2003年9月26日

田 中  秀 幸

平成15年度冬学期特別講義(e-Learning

 

授業時間:金曜日14:40〜16:10

 

●タイトル:「情報通信技術と市民社会の変容」

 

●概要

 この特別講義プロジェクトは、NPO法人DCs地域情報化推進センターとの連携によって広く一般に授業を提供するプロジェクトを推進し、四日市大学の参加を得て、テレビ会議方式による講義とディスカッションによる<知の共有の場>を実験的に構築するものである。この試みでは、社会情報研究所教育部の学生に加え、広く一般の参加も募りながら、開かれた教育空間のあり方を探ることも目指している。

 本講義の狙いを簡単に述べれば次のとおりである。近年のインターネットの爆発的普及やITのユビキタス化は市民社会のあり方を大きくかえようとしている。例えば、情報化の進展により、グローバルな規模と同時にローカルな規模での経済システムが変動し、公共セクターと民間セクター、国際経済と地域経済の関係が変化しつつある。また、パソコンやインターネットの普及が個人の情報行動を変えつつあるとともに、従来は、マスメディアの領域とされていた多くの活動が、個人によっても日常的に容易に行うことができるようになっており、メディア・システムが変容しようとしている。法を中心とする社会規範のあり方も変わりつつあり、デジタルネットワーク社会を支えるバックボーンとなる法規範の新たな姿が求められている。さらに、情報ネットワークの浸透は、環境、人権や平和などを巡る市民運動のあり方にも大きな変化をもたらしている。以上のとおり、情報通信技術の発達と普及により、個人が「市民」として成熟していくための環境が整いつつある。

 本講義では、社会情報研究所スタッフを中心とするアカデミックな視点からの講義をもとに、講師−受講者間でディスカッションを展開していくことにより、以上の問題意識に照らしながら、これからの市民社会について考えて行く予定である。

 

●講義日程

2003年

9月26日 イントロダクション[田中秀幸助教授]

10月10日 ユビキタスネットワーク社会に向けた情報通信政策[岡崎助教授]

10月17日 電子自治体が目指す地域社会[須藤修教授]

10月24日 情報化社会と人権[濱田純一教授]

10月31日 情報通信技術を活用したまちづくり[田中秀幸助教授]

11月7日 メディア・リテラシーをいかに身につけるか[水越伸助教授]

11月14日 新しいメディアと市民運動[吉見俊哉教授]

11月21日 情報セキュリティを巡って [田中秀幸助教授]

11月28日 インターネットによって変容する個人の情報行動[橋元良明教授]

12月5日 コミュニケーションとインターネット[石崎雅人助教授]

12月12日 サイバースペースの表現の自由[山口いつ子助教授]

2004年

1月9日 ネット世論とナショナリズム[北田暁大助教授]

1月16日 グローバリズムと情報ネットワーク[姜尚中教授]

1月23日 まとめ[田中秀幸助教授]