いてますが、あまりにも術が怪しすぎるために逆に笑うしかない。
ただ、ところどころにいい台詞が出てくるんですよ。それが物語がおちゃらけてるせいで生きてこない。もったいないな。
3月9日(日)
061○夢枕獏「餓狼伝 13」(双葉社新書)読了。
いつの間にか丹波文七から離れて松尾象山が中心です。前巻に出てきた葵兄弟もどこか行ってしまったし。さらに新たな登場人物も出てきていったいいつ終結するんでしょうか。終わらない物語を読むのは実に嬉しいことなんだけど、丹波文七がメインのストーリーを早く読ませてください。
062◎横山秀夫「第三の時効」(集英社四六)読了。
「深追い」と同じような形式の短編集。F県警捜査一課の面々が主人公の短編集。どれもひねりが効いていて面白い。タイトル作も、「囚人のジレンマ」も「秘密の抜け穴」も周到に計算された策で読者をあっと言わせます。うーん、やっぱりすごいなあ。ただ、「ペルソナの微笑」だけはラストがよくわからん。
3月10日(月)
063○川島誠「セカンド・ショット」(角川文庫)読了。
ショートショートも入った極薄短編集。あまりに薄いんで1時間くらいで読んじゃった。タイトル作もいいけど、一番はなんといっても「電話がなっている」だ。せつないねえ。ストーリーは書けないけど落ちがいいよ。これだけでも立ち読みして欲しいくらいだ(誰に?)。全体的に中学生が主人公の物が多いが、どれも中学生の持つ青臭さみたいなものがよく表れてます。うん。よく小説では、大人の考え方(思考回路)をする中学生が出てくるんですが、この短編集ではちゃんと中学生です。それだけでもこの作家はたいしたもんです。
3月12日(水)
064◇我孫子武丸「少年たちの四季」(集英社文庫)読了。
連作短編集。中三の皆川の隣に夜中に引っ越ししてきた萩原さんは大人のくせにゲームおたく。いつしか同級生で同じマンションの上の階に住んでいる大塚と一緒に萩原さんの部屋に入り浸るように。そんなある日。いつものように萩原さんの部屋に遊びに来ていると、大塚が窓の外を女性が落ちていくのを目撃する。飛び降り自殺なのか、殺人事件なのか?。ゲームオタクで児童心理学を研究している萩原さんの推理が冴える。。。
「ぼくの推理研究」は良かったけど、あとの3品は平凡。
3月13日(木)
065○宮部みゆき「ブレイブ・ストーリー 上」(角川四六)
066○宮部みゆき「ブレイブ・ストーリー 下」(角川四六)読了。
小学5年生の三谷亘は崩壊する家庭をなんとかしたいと、建設途中で打ち捨てられたようなビルから幻界《ヴィジョン》へと旅立つ。そこは剣と魔法の国。大トカゲ人間のキ・キーマと猫人間のミーナとともに亘の願いをひとつだけかなえてくれるという運命の塔を目指す。。。。
宮部みゆきが書くとこうも正統派のファンタジーになってしまうんだなあ。あまりにもお約束的な展開に読んでいても安心。なんというか波乱がないんだよね。それが悪いというわけじゃないけど読者の良そうを裏切る展開が欲しかったな。
ところで、「ブレイブ・ストーリー」愛蔵版(¥5700)が月末に出るそうです。そんなもんいったい誰が買うんでしょうか。
3月14日(金)
067△倉阪鬼一郎「ブラッド」(集英社文庫)読了。
ファミリーレストランで料理を運んできたウェイトレスが突如お客に襲いかかり惨殺してしまう。別の喫茶店では客の男がウェイターを襲って殺害。ほかにも不審な事故などが相次ぐ、その中心にあるのはアミューズメント施設ファンタスティック・シティM。突然人を襲うとき、奇妙な歌が頭のなかに鳴り響く。果たして、その歌は?。ファンタスティック・シティMの隠された秘密とは?。「子供を悪魔にする方法」とは?。
