学芸員のよもやま日記

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8月。変わる、変わる!

市立小樽文学館学芸員・玉川薫
直接メールくださるときは、こちらまで。もっとも文学館あてのメールも私が読んでおりますが。


8月31日(土)
●古本喫茶でキャッフェして、なんてシャレこいてみたんだが、何だよ、浮球に入ってんの630円じゃん(泣)。このうち250円は、朝ワタシが見せ金に入れといたんじゃん。380円かー、小商いも甘くねーなー。
すごいよー、ヌマゲン、ってオトヨさんが持ってきた封筒。なかを開けば、「今回ボクが立て替えたお金です」って、がっびーん。何ヶ月前のものまで送ってよこすのさ。横浜のアーティストトークには欠席されたそうだが、体調崩してんじゃないのかなあ。でも、請求書は思った以上に素早いねー。「極秘」なんてスタンプ押してくださんなよ(涙)。
で、とりあえず「極秘文書」は、JJ's Cafe のカウンターに\ ("\) (/")/(置いといて)ってさすがATOK、こんな顔文字登録されてんだな。いや、何とかしますって。いずれ……。
で、小商いも楽じゃないの話の続き。一日380円では、ヌマゲンさんの「極秘文書」処理するメドもいっこう立たないわけだ。こんな日はいい話ってないわけで、山崎さん「タマガワさん、9月28日の講座の教室どこにするの」。あーそーだった。いつも講座やる一階の部屋が、この日塞がってんだったね。文学館ってデカイ顔してるけどさ、この建物の、実は貧しい店子だったのね。ここは小樽市分庁舎ってのが正確な名前。つまり雑居ビルの一隅で、その日暮らしの商いに四苦八苦してるのでした。ところで9月28日って何で塞がってんのさ。消費生活課(ここが今の大家さんね)の不要品交換会?ああ、役所主催のフリマね。ん、フリマ?
そーかー、その手があったか。やろうぜ、古本フリマ。これ集まる、絶対に。ウチはブースを用意するだけでさ。ショバ代も取りませんよ。ウチでいただくのは売れ残った本だけだ。どーですかー、売れ残った本持って帰る寂しさツラさもないわけよ。何て身軽、何て気楽な楽しいフリマ。あはー、変わったヤツ100人くらい集まればいいなー、売るつもりはないけどね、とりあえず見せにきた、なんて後生大事に変な本持ってくるようなヤツさー。ブースもきっちりアピールしてね。思いっきり個性的にね。
ボクら工夫するたって、演出するったって、限界ある。面白い古書市ったって、考えつくのはたかが知れてる。でも世の中には想像を絶するヒトたちが一杯いるぞ。11月3日は小樽文学館の誕生日。この日は毎年古本フェスタだ。
カフェイベントの大感動、もう忘れちゃったのかよ、って?それは富田さんの日記にまかせた。

あ、そうだ、9月28日の教室、どこにしよ。

8月30日(金)
富田さん。この人の優秀さは、今回の展覧会とイベントに関わった人たちは、十二分に分かっただろう。ヌマゲンさんはもとより、ヨシモトさんもオカダイッコさんも、富田さんがどれだけ有能か、舌を巻くほどであるか、もうよく知っている。器用だとか、気が利くということじゃないんだ。もちろん、その部分だけ取り出しても、ワタシのレベルをはるかに超えてるよ。
それよりも、根本的に気持ちの向かい方なんだ。心のベクトルだ。妙見カフェを始めれば、市場の人たちのために、どうやればいちばんいいのか、まっすぐに悩む。鈴木亜紀さんを迎えれば、このとっても素敵な、けれども北海道ではほとんどなじみのないミュージシャンをどうもてなせばいいか、本気で考える。真剣に考える。
その富田さんは、30歳失業中のプータローだ。就職チャレンジも何十連敗中かだ。ここでやってもらっていることには、基本的に報酬なし。いわゆるボランティアね。で、何でここまでやるか。
さっきも話してたんだけどさ。ウチのスタッフ全員が富田さんを頼りにし始めた。あんまり富田さんが働いてくれるからさ。それも、ひとつひとつ的確だからね。
でも、「それ、ちょっとまずいっすね」ってことだ。「ボクはここに、遊びに来てるんです。仕事しにきてるんじゃない」「面白くないことは、頼まれてもやりたくないすよ。ここで仕事をするつもりはないす」。そうだよねー。ここで「世間の常識」が、まったく間違っていることを知るわけだ。遊びだからこそ真剣になる。夢中になる。悩み抜く。これでどうかと打ちに出る。仕事だったら、そーはいかねー。しょせん、ノルマだ。この程度で、よしとするか、だ。
ヌマゲンさんが、何で走るか。電話口にも出られないほど熱出したり、3日続けてゲリしたり、しながら、なんで走り続けるか。決まってんじゃん。遊んでるからだ。こんなに面白いこと、自分一人でやってたら、世間様に申し訳ないからだよ。不肖ワタシにもそれは分かる。分かるとヌマゲンさんに見込まれた。だからひきずられる。ひきずられて本望だ。
展覧会が終わったのに、どかーんと届いた大荷物はいったい、なあに。どっひゃー、これ全部「JJ's Cafe マッチ」。ひょっとしたら、「チラシ代わりにくばりましょ」ってゆってたあれ?「ちょっと遅れてますが」って、どーして終了直後に届くわけ?JJ's Cafe 続けざるえないじゃない。これって、ほんとにマッチ工場の特殊事情なの?ほかの注文がまとまらないと印刷にかかれないとか、まえにヌマゲンさん確かにいってましたけどさ。どーも疑心暗鬼におちいるなー、タイミングが悪すぎるってか、良すぎるってか。わざとに遅らせたんじゃなかろうな。まー確かに素敵なマッチができたの、嬉しいですけどね。請求書が怖いなー。さっそくオトヨさん、マッチ二つと展覧会パンフレットをセットにして、100円で販売だ。請求書届く前の小商いじゃ。
小商い、小商い。明日明後日は、古本カフェ市だ。「カッフェしながら古本読んで、何て素敵なブンガク館」。ワタシのコピーはどうしても七五調だな。

