教育関係報道(各新聞社の記事のスクラップです。)

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(毎日新聞の記事は1週間ほどで消滅します)
5月31日 初日文系教科、2日目理数06年センター試験(京都新聞)
大学入試センターは30日、来年1月に実施するセンター試験の要項を発表した。英語でリスニングテストが初めて導入されるのに伴い、試験の時間割を大幅に組み替え、試験1日目に文系教科を、2日目に理数系をまとめる形になった。
 1日目は公民、地理歴史、国語、外国語、2日目は理科と数学。リスニングは試験時間を1時間とし、うち30分間でICプレーヤーを聞き、解答する。主な日程は次の通り。
 出願期間 今年10月3日−14日◇平均点の中間発表 来年1月25日◇得点調整の有無の発表 27日◇再試験 28、29日◇国公立大の出願受け付け 30日−2月7日◇平均点の最終発表 8日◇国公立大前期日程試験 25日以降◇公立大中期日程試験 3月8日以降◇国公立大後期日程試験 12日以降(共同通信)
中教審 、義務教育への国庫負担で国側から意見(日経新聞)
中央教育審議会の義務教育特別部会は30日、義務教育費国庫負担制度の廃止問題を巡り総務、財務両省の幹部に出席を求め意見を聞いた。総務省の岡本保・自治財政局審議官は「国庫負担金を廃止しても地方の教育財源を保障する仕組みは整っている」と強調。負担金を廃止し、一般財源として地方に移すよう求めた。
 これに対し、負担金の存続を求める委員からは「負担金をなくした場合の財源の安定性が明確でない」「一般財源化した場合、教育に使われる保障はあるのか」など、総務省の説明に懐疑的な意見が相次いだ。財務省の勝栄二郎・主計局次長らは「国、地方いずれの財源であっても支出の効果を厳しく検証したい」などと発言した。
5月30日 学校説明会に2000人 来年4月開校の立命館小(京都新聞)
来年4月に開校する立命館小の学校説明会が29日、京都市北区の立命館大で開かれた。親子連れら約2000人が詰めかけ、関心の高さをうかがわせた。
 立命館小は開校初年度に3年生まで4学級ずつ各学年120人を募集する。
 4会場で開かれた説明会で、後藤文男設置準備室長が「小学校から高校までの一貫した独自の教育体制で、斬新で大胆な学校をつくりたい」とあいさつした。
 来春から教べんをとる教員が概要を説明。高校までの12年間を3つのステージに分け、発達に即した教育カリキュラムを編成することや毎日1時間目を「モジュールタイム」と名付け暗算や暗唱を通じて基礎学力を定着させる工夫を紹介した。
5月29日 東大に「先生の大学院」 ・来春、中教審構想先取り(日経新聞)
東京大学は来春、“超一流”の小中学校教員の養成を目指す大学院を新設し、教員養成に本格参入する。現職の教員、教育委員会の幹部クラスらを積極的に受け入れ、高度な専門知識を身に付けさせる。
 教員の質の低下が懸念される中、中央教育審議会は教員の質向上策として、早ければ2年後の実現を目指して「教員養成専門職大学院」の創設を検討中。東大はこれを先取りすることで、審議に一石を投じるとともに、修了者が将来、教員養成専門職大学院の教員に就くこともねらう。
5月28日 法科大学院適性試験、志願者17%減 大学入試センター(朝日新聞)
大学入試センターは27日、6月26日に行う今年度の法科大学院適性試験に1万9859人が志願したと発表した。昨年度より4177人(17.4%)少ない。初めて実施した03年度の本試験と追試験の志願者の合計と比べると1万9491人減り、ほぼ半減した。
 また日弁連法務研究財団などが並行して行っている「統一適性試験」(6月12日)には1万724人(昨年度比23%減)が志願した。
 適性試験は法科大学院が入学者選考で参考にする。03年の開始時から二つの組織が別々に試験をしており、入学希望者はどちらかを受験しなければならない。
5月27日 義務教育費国庫負担 、公明小委が維持要求(朝日新聞)
三位一体改革の焦点の義務教育費国庫負担制度について議論している公明党の検討小委員会(池坊保子委員長)は25日、同制度は「安定性・確実性において優れた制度」とし、全国知事会などの地方6団体が求める一般財源化に反対する中間報告を発表した。
