教育関係報道(各新聞社の記事のスクラップです。)

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10月31日 廃止なら中教審総辞職も義務教育費制度で梶田氏
中央教育審議会(中教審)委員の梶田叡一京都ノートルダム女子大学長は30日、和歌山市でのタウンミーティング後の記者会見で、三位一体改革で義務教育費国庫負担制度が廃止された場合の対応について「廃止されれば、これまで中教審が進めてきた議論が、全部吹っ飛んでしまう。(中教審)総会の30人の委員も総辞職せざるをえない」と述べ、中教審委員全員の辞職もありうるとの見方を示した。  鳥居泰彦会長が同制度廃止の場合、会長職を辞任するとの見解を示していることに関連して答えた。  梶田氏は「会長、副会長だけ辞めて、何もなかったように進めるわけにはいかない。他の委員も同じことを考えていると思う」と述べた。
10月30日 被災児童生徒の転入学、迅速受け入れを…文科省通知
新潟県中越地震で、文部科学省は29日、被災した児童生徒が近隣県などの小中学校に転入学を希望した場合は、速やかに受け入れるよう各都道府県教育委員会に通知した。高校についても、生徒を受け入れるよう求めた。 一方、大学に対しては、新潟県でのボランティア活動に参加している学生が成績評価の面で不利にならないよう、補講などを活用するよう要請した。
IT教育: IT活用のドリル学習で学力向上東京・三鷹
 ITを活用した教育で先進的な取り組みを進めている東京都三鷹市で29日、「e!school三鷹モデル研究発表会」が開かれた。モデル事業の中で行われたドリル型コンテンツを使った学習の効果について、お茶の水女子大学の坂元章教授が「児童の学力を高めているという結果が得られている」と報告した。ITを活用した学習が学力を高めるという実証研究は日本ではなく、坂元教授は「IT活用が学力に影響があるということを示した貴重な実践だ」と述べた。  この授業は三鷹3小で行われた。3小は総務省のIPV6や超高速無線LANなどの活用について実証実験をする「e!school三鷹モデル」の対象校で、4〜6年生に1人1台のパソコンが支給されている。朝の15分間のモジュール学習の時間に、算数と国語を週1回ずつ、ドリル型コンテンツ「ポケッツ2」を使って学習した。  調査は03年度2学期に5、6年生、同3学期に4〜6年生、04年1学期に5、6年生を対象に行った。児童に「ポケッツ2」での学習記録をつくらせ、一方で03年2学期、3学期、04年1学期に算数と国語の学力テストを行い、両者を比較、検討した。  その結果、「03年度2学期にポケッツ2の学習回数が多い児童ほど3学期の算数、国語の学力を高まっている」と判断した。しかし03年度2学期と3学期のポケッツ2学習が04年度1学期の算数、国語の学力に及ぼす影響は検出されなかった。坂元教授は「03年度でポケッツ2での学習が終わったため、影響が継続しなかったと考えられる。逆にいえば、終了したから学力が落ちたとも考えられる」と述べた。同時に教員に対するインタビュー調査も行ったが、「ITを使った授業は従来の素材を使った授業と比較して児童のやる気に違いがあったか」という質問では、「とても感じられた」「少し感じられた」が7割を占め、「感じられなかった」はいなかった。  坂元教授は「児童1人に1台のパソコンという環境で、ポケッツ2が学習ツールとして有効で、基礎基本といわれる部分の学力に効果が認められたことの意義は大きい」と述べた。
10月29日 義務教育費: 国庫負担制度存続求め集会教育関係22団体
国と地方の税財政を見直す「三位一体改革」で廃止論が浮上している義務教育費国庫負担制度を巡り、日本PTA全国協議会や日本教職員組合などの教育関係22団体が28日夜、東京都内で約1000人を集めて全国集会を開き、制度堅持を求める緊急要請を採択した。  米俵が積まれた壇上で、中山成彬文部科学相は「総理は(当座の資金に使わず、将来の人材育成のための学校設立資金に使った)米百俵の精神を説くなら、すべてを犠牲にしても教育にはカネをつぎ込むべきだ」と批判した。参加者はその後、俵を担ぎ、日比谷公園までデモ行進した。(コメント [米百俵の精神]はどこにいったんでしょうね。当時は藩が国だった)
10月28日 「小中一貫校」設置を提言宇治市教委、市民の意見募る
京都府宇治市は27日、市教委の諮問機関「市学校規模適正化検討懇話会」(委員長・堀内孜京都教育大教授)の中間答申を明らかにした。西小倉地区の小学校3校と中学校1校を統合し「小中一貫校」の設置を検討するよう提言している。市教委は11月に市民から意見を募る。  市議会の文教福祉常任委員会で報告された。同懇話会は昨年5月に発足、会合を重ねてきた。  中間答申は、笠取小と笠取第二小を除く小学校20校のうち、適正規模の「18学級以上」を下回る10校を挙げた。うち西小倉と北小倉、南小倉の各小については「合わせて一つのコミュニティーを形成している」としたが、「中学校区は西小倉と北宇治に分散している」と指摘した。  一方、小中一貫校について「小学校と中学校を一体化させ、同一敷地内で学校教育を行うこと」と定義し、「異年齢での幅広い交流ができる」「指導の一貫性を高められる」などの利点を挙げた。その上で、3つの小学校と西小倉中を統合し、「小中一貫教育のモデル校をめざす必要がある」と提言した。  議員からは「小中連携の成果を検証すべき」「小中一貫校のイメージが浮かびにくい」といった意見があった。  市教委は中間答申についての意見を、11月1日から30日まで募る。各公民館や図書館などで中間答申を閲覧でき、郵便や電子メールなどで受け付ける。これらを踏まえ、同懇話会は来年3月までに最終答申を出す予定。問い合わせは市学校教育課Tel:0774(20)8757へ。
10月27日 習熟度別授業、2年間を集約綾部の中筋小が出版
子どもたちの学習内容の習熟度に応じて指導する「習熟度別授業」に取り組む京都府の綾部市立中筋小学校がこのほど、2年間の実践内容をまとめた「習熟度別授業でほんものの算数の学力をつける」を発刊した。近年、習熟度別授業を実施する学校が増えており、先駆的な実践として注目を集めている。  中筋小は2002年から3年間、文部科学省の「学力向上フロンティアスクール」に指定され、教員の加配も受けて、算数を中心に習熟度別授業に取り組んできた。  同書は、同小教諭が実践内容を執筆し、山口満びわこ成蹊スポーツ大教授らが監修した。  内容は、習熟度別授業の基本的な考え方、授業の立ち上げからまとめまでの実践内容、未来の展望の3部構成。基礎、標準、発展のコース名のネーミングや児童への説明方法、教材や問題の作り方、教師や保護者の役割まできめ細かく網羅しており、数学的な考え方の理解度を問う同小独自の「中筋テスト」なども紹介している。  南田俊子校長は「山口、重松両教授の指導で研究が深められた。子どもたちは伸び伸びと学習しており、うれしく思っている。多様な子どもに対応する方法が、他校の参考になればと思う」と話している。  A5判、158ページ。黎明書房。2000円。
中学校の韓国・中国語授業を撤回京丹後市が特区申請取り下げ
京都府京丹後市は26日、中学校で韓国語や中国語を教える構造改革特区申請を取り下げた、と発表した。市は「子どもに負担が大きいなど、市内外から反対の意見が多かったため」としている。  特区案は市内の9中学校のうち4校程度で、英語に加えた第二外国語として中国語か韓国語を教える内容。市は、9月27日に同特区案を発表。10月4日に市教委で議決され、同8日付で国に認定申請を行った。  しかし、発表後、Eメールや市民の意見投稿などで「英語や日本語の学力が十分でない中での第二外国語の勉強は大きな負担になる」「韓国語の汎(はん)用性は少ない」などの意見が相次いだという。  今月25日に市教委が「市民に不安と動揺が広がっている」として、特区計画の撤回を市に要望。市も25日に国へ連絡して申請を取り下げた。  市は「英語や日本語への意識喚起にもつながると思ったが、機が熟してなかった。国際理解教育は重要なので、今後、十分議論して検討したい」としている。
台風被災地へ京滋の大学支援広がる学生や教職員に協力呼びかけ
台風23号の被災地へ京滋の大学から支援の動きが広がっている。大学のボランティアセンターを中心に学生、教職員へ協力を呼びかけており、新潟県中越地震の被災者支援に向けた準備も進んでいる。  龍谷大(京都市、大津市)の龍谷ボランティア・NPO活動センターは26日、兵庫県豊岡市のボランティアセンターからの要請を受けて現地にタオル1000枚を発送した。23日から連日、宮津市と豊岡市へ学生、教職員のボランティアを派遣しており、支援が少ない兵庫県洲本市にもボランティア派遣を準備している。また、地震が起きた新潟県へも1週間後をめどにボランティアを派遣する計画で、毛布やタオルなどの支援物資を集めている。  佛教大(京都市北区)は、ボランティア室が学園祭期間中(31日から11月3日)に宮津市や豊岡市などへのボランティア派遣を計画。26日は学生たちが、学内でボランティアへの参加を呼びかけタオルや毛布の寄付を募った。  立命館大(京都市、草津市)のボランティアセンターは、24日に舞鶴市へ学生23人をボランティア派遣した。今週末も検討している。
10月26日 肝試しで原爆写真見せる 熊本の小学校教諭
熊本市の市立小学校の男性教諭(59)が、授業後に肝試しをする際、児童を怖がらせる目的で原爆犠牲者の写真を見せていたことが25日分かった。保護者からの抗議を受け、校長や教諭本人が児童らに謝罪した。  市教育委員会によると、教諭は高学年の理科を担当。18日夜、星と月を観察する授業のため学校に集まった4年生のクラスで肝試しをする際、自分で所有していた長崎の原爆犠牲者の写真パネル12枚を児童に見せた。教諭から原爆の問題についての説明はなかった。写真にはケロイドの背中や黒焦げの遺体などが写っており、泣きだす児童もいたという。  20日に2人の保護者が学校を訪れ「教育的ではない」と抗議。校長が4年生の児童に原爆の悲惨さを繰り返してはならないと説明するとともに、怖がらせる目的で写真集を見せたことを謝罪した。また、25日には、教諭本人と校長らが児童の自宅を戸別訪問し謝罪した。  市教委は「教職員の人権意識をさまざまな機会に指導してきたが、このような事件が発生したことを遺憾に思っている。教師の人権意識の向上に努めたい」としている。
10月25日 文科相, 地方6団体の三位一体改革案を批判
 中山成彬文部科学相は25日、東京都内であった「都道府県・指定都市教育委員会委員長・教育長会議」であいさつし、三位一体改革で焦点の義務教育費国庫負担制度について「9年間の義務教育を、小中学校で財政上別々に取り扱うことは考えられない」と述べ、中学校分の約8500億円を削減対象とした地方6団体の改革案を改めて批判した。  中山文科相は「教育の機会均等、水準の維持・向上、無償制の確実な実施には制度の堅持が必要。経費のほとんどを占める教職員給与費の保障は不可欠だ」と強調。「山間へき地に生まれても、義務教育だけは同じ扱いにしたい」と述べた。
11小学校の統廃合検討八幡市教委 06年度から再編予定
