教育関係報道(各新聞社の記事のスクラップです。)

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9月30日 小学校理科室でアルコールに引火、教諭と児童がやけど
30日午前10時15分ごろ、徳島県小松島市田浦町近里、同市立児安小学校(湯浅孝敏校長)1階の理科実験室で、山下崇教諭(31)(小松島市小松島町)がアルコールランプを点検していたところ、火が近くの18リットル缶に入ったアルコールに引火。山下教諭が手や足、そばにいた6年女児(12)も足にやけどを負った。火事を知った他の職員らも駆けつけ、火を消し止めた。  小松島署によると、2時限目と3時限目の間で、山下教諭は授業の準備をしていた。教室内には数人の児童がいたが、女児以外にけがはなかった。同署が詳しい原因を調べている。  実験室近くの職員室にいた教諭らは「交通事故のような大きな音だった。何が起きたのかとびっくりした」と話していた。 学校名明記し、中3の成績割合を公開神奈川県教委
神奈川県教委は、公立中学校3年生の今年度の1学期の成績(評定)について、学校ごとの評定分布をホームページ上で公開する方針を決めた。評定に学校間で大きな差があり、公平性を期すため改善に取り組んでいた。文部科学省によると、都教委が校名を伏せたうえで分布状況を公開しているが、校名を出すのは「恐らく例がない」という。  公開するのは県内416校のうち、2学期制を導入している横浜市の学校などを除く約200校分。「○○中学で数学が5の生徒は15%」というように、5段階評価でそれぞれの割合を教科別に公開する。2学期制の学校も、前期の評定が出そろいしだい公開する。  県内では昨年度、9科目中4教科で半数以上の生徒に5をつけた学校がある一方、7教科で5が3%以下だった学校があり、問題化していた。
9月29日 公立校教職員の大規模研修を実施滋賀県総合教育センター
滋賀県総合教育センター(野洲町)が今年度から、県内8つの大学と提携して、公立校の教職員の研修を行っている。先生らが各大学に出向き、授業力向上のほか科学や環境など最先端の問題について教授から講義を受けている。同センターによると、大学と提携したこれだけ大規模な研修は全国的にも見られないという。  県内に大学が増えたことに同センターが着目し「施設や研究内容が充実した大学で指導のノウハウを学び、学校で活用したい」と協力を求め、滋賀、県立、長浜バイオ、立命館、龍谷、成安造形、聖泉、平安女学院の各大学が応じた。  研修は出張となり、教職員たちは夏休みや連休を使って講義を受けている。講座は50種類あり、受講者が自由に選べる。「DNAの抽出と遺伝子発現実験」「琵琶湖体験学習」など科学と環境の分野が多い。  研修は春から始まり、来春までに1069人が参加する。滋賀大教育学部でコンピューターでデーターベースを構築する方法を学んだ彦根市内の高校教諭(35)は「授業に追われ、じっくり勉強する時間がなく、貴重な機会。理科の教材に使いたい」という。  同センターは「県内の他の大学にもさらに協力を呼びかけたい」としている。
9月28日 、“体罰”教師に「次回は懲戒免職」の通告 大阪府教委
大阪府教委は27日、体罰で生徒にけがをさせた美原町立中の男性教諭(52)を減給3か月(10分の1)の処分としたうえで、「今度やったら懲戒免職」と、町教委を通じて異例の“最後通告”をした。  府教委によると、教諭は今年5月、音楽の授業中に女子生徒を平手打ちにし、首に全治5日のけがを負わせた。以前も別の中学で生徒2人の頭をサンダルでたたいてけがをさせ、減給1か月の処分を受けていた。今年2月には、生徒指導中によそ見をした男子生徒をたたき、校長が口頭で注意するなど、体罰を繰り返していた。
9月27日 日の丸・君が代、生徒指導に職務命令2校長 東京都立高:
卒業式や入学式での「日の丸・君が代」問題で、東京都立の2高校の校長が教職員に対し、生徒が「日の丸」に向かって起立し「君が代」を斉唱するよう指導を義務付ける職務命令を出していたことが、分かった。都教委は昨年10月、教職員本人に起立と斉唱を義務付ける通達を出し、従わない教職員を懲戒処分の対象にしているが、生徒の行動で担任教員らを処分する職務命令は全国で初めて。  職務命令を出したのは、10月2日に創立80周年記念式典を迎える深川高(江東区)と、同じ日に開校式を予定している新設の千早高(豊島区)の校長。今月下旬、教職員全員に「学習指導要領に基づき、適正に生徒を指導すること」とする職務命令書を手渡した。これにより、生徒が大量に起立しなかった場合、担任らが地方公務員法違反として懲戒処分の対象となる。都教委は今月、都立学校の校長らに対し、「生徒指導」を盛り込んだ職務命令を出すよう口頭で指示した。  これに対し、都高等学校教職員組合は「処分を前提に生徒の内心の自由に踏み込み、来春の卒業式に向け、強制しようとしている」と批判している。  都教委は今春、卒業式や入学式での不起立などを理由に、教職員約230人を減給や戒告処分にし、嘱託教員ら9人の雇用を取り消したほか、生徒への指導不足などを理由に校長ら67人を「厳重注意」などとしていた。 教員公募制に“待った” 杉並区 「権限逸脱」と都教委
 小中学校長が求める教員像を公表し、その学校への異動を希望した教員を校長が選考する制度導入を表明した東京都杉並区教育委員会に対し、人事権を持つ都教委が「校長の権限を越えている」との見解を伝え事実上修正を求めたことが26日、分かった。区教委は困惑し対応を協議する。  区教委の制度は、校長が「算数教育の研究を進めるため実績のある人」といった教員像をホームページで公表し、賛同した教員は異動希望先の学校に志願書を提出する。  校長は書類選考のほか、必要に応じて面接し、求めている人材かどうか判断。区教委は校長の意見を基に教員配置案を作成し、都教委に提出する。「この指とまれ方式」と名付け、来年4月の定期異動に向けて10月から実施する予定。
9月26日 円周率暗唱で5万4千けたギネス申請へ、千葉の男性
千葉県茂原市のボランティア原口證さん(58)が25日、円周率の暗唱の世界記録に挑み、これまでの記録を更新する5万4000けたを暗唱した。  これまでの世界記録は日本の大学生が1995年に樹立した4万2195けた。原口さんの暗唱にかかった所要時間は約8時間45分で、3台のビデオカメラで録画しており、近くギネスに記録申請する。  原口さんの一度目の挑戦は同日午前9時に始まったが、2万1600けたをすぎた午後1時ごろ、2けたを飛ばしてしまい失敗。  休憩後に2回目の挑戦。午後8時10分ごろ、これまでの記録を更新。見守っていた知人らから拍手がわき起こった。
教育基本法改正、59%が賛成 全国世論調査 「愛国心」容認66%
