茶器の紹介
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J.朝日焼
急須
★ 朝日焼 急須 刷毛目
江戸時代には、将軍へ献上するお茶を宇治から江戸へと運んだ“お茶壷道中”は、
宇治茶の評価の高さを物語るものでもあります。
そんな良質のお茶どころ“宇治”で、生まれた朝日焼の急須。
茶どころ宇治の窯元として、 おいしいお茶を、よりおいしく淹れるにはということに、
とことんこだわり、他にはない宇治ならではの急須となっております。
宇治の誇る“朝日焼の急須”で心豊かな、 お茶のある生活をおたのしみ下さい。
使いやすい急須である為には、水きりがよくないといけません。
急須の命である水きりのよさは、口づくりが決め手です。
朝日焼では、この口の部分は特別ていねいに仕上げをします。
写真をご覧になれば、シャープな口の丁寧な仕上げがおわかりいただけるかと
思います。
また、口の部分もろくろで制作するのも朝日焼のこだわりがあります。
ロクロ技術にこだわる朝日焼では、口、胴、手、蓋と四つすべてを別々にロクロで
制作し、それらを合わせることで一つの急須となります。
そこには、型抜きで作る量産品にはだせない上品さと、手にしっかりとなじむ
親しみがあります。
お茶の旨みは、最後の一滴に凝縮されているといわれます。
その最後の一滴まで出し切る為に、朝日焼では、急須の底までびっしりと100個
以上の穴が空けてあります。
この穴の細かさ、数の多さは他に類を見ない程です。
丁寧に一つ一つ錐で穴を空けていく作業は、気の遠くなるような手間ですが、
これこそが朝日焼の茶器へのこだわりの証なのです。
穴は大きいと茶カスを通してしまい、碗の中に必要以上に茶カスが入ると、
お茶の味わいを損ねます。
また、一煎目のお茶を最後まで出し切らないと二煎目が苦くなってしまいます。
そんな、お茶の味を最大限に引き出す秘訣が、急須の底までびっしりと空いた
穴の数と、細かさなのです。
急須でお茶を淹れた後の手間の一つが淹れ終わった茶カスを捨てること。
朝日焼の急須は、蓋を受ける部分を三日月形に切っております。
ロクロで、円く作ってから余分な部分を切るのですが、これにより 、茶カスを
捨てるのが随分と楽です。
朝日焼の宝瓶は、急須としての性能は極めてすぐれています。
よくある刷毛目のものは、萩焼とよく似た雰囲気をもち、使いこむと美しい貫入が
現れてきます。
また、磁器の朝日焼の発色の美しさは、他にその比を見ぬほど見事なもので、
青磁、黄磁、青緑、呉須、鮮緑等の釉薬の種類があります。
特に昔、福山市内のあるお茶屋さんで見た朝日焼の磁器の宝瓶の辰砂の赤く
発色した色の美しさは今も脳裏にはっきりと残ってほど美しいものでした。
その朝日焼の宝瓶は、先代の十四世の松林豊斎さんの作品でしたが、あれほど
美しい赤い色はめったにでないものだと、店主の老婦人が話していたのを覚えて
います。
特筆すべきは、内部に空けられた漉し網です。小さく、細密に空けられた茶漉し穴は、
注ぎ口全体にあけられ、目詰まりしにくくなっています。
また、注ぎ口は両脇を絞った形をしていて、大変次ぎやすいものです。
つまり、この朝日焼は煎茶を知りつくしたうえで、煎茶がもっとも美味しく入れられるよう
徹底的に工夫しされつくした究極の宝瓶と言えましょう。
この朝日焼の宝瓶の形は一時期、他の多くの窯元に影響を与えました。
萩焼の坂田泥華さん窯の作品には、この漉し網がそっくりな宝瓶があり、備前焼の
故難波好陽さんの宝瓶の注ぎ口には、両脇を絞ったものも多く見受けられます。
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