京都府の八幡市教委は25日までに、学校再編整備計画策定に向け、学校規模や配置から抽出した市内の小学校5校をベースに、現在ある11小学校の統廃合を検討する方針をまとめた。市は2006年度から学校再編を予定しており、最終的には7−9校に再編されるとみられる。  同市は昨年、少子化や財政状況の悪化に伴い、「学校再編整備プロジェクトチーム」を発足させ、再編計画策定を議論。今年7月からは、市民や教諭、保護者らでつくる「市民委員会」の議論も得て、学校改革の方向性を探っている。  市教委は児童数や通学圏などを基準に、市内11校の中から、統廃合後のベースとなる八幡、橋本、八幡第四、有都、美濃山の5校を選出。この5校のエリアを軸に、中学校の校区も検討しながら、再編や分割を探ることにした。40人学級で1校あたり12学級9校から18学級6校とする学校数の標準規模や、通学距離2キロ圏内など現実的な課題を検討、最終的には7−9校案が有力視されている。  市民委員会ではこれまで、通学距離が長くなる懸念などから統廃合自体への反対意見も出ている。市教委は、統廃合で削減した運営費は、耐震設備やトイレ改修など学校整備に注入する方針で、「教育費を増やすのは困難で、教育改革や再編整備のためにも、ある程度統廃合の流れは避けられない」としている。
10月24日 舞台あいさつを聞かないと失礼にあたる 小泉首相、映画祭で連絡受ける 作品鑑賞は中止
 新潟を中心とした地震が発生した23日夕、小泉首相は東京・六本木の六本木ヒルズで、第17回東京国際映画祭のオープニングセレモニーに出席していた。発生後間もなく「新潟で震度6強」との連絡を受けたが、そのまま1時間余、会場や周辺にとどまった。予定していた映画鑑賞は中止して東京・東五反田の仮公邸に戻った。  最初の地震が発生した午後5時56分、セレモニー会場でも揺れが感じられた。首相は3分後にあいさつに立ち、終了直後の午後6時6分、秘書官から差し入れられたメモで地震の規模などを知った。その後、約15分間にわたって公用車の中で情報収集をしたという。  首相は6時半に近くの映画館に移り、そこで「新幹線脱線」の連絡も受け、「仮公邸で情報収集をしよう」と指示した。ただ、「隠し剣 鬼の爪(つめ)」の鑑賞を予定していたことから、舞台あいさつを聞かないと失礼にあたると判断。あいさつの冒頭を聞いて中座し、午後7時8分に映画館をあとにした。
小泉首相、地震発生後も映画祭開会式の会場に
小泉首相は23日の地震発生当時、東京国際映画祭開会式などに出席するため東京・六本木の六本木ヒルズに滞在中だった。首相は当初予定していた映画観賞などを切り上げて都内の仮公邸に戻ったが、地震発生後も1時間以上、会場内にとどまり、舞台あいさつなどを聞いていた。この間、余震も続いていた。  地震発生当時、首相は開会式の会場のホテル「グランドハイアット東京」にいた。会場内では地震のため照明灯が少し揺れたというが、首相は気づいていないようだったという。首相は午後6時から約7分間あいさつをした。  あいさつの中では、「首相になる前は、大体月に1回くらいは1本、自分で映画館に行って映画を楽しんでいた。しかし、首相になると、映画に行くと『何でこんな忙しい時に映画なんて見ているんだ』と批判されるので、なかなかいけないのが残念だ」などと述べた。  あいさつを終え、会場内の席に戻った首相に秘書官が1回目の地震発生のメモを入れた。  6時15分に会場を出た首相はそのまま、首相専用車の中でテレビを見ながら、約15分間、電話などで報告を受けた。  当初の予定ではその後、同じ六本木ヒルズ内にある映画館で山田洋次監督の新作映画「隠し剣 鬼の爪」の舞台あいさつと映画を観賞することになっていた。  秘書官は、「しばらく(車に)いましょうか」と問いかけたが、首相が「あいさつを聞かないと悪いから聞きにいこう」と述べたため、映画館に移動した。  映画館でも首相は、「車が3台、埋まった」「けが人が何人出た」など情報が入るたびに秘書官が手渡すメモに目を見開いていた。6時40分ごろ、3回目の地震の発生や上越新幹線が脱線したとの情報が伝えられると、「公邸に戻るかな」と述べた。  ただ、「間もなくあいさつが始まる」との放送が流れたこともあり、そのまま開始を待つことにした。  舞台あいさつは6時50分ごろから始まり、聞き終えた首相は7時8分に会場を出て仮公邸に向かった。  一方、細田官房長官は午後6時ごろに防災担当の秘書官から一報を受け、首相官邸近くで待機を続けた。  内閣官房は大規模地震など緊急事態発生時の初動体制についてマニュアルを作成しているが、首相や官房長官の対応については明確な規定がなく、個人の判断に任されている面がある。 (コメント 首相個人の判断は縛るべきではない。これが判断.....)
義務教育費: 「郵政と似てきた」削減へ決意強調 小泉首相
小泉純一郎首相は22日夜、国と地方の税財政を見直す「三位一体の改革」で義務教育費の国庫負担金を削減する地方案に文部科学省などが強く反対していることについて「みんな反対、反対と言う。郵政(民営化)と似てきたね。しかし、やらざるを得ない」と記者団に述べ、地方案に沿い削減案をまとめる決意を強調した。最終的に首相決断で削減に踏み切る展開も示唆したとみられる。  首相は「地方が教育をおろそかにしたら住民から批判される。もっと中央(省庁)も(地方を)信用していい」と述べた。さらに「反小泉というか、倒閣につなげようという動きもあるかもしれないが、政局の話ではない。政策の話だ」と「反小泉」の動きをけん制した。 (コメント 国が教育をおろそかにしたら国民から批判される)
少子化傾向、さらに強まる 京都市 子育てアンケート調査
 理想の子どもの人数として「3人以上」と答える子育て中の親の割合が、京都市内で8年前に比べて1割近くも減っていることが、京都市がこのほど市内の児童と就学前の子どもの保護者を対象に行ったアンケート調査で明らかになった。  調査は、市内の小学生と就学前の子どもがいる1万2000世帯を対象に、子育てについての悩みや実態、行政機関への要望などを聞いた(複数回答)。今年3−4月に実施、約4700世帯の回答があった。  このうち就学前の児童を持つ親の約60%は、理想の子どもの人数を「3人以上」と答えているが、8年前に実施した同様の調査項目と比較して、約9ポイント減少していた。また、現実に予定している子どもの数を「3人以上」と回答したのは27・9%だった。  希望通りの数の子どもを育てられない理由として、「経済的に余裕がない」(58・8%)「教育に費用がかかる」(51・8%)などが挙がった。調査した市児童家庭課は「経済要因などで、親自身の少子化傾向が強まっているのかも」と分析している。  このほか、家族の状況▽保育サービスなどの利用状況▽病気や緊急時の対応▽育児についての感想▽保護者の就労状況や仕事と育児の両立−について、約50項目を質問した。  市はこの調査結果を、2005−9年度間の児童育成支援行動計画「新京・こどもいきいきプラン(仮称)」に反映させる。(コメント 二人を大学に通わせるのは大変だよね。昔は学費は安かった)
独自に教員10人募集調布市 来年度からの少人数指導で
調布市は、来年度から市立小学校で少人数指導を開始するため、非常勤特別職員十人を募集している。市教委では「市が独自に教員を採用するのは珍しい取り組み。経験や意欲があり、指導力の優れた人に集まってもらいたい」としている。  同市は一昨年五月、少人数教育に向けた検討委員会を設置。全二十市立小学校で少人数教育を実施する方針を固めた。今年七月には運営連絡会を設置して具体的な運営方法を議論し、小学一、二年生の算数を対象に習熟度に応じてグループ編成し、少人数教育を行うことなどを決めた。各校ごとの実情に応じて、国語でも少人数教育を検討している。  市教委では当初、来年度全校で一斉に実施する方針だったが、予算上の問題で職員の確保が難しく、児童数の多い十校で先行実施することにした。二〇〇七年度までに、全校に職員を配置する方針。  応募資格は、小学校教諭普通免許を持つか来年四月までに取得見込みであること。年齢制限はない。雇用期間は一年間だが、再応募は可能。一日七時間、週五日の勤務が基本となる。選考方法は、論文と面接。募集期間は十一月二日まで。募集要項は市役所などに置かれているほか、市のホームページでも入手できる。問い合わせは市教委学務課=電0424(81)7480=へ。
10月23日 高校に教員養成コース新設奈良県教委、06年度から
奈良県教委は、06年度から、県立高校2校に「教員養成コース」を新設する方針を決めた。「団塊の世代」の退職に伴って教員が大幅に不足し、自治体間の人材獲得合戦が激しくなるのを見越し、「質の高い先生を自分たちで育てよう」との狙いだ。県教委や文部科学省によると、公私立とも高校でのこうした取り組みは初めてという。  構想では、県北部と中部の2校の普通科に養成コースを設け、定員はそれぞれ40人程度にする。小・中・高・養護学校の教員を目指す生徒が対象で、入試では面接や作文を重視し、意欲や適性をみる。  授業では、小学校での子どもたちとの触れ合いや職場見学など体験学習の機会を増やし、「世間知らず」と言われない先生の育成を目指す。生徒が適性に不安を感じた場合は一般の普通科に移れる制度も検討。大学との連携についても詰めている。  背景には、教員採用試験が「広き門」になったことがある。  70年代の大量採用者が定年期を迎え、奈良県の定年退職者は04年度の95人から14年度には約550人に膨れ上がる。すでに新規採用者を増やしつつあり、99年度の36人から05年度は128人になった。一方で、この間の採用試験の競争率は25.3倍から6.5倍になり、県教委は「採用者の質の低下を防ぐのが課題」とみている。
ピカピカ光る泥だんご作りに夢中伏見 公開教室で親子が挑戦
 子どもらの間で広まっている「光る泥だんご」を作る公開教室が23日、京都市伏見区の京都教育大グラウンドで開かれた。日本泥だんご科学協会の理事長を務める加用文男教授がこつを伝授し、約300人の親子がピカピカの泥だんご作りに取り組んだ。  光る泥だんごは土に水を加えて作ったテニスボールほどのだんごに、乾いた砂を繰り返しふりかけて、なでる。2−3時間すると細かい砂が皮膜を作り、光沢が出てくる。子どもの遊びを研究している加用教授が「無心になって楽しめる遊び」として作り方を研究し、3年ほど前に仲間と協会を発足させた。ホームページで作り方を紹介し、幼児を中心に広がっている。  教室は教育大の公開講演会の一環として、幼児や小学生と保護者を対象に開かれた。加用教授は作り方を実演し「赤ちゃんの額の汗をぬぐうように、砂をかけながら泥だんごを優しくなで続けるのがポイント」と解説した。両親と参加した伏見区の松井春香ちゃん(5つ)と美穂ちゃん(2つ)姉妹は「きれいなのが作りたい」と、夢中になってだんごをなでた。
道教大が再編計画を最終決定函館校の課程名「人間地域科学」
道教大は再編基本計画を決定し、22日、村山紀昭学長が札幌市北区の同大本部で発表した。2003年に示した基本方針通り、総定員1210人を維持したまま函館、岩見沢は教員免許取得を義務づけない新課程(ゼロ免課程)のみとし、函館の課程の名称は「人間地域科学課程」とすることを決めた。教員養成課程は札幌、旭川、釧路に集約する。06年度から実施する。  函館校は「地域を学問の対象に学際的な研究」(村山学長)を目指す人間地域科学課程に《1》人間発達《2》国際文化・協力《3》情報科学《4》地域創成《5》環境科学の五専攻を置き定員三百三十人。《1》では小学校教員免許の取得も可能とし、他課程でも中学校教員免許を取れるようにする考えだ。学外から国際協力機構(JICA)の専門家らを専任教授として数人招く。  岩見沢校は二課程四コース十七専攻で定員百八十人。音楽、美術、スポーツ分野に特化する。専門家の育成だけでなく、地域の文化施設のコーディネーターなどを育てるアート・マネージメント専攻を設ける。中、高校の美術、音楽、保体教員免許も取得できる。  札幌校は特別支援教育、総合学習開発など五専攻(定員二百五十人)。「食育」など新しい教育課題に対応する指導者育成を重視する。これに対し、旭川校は実践的な授業科目の指導研究に力を入れる八専攻(同二百七十人)。釧路校は三専攻(同百八十人)で、へき地教育など地域とかかわる小学校教育の研究を中心とした。  また現職教員の資質向上を目的とした専門職大学院「教育実践専攻(仮称)」を、○七年度からスタートさせる。  入試については、二次試験の内容は専攻ごとには変えず各校内で一本化、複数校の受験も可能にする考えだ。センター試験の科目は従来と同じ。  村山学長は会見で「関係自治体の理解があり、四年越しの計画がまとまった。再編で地域連携が強まると確信している」と期待を述べた。また各校で取得可能な教員免許の具体的な科目については、来年二月までに固めるとした。
