AISの概要と目的

AISAutomatic Identification System)とは:船舶自動識別システム

平成1671日、第3管区海上保安部では航行管制の円滑化や情報提供の

高度化を図るために、東京湾とその周辺海域でAIS(船舶自動識別装置)を

活用した次世代型航行支援システムの運用を開始しました。 

 

AISは、船舶の固有情報(船名、船舶識別番号、船舶の種類)や航海情報

(船舶の位置情報、航海針路、航海速力等)を自動的・周期的に他の船舶や陸上施設との間に

おいて交換し、船舶の安全かつ効率的な航行を支援する装置であり、2002年7月1日の改正

条約発効に先立ち、2002年6月25日付けで、「船舶設備規程等の1部を改正する省令」

(平成14年国土交通省令題5号)により、国内法令である

船舶設備規程(昭和9年逓信省令代号)を改正するとともに、「航海用具の基準を定める告示」

(国土交通省告示第512号)を制定し、AIS導入につき国内措置を図ったところです。

 

 

1)   AISの搭載要件が、「船舶設備規程第146条の29」に定められました。

 

(船舶自動識別装置)

第146条の29:総トン数300トン未満の旅客船及び総トン数300トン以上の船舶で

あって国際航海に従事するもの並びに総トン数500トン以上の船舶であって国際航海に

従事しないものには、機能等について告示で定める要件に適合する船舶自動識別装置を備え

なければならない。ただし、管海官庁が当該船舶の航海の態様等を考慮して差し支えないと

認める場合には、この限りでない。 

 

 対象船舶は、旅客船(外航)はすべて、旅客船(内航)は500G/T以上、

外航の貨物船・漁船は300G/T以上

内航の貨物船・漁船は500G/T以上です。

 

2)     AISの性能要件が、「航海用具の基準を定める告示 第24条」に定められました。

(船舶自動識別装置)

第24条      24       規程代146条の29の告示で定める要件は、下記の通りです。

@    自動的に航海の情報を発信することができるものであること。

A    短距離間及び長距離間における次に揚げる情報の送受信ができるものであること。

イ)静的な情報:船舶識別番号(可能な場合)、信号符字、船名、船の長さ、幅、

船種、衛星航法装置の空中線の設置場所

ロ)動的な情報:位置、時刻、船首方向、速力、航海針路、航海の状態、

回頭角速度、ヒール角(可能な場合)、縦傾斜角及び横傾斜角(可能な場合)

ハ)航海関連情報:喫水、貨物情報、目的地、到着予定時間

ニ)その他任意に作成した文章

B    静的な情報は6分毎、航海関連情報は6分毎、動的な情報は船舶の航走状態により

2秒〜12秒(錨泊中3分)毎に、自動的に送信することができるものであること。

C    要求された場合に自動的に情報を送信することができるものであること。

D    情報を手動で入力及び訂正することができるものであること。

E    誤った内容の送信を防止するための措置を講じたものであること。

F    停止状態から2分以内に作動することができるのであること。

 

3)   AISの搭載時期が、「船舶設備規程 附則」に定められました。

   

新造船の場合200271日以後に建造される対象船舶は、建造時に搭載。

 

   現存船の場合2002630日前に建造された対象船舶(建造に着手された対象船を含む)

          は、下記の時期までに搭載。

@    国際航海に従事する旅客船→200371

 

A    国際航海に従事するタンカー →200371日以降の最初の検査

 

B    国際航海に従事する船舶(旅客船及びタンカーを除く)で、

総トン数50000トン以上の船舶 →200471

総トン数10000トン以上50000トン未満の船舶 →200571

総トン数3000トン以上10000トン未満の船舶 →200671

総トン数300トン以上3000トン未満の船舶 →200771

 

    C 国際航海に従事しない船舶(内航船) →200871

 

4)AISの有効範囲

 

 

標記、新システムにより、従来はレーダーの範囲外であった東京湾外の海域や、東京湾口から港内にいたる

海域で、AIS搭載船の航海状況を見守っています。

 特に、過去に乗揚げ海難の発生している野島崎・大島及び石廊崎周辺の各海域を航行する船舶に対しては、

乗揚げ防止等に係わる航行支援を行っています。

 

 5)AIS搭載船確認隻数

 

  東京湾海上交通センターにおいて確認した東京湾及び周辺海域の1日平均AIS搭載船隻数は次の通り。

            平成167月⇒約150隻

            平成16年8月⇒約150隻

                 平成16年9月⇒約160隻

            平成16年10月⇒約160隻

 

          千葉港:生浜〜川鉄地区〜中央地区〜3区港内

 

 

略語の解説

ECDISElectronic Chart Display And Information Systems(電子海図表示システム)

G P SGlobal Positioning System(全地球測位システム)

INMARSATInternational Maritime Satellite(国際海事衛星)