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2006年3月のてくてく

06/03/28/tue

■あたり? はずれ?

 昨日、2年生のクラス発表があった。刑事系は、ありがたいことに5分の1の確率だった1限なしクラスに配属。先生も習いたかった先生。だが、そのために潜り込みたかった公法系の授業とかぶってしまった。これは大残念。公法系はほんとは3年生で取るものだけど、この授業を出す先生が大好きな先生のペアなんだもの。そして今年はこれしかないのだもの。大残念。それにこのクラスだと、せっかくこの大学で刑法を習うのに山口先生に習えないことも大残念。こっちは5分の1に当たらなかった。山口刑法派な私です。
 メインのクラスは、まぁ、避けたいクラスは避けられたといったところでしょうか。

 クラスが一緒になるみなさま、どうぞよろしくお願いいたします。


■クルマ

 家を買ったと思ったら、今度はクルマ。なんか、落ち着いたふつーな40代の暮らしだなぁ。同居人としみじみ、「違和感があるねぇ」と言い合う。しみじみしている時点で十分、落ち着いたか。

 で、クルマは、【こんなもんに決まりました】。ぜんぜん走り屋さんじゃないのに。単なる街クルマにしかならないのに。新しいジムニーはまるまるしてしまって、昔のカッコよさはないのに。同居人はいまだジムニーを「ジェミニ」と言い間違えるのに。「軽」にするという以外なんにも決まっていなかったのに。なんとなーく。

 車高が高いのが気に入られ、同時に同居人のカスタマイズ魂をくすぐったようではある。乗りたおすかどうかは別として、いじりたい人にはあっているのかも。

 いちおう申し込みをした土曜日には、ちゃんと【豆腐も買って帰りました】。来週末には納車になりそうな気配。

 ただねー。同居人は試乗した日はほぼ10年ぶりだったので、怖いのなんの。走り出してから、「ミラーが全然あってない。どこであわすの」状態。ウィンカーを出すことに気が回らず、「お願いだからウィンカー出して。左、左。ちがう、それは右。逆!」と私が助手席から訴えていたり、路駐したトラックをさけるときに隣の車線にうまく入り込めず、ほんとのほんとでギリギリの通り抜けをしたり、小さいクルマなのにバックがうまくできなかったり、もう大変。20〜30分乗ればもとに戻るんだろうけど、当分は若葉マークつけた方がいいかも。助手席は左の後ろを見る係になります。

 ……オマエモナーという声が聞こえてきそうな私も、ほぼ10年ぶりです。えっと、足で踏むののどっちがアクセルだっけか(笑)。



06/03/26/sun

■過去に生きる

 なんか不安なようである。2年生になってやっていけるかどうか。ふと去年の3月の様子を見返すと、【やっぱりとても不安がっていた】。入学して1年経っているこの3月も、同様な不安に襲われている。去年以上に仕事も6月くらいまで忙しいこともわかっている。
 1年生とは比べものにならない大変さがやってきそうな2年生を前に、怖くて怖くて仕方がない。オチコボレとしては、こうやって怖いと感じていることを忘れないようにしたいな。ちゃんと怖がらないと。

 という中で、【レタス家総研で「さしすせその科学」が掲載されている】ということを読んで、そういえば私が『科学朝日』でした連載も最初は「さしすせそ」だったなぁと思い出した。
 で、久々にどんな話を書いたのか読んでみたくなった。ウェブにあげてあるのでこういうときは便利。

 【美味学事始 第1回〜第5回】

 ………なんかおもしろいんですけど。自分で読んでも。おもしろがって取材して、楽しんで書いているじゃん、わし。つい続きも読んじゃいました。

 【美味学事始 第6回〜第10回】
 【美味学事始 第11回〜第15回】

 いま、同じレベルの仕事をはたしてできるだろうか。ふとそんなことを思ってしまい、しばし落ち込む。ちょうど10年経った。


■久々ヴェンダース

 お誘いがあって、金曜日に銀座へ映画を見に行った。おそらく有料の映画はこれで春休み最後じゃないかな。

 【アメリカ、家族のいる風景】

 もちろんヴィム・ヴェンダース。『夢の涯てまでも』でヒドいめにあってから、避けてきてしまった。90年代ヴェンダースはなかったことにしている(が、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』はよかったらしい)。とりあえず80年代には戻ったような気がするのでほっとした。相変わらず、青い空とほこりっぽい道と、ペンキで塗ったような赤や白や水色が映える絵作りだったんじゃないでしょうか。ただ、町シーンの多いロードムービーはロード度が低下しちゃう。
 「どうしようかな」と悩んでいた映画なので、一人では行かなかっただろう。お誘いに感謝。

