教育関係報道(各新聞社の記事のスクラップです。)

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(毎日新聞の記事は1週間ほどで消滅します)
8月31日 大学院は最多、学部は微減来春の国立大入学定員
文部科学省は30日、4月から法人化した国立大の来年度の入学定員をまとめた。総数は、4年制学部が9万6485人で前年度に比べ40人減る一方で、大学院は1248人増の5万4889人と過去最多を更新する。  18歳人口の減少や国の大学院重点化政策の影響で、4年制学部の定員は11年連続の減少となり、大学院は1957年度以降増え続けている。  大学院は、修士課程の720人、博士課程の113人増えるのに加え、来春新設される13の専門職大学院の分として415人増える。  専門職大学院のうち、北海道大と東北大の会計系、東大の原子力、九州大の臨床心理分野は国立では初めて。
8月30日 知事会の義務教育費削減案に強く反発 森前首相
森喜朗前首相は29日のテレビ朝日の番組で、全国知事会がまとめた義務教育費国庫負担金の削減案に対し「何から何まで総務省が書いたものだが、この人たちに教育の根幹に触れることまで決める権限はない」と述べ、強く反発した。  森氏は「(教育政策を)すべて県に委ねるなら教育の権限は文部科学省ではなく総務省になる。そういう大事なことを議論していないのが問題だ」と指摘。「地方分権、財源移譲という議論が先行してはいけない」と述べた。(コメント 省庁間の権限の問題ではないでしょう)
8月29日 [校内暴力]「子供に『結果責任』も教えるべきだ」 8月29日付・読売社説(1)
二学期のスタートを前に、気になる統計が発表された。公立小・中・高校で発生した校内暴力、いじめなどに関する文部科学省の調査結果である。  それによると、昨年度、校内暴力は三年ぶり、いじめは八年ぶりに増加に転じた。  校内暴力は前年度比6・2%増の約三万千三百件だった。うち小学校での発生は千六百件だが、前年度比で「対教師暴力」が四割、「児童生徒間暴力」が三割、「器物損壊」も二割伸びている。文科省では「最も深刻に受け止めるべき数字」としている。  暴力の低年齢化傾向がうかがえる。長崎県佐世保市の小六女児による同級生殺害事件も、その延長線上で起きた事件だったと言えるだろう。  何が数字を押し上げたのか。文科省は「同じ子供・グループが暴力を繰り返す傾向がある」「忍耐力に欠け、人間関係作りが苦手で、突発的、短絡的に暴力に走る子が増えた」などを挙げている。  対策として、二年前から、個別事件ごとに警察、児童相談所、PTAなどで組織する「サポートチーム」を作って対応する方式を、全国に広めつつある。  そうした対応は、もちろん重要だ。だが、同時に、自分のした暴力の「結果責任」を、きちんと認識させる教育も必要なのではないか。  校内暴力事件を起こした子供のうち、退学・転学、出席停止、校長による訓告などの“処分”を受けた小学生は一昨年度で1・4%、中学生は2・6%にとどまった。警察の補導、児童相談所送りなどの措置を受けた小学生も2・3%、中学生は7・6%どまりだ。  義務教育の場で、強い措置をとる際には、正確な実態把握と、子供の更生にも配慮した慎重な対応が求められる。しかし、暴力の繰り返しで指導の限界を超えるような場合、毅然(きぜん)とした対応の方がむしろ効果的なことも多い。  いじめの件数は、前年度比5・2%増の二万三千三百件だった。伸び率では小学校の6・9%が中学の4・1%を上回る。小学校の一割、中学の四割、高校の三割で、いじめが起きていた。  気がかりなのは、いじめの被害者が転校などで学校を去るケースが増えていることだ。特に小学校では、五年前の七十七人から百三十六人にまで増えた。一方で加害者への「出席停止」措置は三十七件どまりだ。加害者が被害者を学校から“追い出す”現状でいいのか。  夏休み明け、子供一人一人の様子をじっくり観察し、問題行動の「芽」を摘み取る努力を、教師に求めたい。
8月28日 義務教育の財源保証が必要 国庫負担堅持と文科省
 河村建夫文部科学相は28日、北海道旭川市で開かれた「日本PTA全国研究大会」であいさつし、三位一体改革で廃止・削減の対象となっている義務教育費国庫負担制度について「義務教育は国家百年の大計であり、財源とともに保証されなければならない。機会均等を守り、高い教育水準を維持することは国の責任」と述べ、堅持する考えを強調した。  全国知事会が三位一体改革案で中学校分約8500億円の削減を盛り込んだことについては「教育を任せてほしいという知事の思いは否定しないし、地方分権を進める流れに逆らうつもりは全くない。しかし熱意に任せるだけでいいのか」と指摘。「廃止すれば、財源の保証機能が失われ、多くの道府県で必要額に見合う財源が確保されずに地域間格差が生じる」と強く批判した。
滋賀県警が非行防止教材 全国初、少年課が作る
滋賀県警はこのほど、各学校で教諭が生徒に非行防止教育を行うための教材を作製、県内すべての小、中、高校に配布した。教諭が生徒に教えるための教材を警察が作製するのは全国で初めてという。  県警は以前から警察官が学校を訪問して非行防止教室などを開いているが、1年間で県内すべての学校を回るのは難しく、警察官の代わりに教諭に非行防止教育をしてもらうと、県警少年課が作製した。  教材のタイトルは「あじさい」。A4判、14ページで、小学5年生用、中学1年生用、高校1年生用に3種類用意し、県教育委が監修した。万引きと喫煙(小学生用)、自転車盗とシンナー(中学生)、初発型非行と覚せい剤(高校生用)について、イラストなどを使って問題点を指摘。一問一答形式にして意見を書き込むスペースを設けるなど、子どもが罪の意識を持つように工夫している。県警少年課は「道徳の時間などを利用して使って欲しい。教材は毎年更新したい」としている。
小学生の校内暴力、昨年度1600件児童間が半数超す
文部科学省は27日、03年度に公立の小学校内で児童の起こした暴力行為の件数が前年度比27.7%増の1600件にのぼったとする調査結果を発表した。97年度に統計を取り始めて以来最悪の件数になる。公立の小中高全体の校内暴力も3年ぶりに増加に転じ、同6.2%増の3万1278件だった。文科省は長崎県佐世保市で小学6年生が同級生に切られて死亡した事件も踏まえ、「憂慮すべき事態で、感情の抑制についての指導を強めたい」としている。  文科省によると、小学校の各校から児童について「忍耐力がなくなっている」「抑制できずに感情を爆発させてしまう」などの報告がある。他の児童とのけんかの仲裁に入った担任教師の顔をいきなりなぐる(小4男子)例や、同一の児童や集団が問題行動を繰り返すケースも見られた。  小学生では児童間の暴力が最も多く854件(前年度比32.0%増)。器物損壊477件(同18.1%増)、教師に対する暴力が253件(同39.0%増)と続いた。  学校外での暴力は、中学・高校が減少して全体で前年度比4.6%減の4114件だったのに対し、小学生は同26.4%増えて177件だった。  小中高全体で、校内と校外を合わせた暴力行為の発生件数が増えたのは26府県。1000人あたりの発生件数でも28府県が増加していた。特定の府県で急増する傾向が目立ち、小学生では前年度に比べ神奈川県が8割、大阪府が4割の急増ぶりだった。  いじめの発生件数は、公立校全体で8年ぶりに増加して同5.2%増の2万3351件。全体の約2割にあたる7860校で起きた。そのうち、小学生は6051件で前年度より6.9%増えた。学年が上がるほど増える傾向にある。  小学校で最も多かったいじめの態様は「冷やかし・からかい」で全体の約3割だった。03年度中に小学校で起きたいじめのうち87.6%は年度内に解消したという。  公・私立高校の中退者数は前年度から7630人、8.5%減り、82年度の統計開始以来最少だった。
教育力高めよう…文科省が来年度、大学院に財政支援
研究者を養成する大学院の教育力を高めようと、文部科学省は来年度、教育面で優れた大学院を財政支援する「魅力ある大学院教育イニシアチブ」をスタートする。  部レベルの「特色ある大学教育支援プログラム」を大学院に広げるもので、来年度予算の概算要求に200件分、121億円を盛り込んだ。新事業は、若手研究者に求められる資質・能力を組織的、体系的に身につけさせる教育プログラムを支援するもので、専攻ごとに学長が申請する。  1校から複数の申請も認め、1件当たり年間1000万―1億円を交付する。
「あと3回出場」数学日本代表チームが文科相にメダルの報告
中高生が数学の難問に挑む国際数学オリンピックで、金銀のメダルを獲得した日本代表チームの6人が27日、文部科学省で河村建夫文科相にメダルの報告をした。  日本チームの金メダルは、早稲田実業高(東京都)3年の清水俊宏さん(18)、灘高(神戸市)3年の西本将樹さん(18)の2人。銀メダルは筑波大付属駒場高(東京都)3年の入江慶さん(17)と同校2年の栗林司さん(16)、武蔵高(東京都)3年の松本雄也さん(17)、高田中(津市)3年の片岡俊基さん(14)の4人。  金メダルの西本さんは「2時間考え抜いた問題もあった。金メダルでよかった」と報告。中学生の片岡さんは「高校生になっても、あと3回出場してメダルを狙いたい」と話した。  同オリンピックは今年で45回目。7月にアテネで開かれ、85の国・地域から約500人が参加した。
8月27日 「ジェンダー・フリー」男女平等教育で使用せず都教委
 東京都教育委員会は26日、一般的に「社会的・文化的な性差の解消」という意味で使われる「ジェンダー・フリー」について、「男らしさや女らしさをすべて否定する意味で用いられていることがある」として、「男女平等教育を推進する上で使用しないこと」との見解をまとめた。近く、都立学校長や区市町村教委に「『ジェンダー・フリー』に基づく男女混合名簿を作成してはならない」と通知するが、「学校現場での配慮を求めるもので、混合名簿の全面禁止ではない」と説明している。  都教委は男女共同参画社会の実現に向け、男女を問わずに五十音順に名前を並べる男女混合名簿の導入を推進し、今年4月時点で▽都立高(全日制)83.9%▽公立中42.9%▽公立小81.6%が使用している。  「ジェンダー・フリー」をめぐっては内閣府が今年4月、「条例などを制定する場合にはあえて使用しない方がよいのではないか」との考えを示している。
小中連携、授業の課題めぐり検討宇治の3校が合同研修会
京都府宇治市で小中学校連携に取り組む広野中と大久保小、大開小の合同研修会が26日、宇治市の生涯学習センターで開かれた。3校の教員約100人が、授業の課題や学力の現状を話し合った。  3校は宇治市教委の指定を受け、2002年度から本年度まで3年計画で小中連携にあたっている。「広野中学校区ビジョン推進委員会」を組織し、情報の共有や授業の研究をしている。  研修会では、3校の学年ごとの偏差値の推移やアンケート結果などが紹介された。  広野中の柴野芳彰教諭は両小学校に出向いて授業をしている経験から「児童の生の感想を聞いて、授業のやり方を変えていきたい。丁寧な授業とは何なのか、もっと具体的に考えていかなくては」と話した。 また、国語を担当する大久保小の西山弘美教諭は「子どもたちは自由に自分の考えを述べることはできるが、テーマに沿って聞かれると話せなくなる子がいる。子どもも教員も幅広い知識が必要」と提案した。
ネットと子供: ネットのリテラシー教育を
◇◇元小学校校長でネーチャーエバンジェリストの杉原五雄さん
 今年3月まで東京都渋谷区立中幡小学校の校長だった杉原五雄さんは「畑と英語とコンピューター」をスローガンにユニークな学校経営を進めた。退職後は自らの経歴を生かして、自然体験のコーディネートなどをするネーチャーエバンジェリスト(自然体験伝道師)を名乗っている。早くから家庭と教室をネットで結ぶなどユニークなIT教育を行った杉原さんが現状をどのように見ているか話を聞いた。【柴沼 均】
