「競バカたちが集まって 2001」
この物語は、鉄馬というスナックに集まってくる馬券ベタたちのバカ模様です。
登場人物
500円のタク
この話の主人公。1レース500円玉1個で勝負するせこいサラリーマン。G1レースだけは1万円買う。単勝で中穴を狙うのが好き。マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓が北で、愛称がけいちゃん。予想は馬連ボックス買いが多い。ダイ
競バカ3人組の中で最も激しい馬券を買う男。ほとんど金をドブに捨てている様なものだが、たまに当たるとデカイ。姓が杉崎。
6月23日(土)。毎度おなじみ開店直後の鉄馬。客も毎度おなじみタクとダイ。
「当たったー、当たったー。」踊るタク。先週の阪神のプロキオンステークスのド本命ブロードアピールを久しぶりにとったのだ。
マスター「お前なー。単勝1.7倍のド本命とって、よくそこまで喜べるな。」
ダイ「上の登場人物紹介に「単勝注穴狙い」って書いてあるは何なんだ?」
タク「何とでも言いなさい。今回は流れを変えるんだよ。あたった者が勝ちなのよ。」
マスター「ほっといて、宝塚記念の予想しよ。」
ダイ「オレはダイワテキサスから総流しだ、きたらでかいぞ。」
マスター「あんたはダイワテキサス好きだねえ。」
タク「オレものった。」
マスター「えっ?」
タク「おれはダイワテキサスの単とステイゴールドの単。そして夢を追ってダイワ−ステイの馬連。」
マスター「えらい穴狙いだね。」
タク「テイエムは人気過ぎて買えないじゃん。メイショウドトウにはG1勝って欲しいけど、単勝3.7倍は手をだしにくよね。テイエムを切る危険をかけて3.7倍じゃ割に合わないと思うんだ。それでダイワテキサスなんだけど、有馬でテイエムに0.1秒の好走してるんだからチャンスが無い訳じゃないと思うんだ。オッズが50倍なら狙う価値あるよね。ステイゴールドは海外で実力馬相手に勝った実績を買いたい。」
マスター「まあ、そういう考え方もあるかもな。実はオレもホットシークレットの逃げ残りに賭けてテイエム、メイショウ、エアシャカール、アドマイヤボスに流そうと思っているんだ。」
ダイはいつもの事だが、タクとマスターは負け続けて、少しやけになっているのかも知れない。そこに客が入ってきた。金髪をカールして、ふりふりのカッコをしたオトメチック系の女だ。年は20代後半か。鉄馬には競バカだけでなく、いろんなお客さんが来るのだが、オトメチック系は珍しい。
女はカウンターに座った「カルアミルク下さい。」
カクテルを作り出すマスター。
女「このお店、競馬が好きな人が集まるんですよね。」
マスター「そうなんですよ、ここにも2人競バカがいますよ。」
女「私も競馬大好きなんです。馬ってかわいいですよね。宝塚は、ミッキーダンスを応援してます、名前がかわいいから。」
ダイ「ロマン派か、まあ、それもいいだろう。オレの趣味じゃないけどな。」
女「私、ポエム書いているんです。プロを目指して、こんど出版社に持ち込みしようと思っているんです。」
タク「へえ、どんな詩を書くんですか?」
女「内気な女の子が、とっても好きな人がいるんですけど、うまく気持ちを伝えられない、みたいな切ない気持ちを書いたものです。」
タク「いいねえ、そういう切ない青春は。」実はタクは、そういう切ない物語が好きなのだ。
マスター「タクはロリコンだからな。」
タク「違うよ。お前なー、誤解をまねくような事を言うなー。」
ダイ「オレの趣味じゃねえな。」ダイはこういうの苦手だ。
タク「ぜひ、聞かせてください。」
女「ちょっと恥ずかしいな。」
マスター「客はこいつらしかいないから、大丈夫ですよ。」
女「じゃあ、「あなたの事をいつも思っている」っていうポエムを朗読します。」
タク、拍手。
女「あなたのチンポを握りしめ・・・。」
「ちょっと待て!」(3人そろって)
タク「何だよ、それは!内気な女の子のポエムじゃないのかよ。」
女「女の子は、想像の中では、大胆なんですよ。」
タク「だからって、いくら何でも。」
マスター「いくらなんでもソレはまずいでしょう。せめて伏せ字にして下さいよ。」
女「だめです。女の子は、そういうことに興味津々なんです。続きを読みます。」注:ここから競バカの品位を守るため、問題のある語句は伏せ字にしてあります。
「あなたの***をにぎりしめ、激しく********。わたしの****は、しとどに*******。そして****を優しく*****して、**********。そしてついに*********
とめどなく*******、わたしも**********何度も**********。」3人、絶句。
タク「これは、ポエムと言うより、ただのエロ小説だよ。」
女「来週、このポエムを月間「お花とメルヘン」編集部に持ち込もうと思っているんです。」
マスター「編集部はパニックになるだろうなー。」
1ヶ月後の鉄馬。
タク「マスター、この記事見た?」とスポーツ新聞を出す。
マスター「ん?人気の新人官能小説家はオトメチック趣味。「私のポエムはエロ小説じゃない。」と主張するが、すごい売れ行き。」
「ああ。」ため息をつく2人。本当にいろんな人がいるものです。
先週のレース
第6回プロキオンステークス(G3)
1着:ブロードアピール(デザーモ) 1.22.9
2着:レイズスズラン(熊沢)
3着:トシザキカ(小牧太)タクの予想:はずれ