 報告書は、新たな少人数教育システムを実現するための教職員確保には財源が必要と指摘。自然・職場・文化芸術の各体験活動にすべての児童生徒を参加させる制度を求めている。同党は秋に最終報告をまとめる。
義務教育費で集中審議 、地方の廃止論に批判 中教審部会(朝日新聞)
国と地方の税財政関係を見直す「三位一体改革」で焦点となっている義務教育費国庫負担制度を巡る集中審議が25日、中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の特別部会で始まった。同部会は来月に「中間報告」をまとめるが、この日の部会では地方側が国庫負担の廃止を求めたのに対し、教育関係委員からの反論や批判が集中。地方側も文科省の影響が薄く、「応援団」である総務相らが加わる「国と地方の協議の場」での決着を目指す姿勢だ。
 地方代表の3委員は同部会の冒頭、負担金を廃止して地方が使い道を決められるようにすれば、「教育の自由度が拡大される」と主張。必要な財源も地方交付税などで確保できる、と説いた。これに対し、他の委員からは「財務省は地方交付税を減らそうとしている」「今の制度でも教育は自由にできる」などの反論が相次いだ。
中教審部会、 義務教育費の国庫負担で激しい応酬 (日経新聞)
国と地方の税財政改革(三位一体改革)をめぐる中央教育審議会での論戦は25日、さながら文部科学省・与党文教族と総務省・地方6団体の代理戦争のように激しい応酬で幕を開けた。義務教育特別部会は集中審議を進め、7月に中間報告をまとめる意向だが、部会内で少数派の地方代表は早くも危機感を強め、今秋以降の政治決着に期待する声も漏れた。
 「(国が教員給与の半額を負担する)義務教育費国庫負担金が地方の一般財源になれば、義務教育に対する自治体の責任が明確になる。住民や教職員の意識も高まる」。約1時間に及ぶ地方代表委員からの意見聴取で、石井正弘・岡山県知事らは負担金廃止のメリットに「意識改革」をあげた。 (07:01)
5月26日 6国立大学結び遠隔授業システム完成 北陸3県(朝日新聞)
北陸3県の6国立大学を光ネットワークで結び、互いの授業をリアルタイムに配信する「北陸地区国立大学双方向遠隔授業システム」の完成式が、金沢大学など4大学を結んであった。学生が在籍する大学にいながら、他大学の授業の受講が可能となる。
 システムは、金沢大、北陸先端科学技術大学院大学、富山大、富山医科薬科大、高岡短期大、福井大を結ぶ。各大学は、後期授業から試行する予定で、来年度から本格運用する。約11億円をかけて整備した。
 最大で4教室での同時受講が可能となる。教員のいる教室では、後方スクリーンに、遠隔地の学生が映し出される。遠隔地の教室では、前方スクリーンに、教員や黒板、教員の使うパソコンの画面や資料が映される。
 教員と学生との質疑応答だけでなく、受講している学生に対する注意も出来るなど、「距離の壁」を感じさせないのが特徴だ。
 式典では、各大学の学長がこのシステムを使ってあいさつした。国立大学は昨年4月から独立行政法人化され、独自の経営努力が求められる中、このシステムを用いることで、教員不足を補う狙いもある。
負担金削減論に疑問相次ぐ 義務教育費で中教審部会(京都新聞)
国・地方財政の三位一体改革で焦点となっている義務教育費国庫負担金の削減問題をめぐる中教審義務教育特別部会(鳥居泰彦部会長)の集中審議が25日、スタートした。国庫負担金の削減を求める地方側に対し、学識経験者の委員らから疑問や批判が相次いだ。
 冒頭、地方側代表の全国知事会の石井正弘岡山県知事が「(税源移譲で)一般財源化されても地方は教育費の適正な支出を担保できる」などと述べ、暫定的な削減とされている負担金8500億円の一般財源化を確定し、地方の裁量を広げるべきだと主張した。
 これに対し小川正人東大大学院教授は「削減で地方の裁量が拡大できるという主張は意味が分からない。学級編成などの裁量拡大は、今の制度でもできる」と疑問を呈した。(共同通信)
(コメント 標準までは国の責任、上積みは地方に任せるべきでは?)
