「ザ追善」法事のしおり

みえなくても きれいな花を供えたい
食べなくても おいしいものを供えたい
聞こえなくても 話したい
見えないものへのま心は 美しい

《年回忌》


回忌は亡くなった年を含めて数えます。(3回忌は命日から2年目、7回忌は6年目に行います)
他の地方では、これ以外の年回忌を営むことがあります。
年回忌を忘れないように注意しておいて下さい。

<もくじ>

追善とは
追善を営む準備
準備品・案内状
お霊供膳・おさば
祭壇の飾り方
法要中の心得
お墓まいり
法事にお招きを受けたとき
お寺へのお礼は
あとがき





◎追善とは

 今は亡き故人の冥福を念じるとともに、故人に対して心からなる感謝の気持ちを捧げる姿です。
 父母あっての私、ご先祖あっての私たちです。私たちの「いのち」はご先祖から、また、父母から受け継いでいるのです。この生かされて貰っている「いのち」を思うとき、私たちは先祖のことを忘れることはできません。そして、また、私たちもやがてご先祖になっていくのです。
生きている人が自分たちの誕生日を祝うのと同じように、亡くなった日に遺された家族が、追善を勤めようと思うのは自然の姿ではないでしょうか。たとえ規模は小さくても、感謝の気持ちをあらわした、心からの追善を催す、それが自然の姿だと思います。
 さらに追善の場が、私たち自身の人生の無常にも気づき、自分もやがては同じよう死を迎えるのだということを知り、ご先祖に対する感謝の気持ちとともに今後の、より充実した人生の歩み方について考える場にもなるのではないでしょうか。

◎追善を営む準備

1.年回忌を忘れぬよう注意しておいて下さい。
2.まず、お寺の都合を聞いてください。(土日祭日に希望される方はお寺への連絡は半年ほど前からお願いいたします。)
  ●ご命日を過ぎないようにしましょう。
  ●故人のご命日に追善を営むのが本来の姿ですが、やむを得ない場合は日取り等、お寺と相談の上お決め下さい。
  ●一周忌までは、他の精霊の供養を一緒にしないようにしましょう。
3.追善の日取りが決まったら、親戚縁故者、講中等に連絡します。
4.会食(おとき)を、料理・飲食店などへ注文します。(あまりはでにならないようにしましょう。)
5.前日までにお墓の掃除をしておきましょう。

◎準備品

1.お床にご本尊をかけ、祭壇をかざります。
2.「塔婆」を仏具屋さんで買っておいて下さい。年回忌によって大きさが違います。
3.墨とすずり。筆(中筆と小筆。新しいもの。)
4.御供養品おいで下さる方々に「粗供養」としてさし上げるもので、必ずしも必要なものではありません。

案内状の一礼
 ○○の候、ご健勝のこととお慶び申し上げます。
 さて、○月○日は、亡き「俗名」の祥月命日にあたり、第○回忌を迎えます。
 つきましては、生前、特に親しくしていただいておりました、少数の方々にご参列をいただき、心ばかりの法要を営みたいと存じます。
 ご多用の所誠に恐縮ではございますが、○月○日午前(午後)○時までに、小宅までお越し頂きたく、略儀ながら書中にて、ご案内申し上げます。

◎お霊供膳・おさば

なくなられた精霊に精進料理をお供えするお膳です。別名九重椀(ふたを含めて9枚あるので)ともいいます。

無縁の精霊のためにお供えするものです。
お椀にご飯を盛り、その上にご飯で作った「おさば」をのせます。
お祖師様のお膳には必要ありません。四十九日忌まではお供えしません。

◎祭壇の飾り方

1.お曼荼羅

2.お祖師様

3.お位牌

4.塔婆(トーバ)

5.お茶湯

6.華足(ろっこう)

7.高坏(たかつき)

8.お膳(お祖師様)

9.お霊供膳

10.ローソク立て

11.線香立て

12.お供具(ゆがしたもの)

13.お花

14.お経机

15.りん(打ち鳴らし)

○その他、「小判せんべい」をお供えするところもあります。

○できれば、焼香用の香炉があった方がよいでしょう。

◎法要中の心得

●お寺から、お経本を持参します。ご一緒に読経して、精霊に誠を捧げてください。
●法要中の勝手な私語は、ご本尊や、故人に失礼です。また、子どものしつけに絶好の機会です。周囲に迷惑がかからないようにしましょう。
●お経の途中で、回し焼香をします。正座をし、合掌一礼、香を親指と人差し指でつまみ、心をこめて、一回、または三回献じます。その後、合掌一礼し、次の人に回して下さい。そして最後の方は前に持ってきて下さい。

◎お墓まいり

前もって用意できる物は用意しておいて下さい。そして縁側がある場合はすべてそこから出します。(ない場合は玄関でよろしい)

●塔婆
●線香(新聞紙等で火をつけて2、3本ずつお参りされている皆さんに配ります。)
●浄水(水桶)
●お花
●お霊供膳(ヘギか重箱に移し替える。お祖師様のは持参しない。)
●お供物(お菓子・果物・お米・故人が生前好きだったものなど。)

◎法事にお招きを受けたとき

●時刻に遅れないように伺いましょう。
●服装は華美にならないようにしましょう。又、指輪、イヤリング類も遠慮しましょう。
●御霊前への表書きは「御香料」、「御仏前」、「御霊前」などと書きます。

◎お寺へのお礼は

 お上人のお礼は、「お布施」と書きましょう。「お礼」、「お経料」、「寸志」、「志」、「薄志」、「お供」などはやめましょう。
お上人が、遠方の場合は「御車料」、次の法要などでお膳につかれない場合は「御膳料」を包む場合もあります。
「お布施」とは
他に施すという意味です。また、おそれることなく仏道に励むという意味もあります。人が正しい生き方をするために、なくてはならない仏法の教えを伝え、無形の精神的な施しをするのが、僧籍のつとめであります。そうした施しに対して、感謝の気持ちをあらわしたお金や品物を寺院に施すのです。このようなことから、お上人のお礼は「御布施」と書きます。

◎あとがき

 私たちがこうして暮らしていけるのも、ご先祖様が苦難の道を乗り越えてきたおかげだということを忘れてはなりません。また、追善供養は、故人への報恩感謝の気持ちを、子として、孫として、表す大事な儀式の場です。
 営み方も、関東と関西、県内でも南と北、我が家とお嫁さんの里、土地土地によってお宗旨によって、いろいろな習慣やしきたりがあり、全国共通というわけには生きません。ここに一つの形式を示しました。
 ご参考にしていただけば幸いです。ご質問や、分からないことがありましたら、あなたのお寺までお尋ね下さい。