 −−佐世保事件は小学生が起こした事件ということで、社会にショックを与えました。杉原さんはさらに犯罪が低年齢化するとみているそうですが。  杉原さん  10歳児でも同じような事件が起こしうると見ています。そもそも、親は学校について勘違いし、子供のことのすべてをやってくれるところだと思っています。子供にとって担任は神様のようなものという神話もまだ生きています。朝、出掛けにけがをした子供に親が「保健室でみてもらいなさい」といったという話があるくらい、何でも学校まかせ。教員にもそのような意識が残ってます。  その典型が給食と林間学校です。本来食事は家が作るものだし、夏休みに自然を体験させるのは家庭の責任です。(給食が始まった終戦直後とは違い)日本は豊かになったのに、日本全体が、親を働きやすいようにすることばかり考えて、子供のことを考えていない。米が余ればご飯給食を始めたり、政策のゆがみをの付けを学校に回している。  家庭での基本的なしつけが行われなくなって、地域での教育力がどんどん落ちています。善悪のグレーゾーンも広がっている。こうした中で子供を育てることを、大人が自分たちの責任なのだと真剣に考えなければ、学校の対応にも限界があります。そういう状況なのに、何か事件が起こるとすべて学校のせいになり、家庭がどのようなしつけをしてきて、どのような生育環境にあったのかなどは報道もされていません。  −−事件が起きると、教育委員会は再発防止などの指示を出しますね。  教育委員会からマニュアルなどがきて、学校でそれを確認します。しかし、それが知恵を結集したマニュアルならともかく、想定外のことが起きたら対応できないような、その場限りのものが多いんです。マニュアルを覚えるだけではなく、本能的に子供を守ろうとする意欲が教員に育たなければだめです。国や教育委員会からの調査の対応、マニュアルづくりに追われて、肝心の指導の時間がなくなるというような本末転倒の事態も起きています。  −−佐世保の事件後、ネットは子供によくないもの、危ないものという雰囲気も生まれていますが。  杉原さん  インターネットぐらい民主的な道具はありません。昔は、情報は上からの一方通行だったのが、ネットで双方向となりました。ただ、日本ではネットはテレビの延長みたいに考え、悪いわけがないという神話があります。テレビの教育番組をみて子育てするみたいにネットで子育てする時代もくるでしょう。道具として使えますが、負の部分を考えないとならない。  フィルタリングソフトや大手プロバーだーが提供している子供向けのサイトも、ただそれだけでは役に立ちません。たとえば、数年前、学校でフィルタリングソフトを使ってインターネットへのアクセスを規制しようとしましたが、検索の方法を知っていれば、規制は外せました。それに子供向けに制限をかけた検索機能を使うと、「米」というような基本的な用語で検索しても、表示される数が少なくて、あまり役に立ちませんでした。  佐世保事件では掲示板での悪口が原因と報道されましたが、昔も交換日記があり、悪口を書くこともあったんです。交換日記は当人立ちの間だけですが、ネットだと何人もの人が見ることができつので、すぐ広まります。それだけでなく、ITの魅力、魔力といいますか、直接伝えるよりもメールや携帯を使ったほうが格好いいという風潮が子供たちの間に生まれています。正しいコミュニケーションのとりかたを教え、ネットへのリテラシーを身に付けさせなければならない。
 −−学校ではリテラシーを教えないのですか
 杉原さん  リテラシーという言葉をどれぐらいの教員が知っているかは疑問ですが(笑)、「ネットを使うときに他人の悪口を書いちゃいけない」とかもちろん指導します。しかし、教師の悪いくせで、教師がいったことを子供は守ると思ってしまう。単に言葉で教えるだけではだめで、子供に(必要性を)体験させなければなりません。  そもそも、文部科学省の調査で6割がITを教えられるとういう結果が出たそうですが、ウェブを見ることが出来る、編集ソフトを使えるといった程度の人が多いのではないでしょうか。授業ではネチケット、セキュリティーといったことを教える教師より、子供にホームページを作らせる教師のほうが人気があります。
 −−教師はIT教育の研修を受けないのですか。
 杉原さん  渋谷区で研修の担当になったことがありますが、IT研修は任意で、強制ではないんです。やる気のある先生は受けますが受けない人も多い。研修内容も学級通信の作り方講座を半日か1日やるんですが、セキュリティーやネチケットもその時間内で教えなければならないんです。
 −−国はすべての教室をインターネットに接続できるようにと計画しています。
 杉原さん  すべての教室で使いこなすまでにはならないでしょう。かつて、視聴覚教育の充実がいわれ、大手家電メーカーから何百万円の機械を購入しましたが、1回も使っていない学校もある。売り込んだメーカーも反省すべきですが、国が言ったら学校や教育委員会が横並びという体質は当時と変わりません。図書室の本の貸し出しのように、便利な機能を簡単に覚えるだけで使えるなら普及するでしょうが、自分たちでやりかたを考えなければならないと、失敗を恐れて停滞しちゃう。意欲のある教師しか使いこなせないでしょう。
 −−学級にインターネットは必要ないのですか。
 杉原さん 必要だと思います。私は5年前、企業と組んで、家庭と学校をネットで結ぶ実験をやりました。家庭のテレビで学校の情報が見られるようにして、「1日1回は学校のホームページにアクセスしましょう」と呼びかけました。狙いはペーパレスです。学校から家庭には紙のお知らせがたくさん行きます。でも読まないうちに捨てる親もいます。ネットで結んで資源の無駄を防ぎ、連絡体制を構築しようということでした。しかし、時期が早すぎたのか成果が出なかった。
 −−中幡小のスローガンは「畑と英語とコンピューター」だそうですね。
 杉原さん  畑は自然体験です。学校の菜園をみんなで一緒に耕すことから生命の尊さや自然を愛する豊かな心が育つ。長野県の廃村に宿泊し、ドングリを育てるプログラムを始めました。ここではお互い助け合わないと食事もとれず、どう協力すればよいのか体験できる。  英語は国際理解の道具です。英語の補助教員を入れ、モンゴルの人や国連機関に勤める人などに学校へ来てもらいました。こうした活動から子供が学校でとれた作物を売って、ユニセフに寄付したいといってきたこともあることもありました。  コンピューターもあくまで道具として使いました。たとえば子供たちが自然体験の前に、かいこの育て方を調べるとか、植物の種類を調べるなどしました。この3つのバランスが取れるようにしました。
8月26日 「就職、一生面倒みまっせ」兵庫の大学、新設学科で実施
卒業後も一生、就職活動を支援します――。兵庫県の大手前大学が来年4月、社会文化学部(同県伊丹市)に新設するキャリアデザイン学科(定員115人)で、在校中はもちろん中高年での再就職についても相談、あっせんする「生涯キャリアサポート」事業を始める。卒業後の再就職を長期にわたり支援することを売り物にして、「大学全入時代」に生き残りを図る。  新学科は就職などの相談を受けるキャリアコンサルタントを養成するため設立される。就職支援会社のライトマネジメントコンサルタンツジャパン(東京)と提携した。希望者には学部のキャリアサポート室に登録してもらい、卒業後に転職が必要になった場合、向いている職業探しや企業紹介をする。費用は卒業後数年間は無料で、その後は本人も一部を負担する。  当面は同学科だけを対象にしてノウハウを蓄積し、最終的には同大の全卒業生に広げる計画だ。  文部科学省は「卒業後まで就職の面倒をみる大学の試みは聞いたことがない」としている。
「母親『がん』の人、手を挙げて」校長が無神経発言
川崎市立中学校の校長が今年2月、運動部の男子生徒7人に「この中に、母親ががんの生徒がいる」と述べ、その生徒にほかの生徒の前で挙手させていたことが、25日わかった。家族の病気というプライバシーに配慮を欠いた行為に、川崎市教委は近く校長を戒告の懲戒処分とする。  関係者によると、生徒たちが所属する運動部で顧問の男性教諭による体罰が明るみに出たことから、校長は2月10日、体罰を受けた7人を校長室に呼んで直接事情を聞いた。  校長はこの際、「この中に、母親ががんを患っている生徒がいる。その親子のためにも、全国大会を目指して頑張ってほしい」などと話した。さらに、校長は「母親ががんの生徒はだれ」と挙手するように求め、生徒が手を挙げたという。  母親は同16日、学校を訪れて校長に抗議した。校長は謝罪したが、「(がんを)告知されて、よく大丈夫でしたね」と問いかけてきたという。  母親は「(校長の言葉に)ショックで頭が真っ白になった。個人の病気について軽々しく口にするのは許せない。挙手させたことも、がんのことを息子が知らなかったらどうするつもりだったのか」と憤っている。  校長は3月、運動部顧問の体罰の監督責任を問われて戒告処分となった。今月24日、「病気のため」として入院している。
8月25日 運動会のピストルで難聴に大阪市に7百万円支払い命令
運動会で、スタートの合図のピストルを至近距離で鳴らされ、難聴になったとして、大阪市都島区の市立小学校に勤める管理作業員の男性が、市に900万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、大阪地裁であった。小見山進裁判官は「人が込み合う場所で発射したのは教諭の過失だった」と認め、市に約755万円の支払いを命じた。  判決によると、男性は00年10月の運動会の記録用の写真撮影を担当。棒引き競技で、約1.2メートル離れた場所から教諭がピストルを鳴らした。ピストルの使用説明書には、周囲から1メートル以上の距離を置くよう書かれているが、小見山裁判官は「一般的な目安に過ぎず、人がいない場所で鳴らしても差し支えなかったはずだ」と指摘した。  男性は急性音響外傷と診断され、自律神経失調症にもなった。01年8月にはベッドから起きあがった際にめまいを起こして床に転落、首などを負傷した。小見山裁判官はこれらも「因果関係がある損害」と認定した。  男性は現在も難聴や耳鳴り、睡眠障害が続いているという。  大阪市教委事務局は「今後については判決内容を検討したうえで考えたい」との談話を出した。
小中事務職員の昼食時間なし 県監査委が改善勧告
兵庫県内の多くの公立小中学校で、事務職員の休憩時間が午後四時ごろまでなく、学校規則上、昼食時間も取れないことが、二十三日までに明らかになり、兵庫県監査委員は同日、県教委に対し二〇〇四年末までに改善するよう勧告した。  明石市の男性二人による住民監査請求で判明した。  男性らは、姫路市立小学校の事務職員について、休憩時間が午後四時から四十五分間とされているにもかかわらず、実際には午後零時四十五分から昼食のための休憩を取っているとして、「現状では勤務時間内の昼食で、人件費の不当な公金支出にあたる」と必要な措置の実施を求めた。  県教委によると、多くの学校は子どもが下校する放課後に教職員の休憩時間を設定。教員は教室で給食を食べるが、これは給食指導の職務扱い。事務職員は仕事の合間に、短い時間で昼食を取っている。  労働基準法は、休憩時間は一斉に取ることを原則としており、県教委は「服務監督権者である市町教委と調整しながら、適切に対応していきたい」。  一方、学校関係者からは「休憩は規則通りに行かないのが実態。また、昼食時間を規則で定めると、来客者の対応などに影響が出る」と懸念の声も出ている。 (コメント いわゆるお役所仕事せよとのことかな?)
