競バカたちが集まって 2007『スターゲイザー編』
おバカどもの馬券奮戦記です!

登場人物

500円のタク
この話の主人公。会社員。1レース500円、G1レースは1万円で勝負する天才馬券師。
2005年は圧倒的勝利。2006年もディープインパクトをけり続けたがわずかなマイナス。座右の銘は『本命は切り』ハード&クール、そしてセクシーな43歳。

マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓は北。愛称はけいちゃん。趣味は競馬と自動車競技ジムカーナ。

ダイ
全レース万馬券狙いのような激しい馬券を買う男。カミさんのサイフから金をちょろまかして、いつもカミさんと戦っている。いわゆる『人の話を聞かない奴。』
男の悲しみを表現するためヘア・ヌード写真集『競馬場から、愛』を出版。一般の方からはまったく理解されないが、一部その筋(俗にいうデブ専)の人たちに好評。

渡辺さん
ダイの友達。お金持ちでアマチュア芸術家。前述の『競馬場から、愛』を製作した。

 

 

<コントの前に>
新潟県中越沖地震で被災された方々には
厚くお見舞いも申し上げます。
私も極めて微力ながら義援金活動に参加しております。

<ここからコントです>
このコントは、バカその23『衝撃』もっとバカその20『I CANNOT LOVE YOU』の続きです。

5月20日(日)午前10時30分。今日は正午から鉄馬で『オークス観戦パーティー』だ。タクはパーティーの前にスポーツクラブで汗を流していた。1本目のエアロビクスを終えて、ロッカールーム汗でぬれたトレーニングウェアを着替えていた。携帯が鳴る。ダイからだ。
タク(小声で)「すぐかけ直す。」
あわてて電話OKのエリアでかけ直す。タク「なんだよ。オレが日曜の午前中はスポーツクラブにいるのは知ってるだろう?」
携帯(ダイ)「すまねえ。だが、どうしてもお前に、今すぐF沢市民会館新館リバーサイドーギャラリーに来てほしいんだ。」
タク「リバーサイドギャラリー?何でだよ。」
携帯(ダイ)「訳は後ではなす。頼む。でないとオレだけじゃ、心細い。」
タク「分かった。すぐいく。何がどうしたのか分からんが、とにかく落ち着け。」
タク、トレーニングの予定を中止して、リバーサイドギャラリーに向かう。
タク、早足で(独り言)「あの自信過剰のダイが『心細い』とは、よっぽどのことだな。」
「タク。」マスター。
タク「北、お前も呼ばれたのか。」
マスター「何だか知らんが、あの歩く厚顔無恥のダイが『心細い』って言うんだから、尋常な事じゃないだろう。」
2人はリバーサイドギャラリーにつく。カメラやビデオカメラをもった報道関係らしい人たちが大勢いる。
タク、不安そうに「ダイのやつ、なんか事件でもおこしたのか?」
マスター「あのバカ、ついにやったか。」
「タク、マスター。」後ろからダイ。
ふりかえるタクとマスター。ダイは、憔悴(しょうすい)しきった雰囲気で、目を赤くしている。泣いたようだ。
マスター「おい、お前いったい…」
ダイ、マスターの両手をにぎる。続いてタクにも。「来てくれて、ありがとう。」
タク「何があった?」
マスター「それでオレたちは何をすりゃいいんだ。」
ダイ「そばにいてくれればいい。それだけでオレは勇気がでる。」
ダイ、建物の中にはいる。タクとマスターもついていく。
中のフロアーには、片側にマイクがのった長テーブルといす。その後ろには超大型モニター。そして長テーブルと対面する向きに折りたたみイスがたくさん。すでに報道関係者が詰めかけている。
ダイ、長テーブル側の壁を指差して「ふたりはあそこで見守ってくれ。」
タク&マスター、訳が分からないまま、言われたところに立つ。
「お待たせいたしました。これより杉崎芳和氏に関する緊急記者会見を始めます。」マイクの声が響く。マイクの主は、あのヘア・ヌード写真集『競馬場から、愛』を作ったアマチュア芸術家の渡辺さんだ。
ダイ、長テーブルの真ん中に座る。横に渡辺さんが座る。
フラッシュとシャッター音の嵐。
渡辺さん「本日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。これより杉崎芳和氏の盗撮画像のDVDがインターネットで密売されていたことについて報告させていただきます。」
「うう!」ダイ、ポケットッからタオルをだして涙をぬぐう。
あっけにとられるタク&マスター。
渡辺さん「こちらが、密売されていた画像です。」
超大型モニターが映る。

<画像>
どこかのサウナの洗い場で、鼻歌を歌いながら体をあらうダイ。焼肉でビール飲んできたのか、幸せそうな赤ら顔。体を洗い終わって、湯船に向かう。当然チ★ポも丸出しだ。湯船につかって「うー。」

ダイ「ううう。」タオルで顔をおさえる。

タク(小声で)「ダイ、泣いてるけどざ。あいつ年がら年中チ★ポ出してるじゃん。」
マスター(小声で)「もう今じゃ、犬猫とダイはパンツはいてなくてもOK状態だもんな。」

渡辺さん、「これはこのDVDを購入したユーザーのインタビューです。」

<画像>
ひとりの男が映っている。顔はモザイク処理、声も加工されてかん高くなっている。「杉崎さんの写真集もボクは持っていますけど、この画像はいいですね。演技していない素顔が見られるので、最高です。」

ダイ「あああああー。」号泣。

報道陣「エノスポの柏田です。(こういう芸能ネタも担当してるんだね。)杉崎さん、ぜひコメントを。」

ダイ、タオルで涙をぬぐいながら「確かに私は、写真集で裸になりました。でも…、でも、それは芸術表現のためです。こんな形で、プライベートを盗撮されるなんて、耐えられません!」
ダイ、両手で顔を押さえる。渡辺さん、ダイの方を抱いてやる。
ダイ、潤んだ目で「盗撮した人も、DVDを買った人も、そういう行為が、どれほど人を傷つけるか、分かって欲しいです。」

マスター(小声で)「字面(じづら)だけ聞くと、盗撮されたアイドルの涙の抗議記者会見みたいだけど。」
タク(小声で)「訴えているのが、ただのメタボおやじだからな。」

渡辺さん「杉崎氏も、相当心労で疲れておりますので、会見は以上とさせていただきます。」
またフラッシュとシャッター音の嵐。

ダイ、渡辺さんに支えられながら、タク&マスターに近づく。
ダイ、2人の手をとって、目を真っ赤にしながら「ありがとう。」

途方に暮れるタクとマスターであった。

<予想コーナー>
タク「ウォッカがダービーに行き、ダイワスカーレットが回避したので、ここはローブデコルテとピンクカメオの単!」

第68回 優駿牝馬(GI)
1着 ローブデコルテ
あたり


 

    

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