8月27日(火)
●とりあえず、終わった。ほんと、なんつう展覧会だったのかしら。
兄貴からのメールでも、何かよく見えんぞ、っていわれたからさ。少し分かりやすく書いとくかな。ってムリかな。

そもそも、ワタシとヌマゲンさんの出会いは。で、もういちどHALさんのサイトを。
これだよ、これ。盆栽小僧の松ちゃん。これに完璧に脳をやられた。何かの遺伝子注入された。テレビの番組覚えてないけど、まっちゃいなくイレブンp.m.だろう。伝説だよね。東京から京都まで東海道53次、リヤカーに盆栽53個積んで、プレゼントしながら、盆栽ダンスしながら歩き通したってさ。そんでラスト近くでテレビに出されて、局の人が、時間ないから車で移動お願いします、って、ヌマゲンさん毅然として断った。「これまで歩いて来たんですよ」ってね。そんな話は後で聞いたんだけど、テレビの画面見た瞬間に、走ったんだ。世に塵芥のように溢れかえっているパフォーマーと、次元が違う、って。何かこの人のやってること、別のことだ、って。そのとき以来だよ。沼田元氣、って名前忘れられなくなっちまった。トリアタマのこのワタシがだよ。

そのヌマゲンさんと突然再会したのが(って、いちども会っちゃいなかったけどさ)、こんどきだ、「ペンがとらえたシャッターチャンス」展。これは伯耆原さんのサイトにリンクね。話、ちょっとそれるけど、HALさんのサイトも伯耆原さんのサイトも、ファンとはこうゆう筋がびしっと通った人たちのことをゆうのだ、ってお手本ぞ。
ヌマゲンさんは、ワタシが留守のときにきた。そんで置き手紙をくださった。カップくんその他のオミヤゲといっしょにね。あの沼田元氣がだよ。こんなゼロ予算の展覧会にカンドーしてくれたんだってよ。もーびっくりさ。