 昨日は昨日で、たまたまつけたCSでちょうどパトリス・ルコントの見たことない作品が始まった。『歓楽通り』なる映画で、どうやら最新作? もうけものな佳作。ルコント好きには「そうそうそうそう、これがルコントなんよね」という作りだった。らっきー。



06/03/23/thu

■久しぶり

 昨日、なんだか久々に学校に行った気がするけど、考えたら土曜日も月曜日も行っていたのだった。なのに久々感を味わったのは、久々に「教室で座ったから」でしょう。ここのところは来学期の授業の申し込みとか、事務的なことでちょっと寄るって感じだったからね。

 久々なのは学校だけじゃなくて、仕事で使うツールも気分は2年ぶり。去年はあんまり使わなかったからか。どうしていいやらの前に、どこにあるやらで悩む。
 しかも、それらのツールが入っているサーバーがメンテ停止するので、あと1週間が勝負になってしまった。ほんとはあと2週間が勝負だったのに。ふみゅ。おとなしくお仕事しましょ。


■入手本

マイク・デイヴィス著『感染爆発』紀伊國屋書店
→[bk1amazon] サブタイトルは「鳥インフルエンザの恐怖」。ということは当然、1997年の香港が欠かせない。この様子は当時、毎日ネットでフォローしていたのでなんとなく懐かしい。「いつ来てもおかしくない」というのは当時から変わっていない。あれからそろそろ9年か。ここ数年は毎年、冬になると鳥インフルエンザが話題になっている。そのエリアがだいぶ広がってきたような印象。その原因であるH5N1型ウイルスの説明が詳しくなされているらしい。すぐにちゃんとしたウイルス変異の仕組みを説明できなくなっちゃってるよ、私。悲しい。せめてその辺の該当箇所だけでも拾い読みさせてもらおうっと。いただきました。ありがとうございます。

斎藤憲著『よみがえる天才アルキメデス』岩波科学ライブラリ
→[bk1amazon] ユークリッドじゃなくてアルキメデスなのはちょっと意外だったけれど、パラパラめくると納得。写本のところは、だいぶ前に話を聞いたことがあるので、こちらもなんか懐かしい。しかし、スキーのようなゴーグルをつけて紫外線の元、解読作業をしていたというのはしらなんだ。なーるほど。どうしても数式や図版が多くなってしまうのは仕方ないか。今度はぜひ数式なしの縦組みでこの手の内容をいかがっしょ(笑)。いただきました。ありがとうございます。

永井良和『風俗営業取締り』講談社選書メチエ
→[bk1amazon] 2002年に出た本を、先週の土曜日に生協で見つけて買った。売防法同様、風営法も法律的な研究対象にはなりにくいので、ありがたい。風営法もその運用が気になるなぁ。出だしを読んだら、すぐに出てきた立花書房の名前。風営法でもそうなのね。警察関係者がいちばんなじみ深い出版社なんじゃなかろか。昔、私もお世話になったもんです(もちろん警察関係者としてではない)。

イアン・スチュアート著『パズルでめぐる奇妙な数学ワールド』早川書房
→[bk1amazon] 数学エッセイといえばこの人、イアン・スチュアート。帯の言葉にうける。曰く「ずるいぞ数学者! こんな理論でパズルをつくっていたなんて…」。【数独】【流行っているらしい】し、ツボにはまる人も多いかな。いただきました。ありがとうございます。

ミチオ・カク著『パラレル・ワールド』NHK出版
→[bk1amazon] ミチオ・カクってこういうテーマで書く人だっけと思ってしまった私は、すっかりボケている。そうでした。いただきました。ありがとうございます。

ピーター・マシーセン著『雪豹』ハヤカワ・ノンフィクション文庫
→[bk1amazon] こちらは「ライフ・イズ・ワンダフル」シリーズ。「数理を愉しむ」シリーズとあわせて、この企画はほんとにありがたい。いまの出版状況じゃ、単行本のまま埋もれてしまっているものが少なくないから。というわけでいただきました。ありがとうございます。



06/03/21/tue

■仕事からの逃避

 昨日、「仕事しなきゃ、仕事しなきゃ」と思いつつ、床暖房に腹這いになってしたのは、土曜日に買った本の一気読みだった。ついね、つい。

 1冊目は、これ。

ジャネット・エンジェル著『コールガール 私は大学教師、そして売春婦』筑摩書房 →[bk1amazon]

