競バカたちが集まって 2007『スターゲイザー編』
おバカどもの馬券奮戦記です!

登場人物

500円のタク
この話の主人公。会社員。1レース500円、G1レースは1万円で勝負する天才馬券師。
2005年は圧倒的勝利。2006年もディープインパクトをけり続けたがわずかなマイナス。座右の銘は『本命は切り』ハード&クール、そしてセクシーな43歳。

マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓は北。愛称はけいちゃん。趣味は競馬と自動車競技ジムカーナ。

ダイ
全レース万馬券狙いのような激しい馬券を買う男。カミさんのサイフから金をちょろまかして、いつもカミさんと戦っている。いわゆる『人の話を聞かない奴。』

カミさん
ダイのカミさん、お金をちょろまかすダイといつも戦っている。スピード、テクニック、スタミナすべてに秀でたファイター。

イサム
タクとマスターの旧友。(だからもっとちゃんと説明してよー。)

 

 

このコントは2006年7月の『タクの本性』の続編です。

6月1日(金)、開店直後の鉄馬。カウンターにはタク。
タクは、先週のダービーでウオッカの単勝を獲った。
タク「どうだ。これで回収率は89%になったぞ。」
注1:競馬は、JRAなど胴元、もとい主催者が25%抜くので、75%が一応のトントンラインと言えるのだ。
タク「今年春のG1レース 11レースの内すでに6勝。仮に安田記念をはずしても勝ち越しは確定だ。さすが天才馬券師。」
マスター「でもダービーはただ『もしウオッカがダービー勝っちゃった時に馬券買ってないと悔しい』ってだけの馬券だろ。」
タク「北君、大切なのは過程じゃない、結果だよ結果。」
マスター「それに宝塚記念はどうすんだよ。安田、宝塚と連敗したら12戦6勝で勝ち越せないぞ。」
タク「…、宝塚記念は『夏のG1』だから計算には入れないんだよ。」
マスター「どこまでも卑怯な奴。」
タク「あー!」
マスター「どした?」
タク「大切なことを忘れていた。」

<ここから回想シーンです>
4月上旬の平日。タクはいつものように仕事は適当にきりあげて鉄馬にきていた。
そのころのタクの馬券成績はボロボロでフェブラリーステークス、高松宮記念もはずし、回収率約20%というズタボロ状態だったのだ。
ため息をつくタク「はー、当たらんなー。」
そこに扉を勢いよく開けて誰かが入ってきた。「500円のタクはいる?」
タク「ん?あ、やべ。」
入ってきたのは、元ファインモーション・コスモバルク・ディープインパクトファンクラブのアキという女だ。アキは「タクが馬券を買った馬は勝てない」と因縁をつけたのだ。そして、馬券が好調になったタクに『タクの風呂の残り湯(=タクのだし汁)を顔に塗られる』という仕置きを受けたのだ。
アキ「回収率20%、それがお前の本当の姿。私は70%よ。」床を指さして「座れ!」
タク「ちっ。」しぶしぶ床に正座する。
とにかくこの業界は、馬券が当たった者がエライのだ。
アキは大きなスポーツバッグをどすんと床に置いた。ジッパーを開けて、プラスチック製の手錠、足かせとスタンガンを出す。「この改造した低出力のスタンガンでのたうちまわらせてやるわ。」
タク「くっ。」冷や汗。
マスター、笑いをこらえながら(「こらー、面白いことになってきたぞ。」)
タク、ふーっと息をついて「ちくしょう。こうなったら煮るなり焼くなり好きにしやがれ。だがな、その前に。」
アキ「その前に?」
タク「トイレ行ってくる。」
こけるアキとマスター。
マスター「お前、本当にトイレ近いな。」
3分経過。
マスター「お前、往生際が悪いぞ。」扉をあける「あっ!逃げやがった!」
タクは、トイレの窓から出て逃げたのだ。
アキ「あの野郎!」
マスター「もう麻雀放浪記みたいだな。」

翌日の鉄馬。マスターの携帯がなる。
マスター「はい、北です。」
携帯(タク)「オレだ。あの女来てないか。」
マスター「ああ、いないよ。」同時に(「タクが来たら、あの女に連絡しちゃおう。」)と思っています。
タク「そうか。それならこれから行く。ところで北、外の人形を見てみな。」
人形とは、みなさんご存知の『12体の勃起するマスター人形』のことだ。
(ご存知でない方は、今年の どうしようもないバカその5−6 「例のアレ シリーズ」をご覧ください。)
マスター「何だよ?ん?うっ!」12体ある人形が9体しかない。「てめー、あの人形ギッったな。」
携帯(タク)「知らねえな。でも、もしもお前がオレを裏切ったりしたら、あの人形たちがとんでもないところに現れて、お前の勃起が『F沢ローカル』から『全国区』になっちゃうかもしれないな。」
マスター「何言ってんだよ。オレたちは親友じゃないか。オレがお前を裏切ることなんて、あるはずないだろ。」
タク「ああ、オレだってお前を信じているさ。」
そうしてアキの復讐は失敗のまま終わったのであった。
<回想シーン終わる>

