「競バカたちが集まって 2001」
この物語は、鉄馬というスナックに集まってくる馬券ベタたちのバカ模様です。
登場人物
500円のタク
この話の主人公。1レース500円玉1個で勝負するせこいサラリーマン。G1レースだけは1万円買う。単勝で中穴を狙うのが好き。現在、馬券は絶不調。マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓が北で、愛称がけいちゃん。予想は馬連ボックス買いが多い。ダイ
競バカ3人組の中で最も激しい馬券を買う男。ほとんど金をドブに捨てている様なものだが、たまに当たるとデカイ。姓が杉崎。最近ヘア・ヌード写真集「競馬場から、愛」を作って、周囲をパニックにさせた。
10月27日(土)、午後8:00の鉄馬。今日は客が多い。テーブル席も7割がたうまっている。
カウンターでタクとダイが競馬新聞をにらみつけている。
タク「テイエムオペラオーの単勝でも2倍を越えるな。しかしサイレントハンターが大逃げをするだろうから、波乱の可能性もあるよな。ここは穴目を狙って、アグネスデジタル、ダイワテキサスの単と馬連10-11だ。」
ダイ「トレジャーから流しだ。岡部にかけるぜ。ヒモはどれだ?」その横では、マスターとカミさんのミエちゃんと暗い女がいつものようにもめている。
暗い女「ステイゴールドの単勝を買うわ。もし、ステイゴールドが念願のG1をとったら、私のお願いもかなえてね、マスター。」
ミエちゃん「何なのよ、そのお願いって?」
暗い女「私は多くは望まないの。奥さんと別れてくれとか、あなたの子供を産みたいとか、そういうことじゃなくて、1晩だけ、もう1度1晩だけ私だけのものになってほしいのよ。」
ミエちゃん「もう1度?てえことは、やっまりけいちゃん、この女に手をだしたのね。」
マスター「うそだ。おれは無実だ。タク、ダイ何とか言ってやってくれ。」「はいはい。」タクもダイも、いいかげんに返事をするが競馬新聞から目をはなさない。だって忙しいのだ。
ミエちゃん「くやしー!」マスターにつかみかかる。
マスター「助けてー!」「激馬券戦隊!」そこにギャンブレンジャー乱入。色違いのTシャツを着た5人組で、本命から万馬券まで馬券を買っちゃうから、よく当たるけど、何が来てもマイナスというバカものどもだ。
ダイ「また来やがったな、この野郎。」
レッド「天皇賞で勝負だ。」
ダイ「また馬券をやたらと買いちらかすんだろうが。」
ブルー「今回は違うぞ。」
グリーン「厳選した馬券に総力をそそぐんだ。」
ダイ「ほう、少しは進歩したようだな。それで何を買うんだ。」
イエロー「われわれ5人で、1週間総力をあげて研究したんだ。」
ピンク「テイエム、メイショウ、ステイの3角買いよ。」
レッド「どうだ!」
ダイ「5人も雁首そろえて1週間かけて新聞通りの予想しやがって、その3頭からかうなら1点買いにしてみろ。大体な、いい大人がいつも5人でつるんでいるなんて恥ずかしいぞ。」
レッド「それはお前達も同じじゃないか。」
タク「えっ?」レッド「お前達だって、いつも5人組で仲良くしてるじゃないか。」
自分たちをみまわすタク、ダイ、マスター。
タク「俺達って、いつも5人(タク、マスター、ダイ、暗い女、ミエちゃん)でつるんでるのか?」
マスター「そう見えますか?」カウンター席の他のお客にきく。お客、力強くうなずく。
タク「俺達って、まわりからみるとギャンブレンジャーと同じなの?」
マスター「恥ずかしいー。」
ピンク「いいじゃない、仲良しで。」
ダイ「恥ずかしいこと言うな。」あの厚顔無恥なダイですら、顔を赤くしてうつむくのだった。はたして天皇賞のゆくえは?