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2001年12月のてくてく

01/12/31/mon

■大晦日

 世の中は全般的に、2001年最後の日のようだ。私はふだんとほとんど変わりのない過ごし方をしているので、どうもピンとこない。取材についてメールでやりとりしたり、【bk1サイエンスサイト】のメンテナンスをしたりしてたら当然か。

 いちおう親に電話をして明日、顔を見せたほうがいいのかどうか聞いてみた。「あんた、一人なの?」「ううん。今年は大阪へは帰らないらしいから二人」「じゃ、わざわざ来ることもないでしょ」「へーい」というありさま。ちなみに電車で1時間ほどの距離である。
 楽な親で心底よかった。同居人のほうが「挨拶いかんでいいの?」とハラハラしているようだ。正月たって、そんなもんでしょ。ガキもいないし。


■PC不調

 ここのところどうにもPCが不安定だ。いやだなぁ。DOSで使っていた頃にはこんなことはなかったのに。なんでウィンドウズはこんなにアホなんだろう。

 しかもbk1の仕事関連でファイルがひたすら積もり、ハードディスクがほぼ満杯になってしまった。この残量不足も不安定の一要因なのかな。
 しかし6ギガのハードディスクがいっぱいになるなんて…。枯れた環境を好む私としては非常に不満である。辞書オタクと言われようとも、ブラウザオタクにはなりたくなかったのにそれが増えつつあるのも敗因。ハードディスクを大きいのに変えると、またイチから設定し直さないとならないしなぁ。それは面倒すぎる。過去のデータ類は保存してあるからそれをハードディスク上から削除するかな。でも使いたいときにすぐアクセスできないと悲しいしなぁ。


■なにはともあれ

 21世紀最初の1年も終わろうとしています。みなさま、ほんとうにありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。では、よいお年を!



01/12/30/sun

■懐メロ番組

 年末になるとテレビは特番だらけになる。今日、TBSをつけていたら「ザ・ベストテン2001」をやっていた。私自身はちょうどこの番組のスタートから絶頂期に小学生〜中学生だったので、昔の映像は少し懐かしい。そんなことを思いながらなんとなくつけていたら、「あれ? ザ・ベストテンって去年も年末にやっていなかったっけ」「そういえばその前の年も」という気がしてきた。

 そっか、ザ・ベストテンは今は懐メロ番組なんだな。子供の頃に東京12チャンネルでやっていたような感じの位置づけだね。りょーかい。

 でも沢田研二が出ていたのでなんでもいいや。今年あたりから封印を解いたとかで、ばんばん出ている。うれしい。私が生まれて初めてレコードを借りて録音させてもらった歌手なのだ。実家が近所なので、妹は何度か見かけたという。いいなー。

 だらだら付けていたら、いきなり甲斐よしひろも出てきてぶっとんだ。あー、そういえば少し前から、昔はテレビに出ないと言い張っていた人々がたくさん出ているなぁ。甲斐よしひろなんて、「ヒーロー」がヒットしてこの番組に出演交渉されてたときのことを「けっ」という感じの歌にまでしてたのに、ザ・(懐メロ)ベストテンにご出演か。ピンクレディーかなにかを指して「3分間の魂とやらを歌ってる」とかいう歌詞なんだよ。そんなマイナーな曲まで知っている私って…。車を一人でかっ飛ばすときは、しょっちゅう甲斐バンドのアルバムを聴いてたんで。ポリポリ。いや10年以上前はコンサートも…。ポリポリ。


■たしかに

 【森山さん】が、昨日の日記で『エレガントな宇宙』の著者が1月下旬に来日するけれど、インタビュー企画を持ち込む媒体がないということを書いていた。

 私も先週、著者が来日するという話を聞いたときに、「版元さんはどこに話を持っていくんだろう」と思ってしまった。『サイアス』(朝日新聞社)も『クォーク』(講談社)もないので、著者が来日してできるインタビュー記事などの掲載媒体が見当たらないのだ。『科学』(岩波書店)はちょっと違うし、『日経サイエンス』は最近、翻訳ではない記事が増えているように思うけれど、こういうときに掲載しやすい媒体というイメージはあまりない。『ニュートン』でもこういうインタビュー記事は見たことがないような気がする。最近の『ポピュラー・サイエンス』も翻訳版だし、『ネイチャー・サイエンス』も違うような気がする。いや、そんなこともないか。

 ちなみに『イヴの七人の娘たち』の著者、ブライアン・サイクス博士も9月に来日している。版元がソニー・マガジンズというだけあってがんがんプロモーションをかけていたようだが、実際に目にしたのは『週刊プレイボーイ』(集英社)の「瀬名×サイクス対談」(4ページ)、『アエラ』(朝日新聞社)の1ページ記事、『SEVEN』(朝日新聞社)の囲み記事だった。ちゃんと調べたわけじゃないので他にもあるかもしれないけれど、それ以外はテレビのニュース枠あたりのようだった。

 今回は、もちろん物理の雑誌たとえば『パリティ』だってかまわない。ただそうなると読者対象はどうしてもより限定的になってしまうだろうけれど。

 じゃあ『文藝春秋』とか『中央公論』とか『論座』とかなのかな。ホーキングならたぶんOKなのだろうけれど、『エレガントな宇宙』のブライアン・グリーンだとどうだろう?(あ、二人とも名前がブライアンだったのね) 難しいかな。

 1998年の京都賞で来日した、MRIとかに使われる核磁気共鳴の話のクルト・ヴュートリッヒ氏のときはNHKがロングインタビューを取っていて、後日、教育でタンパク質の解析の研究状況と合わせて1時間くらいの番組にしていた(のを偶然見た。当時もプリオンが注目されていたっけ)。あ、でも、当時はあった『サイアス』では何もしなかったはずだから、結局、そのときにGOサインを出す人が現場にいるかどうかなのかも。…ええと、そのとき私は確率論の伊藤清氏も受賞者だったので、そっちにかまけてました。はい。



01/12/29/sat

■じみっちー

 さすがに新刊がでなくなったので、【bk1サイエンスサイト】の仕事を地道に仕込んでいる。出し損ねた新刊本を出してみたり、【『日経サイエンス』書評欄で取り上げられた本】の2月号を作ってみたり。近くの本屋には『日経サイエンス』があったりなかったりするのが難だな。入手が不安定でいかん。やっぱ定期購読にしようか。今月分から内容紹介だけでなく、書評者の名前も入れてみた。すでにbk1でも書評がついているものや関連コーナーがあるものはそれにもリンクを張ってみたり。かなりじみっちー。少しでもユーザーさんの役に立つといいんだけど。

 もうひとつのじみっちーは、サブジャンルたち。地道に新刊のエディターズ・ピックアップを更新してみたり。あ、すでに新刊ではないな、10月分からやっているわけだから。どうにかスタイルが決まり、公開できたのは「物理」「化学」「数学」「天文」。そうかこの秋はこんな本たちが出ていたのねということを確認できた。…サブジャンルの数を数えてはいけない。先は長いぞ。日々是精進。ロッコンショージョー。

 しかし、家で作業していて何が辛いって、ネスケが死ぬほど遅いんだよ!!(bk1が重いせいもあるけど、IEに比して確実に遅い。これがOSと一体化しているかいないかの違いなのか??) 実際に手を動かしている時間と待っている時間のどっちが長いか比べると悲しくなるかも。それに、ネスケでコピペをとると改行がすっごい変。なんで? テキスト整形マクロかなんか使わないとやってられない感じだ。


■クッキー

 クッキーといっても、ぽりぽり食べるお菓子のクッキーの話ではない。なんのことだかチンプンカンプンな人は【e-words 情報・通信事典】あたりで確認してくださいまし。

 少し前からクッキーを確認させてみている。完全に切るのもちょっとなぁと思い、いちいち「クッキーを承認しますか?」と聞いてくるモードにしてみたのだ。

 はっきり言って、ウザい。ウザすぎる。世の中にはこんなにもクッキーがポロポロこぼれておったのかい。

 【bk1サイエンスサイト】の仕事の関係で、bk1は確認のためにしょっちゅう行く。bk1の場合は、トップというか最初にクッキーを受け入れるかどうか問い合わせてくるだけ。1回だけどっちか答えれば、あとは他のページに行っても特に問い合わせてこない。

 かたや、アマゾン。もー、すっごい。本のトップに入るのに都合5回聞いてくる。その後、科学・テクノロジーのコーナーに行くときも5回聞いてくる。年間総合ランキングあたりだと3回になるけど、ページを移るたびに最低3回は聞いてくる。そのたびに「キャンセル・キャンセル・キャンセル」。うざすぎ。ふだんは軽くていいなー、と思っていたのだが、目に見えないところではこんなことがあったのかと驚いた。

 bk1やアマゾン以外でも、そこら中クッキーだらけ。人生いたる処クッキーあり。


■足冷え

 なんだか知らないけれど、今日は極端に足が冷える。足冷え週間でもないのに。1月まで我慢しようと思っていたのに寒さにまけて出してきたガスファンヒーターでもダメ。こういうときは、と掘り炬燵にしてみたら、ホコホコ。コタツ布団はないので、タオルケットを膝掛けにして、掘り炬燵にあたることにした。大型足温器だね。

 なぜか掘り炬燵のある部屋だったのだが、とっても便利。蓋部分にあたる半畳の畳のしまい場所がなくあまりかっこよくない状態なのには目をつぶろう。


■初いもや

 神保町方面に出掛けたので、どこぞでご飯をと思ったが、同居人が行きたがったエチオピアは閉まっていた。年の瀬でお休みの店が多い中、とぼとぼ歩いていて発見。「いもや」。

 じつは「いもや」未体験。こんな機会はないと初「いもや」体験となった。いもやは神保町で有名な天ぷらやさん。ん〜、600円という嬉しい値段のてんぷら定食を食す。たしかにコストパフォーマンス最高。我々のあと2人ほどお客さんが入ったが、3人目は「終わりました」の声。ぎりぎりセーフだったのか。締めくくりの客の一人となった。

 でも夜、胃もたれ。天ぷらはしんどいトシ?!



