「競バカたちが集まって 2001」
この物語は、鉄馬というスナックに集まってくる馬券ベタたちのバカ模様です。
登場人物
500円のタク
この話の主人公。1レース500円玉1個で勝負するせこいサラリーマン。G1レースだけは1万円買う。単勝で中穴を狙うのが好き。マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓が北で、愛称がけいちゃん。予想は馬連ボックス買いが多い。ダイ
競バカ3人組の中で最も激しい馬券を買う男。ほとんど金をドブに捨てている様なものだが、たまに当たるとデカイ。姓が杉崎ということが今回判明。
5月4日(金)、タクは東京競馬場に行った。午後の6レースから最終まで京都の京都新聞杯まで含めて、おけら。
その夜の鉄馬。カウンターにはタクとダイ。テーブル席もにぎわっている。
タク「もう、全然当たらないよ。こうなったらNHKマイルカップは、ネイティブハートの単を中心にスティーマーとメジロキルディアの単も少々買っておこう。クロフネが来ちゃったらあきらめる。」
マスター「先週はテイエムオペラオーがしっかり来ちゃったんだよなあ。武豊も乗るし、クロフネからフジノテンビー、ネイティヴハートの2点に絞って買おう。」
ダイ「アグネスタキオンがダービー戦線からリタイアしたろ。」
タク「残念だな。3冠かと思ったのにね。」
ダイ「競馬には絶対はないんだ。だからメイショウドウサンから総流しだ。」マスター「ところで、なんで今日(金曜日)開催してるんだ。」
タク「そりゃ、子供の日はお父さんは子供と遊びなさい、と言うことでお休みしてんだろ。」
ダイ「オレも明日はロジータを遊びに連れていってやるんだ。」
マスター「何、ロジータって、犬?」
ダイ「オレの娘だよ。」
タク「今、何て言った。」
ダイ「ロジータはオレの娘だよ。」
マスター「それは、あだ名だよね。」
ダイ「本名だよ。杉崎ロジータ、良い名前だろう。」
タク、マスター絶句。
ダイ「あの東京ダービー等を勝った、南関東公営の名牝の名前だ。母馬としても活躍している。元気で強い女の子になって、丈夫で幸せになって欲しいと思ってつけたんだ。」
タク「・・・。ものすごく変わっているけど、お前の愛情は伝わるよ。」
マスター「オレたち競バカには伝わるけど、普通の人にはどうかな。カミさんはよく許したな。」
ダイ「最初は牝馬3冠のメジロラモーヌにしようかと思ったんだが、カミさんがすごく反対してな。有馬で負けたのがいけないのかな。」
タク「いや、そういうことじゃないぞ。」
マスター「杉崎メジロラモーヌじゃ、もう人間の名前じゃないよ。」
ダイ「しかしシンボリルドルフにする訳にもいかないじゃないか、女の子なんだから。」
タク「そういう問題じゃなくて・・・」
マスター「お前たちのご両親は反対しなかったのか。」
ダイ「全然。みんな泣いて喜んでいたよ。」
タク「みんな泣いて悲しんでいたんだな。」そこに、そのロジータちゃんがやってきた。
ロジータ「お父さん、明日はみんなで遊びにいくんだから、早く帰ってきて。」
ダイ「おうよ。今な、お前の名前の話をこのおじさん達にしていたんだよ。」
ロジータ「つよーいお馬さんの名前なのよね。」
ダイ「そうだ、強くてそしてみんなに愛された馬なんだよ。」
ロジータ「わたしも大きくなったらダービーをとる。」
ダイ「わはは。ダービーじゃなくても何でもいい。好きなことをすればいい。お前の未来は無限大なんだぜ。」
ダイ父娘は帰っていった。マスター「変わっているけど、本人同士がちゃんと理解していれば、それで良いって事か。」
タク「そうなんだね。」
マスター「でも、メジロラモーヌちゃんにならなくて・・・」
タク「よかったねー。」はたしてNHKマイルカップの結果はいかに。
先週のレース
第123回天皇賞(春)(G1)
1着:テイエムオペラオー(和田) 3.16.2
2着:メイショウドトウ(安田)
3着:ナリタトップロード(渡辺)タクの予想:はずれ
マスターの予想:はずれ
ダイの予想:はずれ