本社加盟の日本世論調査会は、政府・与党が進める教育基本法改正について十一、十二両日、面接方式で全国世論調査を行い、国民の意識を探った。基本法改正については「賛成」が23%、「どちらかといえば賛成」が36%で合わせて59%が賛成し、反対は計23%にとどまった。  賛成する人の55%は、理由として「現代の教育を取り巻く問題に対応できていない」ことを挙げ、特に二十歳未満の子どもがいる層では69%に達した。教育の現状への根強い不満が改正への支持につながっていることを浮き彫りにした。これとは別に、与党間で焦点となっている「愛国心」の扱いを尋ねたところ、基本法に盛り込むことに「賛成」「どちらかといえば賛成」が計66%で、「反対」「どちらかといえば反対」の計26%を大きく上回った。  基本法改正に賛成する人の中で、自民党が重視する「伝統文化の尊重や、愛国心、道徳心を入れる必要がある」を理由に挙げたのは17%、「憲法改正につながる」も3%だけだった。  改正に反対する人のうち「平和主義など現行法の理念は大切」は20%、「現行法に問題はない」が18%で、40%近くが現行法を評価。42%は「改正しても教育問題に対応できると限らない」と答えた。改正問題への関心度は「ある程度」を含めて68%と高かった。  小学校で英語を必修化することには計82%が賛成。理由は「国際社会では英語が大切」が43%、「英語教育は早い方がいい」が38%だった。  <調査の方法>層化二段無作為抽出法により、1億人余の有権者の縮図となるように全国250地点から20歳以上の男女3000人を調査対象者に選び、11、12の両日、調査員がそれぞれ直接面接して答えてもらった。1800人から回答を得た。回収率は60・0%で回答者の内訳は男性50・5%、女性49・5%だった。
9月25日 「学校と教育をゆがめる」京都市教組、新システム導入に反対声明
京都市教職員組合などは24日、市教委が導入を検討している新しい教員の評価システムについて、「学校と教育をゆがめる」と、導入に反対する声明を発表した。  市教委は2003年度から、文部科学省の「教員の評価に関する調査研究」の委嘱を受けており、有識者らでつくる調査協力会議が今月2日、校長、教頭が教員を3段階で評価し、人事や給与に反映させるシステムの中間まとめを提出した。市教委は05年度から試験導入を計画している。  声明は、▽教育活動は教職員集団が子どもたちに働きかける営みで1人ひとりを切り離して評価できない▽1年単位では正確に評価できず、管理職の意向ばかり気にする教員を増やしかねない−などとして、システム導入に反対している。  市教組は「子どもや保護者の意見を取り入れる多様な価値観、多様な形式の評価こそ必要だ」としている。
9月24日 文科省が「個性ある大学」後押し、公募補助金を拡充
 文部科学省は来年度から、大学・大学院に公募により支給される補助金について、対象を大幅に拡充する。これまでの高度な最先端分野の研究への支援に加え、地域での人材育成など評価されにくい分野に熱心な大学も支援し、個性ある大学づくりを後押しするのが狙いだ。  公募による補助金支給は、国公立、私立を問わず、優れた研究や講座を選び、補助金を支給する制度。2002年度から始まった「21世紀COE(センター・オブ・エクセレンス=卓越した拠点)プログラム」で、大学院の世界的研究を支援したのが先駆けだ。その後、学部教育や法科大学院などへ向けたメニューが追加された。  来年度からはさらに、〈1〉優れた学校教員養成のプログラムへの支援(10億円)〈2〉若手研究者を育てる取り組みへの支援(121億円)〈3〉人格面も含めた優れた医師育成を目指す取り組みへの支援(21億円)〈4〉海外の大学と連携した国際的な教育活動への支援(10億円)――の4つのメニューを追加。予算総額も、今年度の約450億円から770億円と大幅に増加させた。  〈1〉は「指導力不足」と認定された公立校の教員が昨年度481人に上ったこと、〈3〉は各地で医療事故が発生し、医師のモラル低下が指摘される現状を、それぞれ踏まえたものだ。さらに2006年度以降は、社会人など、地域の人たちに幅広く門戸を開放し生涯学習拠点としての機能を持つ大学や、社会人に幅広い教養を身につけさせるプログラムなどへの支援も検討することにしている。
9月23日 「指導要領に問題ない」と文科省反論小学生の天文知識崩壊で
小学生の4割が天動説が正しいと答えるなど天文の知識が崩壊している実態を明らかにした国立天文台の研究者の調査結果について、御手洗康文部科学事務次官は22日の定例会見で「地球の自転や公転についての学習は中学校で、きちんと体系的にすることになっている」と述べ、学習指導要領に問題があるとの見方に反論した。  御手洗氏は「自転や公転を体系的に理解するのと、単なる知識として地動説を知っているのとは別」と強調。「中学校で観察を行い、天体の動きを理解させている。指導要領の全体構造を見てほしい」と語った。  さらに御手洗氏は「ただ、知識の問題ならば、日常生活の常識としてどこで教えていくか。家庭や大人との会話などで教えていくという問題を、もっと考えることが必要とは思う」と述べた。 学力検査問題を事前に練習仙台の小学校 HP上で結果報告
仙台市泉区の市立黒松小学校(竹沢吉助校長)の教諭が今年2月、学習の達成度を診断する算数の標準学力検査(CRTテスト)の問題を抜き出して自分が受け持つグループの児童に事前に練習させていたことが21日、分かった。  CRTテストは民間業者が児童の学力の達成度などを診断するために作成、全国の小中学校で広く取り入れられている。同小は3月時点で事実関係を把握していたが、保護者らに報告せず、同小ホームページ(HP)にテスト結果などを掲載していた。  同小は2001年度から、児童の理解度に応じてグループを分ける「習熟度別授業」を3−6年の算数の授業で導入し、HP上で成果などを報告している。  この教諭はCRTテストの前日に、当時指導していた3−6年の各学年のグループに問題の一部を抜き出して練習させた。(コメント 狂っているね)
9月22日 減った研究費、経費削減でやりくり 廃止予定の都立大