  学区制廃止、学校選択自由に 規制改革会議重点30項目 (朝日新聞)
政府の規制改革・民間開放推進会議(議長・宮内義彦オリックス会長)の05年度の重点検討項目の原案が明らかになった。教育分野では、義務教育改革に焦点を絞り、学区制の廃止など「学校選択の自由」の徹底や教員の多様化・質の向上などを掲げた。公共サービスの担い手を官民の競争入札で決める「市場化テスト」の本格導入に向け、市場化テスト法の05年度中の国会提出も盛り込んだ。年末の答申に向け意見集約を図る。
 市場化テストに関する昨年の推進会議の答申は、省庁や自民党の反対で、法整備の実施時期を示せず、「検討」にとどめた。推進会議は規制緩和を一気に進める手段として、市場化テストを重視しており、今回、巻き返しを図る。原案には、入札を監視する民間人主体の「強力な第三者機関の設置」も明記した。
 個別項目ではほかに、「少子化対策」を挙げ、仕事と子育ての両立を助けるため、(1)育児休業の取得単位の柔軟化(2)看護休暇取得日数の上限の緩和(3)利用者が多様な保育サービスを選べるよう、保育所に対する補助から、利用者への「直接補助」方式への転換――などを打ち出した。
 また、「魅力あるコンテンツ(情報の中身)をいつでも、どこでも、自ら望む手段で享受できるよう」、通信と放送の融合に対応した規制の見直しを行うとした。
  理科実験学び合う、小中で連携授業 (京都新聞)
小中学生が理科の合同実験を通して学習を深める小中連携授業が24日、京都市中京区の朱雀第四小であった。同小の6年生と西ノ京中(中京区)の2年生が協力し、物の燃え方と空気の関連を調べた。
 両校は、子どもたちの学習意欲を高め、教諭も指導法を研究しようと、3年前から「フレンドリーサイエンス」と名付けた連携授業を行っている。
 6年生46人と、中学で「選択理科」を受講する2年生36人が参加。3つのグループに分かれ、酸素と二酸化炭素の量で燃え方がどう変わるかなどを、実験で確認した。
 空気の通り道と燃え方の関連を調べるグループでは、中学生と小学生が2人1組でペアをつくり、空き缶に開ける空気穴の位置や数を工夫し、中に入れた割りばしの燃え方を予想した。小中学生たちは、「大きい缶の方がよく燃えるやろ」「もっとたくさん穴を開けるといいと思う」と知恵を出し合いながら、炎の上がり方や燃焼時間を熱心に調べていた。
5月25日   山城地域の府立高再編案を正式発表 京都府教委(京都新聞)
京都府教委は24日、山城地域の府立高再編案と養護学校2校の新設方針を発表した。2007年度に南八幡高(八幡市内里)を八幡高(同市男山)に、09年度に城南高(宇治市広野町)を西宇治高(同市小倉町)に統合する。統合後の南八幡、城南両高校地には養護学校を新設する。統合校の校名は、同窓会やPTA関係者らの「校名検討委員会(仮称)」で決定されるが、「城南」の名前は残す方針だ。
 田原博明教育長らが京都市上京区の府教育庁で会見し、正式発表した。
 宇治市内の2校については、城南に07年度、2つの専門学科(人文・社会科学系と自然科学系)を新設し、2クラス程度を募集。西宇治は募集規模を4−5クラスに縮小し、09年度に西宇治校地で統合する。
 統合校名について、田原教育長は「歴史と伝統のある城南の名を残すことを前提に検討してもらいたい」と話した。
 南八幡校地の一部は、統合後も「南キャンパス(仮称)」として残し、2クラス規模の専門学科(人間科学・福祉系)で養護学校と連携した教育を行う。06年度から普通科総合選択制を導入する八幡校地と合わせ、学校全体では8−9クラス規模になる。
 一方、城南校地で11年度の開校を目指す養護学校については「府全体の特別支援教育の拠点」(特別支援教育課)として整備していく。
  国立大生の「学力低下」対策本格化 初年次の教育に力点 (朝日新聞)
国立大生の「学力低下」対策本格化 初年次の教育に力点
2005年05月23日11時02分
「教養セミナー」で、資料の収集方法など基本事項を学ぶ1年生=長崎大学の図書館で
