〜禁断のラーメンとは〜

鵠沼の「支那そばや」で話題を呼び、TBSの「ガチンコ ラーメン道」でブレークした
あの“ラーメンの鬼”“食材の鬼”といわれる佐野実氏が
現時点で作ることのできる、佐野氏最高の、渾身のラーメンを
食すことができるという企画である。もちろんこのラーメンは限定で、
私は幸運にもその機会を得ることができた。

 

〜第一回 禁断のラーメン晩餐会〜

日 時 : 平成13年11月16日(金) 20:00〜
場 所 : 新横浜ラーメン博物館内 「支那そばや」
会 費 : 3,000円
参加者 : 約45名

 

〜食材(本日の厳選素材)〜

スープ素材

丸鶏  ・愛知産純系名古屋コーチン ・滋賀産近江軍鶏
    ・秋田産比内地鶏 ・石川産烏骨鶏
鶏ガラ ・滋賀産淡路鶏
豚ガラ ・山形産三元豚
背脂  ・山県産黒豚桃園
海産物 ・羅臼産昆布 ・南茅部産真昆布 ・青森産貝柱 ・徳島産干海老
    ・枕崎産本節 ・屋久島産鯖節 ・陸奥湾産焼干し
その他 ・小笠原産鮫の皮(ゼラチン質を取る)
    ・マロー(烏骨鶏の骨髄エキス) ・群馬県産自然発生の椎茸

具素材 ・チャーシュー…中国浙江省産金華豚(肩ロース)
・メンマ…台湾産麻竹
・ネギ…青森産ぼけしらず
・海苔…佐渡産天然岩海苔
麺素材

・国産小麦ハルユタカ・ホクシンを支那そばや専用にブレンドした「支那そばや御用達粉」
・国産小麦ホロシリを石臼挽きした小麦粉
・烏骨鶏卵 ・アンデスの岩塩 ・クロレラ液 ・内モンゴル産カンスイ

使用水 ・逆浸透膜にて、ろ過した水にセラミックを使用しミネラルを加えたもの

 

〜実食レポート〜

佐野実氏の渾身のラーメン、佐野氏みずからが一杯ずつ作っている。
当然期待は高まる。席についたあとに「本日の食材でございます」と
いただいた食材表に目を通しているうちに いよいよ禁断のラーメンが出された。
まず立ち上がるスープの香りを嗅ぐと、芳醇な香りが漂ってくる。
スープを一口、何種類もの鶏によって醸し出されたコクのある味わいが口中に広がる。
そして細麺をすする、スープがしっかりとまとわりついている。
実のところ最初は普通っぽく感じたのだが、とんでもない。
食べすすむうちにその奥の深さが伝わってくる。

「禁断のラーメン」と聞いて、正直なところ、私はこれまで見たことも
味わったこともないようなラーメンを想像していたのだが、
そうではなく見た目も味もいわゆる普通のラーメンなのである。
ただ、その「普通のラーメン」の概念の中で、どれだけのものができるのか。
スープは、麺は、具は…。そのいずれともが究極であった。
スープはあれほどのものがそろっているのだから自己主張の強い素材同士が喧嘩し、
あるいは雑然としそうなものなのだが、それが見事なハーモニーを奏でているのである。
もちろんチャーシューもうまい。金華豚本来の旨味と甘みをしっかりと
その中に閉じ込めたジューシーな味は、まさにチャーシューの最高峰と言える。
メンマ、口の中に入れるととろけるほど柔らかく甘く、そして味がある。
海苔はスープにすぐ溶けてしまうものであったために、ちょっと不満であったが、
その溶けた海苔をスープとともに味わうと何とも言えない磯の香りが広がるのである。
ここまで来ると感動的とも言える。たった一杯のどんぶりの中で
極められた技を堪能するうちに完食。至福の時が終わってしまった。
それでも口の中にはまだあのスープの香りが広がっている。

食後、厨房を見ると佐野氏が「どうだ、俺のラーメンは」と言わんばかりの
自信に満ちた不敵な笑みを浮かべている。
目があったような気がしたので、私は会釈をした。
そして案内係の武内氏(第2代ラーメンチャンピオン)と言葉をかわす。
「うまいです、まだ口の中に旨味が残ってますよ」「名残惜しいでしょう」
そのあと、バーで館長の岩岡氏が感想を聞きに来てくれた。
私は、とにかくここに招いてくれた感謝の念とともに
率直な感想を述べ、そしてラーメン博物館をあとにしたのである。

 

〜付記〜

もともとこの企画は、現在ラ博の広報の武内氏の5000杯記念企画であった。
そんなわけで、中途半端なラーメンではないのであり、
当然ながらその道の求道者たちが集まる。
ちなみに私の左隣では「東京のラーメン屋さん」主宰者の大崎裕史氏、
左斜め前の席ではTVチャンピオン出場者の成田佳乃氏、
客ではないが、案内係としてラ博入口にいた「電脳麺記」主宰者の北島氏、そして武内氏。
その世界(「ラ」の世界)での有名人ばかりである。
私のいた30分間だけでこれだからもっと集まったのではないか。
ともかく、また是非参加したい企画である。


Reported by ゆあTea

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