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2003年11月のてくてく

03/11/29/sat

■エス続報

 【映画エス(11月6日のてくてくのコメント集)】について、「実際にあった実験とはアメリカのスタンフォード大学で1975年(か1971年)に行われたものらしい」と書いたけれど、そこでリンクを張った【少年少女科学倶楽部】の管理人さんから「1971年でした」とご連絡をいただいた。ていねいに調べてくださって、ありがとうございます。ちなみに1975年は、西田公昭氏の『マインド・コントロールとは何か』(→[bk1amazon])の参考文献によると、論文の発表年だったとのこと。CBSの60ミニッツを探してそっちから確認しようと思っていたけれど、そのまま放置していてごめんなさい。

 ちなみに粥川準二さんの【みずもり亭日誌】のところにも続報があって、映画「エス」の詳報を知るサイトとして、以下のところが挙げられていた。ので、こちらでもパクらせていただいて、リンクメモ。

 日本語で読めるもの→ 【映画「es」が創り上げた虚構の「社会心理学」】
 英語で読めるもの→ 【Stanford Prison Experiment web site】

 下の英語サイトにはちょうど30年後の文章【Thirty-Year Retrospective】も掲載されている。


■入手本

E.T.ベル著『数学をつくった人びと 3』ハヤカワ文庫
→[bk1amazon] 〈数理を愉しむ〉シリーズで出ている、ベルの3冊目。これで全3巻が完結。さて、1から読み始めないと(^^;)。いただきました。ありがとうございます。

『地球温暖化 世界の動向から対策技術まで』裳華房
[裳華房] これは『遺伝』の別冊17号だったりするのだ。ちょっと不思議だけど、ムックは使いようだからね。おおお、カラーの口絵もある。すごい。ここのところ批判系が目にとまっていたので、オーソドックス(?)な温暖化は久々に感じる。いただきました。ありがとうございます。



03/11/28/fri

■タルちゃん

 起きると、7時から勤務の同居人はとうに出た後だった。夕方まで引きこもってごにょごにょと仕事。メール書いたり、メール書いたり、ニュースチェックしたり、とどいた原稿をざっと読んだり、アップデート内容の問い合わせに答えたり、調べたり、答えたり。
 こうやって仕事をしていると、ほんとに机の貼り付き虫になっているんだよなぁ。肩も首も凝るはずだ。

 というわけで、夕飯は少し遠くのところまで歩いて出かける。片道40分くらい。歩き始めた最初は寒かったけれど、10分くらいするとほかほかしてくる。食べ終わるとまたてくてく。これって往復で何歩くらいなんだろう。さすがに1万歩は超えているかな。
 うーん、やっぱりフィットネスクラブに行くかなぁ。ああいうところの方が、負荷がかかるし、リフレッシュにもなるんだよなぁ、サウナがあるから。汗ももっとかけるし。汗を自力でちゃんとかくというのは、体調維持には大事なことみたいに感じる。

 夜は、借りてきたビデオを見る。タルコフスキーの『ストーカー』(→amazon)。同居人がいまさら柳田邦男の『犠牲--サクリファイス--』(文藝春秋)を読んで以来、ちょっとタルコフスキーをもう一度見ておこうという話になったのだ。
 『ストーカー』の前には、『サクリファイス』(→amazon)と『惑星ソラリス』(→amazon)もこの1週間で見た。『サクリファイス』は始まってわりと早い段階で、降り落っことされた。あのカタカタカタが核戦争だったのね。誰が誰だかわからなくなったし、「えっと、これはいつの話?」とか思い始めてしまい沈没。いちおう最後まで見たけど、でんでんわかりません。もう一度見ないとダメだぁ。幸い、これはDVDで買ったからまた見てみよう。
 『サイクリファイス』に比べると、『惑星ソラリス』は気楽だった。ちょっと事前学習してから見たというのもあるけれど、素朴で根元的なSFてな印象。途中、何度も「これって2001年宇宙の旅より前だっけ?後だっけ?」「きっと後なんだろうな」などと、自分の記憶にある2001年を引っ張ってきながら見ていた。あと何年かすると記憶の中でこの2本がごっちゃになるかもしれない(というくらいに相互参照しちゃいそう)。古くさいチャチな感じのSFは、最近のCG使いまくりイケイケSFのさなかにあると、新鮮。ドンドン叩いているうちに破れちゃうアルミ箔製みたいに見えるドアにはぶっ飛んだ。大丈夫か、そんな宇宙ステーション。ただ、借りてきたビデオが吹き替え版だったり、本来あるはずの首都高シーンが見あたらなかったり(たぶん)と、内容ではなくビデオそのものがイマイチ納得できないものだった。これもDVDで買った方がいいかなぁ。

 ちなみに『ストーカー』は、やたらと長かったです。「これで終わりかぁ」と途中2回は思いました。にもかかわらず寝なかったのは不思議。こっちは『惑星ソラリス』とちがって、ストロガツキ兄弟の原作『ストーカー』(→[bk1amazon])とは全然違うらしい。それで同じタイトルつけていいんかい、と思うほど。でも小説にしろ映画にしろ、ロシアがソ連で東西対立が激しい時代背景を忘れるとなんのこっちゃとなりかねない。映画に出てくる「ゾーン」なる不思議なエリアは、資本主義の象徴という意味合いもあるらしい(それ以外の意味合いがあるかどうかは不明)。

 私がこれまでに見たことのあるタルコフスキーは、『ノスタルジア』(→amazon)だけだった。しかも大学生だったような…。ほとんど覚えていないけれど、温泉が四角い屋外プールで、水着を着た人たちがその中を歩いているのが印象的だった。あと、北イタリアの風景がものすごくよくて、「新婚旅行に行くことがあったら、北イタリアに行きたい」と思ったのだけは覚えている。ストーリーそのほかは見事なほどに忘却の彼方へ。これこそ、もう一度見てみたいものだ。

 ちなみに私がよく見ていたロシア(というかソ連)の監督は、ニキータ・ミハルコフだった。ミハルコフには、ぼよよんとした感じの作品がたくさん。『オブローモフの生涯』(→amazon)が好きかな。『機械じかけのピアノのための未完成の戯曲』や『愛の奴隷』も好きだったはずけど、だいぶ中身を忘れている。ミハルコフによく出てくるエレーナ・ソロヴェイというタヌキ顔の女優さんも好き。ミハルコフもまた見てみようかなぁ。



03/11/27/thu

■標本センス

 ちょっと東大の事務に用があって、事前に様子を調べようと思って【東京大学】のサイトを覗いていろいろ見て回る。が、ほしい情報が見つからない。ほんっとに、ここのサイトはいろんな部局が好き勝手に作っていて、かつ、「仕事やってますよ、ほら」という雰囲気の作りのところが多くて、だんだん腹が立ってくる。ある資料の配布について調べたかっただけなのに。どこで配っているか、そもそも配っていないのか、がまったく書いていないんだから。
 情報提供をしたいわけじゃないんだな。きっと。ほとんどが、自分たちが非難されないためのスペースでしかない。見る側のことなんて考えていないに等しいんだから。あと、存在しているのは、東大の教員と学生のような学内関係者のみって感じ。学外者が利用することが抜けているんだろうな。

 ぷんぷんしながら東大の某学部の事務に向かうと、結局、後日配られることがわかった。だったらそう書いといてよ。……なんていう気分を取り直して、本郷三丁目の交差点へ。博士課程のFさんに資料を渡しがてら、ランチをする。【金魚坂】なる、不思議な雰囲気のお店を教えてもらって大満足。近くの電柱看板には「金魚・珈琲・料理」という3種が並んでいるのが、おかしい。とろろ御前をいただいて、ゆっくり中国茶などをすする。男子学生だとちょっと足りなめの量だろうけど、のんびり食べるとちょうどいい。

 で、ふたたび東大のキャンパスへ。【東京大学総合研究博物館】へ行く前に、Fさんの研究室に寄らせていただく。アルビノのカエルさんたちだの、フェロモンむんむんのガたちだの、定番の大腸菌シャーレなどなど、生物系の研究室の雰囲気を久々に見学。雑然とした様子もまたいとおかし。みなさん、よい結果がでますように。