8月24日 来春のセンター試験 、7科目以上が全学部の7割に
国公立大の来年度入試の大学入試センター試験で、「5教科7科目」以上を課す大学は105校379学部にのぼることが24日、文部科学省のまとめでわかった。7科目以上は今年度入試より14大学35学部の増加。全549学部の69%を占め、学力低下対策として科目増を導入する流れが目立つ。  科目増は、ここ数年主流だった「5教科6科目」から、地理歴史・公民か、理科のいずれかを2科目にする。7科目以上を課すのは、03年度入試の113学部から3倍以上に増えることになる。特に、国立大学は9割以上の77校で実施し、募集人員のうえでも定員全体の75%(7万2349人)に7科目以上を課す。  受験生の個性を重視して判断するAO(アドミッション・オフィス)入試を導入する大学は、9大学15学部増えて38大学101学部となる。新たに加わるのは福島大、愛媛大、横浜市立大など。
各地の祭り映像をネット使い配信総務省、学校で活用
総務省は二十三日、全国各地のお祭りなどの映像を二〇〇五年度からインターネットを使って配信、紹介する方針を決めた。国際交流や学校教育のほか、地域活性化に向けた活動に活用してもらう。来年度予算概算要求に関係経費を盛り込む。  配信するのは、お祭りや演劇などの伝統行事・芸能や、伝統工芸といった地域に昔から伝わる文化。映像は市町村から募集、ネット上に開設するポータル(玄関)サイトに収録。一つのサイトで日本各地の伝統文化の映像が見られるようにする。
8月23日 和算資料を無料公開東北大付属図書館
江戸時代に発達した日本古来の数学「和算」のおもしろさに接して、数学が好きになって欲しい−−。東北大学付属図書館が、ホームページで和算資料の無料公開を始めた。同大図書館は、日本に現存する和算資料の約3分の1を所有する「宝庫」。「ねずみ算」などは大人も楽しめるそうで、アクセスしてみてはどうでしょうか。   和算は、かけ算、わり算、両替などの際に使う実用的な計算方法だったが、江戸時代に関孝和など優秀な数学研究者が出て、学問として確立された。伊能忠敬の日本地図作製に使われた測量技術や、治水など土木分野にも応用された。一方、数が急速に増えていく「ねずみ算」のような遊びや、そろばんの普及などもあって、民衆の間に広まった。   しかし明治以降、軍事や科学技術の基礎となった西洋数学に取って代わられた。ただ、このところ理数離れが進む中、教育現場で生徒の興味を引く教材として注目されるようになった。   そうした和算関係資料は、同大図書館の初代館長で東北帝国大学(現東北大)教授の林鶴一が、和算研究の第一人者であったことなどから、東北大に多くのコレクションが集まったという。林教授は関孝和が興した「関流」の継承者でもあった。所蔵和算書は1万8千点で全国一という。   同大図書館で和算のデータベース化を行う米沢誠さんらは、昨年からマイクロフィルムによる保存を進め、これまでに全体の4分の1の電子化を済ませた。ホームページ上では、「ねずみ算」や「入れ子算」など、挿絵をふんだんに使い、パズルの要素も含んだ出題をして、楽しんで学べるよう工夫している。   これまでは、貴重なコレクションの存在を聞きつけた愛好家や研究者が図書館を訪れ、書き写したりカメラで撮影したりしてきた。これからは簡単にアクセスできるようになる。米沢さんは「和算は明治に入り忘れられてしまったが、研究の余地がまだまだある。日本が誇るべき文化を見直すきっかけになってくれればいい」と話している。   東北大学付属図書館のホームページのアドレスは、 http://www.library.tohoku.ac.jp/。同大図書館は10月31日にデータベース化を記念したシンポジウムと講演会を開催する予定。この件の問い合わせは、電話022・217・5911。
8月22日 続く大学生の数学力低下、将来の先生は特に深刻
大学生の数学の学力は低下を続け、なかでも教員養成系大学では深刻なことが、日本学術会議の数研連数学教育小委員会(委員長=浪川幸彦・名古屋大教授)が行った教員へのアンケートでわかった。  一方で、学力が改善したと回答した大学もあり、大学間格差の広がりも明らかになった。  調査は昨年5月、数学系教員がいる全国の大学に、学部単位で実施。学生の計算力や思考力、応用力など11項目の学力について、日本数学会が1990年代半ばに行った同様の調査と比較、「向上」「変わらず」「低下」「不明」の4つから選んでもらった。  回答134件を国立・私立理数系、工学系、教員養成系などにタイプ分けして分析。その結果、11項目のうち9項目で学力低下が指摘され、論理的に説明する表現力や、数学会の調査で指摘されなかった計算力の低下が著しかった。  国公立の教員養成系大学は群を抜いて数学の学力低下が顕著だった。その理由として、「必ずしも教員免許を取らなくてもすむ制度になり学習意欲が減退した」「数学など専門教科の単位が減り、軽視されている」ことなどが挙げられ、初等中等教育のレベル低下を憂慮する声が多かった。  一方で、旧帝大系など規模の大きい総合大学では、学力の変化はないという回答が最も多かった。数学教育改革に力を入れる大学では、学力が改善したと答えたところもあった。  浪川教授は「各大学が結果を真剣に受け止め、改革を行うことが必要」と話しており、小委員会として大学基礎教育の改革に向けた提言を近く公表する。
遅刻生徒、 大阪の中学校「午前10時以降登校無用」
大阪府門真市立第四中学校(勝岡義尚校長)で昨年5月以降、今年1学期末まで、遅刻が目立つ生徒4人に対し、午前10時以降に登校した場合は、授業を受けさせずに帰宅させていたことが21日、わかった。  保護者からの指摘を受けた市教委は先月下旬、「生徒が学習する権利を奪うもので問題だ」と改善を指導した。  市教委などによると、始業は午前8時25分だが、昨年5月、1年生の一部生徒が昼休みごろに登校するなど、遅刻が問題化した。このため、1年生担当教諭らは、特に指導が必要と判断した3人について、帰宅させることを決めた。  勝岡校長もこの方針を追認し、担任教諭らが本人や保護者に説明。9月からは、さらにもう1人の生徒にも適用した。  遅刻した場合、欠席扱いとするケースもあり、当初は遅刻防止効果が見られた。しかし、欠席したり、10時に間に合うよう登校する生徒も出て、抜本的な解決にはつながらなかった。  勝岡校長は「教育を受ける権利を奪う行為で反省している」と話している。
8月21日 教員養成に競争原理選定校には財政支援 文科省:
教員の資質向上を目指し、文部科学省は来年度から、全国の国公私大を対象に教員養成プロジェクトを公募し、優れた取り組みの大学を重点的に財政支援する仕組みを始める方針を固めた。教員養成にも競争原理を導入し「優良校」を現在検討されている専門職大学院の候補につなげたい考えだ。来年度は4テーマで計40校を選ぶ見込みで、来年度の概算要求に10億円を盛り込む。  文科省によると、都道府県・政令市教委から03年度「授業がうまくできない」「保護者と信頼関係を築けない」などの理由で「指導力不足」と認定された公立学校の教員は481人。00年度の65人から増え続け、公立校教員の約2000人に1人の計算となる。  河村建夫文科相の私的諮問機関「これからの教育を語る懇談会」(座長、牛尾治朗・ウシオ電機会長)では、実践力のある教員養成が重要課題として浮上し、教員養成の専門職大学院(教員版プロフェッショナルスクール)の設置の方向が固まりつつある。河村文科相が今月公表した義務教育改革私案にも盛り込まれた。  制度化には時間がかかるため、まず現行の教員養成学部にも「特色ある大学教育支援プログラム」や「現代的教育ニーズ取り組み支援プログラム」のような国公私大を通じた競争原理を取り入れて資質向上を図り、選定した「優良校」を専門職大学院設置時の候補とする構想を固めた。 具体的には▽大学教員への外部人材の登用▽教育実習の在り方▽教育委員会との連携協力−−など四つのテーマで各10校を選定、実践的な指導力のある教員養成に取り組むプロジェクトに2500万円の財政支援を2年間続ける。来年6月をめどに公募し、8月には選定を終えたい意向だ。
6・3制: 義務教育改革私案推進のPTが初会合
河村建夫文部科学相が公表した小中学校の区分(6・3制)弾力化などの義務教育改革私案を推進するプロジェクトチーム(本部長、近藤信司文部科学審議官)の初会合が20日、省内で開かれた。チームは初等中等局の幹部を中心に省内の約15人で構成され、関係局課の調整を行うために、チームの下に事務局となる幹事会を置くことを決めた。  初会合では、まず河村文科相が「三位一体改革の中で、義務教育費国庫負担制度への地方の声が上がっているが、財政論中心に議論が進み、義務教育はいかにあるべきかという視点がほとんどない。中央教育審議会などで議論が続いているが、このチームで具体策をとりまとめてほしい」とあいさつ。  メンバーからは「実現までのスピードを考えると、6・3制の区分を変えるより9年間の小中一貫校というほうが現実的ではないか」などの意見が出された。
小6同級生殺害: ネットマナー文科省が教員サポート
長崎県佐世保市の小6同級生殺害事件を受け、文部科学省は、インターネット上のモラルやマナーを子どもにどう指導するか悩んでいる教員を支援するサポート事業に、来年度から本格的に乗り出す方針を固めた。問い合わせ専用窓口をネット上に常設し、熟練した教員や研究者が相談に応じる態勢を整える。マニュアルとして役立つ標準的な指導法もまとめて、全国数十の小中高校で実践するモデル事業も初めて実施する方針だ。  ネット上のプライバシー侵害やネットの過剰利用の問題について、文科省は財団法人・コンピュータ教育開発センター(東京都)に委託して、教員向け「情報モラル指導事例集」や、先駆的な実践例を動画で紹介するウェブサイトを作るなどしてきた。だがマニュアルとなるような標準的な授業モデルはなく、IT(情報技術)を活用した授業ができる教員は6割(03年度)にとどまる。  佐世保の事件で、ネットの掲示板やチャットを巡るトラブルが改めてクローズアップされたため文科省は6月、「児童生徒の問題行動に関するプロジェクトチーム」を設けて議論を続けていた。  構想では、情報教育で先駆的な取り組みをする教員や研究者らで委員会を新設し、質問メールを受けつける相談窓口をコンピュータ教育開発センターのサイトに新設。周囲に相談相手もおらずに悩んでいる教員らの問い合わせメールに対し、委員会メンバーがメールで回答、支援する。標準的な指導法、授業モデルも委員会で作り、モデル校で実践してもらう。全国を約10地域に分け、情報教育担当の教員や教委、PTA向けに勉強会も開く。【千代崎聖史】