 生協書籍部で、もちろん訳者あとがきから読むと、やっぱり担当編集者は藤本由香里さん。なんだか10年少し前に戻った気分でつい買って、つい読んでしまった。タイトル通りの内容で、非常勤講師をいくつかしている頃に経済的に困って、コールガールを始めた人類社会学研究者がつづった当時の様子だ。いまは松沢呉一氏が別格だが、「日本でいちばん売春防止法に詳しいライター」とこともある身として、やっぱり「非犯罪化」は必要だよなぁと改めて思う。アメリカと日本では事情が違うが、日本でも片側処罰は一緒だし。斡旋などを禁じる廃止主義なので自慢できる進んだ法律というけれど、実際は5条で客引きが罰せられる。あ、法か大学院生らしくこのへんの話をちゃんと調べて、各国の法律と比較・検討できればいいのか。よし、このテーマももう一度高順位にあげておこうっと。

 この手(とくくって申し訳ないが)の本はかなり読んできたので、ページ数はそこそこあるもののわりと斜めに読み進めてしまった。訳文が読みやすかったのも大きいけど。
 で、2冊目はこれ。

渡辺一史著『こんな夜更けにバナナかよ』北海道新聞社→[bk1amazon]

 言われてみれば、大宅賞と講談社ノンフィクション賞のダブル受賞っていなかったね。そのダブル受賞をした本。

 3年前に出版されたときから「読みたい」と思いつつ、なぜか巡り合わせが悪かった。ついに手に取れたので我が家においでになった。北海道の筋ジス患者・鹿野氏と彼の生活を支えるボランティアたちの話なのだけど、タイトルから想像できるとおり、感動ちっくなまとめではない。【障害者プロレス】とかと通じる手触りと言おうと思えばいえるかな。あ、ドッグレッグスの北島さんが書いた『無敵のハンディキャップ』(文春文庫→[bk1amazon])は講談社ノンフィクション賞だった。こういうの好きなのかな、あそこの審査員さんたち。

 こちらは筋ジスだけど、私がちょこっとだけ関わったというか、知り合ったのはALSの患者さんだった。病気の種類はちがっても、同じ人工呼吸器をつけることが必要になる病気で、24時間の介助がいる点も同じ。大量のボランティアがかかわって、ローテーションを組んで、笑ったり疲れたり入れ替わったりしていたボランティアの様子や病院とのトラブルも含め、鹿野さんの名前の代わりにHさんを入れたらそのまま80年代の横浜で起こっていた話のようだった。私はごくごくたまに人工呼吸器になる前のアンビューバックを押したり、単に遊びに行ったりした程度の傍観者だけど、妹がずっとかかわり、彼女が痰の吸引をすることになった経緯を聞いたことはよく覚えている。その話とこの本で書かれている痰吸引の場面が重なる。医療従事者でなければ、家族以外は原則的に痰の吸引ができないのだ。この問題は、【吸引が必要な子供の保育園受け入れ拒否】にもつながる(このケースでは「受け入れ拒否は認めない」という東京地裁判決がでた)。

 ……えー、どうも脱線ばかりで、本の感想にならないよぉ。なんというか、つまり、特殊な事例を露悪的に書いたわけではなく、当たり前のことをちゃんと書いてくれているよい本なのです。でも、『バナナかよ』に妹から聞く名前と似ている人がいるんだけど、同一人物かなぁ。たぶんそうだろうなぁ。世間は狭いのでしょう、きっと。これも当たり前のことではある。



06/03/20/mon

■内輪話

 昨日の夜、CSをザッピングしていたら、チャンネルNEKOで『スパイ・ゾルゲ』という映画をやっていて、つい見てしまった。近現代史にからきし弱い自覚があるので、「えーと、2・26事件は犬養首相が殺されたんだよね」とかあまりにあまりな確認をしつつ、結局最後まで。長かった。

 ゾルゲという音に記憶はあれど、いつの時代のどういう人かはっきりしない。だんだんとドイツの通信社記者を隠れ蓑にしたソ連のスパイだとわかった。へー。その彼と接触する人物がモックン扮する【尾崎秀実】。朝日新聞記者を経て、近衛文麿内閣のブレーンになるやっぱりソ連のスパイだ。
 こういう人たちが中枢にあっさり入れるあたりが、不思議といえば不思議である。でも、そういう時代であり、社会状況だったのかな。