それから三度目は、って、ほんとは初対面なんだけどさ、えっといつだ?貞奴さんといっしょに文学館に見えたの。そんどき「もうやりましょうよ、喫茶店」って話になって、えーとそれから、
ここから「日記」を繰ってみて、と、2001年5月8日か。「開始しました」って書いてあんぞ。
つぎは8月24日か。あはー、ヨシモトさんと初対面だ。同席していた青年、ってヨシモトさんだよ。現・青山出版社社長だよ。凄んごいね。
さらに9月2日。こんときが決定的だったな。カクゴ決めたって、ワタシの人生の転機じゃない?
やっと要項作ったのが12月5日か。そんで12月29日、30日。こんなだったんか!そんときの話は、さらに年越して1月5日だ。キビしかったぜ。当時の和泉事務長も、とちゅうで「タバコ一服させてください」ってのがやっとだった。「キツいな、沼田さん。予想はしてたけど。沼田さん、マットーだからなー、マットーだから僕ら公務員にはきつすぎるな」。でも結局はこの和泉さんが、ゴー出した。「乗ろう、変わろう。芸術なんてオレにゃ分からんが、沼田さんの凄さは分かる。この人が文学館を変える。変えざるをえなくする」って、はっきりゆってくれたんだ。
そんで2月10日、カフェ講座を初体験だ。うーむ、これも強烈だった。野ばらさんともここで初対面。ヌマゲンさんの二番弟子、素敵なコナマイキのオカダイッコちゃん(もうちゃん付けか)ともこんどきが初対面だ。
えーと、3月15日、ここで青山出版社ってのは、ワタシのかんちがい。すんません、ギャップ出版社さん。
3月19日、ちょっとヤバめのことも書いてんな。さらっとね。ご覧くださいませ。
4月9日、あら、このあたりにもちょっとマズめの記述が……。
4月25日、ここで「今回のこと」ってのはね。まあ、いいか。長くなるもんな。でもさ、この一件では、私救われた。さらっと実名挙げておく。片桐保昭さんに、杉の目和夏さんに、亀井秀雄館長に、そしてヌマゲンさんに。ワタシを名指しで、しかもワタシに直接でなくドドッとやってきた匿名メールのコピー(生まれてこの方見たなかで一、二を争うほど下品な文章だった)の束を読んでる沼田さんの厳しい顔を、ワタシは生涯忘れません。
4月26日、沼田さんダイジョウブかいな。こんどのイベントんどきだって、ヌマゲンさんずっとゲリ気味だったんよ。そんでも、喋り始めりゃ、もーいつものテンションだ。停まると死ぬ、ってこの人のことだ。
5月11日、妙見カフェの発見だ!その前に書き連ねてることは、もう気にしないでね。
5月23日、プレゼントの仕込みは、こんなときにもうやってたんですよ。
6月29日、もう加速度つき始めてんな。

ふむ。何だよ。きょうは、ヌマゲンに必死でついて走ってよろめいた400日間の話で終わるんか。

8月20日(火)
●沼田元氣さんだが、明日いちばんで北海道入りだそうです。小樽に入るのは昼前かな。やっぱりテレビ番組撮るんだって。札幌・小樽の喫茶店案内って、これ沼田さんの持ち込みなの?きょう番組制作の人が見えてまして、沼田さんが選んだ店を聞いてちょいとびっくり。いや、少し意外だったのでね。まあそれは番組を見てのお楽しみ。局は日本テレビBS?「ちょっとマニアックですけどね」ってディレクターご自身がゆってらした。ほんと、どなたが見てるのかしら?
その沼田さんからは、ドッカーンと届きました。段ボール箱3つ。送料着払いで5000円!なかをあければ、わあ、これは!とうとうやってきましたよ。ヌマゲン・グッズのてんこ盛り。これいくらで売るの?いつ売るの?例によって、そんな親切な指示など一切ないからさ。とりあえず富田さんが一種類ずつデジカメで撮影。個数数えてリスト作っておきます。あした沼田さん来たら、つかまえて値段書き込んでもらわなきゃ。
それにしてもさ、ヌマゲンさんファンは狂喜乱舞ですよ。ワタシも見たことないもの一杯。
ざーっと書いとくよ。カフェカード24枚。カップくんコースターと紙製スプーン60枚。ヌマゲングッズカタログ39枚。カップくんキーホルダー100個。ヌマゲン人型ポストカード100枚。マッチ箱入り手作りカップくん17個。金魚マッチ118個。カップくんマッチ36個。カフェハンターTシャツ2種各1枚。コーヒーカップTシャツ白1枚。グリーン5枚。カフェロジィTシャツ。I LOVE TOKYO Tシャツ7枚。I LOVE TOKYO バッグ1個。This is ART(謎の箱)10個。マッチブック10個。東京人マッチ(種々)109個。一澤帆布店特製バッグ黒縦型3個。横型5個。バッグベージュ縦型2個。横型1個。『水玉の幻想特装本』1冊。『東京カフェ案内』5冊。キティちゃん本5冊。クラゲマッチ20個。
ねッ。激レア混じってるぞ。どうしよう。走んなきゃ!

もう何回も会ってるんだけど、明日来るってやっぱりドキドキだ。だって連絡ないからさ。ディレクターもおっしゃってたよ。「そう、沼田さん連絡くれない。連絡とれない。なんか、きょうまで徹夜のお仕事だ、って聞いてましたが」「どこそこで何時に会いましょう、ってのが突然来るんですよね。もうそこに行くしかない」あは。みんなおんなじ調子なんだな。忙しい忙しい、って、ならどうして道草食っちゃうのさ。ん、同じ人種は、そうだ、植草甚一さん。皆さんご覧になりましたか、いちばん忙しかった頃の自分で作られたスケジュール表。イラスト書き込んだり、極彩色にしてみたり、そんなヒマあったら原稿書けって話でしょ。
似てる人いる。まだいる。きょういらしたお客様。おばさまだけどね。「このかたのお手紙、素敵ですね。文字の便箋への乗せ方が」。?。「こんな素敵な字配りされたお手紙見たことないわね」。ああ、和田義雄さん?そうか、ワタシもあまり気に留めなかったけど。そういや凝り性。ムダな凝り性。そうかー、類は類を呼ぶ、ってみんな同じ人種かー。これが茶人とゆうものか。ってワタシも?ウソでしょ。