8月20日 [全国知事会]「安易な義務教育の補助金削減案」8月20日付・読売社説
国と地方の税財政を見直す三位一体の改革が、今年度の本格的な作業のスタートラインにつくということだろう。  全国知事会など地方六団体が総額3・2兆円規模の補助金削減案をまとめた。今後、舞台は経済財政諮問会議の論議に移り、政府・与党内の調整も活発化する。  政府は六月に、二〇〇六年度までに3兆円規模の税源を地方に移譲することを閣議決定し、それに見合う補助金削減の具体案の提示を地方に求めていた。今回の削減案は、政府にボールを投げ返したものだ。  疑問なのは、削減案に、総額2・5兆円の義務教育費国庫負担金のうち、中学校の教員給与分8500億円の削減を盛り込んだことだ。  高齢化の進展で、社会保障関係の補助金削減は困難だ。既に削減を進めてきた公共事業の補助金の削減は限界がある。3・2兆円規模の削減案にするには、義務教育費の補助金に手をつけざるを得ない、ということなのだろう。  しかし、憲法で保障された「教育の機会均等」に基づく義務教育は、国が責任をもって行うべきものだ。  地方の補助金削減案には、義務教育費のほか、公共事業費、公立学校や社会福祉施設などの施設整備費、私学助成や在宅福祉事業、私立保育園や児童福祉施設の運営費など、百六十一項目の補助金が並んでいる。だが、義務教育に対する補助金を、他の補助金と同列に扱うことはできない。  奇妙なのは、義務教育の小中学校のうち、中学校を切り離して、教員給与分8500億円の補助金を削減するとしていることだ。足して二で割るような手法は安易にすぎる。  全国知事会議での論議は、この問題をめぐって、賛否両論が噴き出し、紛糾した。だが、教育について、国・地方がそれぞれどんな役割を果たすのか、などの本質的な論議は十分、行われないままだった。3・2兆円の数合わせのために、安易な削減案を決めたのは、見識も、理念も欠いたものだ。  最終的に意見集約できず、採決で削減案を決めたことも疑問だ。全国知事会は議決機関ではないという意見もあるが、地方としての意思決定のあり方を見直すことも、検討すべきではないか。  国家の基本にかかわる教育問題を、数字の操作で軽々に扱うべきではない。  義務教育の補助金を削減することが本当に妥当なのかどうか。今後、経済財政諮問会議や政府内で、改めて、掘り下げた本質的な論議をする必要がある。 (コメント 全くそのとおり)
埼玉の公立小全校に「副校長」…民間人登用、10年で
埼玉県教育局は、県内の公立小学校に副校長職を設け、民間人を登用する方針を固めた。校長以外の学校幹部で民間人を任用する制度の導入は全国で初めて。  民間人の目で校長を補佐し、学校と家庭、地域とのパイプ役を務めてもらうのが目的で、早ければ来年度からモデル的に10校程度に配置し、10年後には県内約820の全小学校で実施する考えだ。  同局によると、校長を補佐し、地域との窓口役になっている教頭は、教師経験が長いため、どうしても学校寄りの立場になる傾向が強いという。そこで、教職員としがらみのない民間人を学校幹部とすることで、学校の閉鎖的な体質を改善したいとしている。  また、副校長を置くと同時に、校内に地域住民専用の部屋を確保して住民ボランティアを常駐させ、ボランティアの意見を副校長が集約して学校運営に反映させることも想定している。  同局は、今年中に検討委員会を設置して、市町村教委と具体的な協議に入り、副校長の採用方法や処遇などを決めたいとしている。「小学校を地域の拠点と位置づけ、学校と地域の一体感を強めることで学校の再生や地域再生につなげたい」と期待している。文科省初等中等教育企画課によると、現在、公立学校の民間人校長は全国に79人いるが、教頭はいないという。同課は「学校が殻に閉じこもるのではなく、透明性を高め、地域との結びつきを深めるための手段として評価できる」と話している。
国庫負担の必要性強調義務教育費:河村文科相
河村建夫文部科学相は19日、全国知事会(会長・梶原拓岐阜県知事)が義務教育費国庫負担金の中学校分8504億円削減を盛り込んだ国庫補助・負担金リストを決定したことを受け、「教育の機会均等、全国での水準確保をしながら無償で行う場合の財源保障としては、国庫負担制度以上の方法はないと思う」と述べた。今後については「国の役割、地方の役割、財源保障はどうあるべきかという教育論について、改めて経済財政諮問会議などの場できちんと説明し、国の方向付けをさせてもらいたい」と話した。
8月19日 補助金削減、義務教育8500億も対象…知事会
全国知事会(会長=梶原拓・岐阜県知事)は19日、新潟市で前日に引き続き会議を開き、2005、2006両年度の国からの補助金を総額3・2兆円削減する案について採決を行い、賛成多数で素案通り決定した。  19日夕に東京都内で、梶原会長と全国市長会長ら地方6団体のトップが会談し、補助金削減案を最終決定する。  補助金削減案は、161項目の補助金などを削減対象としている。焦点の公立小中学校の教職員給与の半額を国が負担する義務教育費国庫負担金(総額2兆5000億円)については、中学校分の8500億円を削減対象としている。このほか、〈1〉国が奨励する政策への補助金や、国と地方で分け合う負担金を約6000億円ずつ削減する〈2〉都道府県が事業主体となる公共事業への補助金を約6000億円減らす――などを盛り込んでいる。  18日の会議では、石原慎太郎・東京都知事、田中康夫・長野県知事らから、「日本の将来にかかわる義務教育をカネの問題だけで論じるべきではない」などと反対論が噴出し、深夜まで議論した末、削減案決定を持ち越した。しかし、19日は、少数意見も明記するという条件で異例の採決による決着となった。 (コメント 石原さん・田中さんは今度はまともだね)
児童の顔にモザイク処理京滋の小学校HP 安全確保で
モザイクやぼかしなどで加工している学校HP(京都府内3小学校からの抜粋)  京滋など全国の小学校のインターネットホームページ(HP)から児童の「顔」が次々と消えている。個人が特定できないよう写真にモザイクを施したり、顔が出ていないか各校の更新を逐一チェックする教委も。教委や校長は、個人情報保護や児童の安全確保の観点から必要とするが、現場の教員らからは「学校の主役である児童を登場させられないなんて」と戸惑いの声も聞かれる。  京都市立の178小学校はいずれもHPを公開しているが、明確に顔を判別できるケースはゼロ。遠景写真や後ろ姿の撮影で顔を見えにくくしたり、画像サイズを小さくするほか、写真全体をぼかしたり、アップの顔にモザイクをかけている学校もある。  同市教委の情報化推進総合センターは、写真を安易に掲載しない−などとした「HP作成・活用ガイドライン」を1998年に策定。昨年10月には「アングルの工夫や加工により個人が特定できないものにする」などとさらに厳格化した。  同センターは担当職員を置き、各校がページを更新する際に内容をすべてチェック。改善指導にも及んでいる。  同様のガイドラインは、府内にある他の12市のうち長岡京、八幡、舞鶴の3市教委で策定。滋賀県でも50市町村のうち17の教委が設けている(県教委調べ)。その結果、府の「京都みらいネット」に登録された12市の小学校HP(約100校)のうち、顔が判別できるのは2割程度で、大津市立の小学校(開設は26校)でも1割余りにとどまっている。  こういった措置について、京都市内のある校長は「個人情報保護に加え、児童が犯罪に巻き込まれないためには当然」とみる。一方、別の学校の情報担当教員は「神経質になりすぎでは。生き生きした子どもの写真を使ってこそ、情報発信になる」と困惑する。
 ■森毅京都大名誉教授の話
 開かれた学校づくりと個人情報の保護はもともと矛盾した命題で、それを教委などが一律に規制するのは事なかれ主義。モザイクなどの処理は、受け手にかえって悪いイメージを持たれ、良くない。 (コメント そうですね)
8月18日 義務教育費削減問題、自民が知事会案に反対
自民党の保利耕輔文教制度調査会長は17日、全国知事会が補助金削減案の中で義務教育費国庫負担金の一部8500億円を廃止するとしたことについて、「党の文教関係合同部会で負担金堅持を確認しており、反対する」と党本部で記者団に述べた。政府が進める地方税財政の三位一体改革の補助金削減で同負担金の扱いは最大の焦点となっているが、自民党文教関係部会では連立相手の公明党にも働きかけ、2.5兆円の同負担金全体の堅持を求める考えだ。  8500億円は、同負担金のうち公立中学校教職員給与費にあたる。保利氏は「なぜ中学校教職員給与費だけ廃止するのか意味がわからない。負担金カットによって離島や過疎地で『学校をやめよう』という動きが出てくる」とした。  また、河村文部科学相が義務教育の「6・3制」の弾力化を柱とする改革案を打ち出したことについては「9年で一貫すれば効率的にできる。『6・3』の枠はとったほうがいいというのが私の考えだ」とした。 (コメント まともですね。)
アメフト部員が練習中に急死…責任者から事情聞く
兵庫県養父市別宮の東ハチ高原で16日、京都市立紫野高校アメリカンフットボール部の合宿練習中に1年生中島俊雄君(16)(京都市上京区御前通)が倒れて意識不明になり、17日午後0時50分、搬送先の病院で急性硬膜下血腫の疑いで死亡した。  養父署は現場にいた教諭ら責任者から事情を聞いている。  調べによると、中島君は16日午後3時35分ごろ、民宿のグラウンドで、1対1でぶつかる練習をしていて突然、頭を押さえてうずくまったという。  同高によると、合宿は14日から19日までの日程で、中島君は合宿前の健康診断でも問題はなかったという。
