会報on-line 第36号
『てんびんの詩』 キャスト・あらすじ

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『てんびんの詩』 第2部 自立篇
  1987年 カラー16_ 147分

 ローヤル オートラマ教育劇場シリーズ

  〜 「商い」は人間業だ
    人の道を求めて
    大作はいま歩き始めた 〜

  いま……生きることを考える
    −−商いを考える
    −−子育てを考え
  失っていたものを 私たちの心に

【かいせつ】
 商いは人の道であるという大テーマに真正面から取り組み、愚かで弱いものが、人のお役に立とうということがいかにむずかしいことか。その困難を乗り越えた先に、お客さまから感謝された喜びが。
 人は一生の友をどうやって見つけ、いかにその友情を育てていくか。人間が育つためには、何を考えどう行動すればよいのか。少年大作から青年大作への成長をユーモアを交え、涙と感動でつづった物語。

【スタッフ】
企画  (株)ローヤル・(株)オートラマ
脚本  竹本 幸之祐        
監督  梅津 明治郎  廬  金眞
制作  鍵山 秀三郎  安森 寿朗
プロデューサー 竹本 幸之祐  李  尚彦
協力  駐大阪大韓民国総領事館
撮影 斎藤 定次  野村 敬治  林  精孝  鄭  在彦
照明 古川 信雄  林  久嗣  大庭 稔彦  中西 三ニ  友利 和博 
     金  春基  張  在泉
録音 井延 順一  小金丸輝貴  小谷 昭一 
音楽 福井 秀彦       
記録 浜口 紀久子      
編集    西沢 博史
スチール  都築 輝孝  谷本 喜幸
制作担当 西野 隆次
助監督   小笠原佳文  吉井 弘昭  瀬々 敬久  李  祥雨 
製作    日本映像企画
タイトル文字 相田みつを
撮影協力 滋賀県 韓国民団滋賀県本部  県立八幡商業高等学校 
       韓国民俗村 IMAGICA

【キャスト】
大作老人  下元  勉
近藤大作  千葉 誠博
小森 弘  島田  勉
梅村清子  麻生 美衣

大作の父  栗塚  旭
     母  長内美奈子
   祖母  風見 章子
    姉  岩崎ちひろ
    弟  坂口 弘樹

深尾家主人 田村 高広
   夫人  伊藤 栄子
島田先生  荒木  茂
ポーリス氏 ユベル・ジョアニアン

インタビュアー 竹本幸之祐
孫娘     塚本 加成子

少年大作  吉野 隆三
    姉  駒田 真紀
    弟  松下  光
女中     辻 さゆり

八商教頭  北見 唯一
  校長  小林育三郎
       県立八幡商業高校有志
先生たち  近江尚商会有志

小森の父  天田 俊明
    母  随井 佳子
    兄  吉岡 靖彦
日本人商人 溝田  繁
先輩佐藤  和田 正信

金さん  斎藤 美和
朴さん  小松 方正

両班    金 淇鍾
娘     韓 閏敬
召使    白  松

白さん   安 珍洙
妻     李 美京
李さん   田  淑
娘     鄭 孝珍

村の女   石 仁洙
村の男   朴 富陽
老婆    金 信明
主婦    文 美峰
鄭さん   朴 鍾高

【はじめに】
 小さなプロの、小さな映画「てんびんの詩」第1部が完成してから2年を迎えます。
 この間、日本中の各地で自主上映。企業・団体等の教育研修として多くの場所で活用されてきました。お陰様で、今でも日本の何処かで必ず映画・ビデオが見られており、静かなブームとなっています。
 そして第2部自立篇が完成しました。
 第1部は、まだ幼い大作がひたすらに「鍋蓋行商」をする様を感動的にうたいあげながら「商い」の原点と子に対する大人の対応を問いました。
 第2部は、その大作の少年期から青年期に移る多感な時期に、人間としての自立と商人としての自覚を軽快なタッチで描いています。
 世界的経済恐慌が襲った昭和五年を社会背景に、海外研修旅行を自らの才覚と努力で全うしようとする大作の、行商を通じて会得する商いの世界とは−−