 で、見終わってからあんまりにもわからないので、wikipediaで【ゾルゲ】を見てみた。
 そしたら関連リンクをクリックしているうちに、【系図でみる近現代】なるサイトに飛んだ。リンク先は12回目・犬養家の系譜。そういえば昔、共同通信に犬養社長時代があったなぁと思ったら、ここに連なる人だった。犬養道子の弟。でもって、この系譜に奥田瑛二までつながってしまうことは、しらなんだ。結婚前に安藤和津の家族と一緒に麻雀を打っていて、虫歯が高じて高熱を発し、救急車で運ばれたとかなんとかいうエピソードはどっかで聞いて妙に記憶に残っているのだけど、その家族ってこの人たちだよね。

 さらに広げると、緒方貞子まで登場するわけで、なんだかクラクラしてきた。
 日本の近現代(に限らずずっとかも)は、せいぜいが100家族くらいの内輪話で済んじゃわないか。

参考リンク 【系図でみる近現代 top】


■レジストリ

 新しいマシンに、なぜか『世界大百科』がインストールできなくて困っていた。
 あれこれ試したけれど、やっぱりうまくいかない。そこでしたのは、同じような設定で、ちゃんとインストールできていた仕事用のマシンとの見比べ。必要なファイルがちゃんとコピーされているか、一つ一つ読み合わせしましたよ。そしたら、きちんとファイルはコピーされている模様。となると最後に必要なのはレジストリの書き換えだけなのだよね。

 ………。しました、レジストリの見比べ。レジ・エディットなる、これまで触らないで過ごしてきたアプリを立ち上げ、両方のマシンのレジストリを見比べる。どうやらここがうまくいっていないらしい。
 となるとしなければいけないことはわかった。レジストリを自分で直せばいい。

 言う安し、行うは難し。
 レジストリの書き換えはシロートさんがしちゃいけないことの第一番目にくるもんじゃありませんか。
 でもアンインストールもできないので、にっちもさっちもいかない状態。心を決めて、レジストリの書き換えをしてみました。

 ………。けっこう簡単じゃん。いちいち自分でテキストエディタを開いて慎重に文字を打つわけではなかった。レジ・エディットがあれば、エクスポートしてくれるし、インポートもほほいのほい。
 結果、ちゃーんと『世界大百科』が立ち上がるようになりました。数式のナントカをインストールしていないので、数式表示はホゲホゲ状態だけど。

 なんかこれから先トラブルと、レジストリをすぐいじっちゃおうとする人間になりそうな悪寒。危険だからそれはやめなさいって。



06/03/19/sun

■いまだロボットの願い

 目覚めると「ちょっと豆腐と車、買ってくるわ」という同居人の声。なんかコンビニで車も買えそうな気がしてきた、日曜日の朝。

 えー、水木金の温泉テニスより帰還しました。もちろん、いまだ体中ギシギシとしていて動きはロボット。ロボットは階段が苦手。手すりのありがたさを痛感している。
 テニス、うまくなりたいなぁ。昔(25年前)の感覚でしか覚えていないから、いまのテニスはボロボロ。あのころはもっとうまかったんだけどねぇ。ちゃんと調整しないと長続きするテニスにならないよ。

 3日間、世の中を離れていたら、すっかり情勢にうとくなってしまったあるよ。復活せねば。そして、来学期の履修科目を申し込まねば。
 私の希望する法哲学は人気がないと聞いていたのに、今年はなにやら人気がでそうな勢い。な、なんで〜?! 都合900ページになる冊子がリーディング・アサイメントになるんだよぉ。試験に加えてレポートもあるんだよぉ。なのに、これで抽選になったらとってもとっても悲しい。社会学より哲学が好きなのですよ、私。シラバスに「アレント・レイプハート」とあって、きっとハンナ・アレントとナントカ・レイプハートという人だろうと思ったら、それはどうやら『民主主義対民主主義』のアレンド・レイプハルトらしいとわかり、その本ならいずれ読みたいと買ってあるくらいの私なんですよぉ。どうかどうか取らせてください。