8月17日 公立校の民間運営検討埼玉県 小中高一貫など構想
埼玉県教育委員会は十六日、公立の小中高校の運営を企業や民間非営利団体(NPO)などに委託するための本格的な検討を、近く始める方針を明らかにした。学校の運営は現在、原則として地方自治体や学校法人が行うことになっているが、同県は構造改革特区による規制緩和での設置を目指す。  同県教委によると、設立主体は行政、運営は民間という「公設民営」方式を検討する。具体的には(1)外国からの帰国子女の児童生徒らを対象に、英語だけで教育をする学校(2)小学校から高校までの一貫教育で、いわゆるエリートを育てる学校(3)不登校の児童生徒を対象にした学校−など、従来の枠にとらわれない学校の姿が検討の対象になるという。  具体的な教育内容や学校運営の在り方、教育水準の確保、経営の安定確保や資格など学校の民間運営の課題について、同県教委は担当部署に指示して検討する。
 文部科学省は高校と幼稚園について、構造改革特区による公設民営方式を認める方向で既に検討している。  県教委幹部は「行政が運営する公立学校ではできない、特色のある学校を検討したい」と指摘。民間の柔軟な発想で、既存の公立学校に刺激となることも期待している。  同省教育制度改革室によると、構造改革特区での公設民営による学校設置申請は長野や和歌山県などから出されている。小中高校全体で全県的に検討するのは、全国でもきわめて異例という。  同省は、どんな民間組織なら委託を受けることができるかなど、公設民営学校の仕組みを研究している段階といい、「申請者の要望する学校をつくりやすい方法を考えている」としている。
(メモ)  設置主体は行政、運営は民間という「公設民営」方式の学校を埼玉県教委が検討し始めるのは、現在の公教育が、多様化する児童生徒の現実に追いついていないという懸念が背景にある。上田清司知事の「このままではいけない」との考えを受け、具体的検討が始まることになった。  ある県幹部は「公設民営の学校が成果を出せば、『公立学校は何をしている』ということになる。県の教育全体のレベルアップが図れる」と期待。県教委幹部も「児童生徒の個性や才能を伸ばし、育てるには、思い切った変化が必要だ」と強調する。  教育行政はこれまで、全国均一の教育水準を確保するために、義務教育については教育内容や施設整備などを地域で差が出ないよう平等に整備を進めてきた。競争原理が基本の民間に小中高校を通して学校運営を任せるのは、きわめて異例。米国では既にチャーター学校という形で同様の試みが行われているが、途中で運営を断念する民間運営者も多いという。  民間への委託は(1)運営主体の経営悪化や経費節減で教育の質が低下する(2)教育の成果や事故などの責任の所在があいまいになる−などの問題が指摘されている。委託に当たっては、児童生徒の教育環境をいかに守るかの担保が重要になる。  「公教育を民間任せにするのは問題。教育行政の責任放棄だ」などとの批判も予想されるが、学校運営の民間委託の論議は、子どもたちの教育ニーズを満たすことができない公立学校の存在意義を問い直すことにもなりそうだ。
8月16日 小・中学生向けに「山村留学」推進計画文科省
 文部科学省は、政府が推進する地域再生計画と構造改革特区の制度を活用した小・中学生の「山村留学」推進計画を策定した。教育関係の事業で地域振興を検討している自治体を支援するとともに、山村留学を盛んにする“一石二鳥”の効果を狙ったものだ。2005年から実施する。  山村留学は、大都市圏に住む小・中学生らが親元を離れて農山村で生活しながら、地元の学校に通う制度。計画では、山村留学による地域おこしを目指す自治体の地域再生計画が認定された場合、文科省が短期間の体験山村留学の運営費として、補助金をその自治体に優先的に交付する。  受け入れ先の小・中学校が農作業など体験的な学習をカリキュラムに取り入れる場合、学習指導要領によらない教育課程編成を可能とする「構造改革特区研究開発学校」として、認定する方針だ。  文科省によると、2003年度に山村留学を受け入れた自治体は35道府県の116市町村。参加した小・中学生は804人。山村留学に関しては、すでに、島根県大田市がこの制度を活用する地域再生計画を国に提出。金子構造改革特区相と河村文部科学相が協議し、他の自治体にも働きかけることになった。
8月15日 男女混合名簿の見直し検討 ジェンダーフリー禁止も東京都
学校の出席簿で男子と女子を区別しない「男女混合名簿」について、東京都教育委員会が「男女の違いを一切否定するようなジェンダーフリー思想に基づいた男女混合名簿の作成は禁止する」との通知を区市町村教委や都立高校などに出すことを検討していることが13日、分かった。  都教委は「どのような名簿を作成するかは最終的には校長の自主的な判断。一律に禁止するわけではない」としている。  またジェンダーフリー(社会的性差別の解消)という用語について「男女の違いを一切否定するように解釈されるなど、誤解が生じている」として学校では使用しないよう通知することも検討している。
関心集まる同志社小と立命館小 06年4月開校 編入は?入試は?
 学校法人同志社(京都市上京区)と立命館(京都市北区)が計画する小学校の開設準備が、2006年4月開校に向けて本格化してきた。教員公募や具体的な教育内容の検討に加え、校舎設計にも入っている。受験塾などには父母からの相談も増えており、京都を代表する私学の小学校開設は幅広く関心を集めている。
 ■同志社
 同志社は左京区岩倉に建設する校舎の基本設計を固めた。設計は斬新なデザインで知られる高松伸・京都大工学研究科教授。2階建てで、一辺80メートルの正方形にし、教室の仕切りを極力減らしたつくりが特徴という。教員は今月23日から公募する。カリキュラム作成は新採教員らが議論して細部を詰めるが「英語を大胆に取り入れる」「奉仕活動の重視」「伝統芸術教育」などが特徴になる。
 ■立命館
 立命館は「百ます計算」など独自の教育実践で知られる陰山英男氏(尾道市立土堂小校長)らが参加する「カリキュラム委員会」を設置して教育内容の検討を続けており、中学、高校との連携を強化する方針。「4年生までは基礎学力、5年生からは中学の学習内容も視野に入れる。『633』から実質的な『444』への転換を目指す」(森島朋3・理事長室副室長)という。
 ■「受験コース」開設
 今年5月に同志社、立命館が計画を公表して以来、開校時の編入の可否や入試内容なども一般の関心を集めている。立命館は開校の際に「複数年次を募集する」方針。同志社も「複数学年の編入は前向きに考えている」が、同志社幼稚園からの内部進学については「検討中」とするにとどめている。  入試については「ペーパーテストにとらわれない多様な形式を考えている」(森田雅憲・同志社大小学校設置準備委員会委員長)など、「お受験」熱の上昇を懸念して両者とも慎重だ。しかし、父母らの関心は高まっており、小学校受験指導を手がける京都市下京区の塾は、今夏から「同志社、立命館受験コース」を開設した。経営者は「就学前の子どもの家庭だけでなく、編入を意識した父母からの問い合わせもある」と打ち明ける。
8月14日 石原都知事、義務教育の補助削減に反対
国と地方の税財政改革(三位一体改革)に伴う義務教育費国庫負担金の削減について、東京都の石原慎太郎知事は13日の記者会見で「国が維持してきた教育水準に地方によってばらつきが出れば国家の大計を誤る」と削減に反対する意向を表明した。18、19日の全国知事会議にも出席して反対する考えで、削減に賛成する知事との意見の違いが鮮明になる。  政府は地方に20日をメドに補助金削減案をまとめるよう求めている。地方は全国知事会を中心に検討中で、施設整備関連の補助金(6000億円)など3兆円程度を削減対象に挙げる見込み。義務教育負担金(2兆5000億円)では、公立中学校の教員給与(9000億円)などを削減対象にする方向で調整している。  石原知事は「都道府県によって財政状況が違う」と反発。義務教育負担金を自治体が自由に使える一般財源として地方に移した場合、道路整備など他の需要に充てられるなど地域の教育行政に問題が生じかねないと指摘した。 (コメント たまにいいこというね)
8月13日 金沢大、ゆったり湯学実践へ…構内温泉掘削で答申
温泉講座「ゆったり湯学」を今春スタートさせた金沢大(金沢市角間町)がキャンパス内の温泉掘削許可を石川県に申請し、県環境審議会温泉部会は12日、掘削を認めるよう県に答申を出した。  同大では、入浴施設を併設した研究施設を建てる“キャンパス温泉”構想を描いており、費用が確保でき次第、掘削に着手する。  文部科学省によると「大学内に温泉を掘る話は、これまで聞いたことがない」という。  掘削予定地は、同市若松町の同大キャンパス内を流れる角間川沿いの山林内。地下1500メートルまで掘る。温泉講座を担当する田崎和江教授(理学部)の研究グループが、電磁波などを使った調査で場所を選定した。同審議会の答申を受けて、県知事が1週間程度で掘削許可を出す見通し。  掘削には、少なくとも3000万円は必要。研究費などを充てるが、趣旨に賛同した卒業生や企業から寄付金を募り、これまでに約300万円が集まっている。  入浴施設は一般に開放する予定で、田崎教授は「大学の個性化や地元貢献のためにも、何とか掘削にこぎ着けたい」と話している。 (コメント 話題性はあるけど、足が地についていないな)
全国550小学校、教員・警察OBらの相談員配置へ
 長崎県佐世保市で起きた女子小学生による同級生殺害事件など、小学生による問題行動が深刻化していることを受け、文部科学省は来年度、全国550か所の小学校に、教員OBや警察官OBを「生徒指導推進協力員」(仮称)として配置する方針を固めた。  来年度予算の概算要求に関連経費を盛り込む。  小学校では従来、集団生活の習慣を身につけることなどに主眼を置いた「生活指導」が中心だったが、非行などに対応する中学校段階の生徒指導を、前倒しして行う必要性が叫ばれていた。  計画では、生徒指導の経験が豊富な中学校、高校の教員OBや、少年事件を担当してきた警察官OBが週に何回か小学校に出向き、教員にアドバイスをする。直接、児童を指導することも想定している。  問題行動のある児童が多い小学校が配置の対象となるが、同省は「場合によっては、中学校への配置も検討する」としている。