大学生の学力レベルについて
 全国の国立大学で、学力向上を目指した取り組みが本格化している。習熟度別授業や補習クラスを設け、つまずきを早めに発見・指導する態勢を整えるなど、初年次の教育に力を入れているのが特徴。大学生の「学力低下」が指摘されるなかで、卒業時の「品質保証」という視点でも対策は重要という。
    ◇
 5月中旬のある日、長崎大学の図書館で、「資料収集ガイダンス」が始まった。「大学が発行する研究論文集が『紀要』です」。図書館司書が、書籍や資料の種類、所蔵場所、データベースの検索方法など基本事項を説明した。
 1年次の前期、全学生必修の「教養セミナー」の授業だ。同セミナーのクラスは、理・文系にかかわらず各学部混在で、教員1人につき学生は10人前後。資料の収集、議論の仕方、リポートの書き方など、どの専門分野でも必要になる基本的な「大学での学び方」を身につけさせるのがねらい。
 セミナーの評価を聞くと、「有益だった」と答えたのは、教員は全体の6割。学生は8割近くにのぼった。
 同大工学部では、単位外だが数学、物理、化学、英語について、高校までの学習を補う補習授業にも力を入れる。
 「どこが学生にとって落とし穴なのか」を、試験結果からではなく授業の段階でとらえようと、毎回、学生に「理解できたこと」「できなかったこと」を書かせている。
 例えば「三角関数」などと具体的に疑問点が書かれている時より、「最後の20分」など、あいまいな表現の場合は要注意で、「何が分からないのか、すら分からない」ことが多い。これをもとに教員側は、翌週に再度説明したり、類似問題を解いてもらったりする。
 「1年生で学習につまずくと、目標を失い、留年を繰り返したりする。早い段階で、大教室、一方通行型でない、問題解決型の機会が必要」と斎藤寛学長は話す。
 ■伸長度で採点
 琉球大では、必修の英語授業を、習熟度別にクラス分けしている。
 「Any other information?」。講師が英語で次々とあてていく。英文の対話を聴いて、聞き取れた内容を答えていく。法文学部の英語専攻の学生40人のクラスで、英語への学習意欲も学力も比較的高い。
 別のクラスでは11人の学生が一人ひとり、パソコン上で英語学習ソフトに向かう。英語に苦手意識のある学生たちで、基礎固めが目標。それぞれの理解度に合わせ、中学1年相当の英検5級レベルから準2級まで、画面上で問題に答えていく。日本人教員が質問に答え、到達度ではなく「どれだけ伸長したか」で成績をつける。
 一方、入学時の総合成績が非常に高い学生は、今年度から特別クラスを設け、夏休みに米国の大学で研修もさせる。
 理系では、数学や物理、化学も、通常クラスと高校学習レベルも含む入門クラスに分けている。加えて、単位外の補習授業も設けている。
 「受験科目が減り、推薦枠が増えるなど入試形態は多様化しており、少子化で大学合格者のすそ野も広がっている。一定レベルの卒業生を送り出すには、補習型授業は不可欠」と、渡久山章・同大学教育センター長はいう。
 ■必修科目増も
 高校までの学習状況に配慮して、大学のカリキュラムを工夫する動きは全国に広がっている。文部科学省の調べでは、補習授業を実施している国公私立大学は03年度末で158校あり、このうち国立は60校。
 朝日新聞社が3月に実施した国立大学長アンケートでは、89大学のうち72の学長が「学生の学力低下」を実感していた。その対策は、少人数型のセミナーを開催(京大など)、習熟度別クラスを設ける(九大など)ほか、山口大が入学時にレベル分けの試験を実施、北大や大阪大などでも補習授業を置いていた。
 東大では、受験時に物理を選択したか否かで、授業を二つのレベルに分けている。数学も2コース。教養学部の兵頭俊夫教授は「大学レベルの講義ではあるが、分からない点をより丁寧に教えるなど、広い意味での習熟度別」と説明する。
 06年度からは、学習内容を一部削減した新学習指導要領の下で学んだ学生が入学する。東大でも、数学や物理、生物の必修科目数を増やしたり、外国語の授業を少人数化したりする予定だ。