10月22日 中教審: 「義務教育費負担」廃止なら、正副会長が辞任示唆
国と地方の税財政を見直す「三位一体改革」で焦点となっている義務教育費国庫負担金制度について、文部科学相の諮問機関、中央教育審議会(中教審)の鳥居泰彦会長と木村孟副会長は21日記者会見し、制度を堅持すべきだとの考えを示して「(中教審の頭越しに廃止が決まれば)辞めようと思う」と、地方6団体の案通りに廃止へ向かえば辞任する意向を示した。義務教育費を巡る文科省と地方の対立は、中教審トップの辞任に発展する可能性が出てきた。  制度廃止に反対する文科省に対し、細田博之官房長官は対案を28日までに出すよう求めている。鳥居会長らはこの日、「安易に他の補助金と同列に扱うと義務教育制度の根幹を危うくする」と制度堅持を細田長官に「緊急要請」した後、会見した。中教審会長が自分の見解を表明するために会見するのは初めて。  鳥居会長は(1)政府は中教審の検討を踏まえると約束してきた(2)義務教育は見直すべきだが、国と地方の役割について国民的議論が必要−−などと指摘し「(中教審の)初等中等教育分科会で審議しているさなかに、それを飛ばす形で文科省に回答を迫るのは筋が違う」と述べた。同分科会は現在、「義務教育制度の在り方」を審議している。  木村副会長も「個人的見解だが(このまま事態が進めば)辞めようと思う」と語った。  慶応義塾元塾長で学事顧問でもある鳥居会長は2期目。東京工大元学長で独立行政法人大学評価・学位授与機構長の木村副会長も2期目で、初等中等教育分科会長を兼ねている。
中教審会長、義務教育費国庫負担金削減なら辞任の意向
国と地方の税財政を見直す三位一体改革について、中央教育審議会の鳥居泰彦会長(慶応義塾学事顧問)は21日、緊急会見を行い、「義務教育費国庫負担金の削減問題は本来、中教審で議論すべきなのに、完全にすっ飛ばされた」と、議論の蚊帳の外に置かれた形になっていることに強い不快感を示した。  そのうえで、「ギリギリの事態が生じたら、自分の進退をかける。政府に中教審の重みを理解してもらう」と語り、地方6団体が示した案の通りに負担金が削減された場合は、会長を辞任する意向を明らかにした。  中教審には、これまで政府の要請を受けて、義務教育制度や負担金の在り方を議論してきたという経緯がある。この日は、「安易に義務教育費国庫負担金を地方税に転化することは、義務教育制度の根幹を危うくする」などとして再考を求める要請文も小泉首相に提出した。
義務教育費削減案、ノーベル賞受賞4氏らが異議
4人のノーベル賞受賞者や大学学長経験者ら22人は21日、「三位一体改革」で焦点となっている義務教育費国庫負担金の削減案について、憂慮する緊急メッセージを発表した。ノーベル賞受賞者のうち野依良治・理化学研究所理事長と小柴昌俊・東京大名誉教授は有馬朗人・元文相(元東京大学長)とともに、首相官邸に細田官房長官を訪ねて直接、異議を伝えた。  会談後の記者会見で3氏は「単なる財政論の観点から削減すれば、教育の質を落とすほか、地域間の格差も生み、義務教育の根幹を揺るがしかねない」「教育者が教育に専心できる環境が不可欠だ」と危機感を示した。  緊急メッセージに名を連ねたノーベル賞受賞者は、野依、小柴両氏のほか江崎玲於奈・芝浦工大学長と利根川進・マサチューセッツ工大教授。 (コメント 国が十分にお金をかけて、それ以上の上乗せを地方に任せるのなら、諸手をあげて賛成するのですが)
「幼小連携」強化、教員の交流を…中教審が中間報告
幼児教育の在り方を検討してきた中央教育審議会の部会は21日、「幼小連携」の強化を柱とする中間報告をまとめ、中教審の総会に提出した。今後は国民から中間報告に対する意見を募り、年内にも答申案としてまとめる方針。  中間報告では、遊びを通じて学ぶ幼児期の教育と、教科学習が中心の小学校教育をスムーズに接続できるようにする必要があると提言。そのため、幼稚園と小学校の教員を人事交流させるほか、合同で行事を行うなど、幼小の連携を強化すべきだと指摘した。さらに、今後は「幼小一貫教育」も検討すべきだとした。  また、入園前の幼児についても、違和感なく幼稚園の集団学習になじめるよう、3歳未満から親子登園や教育相談などの取り組みを進めるべきだと訴えた。
小学生と園児が一緒に活動 「幼小連携推進校」導入を
今後の幼児教育の在り方を検討してきた中央教育審議会(鳥居泰彦会長)は21日の総会で、幼稚園・保育所と小学校の子どもたちが一緒に活動する「幼小連携推進校」の導入を求める中間報告案をまとめた。  遊びを中心とした幼稚園の活動から小学校の学習にスムーズに適応させるのが狙いで、近く中山成彬文部科学相に答申する。  幼小連携推進校は、小学校の児童と幼稚園・保育所の園児らが小学校の生活科などを活用して一緒に活動する機会を設けたり、教員の人事交流を進める。  報告は「核家族化や少子化など社会の急激な変化で、地域社会や家庭の教育力が低下している」などと指摘。幼稚園教員などに対し、小学校との連携のほか、子育てに関する保護者へのアドバイスなど総合的、専門的な資質が必要だと強調している。
月の引力が地震を誘発 、日本の研究員ら米科学誌に発表
将来発生が予想される東海地震や南海地震など沿岸の比較的浅いところで起こる地震は、月の引力の向きに合わせて増減する可能性が高いことが、防災科学技術研究所の田中佐千子特別研究員らと米カリフォルニア大ロサンゼルス校の研究でわかった。22日の米科学誌サイエンス電子版で発表される。月の引力は約12時間周期でピークを迎えるが、ピーク前後に地震が集中。地震を引き起こす断層に強い力が働けば働くほど、引力が引き金となり、誘発される地震の割合も増えていた。  田中研究員らは、1977年から2000年までに起こったマグニチュード5・5以上の地震のうち、深さ40キロ・メートル以内で起こった、断層の上の面がずり上がる「逆断層」型の2027地震を解析。地震を引き起こす断層にかかった月の引力、海の満ち干による圧力などと、地震の起こりやすさを調べた。  その結果、月の引力によって40ヘクト・パスカル(大気圧の約25分の1)以上の力が断層にかかっていた時に起きた255地震では、引力のピークの前後6時間に地震の7割が集中。かかる力が大きくなるほど、地震を誘発する割合が高くなっていることもわかった。  月の引力によってかかる力は、地震を引き起こす力の1000分の1ほどだが、地形のひずみが十分にたまって地震が起こりやすくなっているときに、最後の引き金を引いて地震発生に至っている可能性が高いという。  田中研究員は「大型地震の前には、ひずみがたまっている周辺の地域でも、月の引力によって地震が頻繁に誘発される可能性がある。そうした傾向などを詳細に分析して、予知などに役立てたい」と話している。
10月21日 NECが世界最速のスパコン開発1秒間で65兆回計算
NECは20日、世界最高速のスーパーコンピューターを開発した、と発表した。これまで同社で最速だった「地球シミュレータ」より約80%速く、最大1秒間で65兆回の計算ができる。スパコンを巡っては、米IBMが先月末、地球シミュレータをしのぐ世界最高速の新型機を発表したばかり。「世界最速」の称号はコンピューターメーカーの企業イメージに直結することもあり、日米の開発競争が過熱している。  NECが発表した新型機「SX−8」は、特別に開発した科学技術計算専用の中央演算処理装置(CPU)を搭載。CPU開発には90ナノメートル(ナノは10億分の1)という超微細加工技術を採用した。  海洋研究開発機構(横浜市)にあるNEC製の地球シミュレータは、毎秒35兆8600億回の演算能力をもつ。一方、米IBMは先月29日、毎秒36兆回強の演算が可能な「ブルージーン/L」を発表し、02年にNECに奪われた「世界最高速」の座を奪い返していた。(コメント 3.586×1013 すごいですね)
ヒトの遺伝子ハエと同じ2万2000個6カ国共同研究
 ヒトゲノム(人の遺伝情報全体)を詳しく解析した結果、たんぱく質を作る設計図である遺伝子の総数が約2万2000個であることが判明した。従来、約3万2000個と予測されていたのが、大幅に減った。ショウジョウバエと同じぐらいの遺伝子数になる。理化学研究所や慶応大を含む日米英仏独中の国際研究グループが21日付の英科学誌ネイチャーで発表する。  ヒトゲノムの概要版などを基にした従来の予測は、実際にたんぱく質が確認されるなどした遺伝子数約1万5000個に、他の生物との類似性などからコンピューターが予測した数約1万7000個を合算していた。 (コメント 不思議ですね)
教員免許の更新制諮問、専門大学院も中教審に文科相
中山文部科学相は20日、今後の教員養成・免許制度のあり方を中央教育審議会に諮問した。指導力不足教員の増加が指摘される中、一定期間ごとに教員の適格性を見直す教員免許の更新制導入や、実践的な指導力を持つ教員養成のために専門職大学院の創設を盛り込んでいる。文科省は審議を踏まえ、06年度中の法改正を目指す考えだ。  現行の教員免許は終身有効となっているが、文科相は「自己の資質向上のために研鑚(けんさん)を積むよう免許更新制の導入を検討する必要がある」と諮問理由を述べた。  今回の諮問は免許状を授与する時点で学生が教職課程を履修できているかどうかを判断する方策も検討項目に盛り込んだ。これにより、更新制を含めた教員免許制度全体の制度設計が審議されていくことになる。
10月20日 国が育てる「サイエンスライター」 文科省部会が提言
難解な研究の成果を国民に分かりやすく解説できるよう、国の音頭でサイエンスライターを育てるべきだ――。こんな提言を20日、科学研究費補助金(科研費)のあり方を検討している文部科学省の科学技術・学術審議会の部会が骨子案にまとめた。学問の専門化、細分化が進み、専門家同士でも最先端の研究を理解するのは難しいとして、国を挙げて人材育成に乗り出すべきだとしている。  科研費の改正点をまとめた骨子案では「国がイニシアチブをとって、サイエンスライターを育て、日本全体の科学のレベルを上げる方策を検討すべきだ」と盛り込んだ。この中で、科学誌だけでなく、一般誌でも研究成果が取り上げられるように、研究成果を分かりやすく、解説できる人材を育てることが重要と分析した。  また、サイエンスライターの協力、支援を得て、研究成果を国内外に発信できるよう、国の研究費からライターへの経費支出を認める必要性も指摘した。さらに、研究成果の発表ができるホームページの開設や科学ジャーナルの刊行の支援も必要と盛り込んだ。これらの提言を年内に報告書にまとめる。  文科省の科研費は、今年度予算で1800億円を超えている。研究成果は報告書にまとめられるが、国民への広報、説明は十分とは言えない。  同部会は「納税者である一般の国民に対しても、各家庭レベルでその価値と研究の重要性を分かりやすく説明することが重要」とした。
