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会報on-line 第79号
『てんびんの詩』 キャスト・あらすじ
てんびんの詩 第3部 「激動編」
カラー 100分
は・じ・め・に
日本の言葉に 「親は苦をし子は楽をし孫は乞食する」というのがある。
「こんな時代の変化に うろたえていたら子は楽どころか乞食しなきゃならん
でしょう……」と大作老は語る。
いま、世界は大きく激しく変っている。あのアメリカが債務国に転落し、ドルの価値が
下るばかり、良くなる見通しも立たない。そのアメリカの去就で日本の経済が、いや世界
中で恐慌に晒される恐れさえある。そのアメリカ経済は日本の対応に任ねる部分が多い
と云う。
日本は、どう対応して、どう新らしい時代をつくるか、まさに大きな時代の節目だ。
時代の節目はいまだけではない。いつも危機として現れる。その意味で黒船の到来も、
敗戦による占領も、第一次の石油ショックも大きな節目だった。
黒船が明治維新になり、武士社会を崩潰させ、近代化の礎地を築き、
敗戦は階層社会を崩潰させ、平和と民主の基盤の上に大衆消費社会を築いた。
また石油ショックはハードな物の浪費社会を崩潰させ、省資源とソフト化社会を
築いて今日の繁栄に継いだ。そしていま、また大きな節である。
しかし、いつの危機も、人々の智恵と努力で乗り越えて新しい時代を築いた、
人こそ力であり、全てに勝る資産なのだ……。
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あ・ら・す・じ
昭和18年。大作は二度目の召集を受けて、再び戦地へ。
そこで、彼は日本軍のイギリス捕虜に対する傍若無人な態度に敵味方を超えた
人間的な怒りをおぼえる。また、東洋の平和のためにという大義によって国権を発動させ、
戦争を起こしたにもかかわらず、本来の敵であるイギリス軍よりも戦場となった国の人々
に大きな犠牲と損害をあたえていることにも疑念を抱くのだった。
やがて、敗戦。大作はイギリス軍の捕虜収容所を経て、再び日本の土を踏む。
生命はなんとかながらえたものの、夢にまでみた祖国は荒廃の極みだった。誰もが
今日の糧を求めてさまようといった有様なのだ。大阪の店も消えていた。父親も、大空襲で
死んでいた。店の者たちを疎開させ、自分は店に留まって生命を落としたという。それに、
弟も戦死していたのである。
五個荘に移した店も、戦後の財産税や農地開放で裸同然になっていた。
国家とは個人にとって何であろうかと思い知る大作・・・。
しかし、大作がしなければならないのは、この由緒ある近藤商店を立て直すこと。
全くゼロからの出発だった。だが、税金も滞納するまでになった店を盛り返すのは
容易なことではない。全国の旧得意先を走り廻り再建に懸命になるのだったが
目算が立たなく思案にくれる彼。
そんなある日、ひとりのイギリス人が彼を訪ねてくる。彼の名はジョン、かつて、
イギリス軍捕虜収容所で大作が助けた男だった。ジョンは商人として占領軍の物資調達
の仕事をしており、その日本側の仕事を大作に依頼したいといってきたのだ・・・。
主なキャスト
大作老人・・・ 下元 勉
近藤大作・・・ 伊庭 剛
近藤洋子・・・ 千野弘美
岡 本・・・ 森川正大
ジ ョ ン・・・ テリー・オブライエン
母 ・・・ 長内美那子
主なスタッフ
企画・・・ 潟香[ヤル
・・・ 潟Iートラマ
制作・・・ 鍵山秀三郎
・・・ 安森寿朗
・・・ 竹本幸之祐
脚本・・・ 竹本幸之祐
監督・・・ 太田昭和
撮影・・・ 藤井秀男
照明・・・ 井上 武
録音・・・ 井延順一
編集・・・ 山田 弘
音楽・・・ 福井秀彦
製作担当・・・ 西野隆次
製作・・・ 挙本映像企画
(以上、映画チラシから)