きょうは最後に、ワタシが思わず唸ったサイト、ルイジュの森のHALさんがくださったメールのなかから、ヌマゲン論を引かせていただきます。ご本人了解済みですよ。

沼田さんの魅力というか如何なる人であるのかということは、人に説明するのがほんとうに難しいですね。狭義でいえば芸術家・作家・写真家という肩書をもっておられて、著作もあり、社会的に(一部ではありますが)じゅうぶん認知された著述業でもあられる訳ですが、本来の魅力、ヌマゲンならではのアルスというか才能や技術というのは、けだし語りにくいもので、人に紹介するとき苦心します。
 芸術にかぎらず考現学や路上観察学の方面の方や、石子順造のような方に比しても、帯に短しといった感じで、「カワイイもの好きのオジサン?」「喫茶店の研究をやってる人?」という(あどけない)問いも無下に否定しかねるものがあり、そういった多面性の中に、あるいはその多面性(マルチ)にヌマゲンの魅力(のひとつ)があるのは確かです。

 ただ、それだけじゃないですよね、ヌマゲンという人(とその芸術)は。あくまで著作を通して人となりと作品を知るばかりで、ご本人をよく存じ上げない僕がいうのは僭越もはなはだしいですが、多才であることより何より、その才能を駆使する鋭敏なセンス、あるいは動機(世界を自分なりに楽しく愉快にしたい)の純粋さ=激しさに僕などはめくるめくのでありまして、けして此処の写真の技術や雰囲気、グッズの選択眼にのみ敬服しているのではありません。

 あくまでやってることだけに注視すれば、それこそマルチライターと呼ばれる方々や、ちょっとおおげさにいえばジャン・コクトー、ウォホール、或いはオノ・ヨーコ、アラーキーなどを横に並べても引けはとらないと(個人的には)思ってますが、彼らの才能と作品にたいし尊敬と興味を感じこそすれ、自分がその方の言動や表現に、人生というかものの考え方を左右されることはまずありません。
 僕のサイトの紹介文でダ・ヴィンチを引き合いにだしたのは、茶化し半分でありつつ、ともに世界と自分とを見つめるジャンルにとらわれない総合的な芸術家・発明家として、尊敬をこめて比喩させていただいたので、あながち突飛なものだとは実は思いません(!)。
 芸術と哲学と発明と詩が混然一体であったギリシャ時代なら、さしづめアリストテレスといったところでしょうか(イコイストテレス・ヌマゲンですね)。

 また、実は志の高い(?)ところや、それにもまして言動の怪しい(^^)ところなど、トリックスター的な部分をもった世界改革者(トロツキーですな)といった面持ちもあり、語るに予断を許しません。外見は、でもやっぱり、一寸変な(お洒落な)オジサンですしねえ。
 ほんと複雑な人だと思います…

トリックスター的世界改革者、ワタシゃ全面的に共感だ。だってこんなワタシでも、文学館カフェに改造しちゃったし、市場んなかにまでカフェ作ったぞ。ヌマゲンに会っちまったせいだよ。

8月17日(土)続き。
●野ばらさん、沼田さん、あがたさんの動きがバラバラなので、何かとっても不安です。といってもワタシの不安線(何だ?)は、どっかでプチ切れておりますので、どーにかなるだろ、ってJJ's Cafe のカウンターに居直っていますけども。
この人たちをつないでくださる重要なヒト、ヨシモトさんの動きも微妙だ。ヨシモトさんからの電話で、野ばらさんのお泊まりになるホテルね。「野ばらさんは、○○ホテルがとても気に入っておられますので」。承知承知。安くていいホテルだってのは、沼田さんもおっしゃってましたし。「あそこツインしかないんですよね」。そうでしたっけ。でも安いからね。「野ばら先生は一部屋で」。承知。「それで……、甥ッコと姪ッコは相部屋でもいいと。ほんとの兄妹みたいなもんだから」。?。「ちょっと悲しい話ですが……」。うーむ、って何が何だか分かんない方たちには、何がなんだか分かんない話でした。
で沼田さんは?「えー、沼田先生は、ちょっと私たちとは別に。お話しになってませんか?」。はあ。

いや、まー、ともかく○○ホテルに、と。え。ウッそー!「23、24日満室でございます」「この両日がどういうわけか」。ははー、なるほど。これはあれだな。このホテルきっとこの日は溢れるな、お姉さまたち。ゴシック・ロリータ・ホテル!?(怖)
で、お姉さま方にはとっても残念でした。このワタシの不手際によって、野ばらさんはここにはお泊まりになれません。

ごめんなさいねー、何が何だか分からない話に終始しちゃった。え、沼田さんは21日に来るの!?