8月12日 AO入試、さらに増加・来春の国公立大入試
 国立83大学と公立72大学の来年度の入試要項が11日までに出そろった。  入試の多様化が進み、受験生の意欲や適性など人物重視で選抜するアドミッション・オフィス(AO)入試を導入する大学は、本年度の29大学から36大学に増加した。  国立大学協会が学力低下に歯止めをかけることを狙って打ち出した入試科目増の方針を受け、5教科7科目以上を課す大学も本年度の91大学からさらに増えた。  来春の入試日程は、センター試験の出願期間が10月4―15日で、試験日は来年1月15、16日。国公立大の2次試験は前期日程が2月25日から、後期日程は3月12日以降。一部公立大の中期日程は、3月8日以降に行われる。
インターネット協会が子供向け検定を開始情報モラル:
子供たちがインターネットを安全、快適に利用できるよう基礎的な知識やルール、マナーを覚えてもらおうという「インターネットにおけるルールとマナー検定・子供版」を財団法人インターネット協会が10日から行っている。9月10日まで実施する。  受検は無料で、携帯電話、インターネットのメールアドレスを持ち、ウェブを閲覧できる環境があれば、誰でもどこからでも受験できる。合格者のうち希望者には合格証カード(有料)を発行する。同協会のホームページ(下記URL)から検定サイトに入れる。  システム保守時間以外は24時間実施。休憩、中断して、また続けることもできる。問題は毎日更新されるので、何度でも受検でき、回答した後、正誤の判定と解説が見られる。  同協会は、インターネットを利用する時のルールやマナーの重要性を広く知らせ、安全で快適なインターネット社会を実現することを目的として活動、「インターネットを利用するためのルール&マナー集」を公表し、「インターネットにおけるルールとマナー検定」を実施している。
8月11日 教育改革:狙いは補助金温存?総務省は文科相私案を警戒
河村建夫文部科学相が10日公表した「6・3制」の弾力化運用案について総務省や自治体側は、「三位一体の改革」で焦点になる義務教育費の国庫負担金の温存が主眼とみて警戒している。全国知事会は18日に補助金の削減リストを決定するが、あくまで義務教育関係の負担金の一部を削減対象とする方向は崩さない構えで、攻防は激化している。教育への「地方の裁量」拡大を負担金見直しの論拠として主張してきたためだ。  10日の閣議後、竹中平蔵金融・経済財政担当相、麻生太郎総務相、河村文科相は、義務教育費の国庫負担金削減をめぐり協議した。公立小中学校の教員の給与は国が2分の1、都道府県が2分の1負担で、国の負担金は2兆5000億円。補助金削減でこの負担金を有力な削減対象とみて事実上、地方に働きかける総務省と、あくまで維持を主張する文科省の対立はエスカレート。この日も「教育の機会均等」を唱え負担金の意義を力説する河村氏と、国の関与の仕方には議論があるとする竹中、麻生氏の議論は平行線をたどった。  今回の弾力化案について総務省幹部は「補助金見直し論議が、地方の裁量拡大に連動したことは評価できる」と語る。ただ、同案はあくまで補助金の維持を前提にした代替案とも言えるだけに香山充弘総務次官は「内容が弾力化できるなら、財源も一般財源化できる」と話し、文科省の動きをけん制する。  政府は3兆円の地方への税源移譲の前提として05、06年度で3兆円の補助金削減を打ち出し、地方に削減リストの提出を迫っている。全国知事会は中学校分の9000億円の負担金の削減を柱とする案を軸に最終調整している。
教育改革:6・3制弾力化や教員免許更新制 文科相が私案
河村建夫文部科学相は10日、学校教育法で定められている小・中学校の区分(6・3制)の弾力化や、教員免許に一定の有効期限を設ける更新制導入などを盛り込んだ私案「義務教育の改革案」を公表した。大半は市町村の裁量を広げるもので、中央教育審議会(鳥居泰彦会長)などの議論を経て具体化させたい意向だ。地方税財政の三位一体改革では、義務教育費国庫負担制度の存廃が焦点となっており、地方の裁量拡大策を打ち出すことで制度維持への地方の支持を取りつけて巻き返す狙いがあるとみられる。  改革案は、義務教育の根幹(機会均等・水準確保・無償制)は国の責任で維持する必要があり、その財源を保障する国庫負担制度は不可欠とする一方、教育の実施にできる限り地方や学校の工夫を生かすべきだとした。  具体的には(1)9年間の枠内での6・3制見直しや小中一貫校の導入など、地方を主体に制度を弾力化(2)教員を養成する専門職大学院の設置と教員免許の更新制導入(3)教員人事や学級編成で地方や校長の権限を強め、教育委員会制度を見直す(4)国による義務教育保障機能の明確化−−の4点を掲げている。  この4点のうち、河村文科相の私的諮問機関「これからの教育を語る懇談会」(座長、牛尾治朗・ウシオ電機会長)で方向性が固まりつつある教員養成大学院を除けば、大半は中教審初等中等教育分科会などで既に議論が続いている。6・3制見直しは71年の中教審答申に一度は盛り込まれながら実現せず、免許更新制は02年の答申で見送られた経緯がある。  6・3制弾力化には学校教育法のほか、小中学校設置基準、教育職員免許法などの改正が必要で、実現には曲折も予想される。河村文科相は会見で「義務教育費国庫負担制度の廃止論議は数合わせの財政論ばかりで、まず教育論から考えないといけない。中教審で議論してもらい、速やかに改革に着手したい」と語った。
文科相、義務教育費の堅持を強調 
 河村建夫文部科学相は10日、小学校6年、中学校3年としている小中学校の区切り方を市町村の独自判断で変更できるようにすることなどを柱とする義務教育制度の改革案(私案)を公表した。  河村文科相は会見で「教育の機会均等など国がきちんと役割を果たし、そのうえで地方が工夫して独自性を発揮できるようにする」と述べ、政府が進める「三位一体改革」で廃止・縮減が打ち出されている義務教育費国庫負担金を堅持する考えを改めて強調した。  6.3制の弾力化で自治体が混乱する懸念も指摘されているが、文科相は「義務教育は9年間で区切り、そのうえで幼稚園や高校との連携があっていい」とし、「小中学校の区切り方が自治体ごとに異なったとしても子供の適応能力は高く、心配はない」と述べた。  教員免許の更新制は過去にも中央教育審議会などで審議され、先送りされた経緯があるが、「教育は教員の資質に負うところが大きい。指導力不足教員には教育現場を去ってもらうということを、より的確にやりたい」とした。
教員採用、市町村も可能に 特区全国化は26件
政府の構造改革特区評価委員会(委員長・八代尚宏日本経済研究センター理事長)は10日、構造改革特区で認められていた案件のうち、全国展開を認めるべきだと結論付けた26件を選定した。選ばれたのは、都道府県が採用している教職員を市町村が独自採用できるようにしたり、外国人研究者の在留期間延長などで、特区評価委は全国化することで地域の活性化に弾みがつけばと期待している。  特区の全国化は初めて。全国化で検討された45案件の半数以上が実現する。ただ、不登校児童向けの学校の運営事業など3件には文部科学省が難色を示しており、閣僚折衝に持ち込まれる公算だ。  月内に最終決定し、9月に小泉純一郎首相に答申する。
8月10日 義務教育費の一部廃止へ  知事会が方針
全国知事会の「三位一体改革研究会」は九日、国・地方財政の三位一体改革で三兆円の税源移譲の前提として政府に提出する国庫補助負担金の削減リストづくりについて協議し、焦点の義務教育費国庫負担金(二兆五千億円)の一部廃止を盛り込む方針を決めた。  廃止額は義務教育費以外に盛り込む公共事業などの補助金の額に応じて三千億−一兆千億円の幅で調整する。 知事会は今後、全国市長会や全国町村会とも調整し削減リストを確定。十八、十九両日に新潟市で開く全国知事会議で採決し、三分の二以上の賛成があれば正式決定する。  削減リストに盛り込むのは(1)義務教育費国庫負担金のうち事務職員分と少人数学級などのために通常より多く配置している加配教員分(三千億円)(2)中学校の教職員分(九千億円)(3)全教職員への本給以外の手当分と事務職員分、加配教員分(一兆千億円)−のいずれかが有力になっている。 (コメント 大丈夫かな)
教育委員会制度の在り方でヒアリング 中央教育審、全国知事会などから
 地方分権時代の教育委員会の在り方について審議している文科相の諮問機関・中央教育審議会の部会が9日、東京都内で開かれた。都道府県や市町村の首長や教育関係者が、教育委員会制度の課題と見直しの方向性について意見を述べた。 部会では、現在は自治体が必ず設置しなければならない教育委員会制度のほか、首長との関係、教育行政での都道府県の市町村の関係などの見直しを検討している。  この日は全国知事会、全国市長会、全国都道府県教育委員会連合会など9団体からのヒアリングを行った。知事会を代表した宮城県の浅野史郎知事は「義務教育が国の責任という文科省の考えが強すぎる。教育は地域サービスであり、住民によるチェック制度を担保すべき」と述べた。  教委制度については、ほとんどの団体が「存続したうえで、運用上の改善で課題に対応すべき」と主張した。義務教育費国庫負担金制度については、主に町村側から「廃止されれば地域格差を生む。制度を堅持してほしい」との意見が出た。
8月8日 義務教育6・3制を弾力化、地域の裁量認める 文科相改革案