10月19日 吉田松陰の思想を伝える 京都教育大で書物展
長州出身の幕末の志士、吉田松陰の思想を伝える書物を集めた「吉田松陰ゆかりの書物展」が、京都市伏見区深草藤森町の京都教育大付属図書館で開かれている。  自らの行動の根拠を獄中で記した「幽因録」や、山鹿流兵学の要点をまとめた「武教講録」など、大学所蔵の8点と関連資料を展示。激動の時代に弟子たちに伝えた思想を紹介している。  囚人仲間に孟子を講義したときの控えなどを収めた木版本「講孟箚記(こうもうさっき)」」(1871年発行)など貴重な史料も並ぶ。29日まで。午前9時―午後9時。無料。
ITのある教室: 作図ツールで数学の思考実験
「問題を発見して解決する力」は、子供に必要な新しい学力といわれる。つくば市立吾妻中の櫻井孝之教諭は、ソフトウエアの「作図ツール」を使って、子供たちに図形の性質を発見させる授業をしている。形や辺の長さ、面積などの関係に、どんな性質があるのか、探して確かめるプロセスを繰り返すことで、問題解決力がつくという。
■つくば市立吾妻中学校 櫻井孝之教諭
■中3数学 課題学習「図形の中に潜む性質」
 櫻井教諭の出す課題に、決まった答えはない。ある値を求めたり、証明したりといった問題の解き方を教えるのではなく、「三角形に内接した四角形のある1点を動かすとき、変わるもの、変わらないものを見つけよう」というように、図形の持つ性質を子供に発見させる。子供が自分で見つけることで、数学的な思考力が養われ、問題を解決する力がつくと考えているからだ。  パソコン画面上で、図形を自在に動かしたり、拡大縮小したりできる平面図形ソフトを使う。画面に三角形を出し、辺の長さや角度を変えたり、辺の中央に点を打ったり、角度を2分する線を引いたり、といった操作ができる。長さや面積を測り、表やグラフに表すこともできる。  三角形の高さを変えると何が変わるのか、あるいは変わらないのか、一辺の長さを変えると角度はどうなるのか、自分の目で確かめられる。グラフにすることも簡単だ。動かすことで変化が目に見え、図形の性質を見つけやすくなる。予想もしなかったことを発見する生徒がいて、櫻井教諭を驚かせることもあるという。  これまでただ記憶するだけだった「定理」も理解しやすくなった。「三角形の2辺の中点を結んだ線分は、残るもう1辺に平行で、長さはその半分になる」といった定理を、いろんな三角形で調べてみる。どの三角形でもそうなることを“発見”すると、子供たちは納得する。櫻井先生は「繰り返しやってみる過程で、数学的なおもしろさを体験できる。多様な見方ができるようになる」と話す。  子供たちがすぐに気づくのは、「相似」「合同」「錯角」といった性質や、教科の授業で学習を終えた「比例」「1次関数」の性質だが、辺の長さや面積の大きさの変化をグラフにして、「2次関数」の式を導き出す生徒や、複雑な文字式をたてる生徒もいる。 長さと面積の関係がこんなグラフになるのではないかと予想して発表する生徒  学習の進んだ子供は、より難しいことを発見するようになり、どんどん自分で学習を深めていく。一方で数学が苦手な子供も、簡単なことでも自分で発見することで、意欲がわく。「自分でみつけたから楽しい」と感じているという。  櫻井教諭は「予測して確かめる“思考実験”を繰り返すことで、数学的な直感力が養われる。結果は同じでも、いろんな方法があることにも気づく。発見することで、意欲がわき、理解も深まる」と考えている。 (コメント 作図は役に立つでしょう)
新たな学びと育ちの場に 不登校生徒のための中学校、京で開校
国の構造改革特区制度を活用して京都市教委が開設した不登校生徒のための中学校「市立洛風中」の開校式が18日、中京区の市教育相談総合センター(こども相談センターパトナ)で開かれた。  式には、生徒40人と、保護者や教育関係者ら約260人が出席。桝本頼兼市長が「新たなかたちの学びと育ちの場が創設された。自分らしさを見つけ、たくさんの新しい仲間とさまざまなことを学んでください」と祝辞を述べた後、河内正明校長から大きな木製のかぎを受け取った生徒代表が「風の扉」を開けて開校を祝った。  洛風中は、同センター敷地内の元初音中校舎を本校にし、伏見区深草には「伏見学習室」も置く。国から「不登校生徒学習支援特区」認定を受けたことで、学習指導要領で定める授業時間数を減らしたことが特徴。初年度は1年生4人、2年生22人、3年生19人の計45人が市内の中学校から転入した。
10月18日 実践体験で心構えを身につけて 全国初、教員養成サポートセミナー
教員を目指す京都教育大の学生が、小学校での実践的な体験を通じて教員の心構えや即戦力などを身につける全国初の「教員養成サポートセミナー」実地演習が18日、京都府京田辺市の田辺小で始まった。  京都府教委と京都教育大が連携して取り組んだ。授業テクニックが中心となる教育実習やインターンシップとは異なり、大学の正規の授業「教育課程研究実地演習」として、給食や掃除指導などを含めた教員の仕事を5カ月間、学校現場で学ぶ。  専任教員の指導を受けるのは、3年生を中心に計15人。来年2月まで同小や深谷小(城陽市)で受け入れる。  この日は同大学3年の小柴文乃さん(21)から実地演習がスタート。1年1組の教室で自己紹介をした後、早速、子どもたちと運動場で遊んだり、担任教員の授業補助に取り組んだ。小柴さんは「高校での教育実習に比べ、小学生は反応がすぐ返ってくる。この実習で(進路を)よく考えようと思う」と話していた。  小柴さんら7人を受け入れる田辺小の奥西尚子校長は「教師としての指導力や課題を解決できる力を身につけ、教員としての確信をある程度つかんでほしい」とエールを送っていた。
公立高校の基礎学力「大幅低下」87% 教員意識調査で
いまの教育改革について、公立高校教員の87%が「高校生の基礎学力が大幅に低下している」と感じ、82%が「最近の改革で高校間格差が広がりつつある」と考えている。そんな結果が、国立教育政策研究所の研究者の調査でわかった。改革の方向を教員たちは疑問視しているようだ。  菊地栄治総括研究官がこの3月、全国の公立高校200校を調査し、166校の教員4441人から回答を得た。校長も792人を調べ、444人が回答した。  「特色ある学校づくり」を目指した高校改革では、総合学科や単位制高校などの「多様化」路線が進められてきた。生徒の選択の幅を広げるために学区を弾力化、撤廃する自治体も増えている。03年度、「ゆとり」を目指した今の学習指導要領が高校で始まった。構造改革特区では株式会社による通信制高校が開校した。  調査で「高校生の基礎学力は大幅に低下している」に、「とても」「ややそう思う」と回答したのは教員87%、校長85%。「最近の改革によって高校間格差が広がりつつある」は教員82%、校長73%だった。  「もっと高校の教育現場の現実をふまえた教育改革にしてほしい」に「とても」「ややそう思う」と答えたのは、教員95%、校長92%だった。「教育改革のペースが速すぎてじっくりと取り組む余裕をなくしている」も教員85%、校長87%。  「株式会社が高校の設置・運営に参入するようになるとよい」は教員23%、校長22%にとどまっている。 (コメント 改革 = 改善 ではない。)
修学旅行:“新名所”は大学中高で急増
中学高校の秋の修学旅行にちょっとした異変が起きている。首都圏のレジャー施設や繁華街を訪ねる傍ら、訪問先に大学を選ぶコースが増えているのだ。少子化で「淘汰(とうた)の時代」を迎え、受験生の確保やPRに躍起の大学側と、修学旅行を利用して進学を真剣に考えさせたい学校側の思惑の一致が背景にあるようだ。リクエストに応じてキャンパスでは模擬授業や進学説明会などが開かれている。【銭場裕司】  「ご覧の通り門がありません。社会に開かれた大学を象徴しています」。9月28日。早稲田大学(東京都新宿区)の大隈講堂前で、マイクロバスから降りたのは、福岡県立鞍手高校(直方市)の2年生37人。学生ガイドの説明を受けながらイチョウ並木を歩き、「冬のソナタみたい」と顔をほころばせた。この日は同じ高校の別グループも国際基督教大や東京理科大などを訪ねた。日程の後半には東京ディズニーシー行きも組まれている。 引率した山内省二教諭は「スキーや韓国旅行は楽しいが、進路を考える手助けになるものをと、始まった。見学するとその大学の受験生が増えるのも事実」と語る。  早大には10月だけで30高校1485人が訪れる予定だ。中学生対象のキャンパスツアーも昨年から始めた。同大は「必ず受験につながるとは考えていないが、キャンパスの雰囲気や生の授業を直接伝えられるのは大きい」と訪問を歓迎している。中央大学(東京都八王子市)でも「今年に入って急に増えた。北海道や沖縄からも申し込みが来ている」と話す。  修学旅行のレジャー色を一掃した学校もある。群馬県立高崎高校(高崎市)。02年から、従来の京都や広島への旅行をやめて「企業・研究所・大学訪問研修旅行」に切り替えた。2泊3日の日程で商社やシンクタンク、東大、京大、筑波大、早大、慶応大などを訪ね、訪問後にレポートを書かせる。学習主体のため、今年からは「旅行」の名前も外した。同校は「将来を見据えた進路指導をやろうと考えた。親や生徒には好意的に受けとめてもらっている」と話している。  文部科学省の試算では、07年度には、大学・短大の志願者数が入学者数と同じになる「全入時代」が訪れる。定員割れを起こす大学も増えるとみられている。  ▽修学旅行の実態を調査している財団法人「日本修学旅行協会」の剣持文彦理事・調査研究部長の話 修学旅行はこれまで集団観光が多かったが、大学訪問が確実に増えている。少子化で入学生を集めるのが厳しくなる大学側の狙いも大きいのでは。総合学習の一環として大学訪問を修学旅行に組み込みやすくなり、小グループでの訪問も増えているようだ。
10月17日 教員免許更新制を再検討中教審に近く諮問、適格審査も導入
中山成彬文部科学相は十六日、中央教育審議会(鳥居泰彦会長)に対し、教員の適格性を確保するため、教員免許制度の抜本的な見直しについて近く諮問することを決めた。免許に有効期限を設けて更新時に適格性を審査する「免許更新制」導入のほか、大学教職課程で免許授与する際にも適格性を考慮するなど、制度全体を検討対象とする。高い専門性を備えた教員を養成するために、専門職大学院制度を教員養成に活用することもテーマとするよう求め、一年以内をめどに答申を受け、制度改正に乗り出す方針。  免許更新制をめぐっては二〇〇〇年、首相の私的諮問機関、教育改革国民会議が導入を提言したが、中教審が〇二年二月の答申で見送った経緯があり、再検討となる。  〇二年答申は見送りの理由として「教員免許状は大学で必要な単位を修得した者に授与されている。教員としての適格性は授与時にも審査していないから更新時に審査対象にはできない。導入には免許制度全体の見直しが必要」と指摘した。  これを受けて、今回の諮問は制度全体の設計を求め(1)更新制導入の意義(2)免許授与や更新手続きの在り方(3)学部段階の教職課程改善策(4)履修状況の判断の方策−を検討の柱とする。  今後、設置が予想される小中一貫校に対応する免許の創設も討議する。  専門職大学院の活用では、高い専門性や実践的な指導力がある教員養成に加え、現職教員の再教育を想定。教育内容や設置形態、修了者の処遇などを審議する。免許更新制は、河村建夫前文科相が八月に打ち出した義務教育改革案で導入を提案。河村氏の私的懇談会「これからの教育を語る懇談会」も九月の提言で導入を求めていた。
◆教員免許見直し骨子
一、教員免許更新制導入の意義
一、更新手続きや免許状授与の仕組み
一、学部段階の教職課程の改善策
一、教職課程履修状況の判断の方策