8月17日(土)
●えっと、チラシができました。フライヤーつうたほうがカッコええらしいね。ハガキ大です。どこに置いてもジャマになりませんからさ、これからあっちこっちこれ持ってお伺いいたしますが、ご協力のほどお願いしますね。
そりゃそうと、このチラシ、よく目を凝らしてほしい。3日通し券(珈琲+おみやげ付き)。これなんだ!? ねッ、色めき立つでしょ。おみやげ。私たちも知らぬのですよ。ヌマゲンさんが用意するこのオミヤゲ。オタル・ナイトのカフェ講座、ヌマゲンマジックに指の先から爪先までかかりたいならさ、これしかないでしょ、3日通し券、だって3500円ですよ!

8月12日(月)
●雨がしとしと降り続いておりますが、休館日でもワタシはご出勤。富田さんもなぜかご出勤(ワタシが頼んだんだ)。やっとアップいたしました。ついに決定、カフェ講座の日程とゲストと入場券の発売日。って、あと2週間後ですやんか。
こんな日に電話掛かってくるのは、わぁ、ぜんぶ野ばらさんのお客様だよ。あ、お電話くださってる方も同じ条件ですからね。こっちのサイトで初めて知ったのよ、ってお姉様たちもお怒りにならないでね。
野ばらさんもあがたさんも、もちろん素敵なカフェ・ナイト。けれども立場わきまえず、ワタシのぜったいおすすめは、8月25日。喫茶店展フィナーレ・ナイト。こないだの日記で、フシンをほのめかしたこと、深くお詫びいたします。8月25日はショーシンショーメイ沼田元氣さんの誕生日。オフィシャル誕生日(何だよ)。 それは、こちらで判明しました。沼田元氣、それはナニモノ?って、この期に及んで怪しんでおられるムキ(そりゃワタシか)は、このサイトに直行です。こりゃ凄いし、実に正確だ。ヌマタさんはこのとおりの人です。ワタシが保証します(シリメツレツだな)。
ま、フツウはバースデイって本人が仕掛けるもんじゃないとは思いますが、この人の場合は特別。だってこの人以上のことなんて、だれも思いつかないつうか、そこまでやりません、ってことが次々あらわれますよー。ほんとにほんと、ウソつきませんって。はるばるオタルくんだりまでやってきたこと、ぜったい後悔させませんって。

雨がしとしと降っておろーと、文学館が休館だろうと、「青春日記」メンバーはやってくる。ワタシがいれば、入れるからね。「こんばんは、インターネットができるってここですか?」おや、どなた?旅の方?「ポンポン船(民宿)で聞いてきたんですけど」あら、あそこまだやってたんでしたっけ?いいですよ。今日は休館日だから、入館料はいらないね(何でだ)。
富田さん「一人旅には便利なところですね」。そうそう、二人連れ、三人連れなら、旅先でネット端末なんか見ることないって。「小樽は一人で来る人多いんかな」。ん。そういや、そうかも。そういや日本随一かな、一人旅が似合う街。観光地ったって、富良野とか違うでしょ。函館ちがうな。京都、金沢、神戸、横浜。ぜんぜん違うな。少年少女は一人で北をめざす。蒸発サラリーマンも北をめざす。なんぼなんでもサハリンまでは行き過ぎでね。小樽あたりがちょうど良し。文学館がいちばん良し。メールチェックもできますからね(蒸発したんじゃなかったんか)。

8月10日(土)
●音楽のある風景、か。きのうの妙見カフェ。泣けた。コーイチくんの「ゴスペル・ピアノ」も良かったし、浜田隆史さんのラグタイム・ギター。耳に馴染みやすい曲ばかりな。「第三の男」とか「慕情」とか「エンターテイナー」とか。スコット・ジョプリンの曲はみんな良かったな。ビートルズの「ミシェル」もね。
カッコいいよ。カッコ良すぎるよ。うまく描写できるかな。妙見市場。通路はさんでさ、向こう側のスペースが「妙見カフェ」だ。浜田さんが横顔こっちにむけて、うつむいてギター奏でてる。お客さんも満員、ったって20人ほどだけど。もーいっぱいだね。片手にコーヒーの紙コップもって、もう一方に、林揚げ物店さん(A棟だぜ、泣けるじゃないか!)ご提供の大学イモもって。通路のこっち側のスペースには私やら富田さんやら真理ちゃんやら、そのほかフリのお客さんもけっこう一杯だ。そんで通路はけっこう人が往来するのさ。隣の揚げ物屋さんではお客さんとのやりとりが普通に響いてる。
妙見カフェ側の窓は全開になってるから、通りの車の往来も人の往来も良く見える。小降りだった雨も、だんだん本格的な振りになってきた。通り行く人はみんな傘をさしてる。物干し屋の車も通る。何かのデモでもあったんか、ゼッケンつけた人たちが通る。雨が一際激しくなってきた。

