タイトルは「競バカたちが集まって!」おバカどもの競馬コメディーです!

登場人物

500円のタク
この話の主人公。1レース500円玉1個で勝負するせこいサラリーマン。G1レースだけは1万円買う。

マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。

ダイ
3人の中で最も激しい馬券を買う男。

カミさん
ダイのカミさん。得意技は飛び膝蹴り。



毎度、おなじみ開店直後の鉄馬。カウンターにはタクとダイとめずらしくダイのカミさんがいる。
マスターが小さな線香入れに1本だけ線香をたてた。
マスター「では、タガノテイオーに合掌。」
4人はしばし合掌した。

タク「さて、今週は中山でフェアリーステークスだけど3歳戦で難しいから、阪神の阪神牝馬特別で勝負だな。俺はスティンガーの単でいく。男馬の一線級と戦ってきた実績を信じよう。」
マスター「俺はあえてトゥザビクトリーから行く、人気薄になりそうな今回はチャンスだよ。トゥザビクトリーからエイダイクイン、スティンガー、フサイチエアデール、ヤマカツスズランへ流す。ここを取って、有馬にはずみをつけるんだ。」
タク「行くぜ!」
マスター「おう!」
のんきな2人である。

一方、ダイ夫婦は、
ダイ「さて、じゃ今日の本題だ。」
カミさん「なんで、あたしまでここに来なきゃならないのよ。」
にやりと笑うダイ「実はな、有馬の前にちょっとこずかいを都合してもらおうと思ってな。」
カミさん「てめー、誰に向かってそんなクチきいてんだよ。」
ダイ「おめーにだよ。」
カミさんの額に血管が浮かぶ、「今、その減らずグチを黙らせてやるぜ。」
タク「出るぞ、必殺飛び膝蹴り・・・。」
ダイ「ちょっと待ちな、俺はいいネタにぎってんだぜ。」
カミさん「何ですって?」
ダイ「お前、こんど奥さん仲間のクリスマスの発表会でバイオリン弾くそうじゃねえか。」
カミさん「悪いかよ。」
ダイ「それは悪くないさ。だがな、バイオリンが趣味のお上品な奥様が、杉良太郎のファンクラブにはいっているってのは、どうかな?

(間)

タク「す・・・杉?」マスター「良太郎?うわっきっつい・・・。」
カミさん「ほほほほ、おーほっほっほ!何をバカな。何を証拠に・・・。」
ダイ「ひかえおろう!この会員カードが目に入らないか!
カミさん「げっ!」

タク「マジだよ。」
ダイ「おとといの晩、サイフから金を抜こうと・・・じゃない!床に落ちてたんだ。どうする!バイオリン仲間のハイソなヤンママ友達にばらしてもいいのかよ。」
カミさん「あたしだって何度も良サマと縁を切ろうと思ったわ。でも、子供の頃に観た新吾捕物帳のあの流し目に背筋がビリビリして、それ以来、あの流し目なしでは生きていけない体になってしまったのよ。
ダイ「俺たちの長い戦いも、これで終わりだな。最後に勝ったのは俺だ。」
マスター「どんな夫婦なんだよ。」
カミさん「いくら欲しいのよ?」
ダイ「20万円だ。お前には10万円の貸しがあるからな。有馬の前にきっちり倍にして返してもらおう。」
タク「借りがあるのは、お前だろうが。」
ダイ「借りがあろうが、なかろうが、杉良太郎。
カミさん「あああ・・・。」

「完全勝利記念だ。そよで飲み直す。」と、ダイは肩で風をきって出ていった。
がっくりと肩を落とすカミさん。「あの、あの流し目さえなければ!

果てしなくバカにターボがかかる競バカども。


そして午前零時を越して閉店前の鉄馬。タクもとうに帰り、客は少しだ。

あの暗い女がやってきた。だいぶ酔っている様子だ。
いつもと違うのは、例の強力な暗いオーラを感じない。目元が泣いていたようだ。

女「マスター、ジンリッキーちょうだい。」
マスター「だいぶ飲んでるな。」
女「あたしだってねえ、逃げた男は憎いけど、馬に傷ついてほしい訳じゃないのよ。」
どうやら女は、いつものように朝日杯3歳ステークスが憎かったようだが、タガノテイオーが死んだことが相当ショックだったようだ。
マスター「気にするな。あんたのせいで馬が怪我した訳じゃない。」
女「優しいのね。どお、あたしのアパートで飲み直そうよ。」
マスター「いや、それは遠慮しとくよ。恐いから。」(きっと山崎ハコがかかてるんだろうなー。)


本当に色んな競バカがやってくる鉄馬であります。


先週のレース

第52回朝日杯3歳ステークス(G1)

1着:メジロベイリー(横山典) 1.34.5
2着:タガノテイオー(藤田)
3着:ネイティヴハート(菅原勲)

タクの予想:はずれ

マスターの予想:はずれ

ダイの予想:はずれ

出来事:2着タガノテイオー故障発生、予後不良


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