「競バカたちが集まって 2005「新・天使編」おバカどもの馬券奮戦記です!

登場人物

500円のタク
この話の主人公。1レース500円玉1個で勝負するせこいサラリーマン。G1レースだけは1万円買う。
もともと不健康の見本ような男だったが、4年前よりスポーツクラブ通いに目覚め、エアロビクス、ストレッチ、筋トレに励んでいる。

マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓は北。愛称はけいちゃん。趣味は競馬と自動車競技ジムカーナ。

ダイ
全レース万馬券狙いのような激しい馬券を買う男。カミさんのサイフから金をちょろまかして、いつもカミさんと戦っている。(ほぼ全敗)「男の悲しみ」を表現するためヘア・ヌード写真集「競馬場から、愛」を出版。全裸正面仁王立ちのどこが男の哀愁なのか周りの人たちはさっぱり分からない。

イサム
タクとマスターの高校生時代からの旧友。パチンコと競輪の鬼。競バカのレギュラーになるために、鉄馬の盗聴。タクたちのメールの盗読など、あらゆる非合法な手段を展開している。 

 

 

4月7日(木)、午後2時。イサムは、仕事のため、F沢市北部の工業団地行きのバスに乗っていた。
席にすわっているイサム「うう、なんか急に、おなかが痛いよう・・・」あぶら汗。
そのまま痛みに耐えかねて、意識を失って席からくずれ落ちた。
運転手、バスを止めて「お客さん!」
乗客1「私は医者だ。」イサムに近よる「いかん、急性盲腸のようだ。すぐ、救急車を、いかん!ちょっと不自然だが、ちょうど携帯の電池が切れている。誰か、救急車を呼んでくれ!」
運転手「あっ、これも不自然だが、私の携帯も切れている。お客さんの中で誰か?!」
乗客2「もっと不自然だが、私のもだめだ!」
乗客3「私のもだ!」
乗客4「どうしてだ、私のもだ!」
ものすごく不自然だが、イサムの携帯も含めてすべて「たまたま電池が切れて」いるのだ。そしてなぜか急にバスのエンジンは止まってて、公衆電話は近くになく、まわりに人も自動車も誰もいないという、「ものすごく無理のある状況」なっていた。
運転手「しかたがない。」(乗客1に)「先生、お客さんの命がかかっているんです。手術をお願いします。」
乗客1「しかし・・・、しかし、私は精神課専門なので、外科手術は・・・」
乗客2「お手伝いしましょう。私は獣医です。」
乗客3「私は電気工事士ですが、お手伝いします。」
乗客4「オレはボイラー技師だが、力を貸すぜ。」
こうしてイサムの命を救うために、精神科医と獣医と電気工事士とボイラー技師による緊急施術が行われたのだ!

4月8日(金)、開店直後の鉄馬。客はカウンターのタクだけだ。
タク「桜花賞は、アンブロワーズとデアリングハートの単!」
マスター「今回は混戦だね。」
そこにいきなりイサム登場。
タク「よお。」
イサム「オレは・・・、オレは・・・レギュラーになるために新たな力を得た!」
タク&マスター「???」
イサム「変身!」
せん光とともに全身メタリックシルバーに輝くボディーに変わった。(顔はいつものままです。)
イサム、なんかよく分からない決めポーズ「新生!サイボーグ・イサムレンジャー!
ひきまくるタクとマスター。
マスター「イサム、なんなんだよ、それ!?」
タク「サイボーグって、なんなんだよ。」
「それは、私たちがご説明しましょう。」と、精神科医と獣医と電気工事士とボイラー技師が登場。

精神科医「・・・(中略)という訳で、彼はサイボーグとして復活したのです。」
タク「・・・(中略)という事情は分かりますが、なぜ、盲腸の手術だけでなく、サイボーグになっちゃんたんですか?
ボイラー技師「それは・・・、手術をしているうちに、エンジニア魂がうずいてしまって。
電気工事士「だよな。
タク「だよなって、言ってもですね。
マスター「いきなりサイボーグだと言われても・・・」
ボイラー技師「彼は、あらたな力を得ました。」
精神科医「どうぞ。」とバーベルをもってきた。
イサムが持ち上げる。
獣医「彼は10Kgを持ち上げることが出来るのです。」
マスター「だいたいの大人は10Kgは持ち上げられると思うぞ。
精神科医「それだけではありません。彼は時速10Kmで1時間走れるようになったんです。」
タク、ため息「オレの10Kmランのベストタイムは47分切るんだけど。
電気工事士「でも、10Kgもって10Kmは走れないでしょう。」
ボイラー技師「イサムさんは出来るんですよ。」
イサム、自信満々、決めポーズ。
マスター、ため息「たぶん、10Kgの荷物を10Km運ぶんなら、自転車の方が便利だと思うよ。」
精神科医「この手術には、なんと60万円という費用がかかっているんです。」
タク「60万円が大金じゃないか、と言えば大金だけど。」
マスター「サイボーグの代金としては、どうなんだろう?」
イサム「だめなのか?オレが・・・、オレがサイボーグになってもレギュラーになれないのか?」目から涙あふれてます。
マスター「あのな、イサム。『サイボーグ』って、競馬予想コントになじむと思う?
イサム、号泣。

そしてタクの予想は大外れだったのであった。

 

 

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