5月24日 中教審:   「総合」時数を再検討 英語教育の充実も(毎日新聞)
中央教育審議会(鳥居泰彦会長)は23日、東京都内で総会を開き、義務教育改革全般について議論している義務教育特別部会の審議状況について討議。現行では都道府県・政令市にある教職員の人事権について、市町村に移譲する方向で見直すべきだとした。当面、すべての中核市に移譲し、特例市など他の市町村への移譲を検討することを求めた。
 同部会の審議経過報告によれば、学習指導要領の見直しをめぐっては、指導要領の象徴とされる「総合的な学習の時間」について、重要性を強調しながらも、授業時数や具体的な在り方について再検討を求めた。一方で、国語や理科、数学や小学校での英語教育の充実が必要だとした。
 また、少人数教育・学級の促進に向け、学級編成基準(上限40人)を引き下げる教職員定数改善計画の早急な策定▽不登校の児童・生徒がフリースクールなどで学んだ場合でも、一定条件を満たせば就学義務を履行したことにするための検討作業開始−−なども求めた。【千代崎聖史】
室蘭工業大:   大学PRに修学旅行生受け入れ 6月に第1号(毎日新聞)
室蘭工業大(北海道室蘭市水元町)は今春から、修学旅行で近郊を訪れる道外の高校生に大学をPRする「プロビデンス・プログラム」を始めたが、受け入れ第1号として、6月27日に岡山県立邑久(おく)高(瀬戸内市)の理系志望の2年生22人が訪れる。同大は「『理系離れ』が叫ばれる中、理科教育の啓発と大学の知名度アップにつなげたい」と期待を膨らませる。
 同高生徒は同日、新千歳空港から洞爺湖温泉(胆振管内虻田町)へ向かう途中、同大へ立ち寄る。宇宙船研究の第一人者として知られる棚次亘弘教授の模擬講義を受講した後、学内を見学する。
 同大は高校生対象のオープンキャンパスを毎年8月に開催しているが、道外からの参加者は少なかった。そこで、道外の高校生にPRする手だての一つとして、修学旅行生の受け入れ決定。今年2月に修学旅行を担当する大手旅行代理店と打ち合わせをしながら、受け入れプログラムを検討していた。
 「プロビデンス」は1796年に室蘭に来航した英国海軍探検隊の帆船名で、それににあやかり、大学や室蘭を全国に知ってもらいたいとの願いが込められている。
 大学の独立行政法人化で、それぞれの大学の独自な入学希望者集めが求められており、同大は「洞爺湖温泉や登別温泉など近隣の観光名所を訪れる修学旅行生は多い。道外の学校に限定せず、幅広く受け入れたい」(入試課)と話している。【大谷津統一】
  地域学習への支援など充実 滋賀大教育学部が本年度から(京都新聞)
滋賀大教育学部(大津市)は23日、本年度から学校教育や地域学習への支援を充実させると発表した。地域社会への貢献が目的で、大学教員や学生ボランティアを派遣する取り組みなどを学部全体で推進する、
 同学部によると、元小学校教諭らを教授や助教授に採用し、学校現場の実情に即した対応がとれるようにしたほか、教員らの派遣依頼の窓口を、学部内の地域教育支援室に1元化する。
 学校教育支援では、文部科学省などの研究指定校になった学校や自主的な校内研究会に教員を派遣し、専門性を生かした助言や指導を行う。
 学生ボランティアの派遣は、年齢の近い学生から学ぶことで、子どもに学習意欲を一層高めてもらうのが狙い。核家族化などで子どもと接する機会が少なくなった学生に、不登校児の適応指導や教諭の補助などで実践力を養ってもらう意図もある。
 また、教員らによる学校や公民館での出前講義を本年度から実施し、大学の人的資源や知的財産を地域に還元する。
 同学部は「教員らを派遣した学校の報告などを基に、より良い支援ができるようにしていきたい」としている。
5月23日   教育実習生の10%がセクハラ被害「自分」「見聞」合わせ(中日新聞)
幼稚園から高校までの教育実習を受けた大学生約五千六百人のうち、10%の五百四十二人がセクハラ被害に遭ったり見聞きしたりしたことが二十一日、内海崎貴子・川村学園女子大助教授らの全国調査で分かった。セクハラをしたのは校長を含む教員が61%を占め、生徒からの被害もあった。