 さて、勉強を始めないといけないのだ。が、その前に仕事。やっぱり3月は仕事なのだな。学期が始まってからあわてることになりそうです。



06/03/13/mon

■引っ越し中

 メーラーとブラウザが移って、昨日から新しいマシン。マシンが変わると同じメーカーでもキータッチがこれまでとは違ってくるので、文字を打つのはまだまだ不慣れだ。辞書も面倒で引き継いでいないし。なによりWzeditorがまたHTMLに対応した設定になっていて、よけいなタグを何かするたんびに加える。その機能を切るためにはどうしたらいいかで3年前と同様に悩む。こういった作業の繰り返しだ。いい加減、めんどい。
 それに、今回は、何が悪かったのか、世界大百科事典のインストールに失敗してにっちもさっちもいかなくなっている。アンインストールも立ち上げもできない。むむむ。別の手段を講じちゅうだが、そのお助けキットが明日にならないとこない。それでうまくいくかどうかはわからないけど。困ったもんだ。その次の対策まではできているけど、果たしてうまくいくかどうか…。マシンがいろいろあることだけがこういうときは救いだ。

 そのせいで、各種辞書類のインストール作業も頓挫中。最悪は、OS再インストール(次の次の次くらいの対策)になるので、あまり今の段階でこれ以上、手を加えたくはないなぁというところ。


■ホラーハウス社会

 芹沢一也著『ホラーハウス社会 法を犯した「少年」と「異常者」たち』講談社+α親書 →[bk1amazon]

 前々から気になっていたものの、やっと土曜日に買って、今日、読めた。各所で見かける評判通り、扇情的というかよくわからないタイトルとは違って、内容はとてもいい。とても読みやすい構成と文章であることに加え、ここのところ改めて「心神喪失者医療観察法」で何か書けないかなと思っていたのもあり、一気に読んだ。

 久々にページの端っこをたくさん三角折りする本になった。
 「少年犯罪の急増、凶暴化」という世間の了解に対し、著者は「いや、増えてもいないし、昔から同じような犯罪はあった」と例を挙げて説明していく。各方面がデータに基づいて批判しているこの急増凶暴化説は、単なる雰囲気の共有でしかないのだ。それを昭和30年代の猟奇的犯罪などをもとにして、コンパクトに提示してもらえたのはありがたい。

 もうひとつのテーマ「触法精神障害者」については、日本の精神病院がどういう経緯でこうなったのか(日本は世界に冠たる精神病院大国!)、また、触法精神障害者という言葉の登場についても歴史的な流れをまとめ、現状へと続く道のりをかいつまんで説明してくれている。そのまとめは、【サイコドクターがいうとおり】、まさに「手際いい」。おもしろいなぁと思ったのは、私も読みながら、「ああ、この著者ははしょるのがうまいんだ。そのうまさは、ここに書かれていないこともたくさんあるはずだけど、その書かれていないことへよけいな気をつかわせないようにまとめてあることだろうな。こういう問題では、書かなかったことについてあれこれ言われたら、とくに厳しいよね」と思っていたら、サイコドクターも「資料の取捨選択のうまさ」と端的に書いていた。違う読み手に同じような感覚を味わわせるのは、よい仕上がりの本なんじゃないかな。

 触法精神障害者のパートでは、前半、「変な人」がキーワードになる。その辺を読みながら、「私、変な人じゃないっていう自信はないけど、世の中の多くの人は“自分はふつう”ってな意識があるんだろうか。あるんだろうなぁ。なんでそう思えるんだろう」という気持ちがわき上がってきてしかたなかった。だって、こんなに異質な人を排除する社会じゃ、どんどんどんどん異質な部分が大きくなっていくよね。私なんてすぐその異質に入ってしまうだろうということには自信がある。もちろん異質と「異常」は違うのだろうけど、異常だってかなりいい加減なカテゴライズだということも、この本を読むと痛感できる。

 当然のことながら、異質を排除する社会は「予防」へとその舵をきる。管理された安全を求める土壌はすでに熟成しきっているわけだ。その方が怖くないか?
 思いっきり折った部分にはこうあった。「そして無根拠な安心感のもとに、無邪気に治安管理を社会に招き入れる。秩序と正常の領域がかぎりなく狭まり、また反秩序と異常との落差がきわめて小さくなっていくなかで、永遠に『こちら側』に留まれると信じて疑わない善意の人たちが、喜びをもって社会に分断線を引き続けている」。

 少なくとも『あちら側』との地続き感だけは、失いたくない。

関連:【芹沢一也氏のサイト】


06/03/10/fri

■一気通貫

 キセキという字は、個人的には「軌跡」がいちばん馴染みがあるけれど、今回は「鬼籍」でもなく「奇跡」。神様ありがとう。無事じゃないけど、進級できました。ほっ。ひたすら、ほっ。

