ミニバラの接ぎ木 スタンダード作り
最終更新2009年10月19日
ミニバラのスタンダード仕立ては、台木の養成が容易、目の高さで作業できる、活着率が高い、接木後短期間(最短3か月)で観賞できる、軽便な支柱でも風に耐える、黒点病が少ない、とメリットが多いものです。
なお、ミニ以外、スタンダード以外の接ぎ木、2品種接ぎも同様です。実生台の場合、台芽が出てこないように、根首に接ぎます。
| 台木養成 トゲナシノイバラを2004年2月早々から挿し木。 下部から台芽が出ないように、台木の芽は、頂上部以外は挿す前にえぐり去っておく。えぐり去りは、挿し木直前にやったが、挿して地上に出る部分については1週間以上前に済ませておくほうが、挿し穂からの蒸散が少なく、望ましいはず。 |
台木用挿し穂を得るための親木。07.5.12の状況。曲がらないように誘引する。 | 07.2挿し木の07.6.6状況 | |
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芽接ぎ
同年10月〜05年2月に変形一芽腹接ぎ。穂木の側面を薄く削ぐので、フォルケット接ぎに近い。 湿度保持のために、10cm四方に切ったポリエチレン布を術部に巻いて、上下をきつめに縛ります。
発芽・養生
05年春の発芽養生状況を画像に。接木の成功は、接木作業自体に加えて、発芽後の養生によって決まる。直植えで自由に根を伸ばした台木が、接がれた芽に勢力を集中してくれるように、余分な台芽は、かきとる。
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2004秋〜05春接ぎ木、07夏接ぎ替え
A株=コーヒー・オーベーション 'Coffee Ovation' ・・・ 2004.10.15接木(10.11採穂)→進呈済み B株=モンテローザ・フォーエバー ''Monte Rosa Forever' ・・・接木時期はAに同じ→進呈済み C株=カレンダー 'Calender'(登録品種*9284) ・・・2004.11.7接木(当日採穂) →進呈済み D株='ナナコバラ'か・・・2005.2.23接木(当日採穂)。 無農薬では黒点病に弱いので、07.7.19にYSさんからの ドミノ・オプティマ 'Domino Optima'に接ぎ替えた。 ・・・2007.7.19接木(7.17採穂) 新台木1本を含め、4芽(2×2)接ぎ、活着したのは1芽で、下部だけ癒合。 07.9.7初開花 |
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| D株 05.5.23初開花 | 左の樹姿 | Domino Optima 2008.6.1 |
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| 接ぎ芽が伸びそうになり、縛りを緩くした。C株2005.3.21 | 接ぎ芽が少し伸び始めたら、上部だけの縛りとし、ポリ布をスカート状に。B株 2005.3.21 |
接ぎ芽が展開しかかったので、覆いを除去した。上部台芽を、見つけ次第欠き取る。 A株 2005.3.21 |
伸び始めた接ぎ芽は、風害などで台木からはずれやすい。この失敗を防ぐため、残してある台木上部を支柱的に利用して縛る。これにより、風害を防げる。 A株 2005.4.7 |
| 05.5.28の状況 D株は、ベビーマスケラードの樹に桃覆輪ノイバラ(香りも)を咲かせた感じ。 | |||
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| 'Coffee Ovation' | ''Monte Rosa Forever' | 'Calender' | 'ナナコバラ'か(拡大可)※ |
| 2009.10.19接ぎ | ||||
| ラビリンス(淡青紫色)3年台に | ライズンシャイン(クリーム色)1年台に |
台芽が出ないスタンダード台木の養成〜接ぎ木〜養生
| 1年め | 2月早々までに | 挿し木か実生・・・トゲナシノイバラ |
| 2年め(ミニ以外用は3年め以降) | 7月 8月中下旬 同 9月中旬〜10月下旬 |
誘引・・・シュートを支柱でまっすぐに 摘心・・・土中20cm+好みの台木長さ+頂点2〜4芽=摘心部分までの全長 芽抜き・・・最上部の2〜4芽を残して、えぐり取る。土中に挿し込まれる部分は、特に確実に。 挿し木・・・垂直に、土中には20cmくらい入れる。翌年2月早々も挿し木可。 |
| その翌年 | 6月〜10月 | 芽接ぎ・・・一芽腹接ぎ、フォルケット芽接ぎ、又はこれらの中間。 6月〜8月はT字芽接ぎ(観音開き芽接ぎ)も可能。 |
| さらに その翌年 | 2月 1月末〜3月上旬※ 3月〜5月 6月 |
台木剪定・・・側枝を基部から 芽接ぎ・・・前年に活着しなかったものなどに、一芽腹接ぎ、フォルケット芽接ぎ、又はこれらの中間 仮結束(バラのスタンダードの場合は省略可)・・・台木の上部へ。あわせてその部分の台芽かき取り 台木剪定・・・接ぎ木部分のすぐ上で。同時に支柱へ結束。 |
参考図書 次の記述を参考にして実施したのが上記です。
『接ぎ木のすべて』町田英夫
編 誠文堂新光社刊 1978 この中の、主に『果樹を接いで50年』蔵方英蔵 筆
『バラの繁殖法 バラの芽つぎとスタンダード作り』松島
進 著 高陽書院刊 1958
※P.67〜74にフォルケット芽接ぎについて記載されている。「…バラでは…埼玉では1月末〜3月上旬が好期」とある。
図解は四つあるが二つは同じ図。ミスプリントと思われる文も散見される。台木の削り方(枝は基部近くで予め剪定、削いだ樹皮の上半分をカットするなど)、縛り方のと、芽の削ぎ取り方(上下どちらからも可、隋除去、下部を45度にカットなど)のと、台木用挿し木を図解している。
バラなどは芽の側を削ぎ取ったもので可だが、柑橘、枇杷、柿は、芽の反対側を浅く削いだ接ぎ穂だけが活着している。この接ぎ方は、台木の削り方は腹接ぎと同じだが、穂木裏側を全面的に削いで密着させる点で、上記フォルケット芽接ぎ(Forkert
method)に近い。
接ぎ木の仕方には、接ぐ人それぞれに考え方の違いや個性に基づく違いがある。名称も、穂木に着目したり、台木に着目したりで、混乱しているように思う。