河村文部科学相は、50年以上続いてきた義務教育9年間の分割方法「6・3制」を市町村が独自に変更できるようにすることなどを盛り込んだ義務教育制度改革案をまとめた。国が制度を支える原則を変えないまま、地方ができるだけ自由に学校教育に取り組めるようにするのが目的。近く公表し、具体化を事務方に指示する。教員免許の「更新制」導入など、学校への信頼回復に向けた施策も盛り込んだ。  教育基本法は義務教育の期間を9年と定め、学校教育法が小学校の修業年限を6年、中学校を3年と規定している。47年の同法制定から変更されていない。  しかし近年、不登校やいじめなどの問題行動が中学校に入ると急増することなどから「6・3制は現代の子どもの心や体の発達度に合っていない」といった声が出ている。学習指導要領にとらわれない教え方ができる研究開発学校制度などを利用して、広島県呉市や東京都品川区など一部で、9年間を前・中・後期の3段階に分ける「4・3・2制」や、2段階の長さを変える「5・4制」「4・5制」が試みられている。  こうした状況を踏まえ、文科相案は「6・3制」を弾力化し、学校を設置する市町村が9年間の枠の中で自由に定められるようにすることを構想。小中一貫校を可能にするなど、より保護者や地域のニーズに応じた学校教育ができると見込んでいる。  教える内容については、指導要領の見直しも視野に、9年間を通じて最終的に子どもたちに身につけてほしい学力を、数値目標なども示しながら明確にする。  一定の期間ごとに教員の適性を見極める免許更新制には、授業や生徒指導をする力に乏しい教員を減らし、学校の信頼回復に大きな効果があると期待する。教員の資質を高めるため、教員養成の専門職大学院を創設することを検討する。  教員の人事や1クラスを何人で編成するかを決める権限を、都道府県から市町村や学校に移すなど、学校や教育委員会の制度自体を見直す方針も盛り込んだ。  政府の進める「三位一体改革」では、地方分権の一環として義務教育の教員給与を国が半分負担する補助金制度の廃止・縮減が打ち出され、文科省はこれに反対している。文科相側には、文科省が主導して地方の自由な取り組みを保証することで、国による補助金制度を守るねらいがあるとみられる。  「6・3制」の見直しなど多くの項目は、中央教育審議会での審議が必要になる。免許更新制は中教審が検討の末に導入を見送った経緯があるなど、実現に向けた課題は少なくない。
◆改革案の概要
《義務教育制度の弾力化》
 ・9年で身につけるべき資質や能力の到達目標の明確化
 ・市町村が「6・3制」の小中学校の区分を柔軟に決定
《教員養成の大幅改革》
 ・教員養成のための専門職大学院の設置
 ・教員免許に有効期限を設けて更新制を導入
《学校・教育委員会の改革》
 ・保護者や住民が学校運営に参加する「学校評議員」「学校運営協議会」の全国的な設置促進
 ・教員人事や学級編成の権限を都道府県から市町村、学校に移譲
《国による義務教育保障機能の明確化》
 ・機会均等、水準確保、無償制という義務教育の根幹は国が守り、国が示す基準は必要最低限にとどめる
義務教育「6・3制」変更可能に文科相改革案、市町村独自判断で
 河村建夫文部科学相は七日、義務教育制度の抜本的改革案をまとめた。小学校六年、中学校三年としている学校制度を、市町村が地域の実態に合わせ「小学五年、中学四年」などに独自に編成し直せるようにするのが柱。学力水準の確保策として、児童・生徒が最小限修得すべき教育内容を「ナショナル・ミニマム」として明示し、教員免許の更新制も導入する。一方で、三位一体改革で廃止・削減の検討対象となっている義務教育費国庫負担制度は堅持するとしている。  河村氏は同省内の手続きを経て、来年の通常国会にも、改革案を盛り込んだ学校教育法改正案などを提出したい考え。「六・三制」見直しが実現すれば、全国一律で実施してきた戦後の義務教育行政は大きく転換することになる。  ただ、改革案は義務教育費国庫負担制度の堅持を前提としているため、政府内調整は難航が予想される。全国知事会や経済財政諮問会議の理解を得られるか不透明で、議論を呼びそうだ。  義務教育制度は一九四七年に教育基本法と学校教育法で「六・三制」を定めて以来、改正されていない。  しかし、河村氏は不登校やいじめ、学力低下不安などの解決には、地域や子どもの状況に合わせた柔軟な制度が必要と判断。市町村の判断により計九年の枠で「五・四制」を導入したり、小中一貫校などを設置できるようにする。「ナショナル・ミニマム」は、児童・生徒が義務教育修了までに、各課目で必ず修得しなければならない内容を規定。現在の学習指導要領の具体化や数値化を図る。  教員の資質向上策では、所定単位で教員免許が得られる現行制度を廃止し、法科大学院のような専門職大学院修了を義務付けるほか、約十年ごとに教員としての適性を判断し、免許の再交付を決める。  義務教育費国庫負担制度は、文科省が裁量で配分している部分も、「総額裁量制」の枠内に入れ、都道府県が自由に使える範囲を広げるとしている。  <義務教育費国庫負担制度> 公立小中学校の教職員の給与や各種手当などの半額を「義務教育を支えるため」との理由で国が賄う制度。2004年度の総額は約2兆5000億円。文部科学省は同年度から、都道府県が負担金相当額内で給与や教員の数、各種手当などを自由に決められる「総額裁量制」を導入した。
義務教育費負担金、削減対象で一致全国の市長会と町村会
全国市長会の山出保会長(金沢市長)と、全国町村会の山本文男会長(福岡県添田町長)が、地方税財政の「三位一体改革」で国に提出する国庫補助負担金の削減案に、焦点の義務教育費国庫負担金を盛り込むべきだとの認識で一致していたことが七日、明らかになった。意見が分かれている全国知事会の議論にも影響を与えそうだ。  両会は、すべての国庫補助負担金(二十・四兆円)の中から(1)国による統一的な措置が必要な生活保護費などを除く(2)経常的な補助負担金を優先する−などの方針に基づき、削減対象のリストアップ作業を進めてきた。  両会長は五日都内で会談し、山本町村会長が、公共事業関係の補助負担金(四・八兆円)については税源移譲にどの程度結び付くか不透明だとして、削減対象とすることに慎重な姿勢を示したが、義務教育費国庫負担金(二・五兆円)は削減すべきだとの認識で一致した。 (コメント 代わりの財源をどうするの。)
8月7日 付属高校から優等生“引き抜き”愛教大が来春から「連携試験」
愛知教育大(愛知県刈谷市)は、同大付属高校の来春以降の入学生を対象に、同大への優先入学を認める特別枠「高大連携選抜入試制度」を新設する。教授らが付属高で授業を行い、参加した生徒の中から優秀な人材を探し出して無試験で引っ張ろうという試み。全国の国立大では東京工業大が来春から同様の入試を実施するが、中部地方では初めて。  十八歳人口が減って受験生の奪い合いが激化する中で、優秀な生徒をいち早く確保するのが狙い。系列高校の生徒を推薦で受け入れる私立大方式から一歩踏み出し、教授が高校に出向いて人材を探す手法を取り入れた。  具体的には、愛教大付属高で来春入学生から、普通科を「自然探求」「人間探求」「普通(文系・理系・文理系)」の三コース制に変更。二、三年生で各コースで生徒の希望を取り、夏休みや冬休みを利用した「夏の専門講座」「冬の総合講座」などの授業を行う。  教壇には同大教授らが立ち、生徒を指導しながら学力や人間性などを評価。優秀な生徒には大学入試の際、推薦や一般入試とは別枠で合格を出す。特別枠は当面、二十人とする予定。付属高校の来年度の新入生から適用し、特別枠の一期生が誕生するのは二〇〇八年四月。  愛教大関係者は「受験生という『来る人』から学生を取るだけでは生き残れない。優秀な人材は大学の方から探しに行く時代だ」と話している。
少子化、迫る大学全入時代…学生集め、あの手この手
少子化で、大学の定員と進学志望者数が一致する大学全入時代を控え、石川県内の大学が学生募集に知恵を絞っている。金沢大(金沢市)は四月からの法人化に合わせて学生募集課を設け、これまでの「受け身」から積極策に転換。教員が関西の予備校などを回り始めたほか、十月には高校生が三日間にわたりキャンパス生活を味わえる体験講座を開く。一方、金沢星稜大(同)は十月に中国人留学生の保護者会「稲友会」を中国・蘇州市で初めて催す。「一人っ子政策」で教育熱が高まる中国で、面倒見の良い教育をアピールする。
 ◆金大 教員、予備校回りPR・星稜大 中国で保護者会開催
 金大は入試課を学生募集課に名称変更し、職員も二人増やし十人とした。体験講座はその第一弾としてゼミ、実験を大幅に採り入れて催す。半日だけのこれまでの「オープン大学」と異なり、ゼミや実験をじっくり体験できるのが特徴。入学前とイメージのギャップをなくし、高校生の意欲的な進路決定に期待する。  教員の高校・予備校訪問は、八月九日に大阪市内で開く「大学フォーラム」に合わせて金大大学教育開発・支援センターの二人が実施。京都府や大阪市内の高校や予備校二十校余りを回ったり、アポなしで訪れ、フォーラムへの参加を呼び掛けた。フォーラムでは金沢大が進める最新の研究や、ランチタイムを使って専門家らが登場するミニセミナーなど、金沢大の「個性」を高校生、教育関係者にアピールする。  また今月十日から順次、金沢、富山、福井、七尾、小松の五市で高校の進路指導担当教諭を対象にした懇談会も初めて開催。学部の枠を超えて学べる「三学域構想」や高校との連携を説明する。
8月6日 土曜補習を「勤務」扱いに県教委 (愛媛県)
県教育委員会は4日までに、県立高校教員がボランティアで実施している土曜日の補習など、学校週休日に行っている職務の一部を、正規の勤務として扱うことを決めた。9月1日から実施する。既に全日制県立高の約67%では、土曜日の学習支援活動(補習)を実施しており、こうした現場の実態を県教委が追認した格好となった。  この措置に伴い、県立学校教員の休日振替期間を現行の「前4週後8週」から「前4週後16週」に拡大。夏季休暇など長期休業中を利用し、教職員が確実に代休取得できるよう、県人事委員会から同委員会規則の特例承認を受けた。  2002年に学校週5日制が導入されて以来、授業時間減少による生徒の学力低下を、多くの関係者が懸念。こうした声が背景となり、多くの県立高校が、授業形式や自主学習など形を取り、週休日に進学や就職、資格取得のための学習指導を行っているのが現状となっている。 (コメント 当然のことですが、英断ですね)
政令市の負担金廃止へ義務教育費で文科省検討