 というわけで、次はシーボルトである。「国際共同展示シーボルトの21世紀」と題して、いろいろ展示されている。もうすぐ終わっちゃうので、見たい人はお急ぎを。
 駆け足でぐるーっと見て回って感じたのは、「ああ、標本ってすごい」だった。たくさん展示されているのは、日本の植物の標本。もちろん色はだいぶ落ちているけれど、絵や写真とはまったく違うリアリティがせまってくるみたい。21世紀になった現在、こうした植物の標本づくりは、どの程度行われているのだろう? データベースの作成も大事だし、分子生物学的なアプローチも必要だろう。だけど、そこにある生き物をその生きている姿をとどめながら、実物のままに残すこともきっと大事なんだと思う。

 で、さらに感じたのは、その標本がきれいなことだった。単に保存状態うんぬんということではなく、紙に貼り付けるときの茎と葉のちょっとした角度や、表裏の構成とか、全体の配置とか。
 きっと、標本作りにも「美的センス」が欠かせないんだろうな。美的センスだけではダメで、実際に野にあるときの雰囲気が出てこないとならないし。博物館を出るときのアンケートに思わず「標本の重要性を感じた」と書いてきてしまった。

 さらに、ここまで来たらついでにと中央大学理工学部キャンパスによる。ここではほしい資料がちゃんと手にはいるとわかっていたので、安心して赴ける。基本でしょ。



03/11/26/wed

■女子大パンチとサイバラパンチ

 7ゾロゾロはあっけなく通り過ぎていったようだ。誰だかわからないけど、とりあえず、ええーい。>ブチュー 遠投力は女子の中ではけっこうある方です。

 久々に朝も早よから電車に乗った。早いとっても9時だけど。10時半頃に唐木田に着きたかったからだ。目的地は当然、大妻女子大学〜。指導教官にすりすりとお願いしにいった。
 10時半頃の唐木田駅で電車から降りてホームを歩く人々は、みーんな女性だった。それも19歳から22歳くらいの女性がほとんどだ。私も紛れただろうか? 20歳くらい違うけど。 駅員さんは唯一の男性。ゾロゾロとひたすら女の子たちが歩く光景は、やっぱりちょっと異様に感じた。小中高と女子校だったから建物の中に女の子だけが押し込められているのはまぁ慣れているけれど、オープンエアで女子ばっかりっていうのはなんというか、「私はここにいていいの?」ってな感じになる。

 ……でも考えてみたら、「乙女の駅」と言われる石川町が私の最寄り駅だったはずだ。石川町の周辺には女子校が5つも6つもあるから、朝はただただ女子学生の群れがどよどよと蠢いているのである。
 私自身は、学校まで徒歩通学だったので、そのすさまじい光景は目の当たりにしないで育った。2回か3回だけ、朝の女子学生ラッシュな時間帯を通ったけれど、この時間帯は二度と通るまいという決意をしたことを覚えている。女子高生だの女子中学生だのの群れは、単にそういうブランドをかぶっただけのクラゲが漂っているようなものである。

 そんな石川町でも女子以外が若干名はいた。が、今日の唐木田は見事なほどに女子大生ばっかりだったなぁ。

 そんな女子大のことばっかりが記憶に居座ったまま、昼過ぎに調布に向かって週に1度のおつとめ。今日もわりとあっさりめに会議が終わり、さっさと帰宅。我が家で著者のKさんと打ち合わせなのだ。あんまり片づいていない家ではあるが、手近にいろんな本だの資料だの、何よりパソコンだのがあるととても楽である。必要に応じてちょこちょこと引っ張り出せる。喫茶店ではこうはいかないのだよね。プリンターという名のコピー機も配備されているし、かなり快適な環境なのだ。
 というわけで、実をとり、気取りは捨ててしまった。積み上がった古新聞古雑誌はまぁ、ご愛敬。ブックオフに出そうと思って段ボール箱につめたままになっている本たちもご愛敬。その辺だけみると、最近ひっこしてきたばかりみたいだ。

 と、ここで話は全然かわる。

 昨日読み損ねた、毎日新聞を見る。お目当ては当然、西原理恵子の「まいにちかあさん」。そのサイバラまんがを見て、「ああ、私はサイバラの描く手と足がとくに好きなんだな」と実感した。彼女が描く手とか足とかの動きのぴしゃり感というのか、その線の楽な感じというか、楽でいてものすごく動いている感じが好きだ。
 もちろん、線自体も好きだ。サイバラが線だけで雑っぽく描く絵が妙に気に入ってしまう。前に「ああ、サイバラまんがが好き」と思ったのは、『できるかなリターンズ』で「自衛隊編」にあったヒトコマ。「さて戦闘訓練を」とフセの姿勢からダッシュするところの絵だった。フセ−ダッシュ−スライディングをさらさらっと描いた小さいカットだけど、これでワシづかみにされた気がする。
 ……にしても、『まあじゃんほうろうき』の下巻やーい、でてきておくれよー。行方不明だよー。


■入手本

レナード・ムロディナウ著『ファインマンさん最後の授業』メディアファクトリー
→[bk1amazon] 軟弱ながら、いちおうファインマン・ファンなもので。前のムロディナウも悪くなかったし。

板倉聖宣著『わたしもファラデー たのしい科学の発見物語』仮説社
→[bk1amazon] ファラデーものはろうそくに引き続き、ちょっと気になって。



03/11/25/tue

■もうすぐカウンターが77777

 午前10時すぎで77734だった。あと少しで7がゾロゾロ。踏んだ方には投げキッスなぞ飛ばしませう。


■要注意、悪徳回収業者

 やっと有益なところをみつけた。キーワードをぼんやりしたのにしたら、ヒットしました。場所によってはけっこう前から走っていたのね。

 【無料で古い家電など引き取る業者って?】

 読売オンラインの読者投稿のところ。そっか。うちの場合は問題なかったけれど、悪徳だと玄関先から荷台までの「運び賃」として1000円取ったりするのね。なーるほど。でもって、ほんとに探しているのはやっぱり新しい型の壊れたものみたいだ。輸出用なのかなぁ。そのヒット率はどれくらいなんだろうか。けっこう古いものをみんな抱え込んでいるだろうしねぇ。

 注意一秒ケガ一生。気を付けよう。

 ただどういうルートでああいう仕事が成り立っているのかは、気になる〜。この辺は注意一秒とは別の話だから、ケガもある程度はしゃーないことになってしまうのだよなぁ。……やっぱり他力本願にしておこう。



03/11/24/mon

■昔だったら

 いつ頃からだっただろうか。休みの日を中心に、中古家電の無料引き取りサービスをする車がアナウンスをしながら回るようになった。前のテレビが邪魔だなぁと思い始めたころだと思うので、たぶん今年に入ったころからだろうか。自覚的に覚えているのは、夏頃だ。

 我が家の15年もののテレビを引き取ってもらった。ほとんど火を噴きそうなやつである。

 でも問題ない。なぜなら、その引き取りサービスはアナウンスで、「ご不要になった、リモコン付きテレビ、CDラジカセ、パソコンなど、無料で引き取ります。テレビは映らなくてもけっこうです。パソコンは動かなくてもけっこうです。」と言っているからだ。
 そのときの様子が不思議だった。25インチ以上のテレビは無料じゃなくて有料なんだそうだ。我が家はそんなデカイわけないのだが、昔のテレビだからか大きいと思われたらしく、そういう話が出た。結局、21インチだとわかり、無料で引き取ってくれた。ブランウン管が傷つかないように異様に恐れていた。
 そのときまで、アナウンスだけは聞いていても、その車や回収をしている人を見たことはなかった。車を呼びに行った同居人によると、雨がぱらついているのにカバーもなにもしていないふつうの軽トラックだったという。むろん車体に業者名などもない。

 その後、町中でこのアナウンスをしている車を2〜3回見かけた。軽のバンだったり、ちょっと大きめの車だったりといろいろ。どれも何の表示もなかった。ただ、あのアナウンスのテープはどれも同じ。