東京都が進める大学改革で廃止されることになった都立大学が、研究費のやりくりに四苦八苦している。来春開校予定の新大学「首都大学東京」に就任予定の教授らには厚めに配分されたが、就任を承諾しなかった教授らは少なめだった。授業で配る資料のコピーは年間1人1000枚まで、購読できる新聞は1紙だけ、といった経費節減を申し合わせた例もある。予算は都が一括管理している。「大学の自治はどこへ行った」と嘆きの声も出ている。  「1000枚で使用中止です」  経済学部の教員が使うコピー機の前には、そんな注意書きが張り出された。緊縮予算の中で研究費や教育費を節約するため、教員らが「授業用のコピーはとりあえず年間1人1000枚まで」と申し合わせた。  前期、300人近い学生が集まる講義を担当したある教授の場合、これまで3回資料を配り、すでに計941枚。「このままでは後期の授業ができない」。16日の教授会でそんな声が出た。首都大就任予定の教員に支給された「傾斜的配分研究費」を拠出してまなかうことを検討することになった。  都大学管理本部は今年度、廃止が決まった都立4大学の研究費を一括して管理している。同本部によると、約10億円の研究費の約半分は年度初めに一律に配ったが、残りのうち約3億5000万円は「都市に関する研究」など、首都大学の「理念」に沿う研究を公募し、都が審査して認められた研究に対し、「傾斜的に」支給した。  首都大の教員就任を拒んだ教員には公募資格はなかった。関係者によると、経済学部は就任しない教員が多いとされ、認められなかった申請もあり、研究費の合計は前年度より24%減った。同じく多数の拒否者がいるとされる人文学部では、教員らが話し合って共同で研究費を申請。前年度比10%減にとどめた。  それでも「どれだけ配分されるか分からなかった」ので、新聞や雑誌などを削減してしのいだ。仏文学専攻でも購読するフランス語の新聞は「フィガロ」をやめ、「ルモンド」1紙だけにした。  別の専攻では、今年度の研究費は前年度より約120万円少ない約560万円。コピー機のリース代や新聞、雑誌の購読料、書籍代で使い切ったという。  都立大の幹部教授の一人は「首都大と都立大は本来関係ないのに、研究内容まで審査するのはやりすぎだ」と批判する。  都大学管理本部は「首都大の発足準備は今年度から行っている。研究費の配分もその一つだ」と話す。在校生が残る都立4大学は、首都大とともに一つの法人になって2010年度まで存続する。来年度以降の研究費をどのように配分するかについては「これから検討する」としている。
9月20日 小学生の4割「太陽が地球を回ってる」国立天文台調査
 小学生の4割が「太陽は地球の周りを回っている」と思い、半数以上は月の満ち欠けを理解していないことが、国立天文台の縣(あがた)秀彦・助教授らのアンケートで分かった。回答者はそれほど多くないが、身の回りの天文現象への関心や知識が薄れている傾向が見て取れる。21日から盛岡市で始まる日本天文学会で発表される。  01〜04年に、北海道や広島など8都道府県の14小・中学校約1700人にアンケート。このうち太陽と地球の関係では、天文を学習し終えた公立小4校の4年〜6年生までの348人が回答し、「地球は太陽の周りを回っている」と正解したのは56%。42%は「太陽は地球の周りを回っている」を選んだ。  月の満ち欠けが起こる理由を公立小9校720人に聞くと、正解の「地球から見て太陽と月の位置関係がかわるから」を選んだのは47%。「月が地球のかげに入る」とした誤りが多く、「いろいろな形の月がある」が少数ながら続いた。  調査に携わったのは教師や研究者ら。グループによると、今の小学校の教科書では内容が厳選され、地球が丸いことや自転・公転していることをあまり教えていないという。だが中学ではそうした知識があることを前提に天文現象が説明されているといい、「小、中の指導に連続性がない。小学校では、天体や宇宙を大きくとらえられるような授業を取り入れるべきだ」と指摘する。  縣・助教授は子どもを取り巻く状況の変化に言及し、「夕日が沈むのを見るような自然体験が子も親も薄れている。情報があふれる一方、子らはテレビやゲームなどに時間を奪われ、身近な現象を学ぶ機会も減っている」と話している。
「記念にもらう」と中学校長、女生徒の髪切る…埼玉
埼玉県鳩ヶ谷市内の市立中学校で、校長が3年生の女子生徒(15)に対し、「短い方がいい」などと言いながら髪の毛十数本を約10センチ切っていたことが19日、わかった。校長は事実を認め、「悪ふざけで、校長として慢心があった」と謝罪した。  校長は16日午後4時ごろ、放課後の校内見回りの際、校舎外に並んで座っていた3年生の女子生徒数人のうち1人に後ろから近づき、しゃがんで両肩に手を置いた。さらに、別の生徒が持っていたはさみで女子生徒の髪を切り、「記念にもらっておく」と言って切った髪を持ち去った。  女子生徒は、泣きながら担任に報告。「後ろから抱きつかれ、ほおを寄せられた」と訴えているという。
教頭が学校侵入、現金盗む
北海道警天塩署は19日までに、窃盗の疑いで、豊富町立兜沼小中学校教頭北山寛容疑者(53)=同町=を逮捕した。  調べでは、北山容疑者は13日早朝、自分の勤務する学校に侵入し、職員室の同僚の机から現金約3万円を盗んだ疑い。学校は施錠されていたが窓や扉が壊されていなかったため、同署は内部の犯行とみて捜査していた。 北山容疑者は容疑を認めているという。同署は北山容疑者が遊ぶ金欲しさに盗んだとみて、詳しい動機を調べている。  同校の宮川広幸校長(55)は「あってはならないことで、生徒や父母に深くおわびしたい」と話している。
9月17日 学級崩壊始まりつつある状態…教諭過労死を逆転認定
京都府宇治市立西小倉小学校で1994年1月、脳出血のため教室で倒れ、1年後に死亡した荻野恵子さん(当時44歳)の夫の幸夫さん(53)が、地方公務員災害補償基金京都府支部長に、恵子さんの死を公務外と認定した処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が16日、大阪高裁であった。  岩井俊裁判長(礒尾正裁判長代読)は「担任をしていたクラスは学級崩壊が始まりつつある状態で、高度の緊張を強いられており、時間外労働も過重だった」と述べ、幸夫さんの請求を棄却した1審・京都地裁判決を取り消し、過労死を認定した。  原告代理人によると、控訴審で初めて提出された教え子約10人の陳述書で、学級崩壊の状況が明らかになったことが逆転勝訴の決め手になったという。  判決によると、恵子さんは同年1月19日、担任をしていた6年生のクラスの「終わりの会」で指導中に倒れ、翌95年1月27日に死亡した。  岩井裁判長は、教え子の陳述などからクラスの状況について▽校内で喫煙したり、ビールを持ち込んだりした▽中学校に殴り込みに行くための五寸くぎを打ち込んだ木製バットを持っていた▽校門や恵子さん宅に「殴り込みに行く」「地獄に落ちろ」などと落書きがされた▽学習の遅れていた児童2人に対する個別指導が必要だった――と認定。  「冬休みも自宅で勤務を続けており、高度の疲労や睡眠不足をきたすような過重な労働により、持病が悪化した」として、公務と死亡との因果関係を認めた。  判決後、会見した幸夫さんは「9年間、ずっと公務災害だと信じてきた。この判決で、学校現場がよりよい環境になってほしいと願う」と話していた。  山田清司・同京都府支部事務長の話「判決内容を検討し、今後の対応について本部とも協議して結論を出したい」
9月16日 金沢の夫婦刺殺少年、中学出席10数日 教育関係者に衝撃 「事件信じられない」