01/12/28/fri

■忘年会ゼロ

 先日、関西の友人W氏と久々に電話で話した。そこでW氏に聞かれた。「ところで今年は忘年会、いくつありました?」と。

 去年、二人して「忘年会が少ない寂しい人間」認定を相互にした。その片割れを残して今年、本拠地の東京に私が戻ってきたので、W氏はちょっと気にしていたらしい。

 私 「うっ。11月を入れてよければ1回…。実質ゼロですよー」
   (その場で「次は忘年会で会おう」という話が出たのはナイショ)
 W氏「東京へ戻ってもそんなもんなんですね。ぼくもゼロ回ですけど」

 東京にいる分、私はなんだかすっかり負け気分。どうせどうせ、だぁれも誘ってくれませんよ。とイジケたふりをしてみる。本音は、年末の忙しいときに忘年会をするのはピンとこないだけなのだ。みんな疲れているし。ということでそろそろ忘年会シーズンも山を越した頃かな。皆さん、お疲れさまでした。


■入手本 またまたどっちゃり

池内俊彦著『タンパク質の生命科学』中公新書
→人間がナマもんである以上、基本中の基本はタンパク質かなって。

読売新聞編集局編『ノーベル賞10人の日本人』中公新書ラクレ
→いちおう資料的意味もあって。

ジョン・マン著『特効薬はこうして生まれた』青土社
→最近ちょっと翻訳が気になる出版社だけれど、これはどうだろう?

マイルズ・チェイピン著『88 keys』小峰書店
→やってしまいました、衝動買い。サブタイトルは「スタインウェイピアノができるまで」。安野光雅ちっくなイラストの極上きれい本。ピアノが高いのもうなずけるけど、この本が高いのもちょっとうなづいてしまう。【bk1サイエンスサイト】のメカニクス・コーナーに関連コーナー【ピアノを巡る美しきテクノロジー】も。

モート・ローゼンブラム著『オリーヴ讃歌』河出書房新社
→これもほとんど出会い頭で買おうと決めた本だなぁ。はっきりいってオリーブオイルには、私、金かけてます。ワインよりも費やしているなぁ。その背景にはなかなかこゆい世界があるのだ。すでに三中さんの書評付き!

福田真人著『結核という文化 病の比較文化史』中公新書
→結核は過去の病気と思われがちだけれど、3〜4年くらい前から【結核予防会】がかなり危機感を抱いている感染状況だ。多剤耐性の結核もじわじわ増えているみたいだし、確実に注意が必要な感染症のひとつ。

デイヴィッド・バーリンスキ著『史上最大の発明アルゴリズム』早川書房
→これも「現代社会を造りあげた根本原理」なんていうサブタイトルがすごい。こういう本が気になってしまうあたりは、腐(りき)っても数学をちょっとはやっていたからなのだろうか??



01/12/27/thu

■ひし形

 もう1年くらい前の話になるが、知人の実家で「境界線問題」が起こった。これはほんとにやっかい。もめているところを計算してみれば、1平方メートルにも全然満たない話だったりする。それでも本来ならば自分の敷地のヘリを勝手に削られれば、文句を言わないわけにもいかないらしく、間に立った知人は疲弊していた。

 もめた原因は工事を請けた業者がずさんだったためで、それは双方ともに被害者ともいえるが、やりとりする相手は工事業者ではなく双方の所有者になる。

 そのやりとりの様子を伝え聞き、世の中はそんなもんなんだろうなぁとつくづく思ったことがある。
 知人の実家は昔「換地」を行った土地で、そこそこ区画の整備がなされている。ぐにゃぐにゃした境界線ではなく、比較的まっすぐな境界線で近隣との境がある。でも、工事ではなにやら変にでっぱられたらしい。

 で、先方(零細企業の社長さん=いわゆるオヤジ)と簡単な図面を見ながら話をしていて、話がかみ合わない。

 知人「ここからこういうふうに伸びる線がこちらの敷地になりますよね」
 先方「だから、いいですか。敷地の形は必ずしもひし形とは限らないんですよ」
 知人「? ええ、そうですね」
 先方「だから、うちはちゃんと図面通りやっているわけですよ」

 え? 区画がひし形だったら面白いだろうなぁ。なんでそんなことを先方のオヤジは言ったのだろうか?
 知人によると「どうやら長方形のことをひし形と呼んでいるみたいなんだ」という。う、それは違うぞ。そんなんでどうやって意志の疎通がとれるのじゃ? 「うん。だからひし形はこういうものと説明してみたけど、すぐその次には直角なカドがある四角形はひし形になっちゃう」。

三省堂『大辞林』より
ひし_がた【菱形】  四つの辺の長さが等しい四辺形。一般的にはそのうち特に、四つの角が直角でないものをいう場合が多い。斜方形。りょうけい。

 あえて国語辞典をひいてみました。別に初等幾何をちゃんと教えろとかいうつもりはない。だけどね、やっぱりある程度の常識を図形についても身につけておかないと、生活レベルで支障を来すと思うのですよ。まともに話し合いもできないわけで、回りにも大迷惑。ひし形を間違っていたのは、当然、だいぶ古い教育課程で育ったおっちゃん。

 この辺が平均値くらいなんだろうな、きっと。ちょっと暗い気持ちになるけど。



01/12/25/tue

■メモメモ

 お笑いサイエンスライター植木不等式氏のコラム【ウェブWatch】を見に行ったら、今日は「恐るべき記憶脳」というタイトルだった。そこで紹介されていたのは、こんなもの。

 【The Internet Archive】

 英語のサイトだというのがちょっといやんだけど、URLさえわかれば大丈夫みたい。植木氏のバックナンバーもしっかり出てきたらしい。Googleのキャッシュよりもよいかも。発展途上だろうけれど、こういう試みは応援するもんね。


■デッドヒート?

 【bk1サイエンスサイト】の週間ランキングを作ったら、『イヴの七人の娘たち』『ホーキング、未来を語る』がデッドヒートを展開していた。今週はイヴがすんでのところで逃げ切ったが、これから先、どういう動きになるか楽しみだ。

 両方とも一般向けに力を入れて作られた本。ホーキングがどうしても難しい話題なのでつらいのかなとも思ったが、いやいやどうして。さすがの人気だ。

 さて、私ももう一踏ん張りするべや。年末にやってきた怒濤の新刊ラッシュも一段落だろうから、懸案のサブジャンル等々少しでもアピールできるものにしていかないと。それにしてもこの12月はほんっとにすごい本がすごい勢いでどっちゃり出てきた。もう少しばらけてくれればどれだけ嬉しいかなぁ。最近のサイエンス棚は要チェック度高しであるよ。


■ごめんなさい

 昨日、【ネットやめますか? IE (インターネットエクスプローラ)やめますか?】という記事の紹介をしたあと、怒っている内容を自粛して削除した。そうしたら、まったく関係ないUさんから申し訳なさそうなメールを同居人がいただいてしまった。「以下削除」なんてしちゃったもんだから、誤解をさせてしまい、ごめんなさい。Uさんはアクションも速いし、自力で頑張っていらっしゃると思います。ちゃんとソフトも自分で探して、お金を払って購入し、自分のサイトだってほとんど自力で立ち上げたんだし。


■入手本

トレント・ステフェン著『神と悪魔の薬サリドマイド』日経BP社
→サリドマイドといえば催奇形性の薬害として有名だ。【薬害資料館】にもサリドマイドについての説明がある。そこには「戦後の薬害の原点となる事件」と書かれている。だがそれだけでは終わらないのが、本書のタイトルにあるように「神と悪魔」の薬たるゆえんなのかもしれない。かなり興味深い本だ。



01/12/24/mon

■今日はメリークリスマス

 クリスマスだというのに、クリスマス気分に浮かれなくなってどれくらい経つだろう。10年くらい前まではそれなりに盛り上げていたような気がするんだけど。


■読んでもらえるかどうかは不明

 【bk1サイエンスサイト】の仕事をしている関係で、bk1の人たちのサイトもよく見るようになった。その一人Sさんの日記に、

 【ネットやめますか? IE (インターネットエクスプローラ)やめますか?】

という記事の紹介があった。そのなかの一文。大事なことだと思う。

最初からタダでついているから使う? 無責任、無自覚な意識をかえよう

 タダほど高いものはない。
 最初からタダでついてくるから、その内容も考えずに使いつづけるというのは、あまりにも安易といえる。自分で使うものは、少なくともその内容を自分で情報収集して、使うことのメリット、デメリットを考えなければならない。

