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文責/市立小樽文学館・玉川薫 |
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■9月29日 で、警察官になっても数学教師免許取得の志は捨てぬそうな。 几帳面な性格と見受けるのですが、肝心なことがスッポリ抜ける場面もままあり、スタッフのお姉様方に時折きびしい「指導」を受けておりました。でも全体としては「愛されていた」かな。 お姉様方もお帰りになり、事務室にトオダさんとオオスダ事務長、そしてJJ's Cafe のカウンターに私。 ピアノって何時からやってたの?「高校にはいってから」。!。「独学です。右手と左手と別々に練習した」。後でチバさんに聞いたんだけど、家にはピアノもなかったからキーボード(電池で鳴るヤツ?)にフセン貼って、みたいな練習してたんだって。 すごいね、のめり込むタイプかな?「テニスでは全道で優勝したんですよ」。ああ、それは知ってる。全国行ったんだっけ。「いや、そこで負けました」。そう。 画才があるのもね、正直驚いた。意外な側面を終盤で発揮するタイプ?遅いんだよね、そんな演奏初老のオヤジ達に聞かせてもさ。 ただ不思議だ。誰かが去るとき、ここのピアノが鳴る。コウジ君が小樽を出るときは「W田さんのガキ」がピアノ弾き始めたのではなかったか。 ウルシハラ君は、センチメンタルとはう〜んと遠いところにいる青年と見受けるのだが、だいたい半年早すぎるし、いきなり警察官、って、やや呆れるばかりなのだが。 なぜだ、このピアノ。やっぱり胸に沁みるぜ。いつかは見当もつかないけれどオオモノになると思うよ。健闘を祈る。 ■9月25日 全国の文学館のなかでは、ウチがいちばん「めがね」の民宿ハマダに近いとは思いますが、それが昨今のミュージアムの「焦り」に逆行しているのも否めない。 でもね、これで良いのだ。ほんとにウチのリピーターさんには「たそがれ上手」(「めがね」をご覧になってください)が大勢いらっしゃる。最近ときどきやってくる坊主頭の中学生、半日古本に読みふける若い女性、二日を空けずに古本の棚をのぞきにくるおジイさん。自分のノートパソコン持っていらしてJJ's
Cafe のイーサケーブルにつなぎ、熱心にメールチェックしてる男性(ジャズマンらしい)も、忙しそうではありますが、ここでそれをやってる、ってのがもう十分にたそがれております。 ひすいこたろうさんの「名言集」というのを本屋で立ち読みしたのですが、そのなかにあった保健室の先生のお言葉、何をこころがけておられますか、という質問に「暇そうにみえること」。「だって忙しそうにしてたら、誰も話しかけてこないでしょう」。 なるほど、名言。 ■9月21日 暑いのは嫌だ。汗かくのも鬱陶しい。 北海道の秋は短いからな。私はね、北海道というか小樽が嫌いではない。でも30年住んでどうしても馴染めない、物足りないことがひとつある。春と秋が短すぎる、というより、無いに等しいことね。とりわけ秋。なんだかなあ、あっというまに冬じゃんか。 けれど、「去りゆく夏」か。 当たり前のようなことに最近気がついたのですが、はやり歌って9割近くは失恋歌?「夏がゆけば恋も終わると、あの人はいつも言ってた」舟木一夫は古すぎるけど、「こんな夜は涙見せずに、また逢えると言って欲しい」サザンもすでに古いか。「悲しくて悲しくて君の名を呼んでも、めぐり来ぬあの夏の日」ユーミンもね。54歳のオヤジにはこれが限界か。 ■9月20日 毎年恒例、どうやらこうやら続けているこの文学散歩、大きな前提がそびえ立っております。一に中味充実させる。二に安い。 こんなことを書き始めたのは、ビンボーで有名な(それは自他ともに認めておられる)古本屋さん、スガヤさんが何年前かにお書きになったネット「日記」を、さっき偶然にみつけたからです。スガヤさんは、その年行った塩谷・忍路・蘭島・余市方面伊藤整文学散歩にぜひ参加したかった、と書いてくださり、大盛りニシン定食から始まりアユ料理、苺狩り、温泉旅館に宿泊、内外の伊藤整研究家多数同行、これで1万5千円という参加費にたいそう感激してくださった。 でも、何とか2泊3日。朝食夕食付き5万円台に抑えたいんだな。 その無理をしばしばムリヤリおしつけるJTBのマツモトさんにちらっと言ったら、さすがに言葉失っておられた。 最少催行人数、というのがありますね。あれに達せず、「残念ながら参加人員不足のため、中止となりました」に陥らないためには、「予約」に縛られなければよい。極端な話、参加者1名(私と館長は同行するから3名だけど)でも実施可能。 