金沢市神野2丁目の神後武雄さん、信子さん夫婦が刺殺された事件で、松任市の17歳の少年が容疑者として逮捕されたことに、教育関係者らは大きなショックを受けた。少年は小学校の高学年のころから不登校で、最近も自宅に引きこもったままだったという。卒業した中学校や不登校対策に力を入れてきた市教育委員会でも戸惑う声が聞かれた。
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 少年の自宅近くに住む男性(23)は「小さいころはよく一緒に遊んだ。鬼ごっこなどをして遊び、活発で元気な印象だった。当時は家の前にも友だちの自転車がよく止まっていた」と振り返った。小学校4年ごろから学校は休みがちとなったが、小学校の卒業文集には、山登りの遠足行事に参加したことが思い出としてつづられている。   少年が02年春に卒業した松任市内の中学校によると、1年次の4月末には学校に来なくなった。出席日数は11日だけ。2年次には春と秋の遠足、3年のときは修学旅行と卒業式にだけ出席した。   当時の教諭の一人は「どうすれば学校に来て友達とうまくやってくれるだろうかと、彼について考えていたことはある。事件のことは信じられない」、別の教諭は「いじめを受けている様子はなかった」と話した。   中学の卒業アルバムには、遠足でほかの生徒たちと肩を並べ、笑顔を浮かべている写真もある。   卒業後は、縁故を頼って就職したが、数カ月で仕事を辞めたという。   松任市教委の関係者は「一般に不登校になる児童生徒はおとなしい子どもが多かったのだが……」と言い、少年の日常生活と民家に押し入って2人を刺殺したとされる容疑とのギャップに驚きを隠さない。   同市教委が不登校の傾向があると把握している児童生徒の割合は0・25%。県内の平均は下回っているが、近年は微増傾向にあるという。   不登校の児童生徒が希望すれば通って指導を受けることができる「ふれあい教室」の設置、市内の中学校へのスクールカウンセラーの派遣、自分のクラスには入れないが保健室へなら通えるという子どもに保健室に登校させるなどの対策を進めていたという。  感情が欠落か 35年間、約千件の教育臨床経験を持つ井上敏明・六甲カウンセリング研究所所長の話   人の気持ちを理解せず、自分の欲求を満たすために、特異な発想で短絡的に凶悪犯罪を起こすという少年事件が、最近多くなっている。彼らは動機や反省を聞かれても、普通の子どものような回答を返さないことがある。この17歳の少年も、動機は「運転免許を取りたいため」であり、事件に対する反省もない。感情が欠落していて、だから人を殺せるのだろう。   私の臨床経験では、不登校の児童生徒にはある割合で発達障害の子どもが含まれている。そういう子どもたちに対応するためには、臨床経験が豊富で心理診断ができる質の高いスクールカウンセラーが必要だ。   スクールカウンセラーが親や教師に対して、子どもの心の「同時通訳」ができることが望ましい。その子どもを理解し、持っている個性やよさを大切にしてあげることが、彼らを犯罪に追いやらない方法だからだ。
 身内殺されたら 「そんなもん運命や」
  逮捕された松任市の無職少年(17)は14日午後、強盗殺人などの疑いで金沢地検に送検された。   捜査関係者によると、少年は取り調べに対し落ちついた様子で、殺意があったことを認める供述をしている。今のところ反省の言葉は述べていない。「もし自分の身内が同じようにされたら、どう思う」という問いかけには、「そんなもん運命や」と話したという。
9月15日 女性の高等教育、日本は最下位OECD調査
 経済協力開発機構(OECD、本部パリ)は14日、加盟30カ国の中高等教育実態調査の結果を発表。日本は高等教育の卒業者に占める女性の割合が学士39%(各国平均55%)、修士26%(同51%)、上級研究部門の博士23%(同40%)と、加盟国の中で最下位だった。  学士・修士課程への男性の進学率は48%で各国平均45%を上回ったが、女性の進学率は34%で同55%を大きく下回った。  大学学士・大学院修士課程の「大学型高等教育」の卒業率は33・8%と、各国平均31・8%を上回ったが、博士課程など上級研究部門の卒業率は0・7%と同1・2%より低い。日本の高等教育機関に在籍する外国人学生の比率も1・9%と、各国平均の5・7%を下回った。  国内総生産(GDP)に対する教育全体への公的財政支出の割合では、日本は3・5%と各国平均5・0%を下回り、GDPに対する私費負担を加えた教育支出の割合も初中等教育2・9%(各国平均3・8%)、高等教育1・1%(同1・4%)と低かった。  学習環境の面でも、教員1人当たりの生徒数は、就学前18・1人(各国平均14・8人)、初等20・3人(同16・6人)、中学16・2人(同14・4人)、高校13・7人(同13・1人)と教員の負担が大きいことが分かった。  調査は2003年に加盟各国で実施した。(共同) (コメント 米百俵?)
キャンパスプラザに「サテライト教室」 京教大 現役教員の院生に便宜
 京都教育大は10月から、京都市下京区のキャンパスプラザ京都に「サテライト教室」を開設する。現役の教員として教えながら大学院で学ぶことを希望する人たちに、利便性の良い場所を提供するのが主な狙い。国立大で同様の施設を開設するの初という。  京教大は現役教員の大学院生を数多く受け入れているが、伏見区深草藤森町の現キャンパスでは通学に時間がかかるなどの支障があった。現役教員の京教大への通学は、教員の資質向上策の強化などの流れで機会が増えており、学生の利便性を図った。  サテライト教室は、キャンパスプラザ京都の6階の一室を年300万円で借りて使用。来年度からは、夜間に大学院の授業を開講するほか、教員対象の研修会などを開催する。  手島光司副学長は「大学院生の3分の1程度を現役教員にするのが目標で、そのために便利な場所を確保した。将来的には専門職大学院などを設置し、教員の資質向上に貢献していきたい」と話している。
9月14日 大学入試にIT科目を検討専門調査会が報告
政府のIT戦略本部(本部長・小泉純一郎首相)が10日開かれ、情報技術(IT)を基本的な技能として教育することや、大学入試でIT科目を追加することを検討していく方針を決めた。  政府のIT普及への取り組み状況を評価する評価専門調査会が必要な施策として報告した。  調査会は小中高校でのIT活用への意識が不足していると指摘。生徒のITに対する意識を高めるため、大学入試などにIT科目を追加することは検討に値するとした。  また、教員の評価項目にITの指導能力を加えることや、教育現場のITインフラの整備が必要と指摘した。
低学力ほど中退率高い…高校対象に異例の研究