いい?こんな背景だよ。揚げ物や漬け物の匂いも立ち込めてるんよ。そんななかでのギターだ。「慕情」だ。泣くだろう?ふつう泣くだろう?お店の人たちも、二人、三人と集まってくる。腕組みながら、耳傾けてる……。貧しいニホンジンであるワタシは、こんなときモンキリ型の形容しか浮かばんよ。「フランス映画みたいやん」。

夜ね、富田さんとマリンホールへ行った。ジンバブエのミュージシャンのステージな。小樽出身でジンバブエ在住の女性のキモイリで、数年前からエネルギッシュにコンサート活動展開してるそうな。何か、初め想像してたのと何もかも違ったな。バンドはね、悪くはない。でも、こりゃワタシの思いこみが勝手だったんだけど、何か洗練されきってんじゃん。フツーの都市ロックじゃん。リズム・メロディそのものは「ジンバブエ」なんかも知らんけどさ。繰り返すけど、悪くはないんだよ。でもさー、何?客席のこの雰囲気。超満員にも驚いたんだけど、初老のご夫婦とか、健全高校生とかばっかの。さ、みんな楽しく踊ろうよ、手拍子叩こうよ、さあ、みんないっしょにー、って。ここはどこ?「青年の船」?ごめんなさいねー。ワタシは乗れない。この風景はワタシのじゃない。途中で失礼させていただいた。

音楽のある風景ねー、いろいろね。いいんだけどね。

8月8日(木)
●野ばらさんのホームページに出ちゃってるじゃない、何やってんのよ、オタルは!っておねーさまがたのお怒りが、おお怖い。

まーね、あれも気になり、これも気になり、ってゼンゼン進んでねーじゃない。飛行機の切符も少しでも安いのゲットしたいじゃない。ねえ、ねえ、8月25日ってホントにヌマ伯父さんのバースデーなの?ポロポロと聞こえてくるんだけどさ。ほんとにだったらスゴいよね。沼田さんにナイショでさ、フィナーレで感動的もりあがり。花束の波が押し寄せ、って、これ何?沼田さん自ら作ったチラシのコピー、8月25日「喫茶店の日スペシャルデイ ぼくの伯父さんのお楽しみバースデイイベント」。

何だよ、自分からゆってんじゃん。ん?喫茶店の日?何かどーも怪しーなー。いやさー、感動的フィナーレもあれだけど。ほんとにお誕生日なら、あれ使えんじゃん、バースデイ特割。思いきって沼田さんに電話だ。もしもし。「はいはい」。めずらしくあっさり出たな。えっと最初に、と。8月25日が沼田さんの誕生日ってホントですか?「え?えー、そりゃホント。ほんと、ホント。すんごいですよね、偶然って」ふーん、そりゃ確かにビックリですね。「ホントだって。それからアレですよ、タマガワさん。ボクの父親の兄弟10人は全部北海道出身で、母親の姉妹11人も全部北海道出身だってのもホントにほんとですからね!」。?。もー、何だかなー、この人。
それよりもバースデイ割引。「あ、あーそういうのありますね。でもパックとかでもっと安くなるんじゃないかな」。うむ、まーそうかも知れない。ネットで調べてみますよ。「あ、そうね。よろしくお願いしますよ」。うーむ。
いや、結局ね。バースデイ割引の申し込みの期限は過ぎてましたからさ、ダメだったんだけど。ホントなのかなー8月25日って。

ただね、まちがいないのはね、もう始まってるの。ヌマタさんの「語り or 騙り」が。ウソでもホントでもいいや。8月25日、これは記念すべき「喫茶の日&ヌマ伯父さんのバースデイイベント」なの。「お誕生日」が、ウソかホントかは知らぬが、もーまちがいないことは一つだけ。確実に楽しい。チョー楽しい。楽しすぎて泣けてくる。感動の大フィナーレ。これで1500円(コーヒー付き)だよ、おねーさん。信じられますかー。