 調査結果は二十二日、名古屋市で開かれる全国私立大学教職課程研究連絡協議会で発表される。
 昨年六−十月に、国公私立大七十四校の担当者を通じ約一万人に調査表を配布。五千六百六十六人(女子三千五百二十八人、男子二千九十三人、不明四十五人)が回答した。
 調査によると、二百十五人が「自分が被害に遭った」、四百十四人が「周囲の被害を見聞きした」と回答。両方に回答した学生は八十七人。
 直接の被害者二百十五人の内訳(複数回答)は「性的にからかわれたり、みだらな冗談を言われた」が20%。「必要ない性的な話題を質問された」(17%)、「体をしつこく眺め回されたり、必要もないのに触られた」(15%)と続き「性的関係を迫られた」(3%)は十人。セクハラの行為者は「指導教員以外の教員」が34%。26%が「生徒」、15%が「指導教員」、12%が「校長、教頭、主任」などだった。
5月22日 博士の就職難: 高い専門性に低い評価 毎コミ調査(毎日新聞)
理工系学生の採用は増やしたいが、博士には二の足−−。就職情報誌を発行する毎日コミュニケーションズ(本社・東京都千代田区)が来春の採用予定を企業に聞いたところ、こんな結果が出た。採用時に重視する能力は学部卒、大学院修了を問わず「コミュニケーション能力」を挙げた企業が最も多く、博士の「専門性」への評価は低いことが浮き彫りになった。
 調査は2〜3月に実施し、国内401社が回答した。学部卒、修士課程修了、博士課程修了と分けて採用予定を調べたのは初めて。
 来春の理工系学生の採用を今春より「増やす」とした企業は、学部卒対象では30.3%だったが、修士は17.5%、博士では7.1%にとどまった。逆に博士を「採用予定なし」「採用中止」は計41.1%に上った。
 採用に際して重視する能力(複数回答)は、7割以上の社が「コミュニケーション能力」を挙げた。「チャレンジ精神」「行動力・実行力」など上位は学部卒、院修了とも共通だが、「学位に応じた基礎知識」は博士を採用予定の企業でも32.8%にとどまった。
 調査を担当した栗田卓也・企画推進課長は「博士は専門性が高すぎて使いにくいというイメージが、採用担当者には依然として強いようだ。実際に博士と接する機会が増えれば、企業の姿勢も変わるのではないか」と分析する。
 90年代後半からの大学院重点化政策で博士課程修了者は年々増え、04年度には約1万5000人に達した。大学などの常勤研究職は限られており、文部科学省は博士の多様な進路開拓を重要な施策としている。企業にも「年齢にかかわらず、問題解決能力など実力を評価して採用を行う」ことを推奨している。【西川拓】
5月21日 「スーパーティーチャー」認証へ 京都市教委 指導力評価(京都新聞)
京都市教委は7月から、教科や部活動で卓越した指導力を持つ高校教諭を「スーパーティーチャー」として認証する制度を始める。教員研修や特色のある学校づくりで主導的な役割を担ってもらう狙いで、教員の資質向上を目指す「教員評価システム」と関連させ、給与や処遇面に反映させることも検討している。
 20日の市議会本会議一般質問で門川大作教育長が明らかにした。
 認証は1年ごとの更新制で、各高校の校長から推薦を受け、市教委指導主事らが面接や勤務実績などを基に実践力や熱意などを総合判断し、他の模範となる教諭にふさわしい人物に与える。授業の手法だけでなく、進路指導や部活動などでの力量も認証の対象にする。
 市教委によると、岐阜県教委が2001年度から同様の制度を設けているほか、広島、愛媛、大阪、宮崎各府県が試行実施や導入予定だが、市レベルでは初めてという。
 当面は高校教諭のみを対象にするが、市立小、中学校への導入も進める予定で、市教委教職員人事課は「優れた教育活動を進めている現場の先生を評価する仕組みをつくり、教員全体の力量アップを図っていきたい」と話している。
6割、45校が定員割れ 法科大学院05年度入試で(京都新聞)