タク「北、明後日の『安田記念観戦パーティー』に、あのアキって女を呼び出せ。今度は返り討ちにしてやる。」
マスター「おうよ。」(「タクとあの女のどっちがどうなっても、オレには面白いだけだ。)

6月3日(日)、正午の鉄馬。今日は『安田記念観戦パーティー』だ。タクはまだ来ていない。
そこにアキが来る。またスポーツバッグいっぱいの仕置き道具を持っている。「タクはどこ。」
マスター「まだ来ていない…」
音もなく上から黒い影が落ちてきた。
アキ「あ"!」硬直する。
天井裏から飛び降りてきたのは、黒ずくめのタクだ。
タクはアキの背後に飛び降りると同時に背後から一撃をくらわせたのだ。
マスター「最近このパターン多いな。タク、てめー、武道もやってないお前が『動きを止めるツボ』を突くなんておかしいだろ。」
タク「そんなことオレが出来るわけないだろ。背骨をズラしただけだ。」
マスター「何だよそれ!なんでお前が『必殺仕置人の念仏の鉄』みたいな事出来るんだよ?」
タク「あのなー、オレはスポーツクラブで毎週、整体治療を受けてるんだよ。長くやってりゃ、背骨ぐらい動かせるようになるよ。まあ、オレが動かせるのは背骨だけだけどな。」
注2:大嘘です。信じないように。
タク「とにかく、こいつ(アキのこと)を椅子に縛り付けろ。」
タクとマスター、アキを椅子に縛り付けちゃう。
タク「ふー。」左手の人差し指、中指に力を込め、「ふん!」アキの背骨を戻す。
アキ、のけぞって「何すんのよ。死ぬかと思ったじゃないの!」
タク「ふん。何偉そうなことを言っている。オレの今の回収率は89%だぞ。」
アキ「!」絶句。
タク「形勢逆転だな。仕置きされるのは、お前の方だ。」
アク「ちくしょう!」
タク、背負っていたリュックから、何かを出す。「じゃーん。」
マスター「あっ、それは、21世紀最大の拷問器具『耳鼻科検診の鼻の穴おっぴろげ器』。」
アキ「いやー!!!!」
タク「そして、これ。」
マスター「それは、接写に最適のデジカメ。」
タク「な。」
マスター「面白い。のった!」
アキ「いやー!!!!」
タク、右手でアキの頭を後ろにそらせて、左手で『鼻の穴おっぴろげ器』をアキの左の鼻の穴に挿入して、拡げる。「うへへへ。奥の鼻毛までよく見えるぜ。」
アキ「ひやー!!!」(息がもれています。)
マスター「おひょひょー。」接写モードで何枚も激写。

椅子に縛られたまま、ぐったりとうつむくアキ。
タクとマスター、シェフの前田の持っているノートパソコンで、撮影した画像を大映しにする。
注3:シェフの前田は、レシピの記録のために持ってきているのだ。ちなみに現在、『安田記念観戦パーティー』なので、大型ビジョンをレンタルで店に置いているのだが、競馬中継を流しているので使えないのだ。というか、他のお客さんたちは競馬に夢中で、タクとマスターが競馬に関係ないとんでもない事をしていても、まるで無関心なのだ。
マスター「やっぱ、これだな。一番鼻毛が鮮明で、表情もダイナミックでいい。」
タク「だな。」
アキ、涙声で「やめてー。」
タク「お前、何か勘違いしているな。こんなのは、まだ準備段階だ。本当の仕置きはこれからだ。」
マスター、アキから抜き取った携帯を出す。「この画像を、これに転送する。」
アキ、仕置きの意味が分かって絶叫する「やめてー!!!!!」
タク、カウンターで勝ち誇ったようにハイネケンをごくりと飲む。「それで、お前の携帯に登録してあるアドレス全部に送信する。」
アキ「やめてー、お願いだから許してー!」
タク「泣いて頼んだら、許すと思う?」
アキ、あきらめきった顔で、首を横にふる。
マスター「正解!じゃあ、行きましょうー。タイトルは『見て!』」
アキ「あああー!」

その後、タクとマスターも競馬の予想に戻る。

30分後。アキの携帯にメールの着信音。
マスター、人でなしの微笑で、メールをみる。「マコちゃんって奴から、『さようなら』だってよ。」
アキ、うちひしがれて「マコト…、終わった。何もかも。」
タク、ぴょんぴょんと飛びながら「あーっはっはっはっは、天誅!」
シェフの前田、厨房から顔を出して「恐ろしい奴らだ。」

<予想コーナー>
タク「安田記念は、外国馬のジョイフルウィナー、グッドババを厚めに、秘中の秘でジョリーダンスとキストゥヘヴンの単を押さえに。」

結果
安田記念
ダイワメジャー、優勝。

タク「正直なところ、負け惜しみでなく、人気のダイワメジャーが勝つなら仕方ないなと思っていました。波乱の続いた春のG1戦線、そろそろはずれる頃かもと。回収率プラスは無理でも、よくここまで回復できたと思います。結構がんばったよね、オレ。」

 

    

戻る