D日常生活における腰痛の予防方法
腰痛にならないための日常生活の注意点を挙げました。
@腰痛の「前兆」を知っておく!
★腰痛の前兆ついて記載している成書は少ないようですが、ここでは、小院のカルテから見た範囲で腰痛の前兆について考えてみます。
★当院腰痛患者135例のうち、約80%の人が、前日〜1週間(まれに1ヶ月)ほど前に、腰部に違和感(腰が重い、腰が張る、腰の動きが鈍い など)があったそうです。前兆のうち、最も注意すべきものは、朝夕の腰部の違和感です。朝夕の腰の異変が続けば、注意が必要です。
★これらの人達は、以前にも同様の経験があり、その時はなんでもなかったから、今回も大丈夫だ、と思っていたそうですが、今回ばかりは、ギックリ腰担ってしまったそうです。
★人間、生きて、生活をしていれば、程度の差はあれ何らかの腰痛は伴うものです。しかし、いつもと異なる腰痛(痛みが強い、動作がしにくい)などを感じるときは、早めの対策をお勧めします。症状が軽度なほど早期に治ってしまいます。
A腰痛体操や水中歩行で筋肉を鍛える
★腰痛体操:既に述べたように、上半身の重みを支えるのは、腰の骨だけでなく、筋肉(腹筋と背筋)も大きく関与しています。腹筋を鍛えれば、軽度の腰痛なら、大半は消失してしまうので、ここでは最も簡単な腹筋の鍛え方の手順を述べることにします。
1.仰向けになる
2.両膝を直角に曲げる
3.足を固定する(足の固定は不可欠です。できれば腹筋台を使用しましょう)
4.両手で頭部を支え、首を曲げずに、頭部を約10p挙上する
5.その状態を10秒間持続する
6.その後、頭部を降ろし、数秒後、4〜5の動作を、約10回繰り返す。
7.これを、1日、3〜4回行う。
※留意点:足の固定、首を曲げない、10p以上持ち上げない。
★水中歩行:水中での歩行は、浮力で体重が軽くなり、関節に無理が掛かからず、筋肉が鍛えられます。水の抵抗の中を歩行すると、背筋や腹筋が鍛えられます。
B座る姿勢は、腰に負担が掛かる
★右図は、いろいろな姿勢で腰に掛かる力を示したものです。実験では、第3腰椎の椎間板に掛かる力を測定しています。
★立位を基準値の100として表したものです。
| 立位 | 直立(基準値) | 100 |
| やや前屈 | 150 |
| やや前屈、物を保持 | 220 |
| 座位 | 直立 | 140 |
| やや前屈 | 185 |
| やや前屈、物を保持 | 275 |
| 臥位 | 仰臥位(仰向き) | 25 |
| 側臥位(横向き) | 75 |
★これから、腰が痛いときは、腰に負担をかけないためには、できるだけ安静にして寝ている、ことが必要なことが判ります。なお、本表における座位は、椅子に腰をかけた場合のデータですが、正座や胡座(あぐら)でも、腰には負担が掛かるようです。とにかく、座位は、腰への負担が最も大きくなるので要注意です。
C日常生活の姿勢の注意
★座位:下腿シートに深く腰をかけ、足は床にしっかり着ける。
★立位:膝を屈曲させる(一足の足でも可)。
★臥位:腰or膝を曲げて寝る。
★重量物の挙上:体に密着させて、挙上・保持をする。
