「競バカたちが集まって 2001」

この物語は、鉄馬というスナックに集まってくる馬券ベタたちのバカ模様です。

登場人物

500円のタク
この話の主人公。1レース500円玉1個で勝負するせこいサラリーマン。G1レースだけは1万円買う。単勝で中穴を狙うのが好き。

マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓が北で、愛称がけいちゃん。予想は馬連ボックス買いが多い。

ダイ
競バカ3人組の中で最も激しい馬券を買う男。ほとんど金をドブに捨てている様なものだが、たまに当たるとデカイ。姓が杉崎。

 

 

開店直後の鉄馬。

マスター「オールカマーでダイワテキサスが負けたのは。」
ダイ「タクが馬券を買ったからだな。」
タク「うるさい、黙れ。」苦虫を噛みつぶしたようなタク。

マスター「スプリンターズは、メンバーが手薄だからダイタクヤマトかなあ、前走も好走してるし。」
タク「オレは荒れると思う。普通ならG1には手が届きそうもない馬たちも、今回のように手薄なメンバーなら、もしかして、と思うだろう。みんな負けて元々の奇襲をかけてくると思うんだよね。ハイペースに乗じてのビハインドザマスクの追い込みに期待して、単。」

そこにカップルがやってきた。以前この店にやってきて「パドックで馬がウンコしても、なぜみんな怒らないのか?」というバカなことを言っていた奴らだ。

マスター「お久しぶりですね。」
男「僕たち結婚したんです。それで色々忙しくて。」
タク「おめでとうございます。」
男「実は、前からこいつ変な女だとは思っていたんですけど、大変な事があったんです。オレだけじゃなくて、世間の常識として、こいつをしかってやって欲しいんです。」
マスター「こいつら2人が、世間の常識を代表できるかな?」苦笑いするマスター。
男「先週の日曜日に朝、顔を洗ってたんです。そしたら鼻毛が出ていたんです。それで、鼻毛切りばさみで切ろうと思って、「鼻毛切りばさみくれ。」っていったら、こいつ、高枝切りばさみもって来たんです。

(説明)
高枝切りばさみとは、棒の先にはさみがついていて、手元で操作して切ることが出来るものです。これがあると脚立にのらなくても木の枝を切ることが出来るスグレモノで、通信販売で有名なものです。

女「だから聞き間違えただけだって言ってるじゃない。」
男「お前なー、洗面所で高枝切りばさみ使う奴がいるか。それ以前になんで家に高枝切りばさみがあるんだよ。」
女「通信販売で買ったのよ、あれ便利なのよ。」
男「ここで質問です。僕たちは、どこに住んでいるんでしょうか?」
女「マンションじゃない。」
男「だろう、だから庭もないし、木もないだろ。なんで高枝切りばさみ買うんだよ。」
女「きっと役に立つわよ。例えば居間でテレビ観ながら、台所のまな板の上のナス真っ二つに出来るのよ。
男「何が悲しくて、居間でテレビ観ながら、台所のナス真っ二つにしなきゃならないんだよ。
ダイ「姉ちゃん、悪いが今度だけは、あんたが間違っているぜ。」
男「そうです、言ってやって下さい。」
ダイ「ナス焼きは、切らずに丸ごとの方がうまいんだぜ。
タク「ナスの話じゃない。」
ダイ「まあ、マーボーナスは切った方がいいがな。」

鉄馬の客には、世間の常識なんてものは、ないようです。

前回のレース

第47回オールカマー(G2)

1着:エアスマップ(柴田善) 2.13.9
2着:ゲイリートマホーク(郷原)
3着:サイレントセイバー(田中勝)

 

 

戻る