いちおう予告。12日のホームページにご注目。バーンと出しますよー。

8月3日(土)
●のんびりしてるようだが、忙しい。ちょやばいくらい忙しい話だ。とはいえ、ワタシはカウンターのなかで、コーヒー淹れたり、本を読んだりしてるぞ。まーな、イライラしたって細かいことで怒ったって、しょーもなかろう。ヒトにいってもしょーもないことだけど、怒っていいことって、おそらく一つもないぞ。って、日めくり暦に書いてあるような「ご教訓」だけどさ。
で、カウンター内でのワタシの愛読書は、柳田国男著『明治大正史世相篇』だ。なんつーてな。ジツは今朝、亀井館長からいただいたばっかりだ。亀井さんはね、これ高校生のときに、実に愛読なさってたとのことだ。そして今思い返してみると、と亀井先生は仰有る。「これがどうやら私のバックボーンになってるみたいですね」。ん?と耳をそばだてる向きもあるだろう。ちなみにくださったのは東洋文庫版だが、帯にこう書いてある。「在来の伝記式歴史にあきたらぬ著者が、英雄の心事を説かず、一切の固有名詞を排して、『化石』と化した日本人の歴史を解明した本書は、独創的な文化論としてわれわれを再考三思せしめる」。うーむ、さすがに帯も名文だ。ここで、なーるほどなー、と思った人は鋭い、なんて偉そうにね。
亀井先生がワタシにこれをくれたのは「気がついたら、全集含めて4冊持ってた。タマガワさんに一冊あげますよ」、ってことだ。ワタシの直感ではこれは当分のあいだワタシの愛読書ね。最近、本読まないしな。これ、何か読み出してすぐに気分いいんだよ。にしても、亀井さんの高校時代の愛読書をなー。ワタシゃ、明後日で49歳だよ……。

妙見カフェね、8月9日(金)午後2時からは、初めての生音楽だ。妙見ミニ・コンサート。ところが当てにしていたメインプレーヤー、キノコさん(癒し系ミュージシャン)が体調崩されてね。何曲もムリにお願いはできないな。ムシのいいワタシは、速攻Hard to find の小松崎さんに電話。「ボクらはその日はムリみたいですけど、彼、いいんじゃないかな。やっぱりストリートミュージシャンでね、ギタリスト」。ん、まさかフォーク系?「聴いておくれよ、オイラのタマシイ」なんてんじゃあるまいな。これは小松崎さんに失礼、「ラグタイムなんですよ、ギター一本でね」。ふーん、ラグタイムってワタシの知ってるのったらあれだけ。スコット・ジョプリン、エンターテイナー?あーゆうのをギターで?ふーん、こりゃいいかも、って速攻電話。その彼が浜田隆史さん。すぐ来てくれました。「妙見?そりゃ子供のころからしょっちゅう出入りしてたとこだな。あんなとこにそんな場所ありましたっけ」。話早いっす。「ボク、これでもプロのつもりだからね。基本的にノーギャラの仕事やんない、けど、妙見なら話別だな」。決まりました。
「もう時間だ、これから夜の部」。あー、運河で。で、富田さんとワタシはトコトコ運河方面に向かい。あー、あそこだ。散策路のハズレのほうね。ちっこいアンプとスピーカーとりだして、弾きだした。音も見た目もバーアッって感じじゃないからさ、なんかポツンって感じで。客つうか聴いてるのもとりあえず富田さんとワタシだけ。委細構わず浜田さん弾き出す。ふぁー。いーじゃない、すんごく素敵じゃない?いいなあ、市場もいいけどJJ's Cafeにドンピシャじゃん。いいなー。いいものはいいんでね、ちょいみ地味でも、やっぱりお客さん集まりだした。投げ銭とかさ、CDだって見てる前で売れちゃった。うーむ、ってここでワタクシ、別方面で気になった。
ここ(運河の遊歩道ね)ってストリートミュージックにほんとに向いてるのかしら。だってさー、背中のすぐ後ろガーッって車走るんだもの。いまさらながら、こんなかたちで道路作ったのって、ほんとに良かったのかしら、ってこれは今さらの話だけど。

でね、すぐ思ったの。ストリートならあそこ、あそこでどーして出来ないか。手・宮・線・跡。一気に言っちまうよ。ストリートミュージシャンフェスやろうよ。あそこでさー。そんで前の館報に書いたことだけど、手宮線と文学館の間にソソリ立つボロ塀に穴あいたじゃん。何か中途半端なさ。中途半端だろーとなかろーと穴開いちゃったわけでね。その穴からストリートミュージシャンぞろぞろとさ、入ってくるんだ。文学館のJJ's Cafe へさ。
さてと、どこに話すりゃいいんだ。公園課?観光課?手宮線活用委員会?キキキ。おもしろそうな話は尽きねーよ。