 なーんか、昔の中古品引き取り業者と様子がちがう気がする。当時は、少しばかりのお金で買っていったものではあるが、それ以外もなんかちがう気がする。
 冷蔵庫や電子レンジはアナウンスで聞かない。25インチ以上と以下のテレビで何が違うのだろうか。

 こういう「なんか気になること」に出会ったときに、昔だったら「追跡してみようか」とすぐなったのだよなぁ。それが今じゃ、なんか情報ないかとネットでまず探してみたり。しみじみ。

 【廃棄物処理法 今後どうなるの?】というところには、リモコン付きテレビの無料引き取りを紹介しているチラシの話が出てきた。噂によると、「部品だけを取るために中国に行っている」らしいが、求められるのは最新型だということで古い機種はちがう。それに対する疑問も出ている。ここが、どういうサイトかよくわかっていませんが。

 やっぱりよくわからないなぁ。私も同じように部品を取るんだろうと思っていたんだけど、15年前の部品じゃねぇ。流しているテープが同じということは、どこかに元締めがいるってことだろう。とすると、やっぱり追跡すべきなんだろうな。週刊誌記者だったら速攻でやってないと生きていけません。が、今の私のメインは事典編集者ぁ〜。というわけで、どこかでやってくれないかなぁ。他力本願。


■ああっという間の5日間

 飽食ウィークは矢のように過ぎ去ってしまった。その間、何をしていたかというと…。
 20日(木)は、せこせこ細かい作業をした後、15歳も年下のいとことデート。都心の大学に通っているので、とあることについていろいろ実際の様子を教えてもらったのだ。よく食う、というふれこみ通り、けっこう頑張って食べていた。が、昼にラーメンと天丼を食べたのがいけなかったらしい。神保町「マンダラ」のターリーは途中でギブアップしていた。たしかにあれは多いからね。ちなみに女の子です。
 15歳差というのは、考えたら、ちょうど私が社会人になってからの年数が違うということだ。でも年の割にいろいろ知っていて、けっこう頼もしい。知ってりゃいいってもんじゃないのはもっともですが、なーんも知らなければ先はない。話がはずんでよかったよかった。
 ……帰り道にふと思った。もし今、あの年齢に戻してあげると言われたら、私はどうするだろうか。ぷるぷる。ごめんなさい、それだけは許してください。拷問です。

 翌21日(金)は、朝から同居人ともども中野。私は赤くて○くなり、同居人は妙にギザギザした□になった。初めてのカラーなのだ。でも結果を見ると、単なるおばさん化かもしれない。むーん。
 22日(土)と23日(日)も朝から晩までせこせこ仕事。土曜日は家から一歩も出なかったんじゃないのかな。原稿依頼用の文章を作ったり、原稿整理をしたり、もろもろだったな。ただ、これで一息(ほんっとに一息だけど)つけた。後は、26日に向けての準備の続きをして、その勢いでいくつか細部をつめれば、だいぶ山を越せる。でも、もちろんすぐに次の波がどっぷ〜んと、くるのだよなぁ。月刊ペースのサガですね。特に、今年から来年3月末まではどうしようもなさそうだ。ドデカイ特集も一緒に走るわけだから。

 24日の今日は、振り替え休日らしく、ぬぼぉぉとする。禁煙して「ハラデーの法則」に則り、腹が出てきた同居人とともに、フィットネスクラブで運動することなどを検討する。そこそこ近くのは新しいせいか人気があるらしい。夜は使えないデイタイム会員かモーニング会員しか受け付けていないという。前にティップネスに通っていたときを振り返ると、夜は通わなかったから、これでもいいか。
 夜通わない理由はひとつ。混んでるから。人が多いのは苦手である。

 細くなりたいと思ってもどうせ無理なのだが、体調の変化を感じているので3キロくらい絞れるといいなぁという気が私もしている。12月からスタートできるかな。えいえいおー。



03/11/19/wed

■寿司すしスシ

 週に1度のおつとめで、調布へ。今日はわりとあっさり会議も終わり、今度お目にかかる著者に渡す資料をコピーしてみたり。それも30分程度で終わって、4時頃会社を出る。したら、調布駅にいるタイミングで同居人から連絡が入った。向こうも仕事がハネたらしい。途中で合流してご飯を食べることにした。

 とりあえず神保町で待ち合わせ。電車が遅れたので5時頃になってしまった。まぁ、それでも夕飯時間帯にはちょっと早い。どこに行こうかと算段して、あっさりとカーマで野菜カレーでもということになった。で、てくてくと向かったものの、臨時休業中。こんなんばっかだなぁ。
 途方に暮れる。あまりこってりしたものは食べたくない。というわけで、ウロウロしていたら、この近所に神田和泉屋さんのお酒を入れている寿司屋さんがあったはずと思い出した。ここのところ禁煙して、多少は舌が敏感になった同居人はせっかくだから寿司が食いたいと言っていた。よし、この期に寿司だ、寿司。1年ぶりくらいだぞ。わーい。
 おぼろげな記憶をたどると、寿司屋らしき店があった。5時半に行ったら閉まっている。ふむ。というわけで時間をつぶし、6時に再度挑戦。よかった、今度はやっていた。一番乗りの客として入る。聞くと、いまの場所では5年目で、それまではすずらん通りだったらしい。

 最初は、「いまは何がいいんですかぁ?」と聞いて、サバとカワハギなど頼む。うう、うまい。お腹も減っているからかな、という気はするが、ふつうにちゃんとしている寿司である。思い立ってタコ。ゆであがったばっかりで、「やけどしないでくださいね」というほこほこだった。煮切りで食べたが、カワハギと同じように塩のほうがよかったかも。前に別の店だけど塩〆のタコを食べたことがあったので、今日はそれとは別のにしようと思ったのがいけなかった。
 このへんで面倒になり、「あとはおまかせでお願いできますか?」と下駄をあずける。お酒は「天の戸」という純米酒。聞いたことのない酒だ。これは和泉屋さんの酒ではないだろうと思ったら、やっぱりちがった。吟醸、大吟醸は「上喜元」だというから、そっちが和泉屋さんね。好みもあるとは思うけど、寿司は吟醸じゃない酒で食べたいな、なんとなく。
 何を食べたんだっけ。インパクトが強かったものからいうと、アナゴ、カツオ(たたき)、マグロのヅケ、アジ、シメサバ、メなんとかマグロ、ヤリイカ、スミイカ、エビ、サヨリ(同居人はウニ)、サワラ、ハマグリ、ヒラメ、コハダだったかな。あとは巻物で鉄火と大根をそれぞれ。ダイコンと大葉を刻んで巻いてくれて、ポン酢で食すのだ。ついでにおつゆを頼んだら、なんとキノコ汁だった。キノコ好きの同居人が喜ぶ喜ぶ。

 サバは両方とも美味しかったし(私はサバはこの数が上限)、カツオはワラであぶってあるので香りがちゃう。炭じゃないし、なんだろう、まさかスモークでもしているのか?と思ったら、ワラでさっと焼いているとのことだった。シメサバも同様。巻物の海苔の香りもよろしくってよ。カワハギはキモが一緒に握ってあって、これがなんとももう。ハマグリ、ヒラメ、コハダは印象が薄かったが、まぁ仕方ない。カワハギとかいくつかは塩をふってくれるのだけど、その塩も美味しくてねぇ。

 お二人様、17960エーン。二日連続の散財でごわす。酒を1つしか飲んでいないことを考えると、気分的にはちょいとお高めかな。まぁ、上記の通りこんだけよく食ったんだから、しゃーないか。財政破綻。カーマだったら一人900円だったのに、勢いでヒト桁ずれてしまった。
 でも、やっぱり江戸前の寿司、たまには食べたいんだもん。



