競バカたちが集まって 2007『スターゲイザー編』
おバカどもの馬券奮戦記です!

登場人物

500円のタク
この話の主人公。会社員。1レース500円、G1レースは1万円で勝負する天才馬券師。
2005年は圧倒的勝利。2006年もディープインパクトをけり続けたがわずかなマイナス。座右の銘は『本命は切り』ハード&クール、そしてセクシーな42歳。

マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓は北。愛称はけいちゃん。趣味は競馬と自動車競技ジムカーナ。

ダイ
全レース万馬券狙いのような激しい馬券を買う男。カミさんのサイフから金をちょろまかして、いつもカミさんと戦っている。

 

 

2月9日(土)、開店直後の鉄馬。カウンターにはダイ。日曜の東京競馬場のメインレースは3400mの長距離のレースだ。
今だお小遣いをもらえないダイは(注1:当然酒も持参の紙パック焼酎の水道水割です。)F沢駅で拾ったスポーツ新聞を、穴があくようににらんで穴馬を探している。

そこにタクが来た。何か細長いものを新聞紙にくるんでもっている。
マスター「よう。何それ?」
タク「見て驚くなよ。じゃーん。」と新聞紙をはずすと細い茎に白い大きな胡蝶蘭(コチョウラン)が5つ咲いている。「うちのシーちゃんだ。」

注2:「シーちゃん」のことは、ああバカその18「花とおじさん」を御覧下さい。

ダイ「おう。」
マスター「すごいな。」
タク「きれいだろう。まあプロが温室で完全な温度管理をしたものは20個も花が咲くけど、オレんちじゃ、そこまで出来ないからな。でも一番長く咲いた鉢は82日間も咲き続けたんだぜ。」

注3:作者のコチョウランは、本当は夏咲きなんですが、本当に82日間咲いていました。

マスター「そうなんだ。」
タク「この株は、この春に植え替える予定なんだよ。ランにとって花を咲かせているのは、とてもエネルギーを使うんだ。だから体力を温存するために、少し早めに切り花にしてもってきたんだ。北、その空になったボンベイサファイヤのビンをよく洗って、ミネラルウォーター入れてよ。」

注4:ボンベイサファイヤ、おいしいジン。ビンもブルーで美しい。

マスター、言うとおりにする。
タク、そのビンに花を入れて「どうだ。いいだろう。」
マスター「白い花と青いビンがいいね。」
ダイ「それで、これはうまいのか?」
ドダダダガラガラガッシャーン。鉄馬の全員がこけます。

タク「食うなー。てめー、オレのシーちゃんを食べたらただじゃおかねーぞ。」
ダイ「だけど刺身についてる春菊は食べるじゃないか。」
タク、涙ぐみながら「お前なー、オレが毎週水をやり、月に1回は肥料と活力剤をやって、時々、病気にならないように消毒して、冬には透明なプラスチックの衣装ケースで保温して、毎晩、毛布をかけてホットマットで加温してだな。カイガラムシは濡れたティッシュでふき取ってやり、毎日毎日『かわいいね、いい子だね、うれしいね。』と声をかけて(注5:本当です)丹精込めて育てたシーちゃんを、食べるなんて、ひどい、ひどすぎる。」
マスターもそっと涙をぬぐいながら「このバカも(タクのこと)あの時もっとちゃんとして、あの女と結婚していれば、今頃、きっと子煩悩なパパになっていたろうに…」
タク「うるさい、黙れ。」
ダイ「これ油でからっと揚げると、ぱりぱりして…」
タク「揚げるなー。」

(予想コーナー)
タク「ダイヤモンドステークスは軽量49Kgのターキーの単」はずれ。

 

   

戻る