競バカたちが集まって 2006「ルート246 午前3時編」
おバカどもの馬券奮戦記です!

<作者より>
今回の『エミ編完結編』のコントは、戦隊シリーズ伝説の名作「鳥人戦隊ジェットマン」のクライマックス「マリア…その愛と死」のパロディです。何をやっているのか分からない方も多いと思いますが、どうしてもやりたかったので「まあ、そういうものがどこかにあるんだな。」くらいの温かい目で見てやってください。

ここからコントです
12月15日(土)、午後6時。F沢駅改札を出たエミはまっすぐ鉄馬に向かわず、Y浜銀行に向かった。
Y浜銀行前の占いコーナーには「駅前のお姉さん」ではなく、いつも見かけない占い師がいた。
エミ「あら、いつもの人は?」
占い師「彼女はインフルエンザで寝込んでいるんです。今日は私が代行しているんです。」
エミ「いいわ。診てちょうだい。」
占い師「…、あなたはお笑いをめざす人ね。」
エミ「あたり。」
占い師「そしてお笑いのためなら、なんのためらいも痛みもなく、人を裏切り、踏みつける事が出来る。」
エミ「またあたり。面白いわ。続けて。」
占い師「でも…、あなたが求めているものは、決して手に入らないものかもしれない。例えて言うなら、虚数とか、氷の炎とか。」
エミ「ありがとう。これはお礼よ。」一万円札を渡して、歩き出す。
エミ(独り言)「私の行く先が、幸せに満ちた場所なのか、それとも荒野なのか。見とどけてやろう。」

登場人物

ザ・レギュラー

500円のタク
この話の主人公。会社員。1レース500円、G1レースは1万円で勝負する天才馬券師。
2005年は圧倒的勝利。ハード&クール、そしてセクシーな42歳。

エミ
イサムの妻。エノスポ(江ノ電沿線スポーツ新聞)で売り出し中のアマチュア人妻競馬予想家。自宅ではイサムを愛する優しい奥さん。コントではお笑いをとるためならイサムを踏みつけ、ツバを吐きかける外道。

ダイ
全レース万馬券狙いのような激しい馬券を買う男。カミさんのサイフから金をちょろまかして、いつもカミと戦っている。以前はほぼ全敗だったが、最近は名勝負を展開。凱旋門賞後、世界を放浪中。

ゲスト

マスター
「鉄馬」のマスター。元レギュラー。タクとエミの謀略により、なぜか昔勤めていた会社で時給580円でアルバイトすることになり、現在ベトナム在住。

シェフの前田
鉄馬を陰で支える、腕のいいシェフ。一方、パソコンオタク、アニメオタクでもある。現在フィットネスオタクで、マンガオタクで、元鉄道オタクであるタクとは、ジャンルの違いがあるものの『オタク魂』で共感するところがあり、意外と仲良しなのだ。

イサム
タクたちの旧友。(「もっと、ちゃんと説明してよー!」)

 

 

エミ、階段をあがって鉄馬に入る。カウンターにはタク。
タク、立ち上がって「来たな、エミ。」
エミ「今日こそ主人公を、とる。」
「ちょっと待った。」そこにマスター乱入。
タク「役者がそろったな。さあ、どうする。」
マスター、脳みそ全開で状況を分析し、選択肢をシュミレーションする。(「ここはオレが一番不利。よし決めた。ここはタクとよりを戻そう。」)
マスター、タクに右手をさしだして「帰って来たよ。相棒。」
タク、がっちりと握手して「ボクだって、ずっと君が帰ってくるのをずっと待っていたよ。だって僕たちは親友じゃないか。」
* 注:上のタクとマスターのセリフは、棒読みで、心が全然こもってなく、ウソくさーく読んでください。

タク「と、言うことで、マスターがレギュラーに復帰したので。エミ、君は戦力外。」
エミ「き、貴様ら…」
「恵美!」そこにイサム乱入。
エミ「邪魔…」
イサム、いきなりエミを抱きしめ熱いキスをした。
エミ「!」………。(恵美)「イサムさん。」
イサム「思い出したか。お前はエミじゃない。恵美なんだ。」
恵美、イサムをつきはなして「寄るなー。」
イサム「恵美?!」
恵美「イサムさん、確かに昔、私はお前と愛しあった。でも今は、レギュラーをめざす芸人。これからもずっと。」
イサム「そ、そんな。」
マスター「よく言った。エミ。」
「きゃー!」
「わー、はっはっはっは!」

店の外が大騒ぎ。と、いうのも、鉄馬の階段の下で、12体の『勃起するマスター人形』が、次々と勃起しては『勃起のウエーブ』を作っていたのだ。
「わー!!!」階段を駆け下りるマスター。
恵美「マスター、お前がいなければ。お前が私をスカウトしなければ。私はイサムさんを愛する平凡な妻でいられたのに…。お前に…、お前に、一矢報いたかった。」
イサム「恵美…。」
恵美「来ないで!」
イサム「?!」
恵美「私はあなたにひどい事をしてしまった。『面白くない』『つまらない』『競バカのカス』『出演する価値もない奴』とののしってしまった。」
タク「そんなにひどい事言われてたの?」
イサム「そこまで言われてなかったけど、そんな事思ってたの?」(涙目)
恵美「あ、思ってただけで、言ってなかったかも知れないけど。と…、とにかく、あなたの胸に抱かれる資格は、私にはない。」
イサム「恵美…」
そこに、居酒屋ろくでなしの大将が来る。(注:分かる人にしか分からないけどグレイ役です。)
恵美(イサムに)「最後のお願いよ。忘れて。私に関する記憶を、ぬぐいさって。」
イサム「恵美!」
恵美、大将と退場。
イサム「恵美ー!!!!」床に手をついて号泣。
タク「くせえ芝居だ。」

1時間後、飲み終えて出来上がったタクは鉄馬を出て。散歩がてら大回り(自宅への最短ルートではなく寄り道して)で帰ることにした。
Y浜銀行前に来る。いつもの「駅前のお姉さん」ではないことに気づいて、診てもらうことにした。
占い師「珍しい事もあるもんだわ。今日、2人目よ。あなたもお笑いをめざす人ね。」
タク「あたり。」
占い師「あなたも同じタイプだわ。お笑いのためなら、なんのためらいも痛みもなく、人を裏切り、踏みつける事が出来る。」
タク「そう。それもあたり。」
占い師「でも、さっきの女にはなくて、あたなにだけ、あるものがあるわ。それは冷酷な人でなしの奥に、ひっそりと宿る『悲しみ』だわ。あなたは…、何を見てきたの?」
タク「さあ、何だったっけかな。昔の事は忘れちまったよ。」
(注:ここはゴルゴ13のパロディです。)

さて。いよいよ年末の大二番です。

<予想コーナー>
タク「クリスマスローズステークスは、公営水沢のボスアミーゴの単。」
はずれ。

 

   

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