タイトルは「競バカたちが集まって!」おバカどもの競馬コメディーです!
登場人物
500円のタク
この話の主人公。1レース500円玉1個で勝負するせこいサラリーマン。マスター
「鉄馬」のマスター。500円のタクとは同級生。タクは駅前商店街をとぼとぼと鉄馬に向かって歩いていた。心なし雰囲気が暗い。と言うのも先週のスプリンターズステークスでハズして安田記念からずっとキープしていた年間収支プラスがマイナスになってしまったからだ。
「あとG1レースが11個か。普通に考えて半分は当たらないよな。だから掛け金の2倍狙いじゃだめなんだ。平均して3倍から4倍狙いで攻めないとダメだが、穴を狙いすぎると。いかん、もっと強気に考えるんだ。」
負けが込むと独り言が多くなる。タクであった。
鉄馬のドアを開けたとたんに、「いらっしゃーい!」と女の声が響いた。
「なんだ!?」タクは店の中を見回した。カウンターにはこの前来た暗い女がいた。だが何か前回と雰囲気が違う、ちょっと酔っているが暗い感じがしない、それに山崎ハコが流れていない。タク「どうしたんだい。何か明るいじゃないか、あの女。」
マスター「スプリンターズステークスでダイタクヤマトの大穴単勝とったんだって。」
タク「そりゃスゴイって、ちょっと待て!あのレースは先行逃げ切りだろう。逃げた男が憎くて、逃げ馬が嫌いなんじゃなかったのか。」
マスター「新しい男が出来たから、もういいんだって。」
タク「あ、そう。」暗かった女は、1人で祝杯をあげている。2人は明日のレースの検討を始めた。
タク「毎日王冠は、よく分かんないけど人気薄で左回り得意を買ってトウショウノアかな。」
マスター「京都大章典は?」
タク「単勝2倍以下の本命は切ることにしてるんだけど、俺はテイエムオペラオーが好きなんだよね。でもここは目をつぶってロサードの単。」その時、スマップの曲が流れた、あの女の携帯電話の音だった。
女「はい、どうしたの?え?別れてくれ!?」冷たい風が流れた。ジャズが止み、山崎ハコが流れ出した。長くつらい夜が始まった。