いきなり物語の冒頭から殺人ですよ。そのままそのテンションが落ちずに突っ走ってるのはいいんですが、前半、主人公と思ってた人物はあっさりと死んでしまったのにはまいった。ホラーながらも前半は謎解きが物語の核にあったのに、後半はオカルトですよ。しかも主人公が変わってるし。もうちょっとスプラッター色を押さえて前半の「リング」(鈴木光司)的な、死にいたる「歌」の謎の雰囲気を維持できればもっと面白いと思うのだが。 と、ここまで書いて、わしはやっぱり「論理的説明」を欲しがるミステリ者だと気がついたのだった。オカルトやホラーに論理的説明は不要なんだよね、きっと。
3月15日(土)
古本2冊購入。
046愛川晶「巫女の館の密室」(原書房四六)\900
047愛川晶「根津愛(代理)探偵事務所」(原書房四六)\700
新刊も1冊。
048関田涙「蜜の森の凍える女神」(講談社新書)
で、そのまま読了。
068○関田涙「蜜の森の凍える女神」(講談社新書)読了。
中学3年生の菊原誠は姉のヴィッキー(あだな)とその友人の森下吉乃の3人で父親の友人の別荘に遊びにやってきた。おりしも季節はずれの吹雪で、避難してきた6人の大学生を別荘に泊めることになる。暇つぶしのために始めた探偵ゲームのはずが一夜明けたら本当に一人が殺されていた。。。。
とまあ、吹雪の山荘もので、そうなると当然のごとく部屋は密室だったりします。お約束ですね。わざわざ容疑者が限られる吹雪の山荘で殺人を犯さなければならない理由もまあ納得のいくものでした。
主人公がワトソン役なのに読者に対して故意に情報を隠しているのはいただけない。まあ、挑戦状でそのことに触れてはいるんだけど、もちろん、情報があったってどっちみち推理するわけじゃないけど、それでもねえ。寿司屋で、満腹になってさあ勘定というときになって「実は○○もあったんですよ」と言われるのに似てる。ちょっと違うか。
ところで、最近の講談社ノベルスはどうも対象読者の年齢層が低くなってるような気がするのはわしだけでしょうか。
帯にひっそりとメフィスト賞の「最新受賞作」と書いてありますが、第○回と書いてないのはどうしてなの?。
3月16日(日)
ついでに古本屋も回って2冊。
049横山秀夫「顔」(徳間四六)\800
050大島真寿美「水の繭」(角川四六)\700
3月17日(月)
069○松岡圭祐「千里眼のマジシャン」(小学館四六)読了。
お台場にラスベガスなみの巨大カジノがオープン。政府高官らが招待されたプレオープンの日、天才マジシャン・里見沙希のショーの最中に劇場が数十名のテロリストに占拠された。観客である政府高官を人質にとり、カジノの換金用の400億円と、日本政府に要求したのは脱出用の原子力潜水艦。。。。
千里眼・岬美由紀とマジシャン・里見沙希の合体シリーズ。というか、この作者、どんどん作品をつなげていってしまいますな。今回は里見沙希の活躍はあまりありませんが、舛城元刑事とか、蒲生刑事とか懐かしい人も出てきます。
今までと同様、主人公に次々と降りかかって来る危機、また危機。読者を飽きさせないという点では満足です。しかし、岬美由紀があまりにもスーパーウーマンすぎるから前作よりも、より困難な危機を描かなくてはならなくて、とっても大変そうですな。
3月19日(水)
070◇高田崇史「試験に敗けない密室」(講談社新書)読了。
「試験に出るパズル」の続編。長編というかどちらかといえば中編くらいの長さか。前作の3人組が夏休みに千葉千波くんの親戚の別荘に行くはずが、おかしな伝説のあるひなびた村に滞在を余儀なくされると、当然のごとく密室事件です。神裁きの土牢や旅館の中で消えてしまう美女の謎など密室づくしです。消える美女の伍号室のからくりは廊下にいたら普通気がつくよなと思うんですけど。だって【部屋全体を移動させるのにまったく震動もなしで動くなんて無理でしょう。普通】。毎回おまけでついてるパズルは当然のごとく、最初から考えてみもしません。
3月20日(木)
071○加賀美雅之「双月城の惨劇」(光文社新書)読了。