 未熟な自分が、商いを通じて他人のお役に立つことの困難さを知り、自分を育てることから……商いの道を探すしかないと知った。
 一人の力は限りがあると知り、そう知ったとき初めて他人の心寄せが嬉しく、感動となっていった。人との出逢いを喜ぶとは、こんな素晴らしい人生を生きることかを知った。
 商いの前に世界は一つ。
 商いは民族や国境を越えた人間の善意の交りであることも知った。

 戦後はじめての日韓合作映画「てんびんの詩」は、長く閉ざされていた日韓文化交流の掛け橋になればと願っている。

【あらすじ】
 主人公 近藤大作は、鍋蓋行商をやりとげた後、1年遅れて憧れの八幡商業高校に入学した。しかし、商人としての実務を少しでも会得させようと願う父の方針で、塩踏み奉公(実務見習)をしながらという厳しい勉学の道であった。
 当時、八商の大きな行事として海外研修旅行があった。大作はその費用を自力で捻出する計画を立てて実行にうつした。だが、あたかもその時代(昭和初期)は世界的な経済不況の波が押し寄せ、計画は思うようには進まず、在日朝鮮(現在の韓国)人 金さんのことで、学友小森とも行商先で喧嘩別れをしてしまう。
 旅行の費用は「家に助けてもらえ」と学友達が言うほど大作は苦しんでいた。
 同じく塩踏み奉公に来ていた清子の励ましをささえに、自ら計画をやりぬこうとする大作は、ある日、金さんの言葉から行商のヒントを得た。そして大きく成長した小森との新たな友情。ついに朝鮮行きの道を切り開いた大作は、自分を見守り続けてくれた周囲の人々の、厳しさの中にある優しさを、かみしめていた。
 海を渡り国境を越えた大作と小森は、異国の地を歩きはじめた。
 しかし、風俗習慣の違い、言葉の難しさ、そして自分の思惑はずれと苦難の道がつづいた。大作は、その苦しみの中から「客とは何か」「売るとはどんな事か」をつかみかけていた……

【推薦文】
  真の商人の心を語る     流通産業研究所所長   上野 光平

 『てんびんの詩』が、静かなブームになっている。“静かな”というところに、ひとつの重要な意味がある。マスコミがとびつく面白さがないし、せつな的で一過性の差異化をはやしたてる流行の若者論とも無縁だから、静かなのである。
 だが、『てんびんの詩』は、まぎれもなくブームとなっている。それは接した人はすべて、商業やサービス業にかかわる人だけでなく、子をもつ親や、教育にたずさわる人びとが、みな深い感動を受けているからである。
 第2部の自立篇は、人間的な商人の心が、地域に住む人々だけでなく、国境を越え、人種的民族的偏見を越えて、人間としての連帯を形成できることを教えてくれる。21世紀に生きる日本人の原点は何かを明確にさし示すのが、この自立篇である。これはすばらしい映画だ。摩擦の深刻化ではなく、地球的な友好を導くのが“商人の心”であることを、映画は雄弁に語っている。

  商人の原点に感動      株式会社ニチイ代表取締役社長 小林 敏峯

 映画『てんびんの詩』第1部は、完成以来1年あまりで千回を越える自主映画鑑賞会が全国各地で開催され、企業・団体の教育研修用として広く活用されているとお聞きしています。小売業として、商人としての哲学が問われている今の時代ならではの反響だと思います。
 このたび、多くの方々の期待と協力の下に第2部の自立篇が完成されました。少年大作の鍋蓋行商後の八幡商業高校での生活と海外研修の行商を通じて、「お客とは何か」「売るとはどういう事なのか」を必死に探り、掴みかけるという感動的なドラマです。時代は大正初期とはいえ、まさに私達商人の原点に触れる思いです。
 当社ニチイにあっても、第1部同様、第2部についても、必見の映画として活用させていただく所存です。
                  (以上、シナリオ本・映画チラシより)

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