(45) チュニジア・リビア   (2007年10月)

 今年(2007年)5回目の旅はチュニジア・リビア17日間の旅になった。「何故、そんなに海外旅行をされるのですか」の質問を受ける。
 最初の海外は、夫の任務先のブラジルであった。休暇にペルー・ボリビア、アルゼンチン・パラグゥアイ、ヨーロッパ4カ国巡りである。その時は、観光だけの旅であった。
 帰国してからの旅は、「ポルトガルの伝統刺繍(絨毯)」の指導をするようになり、絨毯のルーツを求めてイスラム圏への旅になった。その後、「糸のパッチワーク」を紹介するようになり、「世界の刺繍」に関心ができ、ヨーロッパ圏への旅になる。
 夫の引退と老親の介護の日々に刺激を求め非日常性からの脱皮が、海外旅行への理由付けになっていったのが正直な気持ちであろう。
 これからの旅の理由付けに「ボケ防止のための刺激求め・・・」も加えることにしたいと思っている。

 50カ国前後になった時、小さい時から何でも100点コレクション好きの私は、「60カ国を40回で、合わせて100」と計画する。
 年に4回出かけるようになって、100カ国行けるのではと思うようになり、理由付けと計画好きの私は、「200カ国余りの外国のうち、旅行できる国(150カ国?)の100カ国の女性の手仕事を見てみたい・・・・」。夫は遺跡に関心があるようである。
 話し合いで100カ国に決めるのは、だんだん難しくなっているが、私の意志を中心にとにかく「100カ国巡礼に出かけましょう」「お札は?」「その国の女性の手仕事作品」と言っている。日本での巡礼の最初はハイキングを兼ねての「明石観音めぐり」で、2回目は「西国33カ所巡り」であった。

 今回86カ国目になる「チュニジア・リビア」へは、「モロッコで砂漠体験をしたが、もう一度砂漠を体験したい」と「砂漠の女性の手仕事はどうなのかしら」が私の選択理由である。それに、夫の興味も満足させてくれる国ではないのだろうか。
 チュニジア・リビアは、紀元前フェニキア文化から始まり、ローマ、オスマントルコ、ヨーロッパの国からの支配を受けながらだったが、第2次大戦後独立した。リビアはやっと数年前から観光客を受け入れるようになったという。
 17日間の旅での観光対象は次のように分類できる。
・古代都市の遺跡  ローマ時代の遺跡も数多く訪ねたが、規模と保存状態で最高と言っても過言ではない。
             特に床を飾っていたモザイクには質。量ともに
圧倒される。
・博物館        遺跡の出土品を中心に展示してある。彫像・とモザイクが多かった印象が強い。
             人の暮らしや「布関係」にも触れることはできた。
・現在の都市     イスラムの人々の住む町、旧市街(メジナ)を10箇所ほど訪ねた。
・住居跡        ベルベル族の人が征服者に追われて住んだ穴居住宅や倉庫のあと。 
             さすがに今は殆ど使われていない。10箇所行ったが、写真を見ても判別できない。
・砂漠の体験     四輪駆動車で砂漠を走り上記の住居跡を歴訪する。ラクダ乗りや砂丘を歩いて夕陽を
             見たりのイベントもある。渓谷に湧き出るオアシスの水を目の当たりにでき感動!
 十数か所の遺跡巡りと博物館巡りで私には歴史の勉強になった。私の関心ごとの「女性の手仕事?」にも、それなりの収集ができたと思っている。
 
 今や私の「性」(さが)になったのか、メジナやスークを歩くとどうしても絨毯・織物に眼が行く。しかし今回は出発前に宣言した。「もうダボハゼは止め。今回は<生命の樹>に限って買う」と。町中に<生命の樹>のデザインのタイル画はあふれているが、布物ではさっぱりお眼にかからなかった。
 無かった物がもう一つ。モロッコで求めたベルベル絨毯はと探したが見当たらない。博物館とレストランの壁掛けに見えただけだ。テクニックが似たものは売っていたが、材料がラクダでなく羊の毛である。人口に占めるベルベル人が1パーセントになっているだろうか。

シディ・ブ・サイドの店(写真) ナブールのメジナ(写真) タイル画の生命の樹(写真)ナブールで

 町では見られないベルベル絨毯。見られたのはタメルザ・パラセ・ホテル(外国人観光客に大人気)とララ・ハドリア博物館(ジェルバ島にありイスラム諸国から伝統美術・工芸品を集めた外国観光客向けの施設)であった。

ホテルの装飾(写真) 同左 博物館の展示(写真)

 なかなか見つからない「生命の樹」を探してメディナの織物屋を覗いていたら、現地ガイドが「いいところへ案内しようとスースでショピングセンターの専門店へ誘導してくれた。豪華な製品が並んでいる
その中に、ミヒラーブの中に生命の樹風のものが色々とパッチワークしてあるものが目に付いた。大中小いろいろと揃っており、チュニジア製品の保証書が鉛の封印つきで取り付けてある。私好みの物を選んだ。

