「競バカたちが集まって 2002」
「鉄馬」というスナックに集まるおバカどもの馬券奮戦記です!登場人物
500円のタク
この話の主人公。鉄馬の常連。1レース500円玉1個で勝負するせこいサラリーマン。G1レースだけは1万円買う。馬券は単勝の中穴狙いが多い。マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。姓は北で愛称はけいちゃん。馬券は馬連の本命サイドを買うことが多い。
8月16日(金)、開店直後の鉄馬、客はまだいないところにタクが来た。いつものネクタイ姿ではなく、Tシャツ短パンにサンダルという姿だ。でかいスポーツバックを持ってういる。
タク「やほー、北、ハイネケンちょうだい。」
マスター「そのカッコは夏休みか?」
タク「そう、15日から18日まで4連休。」
マスター「いいな、オレも1ヶ月くらい休んじゃおうかな。」
タク「そんな、店がつぶれちゃうよ。」
マスター「日焼けしてるけど、海に行ってきたのか?」
タク「スポーツクラブ。いつも行っている北口のクラブがお休みだから、金沢文庫まで行ってきたんだ。日焼けは日焼けマシンだよ。」
マスター「金沢文庫?」
タク「そう、金沢文庫。よさそうなトレーニングメニューがあったから行ってきたんだ。(*注:金沢文庫はF駅から電車で約40分。)実はオレさ、悩みがあるんだ。」
マスター「どうした?いい歳してヨメさんが来ないのが悩みか?」
タク「そうなんだよ、オレもいい歳なのに・・・って違うよ!そうじゃないよ、オレさ、体が硬いんだよ。ストレッチやっている時とか、他の人より全然硬いんだよね。もっと柔らかくなりたいんだ。」
マスター、1人笑いしながら「なあ、お前は変わったなあ。」
タク「えっ?」
マスター「500円のタクって奴はな、歩く不健康の見本みたいな男だったんだぜ。スポーツみたいなかったるいことは大嫌いで、毎日夜中の2時まで飲んでて、太ったと言えば、2日も3日も何も食わないで、酒とタバコだけで減量するような奴だったんだよ。(*注:良い子のお友達はまねしちゃダメだよ。生活習慣病になっちゃうよ。)それが、タバコをやめて、きつい酒はやめてビールとウーロン杯専門になって、早起きになって、スポーツクラブでストレッチなんて、まるで別の人間じゃないか。」
タク「人は変わるんだよ。」
マスター「小心者は変わらないがな。」
タク「うるさい、黙れ。」
マスター「ところでさ、たまにはちゃんと予想してみようよ。」
タク「札幌記念とアイビスサマーダッシュの?」
マスター「そう、いつもコントばっかりで、最後に「また予想するの忘れてた。」ってパターンが多いだろ。これじゃ競バカというより、ただのバカ大集合って感じだぜ。」
タク「そうだよなー。オレ日刊ゲンダイの「止まり木ブルース」(塩崎 利雄さんの競馬予想小説の名作 知らない方は一見の価値あり。)みたいなシブイのを目指してたんだけどなー。」
マスター「ウソ!」
タク「ウソじゃないよ。」
マスター「お前そんなの最初から全然違うよ。「止まり木ブルース」と「競バカ」じゃあ、舞台が飲み屋って事と競馬の予想している事だけ同じだけど、あとは全然違うぞ。たとえて言うなら両方ともスカートはいていても、女子高生とスコットランド人ぐらい違うぞ。」
タク「うるさいわい。今日はちゃんと予想するぞ。札幌記念はイーグルカフェは2度続くとも思えないので切り、テイエムオーシャンとニホンピロニールの単。本当はヒマラヤンブルーも買いたいんだけど、人気になっているから切り。アイビスサマーダッシュは前走1000mを勝ったクラレットパンチの単。」
マスター「タクに馬券買われちゃった馬って、可哀そう。」
タク「黙れ!」さてさて、勝ち馬は?