 でも、傷はあって、その傷が「たぶんどうにか単位は来るだろう」と思えていた商法。去年と同じくけっこうな数が落とされていたことがすでに判明したのだけど、この科目の個人的な問題は、「そこそこ理解はしていて、そこそこ書いたつもりなのに単位がこないということはどういうふうに勉強したらいいのだろうか」ということ。つまり再履修のときの課題がわからないのだ。
 単位が辛うじてきた民法3や民訴の問題点は、まだわかる。書き方の問題点もなんとなく感じることができた。刑訴はできなかったのは考えすぎた穴埋めの問題点もあるので、素直に徹しよう(卒業までは)。まぁ、どちらも訴訟法はちゃんとしないとほんとにダメダメになるなぁと痛感しきり。行政法はなぜかBがきちゃったので、よーわからん。

 このよーわからん行政法の問題は全般的によーわからんところがあるので、とりあえずしゃーないとして、やっぱり自己評価がまったくNGで落とした商法の問題は大きいな。うーん。とりあえず成績評価の問い合わせはしておこうっと。

 あ、そういえば1年でA+、A、B、C、Fと全評価を取りそろえることができました。一気通貫でリャンハンついて、F取消とかにならんかなぁ〜。



06/03/08/wed

■先行き不安

 進級の話ではない。
 今日は年末以来の編集部行き。今週発売予定バージョンの方針の細部がやっと決まり、怒濤のような作業がものすごいスケジュールで押し寄せてくることが、わかっていたことではあるが白日の下にさらされた。……だいじょぶなんでしょか、わし。留年するのも地獄だが、進級するのも地獄な現実だよ。仕事的には1年生の方がまだましかも。つくづく試験前に夏休みのある時期でよかった。

 せめて春休み中に、できることを全部やってしまおう。まずは作らないといけない図版の整理と下書き、使えそうな写真や図版の探しだし、一部自分で書くキャプション担当分。私の作業量を減らすためもあるが、実際には全体の作業量に影響するので、必要最低限にすることも大事だ。欲張りません。


■巣作り

 取り寄せになっていた新しい私の外部脳、ThinkpadX41が我が家にいらしてからすでに1週間以上経っている(どうせ3年で使いつぶすので、X60だのの新しいモデルはやめた)。少しずつ設定というかカスタマイズをやり始めているのだけど、なーんかしっくりこなくていやん。このコ(X30)を導入したときや、仕事用のコ(T40)がやってきたときとはなんか違う。もちろんこのコとはOSが違うのだが、それ以上の違いがあるような気が……。これってやっぱりIBMの仮面をかぶったレノボだから??

 それでもどうにかこうにかある程度触る気になるところまでやってきた。なんのことはない、画面表示をどんどん古いタイプのウィンドウズに近づけて、地味にしているだけではあるのだけど。背景を黒くして、ツールバーやフォルダの表示を一昔前バージョンにして、少し落ち着く。もちろん、そういったことをする前に、ウィンドウズアップデートとシマンティックはアップデート。これからパーティションを切ったり、オフィスを入れたり、オフィスをアップデートしたり、各種辞書を入れたり、エディタを入れたり、ブラウザやメーラーを入れないといけない。なんか面倒。かといってデフォルトな状態で使える身体ではないので必須のイニシエーションなのだ。しかも今回は指紋認証付。なんかそれっぽくてここだけ少し楽しかった(が、それももう終わってしまった)。今度のマシンは筐体にヒビがいってきませんように。

 そういえば前にも思ったけれど、MSのシールに比べて、インテルのシールはほんとに屈強。まだ剥がせてません。これ、どうやって剥がしたんだっけか。うーん。

 こういう作業は何かに通じると思ったら、それは巣作りだった。
 IT巣作りじゃなくて、リアル巣作りも春休みは少し進めないとなー。新しい引き出しも届いたんだから、デスク回りの配置決めをして当座状態から脱しないと。もう半年近く経っているんだし。



06/03/07/tue

■大仕事終了

 シュウリョウと打ったら、修了と変換した。私に修了はやってくるのだろうか。と、意味なく暗い条件反射。ダメな点は分析しきりましたので、どうかどうか単位を。もちろん全部とはいいませぬから。

