競バカたちが集まって 2008『南の楽園編』
おバカどもの馬券奮戦記です!

登場人物

500円のタク
この話の主人公。会社員。1レース500円、G1レースは1万円で勝負する天才馬券師。
2005年は圧倒的勝利。2006年もディープインパクトをけり続けたがわずかなマイナス。座右の銘は『本命は切り』ハード&クール、そしてセクシーな42歳。

マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓は北。愛称はけいちゃん。趣味は競馬と自動車競技ジムカーナ。

ダイ
全レース万馬券狙いのような激しい馬券を買う男。カミさんのサイフから金をちょろまかして、いつもカミさんと戦っている。

 

 

このコントは、競バカたちが集まって!2007『スターゲイザー編』の『DVDファイター編』の続きです。

1月18日(金)、開店直後の鉄馬。カウンターにはタク。江のスポ(江ノ電沿線スポーツ新聞)を広げながら「はあ、理不尽に10万円も取られちまったし、(前回をご覧ください)馬券もあたらないし、サイフも天気もうすら寒いなあ。」
マスター「お前、そういう情けないセリフがぴったりの情けないおやじになっちまったな。」
タク「うるさい、黙れ。」
そこに見たこと無い男たち5人が入ってきた。タクたちより少し若い30代くらいのちょっとダサめの、今で言うとイケてない感じの風体だ。
マスター「いらっしゃいませ。」
男1「500円のタクはいるか?」
タク、ふりむいて「ボクが500円のタクですけど。どちらさまですか?」
男2「お前が裏家老か。」
タク「はあ?」
男3「われら、DVDファイター。」
男4「オレたちと勝負しろ。」
男5「オレたちは、お前たち『伝説のビデオファイター』を倒して一気に名をあげるのだ。」
タク「ちょっと待ってよ。何言ってんだよ。」
マスター「新年早々、またDVDファイトの話するのかよ。」ため息。
タク「あのねえ、そういう話は杉崎さん(ダイのこと)としてよ。奴ももうすぐ帰ってくるから。オレたちはそういうのには全然関係ないんだよ。」
男1「しらばっくれるなー。」
男2「お前が、F沢東口ビデオファイター裏王の盟友の裏家老であることは調査済みだ。」
男3「勝負!」
マスター「みなさん。落ち着いてください。なんか、みなさん、かなり誤解されているみたいです。どうでもいい事ですが、F沢には東口はなくて、北口と南口なんです。それに裏王は南口で、裏家老は裏王の仲間じゃなくて、北口の裏将軍の…」
男4「ウソばっか言うなー。」目がうるんでます。
男5「君たち、ボクたちが『ひよこ組』だからって、バカにしてるんだろー。」泣きながら鼻水たらしてます。
タク「ひよこ組?」
マスター「???」
タク「ちょっと質問していい。ひよこ組って何?」
男1「DVDファイターは、こまかくクラスが分かれてるんだい。」
男2「上からプロ(マサヤがいます)、アマチュアのS級(ダイがここで戦っていました)A級、B級、C級、D級、ひよこ組と分かれてるんだい。」
タク&マスター「…???」(ふたりとも、あまりに一方的に話が進んでいるので、ついていけていません。)
男3「無視するなー!」
男4「だからボクたちが『ひよこ組』だからってバカにするなって言ってるじゃないかー。」
男5「ボクたちは、『伝説の戦士』のトップである裏王を倒して、一気にプロになるんだい。その前にまず、裏家老を倒すんだい。」
5人そろって「勝負!」
タク「いや、だから…」
マスター、手をあげて「タイム!」
タク「タイム?」
マスター(5人に)「そう、ちょっとタイム。」
男1「いいだろう。」
マスター、タクをつれて厨房に行きます。
タク「何なんだよ、アイツら。」
マスター「だからさ。あいつらDVDファイターの中では、ぜんぜんダメな『ひよこ組』の人たちなんだよ。それでDVDファイターから見るとビデオファイターは、めっちゃスゴイ『伝説の戦士』なんだろ。それで情報がかなり混乱してるけど、ビックになるために『裏家老である500円のタク』を倒しに来たんだよ。」
タク「だってオレ、裏家老じゃないもん。」
マスター「いいんだよ。ああいう奴らは、自分たちのやり方以外じゃ、絶対納得しないんだから。だから、よく分からないけどさ、戦ってさ、『すみません、参りました。』って頭下げてやれば、満足して帰るんだよ。」
タク「そうか。それならさっさと負けて帰ってもらおう。」
タク&マスター、厨房から帰ってきました。
マスター、タクの背中をたたきます。
タク「待たせたな。じゃあこの『裏家老』である500円のタクと勝負だ。」
5人「よし。」
フロアでにらみあうタクと5人。
5人ともかなりビクビクしながらかまえています。
マスター(「やっぱこの5人って、相当弱いんだな。」)
男1「ひるむな。いくら『伝説の戦士』といっても5対1だ。」
4人「おう。」
マスター(「めっちゃ卑怯じゃん。」)
男2「やあ!」
男3「とう!」
男4「だあ!」
男5、恐ろしいものを見るような顔で「だめだ!どんな攻撃もまったく効かない!」
タク「えっ?あれ攻撃だったの?」
男1、床にひざと手をついて「あああー!」
マスター「お前、負けなきゃダメじゃん。」
タク「だって、今のあれ攻撃だなんて分かんないよ。ただ気合つけてるのかと思ったよ。攻撃って、たとえば、何だっけ『ぱいぱいボンバー』とか…
「ああああああああー!!!!」5人、吹っ飛びます。
タク「あっ。」
男2「ユウジ!」
男3「う、うああ。」
男4「だめだ、腰が抜けてる。」
男5、涙目できっとタクをにらんで「ここまですることないだろ!」
男1「ユウジー!!!」
タク「ちょっと待ってよ…」
男2「あなたには、人の心がないのかー。」
男4と男5、男3の肩を背負っ立たせる。
男4「忘れない。あなたの顔は絶対に忘れない。」
男5「人間が、熱い血の流れる人間が、ここまで残酷になれるのかー。」
タク「いや、だからさ…」
男1「くやしいが我々は敗北した。だがこれだけは言っておこう。500円のタク、あなたは、われら『ひよこ組』の賞金首になったことを。」
男2「これからは『ひよこ組』の精鋭たちが、必ずあなたを倒す。」
タク&マスター(「精鋭じゃないから、『ひよこ組』なんじゃん。」
男1「撤収!」
5人組は店を出て行った。
マスター、にやりと笑って「お前、賞金首だってよ。」
タク「よわったなー。」

<それから>
タクがF沢駅から自宅へ帰るとき。表通りから三角公園わきを通っている。
時々、後ろから、がさがさと公園の草むらから誰かが飛び出る音がして「やあ!」「とう!」と声がする。
タクがふりむくと、『ひよこ組』の精鋭たちがダッシュで逃げていく。
タク「はあ。」

<予想コーナー>
タク「日経新春杯は、ワイルドスナイパーとテイエムプリキュアの単。」


 

   

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