 ここのところ自分の中にあった気持ちを改めて自覚している。そう、私は怒っているのだ。いろいろ書いたけど、以下は削除。



01/12/22/sat

■雪の中を出ていったら

 昨日は、意を決して外に出たら雨じゃなくて雪だった。

 大阪ではほとんど雪が降らないので、「ああ、東京に戻ってきたなぁ」となんとなく感じた。でも寒い。

 そんななか出掛けたのは銀座。この時期に銀座へ出掛けたからにはやっぱりチェックしてしまう。「西銀座デパート・チャンスセンター」。折しも「年末ジャンボ宝くじ」は最終日だ。さて、様子はいかに……。

 「雪も降っているほどだし、最終日とはいえ平日だし、まぁ【こないだ】のようなことはなかろ」と思っていた。が、それはとてつもなく甘かった。

 地下鉄の出口に立つと、もう行列が見える。「これって、まさか…」と思う間もなく、宝くじを求める人の列だと判明する。空からは雪が舞い降りている中、人々は傘を片手にじっと佇む。

 「この人たちはわかった上で並んでいるんだろうか」という疑念がふっとわき上がってきた。当選確率は買う場所に関係ないということを。その辺の第一勧銀横にある誰も並んでいない窓口でも、西銀座デパートのチャンスセンターで買っても、あたる確率に差はないのだと。それでも、雪の中、待つのか。

 行列の最後尾を確認してみた。さすがに窓口別に並ぶことはさせなくなったようだ。どの窓口も共通で並ばせている。向かって右側の売り場への行列は、西銀座デパートのほぼ端っこまで延びていた。目の前にはプランタンがある。左側の売り場の行列はマリオンの前まで延びていた。途中や最後尾に警備員が看板を持って立っている。

 わかって並んでいるのならいい。幸運を求めて待つこと自体、楽しいかもしれない(寒くさえなければ)。「ここはよく当たるから」と思って並んでいる人がいないことを願う(が、それは無理というものだろうな)。

 空いてたら買おうかな、と思っていた私はさっさと当初の目的地、ビッグカメラへ移動した。途中、有楽町の駅前に年末ジャンボ宝くじの売り場があった。ものの1秒で3億円への権利を300メートル程度の距離にいる行列の人々と同等に獲得したのは、いうまでもない。


■(ここは東京だから)マック

 昨日はその後、同居人と落ち合うために、マック(ドナルド)で時間をつぶしていた。そこで読んでいたのは、『ホーキング、未来を語る』。不似合いかもしれん。

 しかも、読んでいる私はなんだかしらんがぐっときちゃって、なかなか先に進めない状態。もちろん難しいですよ。でもね、でもね、私のような人間にはとても嬉しいのだ。私は「繰り込み」とか「ヤン−ミルズ」とかさんざん校正してきた。が、よくわからなかった。そういうものたちのイメージを、とてもきれいな絵と一緒に伝えようとしてくれている。

 この本を読めばたちどころに「繰り込み理論」がわかるなんてことは確実にない。でもなんだか嬉しくて。

 あとね。「特異点」がずっと気にはなっていたし、大事なんだろうなぁと思ってはいた。そういうことも数学サイドだからだけじゃなくて、なんとなく伝わってくる。そういうのも楽しい。

 ええと、特異点はなんて言ったらいいのかな。相対性理論と量子論が行き交うところ…、なんちゃって。でも、ちょっとロマンチックな言い方でよくないかな。
 私の中にあるイメージとしては「やっかい」とか「尖っている」とかそんな感じなんだけど、平凡社の『世界大百科事典』では「数学ではきわめて広い意味に使われる概念で,曲線,曲面,多様体,関数,微分方程式などが,一般のところに比べて異常な形態を示すところを意味する」になる。わかんないか。あ、必ずしも尖っているわけではないです。「特異点」を軸にした読み物なんてないか…。けっこういい感じのテーマかもしれないなぁ。

 ああ、さっさと読み終われない状態になってしまって、情けなくもまだ前半だぁ。『エレガントな宇宙』もたしかに必読書だし。ひーん。
 みなさん、ぜひ一度、下のコーナーへお立ち寄りください。

フェア 【ホーキング、ホーキング!!】


■ということで入手本

ブライアン・グリーン著『エレガントな宇宙』草思社
→ホーキングが『ホーキング、未来を語る』の参考文献紹介で「すばらしい」と誉めているし、取材したことのあるエドワード・ウィッテンの章がたっているあたり親近感だね。いただきました。ありがとうございます。

マルクス・ジョルジュ著『異星人伝説』日本評論社
→このタイトルだけでは何がなにやら…。絶対オカルトと思う本。だがサブタイトルは「20世紀を創ったハンガリー人」。そうハンガリーではベストセラーという科学書なのだ。「天才郷…20世紀はブダペストで始まった−。ノイマン、ウィグナー、スィラード、テラー、グローヴ、ソロスら、第二次大戦前から戦後の科学と政治に大きな足跡を残したハンガリーの天才科学者と実業家の列伝」という内容紹介だけでもキツければ、上記bk1書誌情報に詳細目次があります。いただきました。ありがとうございます。



01/12/21/fri

■10日

 今年もあと10日なんですね。最近、ブラウザとしてネスケに徐々に移行中。自分ちの表示の惨状を目の当たりにしては悲しくなる。惨状のまま年を越しそうで、いやだなぁ。

 それにしても12月の新刊ラッシュはしんどかった。さすがにそろそろ収束するのだろうか。大物や気になる本が多かったので、【bk1サイエンスサイト】で並べるにも入り切らなくて、すごく苦労していた。

 でもね。ふと気づいたのだ(遅すぎる)。クリスマス過ぎて、お正月が終わるまでは、逆に新刊がでない日々なのだよね。ううむ。うううううむ。その間、【bk1サイエンスサイト】を楽しんでもらえるようにするには、どうしたらいいのかな。ううううむ。


■ウケた

 bk1に『東京-建築・都市伝説 Tokyo eleven paradise』(米山勇監修、TOTO出版)を持っていった。

 絵本なんかでよくあるような「ポップアップ・ピクチャーブック」なので、手にとってみないと楽しさがわからない。しかもこれははっきりいって「大人のオモチャ」。かっこいい。
 「東京駅」「同潤会アパートメント」「代々木体育館」「帝国劇場」「東京タワー」などなど11個の建築物が、それぞれに趣向を凝らしたポップアップで作られている。差し込んである別冊に周辺の話題についての文章や図面もしっかりある。

 センスがいいので、物欲を刺激されるようだ。そこここで「ほしい〜」「買う」という声があがった。

 こういうリアクションがあると、なんだか嬉しい。別にこの本を作ったわけでも、関係者を知っているわけでもないのに。「私が見つけた本」みたいな気分なのだね。ものを売ったり、伝えたりするときの根っこにある動機は、こういうところもけっこうあるんだろうな。「ねぇ、みてみて」感と名づけてあげよう。


■くらくら

 後ろ向き期間に入ったらしい。なんだか目が回るし、足が極端に冷える。頭もじんわり痛い。しゃーないこととはいえ、この間は本も進まないし、やだなぁ。


■意外なこと

 仕事の関係で、社員教育に類するような話の資料をいろいろ読んだ。そっか。大手と言われるようなところは社員教育や研修にかなりのコストがかかるものなのね。

 研修も何もないこぢんまりした出版社に入り、辞めてからは完全なフリーなので、一切関係なしでやってきた。考えてみたらマスコミでも「デスク研修」とかいろいろあったな。それを受けないとデスクになれないとか、そういう感じらしい。

 で、まぁ驚いたのは、「なんでそんなもんに研修がいるの?」ということだった。その会社独自の内容や方法ならわかるけれど、それこそエクセルの使い方とかまでやるところもあるらしい。もちろん小さい会社ではそんなこたぁあり得ない。

 マニュアルや解説書をみればわかることまで研修することがあるのかと思いながらも、世の中のいろいろなケースをほとんど私は知らないのだなぁと感じてしまった。研修しているのは、独自仕様とか独自の使い方ばかりじゃなさそうなのだから。
 いちおう企業勤めをしている同居人に聞いてみたら、「大きい会社は研修だらけ」と言っていた。「なんでそんなことするの?」と聞いたら、「研修をしておけば、組合から文句を言われないからじゃないの。組合もそういう要求するし」。ふぅん。そんなもんなのかな。ま、ないほうがいいと思ってはいない。そういう場は大事だと思う。

 一方で、現実的なことを考えれば、営業職は自社製品・商品の知識をどう身につけるかがほんとうに大変なんだろうなぁということも少しずつわかりはじめた。あまり営業職の人の取材をしたことがなかったのでピンとこなかったが、どれだけちゃんと商品を理解しているかが問われる(はず)の職だものね。「(はず)」と書いたのは、商品知識よりも接待ノウハウが問われたりすることも多かったと伝え聞いたから。

 そう考えると、専門性の高い本を作っている出版社の営業さんはほんとうにたいへんだろうな。本なんて多品種の典型例みたいなものだし、かつ一人で政治経済法律思想から医学理工なんてものまで背負わないといけないこともあるだろう。

 家電製品の記者発表などでも、やっぱり実際に企画し、作った人たちの話のほうが「どこがどう特徴的なのか」というのが分かりやすいことが多い。そういえば、一時期ファジーだニューロだとちょっとばかしサイエンスなネーミングがよくされていたが、その頃の一般的な発表ではこの辺をつっこむとほとんどリアクションがなかったっけ。数少ない経験数なのであまり一般化はできないけれど。