 という心境の下であっても、なんであっても、フリーのボーナスをいただくための作業はこなしますとも。ここのところ2月中に出してしまうことが多かったのだが、さすがにバタバタして3月に突入してしまった。わかっていたことではあるが、収入半減。厳しっ。でもこの仕事にかかる経費はある一定額まではほとんど変わらないので、実際の課税所得は半減どころではない。ま、収入が減った年にありがちな社会保険料の負担感もものすごいからねぇ。
 途中、ちょっとやっかいなことに気づくが、とりあえずはそのまま済ます。来年以降もう一度考えないといけないなぁ。ま、所詮ビンボー人なんでたいした問題じゃないんですけどね。

 戻ってきてからは、ひたすらオシゴト。久々の著者にせっせとメールを書く。だいぶ勘が抜けていて、しばし悩んでみたり。ここ1年日々目にしてきた文章との違いに戸惑ってしまった。これはこれでまずいなぁ。
 でも、皆さん即レスポンスいただけて、話はちゃっちゃと進む。ありがたいことである。

 夕方、ローで見つけた紅茶好きの2年生と一緒に、神保町の【TAKANO】へ向かう。「ダージリンは紅茶のキング」だということを初めて知るダージリン無頓着な私は、彼の話で目からウロコがぽろりと落ちた。そうか、そうだったのか。TAKANOで3年くらい前にダージリンを飲むまで、「面白い香り〜」と思ったことはあっても「いい香り〜」と思ったことはなかった。このTAKANOで、「そうか、ダージリンってこういうものなのか」と認識を新たにできたのだけど、長年のダージリン無頓着は変わらなかったくらいだから。
 所詮、紅茶はアールグレイから入った邪道な私です。自分の好きなアールグレイを求めて、いろいろ渡り歩いたけれど、結局最初に気に入った「ルノートル」に戻ってきた(この店の名前が思い出せなくて悔しい思い)。でも一時期、ルノートルにアールグレイが入らない時期が続いて、そのころスリランカに遊びに行ったことも加わり、徐々にセイロンティーにシフトしていった。おかげで、いまあるのはヌワラエリアとディンブラという家になった。ウバは今はありません。ウバのあのアルコール脱脂綿みたいな匂いは、あの茶葉独特のものではないと知ったのも今日の収穫でした。なんもしらんな、わし。

 基本セイロンティーな今の私ですが、たまにはやっぱりアールグレイとかに日和りたくもなるし、思い入れがないからこそできるダージリンdeロイヤルミルクティーなんぞを作って遊ぶのは大好き。あとはちゃんとしたニルギリを飲んでみたいといったくらいかな。

 同居人に連絡を取ると、少し遅くなりそうだということで家に戻る。ごそごそしていたら9時になって、まだカエルコールのない同居人に電話。ケータイメールはやっぱり面倒。結局、夜は行ってみたかったつけ麺屋さんになった。が、基本のメニューじゃないのを選んでしまったので、判断できず。再度いかんと、中野の大勝軒の代わりになるかどうかわからんなぁ。



06/03/06/mon

■凹凸日録

 今日は朝からお仕事。一昨日、昨日と久々にお仕事漬けになっているのだが、用語がぱっと出てこなくて困る。ロスになるんだよねぇ。

 でもって相変わらずの凹凸は激しくて、お仕事漬けといいつつも、とにかくなんかあると寝る。ひたすら寝る。だいたい1日10時間くらい寝てます。でも、いっぺんに長い時間は眠れなくなってきた悲しさで、6時間でたいてい目が覚めるのだ。年をとるってこういうことなのね、と納得する。
 修了者のみならず進級者まで掲示されることになったので(けっこう激震が走った。個人的には掲示にあまり抵抗感はないが、その段取りの悪さに呆れてはいる。この点について要望メールを書いてみたりした)、自分の番号がない光景をイメージトレーニングしてみたりしている。ある程度耐性をつけておかないと対応に困りそうだからね。私の近所には休学している人がいるので、珍しくわりとスカスカなならびになるんだろうなぁ。はぁぁぁぁ。

 単位が来そうなのが2つだけで、その2つもかなりビミョーとなると、ほんと覚悟しとかないといけないからね。



06/03/03/fri

■二日酔い

 期せずして、昨日の夜あった、スキャンダル・ライティングではなくサイエンス・ライティングであるところのSW的集まりは私のヤケ酒の場となったようです。久々の二日酔い〜。ここのところけっこう飲みに行っていたのだけど、やっぱりワインとの相性がどんどん悪くなっているみたい。赤がダメなのかも。ボトル半分を超えると次の日に残る残る。