ということは往復の飛行機はS社しかないなあ。これで3万円。バスのチャーターなんてできないなあ。それじゃこれ。現地のご案内、我々だけでは限界あるか。でも満足なご謝礼用意できない。となれば、何といっても亀の甲より年の功(失礼!)。 最後はお宿。あの……、鎌倉近辺で二食付き一泊1万円以下、なんてあり得ます? あった!江ノ島目の前。「新江ノ島水族館」至近距離!国家公務員のための保養施設?今どき、こんなのあるの? というわけで、何とかなりそうです。「新水族館」見まくり、お寺お参りしまくり、歴史・文学、ついでに美術も味覚も堪能しまくりの3日間。実施日は11月半ばに繰り延べになると思いますが。 詳細、間もなく発表いたしますね。 ■9月16日 今どき素朴な女子大生。聞けば私の後輩ですが、「あの」。はい。「この文学館の使命は何ですか」。?。ええと、君は?「学芸員の養成課程で、文学館のことを調べようと思いました」。あの……、ここもう見たの?「いえ」。 コーヒー入れながら、私少々おカンムリ。「そういうことなら、そのパンフレットにだいたい書いてある。あのね。そういう用事で、こういうところにくるとき、どういうふうにする、って先生に教わらなかった?「いえ」。そりゃそうか。大学4年生、もう21歳?先生もそういうジョーシキから手取り足取り教えてはくださらない。 女子学生ほっぽっておいて外出、しながらも気になるんだな。21歳か、ウチの頼りない娘だって、あんなもんか。 そういや啄木が小樽に来たときと同じ21歳。もっとも啄木の非常識はも少しけた外れ。 今頃の学生は、と腹立ちながら、かえりみていかがだったか、我が身は。もう帰ったろうな。あの学生。と思ったら、古本コーナーを熱心に。あら、まだいたの?展示のほうも、ひととおりは見たの?「はい、とっても面白かった」。そう、そりゃよかった。私なら、私が学生だったら、イジの悪そうなオヤジに小言いわれたら、逆ギレむかっ腹立ててたな。オヤジの言ってることがマトモだって、わかってもね。 今頃の学生は……、私よりマシだったか。 ■9月12日 それでも、忙しくない、と言えばウソになります。10月13日まで、イベントだけでも9月14日「名作の時間」、15日「啄木と小樽札幌文学散歩」、16日「HFCコンサート」、18日「グランドピアノ運び」(こりゃイベントじゃないか)、29日「製本教室」、10月3日「山中恒さん講演会」、10日「加藤真一ジャズコンサート」、12日から企画展「町旅のすすめ―小樽探検日和」オープン、12日「李浩麗コンサート」、13日「啄木講演会と朗読とコンサート」。これでようやく一息、いや間もなく「鎌倉文学散歩」か。すんだらすぐに大古本市ですね。 忙しくしたくなければ、やらなきゃよろしい。やるかどうか決めるのは私だから。 愛読してやまない中川いさみさんのマンガに出てくる男、テンテコテンテコ舞いながら、のんきに寝そべるクマのプー太郎にこぼす。「君は暇そうでいいなあ、僕なんか忙しくててんてこ舞いだよ」。クマプーが答えます。「テンテコ舞うのをやめてみ」。男「あ、ほんとうだ。ウソみたいに暇になった」。 といいながら息切れ、溜め息。アタマも時折ぼうっとします。 そんなとき現れる100円ショップボックスみたい箱にびっしりマッチ箱を詰めた方。 この方がエンゼルマッチの他にどっさり持ってきてくださったのは、過去およそ20年のあいだに出来て、それと気がつかぬ間に消えていった喫茶店。私も気がつかなかったようなお店が大半だけど。「遠い昔の話は、正直ピンと来ないけど、ちょっと前のことは」。そうですね、実感ともない、しみじみします。「小樽喫茶店物語外伝パート2」決まりましたね。「ちょっと前まであったはずの喫茶店物語」。 何だかね。忙しいんだか、暇なんだか、やっぱり分かりません。 ■9月3日 かくして無事に用は済んだのですが、私は前に函館に来たときにも思ったことを思い出した(健忘症が進行してるからね)。函館には地図看板が少ない(と思う)。これをもってハコダテ人は、よそ者に冷たい、などと決めつけるのは間違っておりますが、公園のなかに立っている地図らしきものに嬉々として駆け寄ったら、渡島半島全体の観光地の案内板だった、なんてのはあんまりな(泣)。 強引な連想で、朝青龍騒ぎ。 ……。あのね、例えば(という論法もいけないとは思うのですが)、イチローが不行跡をしでかしたとします。それも言い訳できないようなね(朝青龍の場合はそれすら少し疑問なのだけど)。しばらく帰国、休養して出直してこい、と帰されたとする。 やめた。自分で書いててユーウツになってきました。 |