一、教員養成における専門職大学院の役割
一、専門職大学院の設置形態や教育内容、修了者の処遇
全日制高進学志望者90%割る 滋賀県教委まとめ
滋賀県教委は15日、県内の中学を来春卒業する生徒の進路志望調査結果(10月1日現在)をまとめた。高校や高等専門学校への進学志望は98・3%で、そのうち県立全日制高校への進学志望は、過去10年間で最も低い水準となり、初めて90%を割り込んだ。  調査は、県内の私立中学や養護学校中学部などを含む102校の卒業予定者1万4509人(前年同期比1012人減)を対象に実施した。  県立全日制学校の志望者数は1万2791人(前年同期比1031人減)。全進学志望者に占める割合は89・7%で、10年前の1994年に比べ3・6ポイント低下した。一方、県外の全日制私立の志望者は411人で2・9%を占め、前年同期比0・2%増。県立定時制志望者は同0・2ポイント増、県内私立全日制や高等専門学校はそれぞれ同0・1ポイント増えた。県外の志望先では京都が376人、ついで奈良が39人だった。  県教委は「特徴ある進学先がふえ進路が多様化してきたことで、県立全日制の志望者が減少しているのではないか」としている。
子どもに読んでほしい本紹介 京都府教委が冊子作成
京都府教委は15日、子どもたちに読んでほしい本を紹介した冊子「京のこども110選」を作成した。長く読み継がれている定番や最近の話題作、点字本などを盛り込んでおり、京都市内を除く幼稚園、小中高校の関係者らに送付する。  有識者や図書館関係者らでつくる「府子ども読書活動推進会議」が、乳幼児向け30冊、小学生向けと中学生以上がそれぞれ35冊、点字本・しかけ本・大活字本10冊、計110冊を選んだ。  乳幼児向けでは、「いないいないばあ」(松谷みよ子作)や「ぐりとぐら」(中川李枝子作)など、今もなお、色あせない懐かしい作品が並ぶ。小学生向けでは定番のほか、「モンシロチョウ観察辞典」といった図鑑なども紹介されている。  また、中学生以上では「徒然草」や「新唐詩選」など古典・漢文関連の作品のほか、「13歳のハローワーク」(村上龍作)といった話題作も。  「ムーミン谷の彗星」(トーベ・ヤンソン作)や「モモ」(ミヒャエル・エンデ作)などの点字本も盛り込んでいる。  冊子の内容は府教委のホームページでも紹介している。府内各自治体の全図書館がネットワークで結ばれており、各市町村の図書館から取り寄せることもできる。
10月16日 国の負担率引き下げを否定義務教育費で文科相
中山成彬文部科学相は15日午前の記者会見で、三位一体改革で削減・廃止の対象となっている義務教育費国庫負担制度について「(2分の1となっている)国庫負担を(3分の1などに)下げることは、今のところ考えていない。世界的には国の予算を増やす方向にある中で、日本だけが逆に削減するというのは、世界の潮流に逆行する」と述べ、国の負担率を引き下げる考えがないことを明らかにした。  中山氏は、小泉純一郎首相が14日の国会答弁で「指示を勘違いしている大臣もいかねない」と述べたことについて「私のことではないと思っている。首相の指示を受け止め、(代替案ができるかどうかなどを)検討している」と述べた。
地域の医師不足解消へ入試で「地元枠」増 文科省支援へ
地域での医師不足解消を狙って、医学部入試で「地元枠」を設ける大学が増えていることが、文部科学省の調べで分かった。05年度入試では7大学が実施予定で、さらに少なくとも4大学が06年度以降の導入を検討している。同省も来年度から、へき地や離島での医療実習などをする大学病院に助成金を出し、側面支援する方針だ。  医学部入試の地元枠は97年度に札幌医大が導入した後、徐々に増えており、05年度には、国立で滋賀医大、信州大、佐賀大、公立で札幌医大、福島県立医大、和歌山県立医大、私立で岩手医大の計7校が実施する。うち、信州大と佐賀大は05年度入試からの導入だ。  いずれも推薦入学枠で大半が定員の5〜10%。応募資格は大学がある道県の高校生と卒業生で、選考は小論文や面接が中心。このほか、秋田大、弘前大など少なくとも4大学が06年度以降の入試で導入を検討中だ。  背景には医学生に地元出身者が少なく、地域医療の担い手が育ちにくい現状がある。秋田大では今年度の医学部生のうち県外出身者が約8割。卒業後の県内定着率は4割に満たない。  文科省によると、全国42の国立の医学部・医科系大学で地元出身の入学者は平均27%に過ぎず、12大学は20%未満だ。  ただ、地元枠を設けても確実に残ってもらえる保証はない。岩手医大は私立だが、地元枠合格者は卒業までの学費のうち、国立大学の入学金と授業料に相当する額を負担すればいいことにし、差額の1人当たり約4000万円は県が負担している。その代わり、卒業後には県内の公立病院での勤務を義務付けている。県外に出れば、負担金を返還してもらう約束だ。  岩手県医療局は「何とか県内の医師を増やそうと、大学に創設をお願いした。学生とも地元定着を文書で約束している」という。06年度から地元枠創設を検討中のある国立大学法人も、県内勤務を前提とした奨学金制度を、県と協議中だ。  文科省の新しい助成制度は、離島やへき地などの医療機関での体験実習を導入したり、大学病院と地域の診療所との連携を担う医師の育成プログラムを実施したりする大学病院などが対象。来年度予算で、1大学当たり約7000万円、計30件程度の助成を概算要求した。
「特殊学級」改めます…半世紀続いた表現見直し
 障害のある児童や生徒の教育を検討してきた中央教育審議会の特別委員会が、学校教育法などで半世紀にわたって使われてきた「特殊教育」という表現を改めるよう求める中間報告をまとめた。  文部科学省は同審議会の答申をまって、「特殊学級」の言葉も含め、来年度にも法改正に乗り出す。  「特殊教育」は障害のある児童生徒をきめ細かく指導するため、盲・ろう・養護学校や「特殊学級」で行われてきた。  こうした言葉遣いには、以前から「障害者への配慮を欠いている」などとする批判があり、自治体では、「特殊教育」の担当部署名を「養護教育係」などと変えたり、「特殊学級」を「ひまわり」などと呼んだりするところも多い。しかし、法律については、「適切な言い換えが困難」として見直しが進んでいなかった。  ところが、近年、従来の特殊教育の対象に学習障害(LD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)などの児童生徒も加え、教育ニーズに応じた支援を行うという「特別支援教育」の考え方が広がった。このため、同委員会は「特別支援教育の理念を定着させるためにも、法律の用語を改める必要がある」と提言。言い換え語の選定は文科省が行うが、「特殊」を「特別支援」に改める案などが考えられている。
入試:インターネット使い報告書を作成 札幌国際大
 「戦後の少年犯罪件数の推移を踏まえ、さらに最近の傾向を明らかにしてうえで、少年犯罪の現状についてのあなたの考えを記述してください」−−札幌国際大学(札幌市)が昨年度の入試から導入したインターネット利用型入試の課題だ。受験生は、ホームページで発表されるこのような課題を見て、インターネットを使っていろいろな資料にあたり、課題にそった報告書をまとめる。受験生は完成した報告書を大学に持参して面接に臨む。【小野田正利】  試験会場で課題が示され、その場で書く「論文試験」ではきちんとしたデータを示すのは難しく、自分の考えを書くことが中心になる。これに比べ、このネット利用型入試では、どのサイトからどのようなデータをとってくるかという「情報の選択」が適切かどうか、その情報の読み取り方、さらに、自分の考えを加えて上でそれを他人にどうわかりやすく伝えるかという能力が問われる。  自分でネットを使ってちゃんと調べたのか、ネットで探した別の人の論文の引用ではないのかなどをチェックするため、提出する報告書には、課題を解決する際に利用したサイトのURLを書かなければならない。もちろんそれだけでは十分ではないので、面接で大学の教員が質問する。実際にパソコンを操作し、報告書づくりを「再現」させることもある。  初めての試みだった昨年度は、出願者は1人で、しかも辞退したため、結局、面接まで行われなかった。しかし、同大学は、このような形の入試で志願する人はこれから増えてくるに違いないと考え、今年度の入試でも引き続き実施することにした。  同大学では、一般試験、センター利用試験、学校推薦、AO(アドミッション・オフィス)入試などさまざまな入試制度を設けている。そのひとつに「総合選択型」入試がある。この総合選択型も「作文型」「インターネット利用型」「課題読書型」「プレゼンテーション型」などに細分化されている。  さまざまな入試方法、選抜方法を設けて幅広く受験生を確保する一方、さまざまな能力を持つ学生を受け入れることで大学の活力を高めていこうと考える大学が増えている。少子化で厳しい競争の時代を迎えている大学の生き残り戦略でもある。  同大学はAO入試に力を入れてきた。AO入試は学力試験でなく、志望者1人ひとりとの面談を通じ、志望者が大学で何を学ぼうとするのか、大学に何を期待しているのかを聞き、「学ぶ意欲」「興味・関心」「適正」などを評価する。志望者の興味や性格が大学の校風にあっているか、カリキュラムについていけるかもみる。広い北海道内から受験生を集めるため、受験生に学校に来てもらうだけでなく、面接担当教員が受験生の高校にで出かけていく。東京、九州などでも特別に面接会場を設ける。このような取り組みの中から、さまざまな選抜方式が生まれてきたという。  「得意なものを生かすというAO入試の理念を広げていくとインターネット入試にも行き着く」と入試対策委員長の長崎潤一・人文学部教授は話す。「パソコンで情報を集めるのが好きという特性があってもいい」というのだ。  同大学では入学直後から学生全員がパソコンの習熟に取り組む。350台あまりのパソコンが学内LANで結ばれており、コンピューター演習などの授業で使われるだけでなく、自習でも利用される。インターネットやメールもできる。「問題解決の手段としてネットを使うことは、大学の勉強に欠かせない要素だ。さらに卒業後の就職を考えるとワード、エクセルくらい当たり前に使えないと困る。メールも違和感なく使ってほしい」と長崎教授。大学ではパソコンを巧みに使うことのできる業界認定の「プレゼンテーション実務士」の資格をとるようすすめている。  同大学では、高校生がネットを違和感なく使うようになってきていることを実感しているという。志望者の多くは道内の高校生だが、観光学科などには近年、秋田、盛岡など東北地方、さらには九州からも志望者が来るようになってきている。  「ネットで自分の希望する学科などを検索した結果、札幌国際大学に行き着くようだ」と武井昭也・社会学部助教授は分析する。高校で、コンピューターを使う「情報」の授業、さらに自己表現力、プレゼンテーション能力を育てる「国語表現」の授業が取り入れられるようになった。このような高校の授業の変わりようが、志望校選び、入試を変えている点も見逃せないという。
■札幌国際大学……1969年、札幌静修短期大学(家政学科・幼児教育学科)として開学。97年「札幌国際大学」「さっぽろ国際大学短期大学部」に改称。札幌国際大学は観光学部、人文学部、社会学部の3学部からなる。
小学教員を独自に養成、「師範塾」作り全国公募 杉並区