03/11/18/tue

■スキャンダルなSW

 ちょこちょこと細かい仕事を積み上げ(仕事の大半はこういう細かい作業であって、それを積み上げずして仕事は成り立たん)、6時に家を出る。SWなあつまりwith上海蟹。場所は幡ヶ谷のチャイナハウス。
 というわけで、【植木不等式さん】をはじめ、うまいもの食べたさという不埒な動機でWさん、Sさん、Nさん、Fさんという、いつものメンツで集まる。上海蟹の肴は石原純ハカセ。6歳くらい若い女流歌人の原阿佐緒とシュッポーンしちゃって(といっても所在は阿佐緒の元とはっきりしている)、東北大学をやめざるえなくなった人だ。いまだったら不倫じゃ辞めなくてもすんだのにね。しかし理論物理学者と女流歌人だとおもろいんだろうか? その辺はちょっとわからん。不倫しただけじゃなくて、日本の近代的SWのはしりってな人でもある。

 このあつまりのお土産は、みな活字だというあたりが楽しい。大正10年の新聞記事のコピーとか。石原ハカセの不倫記事の下の方に「美人死体」とかあると、思わずそっちに目がいってしまう、平成の新聞に慣れている我々である。ほかにも『科学』の創刊号のコピーとか、いろいろ。
 石原ハカセのケイモウ本の感想は、率直に言えばつまらない。現実主義者だと思うのだが、目の前の社会にあわせた書きっぷりは時代を超えられない。ただ、そのスタイルは延々と生き延びた。「お父様が太郎と花子に教え諭す」スタイル(つまり欠落モデルやね)とか、「役に立つ」アプローチとか。状況証拠から、どうやらドイツあたりにネタ本がありそうだという推測まではついたが、日本では石原ハカセがかなり早い段階で取り入れた節がある。もしかしたら考案者なのか?

 ちゃーんと調べてどうこうというわけではないので、『科学史研究』で石原純生誕100年記念かなんかの特集号(1981年ね)をちゃんと読むと、全然ちがうことが書いてあるかもしれない。そのへんは、ま、お見逃しを。

 にしても、私自身が(へ)理屈系の人間なもんで、一部相通ずるものを感じてしまって苦笑。筋が通ってないとヤなんだよね、とことん。でも理屈や筋で短歌とかつくっちゃうと、しんそこツマンナイぞ。さらにはこの石原ハカセ、改造社から『戀愛論』なんてまるで自己正当化の権化のような恋愛解説の本まで出しているのだ。柴門ふみも真っ青。内容はもちろん理詰め。お見事としかいえずに爆笑。



03/11/17/mon

■タバコ

 久々に同居人が禁煙している。もう2週間以上になるので、禁断症状はやや落ち着いてきたようだ。だが、ここのところ旺盛になっているものがある。食欲。こればっかりは仕方がない。禁煙当初はガムだのアメだのを口に入れていたのだが、それが過度になってしまったために節ガム状態。舌や胃が荒れちゃうとねぇ。が、となると、やっぱり食欲がおさまらないらしい。夕方から夜にかけて3回食っていた。正しいニコチン中毒者とはいえ、難儀なものだ。

 私はといえば、98年の終わり頃にやめたので、もう5年になる。その前も2年吸っては2年やめて、というサイクルを繰り返していたので、立派なニコ中にはなりそこねていたのだろう。
 だが、やめようと思ってやめたわけではない。吸えなくなってやめたのだ。2年のサクルもそう。20くらいから吸い始めて、このときは3年くらい吸って、だんだん軽いタバコになっていった。セブンスター→マイルドセブン→マイルドセブンライト→マイルドセブンスーパーライト。で、このスーパーライトが紙の味しかしない気がして、うまくない。ああセブンスターは美味しかったなぁ、でも吸えないしなぁ、ということを自覚して喫煙を諦めた。

 その後2年くらい経って、また復活。今度はマイルドセブンライト。これで細々と吸っていた。でもまた2年くらいで吸えなくなったので自然と遠のく。が、身体からタバコが抜けると吸いたくなるのか、96年に復活。今度は喉にくるようになったので、タバコを吸いつつのど飴が手放せないという情けない状態。でも吸いたい。基本的には美味しいとおもうからねぇ。
 が、つかの間のスモーカー時期はあっという間にすぎて、吸うと頭が痛くなって気持ちも悪くなるようになってきたので、再び2年後に離脱。それが98年だ。2000年に復活するかなぁと思っていたが、しなかった。年に1本くらいは吸っていたかもしれないが、せいぜいが「あ、やっぱり前のようにはおいしくない」と確認する程度だった。悲しい。

 結局、2年サイクルは30代半ばにとぎれたことになる。まぁ、これだけの嫌煙ムードだから個人的にはタイミングはよかったけど、どうもあの「正義」のような煙草放逐傾向は苦手である。



03/11/16/sun

■ソープハウス

 友人の日記で、【LUSH】という量り売りソープの店のことが書いてあった。しかし細かいテクを使いまくりのサイトだと、商品情報を見るのもやっかいだなぁ。ブラウザでjavaとかいろいろ切っていると、まともに見られない。せめてcookieくらいにしてほしいよ、ほんと。

 友人が書いていたのは、かかとのひび割れ対策だった。じつは同居人もかかとが割れる人で、たまに「いたい」と足をこすっている。私もかかとはカサカサするし、カタくなっているけど、割れたことはない。角質化した皮膚のところがクレパスよろしく肉のところまでピキッと切れちゃうらしく、たしかに痛そうだ。で、私は使わない軽石だの、かかとこすりだののグッズがお風呂場にはそろっている。for Men イン・マイハウス。
 てなわけで、LUSHの足スクラブと足用のクリームがいいと読み、同居人に紹介したのだ。ちょうどいいことに、手近なところにショップもあるし。

 が、ここのネーミングがすごいのだ。足用のクリームは「足しあつ」だからまだしも、足スクラブは「恋する十字架」なんていう商品名。40男が商品名を言って持ってきてもらうのはかなり辛いものがあるだろう。ほかにもものすごいぞ。たしか「乙女の裸」なんてのもあったし、入浴剤のひとつは「なつかしの首飾り」だった。

 においもすごくて、その店のまわり半径10メートル以内はいろんな石けんのにおいがまざった状態に占拠されている。現在、我が家の玄関先から洗面所も店先同様の状態になっている。かろうじて1種類の石けんのにおい。早く使い切りたい…。


■だらりんこ

 めずらしく、ちょっと休日っぽい感じの1日だった。途中途中で細かい仕事はしていたけれど、基本的にはダラーンとさせてもらいました。にしても、カタカナでダラーンと書くとあんまりダラーンとしてない気がする。

 同居人は7時半頃いったん目が覚めたらしく、私が起きた9時半にはすでに布団から出ていた。が、リビングに行くと、デロンギの横でテレビをつけ、大いびきだった。その横でメールチェックやらウェブ一回りやら、ニュースチェックなどして、さらにプリントアウトした趣味の資料など、メモをとりつつ一通り目を通す。ものは石原純。岩波の『科学』の編集主幹をやっていたとか、そういう人なんだけど、2003年の今、読み直すのは正直なところかなりしんどい。PCなんてまったくない時代だったから仕方ない。だけど、どひゃどひゃと出てくる差別的な表現をかき分けて、石原純が書く科学読み物の骨みたいなもんを探そうというのはこっちの骨がそれなりにおれる。時代にしばられちゃう書き手とそうじゃない書き手の違いはなんだろうか、とか考えてみたり。

 さすがに11時頃には同居人も起きた。
 昼過ぎにさすがにお腹が減ってきて、手近にあった二八の蕎麦をゆでて食べたら、とりあえず満腹になったので、油断。2時間後にはまた腹が減ってしまった。冷凍ご飯とホタテと椎茸と卵でチャーハンなぞを久々に作っている間に、東京国際マラソンの高橋尚子は2位に落ちていた。「やっぱ強いなぁ」と思っていた直後だったので、ちょとだけ驚いた。

