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2003年1月。地域に根ざし、国境を越える。もう「理念」じゃないよ、行動だ。 市立小樽文学館学芸員・玉川薫 |
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1月24日(金) 夢じゃないと思うのさ、例えば、お題は「石炭」。 てなことを考えはするんだが、とっかかりが難しい。いちおうワタシも「社会教育部主幹」だからさ、そういうことも職務に含まれるのではなかろーか、とも思ってるのだが。 てなことを、きょうレトロスペース展をのぞきにきた石神さんに話してみた。石神さんは、もと博物館の主任学芸員、今は社会教育課の主査学芸員だ。 うん、うん、いいなー。この「考える人」亀井秀雄氏をまんなかにおいたネットワーク。ここで肝心なのは、まんなかの人が発信者ではなく、「受信者」であることだね。すぐれた「受信者」。できるんじゃないかなー、楽しいんじゃないかなー。 ふとワレに返ってみると、いちばん使えないのはこのワタシだな……。 1月19日(日) 今回、お持ちしたのはトランク一個分。ちょうど、いいな。展覧会も何から何まで手作り、手弁当で。入場料も無料だし。そりゃ、政治色無色ではないけどね。いい多喜二展だ。会場は、所沢市役所の一階の市民ギャラリーだって。これも、いいよね。明日は、市役所ふつうにやってるからさ、ふつうに何かの手続きしにきたお客さんが、帰りにちょっとのぞいてみっか、てね。きょう来たお客さんが、「感銘した!けれど、いっかしょ極めて残念」って、展示の仕方かと思ったら、「尊敬する小林多喜二氏が、勤務してる銀行の便箋を私信に用いていたことを知った。これはまことに失望」だって。あは、こうゆうのがいいんだよね。健康でしょ。 で、ワタクシ今思ってるの。今回は多喜二だけどさ、こんなに喜ばれるんだったら、トランク一個に工夫して、いろんなものをね、詰め込んで。多喜二と伊藤整と、そうね、小熊秀雄、並木凡平、あとやっぱ啄木か。これをトランク一個に詰め込むのがミソね。手品みたいにさ。トランク詰めの移動式「小樽文学館」。iBook上手に使って、写真パネルやキャプションは会場でプリントアウトするわけね。 あ、古本どうしょうか?現地調達でいいのか。 1月11日(土) watanabeさんから、つぎのようなメールをいただきました。 古本コーナーの存在意義。 投稿のようだから、ご本人に了解はとってないのですが、転載させていただきました。ごめんなさいね。 えっと、こういうご意見、大歓迎です。これに対する賛成、異論、反論も大歓迎。 ワタシの意見をちょっと書いておけば、古本コーナー止めちゃうのはカンタンなんだよね。一袋といわず、全部持ってっていいですよ、って、オヤジも喜ぶかな。いっときはね。でも、オヤジさんは来れなくなるよね。来る理由が、っていうか、口実がなくなってしまう。ダレに対して、っていうより、自分に対してのね。「招かれざる客」じゃなかったんかって? うん、そりゃそうだ。そりゃそうなんだけれど。 話、急に飛ぶようですが、先日の朝日新聞に谷村志穂さんの小樽訪問記が出てました。谷村さんは伊藤整のファンらしく、まず真っ先にウチを訪ねてきてくださったらしい。で、伊藤整氏の廻転書棚以上に印象強かったのが、入ってすぐの「奇妙なカフェ」であったのね。結局「カフェのコンセプトはよく分からなかった」のだけれど、小樽都通りに昭和8年開業し、いまも営業続けている喫茶店「光」を知り、興味を持って、けっきょく「光」から「さかい家」、それから、と小樽喫茶店巡りをしてしまったんですって。想像するに、担当記者さんは伊藤整「雪明かりの路」巡りをしてもらいたかったんだろう。で、とっ始めが「文学館」は、こりゃフツウだ。ただ、入ったのがウチだったからね。その後がフツウじゃなくなっちゃった。予定変更ね。 異論あるだろうけどね、コンセプトが分からない、って。「コンセプトがわかりやすいカフェ」「コンセプトのわかりやすいコーナー」「コンセプトのわかりやすい文学館」って、おもしろいかな?人によるかな?よけいなストレス起こさせるなよ、ってね。 「光」が出てきたついでに、「光」の現マスターに聞いた先代マスターの商売哲学の話。先代は、空になった客のコップに、水を注いでやったりしなかったんだって。頼まれない限りね。言い分はこうだ。「空になるたんびに水注いでやったら、客が時間の経過を気にするでしょ」「コーヒーなんて色つき水沸かしただけよ。それ売って商売なんて、おこがましいのさ」「わしが売ってるのはね、この場所と時間なんだ」。 で、こんな商売があり得なかったら、こんな場所もあり得ないのか、ってところにあるのが、いまのウチのスタンスね。そろそろ聞き飽きた? 1月9日(木) 最初は、ワタシもおっかなかったんだけど、今では堂々といえるよ。 きょう昼、前の同僚と会ってちょっと話をしたんだけど、トラブルってことをね。トラブルが起こることはいいことなんだ、って話だ。トラブルが起こって初めて組織に潜在していた矛盾が露出する。で、その対処としていちばんよくないのが露出しようとするその寸前で隠してしまおうとすること。とりあえず、事態を先延ばしね。三年な、長くても四年、この間何事もなければ、それでいいわけだ。でも、内在している矛盾は悪化こそすれ解決などするはずないな。って、抽象的な話じゃおもしろくも何ともないんだけどね。関係ないようで大いにあるのが、今朝もきたオヤジだ。 「文学館に妙になじんでるよね(笑)」。そーそー、ムカシの文学館じゃ考えられなかったですけどね。「禁止、はダメだな。いちばん安易だけど最悪。ひとつも解決しないからな」。そーそー、禁止は最後の選択ね。じゅうぶんに理由が説明できて、からの最後の選択肢。いま、文学館に入ってダメ、なんてダレにもいえないよ、だってあのオヤジが常連さんなんだから(笑)。こっちも知恵を絞らされますよ、転売禁止もね、役所風ゴム印じゃダメなんでね、オトヨさんの消しゴムハンコじゃないとさ、笑えないでしょ。 青春日記のメンバーと古本オヤジさんのあいだに入ってくるフツーの(笑)お客さん。ここで淹れてあげたコーヒーを、「夢」喫茶に持っていかれて、一時間ほど過ごされてました。実感はあるのね、こうゆうお客さんに小さな幸せあげてるんだ、って。 1月4日(土) ちょっとした工夫しまして、今まで文学館のなかでしか更新できなかったこのサイトが、いつでもどこでも更新できるようになりましたよ。iBookとピッチがあれば、日本中どこでもね。さらに工夫すれば世界中どこでもか。出張中でも日々更新ね。リアルタイムでお知らせできます。今年も、ユルむときはユルみますが、緊張せざるをえない局面も、必ずあり。で、この日記の唯一のポリシー。すべてオープンにいたしますよ。 前にも、ちょっと書いたことがありますが、昨年亡くなった遠藤誠弁護士の言葉、ワタシは忘れない。「差出人の名前のない手紙はね、私は開封しないでゴミ箱に捨てます」 で、改めて2003年も。この日記を書いているのは、市立小樽文学館の学芸員であるところの玉川薫、1953年8月5日福井市生まれ、男性、獅子座、B型だ。後半関係ないけどね。テレビ見てたら、ヘビ年B型は、2003年仕事運、絶好調なんだって。そうだといいですね。 今年もよろしくお願い申し上げます。 |