06年度中にも市区町村が独自に教職員を採用できるようにするとの政府の方針に合わせて、東京都杉並区は15日、自前で小学校教員を養成する機関を区教委に作ることを決めた。その名も「杉並師範塾」。来秋、全国から人材を募り、区独自の教育方針を実行できる教員の育成を目指す。  入塾対象者は、教職課程を履修している大学4年生や現職の教員。週末や夏休みなどを利用して1年間にわたって研修を重ね、修了後に区立小学校の教員として採用する。年間30人程度を募集する予定だ。カリキュラムや授業料、採用後の給与体系などの詳細は検討中で、来秋の募集までに固める。  山田宏区長は「小学校低学年の教育がその後の人格形成に大きく影響する。区独自の教員採用で、きめ細かい生活指導にも努めていきたい」と話している。  現行制度では、教職員は都道府県の教育委員会が一括採用して市区町村の学校へ配属しており、市区町村独自では採用できず、杉並区も現在は採用できない。  しかし、構造改革特区制度で認められた自治体は例外で、文科省によると現在、京都市など18市町村で約160人(7月現在)が採用されている。政府は9月、この制度の全国化を決め、06年度中にも実施する方針だ。
義務教育改革の「総額裁量制」、36都道府県が利用せず
都道府県が支払う公立小中学校の教員給与の半分を国が担う義務教育費国庫負担制度について、文部科学省が負担金の使い道の規制を緩める「総額裁量制」を今年度導入したものの、これを利用していない自治体が36都道府県に上ることが朝日新聞社の全国調査でわかった。「メリットがはっきりしない」などの反応があり、三位一体改革でやり玉に挙がる国庫負担制度を守りながら、地方の裁量を広げる、という文科省の思惑が上滑りした形だ。一方で、規制緩和を創意工夫ある教育行政に結びつけられない地方の実情も浮かび上がる。  総額裁量制により、国庫負担金の枠内で自治体が教員の給与を自主的に決められるようになった。文科省は(1)給与水準を抑制して捻出(ねんしゅつ)した財源で教員数を増やして少人数学級を実施する(2)教員の実績、能力に応じて増給する(3)常勤教員に代えて非常勤講師を増やし、少人数指導を実施する――などの工夫ができるとしていた。  12日の三位一体改革をめぐる国と地方の協議会でも、中山文科相が「制度をきっかけに少人数学級の実施が増え、教育条件の改善に貢献している」と説明した。  制度を活用しなかった36都道府県のうち、8自治体は来年度以降の利用を検討中。残りは「制度の先行きが不透明」(滋賀)、「メリットがはっきりしない」(福岡)などの理由で利用を見送っている。また、「手当の削減はしにくい」(三重)、「給与を削減すると優秀な人材の確保ができない」(徳島)など、給与の抑制に消極的な姿勢も目立った。  一方、「すでに非常勤講師を活用した少人数・習熟度別指導を実施済み」(広島)など、地方が先進的に取り組み、制度が間に合わなかった感のあるケースもある。  活用しているのは11自治体。これまでは県費でまかなう仕組みだった少人数学級向けの教員が国庫負担になることを利用して、愛知が少人数学級を実施、沖縄は実施クラス数を増やした。別の名目で配置した教員を、少人数学級に振り向ける自治体もあった。  文科省は「少人数学級を国庫負担にしたことで、地方の負担額は減っている。活用していないと答えた中には、実質的に制度の恩恵にあずかっていても認識していないケースもあるのではないか」と話している。
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 〈総額裁量制〉 都道府県が担っている小中学校などの教員給与は、国が2分の1を補助している。従来は、国庫負担の対象になる教職員数に上限を設けるなど使い道を国が細かく指図していたが、これを改めて総額だけを国が決め、人件費という枠内でどう使うかは自治体に任せる制度。少人数学級などを地方独自の裁量で実現することが可能になる。あわせて、標準を超えた教員配置については、少人数学級向けの分を国庫負担対象に切り替えた。今年4月1日から導入。(コメント (3)はひどいね、教員は基本的に常勤にすべき、特に若い教員は)
入試:IT活用力はこれから必要な“学力”大阪産業大
大学での学習、研究にコンピューターは不可欠になっている。レポートを出すにも、インターネットでデータを調べ、表計算ソフトで表やグラフを作り、ワープロソフトを使って仕上げるのが一般的になっている。大阪産業大学経済学部(大阪府大東市)では1999年からインターネット入学試験を実施している。「これからの学生に必要な学力は、IT活用力を問うことで測れる」というのが導入を決めた理由だ。【岡礼子】  同大の経済学部には経済学科と国際経済学科があり、定員は計265人。一般入試、大学入試センター試験利用入試、ディベート入試、インターネット入試などいくつかの入試方式で多様な人材を集めている。  インターネット入試では、「ワープロ技能をみる問題」「インターネットを使って情報を集め、グラフを書いたり、レポートを作成する能力をみる問題」が出題される。従来の学力試験で評価の基準になってきた「記憶力」ではなく、応用力を含めた総合的な能力をみることを狙っている。試験は11月に行われ、定員は11人。受験生の成績がよかったので、合格者を増やしたケースもあるという。 大阪産業大学経済学部の高増明学部長 経済学部の高増明学部長は「基礎学力の概念は変わってきた。株価や為替の変動をインターネットで調べて分析するといった授業は普通に行われている。論文やレポートもワープロソフトを使い、図表を作り、どう構成したら効果的か、自分で全体をデザインすることが問われるようになっている。さらにこれからは、ネット上で検索する力やデザインする力が基礎学力になる」と話す。
■試験の方法
 1問目は文書作成能力をみるのが目的で、ワープロソフトを使って、課題として提示された文書と同じ文書を作成し、フロッピーディスクに保存して提出する。プリンターの使用は認めていないため、字の大きさや余白部分の幅などを印刷して確認することはできない。試験時間は30分。内容は「ワープロ技能検定試験3級」程度だ。  2問目以降はインターネットの検索エンジンを使って、解答を探したり、データを元にレポートを作成する問題が4問出される。試験時間は2時間半。同大によると、英語能力をみるため、日本語のサイトだけ参照したのでは解答が難しい問題を織り交ぜたり、表計算ソフトを使う問題を出題するなど、受験生の総合的な能力をみるようにしている。  昨年の問題は(1)アカデミー賞(Academy award)に選ばれた映画「卒業」(The Graduate)について(2)国際連合(United Nations)について(3)総務省統計局のホームページで、国内総支出(実質)の対前年増加率を調べて、表計算ソフトを使ってグラフにする(4)ナノ・テクノロジーはどのような技術かを説明する−−の4問だった。
■学内で求められるIT活用力
 同大では、学内のビデオやパンフレット制作を受注したり、CDプロデュースをするベンチャー企業を運営しており、コンピューターを使った作業に学生が活躍する機会も多い。また、大学教育にマルチメディアを導入するため、コンピューターに秀でた学生と教員が協力して大学のIT化を進めることを目指している。  高増教授は「大学で学ぶために必要な能力は、IT入試ではかれる。これまで入学後に大学の授業についていけなかった学生はいないと思う。むしろ非常に面白い学生が入ってきているという印象だ」という。(コメント 短い面接や小論文よりは良さそうですね)
10月15日 京滋4大学統合凍結で関係者に波紋学生ら「不安消えない」
滋賀大と滋賀医科大、京都教育大、京都工芸繊維大の4大学の学長が統合協議を当面凍結し、他の大学を含めた新たな統合を認める方向で合意したことが明らかになった14日、関係者の間では、今後の統合の枠組みをめぐって期待と不安が交錯した。  凍結の方針は、今年9月、1年半ぶりに滋賀医科大で開かれた学長懇談会で固まった。法人化後の体制作りを急ぐ必要などから、「積極的に進める時期ではない」という考えで一致した。  滋賀大の成瀬龍夫学長は「大学を取り巻く環境は法人化で激変した」という。「今後、経営戦略会議をつくり統合問題も含め大学の在り方を議論する。個人的には、協議の出発点である滋賀医大との統合を進めたい」と2大学での統合に意欲をみせる。  一方、滋賀医大の吉川隆一学長は「9月の懇談会は前回から変わらない状況を確認したにすぎない」と受け止める。「法人化への対応が最優先であり、近隣の大学との統合は否定しない。今後も年1回、懇談会は続ける」と慎重な姿勢だ。  各大学の学生自治会は02年12月、交流会を開いて統合問題の疑問点をぶつけ合った。滋賀大学生自治会副委員長の北川陽一郎さん(21)=教育学部4年=は今春、大学の教職員から府県境をまたぐ統合は難しいと聞かされた。「県内2大学の統合に風向きが変わったとも聞く。生活がどう変わるのか、賛否は別にして、漠然とした不安は消えない」ともらす。  一方、府県境を越える4大学統合に反対してきた国松善次知事は「4大学は京都と滋賀、それぞれの地域特性や歴史があり、統合すれば特性を発揮しにくい。統合後も特性を発揮しやすい県内2大学の統合をあらためて期待する」と学長間の合意を歓迎した。
滋賀大など京滋の4大学統合見直し 新たな組み合わせを模索
滋賀大と滋賀医科大、京都教育大、京都工芸繊維大の統合問題で、4大学の学長が統合協議を当面凍結し、他の大学も含めた新たな組み合わせによる統合も認める方向で合意していたことが14日、分かった。  合意は、9月17日に滋賀医大で開かれた5回目の学長懇談会で行われた。その中で、各大学の法人経営の体制作りや、文部科学相の私的諮問機関が教員養成の大学院を設置する方針を打ち出したことへの対応を急ぐ必要などから「協議に否定的な結論を出すわけではないが、積極的に進める段階ではない」との考えで一致。その上で「2大学間や従来にない独自の協議はありうるものとする」と4大学以外の統合協議を認めた。ただし、協議を進める場合は懇談会への事前報告が必要とした。  4大学は来年9月に学長懇談会を開き、統合問題も含めた大学の現状について意見交換する。  4大学の統合協議は、文科省が2001年6月に府県境を超えた国立大の再編・統合を打ち出したのを受け、同8月にまず滋賀大と滋賀医大の間で始まった。その後、工繊大が加わり、3大学で意見交換が行われたが、同11月に文科省の懇談会が最終報告で教員養成系大学・学部の再編・統合を打ち出したため、02年2月からは京教大を含めた四大学で協議を始めた。昨年4月以降は、各大学とも今春の独立行政法人化への対応に追われ、協議を中断していた。  文科省の国立大学法人支援課は「9月の学長懇談会の事後報告は受けていない。府県境をまたぐ前例のない統合であり困難は認識していた。大学同士の自主的な議論を見守りたい」としている。  滋賀大の成瀬龍夫学長は「今後、経営戦略会議を発足させ、統合問題や大学の組織再編について議論を深める。私見だが、統合協議の出発点である滋賀医大との統合を念頭に置いている」と話している。
近代的な校舎にゆとりの空間も 西京高付属中学、新校舎完成
京都市中京区の西京高付属中に待望の新校舎が完成、14日、しゅん工式が行われた。中庭には茶室を設け、近代的な校舎の中にゆとりの空間を取り入れている。  同中は、京都市立初の中高一貫校として今春開校。これまで高校の校舎を使って授業を進めてきた。新設された西館は4階建て延べ約8220平方メートルで、昨年6月から建設していた。  中庭の茶室「松韻庵(しょういんあん)」は、北山杉や黒谷和紙など府内の伝統産品を多く使い、周囲に天然石を配して、町家を移設したような外観。西館には屋上プールや体育館、武道場・トレーニングルームなど高校と共用の施設もつくられたほか、市教委情報化推進総合センターも入居する。  式典には、同中と同高の生徒や保護者ら約800人が出席。同高OBの桝本頼兼市長が「117年の伝統を礎に、新しい未来へと歩み始めた。文武両道の精神を培い世界にはばたいてほしい」と祝辞を述べた。