 国・地方財政の三位一体改革で文部科学省は5日、地方への税源移譲と引き換えに廃止するかどうかが焦点となっている義務教育費国庫負担金について、政令指定都市に限定して廃止する方向で検討を始めた。  義務教育では国と都道府県が教職員給与の半分ずつを負担している。国の負担金は総額2兆5000億円あるが、実現すれば政令市分約4000億円の廃止となる。都道府県負担分についても政令市に移すことのほか、教職員の定数や一クラスの人数を決める権限の移譲も併せて検討する。  政令市は、廃止の前提として確実な財源措置を求めており、廃止する場合は政令市に限定した税源の移譲が必要で、総務省などとの調整が課題。  文科省は国庫負担金堅持の姿勢は変えておらず、政令市以外の一般市町村分の廃止は検討していない。全国知事会(会長・梶原拓岐阜県知事)は18、19日に新潟市で開く知事会議で、政府の要請を受け3兆円の税源移譲に見合う国庫補助負担金の削減案を取りまとめる予定。文科省は義務教育費国庫負担金の全廃を求める意見が出てきていることに危機感を強めており、今回の検討は妥協点を探る動きともいえそうだ。  政令市には既に、教職員採用に関する権限が移譲されているが「給与が国と都道府県の負担のままでは主体的な人事政策ができない」との声が強い。全国13の政令市でつくる「指定都市市長会」は、7月にまとめた国庫補助負担金の削減案に、義務教育費国庫負担金の全廃を盛り込んだ。  こうした動きを踏まえ文科省は、政令市の人口規模や財政力ならば、負担金を廃止しても義務教育の水準を維持できると判断した。
プール清掃後、川に流した教頭を書類送検塩素水:山形
山形県温海町鼠ケ関(ねずがせき)の鼠ケ関川に、プール清掃で使った高濃度の塩素排水を流したとして、同県警温海署は、同町立鼠ケ関小学校の男性教頭(47)を、県内水面漁業調整規則違反(有害物の遺棄と漏せつ)の疑いで山形地検鶴岡支部に書類送検した。  調べでは、教頭は6月11日午前9時ごろ、プール清掃の際に、文部科学省の指導マニュアルの約80倍以上の塩素錠剤を投入。午後4〜5時にかけ、高濃度の塩素排水を同校そばの鼠ケ関川に流した疑い。同日午後5時ごろ、約800メートル下流の河口近くで、アユの稚魚など約3000匹が浮いているのが見つかり、同署が関連を調べていた。教頭は「藻を除去しようと思った。塩素の白濁が消えたので害はないと思った」と話している。  同町の小竹郁弥教育長は「申し訳ないの一言に尽きる。職員が一丸となり、信頼の回復に向け努力したい」と陳謝した。
道徳教育の最終提言パンフに京都市民会議
道徳教育の振興策について検討していた京都市道徳教育振興市民会議は、最終提言「しなやかな道徳教育を!」について、わかりやすくまとめた概要版パンフレットを作った。  A4判、カラー6ページ。写真やイラストを交えながら、善悪の判断や他人への思いやりなどを子どもに教え、育てることの大切さを強調している。  家庭には「父親も子育てに参加しよう」、地域には「学校へでかけよう」、学校には「子どもと向き合って」などと具体的な呼びかけを紹介。約2万21000人を対象に実施した市民アンケートの結果も載せた。
金沢市が「美術英才教育」 小中高一貫、21世紀美術館拠点に
金沢市は、十月開館の金沢21世紀美術館を拠点に、小、中、高校生の”美術英才教育 ”に乗り出す。まずは小中高一貫の課外授業のカリキュラムを策定し、金沢美大とも連携して児童生徒の感性と創造力を高め、才能を伸ばす。月内に実行組織を設立し、来年度の試行を目指す。市立の美大、美術館の両方を備え、芸術文化の土壌も厚い金沢ならではの試みとなりそうだ。  実行組織となるプロジェクトチームは21世紀美術館、金沢美大、市教委、市立工高、小中学校の担当者で構成し、金沢美大の太田昌子教授(芸術学)が座長を務める。  今年度中に、小中高校の展覧会鑑賞や作品制作を行うワークショップなど美術館を活用した課外授業のあり方、小中高校を通じた体系的な教育プログラムの内容、美術館学芸員や美大生による授業の実施などを中心に検討し、実行計画を策定。来年度当初予算に反映させる。  市は今年度、市内の全小中学生三万八千人を対象に美術館見学学習(ミュージアムクルーズ)を実施する予定であり、児童生徒や学校側の要望、課題なども計画策定の参考にする。  併せて、美術館での美大生の教育実習やインターン制度の導入、美大と美術館の共同展覧会の開催なども目指す。  欧米とは異なり、国内では美術館と教育分野の連携は立ち遅れているとされている。市は21世紀美術館の役割の一つに「未来を創り出す子どもたちの感性と創造力の育成」を掲げており、児童生徒の秘めた才能を引き出し、育む機会としたい意向だ。
8月2日 阪大と大阪外大、「統合」さぐる 9月から協議本格化
大阪大(大阪府吹田市)と大阪外国語大(同府箕面市)が統合を探る話し合いを進めている。実現すれば国立大では最大規模の統合となるが、具体的な条件を固め、学内の理解を得るのはこれからだ。話し合いは9月から本格化する。  両大学は今春、今後6年間に取り組むべき課題を挙げた中期計画でともに「統合も視野に入れたさらなる連携協力の可能性を検討する」と明記。副学長ら5人ずつが入った連絡協議会を5月に設置し、すでに3回の会合を終えた。  「統合を希望する私の考えは、大阪大の総意とみてもらってかまいません」。7月22日、大阪外大を訪ねた宮原秀夫・阪大学長は大阪外大の幹部たちを前に力を込めた。  是永駿・大阪外大学長(中国現代文学)も「個人的には実現を願う」との立場。だが、大阪外大では教授会の議題にすら上っていない。統合の具体的な条件を今後練り、双方が持ち帰って学内の理解を求めていく。  阪大はアジア重視を打ち出し、アジアの大学との連携などを進めようとしている。大阪外大にそろう世界中の言語・文化の専門家が阪大に来れば好都合だし、文系・理系の枠や学部を超えた研究、教育の広がりにもつながると期待できる。  大阪外大にとっては総合大学との統合で、24ある言語教育を維持・発展させられるかどうかが関心事だ。半世紀以上の伝統がある大阪外大には、日本の大学で唯一の専攻というハンガリー語など数々の財産がある。  阪大と大阪外大は01年ごろ、「北摂会」という場をつくって統合を話し合ったことがある。副学長、学部長ら20人ほどが集まり、会合を数回もったが、阪大側から協議を打ち切った。「阪大にとって利益が薄い」などが理由だったとされる。
     ◇
 〈大阪大と大阪外国語大〉 大阪大は工、基礎工、理、医、薬、歯、法、経済、文、人間科学の10学部の総合大学。学生は大学院生を含めて約2万人。大阪外国語大は外国語学部の単科大学で、学生数は同約4千人。キャンパスはともに大阪府北部の北摂地域で、約3.5キロしか離れていない。
     ◇
 〈国立大学の統合〉 国立大学法人化の半年前の昨年10月、神戸大と神戸商船大、島根大と島根医科大、香川大と香川医科大、東京商船大と東京水産大など10組20大学が一斉に統合した。その前年には、山梨大と山梨医科大など2組4大学が統合ずみ。これらの半数以上は、地方国立大と同じ県内の国立医科大の統合だった。
高校生の語彙力、10年前より低下東北大院生ら調査
 高校生の語彙(ごい)の理解力が10年前より低下し、進学校ほど落ち込みが大きいことが、東北大アドミッションセンターの倉元直樹助教授(教育心理学)と同大大学院生の佐藤洋之さん(教育情報学)の調査でわかった。9月にある日本行動計量学会で発表する。  03年に全国から協力校を募り、14校で日本語の基礎能力をみる指標として語彙の理解力と漢字読み取りのテストをした。  14校のうち、91〜92年に同様のテストが実施された7校(大都市圏の私立高校1、地方の公立普通科高校5、地方の専門高校1)の2年生1225人の成績について、03年の593人と比較検証。テストの内容や対象者が違っても能力を比べられる方法(項目反応理論)を使ってはじき出した「能力値」という統計的な指数で比べた。  その結果、語彙の理解力は、大学への進学者が多く前回最も成績が良かった私立校で「能力値」の平均が132.4から124.1へと8.3低下して最も落ち込みが大きく、10年前の1年生とほぼ同レベルだった。
8月1日 メールで在宅授業…特区で好評、全国展開へ
文部科学省は31日、不登校対策として、電子メールなどIT(情報技術)を活用した在宅学習支援を2006年度から全国で実施できるようにする方針を固めた。  現在は構造改革特区に認定された1県6市に限って認めているが、「特区での先行事例を見ると、一定の効果が期待できる」と判断した。  同様に特区に限って不登校児童を対象に認めている教育課程の弾力化も、将来的には全国展開できるようにする。不登校の児童生徒数は全国で約13万人にのぼるが、「特区発」の不登校対策として注目を集めそうだ。  ITを活用した在宅学習事業は、秋田県と、横浜市など6市が特区に認定されている。インターネットなどを通じて在宅学習した日数を、通知表や内申書の原簿となる指導要録上で正式に出席扱いと認めているのが特徴だ。在宅学習の具体的なやり方は、指導教員が電子メールで各教科の問題を送信し、児童生徒は解答のほか、問題の解き方や疑問に感じた点などをメールで返信する。こうした作業を繰り返しながら学習を深めると同時に、メールを書くことで、児童らが自己表現するきっかけにつながることが期待される。  文科省では、ITを活用した在宅学習を出席日数に振り替える方式は全国で可能にする考えで、ほかの在宅学習支援策も、特区での効果を見ながら、採用するかどうか判断したい考え。  学習指導要領にとらわれない弾力的な教育課程編成を認める事業は、東京都八王子市など6市町が特区認定されている。八王子市では、不登校の児童生徒を対象とした小中一貫校を設け、授業についていけない児童生徒に配慮して授業時間数を減らしたり、「スポーツレクリエーション」など体験型の新たな教科を設けるなどしている。文科省では、特区における教育課程弾力化の実施状況を1年かけて調査、全国展開に必要な条件整備を進める方針。  ◆構造改革特区=地域限定で特定分野の規制を緩和し、特色を生かした振興策を促す制度。国語を除く授業を英語で行う「外国語教育特区」(群馬県太田市)、農家などが酒を製造できる「どぶろく特区」(岩手県遠野市)が代表例。自治体が構想を打ち出し、国が認定する。

過去の記事
2004年7月
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