 開発者や編集者がPRしたほうが正確ではあるのかもしれない。そうすると、彼らにプレゼン力があるかどうかという問題が発生するけれど。



01/12/18/tue

■「大物」読書中

 読んでいる。かつ見ている。かなりきれいな図版が満載。『ホーキング、未来を語る』が今日、届いたのだ。
 お買いあげ時に「2−3日出荷」の本が入っていることをわすれ「まとめ配送」にしてしまったために、土曜日に注文しておきながら到着が今日になってしまった。

 100万部売れたらしい『ホーキング、宇宙を語る』は、文庫で手元にある。しかし内容をちぃとも覚えていない。忘却力は誰にも負けない。
 内容は覚えていないけれど、単行本が発売された当時、「数式が1つ増えるごとに読者は半分になる」とホーキングは編集者から脅されたという逸話があったことは覚えている。数式1本につき半減ではなくて、1本につき100人減るだったかもしれないけれど。

 そう脅されて数式をそぎ落としたホーキングが「これだけはどうしても削れない」と残したのは、もちろん、あの式。

   E=mc2

 わ、上付文字ってこうやって書けばよかったんだ! 発見。クニエはHTMLのタグを一つ覚えた。…じゃなくて、そうアインシュタインの残したもうたあの式です。Eはエネルギーだよーん。mは質量。cは光の速度だっけ? ああ、物理恐怖症がうらめしい。

 「E=mc2」を端的に紹介しているサイトってあるかな。【高校生のためのアインシュタインの特殊相対性理論】というサイトがあるけれど、ごめんなさい、トップしか見ていないので微積も一切習わずに高校を出た私の妹クラスの苦手さんたちにどれくらい有効かまではわかりません。つい、【松田先生の愛の小部屋 全国版】とか思っちゃうんだけど、松田卓也先生は「きちんと勉強せよ」ってタイプだからなぁ。でも松田先生の「小部屋」は面白い。

 えー、話がそれつつあります。ホーキングの前の本『宇宙を語る』は数式を1つだけにして、実際売れたけれど、でもやっぱり難しいと投げ出す人も多かったはず。「虚時間」あたりがネックになっていたんじゃなかったかな。私自身、折り目がついているからたぶん読んだと思うのだが、最後まで読んだかどうか定かではない。

 ホーキングの新しい本『ホーキング、未来を語る』は、帯に「それを書いた後で、もっと理解しやすい異なったタイプの本を書く可能性が残されていることに気づきました」といっているくらいだから、とっつきやすさでは前の本よりもいいかもしれない。「ですます調」で、カラーの精緻なイラストや図版もたくさん。

 読み始めたばかりなので、ほんとに、ほんとのほんとに誰もが読みこなせるかどうかはまだわからないけれど、その努力は確実に評価できる作りだと思う。


■再びTMP減少中

 TMP(耐むなしさパワー)が落ちている。なんでメーリング・リストにチェーンメールの類を平気で流せるのだろう。前にも言ったのに、流す前に30秒かけて確認をとることがなぜできないのだろう。

 今回流れたのはデマウイルス。
 でも不思議なのだ。なぜ確認をとるとか以前に「怪しい」と思わないのだろうか。チェーンメール(ないしスパムメールやウイルスメール)って、たいてい怪しさがプンプン臭ってくるんだけどな。

デマウイルスについて
【トレンドマイクロ ウイルスデマ情報(HOAX)とは?】
【メール道場別館・デマウイルス編】
ちなみにメール道場別館のトップは【メール道場の別館】


■入手本

米山勇監修『東京-建築・都市伝説 Tokyo eleven paradise』TOTO出版
→クリスマスプレゼント2冊目。うれしー。どういう本かというと、「東京駅」「同潤会アパートメント」「代々木体育館」「帝国劇場」「東京タワー」ほか11の東京の建築物が立体的な仕掛で収録されている。「ポップアップ・ピクチャーブック」だって。あ〜、楽しかった。子どもにはむきません。壊されること請け合い。でも変に期待しすぎないように。期待しすぎると楽しめないと思うので。というわけで読了?!



01/12/17/mon

■2001年を振り返って

 【bk1サイエンスサイト】で、2001年の年間総合ランキングを公開した。
 今年読んだ本の個人的なランキングは何になるのかなぁという話になった。同居人は、即答。

 「ジェイコブズの『経済の本質』『市場の倫理統治の倫理』やね」

 ほかには?

 「あとは、サイモン・シンの『暗号解読』『フェルマーの最終定理』はよくできていたなぁ。それと加藤さんの『現代戦争論』かな」

 加藤さんの『現代戦争論』(中公新書)は、冒頭の3ページくらいだけ私も読んだ。たしかに明晰な感じで今度読みたいと思う。

 ベスト5といったところなのだろうか。さて私はというと、やはり『暗号解読』は入るなぁ。『フェルマーの最終定理』は、私の場合、去年のベスト。

 あと2冊はすぐ出てくる。『植物のこころ』(塚谷裕一著/岩波新書)と『栗林慧全仕事 独創的カメラでとらえた驚異の自然』(栗林慧著/学研)。ジェイコブズもよかったんだけどね。最近読んだ本たちをどう位置づけようか、悩んでいる。ほら、あれとかあれとか。読まなきゃいけない大物も控えているし。森山さんちの恒例企画にも投票したいし、整理してみなきゃ。


【読まなきゃいけない大物→ホーキング、ホーキング!!】
【bk1科学・技術・医学・建築 2001年年間ランキング 1−50位】 悪い、重いっす。
【bk1科学・技術・医学・建築 2001年年間ランキング 51−100位】 重くてごめん。

森山さんの恒例企画 【独断と偏見で選ぶベストサイエンスブック2001】



01/12/16/sun

■非公開鍵暗号

 学研から来週出る『大人の科学』シリーズ第7弾、【電子ブロック】の話を同居人としていて、ふと思った。電子ブロックでできるものに「モールス練習機」というのがあるらしい。

 モールス練習機。これは大昔、子供の頃にまねごとをして作ってみたことがあるような気がする。たしか乾電池を使った(当たり前か)。なんていうのかわからないけれど、カチカチ打つあの部分の記憶がうっすらと蘇る。

同居人「なんでそんなもん作ったの? 科学と学習のオマケ?」
私  「たぶんそうじゃないかとは思うけど、忘れちゃった。勝手に作ったのかも。
    でもものすごくつまらなかった記憶がある」
同居人「なして?」
私  「一人で打つだけだから。
    モールス信号も知らないから、単なるちゃちな打楽器だもん」

 モールス信号の一人遊びは、ちょっとさみしい。

 で、本題である。最近、同居人はさみしい一人遊び状態に陥っていた。それはPGP暗号。『暗号解読』(サイモン・シン著、新潮社)を読み終わり、本格的に使ってみたくなったらしい。あ、PGPとはプリティ・グッド・プライバシー(Pretty Good Privacy)です、デバコ方面の方々。

 でも、同居人には相手がいない。周囲に「PGPいれてん」と言っても、「ふ〜ん(なにそれ)」という反応か、「あ、そう」という反応で、誰も相手にしてくれなかったようだ。

 結局、自分の書いた原稿を暗号化してみたり。これは、ちょっとさみしそうだ。

 「クニエさん、パソコンを10年以上も使っているのに、まだPGPもいれとらんの?」と白羽の矢がたてられた。モールス練習機状態が悲しくなったとはいえ、なにもそういう言い方でプレッシャーをかけなくてもいいのに。どうせ、自分の公開鍵がちゃんと使えるのか、確認したいだけでしょうに。

 そういうわけで昨日の夜は、PGP遊びを、居間と書斎という名の物置の間でしていた。…これもけっこうさみしい気がする。でもおかげさまで、私も暗号遣いになった! えへん。とはいえ、公開鍵暗号を同居人以外知らせていないから、糸電話状態だ。どうやって公開鍵を公開すればいいのか、まだよくわからんのだもん。非公開鍵暗号さっ。

 ちょっと面白かったのは、PGPを入れてみると、そこにフィル・ジマーマン(PGPの本家)とかほかにもたぶんその道の有名人と思われる人たちの公開鍵がズラズラと並んでいたこと。きっとジマーマンは世界中から「PGP入れました!」という暗号メールを受け取っているんだろうな。

PGPについて 【(仮)日本の公式 PGP ホームページ】


■入手本

佐藤秀明著『鎮魂・世界貿易センタービル』マガジンサポート
→同居人からクリスマス・プレゼントとしてもらった本。これともう1冊あるが、そっちはまだ届いていない。同時多発テロで崩壊したWTCの建設途中を撮っていたカメラマンによる写真集で、WTC建設は1960年代後半に持っていたアメリカの勢いそのものだったのだろうと伝わってくる。そういえばアポロもこのころだ。折に触れランドマークであるWTCの姿をフィルムに残していた著者は、ニューヨークという地に生きる人々をかぎりなくやさしく見つめているようだ。



01/12/15/sat

■世間様の様子に驚く1日

 12月の土曜日に街中へ出ると、人が多いのだった。何も考えずにまず久々の秋葉原へ。

 東京へ戻ってからは2回目くらいで、ほんとうに久々だ。そうしたらLaoxのザコン館(ザ・コンピュータ館の略)から本売り場が独立し、近場に10万冊だかのブック館ができていた。これにまず驚く。
 次に驚いたのは、ふらふら見ていて発見した『はじめて読む8086』という本。近くには『はじめて読む468』だの『はじめて読むマシン語』だのもある。「なんでこんな本が今頃平積みなわけ?」状態。
 しかも『はじめて読む8086』なんて35刷が2001年5月にかかっているのだよ。信じられない。今でも売れるっていうことなんだろうけど、いったい、誰が買うのだろうか? 我々も思わず買いそうになった約2名ではあったが、そういうタイプの人間がそんなにいるのだろうか?