10月14日 農業者大学校を廃止へ 独法では初、農水省方針
農水省は所管する独立行政法人(独法)の「農業者大学校」を廃止する方針を決め、13日までに政府の「独立行政法人に関する有識者会議」に伝えた。2001年4月の独法制度が発足以来、現在108ある独法のうち廃止されるのは同大学校が初めて。08年度末で廃止される見通し。  農業者大学校は1年以上の農業経験を持つ30歳未満の人が対象。東京にある本校の在学期間は3年間で、岩手、大分両県に研修所があり、現在の生徒数は計113人。03年度の運営交付金は5億8000万円だった。 有識者会議は農業者大学校について、(1)定員100人のうち半数に満たない学年があり定員割れが続いている(2)都道府県が設立している農業大学校と機能分担が不明確−−と問題を指摘していた。
10月13日 教員採用合格者は116人 (大分県)
県教委は12日、来年度の教員採用試験の結果を発表した。少子化に伴い県教委は採用数を減らしており、今回の合格者は記録の残る81年度以降で最も少ない116人(前年度比8人減)だった。   出願者数は2282人(84人減)で、受験者は2120人(109人減)。実質倍率は18・3倍(0・3ポイント増)で、18・5倍だった01年度に次いで過去2番目の「狭き門」だった。   合格者の内訳は、小学校41人(1人増)▽中学校30人(4人減)▽高校27人(3人減)▽盲ろう養護学校12人(1人増)▽養護教諭2人(増減なし)。スポーツ特別選考では高校に4人を採用した。   116人のうち既卒者が111人、新卒者は5人。平均年齢は28・5歳で、最高は42歳だった。(コメント 大分県は厳しいね)
10月12日 私立用の検定外教科書作成小学算数の内容薄いと教員
学習内容を3割削減した現行の教科書は私学の実態に合わないとして、私立小の教員有志が10日までに、算数の検定外教科書の作成を始めた。  有志は全国の私立小の教員約50人で、2006年春の完成を目指す。代表の桂雄二郎さん(58)=成蹊小学校=は「多くの私立小が削減前の教科書を棚から引っ張り出して使っている。くるくる変わる教育行政や、検定の在り方にも疑問を投げ掛ける取り組みにしたい」と話している。  公立校は02年度に学校週5日制を完全実施したが、私立小はそれ以前から5日制の学校が多い。有志の教員は「5日制に合わせた3割削減を私立にも押しつけるのは理不尽だ」と批判する。  例えば、電車やバスで通学する児童が多い私立小では時計の見方は必須。ところが「時刻を読むことができるようにする」という項目は、3割削減に伴って1年生から2年生に移行した。桂さんは「実態に即して指導内容も見直す必要がある」としている。(コメント そうですね)
教科「情報」を入試科目に 東京農工大
新しい学習指導要領で生まれた高校の普通教科「情報」は2003年度から授業が始まった。2006年度入試は新学習指導要領での試験となるが、大学入試センターは「情報」の試験を行わないことを決め、「高校の教育の実態を十分に踏まえる必要があるため、出題の可能性について引き続き検討する」と実施しない理由を発表した。【岡礼子】  しかし、「情報」担当の高校の教員、情報教育を行う大学の教員の間には、入試を行いたいという声も強い。東京農工大学(東京都小金井市)もそのひとつで、情報の力を持った生徒を取りたいと、2006年度の情報コミュニケーション工学科の入試で「情報」の試験を行うことを決め、準備を始めた。  情報コミュニケーション工学科の卒業生はシステム開発関係の仕事に進むケースが多い。同大では優れた人材を育成するには、情報科学に興味を持ち、適性のある生徒を受け入れたいと、それに相応しい入試について考えてきた。しかし、旧学習指導要領では、適当な科目がなく、情報科学に相応しい出題がしにくかった。  そのため出題を工夫し、例えば推薦入試では20年以上前から、論理的な思考力を問う小論文を課してきた。同大の中森眞理雄教授は「今はコンピューターの操作を知らなくても、論理的思考や数理的発想ができる学生が情報科学を学ぶのに適している。これまで推薦入試では、勘定をごまかす『つぼ算』や、酒屋2人がお互いに酒を売り買いする『花見酒』のような落語を聞かせ、矛盾を指摘させるような問題を出してきた」と話す。  しかし、教科「情報」が高校の必修科目になって、より細かく、より的確に受験生の適性をみる試験が可能になった。でも、どんな問題が「情報」の試験問題として適しているのか。数学や英語などと違って、入試問題を作るノウハウが無いため、同大では、高校生を募って試行試験を行い、問題の検討を始めた。  今年7月末に第1回目の試行試験を行い、プログラミングの基礎となる論理的思考力を問う問題を2問、コンピューターシステムが実社会のどんなところに応用されているかなどの基礎理解を問う問題を2問、出題した。いずれも記述式で試験時間は2時間だった。受験者は、高校2年生25人、教員5人、予備校の数学講師1人。平均点は60点だった。  中森教授は「最近は、情報というとウエブデザインをイメージする人が多いが、情報といってもいろんな学科がある。試行試験を受けた生徒は、情報科学について認識を改めたのではないか。本番の試験で、できる生徒と出来ない生徒の点差が開くような問題を出題できれば理想的だ。情報科学により適した学生にきてもらえる」と話している。  この後、12月末と3月末にも試行試験をして、学外の専門家に問題を評価してもらう予定という。また、同大が本格的に入試準備に入る来年4月以降は、情報関連の学会主導で試行試験をしていくことも検討している。  同学科が求めているのは、プログラミングの発想ができる学生だ。そのために今回の試行試験では(1)情報技術の変化に対してどの程度の関心を持っているか(2)アルゴリズムの考え方を理解しているか(3)日常生活で目にする機器やシステムを、情報処理という観点からどの程度理解しているか−−などをポイントに問題作りをした。  中森教授は「『情報』の指導要領はかなり漠然と書いてあるので、問題が学習指導要領から逸脱していないかどうかのチェックが一番大変だ。高校で習っていないことを出題して、白紙答案ばかりになっては困る。次回の試行試験では、今回とは違う点をポイントに、問題を作ることになると思う」と話している。
高校教師: 地震についての説明、4割が自信なし 滋賀県
高校教諭の4割以上が地震について学んだことがないか忘れていて、「断層」「液状化現象」などを自信を持って生徒に説明できない−−。滋賀県の高校教師を対象にしたアンケート調査で、こんな教師像が浮き彫りになった。調査した同県立守山高の中島健教諭(49)は「高校の理科で地学が必修でなくなり、先生も地震について学ぶ機会がなくなっている。もっと基礎知識が必要だ」と指摘する。  教員の地震への意識と知識の程度を探ろうと、今年夏に調査。県内の全日制高校全47校の教師20人ずつ計940人にアンケート用紙を送付。約3割の287人が回答した。うち理科教師は63人。  「高校時代に授業で地震について習ったか」には12・5%が「習っていない」、28.5%が「多分習ったが、忘れた」と回答。「習った」という教師は理科の教師を除くと半数以下だった。また「断層」や「液状化現象」などの意味を「生徒に説明できるか」では、「自信を持って説明できる」とした教師は「断層」が29%、「液状化現象」が17%、「南海・東海地震」が14%。少数だが「南海地震・東海地震」を「聞いたことがない」とした教師もいた。  同県には「琵琶湖西岸断層帯」があるが、60%が「学校の近くに活断層があるかどうか知らない」と答えた。自由記述では「自分の無知に腹が立つ。教師にも防災教育を」という意見もあった。中島教諭は「不安を感じる調査結果だ。教員が自信を持って防災教育できるよう、研修やマニュアルの作成などを提案したい」と話している。
運動する子も体力低下、文科省調査 工夫必要の指摘も
文部科学省が10日発表した体力・運動能力調査のうち、小学生の基礎的運動能力を20年前と比較した調査をみると、日ごろ運動をしている子どもでも体力・能力が下がっていることがわかる。  文科省が焦点をあてた11歳の場合、週1日以上の頻度で授業以外の運動をする子が、男子で8割以上、女子でも7割以上を占めたものの、全体の体力・運動能力が落ちていることは、運動が体力向上に直接結びついていない可能性を示す。  山梨大学の中村和彦助教授(発育発達学)は「少年団やスポーツクラブに入っていても、特定の競技にしか取り組んでいないため、身につける動きに多様性がないことが原因の一つでは」という。  同じ11歳の男女でも、「反復横跳び」の数値は向上している。「素早い身のこなしや動作をすぐに覚える能力は、20年前より優れていると言える」と中村助教授は話す。  研究者のなかには、「体力低下を示すデータだけに焦点をあてるのはどうか」という見方や、子どもの体力を正確に把握するために、調査に工夫が必要だとの指摘もある。サッカーをする子どもは増えているため、ける力を測定すれば、データは上向きになっているはずだという。
10月9日 教員にも「FA権」、横浜市教委が新制度導入へ
横浜市教委は来年度から、教員が自分の専門知識や教育経験をアピールし、転任先の学校を探す「教員版フリーエージェント(FA)制度」を導入する方針を固めた。  同様の試みは京都市が今年度からスタートさせているが、横浜市の制度は、小・中・高校など校種の垣根をなくし、相互の異動を認めるのが特徴。  このFA制度はまず、異動を希望する教員が、現任校の校長の承認を得て、英語やコンピューターなど教育に役立つ特技などをアピールした書類を市教委に提出。書類をまとめたFAリストの中から、各学校長は受け入れたい教員を指名し、教員側も了承すれば異動が内定する。希望先の教員免許を持っていれば異なる校種間でも異動が可能。  採用後6年以上で、現在の学校での勤務年数が3年以上の教員を対象とする案が有力。横浜市立の小中高校や盲ろう養護学校計521校の全教員約1万2000人のうち、来年度は約7000人が「FA宣言」できる見込み。  横浜市ではこれまで、同一校で最長10年間の勤務が可能で、「人事が硬直化し、個性ある学校が生まれない」との指摘が出ていた。市教委は、モデル校などが必要な教員を公募できる「教員公募制度」も来年度から導入する予定で、FA制度と併せ、教員のやる気を引き出し、教育現場の活性化を図りたいとしている。
教授会欠席・講義なし 、職務怠慢教授を富山大が処分
富山大は8日、経済学部の50歳代の男性教授を職務怠慢と業務命令違反を理由に、同日付で諭旨解雇の懲戒処分にした。教授は退職した。  同大によると、この教授は2000年5月ごろから、教授会などを無断で欠席するようになり、01年度からは、担当していた2科目のうち1科目だけしか講義を行わず、昨年度は全く行わなかった。今年度に入り、教授が担当する講義をなくしたが、それまで別の教官が肩代わりしていた。  学部長が、数十回にわたって郵便や電話のほか、直接訪問して、職場復帰を働きかけたが、教授は取り合わなかったという。教授には、00―03年の間、無断欠勤分を除いた給料が支払われ、今年度は家族手当などの手当のみが支給されていた。
10月8日 付属の中高一貫校開校へ 科学教育重視し兵庫県立大