 で、ぼよんとしていたら、借りてきたDVDを見ようという提案があった。押井守の『人狼』。ほんとは、タルコフスキーをもう1回見直そう計画だったのだけど、近所のレンタルビデオ屋さんにはタルコフスキーが1本もなかった。おおーい。DVDとはいわん。ビデオでいいから何本かくらいおいてよぉ。『ノスタルジア』とか、『ストーカー』とかさぁ。
 ちなみに『人狼』は途中で寝てしまったので、よくわからん。満腹なままゴロンと横になってDVDを見始めると、寝やすい。残ったのは、せいぜい、「なんで実写で撮らないのだろう?」という素朴な疑問くらいかな。「実写だとしょぼくなるからじゃない?」の同居人案に賛成。あんなきれいで大規模な地下水路なんてないもんね。

 だらん日曜にもかかわらず、深夜勤務に出向く同居人を午後7時頃見送り、ふたたびだらん。あ、結局、一歩も外に出ていない。



03/11/15/sat

■備忘録

 もう一度見たいと思っていたアニメのタイトルがわかった。どうやらこれ。

  六神合体ゴッドマーズ

 高校2年の時、何度か見かけて美少年系キャラを気に入っていたものの、その後タイトルやら何やらをすっかり忘れてしまっていた。ふと思い立って、記憶にあるキーワードをもとに検索をかけたら、これよこれ、というのが拾えたのだ。ちなみに、検索キーは、

  アニメ 1982年 葬式

 夕方やっていたような気がするけれど、それは再放送だからかもしれない。というわけで、最大のキーワードは葬式。私の高校の同級生にはアニメオタ系がほとんどいなかったのだけど(女子校だしねぇ)、唯一とも言っていいアニメ系のCちゃんになんとなく、「かっこいーよねー」と言ったら、「ファンがお葬式までしたんだよ」という話をしてくれたのだ。主人公の双子の片割れらしい、マーグなる美少年系キャラが途中で死んじゃったもんでね。でも名前も何もすっかり忘れていたので、私はきわめて薄情なマーグ・ファンである。「かっこいいキャラが死んじゃう宇宙&ロボットアニメ」という以外、作品についてはなんにも覚えとらんし。
 とにもかくにも、その話が記憶の断片にあり、見事検索成功。アニメの画像をネットで見つけるのは難しいけど、「アニメージュ」とかの表紙に出ているカットをみて、「そうそう、こんな感じだった」と確認もできた。

 なんとも、いい世の中になったものである。付加情報もいろいろわかった。そっかー、やおい系のハシリってな作品でもあるのだな。そういう作りにできたってこと自体、すごいと思うぞ。
 原作の横山光輝『マーズ』がTV版アニメとはまったく違っていてよいらしい。そっちも探して読んでみようかな。



03/11/13/thu

■感化

 そういえば、久々にジョニー・ディップが見たいと思い、レンタルビデオ屋さんでよく見かける『ショコラ』を借りてきて、1週間くらい前に見た。お話は「ファンタジー」で、考えたらジョニー・ディップは『アリゾナ・ドリーム』にしろ、『シザーハンズ』にしろ、ファンタジーに欠かせない役者なのかもとか言い合っていた。
 主演は、ジュリエット・ビノシュ。「えっと、出演作はなんだっけ?」と同居人が言うので、「存在の耐えられない軽さだよ」と返事をしたら、繰り返そうとしてこう言った。

  存在のカえられないタルさ

 アナグラムというか、よくある音が入れ替わる言い間違い。でも、我が身を指摘されているような出来のよさに思わず喜ぶ。どうやっても存在自体が、変えられないほどに「タルい」のよ。

 そして、見終わっての第一声は、「チョコレートが食べたい」だった。なんともわかりやすいほどの感化されやすさ。翌日、輸入食品もけっこう置いているスーパーで、チョコを探してみた。同居人は「こんなんしかない」とコンビニにも並んでいる日本のチョコを見て文句をいうので、「んなはずはない。どこかにちゃうのがある」と裏側へ回ったら、やっぱりいろいろ見慣れないのがあった。
 そこでゲットした3種。ちなみに85%、80%、67%。何かというと、カカオの含有率。最後の67%はミルクも入ってまーす。だってビターチョコレート嫌いのお子ちゃまだからさ、わし。

 85%のチョコはひたすら苦かった。80%のチョコはやっぱり苦かった。同居人は「こんなん、初めて食べた」と気に入ったようだ。たしかに衝撃的。これがチョコレートなのか、と驚いた。
 その後に食べたミルクチョコは、はっきり言ってクリープを舐めている気分になった。でも、やっぱり苦いのはヤ。

 1週間かかって、やっと上記チョコがなくなった。ちなみにどれもけっこう小さいサイズだったんだけどね。


■子供のころの夢ははかなく

 そういえばシリーズ2。幼稚園から小学校1年くらいにかけて大好きだった本、『あたまをつかった小さなおばあさん』(福音館→[bk1amazon])を手に入れて、読んだ。そして発見したこと。

 「あたまをつかった小さなおばあさん」は、「頭が悪かった」

 でも楽しい、いい本だよ。



03/11/12/wed

■とっちらかり

 9時過ぎに起きて、ニュースチェックして、ウェブをざっと回って、ちょっとだけ「markup」なる英語で言われる作業(原稿整理&指定&リンク張り)をしたら、イブを飲んだり身支度したりして、もう出ないといけない時間。週に1度のおつとめにあわせて、いろいろと資料をコピーして発送するため、ふだんより早めに出るのだ。

 というわけで、コピーまみれな日。過去、どなたに何を送ったかがワヤになっていて(資料が途中で追加されることもあってどれがどれだかコンラーン)、コピー機との往復が頻繁になってしまった。同じモノを2回受け取ってしまったみなさん、申し訳ありません(最後は、1回も届かないよりは2回届いた方がマシという判断)。

 会議が終わってからもコピー&発送作業続行。途中、クスリが切れてきたので、編集部にあったナロンエースをわけてもらう。ふー。
 結局、6時までかかってしまった。休みで自宅にいる同居人に電話をかけ、夕飯で合流して、家につくとちょうど9時。とりあえず「トリビアの泉」をつけて、夜のニュースチェック他雑事をしていたら、腹痛が悪化してきた。今度は「セデスハイ」にしてみた。ヤク中みたいだよな、ほんと。お気に入りの「エキセドリン・カプセル」が薬局になくて、イブプロフェンじゃない成分の鎮痛剤を探し「セデス」を買ったのだ。私の場合、イブプロフェンはPMS用にいいけど、現実的に厳しい痛みになったら効かん。後は最終兵器、貼るホカロン。しかしなんでこの時期だけこんなに足が冷えるんだろうか。身体はいろいろ不思議である。

 腹痛と格闘しはじめるとあんまり何もできないので、同居人が借りてきたDVDを一緒に見ることにする。デビッド・リンチ監督の『マルホランド・ドライブ』。見始める前に「痛いの?」と聞くと、「いや、あんまり痛くはなさそう。ちょっとエッチみたい」というので、じゃあいいかと安心して見始めた。最初のくるくると踊るシーンあたりでリンチ作品だというのを忘れ、ボーッと見てしまったのがいけない。途中で元々とっちらかっていた頭の中が、さらにとっちらかってしまった。
 しかし長い。長すぎ。あと30分ほど縮めてくれれば、かなりいい印象だったんじゃないかな。そういえば、私はリンチらしい作品は見たことがなかったと、後から気づいた。『ストレート・ストーリー』は見たけど(よかった)、あれ、リンチらしくないよねぇ。『ブルー・ベルベット』も『イライザーヘッド』も『ツインピークス』も名前だけしか知らないけど。

 2回目以降を見る気力がないので、さっさと調べたら、少しわかりやすくなって「ふーん」と納得。こだわって作っているのはわかるし、雰囲気はいいけど、リンチ流のとっちらかり方が私はあまり肌にあわないみたいだ。ひっかかるポイントがずれちゃっているんだろうな。余計なところを見ていた感じがする。同居人はわけがわからなくてもリンチが好きらしい。好みなんてそんなもんだろうな。……見続けるとハマリそうな気がしないでもない。

 夕飯を食べながら、いまさら柳田邦男の『犠牲』を読んでいる同居人と、「孤独」ってことかなとかしゃべっていたのを思い出した。リンチもタルコフスキーも、マルケスもみんな孤独が気になるんだろうな。永遠のテーマだもんねぇ。