 1階の新刊や雑誌のフロアに降りて、またびっくり。そこらじゅう『ホーキング、未来を語る』なのだ。なぜここで? 平積みどころではなく、面積み、レジ横立てかけ、モロモロ。

 しゅっご〜い。思わず幼児語。

 そうか、そういう本なのか。認識を根本から改めよう。『ホーキング、宇宙を語る』ほどに売れるかどうかはわからないが、売れることを前提とした作りだった。もちろんオールカラー。図版もたくさん。印刷も細やかな色遣いを出していた。

 もちろん【bk1サイエンスサイト】でも、ピックアップの一番上に並べている本ではある。来週はこの本を掘り下げるしかないな。

 そしてもう一つの驚き、というか感動は、これ。【e康煕字典】。よくぞまぁ、三省堂さん。これは大変だったでしょう。さすがにかなり高いお値段だけど、致し方ないですね。ほとんど画像で入れたのかな。詳しいところまでは見なかったけれど、画像でも仕方ないと思えるものだ。

 ザコン館で外付けのCD-R/RWをチェックした後、直交する旧・メモリ通りへ。昔はメモリ売りのお店が多かったから同居人がこう呼んでいたのだが、今は露店通り。土日のみ出現するらしく、私ははじめて見た。ええとぉ。いわゆるところのジャンク屋さん? でもすでにXPも売られてたりして、パーツ屋さんの秋月電子とも雰囲気が違うし、ちょっとドキドキした。オアポケ・ジャンクが500円なので笑ってしまう。「立ち上がるかどうかがカケだね」と言い合いながら眺めた。

 ところで、秋月電子って、シュウゲツでいいんですかね。私はそう読んでいたのだが、誰かが「アキヅキ」と読んでいたのを聞いたことがある。

 その後、銀座に出てみたりして、客層の違いを確認。だいぶ女性も増えたとはいえ、アキバはやっぱり兄ちゃんが圧倒的に多かった。そして恐怖の銀座・宝くじ売り場。スクランブル交差点がある人通りの多いところなのに、びっちり並んでいる。通行人はかなり細くなった歩道をすり抜けていかなければならない。

 なんでこんなに多いの?! サマージャンボのときはこんなに混んでいなかった…、と思ったらあれは平日だったからか。好奇心で確認しに行った。1番窓口以外は空いているのではないかと。

 さすが土曜日。7番窓口でも1時間半待ちの行列だった。ひぇぇぇ。数寄屋橋交差点の交番近くは、宝くじを買う人で埋まっていた。

 こんなになったのは高額化したから? それとも不景気で?


■カレー

 銀座に出たついでに淡路町のカレー屋さんによることにした。こっちはガラ空きの街並み。神田松屋は行列だったが、その並びの【トプカ】は少し時間が早いこともあって人口密度が低かった。

 最近、同居人はここのマトンカレーがブームらしい(あ、【アフデスソース】のブームも続いている)。幸せそうな顔をしながら食べていた。【横浜カレーミュージアム】にも出店している店で、たしかにおいしい。私はキーマカレーにしてみた。ただ、さらしていない辛いタマネギがくっついてくるのだが、まだそれに慣れない。それがいいと同居人はいうのだが…。
 そういえば、同居人が好きなカレー屋さんのもう一つ【エチオピア】も横浜カレーミュージアムには出店していたなぁ。あそこの人とカレーの嗜好が似ているのだろうか?

 私は最近でいえば、やっぱり麹町【アジャンタ】のラサムライスがいちばんのヒットかな。スリランカ料理が好きなので、いきおい南インド料理は注目してしまうのだ。ラサムスープがないインド料理屋なんてインド料理屋じゃない!

 でも、ほんとうに一番好きなのは、大阪・扇町のインド料理店【ジャイプール】なのだ。MY隠し球の店。東京へ戻ってくるときに、「東京にも店をだしてほしい」と懇願したくらい。体に染み渡るようなやさしい味なのだ。ジーラライス(クミンごはん)をはじめて食べたときは、お代わりしそうになった。3年前とは少し味が変わってきたが、ほとんどのものがお勧め。マトンのキーマカレーを食べさせてもらったときは、日本ではめったに食べられないキーマなのでとても嬉しかった。

 大阪・西天満の【玄気食堂】(旧・ルーデリー。ミナミの店より西天満のこっちが私はお勧め)のカレーもくせになる味で、ここからはルーをクール宅急便で通販させてもらっているくらい。じわじわはまる味なのだ。

 あ、玄気食堂のリンク先は、【大阪北区・天満の 歩く地元情報紙 「あるっく」】のもの。ジャイプールも登場したことがあり、その記事は【こちら】

 関西方面のみなさん、ぜひジャイプールと玄気食堂へ行ってみてくださいませ(好みじゃなかったら申し訳ないけど)。



01/12/14/fri

■どうなっているのかな

 昨日、毎日新聞を見たら、トップ記事は【狂牛病:「日本の対策、逆効果」EU最終報告書で指摘(12/13)】だった。かなりな内容で、「文書化されたものはない」と言い張っていた日本政府のウソがまた明らかになった。しかもそれを6月の段階で握りつぶしていたわけで、狂牛病発症例が確認された9月以降となっては、開いた口が塞がらない。

 「きっとこれは特ダネなんだろうな」と思って朝日新聞をみると案の定、何も書かれていない。「夕刊あたりでおっかけるのかな」と思ったが、夕刊になっても朝日は何も出ていない。「夕刊でもおっつけないほどのネタだったのか」と驚いた。

 今日、再び毎日新聞朝刊の1面には、【「イタリア製肉骨粉は危険」 欧州委が指摘 日本政府気付かず(12/14)】と関連記事が出ていた。中面でも特集を組むなどの展開。

 はて朝日はと思うと、何も出ていない。「え? 丸一日たっても追いかけられないネタだったの?」とさらに驚いた。そこで、【アサヒコム】をみにいくと、トップは「『赤穂浪士討ち入り!』号外舞う」だって。

 気が抜けた。【毎日新聞】はもちろんウェブでもトップの扱いだったのに。

 それでも、朝日の速報を探してみると、【狂牛病警告、農水省がEUに撤回させる 日本発生前(12/14 10:50)】とやっと追いついて、夕刊に間に合った模様。

 ただねー。朝日の原稿が「わかった」原稿なんだよねー。「…農水省が、少なくとも3度にわたってEUに書簡を送りつけて抗議を繰り返し、結果的に公表が見送られたことが、わかった」って、特ダネみたいじゃん。やっぱり「(毎日新聞の調べで)わかった」でしょうね(笑)。まぁ、扱いは社会面の左肩だけど。

 じゃあ、ほかはどうかとついでなので確認してみた。【読売オンライン】。狂牛病関連の最新ニュースは【つくばに「狂牛病センター」建設へ…農水省方針】だった。

 テレビはどう報道しているのだろう? 毎日と同系列のTBSは取り上げているのかな。共同通信が追いかけられたかどうかによっているのかな。さすがにNHKは追いついているのだろうか。電波系メディアのニュースはフォローが面倒でイカン。みんな【CNN】くらいしっかりやってくれればいいのに。

 それにしても、新聞を複数取って読み比べている人はそんなに多くないらしいから、全然このニュースを知らない人もいるんだろうなぁ。みんながみんなネットでニュースを読めるわけじゃないし。


■入手本 どっちゃり届いてしまった

ネイチャー・プロ編集室編『森の本』角川書店
→リンク先にある青木みやさんや三中信宏さんの書評を読んでいたら、がまんできなくなった。前に見かけたときも、とてもきれいで衝動買いしそうになったのを堪えていたのだが、ついに購入。

川合知二監修『図解ナノテクノロジーのすべて』工業調査会
→新聞や雑誌を開けばすぐ「ナノテク」。この現状で取り残されないために網羅的な1冊かなと思って。

橋本治著『橋本治が大辞林を使う』三省堂
→10年以上前、小学館で『SAPIO』が創刊された。そのときに連載していた橋本治の口語調の書き言葉が印象的だった。そのへん関係していることもでているみたいなので…。

ジョナサン・ワイナー著『フィンチの嘴 ガラパゴスで起きている種の変貌』早川文庫
→いわずとしれた名著。文庫化された。私は進化論方面をあまり読んでいないので、この本が初。

長谷川真理子著『雄と雌の数をめぐる不思議』中公文庫
→こちらも文庫化。ちょっと苦手な分野かも。

B・J症例検討会著『ブラック・ジャック・ザ・カルテ 2』海拓舎
→まずい。まだ「1」を買っていないよ。

ヘンリー・ペトロスキー著『橋はなぜ落ちたのか 設計の失敗学』朝日選書
→出版から2カ月経った最近、【bk1】の人たちに人気らしい。お願いだから、【bk1サイエンスサイト】で買ってくださいましよ。今週はサイトのランキングにも入っているから、ね。
 ところで、著者のペトロスキーさんは、『フォークの歯はなぜ四本になったか 実用品の進化論』(平凡社)を書いた人である。といえば興味をそそられる人が増えるかもしれない。

