競バカたちが集まって 2007『スターゲイザー編』
おバカどもの馬券奮戦記です!

登場人物

500円のタク
この話の主人公。会社員。1レース500円、G1レースは1万円で勝負する天才馬券師。
2005年は圧倒的勝利。2006年もディープインパクトをけり続けたがわずかなマイナス。座右の銘は『本命は切り』ハード&クール、そしてセクシーな43歳。

マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓は北。愛称はけいちゃん。趣味は競馬と自動車競技ジムカーナ。

ダイ
全レース万馬券狙いのような激しい馬券を買う男。カミさんのサイフから金をちょろまかして、いつもカミさんと戦っている。いわゆる『人の話を聞かない奴。』

カミさん
ダイのカミさん、お金をちょろまかすダイといつも戦っている。スピード、テクニック、スタミナすべてに秀でたファイター。

イサム
タクとマスターの旧友。(だからもっとちゃんと説明してよー。)

 

 

5月27日(日)、ダービーデー、午後2時の鉄馬。『イサムの1日に10回もオナニーしちゃった事件』も終わり。(イサム「してないよー。」)みんなダービーの予想に集中していた。
タク、ハイネケンをゴクっと飲んで「狙いはずばりヴィクトリー。なんかサニーブライアン(人気薄で皐月賞・ダービーを逃げ切った二冠馬)のイメージが重なるんだよね。」
マスター「ヴィクトリー、単勝2番人気だよ。」
タク「まじ?だって皐月賞はラッキーだったっていう評価じゃないの?」
マスター「そんなん知らねえよ。競馬ファンだって、いろいろ勉強しているんだよ。」
タク「かー、やりにくいなー。でも、こういう時こそ、自分の馬券スタイルを守って勝負。あと牝馬でダービーに挑戦するウオッカの単を少々。」
マスター「ウオッカ買うか。お前の馬券の買い方では難しいところだよな。『実力より評価の下がりやすい地方馬、外国馬、牝馬は買い。』っていうパターンには合っているが、『前走人気で負けた馬』は積極的には買わない(注:つまり実力より人気が先行している場合がありえるから)ってパターンでもあるよな。」
タク「過去のレースも1600mまでしかないからな。正直勝てるとは思っていない。だがな、可能性は低いと思うが、牝馬のウオッカが64年ぶりにダービー勝った時に馬券買ってなかったらくやしいだろ。
マスター「お前、それはもう予想じゃないぞ。」
タク「いいんだよ、オレの金なんだから。」
マスター「いい年して家族がなしで可処分所得が多い奴は、うらやましいねえ。」
タク「てめー、ケンカ売ってんのか。」
マスター(タクを無視して)「ダイ、お前はどうするんだ?」
ダイ、ポケットから封筒を出した「ダービーの前に、奴(カミさんのこと)を倒さねばならない。」
タク「ついにカミさんが、動いたか。」
注1:ダイとカミさんの夫婦ゲンカは、現在ダイの勝利で終わっていて、カミさんの再挑戦待ちの状態だったのだ。
ダイ「3時にここでオレを倒すと書いてある。笑止!返り討ちだぜ、ファイヤー!」

2時55分。
ダイ「感じるぜ、奴の波動を。近くまで来ている。」
タク&マスター「ふーん。」ダービーの予想しています。

2時59分40秒。
ダイ「どこだ?どこから来る?しかし、どこから来ようとも、オレの『スーパー・ダイナミック・ボンバー』(注2:輪島の『ゴールデン・アームボンバー』の改良技と推定されます。)をぶつけるだけだぜ。
注3:このセリフで20秒経過しました。現在時刻3時ちょうどです
音もなく上から黒い影が落ちてきた。
ダイ「あ"!」硬直する。
タク&マスター「?!」
天井裏から飛び降りてきたのは、黒ずくめのカミさんだった。
カミさんはダイの背後に飛び降りると同時に背後から一撃をくらわせた。
カミさん「全身の動きをとめる必殺のツボを突いた。」そのままロープ(注4:あらかじめ鉄馬に置いてありました。)で全身をびっしりと縛りあげた。
カミさん「ふん。」ダイの体の硬直をとくツボをつく。
ダイ「背後から攻撃するとは、卑怯者。」
マスター「今までさんざんスタンガンとかしびれ薬を使っているお前が言うなー。」
タク「そうそう。」
カミさん、返事もせず。淡々とダイをかつぎ上げて出入り口を出る。階段の踊り場に立つ。鉄馬の隣は空き地だ。
ダイ「やめろー!いくらオレでも、こんな状態で落とされたら死ぬぞ。」
カミさん、黙々と両手でダイを高々と持ち上げる。
ダイ「オレが死ぬということは、ロジータの父親が死ぬということなんだぞ。それでもいいのか?!」
カミさん「だが、お前も死ぬんだろ。」
タク「会話になってないがな。」
注5:えー、ものすごーく遠いんですが、名作『デビルマン』のデビルマンがジンメンの甲羅をはがすシーンのパロディです。
カミさん「行け。」と手をはなす。ダイ、頭から落ちます。
ぐしゃ。
ダイ、たくさん血を出して、ひくひくと痙攣していますが、いつもの『脅威の生命力』というか『非常識な再生能力』でケガが治っていきます。
タク「ま、いずれにしてもダービーは戦線離脱だな。」
マスター「ああ。」

いよいよダービー発走だ。
ファンファーレがなる。すべての馬が目指すといっても過言ではないレースの発走だ。
ゲートが開く。
タクの本命ヴィクトリーは出遅れ。
タク「ああ!仕方ない。後方で力をためろ。」
しかし、ヴィクトリーは2コーナーでぐいぐい前にあがっていく。
タク「やめてー。」出遅れた先行馬が、レース中段で無理をして前にあがり、最後に力尽きるパターンに限りなく近い。
タク「だめだー。」
アサクサキングス、サンツェッペリンが先行のまま、レースは淡々と流れ3、4コーナーをまわり最後の直線。先行2頭がねばる。
タク「あああー。」のけぞる。
その時、伸びてきたのはウオッカ。
タク「行け!だー!」
ウオッカ、一気に伸びて2着アサクサキングスに3馬身差の完勝。牝馬として64年ぶりにダービー優勝。
タク「だー!見たか、この500円のタクの素晴らしい馬券を。」
マスター「だって、お前もしもウオッカが勝っちゃったら…」
タク「だー!」

すべて結果オーライ。勝てば官軍。500円のタク、第74回 東京優駿(GI)をゲット。

日本ダービー(東京優駿)
1着 ウオッカ(四位洋文)
2着 アサクサキングス(福永祐一)
3着 アドマイヤオーラ(岩田康誠)
 

    

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