「学力」で高校を5段階に分類した比較で、下位校ほど学費の滞納率や中退率が高く、部活動の参加率が低いなどの傾向があるという研究結果を、国立教育政策研究所の菊地栄治総括研究官が、日本教育社会学会で発表した。  一方、上位校にも「生徒と教員の付き合いが表面的」などの課題が指摘された。高校を学力で分類し、家庭の経済力などとの相関関係まで含めた実態を分析した調査は異例。  菊地研究官は今年3月、全国の公私立1046校に調査票を送り、53・5%の560校から回答を得た。  各校に「入学する生徒の学力は県内でどの階層か」と尋ね、「勉強の得意な層」「比較的得意な層」「平均層」「比較的勉強の遅れがちな層」「遅れがちな層」の5つに分類。構成比は上位から10、18、34・3、23・9、11・8%だった。  学力階層ごとに比べると、経済的理由で授業料を減免されている生徒の割合は、最上位校が2・5%で最少。階層順に率が上がり、5位の高校は16・2%と最多だった。授業料の滞納率も同様で、最上位校が0・1%、5位校は4・2%。  「経済的に苦しい生徒が(比較的)多い」と答えた教員の割合をみると、最上位校は6・9%だったが、5位校は94・7%。調査では「経済的な環境と学力に強い関連がある」と指摘している。  中退率は、最上位校が0・19%で、階層順に増え、5位校は4・78%だった。  部活動参加率は、最上位校の76・3%から階層順に下がり、5位校は41・3%。アルバイトを禁じている高校は、最上位校の57・1%に対し、5位校は29・2%。卒業後にフリーターになる率は、最上位校が0・4%、5位校は10・5%だった。  「授業中、携帯電話でメールを打つ生徒がいる」のは最上位校15%、5位校46・2%、「他人に無関心な生徒が多い」のは、最上位校24・5%、5位校45・5%と大きな差があった。  一方、「学級では個人の事情に立ち入らないようにしている」という教員は最上位校54・7%に対し、5位校39・4%。「廊下で気軽に声をかける」教員は最上位校24・5%、5位校45・5%。「生徒個々の家庭環境や成長を記録している」教員も最上位校30・4%、5位校47・9%。上位校ほど生徒と教員の関係が表面的な傾向があった。  菊地研究官は、「高校教育の実態を踏まえ、自己肯定感を持てない生徒を迎えている、いわゆる困難校への思い切った支援策が必要だ」と強調している。
9月13日 すべての小中に冷房設置へ京都市、政令都市で初
京都市は政令指定都市で初めて、市立小中学校のすべての普通教室に冷房機器を設置することにし、13日から工事をスタートした。総事業費約57億円をかけ、5年間で約2900室に設置する予定。  2学期制の導入などに伴って、夏休み期間を短縮したり、夏休み中に補習授業や進路指導に取り組む学校が増えたため、子どもたちが、暑い夏も快適で集中して学べる環境を整備しようと、冷房設置を決めた。  設置済みの学校を除く小学校154校、中学校61校が対象で、中学校は2005年9月までに、小学校は08年度までに工事を完了する。  この日は高野中(左京区)と藤森中(伏見区)で工事が始まった。高野中の浜田茂彦校長は「暑い時期の授業は教師も生徒も集中力を維持するのが大変。冷房設置は大変ありがたい」と話していた。
講師派遣や教師指導 、文科省が小学校の英語教育支援
文部科学省は来年度から、英語の授業に積極的な公立小学校を対象に講師派遣や教材開発、教師の英会話能力の向上の面で財政支援する事業を始める。各都道府県でモデル地域を指定し、優れた取り組みを全国に広げる。小学校段階から子供に“使える英語”を身につけてもらうのが狙い。来年度予算の概算要求に約2億1800万円を盛り込んだ。  「小学校英語活動指導力向上事業」と名付けた新規事業。中学校に入学した時に子供の英会話能力にばらつきが生じるのを避けるため、モデル地域の規模は中学校区とし、各都道府県が原則、1カ所を指定する。モデル地域の小学校には、外国青年招致事業(JETプログラム)などで来日して外国語指導助手(ALT)に起用されているネーティブスピーカーや、海外勤務の経験が豊富で英語が堪能なビジネスマンら地域の人材、中学校の英語教員などを講師として派遣する。講師は小学校の教師が授業の指導計画を立てる際に助言したり、教師と協力して授業をする「チーム・ティーチング」に参加したりする。
9月12日 小中生の留年「研究を」 文科相、学習目標に届かぬ場合
義務教育のあり方を大きく転換する改革案(河村プラン)を打ち出した河村文部科学相は朝日新聞記者のインタビューに応じ、「義務教育段階でも落第とか原級留め置き(留年)とか、基礎基本が身についてから次に進むという考え方を研究しなければならない」と述べた。実現すれば、年齢に従って進級してきたこれまでの仕組みが変わる可能性がある。実際の運用をめぐっては、学校現場の戸惑いも予想される。  原級留置は現行の学校教育法施行規則上も実施は可能だが、文科省によると、病欠や不登校を除けば適用を受けたケースはまれだ。  河村プランは、義務教育9年間の「到達目標の明確化」を柱の一つに掲げている。この実現のため、従来は教員にとっての「教える基準」とされてきた学習指導要領について07年度にも改訂作業に入り、子供の学習などの「到達目標」へと変える方向が示された。文科省幹部は「到達すべき目標を明確に設定すれば、それを習得していない場合には留年も否定できない。責任ある教育を徹底する意味もある」と話している。  文科相は「義務教育は何が何でも卒業させるということで来たが、何歳から何歳までびた一文動かさないということでいいのか」と述べた。ただ、原級留置には保護者の理解が必要だとして、幅広い論議を呼びかける方針だ。  文科相は、9日の中央教育審議会総会にプランの「工程表」を示しており、どのような到達目標にするかなど、指導要領の見直しのあり方を06年度末までに検討する。
小中一貫などで法改正へ河村プラン 義務教育改革:
文部科学省は9日、河村建夫文部科学相が公表した義務教育改革私案(通称・河村プラン)の工程表を明らかにした。9年間の枠内での6・3制見直しや小中一貫の義務教育学校(仮称)創設、教員養成の専門職大学院設置、教員免許の更新制などについて、導入に向けて06年度の関連法改正を目指す。翌年度以降に実施したい意向だ。  6・3制見直しなど制度の弾力化は中央教育審議会で審議が進んでいる。その初等中等教育分科会答申を受けて煮詰めるが、9年間の小中一貫教育を制度化し、その枠内での区分を多様化できることなどを検討する。これに伴い、小中ごとに分かれている学習指導要領を一貫したものに改め、「教える側」ではなく子どもが9年間で到達すべき目標を教科ごとに明確化することも検討する。  02年の中教審答申で見送られた経緯がある免許更新制は、教員養成の専門職大学院の設置とともに今年度内の早い時期に再び中教審に諮問する。  一方、教員人事・学級編成についての権限を都道府県から中核市程度の市に移譲し、学校や校長の意向が反映しやすい制度にするようするため、来年度中に制度改正を目指す。別々に分かれている小中・盲ろう学校と養護学校の国庫負担制度を一本化し、教職員配置の柔軟化を進める制度改正も今年度中に図るという。
