「競バカたちが集まって 2002」おバカどもの馬券奮戦記です!
登場人物
500円のタク
この話の主人公。1レース500円玉1個で勝負するせこいサラリーマン。G1レースだけは1万円買う。マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。ダイ
最も激しい馬券を買う男。昨年はヘア・ヌード写真集「競馬場から、愛」を出版して、周囲をパニックにさせた。写真集以来何かというと全裸になることが多い。
10月27日(日)、天皇賞(秋)は、今年のダービー2着馬、シンボリクリスエスが優勝。タクが馬券を買ったナリタトップロードは2着。
11月1日(金)、開店直後の鉄馬、金曜日なのでテーブル席もすでに半分はお客さんが入っている。カウンターにはタクとダイ。
タク「ナリタトップロードは本当によく走った。ただその前にシンボリクリスエスがいただけだ。」
マスター「そういうのを負け惜しみと言うのだ。」
タク「うるさいわい。しかしこのところ不調だな。全然当たらない。」
マスター「それでアルゼンチン共和国杯はどうするんだ?」
タク「ハンデ戦(背負う重量が馬の評価によって異なるレース、G1レースなどは同じ重さを背負う定量戦。)だから軽量のサンライズジェガーとユキノサンロイヤルの単。」
マスター「もっと人気の中心になりそうなタップダンスシチーとかコイントスとかアメリカンボス買ってくれないかな?」
タク「?、あ、お前、オレの買う馬を切るつもりだな。」
マスター「いい戦法だろ。」
ダイ「沈む泥船には乗らない、ギャンブルの基本だな。」
タク「最初から沈んでいる奴が言うなー。」
そこに女性のお客さんが入ってきた。久しぶりに登場の「駅前のお姉さん」だ。カウンターに座って黒ビールを頼んだ。
注:「駅前のお姉さん」はF駅南口、横浜銀行前で営業している占い師だ。「今年の秋は富士山は噴火しない。」とか「今年の秋は関東に大地震が来ない。」とか当たりやすい占いを得意としている。競馬でも「テイエムオペラオーの複勝」など鉄板と言うか、「100円賭けて110円になるかどうか」ぐらいの馬券を買っている。
ダイ「よう、インチキ占い師の姉ちゃん、久しぶりだな。」
お姉さん「失礼ね、誰がインチキなのよ。今年も占いは絶好調なのよ。「10月は富士山が噴火しない。」とか「10月に神奈川県に大津波は来ない。」とか…」
「やっぱり。」ため息をつくタク&マスター。
ダイ「だからその「短期間に大災害が起こらないシリーズ」がインチキなんだぜ。だったらお前はこの秋の様々な外交的、社会的問題を予見できたのか?」
お姉さん「私は恋愛問題と進路相談が専門なのよ。そういう事は専門外よ。」
ダイ「どうとでも言い逃れ出来ることだけなんだな。」
お姉さん「失礼ね、競馬だって絶好調なのよ。秋華賞のファインモーションの複勝も、天皇賞のシンボリクリスエスとナリタトップロードの複勝もとったのよ。」
ダイ「いくらなんでも菊花賞(超々大荒れ)をとったとは言わないだろうが、ノーリーズン(1番人気で落馬)の複勝は買ってないんだろうな?」
お姉さん「…。」
ダイ「どうなんだ?」
お姉さん「…そんな馬券、買ってる訳ないでしょう。」
ダイ「お前、なぜオレの目を見ないんだ?じゃあ聞くが、天皇賞のテイエムオーシャン(2番人気で大負け)の複勝は買ってないんだろうな?」
お姉さん「何よ、女の子の恥ずかしい秘密をネチネチさぐろうとするなんて、このスケベオヤジ!」
タク&マスター「なんのこっちゃ。」ゴーイング・マイウェイをつらぬくダイと駅前のお姉さんは、いい勝負であります。
(おまけ)
タク「4日の盛岡競馬場(G1が1日に2レースも行われるダート競馬の祭典)に行きたいよね。」
マスター「飛んで行きたいよ。」
ダイ「1日300円の小遣いでは、行くことは出来ないが、心は盛岡競馬場だぜ!」
素晴らしいレースを期待します。