一級建築士事務所 匠拓
建築豆知識

外断熱、内断熱
断熱材性能比較
在来工法について

3.発砲系無機質断熱材

発泡ガラス
断熱性能(熱伝導係数:数値が小さいものほど性能が良い) 0.04〜0.055W/mK
ガラスを炭素で発泡させたもの。元々は船舶のバラストタンクに利用されていた。燃えない。水を吸わない。科学薬品に対して強い。硬く施工性が悪い。非常に高価(m2単価で12,000円程度)。ガラスなので解体時に分別が出来ればリサイクル可能。

発泡炭化カルシュウム
断熱性能(熱伝導係数:数値が小さいものほど性能が良い) 0.037W/mK
カルシュウムを炭素で発泡させ加工成型したもの。燃えない。水を吸わない。科学薬品に対して強い。切断加工がし易い。比較的高価な材料。リサイクルは不可能。

4.樹脂繊維系断熱材

ポリエステル繊維断熱材
断熱性能(熱伝導係数:数値が小さいものほど性能が良い) 0.035W/mK
ポリエステル樹脂を繊維状に加工し、それをボード状の断熱材に成型加工したもの。軽くボードをカッターで切断できるため加工しやすい。ボード状の形状なので外断熱もしくは2X4工法向きの断熱材。断熱材を加工しても繊維が細かく飛散しない。湿気を吸っても通気性放湿性が高く断熱材内に湿気が残りにくい(断熱性能が落ちない)。火災時に燃焼するとCO・CO2を放出する恐れがある。建物解体時に分別出来れば断熱材を再利用できる。

5.動物繊維系断熱材

羊毛断熱材
断熱性能(熱伝導係数:数値が小さいものほど性能が良い) 0.038〜0.049W/mK
羊毛を原料とした断熱材。ロール状またはマット状に成型加工したもの。軽く施工性が良く工法を選ばず採用できる。保湿性があり湿気を吸っても断熱性能は落ちにくい。放湿性能があるので乾燥時期には断熱材の湿気を放湿出来る。防虫防カビ処理を施している。耐熱性が高く着火温度が高温。建物解体時には焼却または土中埋め立てで処理できる。

6.木質繊維系断熱材

吹き込みセルロースファイバー
断熱性能(熱伝導係数:数値が小さいものほど性能が良い) 0.045W/mK
パルプチップ・新聞古紙などの木質繊維を原料に接着剤と難燃剤・防蟻材・防カビ材としてホウ酸等を混入して綿状にしたもの。専用の機械を使い壁天井内に材料を吹き込むか吹き付ける。住宅雑誌などでは最近知られるようになった材料だが、北海道などの寒冷地方では10年位前から施工実績がある。綿状の物を吹き込み・吹き付けで施工するため工法を問わず施工がし易い。保湿性があり湿気を吸っても断熱性能が落ちにくい。放湿性能があるので乾燥時期には断熱材の湿気を放湿出来る。材料が新聞古紙の場合インクに含まれる有機化合物が空気中に放出される危惧や、吹き付け・吹き込み工法とも施工後に断熱材の自重で沈降して隙間が出来る危惧があるが、それに対策している製品もある。建物解体時には焼却または土中埋め立てで処理できる。

セルロースウール
断熱性能(熱伝導係数:数値が小さいものほど性能が良い) 0.030W/mK
主にフィンランドで伐採される北欧パイン材の繊維質(セルロース)を原料とした断熱材。セルロース繊維をマット状に成型加工したもの。軽くマット状なので工法を選ばず施工しやすい。保湿性があり湿気を吸っても断熱性能は落ちにくい。放湿性能があるので乾燥時期には断熱材の湿気を放湿出来る。防虫防カビ処理を施している。難燃処理はしていない。建物解体時には焼却または土中埋め立てで処理できる。

軽量軟質木質繊維ボード
断熱性能(熱伝導係数:数値が小さいものほど性能が良い) 0.045W/mK
チップ材・材木製材時の廃材・間伐材などを細かく繊維状に砕いたものに接着剤・防蟻材・難燃剤を加えてボード状に加工成型したもの。ボード状の形状なので外断熱もしくは2X4工法向きの断熱材。断熱材を加工しても繊維が細かく飛散しない(木屑のようなものが散る)。保湿性があり湿気を吸っても断熱性能は落ちにくい。放湿性能があるので乾燥時期には断熱材の湿気を放湿出来る。接着剤には澱粉質の自然素材を使っており、この澱粉質特性で難燃性能がある。建物解体時には焼却または土中埋め立てで処理できる。

フラックス繊維マット
断熱性能(熱伝導係数:数値が小さいものほど性能が良い) 0.037W/mK
亜麻繊維(麻の一種)の繊維を接着剤・防蟻材・難燃剤を加えてボード状に加工成型したもの。ボード状の形状なので外断熱もしくは2X4工法向きの断熱材。断熱材を加工しても繊維が細かく飛散しない。保湿性があり湿気を吸っても断熱性能は落ちにくい。放湿性能があるので乾燥時期には断熱材の湿気を放湿出来る。接着剤には澱粉質の自然素材を使っており、この澱粉質特性で難燃性能がある。建物解体時には焼却または土中埋め立てで処理できる。

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