 例によって店内で写真を撮らせてもらった。
 今回の旅行はサッカーの国際試合のため、日程が変更になりカイラワンでのメジナの観光時間がなくなったのが大いに悔やまれる。スースの方が本物が揃っていたのは確かだが、本場で雰囲気だけでも味わいたかった。

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チュニジア・カーペット(購入) 同左(写真) 上は部分 同左(写真)

 今回の旅での目新しい織物は、砂漠近くのトズール近辺のメディナの店で見かけたパッチワーク風のものであった。遊牧民の作品とのことであった。織物の世界にもパッチワークがあるのかと思った。これからの私の作品作りのヒントを貰ったと思った。
 残り毛糸の始末に良い方法である。いろんなステッチを組み合わせても良いし、ポルトガル刺繍の技法でも出来るのではないだろうか。
 店の主人によると、ベドウィン族のものとベルベルのものがあるという。前者がやや厚手で価格もやや高い。説明中に主人も混同してくる始末だったが、私には理解できた。主人が「魚」が幸運のシンボルと言ったが、詳細不明。

トズールのメジナ風景(写真) 作品の例(写真)トズール パッチワーク風織物(購入)
 絵葉書(写真) 両端に房がついていることから、製品を絵葉書にしたものだと思われる。

 メディナの店を覗いていると、袋物も売っている。刺繍入りの物や砂漠の女性にとっては存在を知らせるためのミラー(光る)付のバッグもある。最近あちこちでインド風の製品をよく見かけるが、インドへ遊牧民が持ち込んだとすると、どちらが本場かしら。写真を撮ったのはいずれも最近発展しているリゾート地にて。

ミラー刺繍(購入) ビーズ刺繍(写真) 子安貝付き(写真) 同左
ポート・エル・カンタウィにて ジェルバ島にて 同左

 メディナの中では洋服屋も多い。私でも着られるものはあるかしら。胸元と袖にチェーン・ステッチのミシン刺繍がしてあるものなら丈をつめたらきられるかな・・・
 民族衣装というよりは、おしゃれ着。

(購入) (写真) (写真) 友人が購入(写真)
ナブールのメジナにて ジェルバ島にて ジェルバ島?にて

現地の人の衣装はどうなのかしら。観光地で会った人と博物館の人形で見てみよう。(シェニニ以外はリビア)

シェニニの女性(写真) ガダメスのガイド(写真) 上:ガダメスの博物館
下:トリポリの博物館 いずれも(写真)

 チュニジア最後の観光地ジェルバ島に織物を織っている店がいくつかあり、実演販売していた。その中テーブルセンターにしては細長すぎる品があった。絹織物で今まで見たことがない。購入したいと思ったが、現地通貨は使い終わったあとでドルでは駄目だという。ユーロを持ってこなかったのが失敗だった。心残りのまま店を出たが、製品の用途がわからなかった(チュニジアは英語よりフランス語がよく通じる) この布の用途がガダメス(リビア)の博物館の人形で判明した。身体に巻きつけている。

ジェルバ島の布地屋(写真) ガダメスの博物館(写真)

 メディナやホテルで見かけたタペストリーはどんなデザインがあったかな。ホテルの壁や床のウォッチングも旅の楽しみの一つである。制作や買い物のヒントを得ることも多い。

チュニスのホテル(写真) カイラワンのホテル(写真) トリポリのホテル(写真)
同じデザインで色違いの
織物の額があちこちに
チュニジア・カーペットの本場、さすがに部屋にいいものが。買い物のヒントに デザインが面白い。
いつか制作のヒントに

 その他に購入したもの。買ったあとでもっと良い物を見つけても、後悔しないのが外国旅行の心得。躊躇して買い損なった悔しさの方が絶対大きいから。

織物(購入) チュニジア絨毯(購入) テーブルセンター(チェーン刺繍)(購入) 団扇(購入)

 団扇はレストランでハエを追うのに使っている様子である。織物は少し買い急いだようで後でもっと面白いものも見かけた。売り場で見掛けたものを写真にまとめた。

団扇の売り場(写真) ラクダ1(写真) ラクダ2(写真)
作品に応用できそう
これも生命の樹(写真)

 今までは刺繍を布物と総称してきたが、リビアでは靴工房に案内され、革に刺繍細工したものを見た。珍しいので数点購入



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魚(購入) 靴(購入) 枕(購入) 靴(写真)

  現在、日本ではリビアに関する資料が乏しい。旅行社のパンフレットに民家訪問が謳ってあり、赤を基調とした華やかな室内写真が掲載されていた。遊牧民族は室内を絨毯や刺繍で飾る!これは私の要求にピッタリとワクワクしながら部屋に入った。???色鮮やかに描かれた壁だった。
 家の主婦が白壁に赤色で描くマグレブ美術だという。鏡をふんだんに使っているのは穴居住居をろうそくだけでなくより一層明るくするための知恵という。

室内の様子(写真)ガダメスにて 同  左 デザインの一部(写真)
クロスステッチのように見える

 

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