8月1日(木)
●昼間あんなに蒸し暑かったのに、夜になったら風が冷たいぞ。まさか風立ちぬ、じゃなかろうな。
カウンターのなかと外との関係。おもしろいな。なるほど喫茶店のマスターってこんな位置か、って解るようなね。客にコーヒー出してしまえばさ。ワタシは横を向いてるわけだ。例えば客は村上隆と奈良美智(!)。二人の対話からワタシの位置はナナメ60度あたりね。すると二人の会話はこんな風だ。
奈良「日本の小学生って算数はやっぱり世界一なんだってね」。村上「そうかい。二番目はどこよ」。奈良「韓国。三番目はフィリピン」。村上「(笑)」。奈良「アメリカなんてずっと下の方だよ」。村上「あれだ、連中はすぐパソコン使っちゃうからな」。ワタシ「パソコンって(笑)」。
まあね、まともに向かい合ってたらこんな話は、してくんないだろう。それから、こんな。
村上「(コーヒー飲みながらボンヤリ。ときどき音を殺したような口笛を吹く。音はほとんどしないのだが、いわゆるアーティキュレーションがはっきりした口笛だ)」。ワタシ「上手ですね」。村上「え?」。ワタシ「口笛」。村上「あ、口笛……(苦笑)」。
うーん、なるほどねえ。こういう位置は悪くないなあ。これならね、ワタシは誰とでも話ができそうだ。ナナメ60度だからね。

きょうも来る来る、午前中は武闘派古本オヤジ。このごろ「リサイクルだよ」なんつうて、持ってった本の20分の1ほどの本を持ってくるんだ。なんだかなー。オヤジ「ほい」。ワタシ「あ、あ……、どうも」って、缶コーヒーなんかくれんなよ。
午後バタバタ走り込んできたのは「中学生日記」(本日より「青春日記」に改、だ)メンバー。速攻チャット開始。横目で見てらしたJJ's Cafe のおばさまが、つかつかとそばに寄っていらして、メンバーと二言三言。あら、割り込んでインターネット始めましたよ。
あ、入口からリュック背負った外人さんが覗いてる。入って来ちゃった。ワタシ「え、えーっと。ファイブハンドレッドイェン、プリーズ(トホホ)」外人さん「オーケー、オーケー」。ワタシ「コーヒーどうぞ(トホホ)」。外人さん「インターネット?」。ワタシ「?……、ああ、オーケーね。(メンバーに)おい、ちょっと代わってやってよ」。レナちゃん「私すぐすむよ。ちょいちょいと」。ワタシ「シットダウン、プリーズ」。外人さん「ホットメール」。ワタシ「?……、ああ、ホットメールね。パスワードいるんじゃないですか?」。外人さん「ノー!」。ワタシ「まいったな。えーっと、ここクリックしたらイングリッシュになるんだな。(これでいいでしょ、あと勝手にやってよ)」。外人さん「オーケー、オーケー」。
なんか、妙な風景だなー、これって、いわゆるグローバリゼーション?

ね、ようするにこういう場所になってきたわけ。こないだ文学散歩にいらしてたおばーさまからお礼状届きましたよ。文学館がとっても明るくなってステキになった、とっても良かった、ってね。

夕方近くにみえたのは、阿部建設の前田さん。このたびはお世話になりました。ん、今日は違うことなの?「おもてなし、のボランティアの集まりをここでやってもいいと」。あれ、前田さんも、そのボランティアやってたのか。こないだ、「おもてなしボランティア、どうぞ気軽に声をかけてください」なんてことを背中にプリントしたポロシャツ着たおばさまがいてね。ワタシ聞いてみたの。そしたら、冬の観光イベント「小樽・雪明りの路」がきっかけでできたグループで、去年揃いのポロシャツ作ったそうな。胸には名前明記したIDカードみたいのもぶら下げておられた。ふむ、ちょっと勇気いりそうだけど、けっこうなことじゃないか。
おばさま「メンバーは30人ぐらいなんですけどね、それぞれ勝手にやってるんだけど、ときどき集まって話しないと、何やっていいんだか解らなくなったりするからね。月一回、喫茶店なんかで集まるの。15人くらい来るわね」。ワタシ「それなら、ウチ使ってくださいよ、特別展終わったら入館料100円で、コーヒーはサービスですよ」。おばさま「そうね、ここ、いいわね」。
きょう前田さんが来たのは、その流れだ。で、さっそく8月10日にここで初めての「おもてなしの会」のボランティアグループの集まりをやることになりました。

ね、ようするにこういう場所になってきたわけ。