ドイツの古城で起こる連続密室殺人。その謎に挑むは二人の名探偵。古城につきものの呪われた伝説、そして双子の美人姉妹、想いを寄せる男。それにこれでもかの密室。いやあ、すばらしい。古典趣味を満足させてくれた作品でした。わしはミステリーの中でも密室トリックが一番好きなのでこういう連続密室殺人なんてのはたまりません。舞台が外国で登場人物も外人ばかりとあって敬遠してたのですが、間違いでした。もっと早く読むべきでした。ちょっと物足りなかったのは最後の謎解きがベルトランの一方的な説明だけで解決してしまい、推理比べがなかったことかな。しかし、あれがなになんでそれもしょうがないかも。
3月21日(金)
3冊読了。
072◇恩田陸「ねじの回転」(集英社四六)読了。
タイムトラベルが可能になった未来ではその代償としてAIDSよりも致死率が高い奇病HIDSが蔓延していた。国連ではその打開策として世界各国の歴史の転換点をもう一度やり直すことによって世界を変えようとしていた。そして、日本の転換点として選ばれたのは「2.26事件」だった。「シンデレラの靴」と呼ばれる歴史確定装置がやり直しの歴史を確定していくが、歴史通りにやり直さないと「不一致」となってしまう。だが、歴史と違って岡田首相が暗殺されてもシンデレラの靴は不一致とみなさなかった。誰かが歴史を修正しようとして工作しているのだろうか?。。。そして、違った歴史をたどった先の未来は。。。
「2.26事件」と「タイムトラベル」とくれば「蒲生邸事件」(宮部みゆき)かいと思ってしまうんですが、ぜんぜん違う2.26事件でした。というか、2.26事件はどうでもよくて、歴史の再生とその未来の確定ということがメインでした。
かなり地味な展開で、歴史を変えることによって世界は変わるのか?、というテーマの割にはラストがあっけなさすぎ。歴史を再生しようとする中盤まではなかなかいい展開だったのに。
073◇西澤保彦「リドル・ロマンス」(集英社四六)読了。
ハーレクインと名乗る男が「ひとつだけ願いをかなえてくれる」という。彼に会った男女はそれぞれ願いを口にするが。短編集です。願いを口にした男女は心の奥深く封印しておいた秘密を再び目の当たりにして・・・。解決が癒しになっているというパターンの繰り返しです。
西澤らしいアクロバティックな論理展開もトリックもなしです。そういう意味ではちょっと期待はずれ。ハーレクインが現実の人間ではないように思えるし。うーん、大人のファンタジー?。
074○永井するみ「唇のあとに続くすべてのこと」(光文社四六)読了。
不倫サスペンス。独身の頃勤めていた会社の上司が車に轢かれて死んだ。その葬儀で再会した元の同僚に心惹かれてしまう海城奈津。警察がその上司の死に不審な点があるとして奈津の前に表れる。奈津ははその死んだ上司と不倫の関係に有り、最近もその上司から関係の復活を迫られていた。。。
奈津が上司の死に関係しているのではないかとどきどきしながら読んでいくのですが、実にうまく話を小出しにして展開していきます最初は単なる不倫小説かと思ってたんですが、だんだんサスペンス色が出てきて満足。それにしても、世の中の夫婦は不倫ばっかし??。
3月22日(土)
帰りに本屋に寄って5冊。
051中井拓志「アリス」(角川ホラー文庫)
052北野勇作「ハグルマ」(角川ホラー文庫)
053桐生祐狩「剣の門」(角川ホラー文庫)
054伊島りすと「橋をわたる」(角川ホラー文庫)
055式田ティエン「沈むさかな」(小学館四六)
075◇愛川晶「根津愛(代理)探偵事務所」(原書房四六)読了。
美少女探偵・根津愛ものの短編集。愛ちゃんが小学生の時代の事件などが収録されてますが、この本の構成が凝りすぎ。あまりにあざといのが鼻につきます。こういうのが好きな人にはいいんでしょうかね。カレーライス殺人事件といい、コロッケの密室といい料理モノが多いです。そういえば「ダイニング・メッセージ」は全て料理モノでした。
3月23日(日)
古本屋を回って買ったのは
056池井戸潤「MIST」(双葉社四六)\\850
057佐藤ラギ「人形(ギニョル)」(新潮社四六)\750(第3回ホラーサスペンス大賞作品)