03/11/11/tue

■パンク

 今日は、1が4つ並んだ日。だからどうということはまったくない。

 パンクしちゃっているのである。著者の方々ごめんなさーい。でんでん準備がすすみませーん。頭をどこかでリセットしないといけない〜、とわかりつつも、リセットがうまくいかないんである。とっちらかり過ぎ。インプットする意欲はまだあるが、アウトプットがうまくいかん。なんなのだ。

 とっちらかったまま、頭の中にあったことをメモしてみようか。

 なぜか今頃、トイレの中で読んでいる本がある。『新強要主義宣言』じゃないけどこの誤変換が妙にしっくりくる『新教養主義宣言』(→[bk1amazon])である。いわずと知れた山形浩生著。なんで今頃と思われる本だが、読み損ねたままここまで来てしまっていたのである。少し前に同居人がやっぱり今更買い込んできて、読んでいた。そのままトイレに置いてあるのを私が読み始めた。でも私にトイレ読書の習慣はないので、どんなに頑張っても1日に2ページくらいしか進まない。用が済んだらさっさと出てくるし、ありがたいことに、あまり長居をする体質でもないのだ。
 この冒頭部分を読んでいて、「それは認識が甘いってば」と思うことがあった。

 「ひるがえって、自分のまわりの人間をみてみよう。彼らがなにを読んでいるのか。日経新聞の見出しは見てるね。通勤途中の車内の吊り広告は見てるな。それ以上は?」(22ページ)

 山形浩生のまわりだからだな、それは。日本語教師の養成講座に通っていたとき、日本語教師を目指している人たちは、「車内の吊り広告すら見ていな」かった。実際に、こういうことがあった。基本的な内容を終えて、実践レベルの内容にもなったクラスで、養成講座の講師が受講生にこう問いかけた。「最近読んだ本や雑誌の内容を簡単に紹介してください」。これに、日本語教師の志望者たちは答えられないのだ。日本語学校の生徒ではない。日本語学校の先生になりたいという人たちだ。無言の返事か、「読んでないです…」という返事か。4人目くらいからは、講師も諦めて「なんでもいいんですよ。新聞でも」「今日、ここに来るまでに電車の吊り広告を見ているでしょう。そういうものでもいいんですよ」と、促した。それでも5人目も6人目もダメ。あきれ果てたが、そんなもんだ。「見る」と「理解する」の差はおいとくとしても。

 やっぱり『新教養主義宣言』じゃダメなんだろうな。『新強要主義宣言』だ、必要なのは。と、突然スパルタ指向になるワタクシ。パンクしてるから、というのは言い訳になるんだろうか。
 ちなみに日本語教師志望者の中に、20代中頃のお姉ちゃんは一大勢力でけっこういた。彼女らの多くは短大卒のOLだった。国際的な印象があるし〜、英語はできないけど〜、日本語なら〜、てな雰囲気だったのだろうか。でも、授業で使うテキストに出てくる漢字が読めない人たちでもあった。学歴がすべてではないけれど、ざっくりとは感じてしまう場面を否応なく見させられた気もしたなぁ。さらにちなむと、日本語教師の試験の合格率は当時20%未満だったので、養成講座の受講生のうち漢字が読めない人たちはさすがに落ちていたようだ。

 うーん、横柄な物言い。パンクしているくせに。ワタクシこそ、強要が必要じゃに。



03/11/10/mon

■美食の金曜日

 なんだか頭の中はいくつかのことが同時並行で進行しているせいか、妙にヘタレ。しかも後ろ向き期間だしなぁ。先週の金曜日(11月7日)は、昼・夜と美味しいものを食べた美食の日だったからか、その反動がやってきている感じ。ちなみに昼は、本郷2丁目の交差点にあるレストラン「SASAO」。紹介は【このページ】かな。量が若干少なめなのが悲しいけれど、手が込んだ料理を堪能できる。上京なさっていたS先生と。
 でもって夜は【富士の高嶺にふる雪も】の年下の女の子とお仕事がらみで美食デート。場所は、日本酒好きと言われちゃ紹介しとかないと回りからきっとお叱りをうけるであろう【神田和泉屋】さんに足を運んだ後、近所の【十三や】。実は、ワタクシ、神田和泉屋学園ではけっこう早くに「アル中」を卒業しております。もちろん「アルコール中学」の略よん。アル高(アルコール高校)も出て、アル大学には行かずに、家政科の2期生と3期生として見学参加していた。自分で手を動かすより見て試食に行くという…。その後、ドイツワイン科も通ったりしていたのだ。当時は、月に1度の栄養補給と思っていたくらいに食事をがっついていたなぁ。
 しかし、こんな日本酒を教え込んじゃってよかったんだろうか。「これまで飲んでいたのはナニ?」ってな感じになっちゃうだろうしなぁ。ま、美味しいことはよいことだ。ちなみに、金曜日に飲んだのは二人で、5種類。「豊の秋」「木戸泉」「上喜元」「華鳩」「菊姫」。うち、うしろの3つは吟醸だったよな。「22歳のころからこういう酒に囲まれて育ったのは、幸せだけど、金はかかる奴になる。それなりにねー。

 ああ、金曜日は遠くなりにけり。もう月曜日じゃんか。


■入手本

吉川惣司・矢島道子著『メアリー・アニングの冒険 恐竜学をひらいた女化石屋』朝日選書
→[bk1amazon] 化石を博物館に売り込んだという女性の伝記。しかもこの女性、映画「フランス軍中尉の女」のモデルにもなった人らしい。へー、全然知らなんだ。メリル・ストリープだっけ。こういうのがあるといっそう興味深く読めそう。いただきました。ありがとうございました。

奈良貴史著『ネアンデルタール人類のなぞ』岩波ジュニア新書
→[bk1amazon] 著者の奈良さんの名前をどこかで記憶していると思ったら、『ルーシーの膝』(→[bk1amazon])の共訳者さんだったのね。ネアンデルタール人とかこの辺の話は、かなり弱いので高校生向けに書かれた本はうれしいかも。いただきました。ありがとうございます。

デブラ・ニーホフ著『平気で暴力をふるう脳』草思社
→[bk1amazon] この手の本はちょっと不安がある。回収騒ぎがおきやすい。でも訳者が吉田利子さんというのもあり、草思社ということからも大丈夫かなぁと思って、まずは読んでみたいな、と。

シンディ・エンジェル著『動物たちの自然健康法 野生の知恵に学ぶ』紀伊国屋書店
→[bk1amazon] へー、こんな本が出ていたんだ。「ホリスティック・メディシン」自体はなんともいえないけれど、動物たちが意外なものを食べたりする話はけっこう好き。前にアッテンボローさんの番組か何かでゾウが泥を食べていたのをやっていたような…。解毒剤代わりだっけかな。とあるところの課題本。のんびりだけど。



03/11/06/thu

■外出の日々

 なんか今週はお外へお出かけが多いよ〜。

 3日の月曜日は、お昼を食べようと近所に出かけたつもりが、ついつい前日にみた「神田古本まつり」に惹かれて、神保町に行ってしまった。食べる方の目的地はエチオピア。でもここやっぱり味が変わってしまったと思う。クローブが少なめになったし、安いからか少し前からチンゲン菜が具に使われるようになった。あまりあわないと思う。第一、辛さを強くしたとき、鋭角的な辛さばかりが前面に出て…。私は3倍程度しか食べないけど、30倍とか50倍を食べている同居人の様子が、前と違う。それにカレーの色も。一口食べさせてもらった昔の30倍はすごく辛いカレー特有の「苦味」があったが、最近のはその苦味がないらしい。二人で類推するに、これはきっと某Uさんがここのスタッフに教えたというアフターデスソースか、それとは別のなんか辛みだけがどーんと増える調味料に頼ったんじゃないかと。
 エチオピアの魅力が半減中。