葉ボタンやキク栽培、親子ら挑戦京教大で体験教室
親子が植物を育てて成長を観察する「植物栽培と植物の不思議さ体験教室」(全6回)が11日、京都市伏見区の京都教育大付属環境教育実践センターで始まった=写真=。  植物を育てる大切さや難しさを知ってもらおうと、毎年催している。今年は市内の小学生と父母ら計44人が12月までに植物の苗植えや寄せ植え、野菜の種まきや収穫などをする。  参加者らは葉ボタンの苗の定植やキクの挿し木に挑戦。温度や日照時間で、葉の色や花の咲く時期が変わる様子などを調べる予定で、参加した児童は「成長が楽しみ」と話していた。
9月11日 6・3制の弾力化、06年までに法改正文科相方針
河村文部科学相は9日の中央教育審議会総会で、「6・3制」の弾力化などを柱とする義務教育改革案(河村プラン)の内容と制度改正のスケジュール(工程表)を示した。小中一貫の「義務教育学校」の創設や教員免許の更新制の実現に向けて、06年度までに必要な法改正を行うことを盛り込んだ。  河村プランは、国と地方の税財政を見直す「三位一体改革」をめぐり、義務教育費国庫負担制度の廃止論議が高まる中で8月に打ち出された。この日はプランの具体的な方向性が示された。  「6・3制」の弾力化については、学校教育法を改正し、既存の制度に併存する形で小中一貫の「義務教育学校」の創設を可能にする方向が示された。これについては、05年度中に中教審の答申を受け、06年度に学校教育法の改正を目指すとしている。  学習指導要領のあり方も大きく変える。これまでは教育課程の基準として「教える側の指針」だったが、義務教育修了段階での子供の「到達水準」に転換。各教科の目標を指導要領で明確化する。
9月10日 大学は一層の個性強化を…中教審分科会が提言
大学や短大などの在り方を検討してきた中央教育審議会の大学分科会は9日、「我が国の高等教育の将来像」をテーマにした提言をまとめ、中教審に報告した。  大学・短大の志願者数が入学者数と一致する「大学全入時代」を前に、個性や特徴をさらに明確にするよう各大学に求めている。  提言では、少子化が進む中で全入時代が2007年度に到来すると予測。社会人学生や外国人留学生が一層増えると分析している。  そのうえで、大学の機能を「世界的研究や教育」「高度専門職業人の養成」「生涯学習の拠点」など7つに分類。得意な分野や役割をこれまで以上に鮮明にして、個性化を図るべきだとしている。  また、教育の質を保証するため、教育内容の事後評価や情報開示を積極的に進めることが不可欠と指摘。大学間競争の激化で、存続が困難になる大学が出てくる事態も予想されることから、在学生の就学を確保できるよう、協力体制を築いておくことも求めている。  大学分科会では今後、大学間の連携促進や学長のリーダーシップ強化などのテーマについても審議する予定。中教審が来春、文部科学相に答申する。
9月9日 文科相が義務教育改革の工程表、指導要領も一本化へ
河村文部科学相は9日、8月に発表した義務教育改革私案の工程表を中央教育審議会(中教審)総会に示した。自治体によって「6・3制」変更も可能とする義務教育課程弾力化のため、2006年度に「小中一貫教育校」を設置できる制度を創設することなどを盛り込んでいる。さらに、2005年度から検討に着手し、2007年度以降、現在は小学校と中学校で分かれている学習指導要領を一本化する作業に入る方針だ。  学習指導要領は1958年に現在の形に編成された。一本化されれば、小中学校の学習内容の区分が変わる大きな改革となる。中学校の授業内容を小学校で先取りすることや、小学校の内容を中学校で学ぶといった柔軟なカリキュラム編成が可能になる。  工程表では、教員免許の更新制や教員養成の専門職大学院設置について、10月にも中教審に諮問し、2006年度に教育職員免許法などの改正を行う方針を示した。義務教育費国庫負担制度に関しては、現在は別建てとなっている養護学校国庫負担制度を取り込む法改正案を2005年の通常国会に提出。教員配置などで地方の裁量をより大きくするとしている。  このほか、<1>障害児の「特別支援学校」設置<2>学習障害(LD)や注意欠陥・他動性障害(ADHD)の子供の学習支援のあり方――などについても、2005年度に制度改正をする方針を初めて打ち出した。  中教審はこの工程表に基づき、学習指導要領や学校教育法などの見直し作業を進める。
優秀な教師は現場で優遇、都教育庁が新制度導入へ
指導力不足の教師の増加に頭を痛めていた東京都教育庁は8日、能力が高い教師については、校長などの管理職になる道とは別に、現場で教べんをとり続けながら、高い処遇が受けられる制度を導入する方針を固めた。  職人タイプの教師を指導の「専門家」に認定し、給与も優遇することで、長く第一線で活躍してもらうのが狙い。若手向けの「道場」開設や研修期間延長なども組み合わせ、同庁は来年度から4年計画で登用制度を改造、教師全体のレベルアップを目指す。  同庁では現在、管理職選考に合格した教師を主幹、副校長、校長に登用している。しかし、学校現場には、管理職を志望しないものの、子供の力を上手に引き出す有能な教師がいる。そこで、管理職コースとは別に、民間企業などで言えば「スタッフ部門」に当たる専門家コースを設けることにした。同庁によると、こうした制度導入は全国で初めて。  ただ、改革手順としては、若手の指導力向上の取り組みを先行させる。まず2005年度から都立高校などを対象に、従来は1年間だった初任者研修の一部を2、3年目の教師にも広げる。2006年度からは小中学校でも同様に拡大する。  さらに、同年度に「東京教師道場」(仮称)を新設。4―10年目の有望な教師を道場に登録し、2年かけて、中堅教師の“師範”から授業の進め方などを学ぶ。  道場修了者は、地域で若手教師の指導役となり、この中から道場での師範役も育成する。こうした経験を経た20年程度のベテラン教師を「専門家」として特別に処遇する仕組みだ。  専門家の認定は2008年度からで、数十人を予定。年月をかけて道場修了者から選ぶ仕組みに移行する。認定された教師は教壇に立つ傍ら、教育全般について同庁にアドバイスする役割も求められる。  同庁は昨年度、授業が成り立たないなどの理由で、18人を指導力不足と認定し、転職を勧めたり、研修を受けさせたりした。  また、都に採用された教員で1年未満の退職者は昨年度、過去最高の48人に上った。うち40人は小学校の教員で、教えていない内容を試験に出したり、子供を必要以上にきつくしかりつけたりするケースがあった。  子供が授業を理解できない場合、飽きた子が騒ぐなどして、学級崩壊につながるケースもある。実際、開始からわずか十分足らずで授業が成り立たなくなったケースもあるという。  同庁は、指導力不足の教師が増えた背景として〈1〉最近の新人教師には社会性に乏しい人もいる〈2〉先輩が若手を指導したり、若手が先輩から学ぼうとする姿勢がいずれも希薄になっている――などの事情も指摘している。