 というわけで、昨日は、立花隆の『100億年の旅』をメインお題にあれこれおしゃべり&お食事。久々に楽しかった〜。立花隆のSW的強みはなんといっても角栄研究を書いた人であることだよね。もちろん取材力、構成力があってのことではあるけれど、これ以上の強みはない。オカルト好きな面、極めてオプティミスティックな面などにも触れながら、どういうふうに受け止めているかを整理できた。

 でもって今日は、朝からシャワー浴びて(昨日飲んだくれてお風呂入り損ねたから)、商法講評会。朝は大丈夫だったんだけど、講評会が始まるあたりから二日酔いの症状が出てきた。うげげげげ。そういう状態になったのは講評会を聞いていたからか? でも、一昨日からの刑訴ショックと、試験から3週間経っていてもはや内容をほとんど覚えていないという健全たる人間の忘却機能により、あまりショックがなかった。書けたか書けてないかなんてわかりませんが、はっきりいって解説で聞いた内容はすごく新鮮でした。……まずいねぇ。

 その後、ランチを食べに行ったものの、どんどん悪化する二日酔い。お魚のにおいがダメになっていて、ご飯とサラダだけ食べられた。それだけでも胃に入れられたのは幸い。家に戻ってくかーーっと寝る。ここのところいくら寝ても寝られるわけで、正しいダウナー状態(仮)なのかも。まだ外に出て行けるので真性ダウナーにはなっていないけど。あ、でも今日のは単なる二日酔いともいえる。

 さて、今日はこれから『麗しのサブリナ』でワイルダー&ヘップバーンを楽しみましょう。進級がはっきりするまで勉強なんぞ手につきませぬ、というのはいい口実だね。ああ、3月は仕事もどっちゃり〜。



06/03/02/thu

■予行演習

 朝からずっと布団に潜り込んでいたら、昼になってしまった。ビックカメラにパソコンを受け取りにいかないといけないのに。とりあえずはい出してみた。

 頭の中はぐるぐると同じようなことが回っている。
 何がいけなかったんだろうなぁ、とか。勉強が足りなかったのはわかるんだけど、それにしてもここまでって何、とか。例のごとく「わかるとできるはちがう」の罠にはまりこんでいたんだろうな、とか。数学で強く感じたその手触りと同じものを民訴ですごーく感じていたな、とか。でももしかしたら全部で落としていないかも、とか。少し気持ちが浮き上がった後には「いやいや、落としていないといえる根拠はない」と揺り戻されたり、とか。どう考えても私より書けていない人はいなそうだ、とか(ここで細かく各科目について「あれ書いてない」「あそこ間違った事書いた」の嵐にさいなまれる)。いっそのこと全部落としていたら潔いかも、とか。さすがにそれはないだろうと思いつつ我が身を振り返ると「極めてありそう」、とか。この学校では出席はあんまり関係ないとはいえ、遅刻もない皆勤賞なのに留年は悲しいな、とか。Fって文字を見慣れとかないといけないな、とか。A+ABBBにFが5コ連なっていたらかえって見事かも、とか。たしかに笑えるな、とか。いやもしかしたらCCFFFかも、とか。でも万が一Fが3つですんだとして2年生になってやっていけるのかな、とか。2年生にはなれそうだなと思っていたのにな、とか。ご飯を食べる気にならないな、とか。考えたら月曜日の民訴講評会のときからわかっていたじゃないか、とか。現実を直視したくなかっただけなんだな、とか。「終わったー」って喜んでいたのがばかみたいだな、とか。たしかに中途半端な後期だったな、とか。できないなりの達成感はどれもなかったな、とか。

 あんまりにもネガティブ・シンキングなので書き出してみたら、そのリアリティに負けてしまった。せっかくなので取っておくことにする。



06/03/01/wed

■ダメかも

 午前中の刑訴講評会には出られなかったので、後から様子を聞くと約2名が落としているらしい。その2名のうちの片方の特徴にぴったり当てはまってしまった私。ダメそうです。刑訴はどうにか単位までたどり着いたんじゃないかと思っていただけにシヨツク。
 うーん。まずいなぁ。民訴も真剣にやばいから、民法と商法が命綱。行政法はハナから諦めてます。講評会での解説プリントを見るだに、点数がない。民法と商法の単位がくればどうにかこうにか2年生になれるんだけど……。悲しいけど、ロー初の留年になるのかも。
 ひたすら暗くなってる。




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