058小笠原慧「手のひらの蝶」(角川四六)\800
新刊も3冊
059島田荘司「上高地の切り裂きジャック」(原書房四六)
060鯨統一郎「ミステリアス学園」(光文社新書)
061荻原浩「なかよし小鳩組」(集英社文庫)
読んだのは1冊。昨日と今日で11冊も買ってるのに。
076○式田ティエン「沈むさかな」(宝島社四六)読了。
高校生カズの父親は水泳コーチをしていたが、急死した後に、生徒に飲ませていたミネラルウォーターが、ある企業の人体実験用の試薬ではないかという疑惑がもたれた。
高校生のカズが夏休みのアルバイトをしている中華料理店に幼なじみの英介が訪ねてきて、父親の死の謎を解く鍵が海岸沿いにあるクラブにあると言う。カズは昼はダイビングショップでクラブの厨房で働きながら謎に迫ろうとするが・・・・。
2人称で書かれているので最初のうちはとまどったのだが、2人称にする訳があったのですね。なるほど。父親の死の謎を追っていくうちにあまりにも巨大な陰謀にぶちあたってしまい、いったいどうやって着地するのかと思いきや・・・・。ふーん。ちょっと消化不良ぎみです。
わしはダイビングはやりませんが描写だけでダイビングの映像が頭の中にイメージ出来てしまうくらいにうまいです。なかなかいいです。次作にも期待大。
3月26日(水)
新刊1冊購入。
062森福都「十八面の骰子」(光文社四六)
なぜか新刊が出るたびに買ってしまう森福都です。デビュー作から全部新刊で買ってる作家はそれほど多くないのですが、その中にどうして森福都が入ってるのかは自分でも謎です。他には西澤保彦、黒田研二、五條瑛くらいのもんです。
077○島田荘司「上高地の切り裂きジャック」(原書房四六)読了。
タイトル作と「山手の幽霊」の中編2本。どちらも得意の、とんでもない不可思議状態の殺人を御手洗が見事に解き明かすというパターン。それにしても、御手洗ってなかなか人間味があるじゃん。今まで御手洗ってのは謎にしか興味のない人物とばかり思ってたけど、「山手の幽霊」で幽霊を見た列車の運転士の再起を気にかけてるシーンがあってちょっとびっくり。というか、今までわしが読み落としてただけかな?。「水晶のピラミッド」とか「アトポス」みたいなむちゃくちゃなのよりも、こういうもののほうが好きです。
3月29日(土)
078○池井戸潤「MIST」(双葉社四六)読了。
中部地方のU県の田舎町で町の有力者が殺された。5年前に流行った「霧」事件と呼ばれる連続殺人事件の手口に似ていることから事件は不気味さを帯びてくる。町のただ一人の駐在・上松が県警の刑事たちと捜査に乗り出すが、やはり次々と殺人が起きてしまう。お約束。
一つのシーンから月日の経った次のシーンへの切り替えがうまく描かれてない(わしの読み方が悪い?)ので事件が短い期間のうちにどんどんと起こるように思えてしまうが、ちゃんと読むと結構月日が流れてるわけで、なんか、間延びしてるのか、美味しいシーンだけをつないであるのかよくわからん。
今までの銀行モノもいいけどこういうのもどんどん書いて欲しい。
3月30日(日)
063古処誠二「ルール」(集英社四六)\800
064連城三紀彦「人間動物園」(双葉社四六)\1200(ちょっと高いがなかなか見つからないので諦めて購入)
079○森福都「十八面の骰子」(光文社四六)読了。
中国は宋の時代(12世紀か13世紀くらいか)の皇帝直属の秘密捜査官兼裁判官である巡按御史の活躍を描いた短編集。荊王の庶子である趙希舜は巡按御史として傅伯淵、賈由育の2人とともに各地を回って不正をただすのだった。最初は身分を隠して密偵し、いざとなると身分を証明する3つの品物を水戸黄門の印篭のように取り出して事件解決。パターン化してますが、ミステリとしても中国物としてもできが良く楽しめました。
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