 あ、フォークの訳者は忠平美幸さんだったのね。忠平さんは今年前半、集中的に訳書が登場。どれも注目された本で、『空飛ぶ男サントス‐デュモン』(ナンシー・ウィンターズ著、草思社)、『世界の環境危機地帯を往く』(マーク・ハーツガード著・草思社)、『サイバネティクス学者たち アメリカ戦後科学の出発』(スティーヴ・J.ハイムズ著、朝日新聞社)の全部に、書評がついている。読みやすいけれど、硬質な背筋がピンと伸びる感じの訳文で、私はかなり好きな訳者だ。



01/12/13/thu

■♀

 そういえば、昨日、【白楽ロックビル】先生がここを見てくださったらしい。感謝です。そして…。白楽先生は、発見した。私が♀であることを!! そうなんです、なんだか♀みたいです、私。

 先生は、私のことを8割方男性だと思っていたらしい。謝っていただいたりもして恐縮至極。全然気にしてません。前にもほかの人に「記事で拝見していてお名前は知っていたんですが、男性か女性かはわかりませんでした」と言われたことがあるので、これで傍証が2つになった。

 やっぱり俳優「田中邦衛」の存在が大きいのだろうとふんでいる。音は同じ「くにえ」。私は「田中さん」とだけは結婚したくなかった。あんまりそう思っていなかったけれど、「くにえ」というのは男女同名なのかな。

 さっさと白楽先生にご挨拶にいっていれば誤解をさせることもなかっただろうに、メールでだけやりとりしていたためでもあるだろうなぁ。

 というわけで(?)。昨日は、【bk1サイエンスサイト】のレビュアーの一人である【橋本公太郎】氏に本を届けに行ってみた。

 …♀でしたよね、私。5年ほど前、目の前に私本人がいるのに「男性」だと思われた経験もあるので、ちょっと不安かも(笑)。その後、髪を切ったら、ゲゲゲの鬼太郎になってしまったし。


■ブルカとヒジャーブと世界史

 温泉で読み始めた『現代イスラムの潮流』(宮田律著、集英社新書)の残りを読んでいる。

 高校時代、ちゃんと世界史を勉強していたら、この本に書いてあることの半分くらいは「そうだった。習った、習った」と感じることができるのではないだろうか。しかし悲しいかな、私はほとんどまともに世界史を勉強していない。こういうところで基礎の有無が露呈するのだ。高校の世界史くらいは、やっぱりちゃんと身につけておくべきだった。
 じゃないと、今の世界がなんでこうなっているのか、皆目わからん。大問題。

 この前、ビデオで『アラビアのロレンス』を見るときに、同居人から「サイクス・ピコ条約」などなど少し教えてもらった。そのときに「へぇ、そんなことがあったんだ」と新鮮に話を聞いていた。この本でももちろん出てくる。

 まぁ、いくら世界史を一生懸命勉強した過去があっても、ふだん関係のない生活をしていればどんどん忘れるものだろうし、いろいろ確認しながら整理するのにとても手頃な本じゃないかなぁと思う。

 ところで、本に「ヒジャーブ」という言葉がよく出てくる。でも最近のメディアでよく見聞きする言葉は「ブルカ」。両方とも女性が身にまとうものだ。
 どう違うのかよくわからなかったが、検索してみると、どうやら「ヒジャーブ」は髪をかくすスカーフ(みたいなもの)で、ブルカは顔からすっぽり隠すものみたいだ。

 ブルカやヒジャーブは「女性差別」の象徴のようにいわれやすいが、それはピンとこない。
 朝日新聞の読書欄「いつも本が近くにあった」(タイトルいい加減)で、米沢富美子氏がイスラム圏からの女子留学生にスカーフは差別的じゃないかといった主旨の質問をしたところ、猛烈な反発にあったという。どこで線をひくかは当人にまかせたいが、一概にきめつけることはしたくないと思う。



01/12/12/wed

■ハト

 「なんでハトが飛んでるんだろう? ロゴが変わったのかな?」などと、検索エンジン【Google】のサイトをみて思っていたら、それは「ノーベル賞」バージョンだったのね。森山さんの日記を読んでいて、「なるほど」と気づいた。

 【bk1サイエンスサイト】で作業をしながら、「ハトがついてる…」と隣の席に座っているSさんに話しておきながら、なんにも気づかなかった。そういえば、「o」のひとつがメダルになっていたよな。


■移り気

 今日、ボーボーになっていた頭をどうにかすべくやっと美容院にいけた。「短くするの?」と同居人に聞かれたが、「ううん、そんなには」と答えていた。

 でもね、美容院で椅子に座っているうちに、ここのところ続けていた似たような髪型にいい加減飽き飽きしていたのだと気づいた。「どうする?」「変えたい」「短くしていい?」「うん。首より上がいいな」と、結局、ややショートになった。

 なんで美容室の椅子に座ると、切りたくなるんでしょうね。


■魔法の箱

 学研から【電子ブロック】『大人の科学』シリーズ第7弾として、来年の春にでるらしい。

 私は、電気も電波も大の苦手だ。どうしてもよくわからない。その原因のひとつは、高校1年の時の物理の教師の説明に呆れてしまったことにある。

 「コンデンサー」が登場してきた。それを物理の教師は、「どうせ私立の女子校だし」と手を抜いていたのか一言「魔法の箱」とだけ説明した。それ以来、私の物理への興味は芽生えなかった。この間会った高校の同級生Iさんも同じように思ったらしい。彼女は「この学校では理系に進めない」と文系に進んだ。家族一同理系だったし、自分の頭も理系だと思っていたらしいのに…。

 おっと、高校の物理の教師への繰り言をいいたいわけじゃなかった。

 同居人は子供の頃、この電子ブロックを持っていたらしい。ラジオ少年にはとてつもなく嬉しいオモチャだったに違いない。「ICなんて当時はなかった〜」とわめいている。
 さて、私はといえば、物理もダメだが、工学系もダメなので、電子ブロックで一挙に回路を理解してしまおうともくろんでいる。ふふ。リベンジ for 高校物理。……って、無理があるぞ。



01/12/10/mon

■年末

 【bk1サイエンスサイト】の「年間総合ランキング」関連の作業を進めている。こういう作業や、「この1年のベスト」みたいな企画をそこここでみかけるようになると、「ああ、ほんとに1年が終わるのだなぁ」と感じる。

 ついつい「で、だからなに?」と思ってしまうたちなのだが、どこかに区切りはあったほうがやっぱりいいのだろうな。その区切りとして1年というのが、人間にとって手頃な長さなのだろうか。

 まぁ、いろいろ振り返るにはいい長さかもしれない。もっと長かったら、記憶力がおいつかんわ。

 今年読んだ本の中でよかったのは何かなぁ。やっぱり『暗号解読』(サイモン・シン著、新潮社)になっちゃうのかなぁ。去年もサイモン・シン(『フェルマーの最終定理』)だったよなぁ。

森山さんの恒例企画 【独断と偏見で選ぶベストサイエンスブック2001】


■「わ」

 あるサイトをみていて、「『わ』は難しい」と思った。

  「いやですわ」
  「大変ですわ」
  「美味しいですわ」

 これらをどう読むか。

 お上品にオホホと笑い声でもたてながら「美味しいですわ」と読んだ人。たぶん東の方でしょう。
 「美味しいですわ」の前に頭の中で「(めっちゃ)」を補ったら? いきなり西の言葉になる。アクセントも変わってきません? 「(めっちゃ)」を補わないまでも、最初からこう読む人がやはり西には多いのだろうか?

 同じ「わ」でも、テキストだけみると強烈に違う。文章の流れの中では前後の文脈でわかることが多いだろうけれど、「めっちゃ美味しいですわ」を持たない文化の人にとっては文字に書かれた「わ」は難しい。もちろん、逆もしかり。



01/12/09/sun

■熱

 どうやら「シムシティ」というシミュレーションゲームはインフルエンザ・ウイルスらしい。同居人が「シムシティ3000」にはまっている。本人曰く、「早く熱がさめてほしい」んだそうだ。やめたいならやらなければいいと思うのは、間違っているのだろうか?

