A仙腸関節障害(小院では「骨盤捻挫と仮称」)
痛みが、背骨の「右(左)側」で、腰の「ベルト線より下方」にある
★痛む位置が、背骨から「3〜4p外側の右(左)側」で、腰の「ベルト線より下方」の場合は、仙腸関節障害による腰(殿)痛の可能性
が高いように思われます。右図は、一側のみの痛みの場合です。
★仙腸関節障害による腰(殿)痛の頻度は高く、いわゆる「ギックリ腰」の場合は、この部の障害をチェックす
ることが欠かせません。慢性時には、鈍痛で耐え難い重苦しさを呈するのが特徴です。
仙腸関節とは
★骨盤にある左右一対の関節のことで、上半身の体重を受けとめ、その体重を左右二本の足に分割する役目を持ちます。
★仙腸関節は、上半身の体重が掛かっても、ズレないように、多くの靱帯帯で固定されています。
原 因
★急性仙腸関節障害:重量物を持っての体の捻転や中腰での長時間の作業などで、仙腸関節や靱帯に過剰な負荷が掛かり、関節や靱帯、周囲の筋肉に炎症を起こして、痛みが生じます。
★慢性仙腸関節障害:長期間にわたる同一側(足)への体重負荷、立位や歩行、同一側の足組みでは、仙腸関節の位置が、左右で異なってきます。この結果、加重が掛かった側の仙腸関節が障害を受けます。また、肥満や前弯増強(「姿勢性腰痛」を参照)の人、妊婦などっでも、仙腸関節に体重が不自然に掛かり、痛みを生じることがあります。
症 状
★痛みの位置は、腰のベルト線より下方で、中央よりやや外側の痛みです。
ら多いようです.
★急性仙腸関節障害:痛みは強く、障害側の足で立つと、腰(殿)部に痛みを生じることがあります。一側の場合が多く、両側の症例はほとんどありません。
★慢性仙腸関節障害:痛みは鈍痛で、長期間にわたり発症と緩解を操り返すことが多いようです。時に、鈍痛は強くなり、堪え難い重苦しさをもたらします。また、慢性期では、両側の仙腸関節や腰のベルトより上方の筋肉が痛むこともあります。
★坐骨神経痛:本症により、骨盤周囲の筋肉が緊張して、筋肉中を走行する神経が圧迫(絞扼)され、坐骨神経痛や大腿神経痛を引き起こすことがあります。
予防と治療
★急性期では冷湿布、慢性期では温湿布が適当です。基本的には、仙腸関節を安定するためには、腹筋を鍛えることが最も重要です。また、仙腸関節を固定する「ゴムバンド」が有効なことがあります。
★鍼灸治療:本症では、急性あるいは慢性に関わらず、関節及び周囲組織の炎症が痛みの原因ですから、炎症抑制効果がある鍼灸治療を試すのも一方策です。障害部位が判明すれば、かなり奏効することが多い疾患です。