 で、小雨降る中、すずらん通りを見て回ると、新刊書店ではあまりお目にかかれなくなった本を出版社が7割引とかで売っている。NTT出版のコーナーもあって、二人してつい購入。500円とか300円とかだとね。工作舎もあって、凶器のような分厚い本(たとえば『ダーウィン』→[bk1amazon]とか)が安くなっていれば買っちゃおうと思っていたけれど、さすがになかった。それに万が一あっても、ここで買ったら訳者に怒られそうだ(笑)。

 ふと思い出して、今日なら明倫館はやっているだろう、とgo。フランスの御大だった数学者の自伝が94年に出ていたから、データ確認用に買ってしまおうという判断だ。図書館に行くのは面倒だし、ヴェイユ御大の自伝は手元にあってもよさそうだ、でも新刊じゃなくてもいいや、と。で、ちゃんとあるもんねぇ。明倫館さまさま。

 翌4日の火曜日は、ほんとに出突っ張りの1日。11時半に馬場でAさんに原稿のお願い。初めての試みの内容なのであれこれ資料を揃えて、こんな感じかなぁというメモを作って、似たターゲットの本の一部をコピーして手渡ししたら、二人でつい「そういえば」と、自分たちの興味で話を展開させながらおしゃべりしていた。この手のことはAさんの方がよっぽど経験があるので、かなりお任せ〜。
 で、お茶した後に、Aさんの案内で近くのフランス料理の店でランチ。フランス料理って行っても全然気取ってなくて、プリフィックスで前菜とメインを選べるタイプ。しかもランチは1000円と驚愕的にお安い。量もしっかりあるので、大満足した。

 それから、駒場に向かい、ブレスト的会議。すっかりいろんな人の名前が思い出せなくなっている自分に、ちょっと落ち込む。お初のNさん、Kさんもいらっしゃって、あれこれ刺激のある時間だった。お役に立てていればいいのですが。

 さらに途中で退席させていただいて、神保町へ。科学読み物サークルの例会へ出席。今回は、マンガにサイエンスを落とし込んだシリーズとあってぜひとも出たかった。お題は、『サイエンスコナン 磁石の不思議』(→[bk1amazon])なのだ。ガリレオ工房の方々が監修している。
 期待しすぎたきらいもあるのだが、マンガを少しは読んできた私としては不満の方が大きい。紹介されている実験はたしかに面白いと思うが、ストーリーが弱いことが実験ページをノイズとしか感じさせない。科学である以上、順序立てて基礎的なところから、という希望はわかるけれど、ストーリーは何も基礎的なところから組み立てていく必要はない。最初につかみそこなうマンガでは読み通してもらえない。幼稚園以下を対象にしても、もうちょっとマシなストーリーでしょうという子供だましにもならない展開では、コナンという人気キャラクターを使う魅力がゼロになってしまう。
 コナンは推理少年なんだから、科学と組み合わせられるキャラクターでもある。もったいない。

 じゃあ、お前だったらどうするんだと言われたら、それに対する答えもないままにする批判だから、ずるい。私自身、某社の仕事で科学者をマンガで紹介する企画に携わったことがあって、それがどれだけ難しいか実感としてわかる。お話にしやすい伝記的なものでも難しいのだから、その枠がない今回の企画はもっと難しい。
 それでも…、と思う。まず読んで面白くなければ、入り口を狭めるだけになりそうで心配が先に立ってしまうのだ。子供向けと判断していいのかどうか悩むところだけれど、あさりよしとおの『HAL』(1巻→[bk1amazon]、2巻→[bk1amazon])なんて楽しいのがあるだけに、やっぱり期待してしまう。
 ただ内容はしっかりしていて、学校の先生やライターにはとっても有益な本だと思う。

 終わってからは、ブラジル料理のムイトボンでご飯。ここのところ肉食いが多い私である。

 で、昨日の5日は週に1度と月に1度の会議が両方あるおつとめの日。終わったと思ったら、すぐに次のアップデート。この追われる感覚が月刊のサガなんだけど。今度はけっこうたくさんあって、かつ、最後の仕上げまでの日程が短いのでちょっとドキドキしている。特別企画の仕込みもしながら…、だからね。

 今日は、自宅で終日作業になりそうだけど、一段落ついたら【基礎科学の面白さをどう伝えるか?】に行きたいものである。


■コメント集

 瀬尾さんの11月4日の日記で、【食事で醤油を多く使うと小便が醤油臭くなるのでは】というのがあった。外国人に言わせると、すでに「成田空港が醤油臭い」んだそうです。レストランからの醤油臭も強いだろうけど。気づかないだけで体臭にもほんのり醤油がにじんでないかな(日本人は体臭が薄いと言われるのでそれほどきつくはないのかも)。日本人が他の国で感じるにおいと同じようなものを、きっと他の国の人たちは感じているんでしょう。

 ナカムラ先生から11月4日に指摘されてしまった【ページのタイトル(多くのブラウザのタイトルバーに現れるやつ)がdiary2001??】で、何がバレるかというと、「私は手作業でファイルを作っている」ということですね。基本形のフォーマットが入っているファイルを月に一度、原始的に、名前を付け替えてずるずると使っているのですが、リンク回りやこういうタイトルを変更し忘れたりしているわけです。このサイトを開いたのが2001年だったので、そのころなんとなく「2001??」としたことが、2003年の現在は「??」箇所以外にも変更しなきゃいけなくなってしまっているという…。先見の明のナサ、が表れちょります。直しました。はい。

 粥川さんの【みずもり亭日誌】の11月5日(ところで「さるさる」って日付にはどうやって貼るんだっけ)で、「ドイツ映画『エス』」のことが触れられている。私もじつは割と最近見た(夏頃だったかな)。さすがに気になって少し調べた。で、実際にあった実験とはアメリカのスタンフォード大学で1975年(か1971年)に行われたものらしい。映画と実際はかなり違って、さすがに死者は出ていないし、学生だけをつかったものだったという(のは前に調べたときの記憶)。映画のプレスリリースだと1971年と書かれていたらしいけれど、【コチラの「十二月十四日」】では、1975年となっていて、CBSドキュメントで取り上げられた話がある。CBSでやっているなら、と60ミニッツを探し始めるが挫折…。
[追記]実験は1971年でした。【エス続報】にまとめてあります。

 【植木不等式さん】から、メールで【ヘリカルとスパイラル(11/2のてくてく)】についてヒントをいただいた。曰く、「スパイラルとヘリカルは、蚊取り線香とばね形状では?」とのこと。なんとわかりやすい〜、いい表現〜。私も「平面と空間」と書いたけど、これじゃなんのことやらわかりません。で、私は「らせん階段」に「スパイラル」が使われていたことで、ちゃうのかなぁと思いこんでいた。
 そこへ、とってもGOODな方法を考え出してくれた。こういうのはイメージが大事、というわけで、植木さんの案は、「グーグルのイメージ検索にそれぞれの語をぶちこむと……」。結果は以下の通り。

  【ヘリックスのイメージちゃん】
  【スパイラルのイメージちゃん】

 なーるほど。お見事。基本的にはスパイラルは蚊取り線香っぽいですね。もちろん混乱もあるけれど。雰囲気としては「スパイラルのほうが一般的な用語で、広い意味で使われていそう」てなところでしょうかね。



03/11/02/sun

■悪化

 たまたまお昼前に、テレビのチャンネルをフジにあわせたら、「笑っていいとも増刊号」に今年の【イグ・ノーベル賞】の化学賞をもらった金沢大学の先生が出てくるところだった。ハトが嫌う金属というのはいいとして、問題は、トロフィーと賞状の紹介場面。イグ・ノーベル賞のトロフィーは、透明な四角い箱の中に、なにやらナノメーター級の小さいなんかが入っているそうだ。このセンセ、帰りの飛行機の中で落っことしたら、箱のフタがとれてしまったという話を披露していた。中にはいっているナノメータークラスの小さなものはそのとき出てしまったかもしれないけれど、小さすぎて見つけられないというオチなわけだ。