 私はプレステ版のシムシティしかやったことがないが、なぜあんなにもはまれるのか、よくわからない。でも私はRPGにははまるのだった。てへ。

 どういう種類のゲームにはまるかは、人によって違うのだろうな。私はシミュレーション系をあまり面白いと思わない。時刻表をみていると幸せになるような「てっちゃん」(鉄道オタク)たちは、シミュレーション・ゲーム好きなのかな。同居人はてっちゃん(=哲雄だから)だけど、てっちゃんじゃない。…つまらないこと書いた。すみません。
 そういえば「てっちゃん」かつ「地図オタク」のKさんは、「危険なので近寄らないようにしている。はまるのが目に見えている」と言っていたなぁ。潜在的可能性はやはり高そうだ。

 あ、そうだ。シムシティのプレステ版にはアルコという変なものがあった。フォレスト・アルコとかいくつか種類がある、なんだかえらい高密度で人間が暮らせる4次元ビルみたいなもんだった。すっごい変な形をしたアルコはダルコという名前だった。
 パソコン版のシムシティ3000にはないらしい。やっぱり不評だったのかな。


■読了

ラッセル・マーティン著『自閉症児イアンの物語 脳と言葉と心の世界』草思社
→温泉に浸かる合間に読んでいたのだが、ほんの少し残っていた部分を今日読了した。前半は言葉を司る脳の機能の話や言語学の考え方の紹介もふんだんに盛り込まれており、科学的にもかなり踏み込もうとしている内容。それが「イアン」という現実にいる一人の自閉症児を通して描かれるので、具体的であり、視点も定まっているのがいい。

 最近、タレントの島田律子が書いた『私はもう逃げない 自閉症の弟から教えられたこと』(講談社)という本も出るなど、自閉症についての本がわりと増えていると思う。その背景には、脳研究の進歩もあるのかなぁと思った。それにしても『レインマン』という映画が果たした役割はとても大きかったようだ。自閉症のケースはさまざまあるとはいえ、あの映画を引き合いに出して説明すると話が早い。こういう一般への訴求力は大事にしないといけないことなんだろうな。

 ちなみに、イアンのケースでもよく登場する単語「ミエリン鞘(しょう)」は、神経細胞の軸索を巻いているもの。このミエリン鞘について『レインマン』の役割を果たすのは、『ロレンツォのオイル』という映画だと思う(「生命の詩」というのもサブタイトルかメインタイトルかで使われていたはず)。ここに出てくる子どもの病気が多発性硬化症だったかほかの病気だったかどうか思い出せないので、もう一度見ようと思う。両親は医学とは疎遠だったにもかかわらず徹底的に調べ上げ、学会をコーディネートするなどし、名誉医学博士号をもらったりしている。学会のコーディネートまではできなくても、こういう患者に私はなりたいなと思った。

 『自閉症児イアンの物語』の入手日は【01/11/23】



01/12/08/sat

■グリコ

 まだ読んでいないのだが、パラパラと『確率・統計であばくギャンブルのからくり』(谷岡一郎著、講談社ブルーバックス)をめくってみたら、最後に「『グリコ・チョコレイト・パイナップル』ゲームの適正混合戦略」というコラムがあった。

 うぉぉぉ。

 ってウソです。すでに半年以上前、ウェブでも同じものを見つけていました。

 なんで、ウェブで見つけていたかというと、もちろん「グリコ」が気になっていたから。「グリコ」「ゲームの理論」で検索して出てきたのが上記のコラムだったのだ。

 一時期、私は「グリコ」がなんで「グリコ」か知りたかった。

 グリコはジャンケンで勝った数だけ先に進めるゲームだ。ときたまいじめに使われたりもするんだっけ? ローカルルールがあるかもしれないが、基本は、グーで勝てばグリコで3歩、チョキで勝てばチヨコレートで6歩、パーだとパイナツプルだから6歩。

 はたして、これに必勝法があるのか、また、グリコがグリコじゃなかったらどうなるのか、が知りたかった。だって、グリコの代わりにグリコーゲンとか、グッピーとか、パイナップルのかわりにパンツとかでも、ゲームのルールとしてはいいはずだ。

 ジャンケン自体はまぁ普通に確率的に考えられるとして、グリコになると「どれを出すと得か?」を考えるようにるような気がする。だって、パーかチョキで勝てば6歩進めるけど、グーで勝っても3歩でしょ。損じゃん。パーやチョキを出したくなるのがウサギさんタイプの常。でもそればっかり出していると、カメさんタイプが地道にグーかチョキで応対してくるような気もする。
 そこで思った。よくわからんものなんだけど、これって「ゲームの理論」ってやつじゃあないの? じゃあ、必勝法が検討されているのではないか? で、似たようなことを谷岡先生も調べていた。

 で、結論からいうと、「グリコ」の強者になるそれなりにヨイ方法はあるらしい(それは読んでみてください。ウェブでも上記のキーワードで見つかるはず)。

 ふ〜ん。ゲームのバランスはどう影響しているんだろ。グリコとチョコレイト・パナップルの比率、つまり1:2(3歩と6歩)という重みにも意味があるのかな? ゲームとして絶妙なバランスを成立させているとか、あるのかしらん。
 もし、「グリコーゲン:パイ投げ:チョビヒゲ」=「6:4:5」だったら、よいバランスのゲームじゃなくなるのかな(グ・パ・チはなんでもいいけれど、R指定防止でお下劣にならないよう注意してみました。最初に思いついたのは全然別の「5:4:3」)。

 当時、ボーッと考えていたんだけど、しばらくして忘れてしまっていました。私はどうも頭が悪いようです。


■新聞

 箱根に出掛ける12月4日の昼頃、新聞を手にして「めずらし〜」と叫んでしまった。

 うちでは朝日と毎日を取っている。朝日は仕事をわりとしている関係上もあるし、毎日は趣味でやめられない。で、この日、何が「めずらし〜」だったのかというと、この2紙の1面が全然違う作りだったからだ。

 朝日のトップ記事 弁護士が「パート裁判官」
 毎日のトップ記事 イスラエルが報復

 1面に並ぶほかの記事をみても、全然違った。

 朝日
  大正・田辺製薬が統合撤回
  市川の一家殺害 犯行時19歳の死刑確定
  空中給油機 機種選定に向け調整
  この海から戻れなかった えひめ丸 不明の水口君が撮影

 毎日
  人権擁護法案 報道に事前規制も
  ジンジャー 立ち乗りスクーター

 毎日は「イスラエル報復」記事が大きいので、全体の本数は少ない。それにしても、ここまで見事に違う日は、かなり珍しいのではないだろうか。同じものは1本もない。

 こういう場合、スレた業界関係者はどっちかが「特オチ」しているんじゃないかと考えてしまうのだが、朝日も2面に「イスラエル報復」の記事が段抜きであるし、毎日も中面に「統合撤回」や「死刑確定」はあった。朝日トップの「パート裁判官」が特ダネだった可能性はあるけれど。

 でも、両紙を読み比べながら、やっぱりこの日の「イスラエル報復」はかなり大きなニュースだろうと思った。アメリカがアフガニスタンを空爆できるなら、イスラエルもパレスチナを空爆していいということを、実際に行動で示したわけだから。

 ニュースそのものの話はさておき、2つの新聞の紙面がまったく違うことはやはり意味のあることだと感じた。何をみても同じなら、いくつもの媒体が存在する価値はない。ある程度は仕方がないにせよ、日々どの新聞も同じようなニュースを同じように扱っていることが多いことへの違和感を思い出させてくれた。

 最近はインターネットでニュースを見る人も多いだろう。でも、この日の新聞をみて「情報の意味づけ」ということを改めて考えてしまった。
 ウェブで見る新聞社のサイトは情報が等列に並んでいる。どういう情報を、どういうふうに送り出そうとしているかという「情報」はかなりそぎ落とされているのだなぁ。もちろん、いまさらのことではあるけれど、最近はその状況に慣れつつあったことに気が付いた。


■読了
粟野仁雄著『あの日、東海村でなにが起こったか』七つ森書館
→温泉に浸かる合間に読んだ。JCO臨界事故当日、偶然、近くにいた著者が追った記録。たしかに臨場感もあり、大事な仕事だと思う。あまりに大きなことすぎて日々のニュースを受け身で眺めていた自分のふがいなさを痛感した。しかし「最終章」になると新聞調の一般論がでてくる。それがどうも苦手。そこがなければもっと読後感がすっきりしていただろう。



01/12/06/thu

■箱根

 火曜日から今日まで、2泊ほど箱根で温泉に浸かってきた。今年は2月に有馬に行って以来だから、久々の感じ。知人のW氏に【富士屋ホテルチェーン】の「リゾートパスポート」なる格安宿泊券をゆずっていただいたので、年末進行の足音が忍び寄る中、ささっと行ってきたのだ。

 いくつかある富士屋ホテルの中で、今回は主旨「安・近・短」を徹底すべく、【湯本富士屋ホテル】にチェックイン。なんてたって新宿から小田急で1時間半だからねー。
 ほんとは箱根湯本からさらに箱根登山鉄道に乗らないとならない宮ノ下にある【富士屋ホテル】がいちばん有名だし、行く価値が高いということは知っている。知っているが腰が重かったのと、「安」をテーマにしたためにホテル以外での食事をしやすい湯本となってしまったのだ。

 それでも久々の温泉は、からだがぐにゃぐにゃになる一歩手前まで浸かれて、けっこう満足。こじんまりとした宿を選ぶことが多く、今回のような大型ホテルはあまり得意ではないが、マイペースで食べたり入ったりできるのはよかった。

 とはいえ、久しぶりの箱根だったので、やはりもう少し違うお湯にも入りたくなった。帰りに強羅まで上り、立ち寄り湯。あんまりこゆくない硫黄泉に浸かって、お昼を食べ、少しうたたねして戻ってきた。いやー、完璧に「温泉宿の食事」で、量が多い。1泊2食の宿屋に泊まって困るのは、ムダに量の多い食事なのだよな。ホテルでは食事が別だったのでコントロールしていた分、立ち寄り湯で出てきた「温泉宿の食事」が重かった。