9月7日 京阪神の3教委 共同で講義立命大で教職実践教室
立命館大(京都市北区)は6日、京都市と大阪府、神戸市の3府市教委から指導主事を講師に招く「教職実践講義」を開講した。初の試みで、教職志望の学生たちにリレー形式で教育行政や学校現場の実態を教える。  多様な角度から教育のあり方を学生に考えさせる狙い。昨年までに各教委と結んだ包括協定に基づく企画で、3教委が共同で大学の講義を受け持つのは珍しいという。  各教委から計12人の講師と馬路英和教授が5日連続で計15回、「望ましい教師像」や「教育課題の研究」などのテーマで講義を受け持つ。  初日は、大阪府教委の中西修一主席指導主事(51)が「社会の変化と子どもの変容」と題して講義。学生約30人にグループ単位で子どものころと現在との変化を考えさせ、インターネットの普及や塾通いといった回答に対し、「これらの負の面が学力差や殺傷事件を引き起こしている。教壇に立ったら自分の問題として対処しなければならない」と自覚を促した。  受講生たちは「教育行政と現場と両方の見方を学びたい」「教育委員会の上の人が何を考えてるか知りたい」と話していた。
9月6日 文科省、教員養成に競争原理・来年度40大学に財政支援
文部科学省は来年度から、国公私立大学の特色ある教員養成プロジェクトを公募し、優れた取り組みを重点的に財政支援する事業を始める。「指導力不足教員」が急増する中、教員養成に競争原理を導入して教員の資質を向上させ、学校教育への信頼回復を図るのが狙い。初年度は4テーマで計約40のプロジェクトを選ぶ考えで、来年度予算の概算要求に10億円を盛り込んだ。  「大学・大学院における教員養成推進プログラム」と名付けた事業で、(1)教育実習や体験学習など実践的な教育カリキュラムの開発(2)経験豊かな現場教員や外部人材の大学教員への積極的な登用(3)教育委員会との連携・協力による教員研修の実施――など4つのテーマで、それぞれ10校程度を選定。プロジェクトごとに平均2500万円の財政支援を2年間続ける。来年6月に公募、9月までに選定を終える予定だ。
9月5日 「中高一貫」目的の明確化を京都府教委が懇談会
京都府教委は3日、中高一貫教育の導入について、教育関係者らの意見を聞く懇談会を京都市上京区の府公館で開いた。  府教委は昨年3月に策定した府立高校改革推進計画で、既存の府立高への併設型中学の新設を打ち出し、今春、洛北高付属中を開校した。計画ではさらに、6年制教育を行う「中等教育学校」、中学から高校へ簡便な試験で入学できる「連携型中学・高校」の形態も検討するとしている。  懇談会は小寺正一京都教育大副学長を座長に、小、中学校長、高校長、PTA関係者らで構成。具体的な計画づくりの前に中高一貫教育の課題について意見を聴く。  冒頭、武田暹教育長が洛北高付属中の現状を報告し、「中高一貫教育へのニーズや課題について自由にご意見を出してもらい、できるだけ早く一定のまとめをいただきたい」とあいさつした。  このあと懇談会は非公開で行われ、高校改革推進室によると、中高一貫教育の目的の明確化や設置にあたっての地域バランス、既存の小中学校への影響を検討すべきとの意見が出たという。
9月4日 教員を3段階評価、苦情処理も整備京都市教委の協力者会議が中間まとめ
 教員の評価システムの導入を検討してきた京都市の諮問機関「教員の評価に関する調査研究協力者会議」はこのほど、教員をSABの3段階で評価することを柱とする「中間まとめ」を市教委に提出した。  中間まとめでは、教員の能力、意欲、実績を、校長や教頭が加点方式で評価し、教員の人事や給与などに反映させるとしている。客観性や公平性を保つため、評価者の研修や苦情処理制度の整備、児童や生徒の授業評価の導入を検討することなどを明記している。  市役所を訪れた同会議委員長の堀内孜京都教育大教授は「システムを一つの核に、学校改善に結びつけてほしい」と話した。市教委は中間まとめをもとに、来年度から試験的にシステム導入を始める。同会議の最終報告書提出は、2006年3月の予定。
9月3日 義務教育費の国庫負担金閣僚協議の場を・文科相
河村建夫文部科学相は2日、首相官邸に細田博之官房長官を訪ね、国と地方の税財政改革(三位一体改革)の義務教育費国庫負担金に関する閣僚間協議の場を新たに設けるよう要請した。文科相によると、長官は「きちんと場をつくる」と前向きな姿勢を示した。  三位一体改革を巡っては、経済財政諮問会議で議論を進めているほか、全国知事会の要請を受け、14日に政府と地方6団体が意見交換する。それに先立つ7日には関係閣僚が政府方針の調整のための会議を開くなど議論の場が拡散しており、更なる協議の設置は混迷に拍車をかける可能性がある。
『日本語教育特区』 世田谷区が申請へ
東京都世田谷区教育委員会は二日、国語の授業時間数の増加や表現力などを養う教科の新設を進めるため、全国で初めての「日本語教育特区」の実現を目指す方針を明らかにした。十月に構造改革特区の申請を行い、認定されればカリキュラム編成や教材の開発に着手、二〇〇六年度から試行する。  同区の特区構想によると、小学校での国語の授業時間を増やすとともに、国語の専門教員を配置して国語教育を充実。中学校では、思考力や表現力などを養うため、「哲学」「表現」「日本文化」(いずれも仮称)という教科を新設する。  若井田正文教育長は会見で、「日本語は、論理的に物事を考えたり豊かな人間性をはぐくんだりする基盤。(長崎県佐世保市の小六女児事件を受け)『言葉が凶暴化する時代』ともいわれており、気持ちを伝え合う力をどう育てるかが大切」と述べた。  また、同区教委は来年度、保護者や地元住民が教員人事などに関与する「地域運営学校」を設置する。  住民が学校運営に参画する仕組みで、合議制の学校運営協議会を設置。教職員の人事権を持つ都教委に意見を述べる権限が与えられ、教育課程の編成などについて校長の提案を承認する役割などを担う。  区教委によると、地域運営学校の設置は全国で初めてといい、来年度は区内にある小・中学校の計三校程度を指定する。(コメント 国語と算数は大事だよね)
指導力向上へ先生にも『塾』世田谷区教委が創設へ