兵庫県は7日、兵庫県立大に新たに付属中学を設け、播磨科学公園都市(同県上郡町)にある付属高と一体化した中高一貫校を開校する方針を明らかにした。2007年春の開校を目指している。公立大付属の中高一貫校は全国初。  現在の付属高が、今春統合した旧県立姫路工業大の付属高の流れをくむことから取り組んできた理系の大学教授による授業や有名科学者の講演などを中高一貫校でも実施。科学技術の研究者養成に力点を置く特色ある教育を目指す。県は「若者の理科離れを防ぎ、将来はノーベル賞科学者を輩出したい」としている。  現在の付属高には、生徒の約半数に兵庫県立大理系学部の推薦枠があるが、中高一貫校に移行後も推薦制度を継続し「中学から大学までゆとりある教育ができる」としている。
10月7日 教科指導で優れた「スーパー教師」、大阪も導入検討
大阪府教委は、教科指導などで優れた教員を「スーパー教師」として給与や人事面で優遇する制度を導入する方針を決めた。早ければ06年度に始める。教育現場の昇任制度は校長、教頭などの管理職コースしかなく、現場で教え続けたい教員にとっては「平教員」でいるしかなかった。特別処遇によって「教える専門家」として誇りとやる気を引き出す。同様の制度は広島県が今年度に設置、宮崎県も導入を決めている。  優遇する教員は、教科や生活面での指導技術が優れ、模範となる人の中から選び、他の教員への助言役を任せることも検討する。ただ、府教委は06年度から勤務評価を給与に反映させる方針を決めており、教職員組合からは「これまでの評価は納得できないものが多い」と制度の不備を訴える声がある。
10月6日 文科相が学力テストの結果公開示唆
中山文部科学相は5日の閣議後記者会見で、文部科学省が学習内容の定着状況を把握する目的で行っている学力テストについて、「子どもたちがどういう学力水準にあるかを互いに比べながら、もう少し頑張ろうという気持ちになって欲しい」と述べた。  現在は非公開となっているテスト結果について、都道府県や市町村単位で公開することをも含め、学力テストのあり方を見直す考えを示唆したものだ。
10月5日 少人数教育でアンケート調査 京都府教委 中学生の評価は「辛口」
 京都府教委は4日、少人数教育をテーマに、教員と児童・生徒、保護者を対象に実施したアンケート調査の結果を公表した。1学級の人数を30人前後に抑えた少人数学級を導入した成果について、指導にあたる教員の6−7割が「学年・学級経営の質的向上」「学習への集中化」などの点で高い自己評価を示したのに対し、指導を受ける側の中学生の評価は「辛口」だった。  この調査は7月中旬、京都市を除く府内で少人数教育を実施している小中学校の教員と児童・生徒、保護者計1万3000人を対象に実施した。  府教委が本年度、小学校28校、中学校11校で導入した少人数学級への評価については、教員の72・7%が「学年・学級経営が質的に向上した」との問いに「そう思う」と回答。「私語が減り、学習に集中するようになった」でも63・6%が同様の回答をした。  しかし、中学生の評価では「先生に質問しやすい」「丁寧に教えてもらえる」との問いに「そう思う」と回答した生徒は10−14%にすぎず、「あまり思わない」「思わない」が半数を超えた。  一方、小学生では4割近くが「丁寧に教えてもらえる」の問いに「そう思う」と答え、8割前後の保護者も少人数学級に高い評価を示した。  少人数学級ではなく、教科ごとに習熟度などに応じ、20人程度で実施している少人数授業については、中学生も高い評価を示していることなどから、府教委学校教育課は「導入後2カ月余りの調査であり、年度末に再び実施する調査との比較が必要だが、現時点で中学生は少人数授業での学習面での効果をより強く感じているのだろう」としている。
10月4日 勤務評価を給与に反映大阪府教委も導入
大阪府教委は06年度から、府内の公立学校の全教職員を対象に、勤務評価を給与に反映させる方針を決めた。「教員の意欲や資質をより高めるには不可欠」と判断したという。東京都教委に次いで全国で2例目。  府教委は今年度から、校長が教職員を5段階で査定する「評価・育成システム」を採り入れている。教職員の「自己申告票」をもとに、「計画的に授業をしているか」「問題行動の指導に積極的に取り組んでいるか」などの観点で評価し、来年度の人事異動の参考にする。06年度からは、前年度の評価結果を給与に反映させるという。  現在の給与は「教育職給料表」の等級に基づいて支払われている。処分や長期の病欠がなければ、ほぼ一律に毎年1回、昇級する。府教委は、国会で議論されている公務員制度改革の動向を踏まえ、例えば、評価の高い教職員の昇級ペースを早めたり、ボーナスを上積みをしたりといった方法を検討するという。  教職員組合などから「いい加減な評価が多い」「異議申し立ての仕組みが整備されていない」と、制度の不備を訴える意見が相次いでおり、反発も予想される。
書写を軽視、指導要領の時間以下に公立中学校: 青森県
青森県の公立中学校で、「書写」の授業が学習指導要領で定めた時間を満たしていない実態が、県書写書道教育研究会(会長、米田省三・県立三本木高校長)の調査で分かった。米田会長は全国でも同じ傾向と見ており、「国語科全体の時間が減ったしわ寄せがきている。日本文化全体にも大変なこと」と危惧(きぐ)している。  書写は毛筆や硬筆で書き方を学ぶ授業。現在の指導要領(00年度実施)は、中学の書写の時間を1年生で「国語科の10分の2程度」(年間約28時間)、2、3年生で「10分の1程度」(約10時間)と定めている。  しかし、同研究会が県内一部の11中学校を対象に00年度の実態を調べたところ、1年生で規定通り授業をした学校は1校もなく、2、3年生でも1校だけだった。中には「夏休みの宿題とした」「授業初めの漢字練習を書写指導とした」など、授業として全く行っていない学校もあった。  行わない理由には「授業時間の減少で、書写を確保するのが難しい」「教科書の消化に追われている」などの回答があった。県教育庁義務教育課は「指導要領通り実施されていると考えていた。早急に全体の状況を把握したい」としている。  中学校教員経験の長い毎日書道会常任顧問、中野北溟(ほくめい)さん(81)は「書くことで伝統文化に根ざした文字文化への関心が生まれる。頭の中だけではなく体を通し、身に着けるという人間教育のうえでも(書写は)大事な役割を果たす」と話している。【石川宏】  ▽押木秀樹・上越教育大助教授(書写学習内容論)の話 正しい文字を速く書く学習は中学校の書写にしかない。試験で速く字を書いたりするのに影響する。いかにパソコンが普及しようと字を書くことはなくならず、子供の学ぶ権利を侵す行為だ。
10月2日 不登校生徒のための中学校京都市教委が概要発表
京都市教委は1日、国の構造改革特区制度を活用して18日に開設する不登校生徒のための中学校「洛風中」の概要を明らかにした。中京区の本校舎に加え、伏見区に「伏見学習室」を設けるほか、大学生ボランティアが常駐して生徒の学習を支援する。同日、教員8人の異動を発令した。  洛風中は、中京区の市教育相談総合センター(こども相談センターパトナ)に設ける。市南部から通う生徒の利便性を考慮して、伏見学習室(伏見区深草堀田町)も設置し、月、火、木曜の週3回、国語や英語、数学を中心に授業を行う。  教職員のほか、学習、体験活動の補助や生徒の相談にのる大学生ボランティア「洛風パル」を30人配置。計57人で編入学予定の生徒45人をサポートする。  洛風中は、国の「不登校生徒学習支援特区」認定を受けて開設。学習指導要領が定める年間980時間の総授業時間数を770時間に減らし、生徒がカウンセリングを受けやすくする。  1日に発令された異動は次の通り。(敬称略)  校長(不登校生徒学習支援特区中学校開設準備室長)河内正明▽教頭(同副室長)須崎貫▽副教頭(同室)老松法光▽教諭(同)赤穂美栄子、同(同)大木道雄、同(同)香山架津文、同(同)仲谷美穂▽養護教諭(同)北島美喜
「開いて守る」維持し2種マニュアル 宇治市教委、安全管理策を答申
 昨年12月、教室の侵入した男が児童にけが負わせた宇治小事件を教訓に、刑法学者らでつくる宇治市教委の諮問機関が1日、学校安全管理の問題点を指摘、防止策を答申した。事件発生時の学校や市教委の危機管理意識について「不十分だった」とし、再発防止策として「日常」と「緊急時」の2種に分けたマニュアルの具体例を示した。  藤岡一郎・京都産業大大学院法務研究科教授を委員長に、青少年団体や警察の関係者など13人の「宇治市学校安全管理に関する研究協力者会議」が今年4月から討議していた。  答申は、宇治小で不審者を想定した研修が不十分で、市教委も市内の一部学校で独自マニュアルが作成されていないのを把握しながら放置していたと指摘、「危機管理が十分とはいえなかった」とした。  再発防止策として示したマニュアルの「日常」編では、防犯訓練の詳しい想定例などを示し、69のチェック項目を添えた。「緊急時」は、不審者来校時の職員の役割分担などを時系列のチャート図で示した。  また、地域との連携策として、各校ごとに保護者や地域団体と「安全管理委員会」を設置する▽PTA内に緊急連絡体制や救急班を置く▽自治会・町内会との間に不審者情報連絡体制をつくる−などを提言している。  藤岡委員長は「『開いて守る』スタンスに変わりはない。地域社会に守られる学校であるべきで、市民にも協力をお願いしたい。マニュアルも訓練を繰り返すなかで、改訂していってほしい」と話した。
10月1日 薬剤師養成・薬学部充実へ専任教員の倍増を答申 中教審:
薬剤師を養成する学部教育の修業年限延長を受け、中央教育審議会(鳥居泰彦会長)は30日、専任教員数を2倍に増やしたうえ、その6分の1は実務経験のある薬剤師とするよう中山成彬文部科学相に大学設置基準の改正を答申した。文科省は10月下旬までには改正作業を終えたい意向だ。  修業年限は06年度から、現行の4年が6年に延長される。医療薬学教育・実務実習を充実させるため、答申は学生の収容定員を1.5倍に増やし、教員数は2倍にする▽専任教員の6分の1は、病院や薬局の実務経験を持つ薬剤師とする−−よう求めた。  答申はまた、学生の臨床能力を高めるため、卒業に必要な単位数を186以上とし、うち20単位以上は病院・薬局での長期実務実習(20週間を想定)で取ることを義務付けることを求めた。  一方、設置基準改正に伴う提言として、教育の質を保証するための外部評価体制の整備など5点を挙げた。(コメント 本気なら、イベント主義でなくこれくらいのことをすべきでしょう。)
「全県一区」は06年から 公立高通学区域 滋賀県教委
滋賀県教委は30日、県立高校普通科通学区域の「全県一区」導入時期について、2006年4月から実施することを明らかにした。同日開かれた県議会で斎藤俊信教育長が代表質問に答え、「各市町村教委や校長会と調整しながら、実施に向け最大限努力をしたい」と述べた。  県立高校通学区域制度検討委員会(会長・藤田弘之滋賀大教授)が通学区域のあり方について1年間かけて審議し、今年6月に「全県一区とすることが最も望ましい」と斎藤教育長に答申。実施時期については答申に盛り込まれず、県教委が検討していた。  答弁で斎藤教育長は全県一区実施に向けた検討状況を説明し「生徒の能力を多面的に評価できるよう入試制度を見直すことや、高校の進路説明会や体験入学の充実など必要な対応を図っていきたい」とした上で、実施時期について「関係者への周知にも務め、十分に検討して06年4月入学者から実施できるよう努力する」と述べた。  文部科学省によると、高校通学区の「全県一区」化は東京都と和歌山県が2003年度から、福井県と埼玉県が04年度から実施。05年度から石川県など四県で導入が決まっている。

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