「競バカたちが集まって 2002」
「鉄馬」というスナックに集まるおバカどもの馬券奮戦記です!

登場人物

500円のタク
この話の主人公。鉄馬の常連。1レース500円玉1個で勝負するせこいサラリーマン。G1レースだけは1万円買う。馬券は単勝の中穴狙いが多い。

マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓は北で愛称はけいちゃん。馬券は馬連の本命サイドを買うことが多い。

ダイ
競バカ3人組の中で最も激しい馬券を買う男。超人気薄から総流しが多い。ほとんど金をドブに捨てているようなものだが、昨年はヘア・ヌード写真集「競馬場から、愛」を出版して、周囲をパニックにさせた。

 

 

7月2日(火)、開店直後の鉄馬。客はタク1人だ。
マスター「平和な日々って、いいなー。」悪夢のような馬券ライダー編が終わって、平凡な日々の幸せをかみしめている。
タク「そういえば、ダイがいないね。」
マスター「金曜の夜にカミさんが来て、連れて帰ったよ。しばらくは自宅謹慎だろう。」
ダイはカミさんのサイフから金を抜いて、家から閉め出されて鉄馬で寝泊まりしていたのだ。
その時、入り口から見知らぬ男が駆け込んできていきなり床に土下座をした。
男「お願いです!時間はかけませんから、どうか私の話を聞いて下さい!
タク「何だ?何事だ?」
マスター「セールスですか?」
男「はい!」
マスター「うちは物売りお断りだけど、客もこいつだけだし、あんたの根性に免じて次のお客様が来るまで聞きましょう。」
男「ありがとうございます!」立ち上がって名刺を出す。「私、ジャパン・インターナショナル湘南、略してJISから参りました鷹栖と申します。」
タク「うさんくさい略称だな。」
男「御社は経理関係は、どのようにされていますか?」
マスター「***っていう会計ソフト使って、税理士さんに見てもらっているけど。」
男「
会計ソフトなら我が社にお任せ下さい!我が社独自のノウハウを活かして納税額を最小限に押さえる空前絶後、史上最強の会計ソフト、その名も脱税君!
ちょっと待て!」マスターとタク。
マスター「名前からしてダメじゃん。」
男「二重帳簿…のような処理をして、所得隠し…みたいな事をして、所得税法ぎりぎりセーフの申告をするソフトなんです。」
タク「危ないなー、こんなの買う奴がいるのか?」
男「中小企業を中心にないしょでそっとF市内で売れています。」
タク「作る奴も作る奴だが、買う奴も買う奴だ。」
男「
しかし残念な事に脱税君1.0のユーザーは全社、所得隠しで重加算税を追徴されるという事態に…。
マスター「
全然ダメじゃん。
男「ご安心下さい。脱税君1.0の悲しい経験を活かした自信作、それがこの脱税君2002です。これなら厳しい税務署チェックもバッチリ…。」
マスター「もういい、帰ってくれ。」
タク「オレたちは、競馬の予想で忙しいんだ。先週は風邪でへろへろだったけどラジオ短波賞のカッツミーの単勝とって2002年の前半戦をプラスで折り返したよ。今週の七夕賞は1番人気が勝てないレースで有名だからミヤギロドリゴの単。」
マスター「オレもここは絞ってロードクロノスとコイントスの馬連1点で勝負しよう。」
男「
みなさん、競馬がご趣味とは、それならばこの幸運を呼ぶスーパーラッキーうれピーヘッドバンドがお勧めです!」と金ぴかのヘッドバンドを出した。「これさえ頭にはめれば、競馬、パチンコ、麻雀連戦連勝、世界中のいい女があなたにメロメロ、すべてこの世はあんたが大将…。
タク「……。」
マスター「あのね、君は頭がかなりあったかい様だから、分かりやすく説明してあげよう。」
男「はい。」
マスター「もし仮にタクとオレがこのなんとかヘッドバンドを買ったとするだろ、オレはロードクロノスとコイントスの馬連買うんだよ。で、タクはミヤギロドリゴの単勝買うわけだ。」
男「はい。」
マスター「で、どうやって2人とも当たるんだ?」
男「
きっと3頭同着で1位に…。
マスターとタク「
帰れ!

世の中には、色々な種類のバカがいるようです。
果たして七夕賞の勝ち馬は?

 

 

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