教育活動を充実させるため、先生向けの「塾」をつくります−。世田谷区教育委員会は二日、若手教員の指導力アップを図る「せたがや教員塾」、校長や教頭の管理職向けの「学校経営塾」を創設する方針を明らかにした。いずれも区独自の取り組みで、来年度からの試行を目指す。また、指導力不足が指摘される教員を、退職したベテラン教員らが直接指導する仕組みも整える考えだ。 (石川 修巳)  「少子化で学校の規模が小さくなると、同じ担当教科の教員が互いに切磋琢磨(せっさたくま)する機会がなくなる」と若井田正文教育長。そこで、初任者研修後の若手教員のレベルアップを図るのが「せたがや教員塾」だ。  ベテラン教員や外部講師が指導者となり、教材の研究や授業の進め方について研修する。「教員になって最初の十年程度、きっちり育てたい。ただ、広域人事異動で他区に出ていってしまうのがネック」とも。  一方の「学校経営塾」では、校長と教頭を対象に区内の企業経営者らとの交流の場を設ける。同区の人的資源を活用して、区内在住の著名な経済人を塾頭に据える考え。経営者の視点や手法を学び取り、学校経営に生かしてもらう。  指導力不足が指摘される教員の指導体制をどう整備するか、という課題もある。  都教育庁は、指導力不足と認定された都内の公立学校の教員を対象に研修を実施、本年度は計十二人が受講している。だが、すべて区教委の申請通りに受講が認められるわけではないといい、その“すき間”を埋める意味からも、区独自の指導体制の整備が不可欠と判断した。  導入時期は未定だが、大学教員や退職したベテラン教員らを指導員として学校に派遣するシステムを想定。指導力不足の教員を直接指導するほか、学校側が取るべき支援体制についてもアドバイスするという。
9月2日 小中学校教員、中核市に人事権文科省が移譲方針
教育改革を論議してきた河村文部科学相の私的懇談会「これからの教育を語る懇談会」(牛尾治朗座長)は1日、教員免許の更新制導入や、中核市にも公立小中学校の教員人事権を移譲するよう提言する第1次まとめを河村文科相に手渡した。これを受け文科省は中核市への人事権移譲については中央教育審議会での議論も踏まえ、次期通常国会を視野に地方教育行政法改正法案の提出を目指す。  今回の提言は、教員改革と学校・教育委員会改革が2本柱。いずれも先月10日に河村文科相が発表した「義務教育の改革案」の方向性に沿った内容で、懇談会が改革案を「後押し」する形となっている。  教員改革では、教員養成の専門職大学院を設け、高度な専門性を備えた教員を養成するよう提言。また、教員免許状に一定の有効期限を設け、更新の可否を決定する制度を創設するよう求めた。  中核市への人事権移譲問題は、ここ数年の懸案となっていた。以前から人事権が移譲されている政令指定市と違い、全国に35ある中核市は00年度から教員研修の義務を持たされる一方で、人事権は引き続き都道府県教委が握っていた。このため、せっかく研修した教員が他の市町村に異動してしまうなどの不満が中核市側から上がっていた。懇談会の提言は、学校現場に近い自治体に人事の裁量を持たせることが狙いだ。  このほかの学校改革では、保護者や地域住民が学校の運営に関与することができる学校運営協議会制度(コミュニティ・スクール)の全国的導入や、学校評価システムの構築を求めた。
教員免許更新制度を提言文科相懇談会
 河村建夫文部科学相の私的懇談会「これからの教育を語る懇談会」(座長・牛尾治朗ウシオ電機会長)は1日、年限を区切って教員免許を更新する制度の導入などを求める「第一次まとめ」を河村文科相に提出した。  提言の多くは、河村氏が8月に発表した義務教育制度改革に盛り込まれており、河村氏は「どう具体化するか、急ぐ課題はスピード感を持ち、専門的な検討が必要なら中央教育審議会に諮る」と述べ、提言を積極的に生かす姿勢を示した。  「第一次まとめ」は、質の高い教員養成の必要性を強調。教員免許の更新制度のほか、専門職大学院の設置、能力や実績の適正な評価システムを構築する一方、指導力不足教員対策などを求めている。
教員養成の専門職大学院設置など 文科相教育懇が第一次まとめ
 教育改革の方向性について検討している河村建夫文部科学相の私的諮問機関「これからの教育を語る懇談会」(座長・牛尾治朗ウシオ電機会長)は1日、議論の「第一次まとめ」を決定した。教員養成の専門職大学院の設置など教員の質を高める必要性を強調したほか、中核市にも教員の人事権を移譲する改革案を提言した。  懇談会は今年4月に発足した。桝本頼兼京都市長や竹内洋京都大教育学研究科教授、鳥居泰彦中央教育審議会会長など各界の12人が委員を務めている。  第一次まとめでは、人間力向上のための教育改革の方向性として「質の高い教員の養成」「信頼され地域に支えられる学校づくり」について具体的な方策を盛り込んだ。 教員養成の専門職大学院は、教員の資質や能力向上のため、高い専門性だけでなく、使命感や幅広い社会性の育成を目指し、校長など管理職や教育行政の職員が学べる場ともなるよう求めている。教員免許に一定期間の有効期限を設ける更新制も導入すべきとした。  学校と教育委員会の改革では、現在は都道府県と政令指定都市だけが持っている教員の人事権を中核市にも移譲するとした。学校評議員や学校運営協議会の制度を全国的に取り入れ、住民の学校運営の参画を進めるよう指摘している。  この日の会合で河村文科相は「すでに(義務教育改革のため省内に)つくっているプロジェクトチームで具体化の方針を示し、スピードをもって取り組む。専門的な審議が必要なものは中教審に諮りたい」と述べた。
義務教育費: 負担金削減案に反対与党検討会
与党教育基本法改正に関する検討会が1日、国会内で開かれ、国と地方の税財政の「三位一体改革」をめぐり、地方6団体がまとめた義務教育費国庫負担金削減案に対して「教育の機会均等をうたう教育基本法の前提が崩れる」などと反対論が続出した。当面は基本法改正に向けた検討を凍結し、義務教育のあり方について突っ込んだ議論をしていくことを申し合わせた。
9月1日 佐世保女児死亡で不適切発言愛知の教諭、停職処分に
長崎県佐世保市の小6女児が切られて死亡した事件に絡み、「殺されても当たり前だ」などと授業中に不適切な発言をしたとして、愛知県教育委員会は31日、同県豊田市の小学校に勤務する男性教諭(56)を停職2カ月の懲戒処分にしたと発表した。男性教諭は事件の背景を考えるように諭したのが誤解されたとし、発言を否定しているという。  県教委によると、教諭は校務主任で、6年生(3学級)の理科を担当。6月3、4日、授業で佐世保市の事件について話をした。PTA関係者が約10日後、教諭が不適切な発言をし、複数の児童が不快感を訴えていると学校に連絡した。  PTA側の連絡によると、教諭は「おれも(被害女児を)殺してやる」「(被害女児は)殺されても当たり前だ」などと発言したとされる。これに対し、教諭は「(家裁送致された女児も)きっと何かで思い詰めたのだろう」と児童を諭した言葉が取り違えられたと主張。「当たり前」などとも発言していないとした。  しかし、学校が授業を受けた児童全員にアンケートしたところ、約半数が不適切な発言を聞いたと回答。「怖かった」「変な人だと思った」と訴える児童もおり、県教委は不適切な発言があったと判断。処分を決め、校務主任も降任させた。

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