 …強羅までいったんだから奮発して、【強羅花壇】くらいに行けばよかったかな。立ち寄り湯をやっているかどうかわからないけど。強羅で立ち寄った旅館の不満は、ちゃちいこと。リーズナブルな値段だし、古いから仕方ないのかもしれないけど、お風呂の桶とかいすとかパステルカラーのプラスチック製のものを使う必要はないだろうに。それに個室のドアもちゃち。大がかりな設備投資をしなくても、こういうところは改善できるし、接客などはていねいだっただけに、もったいない。
 あ、それと、浴槽はやはり中にステップが必要。ヘリから浴槽の底まで何もないと深すぎる。これでは出入り時にまず危険だし、腰湯をしようにも腰掛けるところがない。のぼせやすい構造のお風呂はよくない。これだって大がかりではない改装で実現できるだろうに。

 そうそう。湯本富士屋ホテルは、夜になると大浴場のロビースペースにある飲料用冷水がなくなってしまう。ほかにウォータークーラーもない。湯上がりに水分補給がしにくいのは大欠点だ。本来なら男女それぞれの脱衣所にも置くべき。お茶1本200円もする自動販売機しかないし、第一、お風呂へ行くときにお金はもっていきたくないだろう。夜7時以降だって客は風呂に入るんだからさ。貸し切り家族風呂の脱衣スペースにも、ちゃんと冷水は置いておくべきだ。

 う。もう1点思い出した。夜、「水はないのですか? ウォータークーラーでもいいんですが」と言ったら、浴場受付にいる警備員(!)氏は「お部屋からフロントへ電話していただけば、サービスで冷たいお水を持っていきますよ」だって。いくら職員じゃない警備員だからってさぁ、そんな恩着せがましい言い方はないんじゃないの?

 15年ほど前の学生時代、ふんぱつして出掛けていった大涌谷の【冠峰楼】がなつかしいなぁ。当時、1泊2食で一人2万5千円だったもんなー。背伸びが追いついていなかったけれど、いい宿でした。湯本から1時間くらいかかるけど。最近はどうなんだろう?

 最近知人のKさんが虎視眈々と狙っている【花紋】も面白そう。湯本だったので今回はパスしてしまった。
 今回の教訓。「安近短」でもより楽しむためにちゃんと情報収集してから出掛けよう。

箱根情報サイト【箱根全山】


■PC断ち

 意を決して、なんのPCも持っていかなかった。キーボード断ち、ディスプレイ断ち、メール断ち。週末ならまだしも、週半ばではちょっと勇気が要る。最初の24時間くらいはやたらと不安だった。

 が、時とともに開き直る。徐々にキーボードに向かわない時間になれてきた。最近は仕事でもなんでもキーボード相手だったからね。箱根では「風呂、メシ、寝る」の繰り返し。これって少し前の親父像じゃんか!

 帰ってきて即座にメールチェックはしてしまったけれど。52時間くらいで122通。ま、かわいい方でしょう。うちウイルスメール3通。同居人は受け取った三十数通のメールの半分がウイルスだったって。おいおい、いつまで流行っているんだよー。



01/12/03/mon

■麻布十番

 Mさん、A社Hさんとの打ち合わせで、去年(だったか今年の初めだったか)話題になった麻布十番駅で初めて降りた。これまで都会の中にある陸の孤島だったエリアだが、地下鉄南北線と大江戸線(しかしこのネーミングは何度書いても笑うぞ)の駅ができたのだ。

 「ふ〜ん、これが麻布十番ねぇ」と思いつつ降り立った。たしか温泉があるんじゃなかったっけ? 大昔の『anan』かなにかで見た記憶がフラッシュバックで、今、蘇った。記憶違いかな。昨日の夜思い出していれば、今日、確認できたのに。

 初めての麻布十番は、「ごくふつうの東京の街(ただしやや小さめ)」でした。


■なんで?

 【裳華房】から出版された『生れたての銀河を探して』という本の筆者・谷口義明氏から「自著を語る」の原稿をいただいた。24時間出荷となった、本日夕方から【bk1サイエンスサイト】で公開している。

  【自著を語る 谷口義明さん】

 で、この本をアマゾンで調べると、ナイ。なんで? 「生れたての銀河を探して」という書名を入力しても何もヒットしない。著者名の「谷口義明」で検索しても、ほかの2冊がヒットするだけ。でも、【森山さん】ちの書影からはリンクが張ってはあるのだ。ただそこからクリックしても、やはり何も出てこない(12/3現在)。

 なんでだろう。ちょっと不思議だなぁ。

 じつは、書名もちょっと不思議な気がしている。「生れたて」であって「生まれたて」ではない。ATOKでは「生れたて」とは出してくれないのだ。原稿をセットするためにタイトルを打ち込みながら気がついた。MS-IMEは「生れたて」と出すのだろうか。



01/12/02/sun

■はずかし

 W先生からつっこみがはいってしまった。「『クリスマス』のスペルがちょっと違いまっせ」。きゃー、はずかし。tを入れ忘れていたよ。というわけで、直しました(から、これ以降に見た人はもうわからんはずだ。ふふ)。

 でも、ローマ字入力で日本語の文章を書いていると、英語のスペルがほんとにつらい。ついついヘボン式ローマ字綴りで英単語も打ち込んでしまう。ブルーなんて頭の中でblueとスペルを思っていても、手は一瞬の音のほうに反応してburuと動いてしまう。

 ただクリスマスのtを入れ忘れたのはローマ字入力と関係なさそうだなぁ。「キリストさんはジーザス・クライストだよなぁ」と思いながら打つスペルなので、実際ちゃんと「Chris」まではあってた。純粋にボケていたってことだ。ああ師走。

 ついでにもう一言。「そういえば,ナザレのイエスが産まれたのは暑い7月ごろだった,ちゅう説もあるらし」とのこと。これはあんまり聞いたことなかったけれど、「紀元前後の区切りとイエスとの関係もあやしい,という話もどこかで読んだことあり」という話はよく聞きますね。イエズスが生まれたのはAD3年か4年くらいじゃなかったかな。

 さて、ここまで判明することはなんでしょう? はい、私はカトリックの教育を受けたってことです(プロフィールから明らかだけど。横浜雙葉はカトリックのミッション)。どうも「イエス」って言えない。「イエズス」になってしまう。共同訳の聖書というのが私らが高校生の頃あたりから広まったけど、それはたしか「イエスス」。家についた煤みたい。絶対に「イエス」より使わない呼び方だ。


■クリスマスはめんどくさい

 「カトリック」なんて文字を打ったためか、「クリスマスはめんどう」というのを思い出した。家は無関係だが、私は幼稚園からカトリックだったので教会にも大学生くらいまではわりと出入りしていた。

 で、クリスマス。私が出入りしていたのはユーミンが挙式したことで知られる山手教会だったので、観光客も多い。クリスマスは夜中12時からのミサもあるが、デートの途中に本格的クリスマス気分を味わうために足を踏み入れてしまうカップルがいるんだな。
 なにが起こるかというと、当然、そこにあるのは一見さんにはチンプンカンプンな世界。大昔流行っていた言葉を、ささやき声で私は聞いた。

 「ピーマンだよ」

 そりゃ、そうでしょう。おかわいそうに。ふだんのミサだったら、人もそんなに多くないから問題なかったのにねぇ。

 クリスマス(とイースター)は、和風にいえば「盆か正月か」なわけで、ふだん教会にはやってこない信者さんも盛りだくさんの日なのだ。満員御礼。通路まで人が溢れている。なまじ最初のほうに入ってしまった一見さんたちは身動きが取れない。かわいそうに。わけもわからず、身動きもとれず、退出するのも一苦労な1時間を過ごす人々。
 最近は、そういう不幸な目に会う一見さんが減っているのだろうか? 私が「盆も正月も」顔を出さない状態なので、まったくわからない。



01/12/01/sat

■Merry Christmas!!

 【bk1サイエンスサイト】でも、本日より、クリスマス・フェアに参加し始めた。「なんとなく不似合いかも…」と一瞬思ってしまったが、ま、せっかくのお誕生日ですから、お祝いしましょ。

 というわけで、ぜひ一度、サイエンスサイトのクリスマス・フェアへ。

  【HOLY NIGHT X'mas in the Science】


■うちにも

 「BADTRANS」なるウイルスはほんとに流行っているのだな。ほとんどウイルスメールのこないうちにもちょこちょこやってくる。同居人のところはあるときメールチェックして受信した15通のうち12通がウイルスで、「メール受信しているんだか、ウイルス受信しているんだか」と嘆いていた。12通で泣いていてはいかん。まだまだ上がいる。初心者相手の人のところへは軽く100通超えるらしいよ。1000通というのも聞いた。

 それにしても、いまだにOE(アウトルックエクスプレス)にしがみつく人たちの気持ちがよくわからないのだけどなー。メーリングリストにまでHTMLメールを平気で送ろうとする人がけっこういるんだということも夏ごろにわかって驚いたけど。

 うちのメーラーだとHTML部分は無視してテキストのみ表示するので、HTMLメールでもなんの効果もない。ただのテキスト。どうかうちに送信する人は無意味に重いメールを送ってトラフィックを悪化させないでくださいまし。


■違和感

 テレビに映し出される通行人たちのリアクションに違和感をバリバリと覚える。
 セレクトした結果なのだろうか? それともほとんどの人が、ほんとにああいうリアクションなのだろうか?




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