 このへんはまぁいいとして、そうこうしているうちに、横から草なぎ君とココリコの田中が、「せーの、ナノメーターってなんですか?」と聞いてきた。

 ここからがいけない。先も「10億分の1」という数字だけは言っていたからか、広瀬先生は「10のマイナス9乗メーターなんです」と宣った。それはさらに伝わらないだけでしょう。マイナスのべき乗が「分数」を表すなんてふつうは誰も知らない(というか忘れている)。そんなもん、日々使わなけりゃ、忘れて当然だ。

 テレビなんだから、1メーター(どうやら草なぎ君たちは1メーター=1メートルがピンときていなかったようではあるが)くらいに手を広げ、「この10億分の1の長さ」とか言ってあげればいいのに。実際、「長さなんですか?」という確認の言葉が出ていた。長さの単位、そんでもってすっごく短いってことがわかるように伝えてあげれば十分だったろうになぁ。

 そういえば、最近は、圧倒的にメートルなのかもしれないな。メーターって、日本語だと計器って意味でのメーターとごっちゃになるからかな。


■ヘリカルとスパイラル

 夕飯を食べに出るときに歩きながら、同居人と「らせん」の話になった。

 はい、「らせん」を英語でいうと? 私は「ヘリックス(helix)」。同居人は「スパイラル(spiral)」。私の「ヘリックス」は、もちろん「二重らせん」が「ダブルヘリックス」だったなぁとか、「ヘリカルCT」は「らせんCT」だったなぁとかから来ている。方や同居人は、こっちのらせんは全然記憶になくて、馴染んでいるのは「スパイラル」だという。たしかに言われてみれば、「スパイラル」はわりと昔からカタカナ、つまり日本語として定着しているように思う。

 そこでふつふつふつと湧き上がる疑問。ヘリックスとスパイラルってどう違うの?

 同居人の予想では「ヘリックスは専門的につかわれる用語で、元はギリシャ語とかちゃうん?」なんだけど、どうだろうか。私は、「先が細くなっていくかどうかとかじゃないの? どっちかは先細りで、巻き貝の貝みたいになっているけど、もう片方はらせん階段みたいに寸胴なままとか」という意見を出してみた。『英辞郎』で拾うと、

  helix 【名】ヘリックス、つる巻き線、らせん、らせん形のもの

に対し、

  spiral
  【@】スパイラル、【変化】《動》spirals | spiralling | spiralled
  【自動】らせん形になる、急上昇する、(金利や物価などが)急上昇[急降下]する
  【名-1】らせん、らせん形、らせん状のもの、らせん形のもの、らせんバネ
  【名-2】悪循環
  【形】渦巻形の、らせん状に進む、らせん状の、らせん形の、渦巻状の
  【用例・名-1】 Nana wants a house with a spiral staircase in it. :
    ナナはらせん階段付きの家を欲しがっている。

と、ボリュームは「スパイラル」が圧倒的に有利……って、勝ち負けじゃないか。「ヘリックス」のついた単語は「ヘリカル(helical)」も入れればけっこうあった。「helix angle らせん角度」とか、「helix antenna ヘリカル・アンテナ」とか、「helical coilらせんコイル」とか、いろいろ。「helicopter」ってのも、この派生語なんでしょうか。
 わりかし医学や工学の専門的な表現が多いようにも思えるけれど、必ずしもそればっかりじゃない。一方、「スパイラル」はほんとにいろいろあるわー。「spiral action 一部請求」なんてのから、「spiral arm 渦巻腕、渦状腕」とか、「spiral artery らせん動脈」とか、「spiral balance らせんはかり」「spiral band スパイラル・バンド」「spiral bandage らせん包帯」「spiral binding らせん綴じ」……。あ、ノートに使われる言葉だから、スパイラルはなじみがあるのかもしれない。「spiral bit らせん錐」とか、「spiral canal of cochlea 蝸牛らせん管」とかもある。

 んで、違いは……、というと、わからん。途中で、平面と空間の違いとかも思ったけれど、関係なさそうだ。やっぱりルーツが違うってだけなのかな。



03/11/01/sat

■放浪癖

 目覚ましなしで過ごせる日々はありがたい。その分、たるんでいるともいえるけど。
 起きてから、メールチェックして、ウェブを巡回して、ニュースストックして(リアル新聞は山になっている。涙)…、という定番作業をしているうちにお腹が減り出す。ほぼ同じ時間に起きた同居人もハラヘリ。というわけで、パンでも食べようかと思ったら、同居人がうどんを提案。そうだ。少し前に彼が買ってきていたんだ。食べないと腐る。というわけで、準備をしてくれるのだが、冷蔵庫にいるうどん玉は3つ。なんでああいうのって、3つなんでしょうねぇ。半端な。お腹もかなり減っているし、1玉ではあっという間になくなってすぐにお腹が減るので、3玉ゆでちゃうことになった。一人1.5玉。大阪・梅田の駅前ビル地下に入っている「はがくれ」の言い方では、セミですね。
 が、この家で食べるセミは、多かった。さしてうまいうどんでもないので(ふつーの生麺。カトキチの冷凍ならもちっとマシだけど)、食べても食べてもなくならないような気がしてくる。思わず、「1.5玉ってけっこうあるね」と同居人も漏らしていた。半分くらい食べたあたりで、だいぶ丼が空いてきて、先が見えはじめる。でも後半分。寡黙に食べた。ほとんど素うどんだったから食べ切れたが、そうじゃないときつかっただろう。次回からは要、注意。

 その後は、数学の偉大な人々原稿との格闘。フランスの御大は御大なのでやっぱり長くなって、その分、いろんな確認作業が大変だった〜。途中、オフィスのメールサーバーが落ちているらしく、オフィスからのメールが滞っていることが発覚する。メッセンジャーで聞いていたことを、代わりに在宅関係者に流しておいたり。
 でも、メールは死んでいるのに、メッセンジャーは使えるってあたりが、頭ではわかっていてもなんとはなしに不思議。
 ちょっとおやつをつまんだりしながら、夕方までに3本を一通りあげて、お次は「こんなものがまだ残っていたのか恥ずかしい」シリーズの原稿。用字用語と体裁を簡単に整えたあたりで、お腹が減ってきた。どうにかこの2本まで終わらせたかったのだが、無理だった。

 で、夕飯の旅に出た。……旅だったのだ、ほんとに。可能性は薄いだろうと思っていたが、同居人が珍しく「トンカツが食べたい」というので神田の「勝漫」まで行ったら案の定、閉まっていた。覚悟はできていたので、では、と、このあたりにあるはずのトルコ料理屋さんを探すことにする。住所はうろ覚えだけどわかっている。が、地図が手元にない。うろうろしながら、目印と書かれていた建物を目指すと、どうやらそれとは反対側だったらしい。ない。まったくない。だいいち番地が全然違う。というわけで、コンビニで地図確認。結局、また前にいたあたりに戻る。
 「この1画にあるはず」というところをぐるっと回ったら、あった。「ターキッシュ・カフェ」。だが、真っ暗。ううう。お休みだった。仕方がないので、またさまよったあたりに戻る。「四川一貫」がお休みなのはさっき前を通って確認していたので、そのはす向かいの「カブール食堂」に行こうと思ったのだ。電気、点いていたし。「目が回ってきた」という同居人をなだめすかし、「エチオピアよりは近いから」と店の前に行ったら、看板は出ているのに「closed」の文字が…。貸し切りだった…。
 この辺で、同居人の目が据わってきた。「新庄の打率くらいになってしまう」というので、「新庄は打率ゼロじゃないでしょ。我々ゼロだよ、いまのところ」というと、「最終的にはどこかに入ってゼロじゃなくなることはわかっている。新庄の打率と同じくらいのはず」と先を見越しての発言だった。たしかに。でもってエチオピアに向かうことにするが、途中で「山頭火」の旗を見かける。ふらふらと吸い込まれるように、入ってしまった。初めて【山頭火のラーメン】を、こんなことで食べようとは。ハラヘリは最大のソースでありました。そんなにしょっぱくないし。でもあまりクセにはならなそうだ。

 いわば放浪ともいえる夕飯の旅の結果が山頭火って、できすぎかもしれない。




先月のてくてく→2003年10月
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