ウィキペディアより

太極拳たいきょくけん中国の長い歴史の中から生まれた中国武術の一つ。緩やかで流れるようにゆったりとした動きが特徴であり、健康、長寿にも良いとされ、中国などでは朝の公園などで集まって練習している姿も見られる。武術が持つ一般的な激しいイメージとは対照的に、コントロールされたゆっくりとした動きを多く含む。 日本国内でも、太極拳の愛好者は年々増えつつあり、自治体単位で太極拳を推進しているところもある。例えば、福島県喜多方市では、「太極拳の街」宣言を行っており、市民単位で、毎朝、太極拳の練習が行われたり、市役所内においても、昼休みに市長を先頭に太極拳の練習が行われるなど、積極的な取組みがなされている。

簡化太極拳(二十四式太極拳)

簡化太極拳は最初の制定拳として1956に発表された。

楊式太極拳の主要な二十四の動作から構成されており、そのため「二十四式太極拳」とも呼ばれる。

外国でもジムなどでヨーガなどと一緒に教えられることが多く、全世界で練習され、健康運動としての太極拳の普及に大きく貢献している。

日本の太極拳教室で健康のために教えているものはほとんどの場合、この簡化太極拳である。

楊式を基礎としているので本格的な楊式の入門用の套路として教えられることもある。

ただし手を振る動作の覚えやすさに重点が置かれ、基本動作の十三勢の反復をおろそかにしているなど健康面でも武術面でも太極拳の本質を伝えにくいなどの理由で伝統的な太極拳家の間では不評である。

二十四式太極拳の元になった楊式においては変わりに鄭曼青の三十七式を入門用の方として教えるところもある。

また普及に伴って集体(グループ)表演や競技会が盛んに催されるようになり、簡化太極拳は結果的に、表演武術としての側面を太極拳に持たせることになった。

太極拳とは健康運動、ひいては武術にあらずとの認識を広める一因となったとの批判が伝統拳の間に多い。

特徴  東洋哲学の重要概念である「太極」思想を取り入れた護身術および健康法。「太極」は「易経」から発し、宋代に発展した思想。「太極」とは、宇宙の原始は陰陽未分化で混沌とした状態。形成万物(宇宙)の根源。太極拳のトレードマークになっている「太極図」は宇宙の運行を示す。

概説  独特の、ゆったりとした動作から、実用的な武術ではなく健康体操と捉えられる場合が多い。また、気の抜けた緩慢な演武を行う者が多く、誤解を招きやすい。本来は緩やかな動きの中にも、緩急や緊張(張り)を内包する、重厚な風格をもつ。古い歴史と高い実用性、高度な技術を備えた武術である。太極拳では、全身の力を最大限に使うために姿勢に厳しい。姿勢・の運用を学ぶ事で、発勁を習得する。尚、修練時は正しい姿勢を得る為に、特にゆっくりと行うのだが、これがわからない場合は奇妙な踊りとなる。

健康法として有名。日本で広く一般的に教えられている太極拳は、簡化二十四式太極拳と呼ばれ、複雑で難度の高い伝統的な太極拳を一般に広く普及させるために中国体育委員会が制定したもの。楊式太極拳をベースに重複する動作を省いて、覚えやすく、短時間で演武できるように纏められている。その意味では、普通に見かける太極拳は明らかに健康体操そのものである。

起源  その昔、張三豊という人が少林寺で武術を修めた後に武当山に入って修行をし、道教陰陽五行説の思想や吐納法という呼吸法を取り入れて編み出したものが太極拳であるとの説話がある。張三豊は中国の他の伝説にも現れる不老長寿の仙人の名前であり、武術との関連は明らかではなく伝説の域を出ない説である。

実際の起源については現在も議論があるが、武術史研究家唐豪以来の通説は、河南省温県陳家溝という村の陳一族に家伝として伝えられていた武術が起源であるとする。その創始者については諸説あり、明代末・清代初に当時武人として活躍した陳王廷がつくったとも言われる。しかし、陳家溝に残る史料からは他にさまざまな武術が流入していた可能性がうかがえ、むしろそうした研鑽の蓄積としてできあがったと考えるのが妥当であろう。陳氏の武術は一族を守る武術として発展し、それ故に門外不出とされていたが、清代末に河北省永年県広府鎮の楊露禅がこの拳法を会得して、北平(北京)に出向き広めた。拳理(武術理論)として王宗岳の『太極拳論』が重視されたため、そこから「太極拳」という名称が用いられるようになったとの説がある。

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套路(とうろ)とは中国武術における練習方法のひとつで、連続的な攻撃方法、防御方法、立ち方(站とう法、歩法)、歩き方(走法)、呼吸のタイミング、運気法(気功)などを総合的に盛り込んだ身体の動き、型を指す。日本武術のいわゆる型に近い。空手の型には、中国武術の套路に由来するものが多い。

練習者の技術力を見て取るのに最適であるため、師弟の間で修練の進み具合を見たり、修正をする目的で使われることが最も多いが、他派はおろか師兄弟の間でもむやみに見せることはなく、見せてもわざと手を抜く事がある。逆に戦わずして力の差を見せる場合にも利用される。

套路を演じてその優劣を競うのは表演武術のひとつで、太極拳などはこの形で行われる。

素手のものと兵器(武器)を使ったものに分かれており、制定拳(表演競技)の技の連続を指す場合も套路という。

散打(練習試合など)はこれの対義語のように使われることがある。ボクシングで言うところのスパーリング空手組手に類する行為をあらわす。技術交流のために開かれる大会も散打大会などと呼ばれる。

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