「競バカたちが集まって 2001」

この物語は、鉄馬というスナックに集まってくる馬券ベタたちのバカ模様です。

登場人物

500円のタク
この話の主人公。1レース500円玉1個で勝負するせこいサラリーマン。G1レースだけは1万円買う。単勝で中穴を狙うのが好き。

マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓が北で、愛称がけいちゃん。予想は馬連ボックス買いが多い。

ダイ
競バカ3人組の中で最も激しい馬券を買う男。ほとんど金をドブに捨てている様なものだが、たまに当たるとデカイ。姓が杉崎。

  

 

5月31日(木)開店直後の鉄馬。客は毎度毎度のタクとダイ。

「もーかった、もーかった。ジャングルポケットえらい。」踊るマスター。
苦虫をかみつぶしたようなタクとダイ。
タク「なんで重馬場なんだよう。」
ダイ「雨が降ったからだよ。」
「21世紀初のダービーをゲットー!」さらに踊るマスター。

タク「ところで、競馬中継に出てくるローン会社のCMって、何でダンスしてるんだ?」
ダイ「やっぱ、ダイナミックにお金を借りて欲しいっていう事じゃないか。」

マスター「何なの、今の会話?」
タク「いや・・・、ウケるんじゃないかなと思って。」
マスター「唐突すぎるよ。それより明日は臨時休業だから間違って来ないようにね。」
ダイ「それこそ唐突だぞ、マスター。」
マスター「ずっと前から張り紙してあったじゃないか。明日は自動車の競技大会なんだよ。」マスターは自動車競技が第一の趣味なのだ。

ダイ「じゃあ、オレが明日は代わりにマスターやってやるよ。」
マスター「無理だよ。厨房係ももう休みにしてるんだ。」
ダイ「食い物は乾き物だけでいいぜ。」
タク「北はお前に店の金をさわらせたくないんだよ。」
ダイ「安心しろ。オレはカミさんの金はちょろまかすが、他人様の金を盗んだことはないんだぜ。
タク「当たり前だよ。」
マスター「どうしよう、タク?」
タク「面白いから、いいんじゃないの。」その目は完全に他人事だ。
マスター「お前なー。」
ダイ「明日は大鉄馬だ。」
マスター「ああ・・・。」

6月1日(金)
開店直後の「大鉄馬」。お客は今のところタクひとり。

タク「安田記念は、去年儲けさせてもらったフェアリーキングプローンとビハインドザマスクの単で攻めよう。」
ダイはなぜか入り口で仁王立ちしている。「オレはマチカネキンノホシから総流しだ。」
タク「お前、何してんの?」
ダイ「鉄馬は、入りやすい店だが、「大鉄馬」は客をえらぶんだ。」

そこにカップルが、いちゃいちゃしながらやって来た。入ろうとするのをでかい体でふさぐダイ。
男「???、何ですか。」
ダイ「先週のダービーを勝ったジャングルポケットの父は?」
男「えっ?何ですか?」
ダイ「帰れ!お前達に飲ませる酒はない!」(注:正解はトニービンです。)
カップルは、ダイの剣幕に恐れをなして帰っていった。
タク「これじゃ、誰も入れないぜ。」

また別のカップルが階段を上がってきた。
ダイ「93年のオールカマーの勝ち馬は?」
こけるタク「マイナーすぎるぞ。」
だが、そのカップルの女は凄かった「ツインターボ。」
ダイ「入ってよし。」
タク「すげえ奴もいるもんだ。」

次に、ミニスカートで脚をバーンと出したいい女二人組がやってきた。
ダイ「先週あったG1レースの名前は?」
タク「簡単すぎるじゃないか?」
女「え、何?」
ダイ「入ってよし。」

タク「何なんだよ、今のは?」
ダイ「大鉄馬にも、情けってもんがあるんだよ。
タク「情けじゃなくて、ただのスケベオヤジじゃないか。

はたして安田記念の結果は?

 

 

先週のレース

第68回東京優駿(G1)

1着:ジャングルポケット(角田) 2.27.0
2着:ダンツフレーム(河内)
3着:ダンシングカラー(江田照)

タクの予想:はずれ

マスターの予想:あたり

ダイの予想:はずれ

 

 

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