競バカたちが集まって 2007『スターゲイザー編』
おバカどもの馬券奮戦記です!登場人物
500円のタク
この話の主人公。会社員。1レース500円、G1レースは1万円で勝負する天才馬券師。2005年は圧倒的勝利。2006年もディープインパクトをけり続けたがわずかなマイナス。座右の銘は『本命は切り』ハード&クール、そしてセクシーな43歳。マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓は北。愛称はけいちゃん。趣味は競馬と自動車競技ジムカーナ。ダイ
全レース万馬券狙いのような激しい馬券を買う男。カミさんのサイフから金をちょろまかして、いつもカミさんと戦っている。いわゆる『人の話を聞かない奴。』カミさん
ダイのカミさん。スピード、スタミナ、テクニックに秀でた優れたファイター。鉄馬でもパートとして働き、お客さん、従業員から慕われている。イサム
タク、マスターの旧友。恵美
イサムの奥さん。優しい性格だが、コントになると非情なキャラクター『エミ』になる。ギャンブレンジャー
競馬と戦隊シリーズを愛する変な5人組。
このコントは、前々回の続きです。
8月16日(木)午後2時5分。イサム宅の作戦司令室。鉄馬の状況を盗聴しているイサムと恵美。
盗聴器(マスター)「さて3人目をどうするか・・・」
<ここからスローモーションです>
恵美、瞬時にエミに変化する「勝機!」玄関に向けて走り出す。
「恵美!」イサムが後ろから声をかける。
ふりむくエミ「邪魔・・・」
イサム、エミの顔面に催涙スプレーを直射。
エミ「ぎゃ!」顔を両手でおさえる。
イサム、エミに抱きつき、ポケットに隠していたスタンガンをくらわせる。
エミ、体のしびれで床に倒れる。
イサム「邪魔!」エミを踏みつけて、玄関を飛び出る。<ここからノーマルスピードです>
駅に向かって、泣きながら走るイサム(「最愛の恵美、許せ。オレは・・・、オレはレギュラーのために全てを捨てる!」)20分後の鉄馬。
「やあ、みんな。」汗だくで入ってくるイサム。
「はあ。」(ため息)タク&マスター。
マスター(小声で)「どうせそんなこった。とは思っていたけど、やっぱりか。」
タク(小声で)「オレが骨折したっていう、おいしい展開なんだから、誰かもっと新鮮な奴が出てくればいいのに・・・」
イサム(涙目で)「何か言った?!」
タク&マスター「いや、なにも。」すでにあきらめています。
イサム「とにかく今週の札幌記念で、ボクはドカンと面白いこと現地でやるから。ウケたらちゃんと本物の、疾風怒涛編じゃなくて本編の、臨時じゃなくてずっと定番のレギュラーだからね。」
マスター(小声で)「何で、そんなこと勝手に決めるんだよ・・・」
イサム(涙目で)「何かご不満でもー?!」
マスター「あー、はいはい、ございません。」
イサム「明日から札幌に行く。みんなちゃんと競馬中継見ているようにね。」
タク「マジで行くの?」
イサム「だからボクはレギュラーになるためなら、何でもするって、前からずっと言ってるじゃないかー。」
タク「あー、はいはい。」翌日8月17日(金)、イサムはダイとギャンブレンジャーとともに札幌へ飛んだ。お盆あけだが全員急遽というか強引に仕事を休んだのだ。ちなみに交通費・宿泊費・飲み食い代もすべてイサムもちなのだ。イサムは、今回のために財形住宅貯蓄を解約したのだ。
夕方、すすきので晩飯を食いながら作戦会議だ。
イサム「明日の土曜日は、手分けして競馬場の施設を調べる。捜すのはターフビジョン(競馬場にあるでっかいビジョン)のカメラだ。たぶんJRA関係者や放送関係者のいるフロアだと思う。そう簡単には入れないと思うが」と百万円の束を出す。「ダイさんとギャンブレンジャーのみんなにはひとり15万円ずつわたす。いざとなったら警備員たちにワイロとして渡してくれ、もしも見方になりそうな奴がいたら連絡してくれ。まだ二百万用意がある。」
ダイ「イサムさん。あんた、とことん本気だね。」
イサム、うなずいて「日曜日は、メインレースの札幌記念発走の5分前に行動を起こす。みんなは、どんな手段を使ってもかまわないから、ターフビジョンのカメラを奪ってくれ。オレはファンファーレとともに芝コースのゴール前で、全裸でチ★ポを出してハワイアンを踊る。それをターフビジョンで大映しにしてくれ。」
ダイ&ギャンブレンジャー(「なぜにハワイアン?」)とも思うが、イサムの並々ならぬ決意を感じる。
ダイ「イサムさん、話はよく分かった。ひとつだけ質問だ。つまり…その、全国的に『それ』を出してしまっては、かなりまずい事態になってしまうと思うのだが…」
イサム「それはよく分かっている。しかしオレは、レギュラーになるためなら、すべてを…、すべてを捨てる。」
ダイ、涙をぶわっと流して「分かった。ずいぶんくたびれちまったオレの命だが、イサムさんのために使ってくれ。」右手を出す。
「ああ。」ギャンブレンジャーの5人の手が、ダイの手に重なる。
「ありがとう。」イサムの手が、みんなの手の上に重なる。
イサム「みんな、頼むぞ。」
ダイ&ギャンブレンジャー「おうよ。」
その夜、ギャンブレンジャーは札幌ラーメンを食べに行き。イサムとダイは、あっち方面で、高ぶる気持ちを静めるのであった。
なお、そっち方面をハシゴしたことを追記しておこう。次の日、8月18日(土)、午前8時。イサムたちはホテルからタクシーを飛ばして札幌競馬場に到着する。
掲示板『今週の開催は、馬インフルエンザのため、中止となりました。』
立ち尽くすイサムたちであった。