制度導入2年目となる法科大学院の2005年度入試で、74校中、約60%に当たる45校が定員割れになったことが20日、文部科学省のまとめで分かった。
 定員割れは前年度の14校に比べても大幅に増加。同省は「将来、司法試験を受ける学生の質を一定に保とうと判断した大学や、前年度に定員以上に入学した学校があえて合格者を絞り込んだとみられる」と話している。
 定員割れは4月1日時点で、国立7校、公立2校、私立36校であり、全体では281人の欠員。うち35校は10人以下の定員割れだったが、中には定員40人に対し26人しか入学しない学校もあった。(共同通信)
学級編成基準の引き下げ 文科省の専門家会議が初会合(日経新聞)
公立小中学校の学級規模の上限を定める学級編成基準(現行40人)の引き下げの具体案を策定するため、文部科学省が設置した専門家会議の第1回会合が20日、東京都内で開かれ、高倉翔・明海大学長を座長に選出した。今後月3回程度のペースで議論を重ね、結果を中央教育審議会の義務教育特別部会に報告する。
 会議は学識者や自治体の教育長、校長ら16人で構成。公立小中学校教職員の第7次定数改善計画が今年度で終了することを受け、次期計画の必要性や規模などについて議論する。具体的には学級編成基準の30―35人への引き下げが焦点になる見通し。
 この日の会合では「財政上の制約も考慮し、定数の改善は(少子化などに伴う)教員の自然減の範囲内で実現すべきだ」「少人数学級の実現と並行して少人数指導のための教員も確保したい」などの意見が出された。
 文科省は会議の報告を受けて、来年度予算の概算要求に教職員定数の改善に必要な経費を盛り込む方針。
5月20日 「学力調査、学校評価に活用」、中教審一致(日経新聞)
中央教育審議会(中教審)の義務教育特別部会は19日、これまでの審議の論点整理を行った。文部科学省が新たに導入する全国学力テストについて「結果を(小中学校の)学校評価に活用することが必要」との認識で一致。「ゆとり教育」見直しの焦点の一つになっている「総合的な学習」については年間の授業時間数などを再検討する必要があるとの見解を盛り込んだ。
 論点整理の結果は23日に開かれる中教審総会に報告する。全国学力テストを巡っては「指導方法の検証などを通じて学力向上に資する」との肯定論の一方、「学校の序列化につながる」との懸念もあり、論議を呼びそうだ。
 全国規模の学力テストは、中山成彬文部科学相が昨年、子どもたちに競争意識を持たせるため実施する意向を表明。これを受け、文科省が実施時期や調査手法の検討を進めている。同省は現在、学習指導要領の定着度合いを調べる目的で、小・中・高校生を対象に「教育課程実施状況調査」を行っているが、自治体別や学校別の結果公表はしていない。
(コメント 難しいね、悪影響も出そう)
5月19日 「学力低下心配」76% 5日制否定派増加 PTA調査(朝日新聞)
保護者の4分の3は「学力低下が心配」で、4割は学校週5日制を「よいと思わない」――教育改革に対する親たちのこんな気持ちが、日本PTA全国協議会が17日に公表した意識調査で明らかになった。導入から2年をすぎた学校週5日制に対して批判的な保護者が増えており、その理由として最も多く挙がったのは「学力が低下した」だった。
 同協議会が全国の小学1年〜中学3年の保護者6000人を対象に04年10〜11月にアンケートした。日本の子どもの学力低下傾向が示された国際学力調査の結果公表よりも前で、5056人が回答した。
 学力低下について「かなり心配している」が24.5%、「多少心配している」が51.6%にのぼった。
 「心配している」保護者の割合は、02年調査では74.6%、03年は69.7%で、今回は再上昇した形だ。
 02年度から完全実施された学校週5日制への評価は、「あまりよいと思わない」が30.9%で最も多く、「全くよいと思わない」の8.4%と合わせると約4割が否定的。「非常によい」(4.5%)、「まあよい」(25.8%)の肯定派を約10ポイント上回った。03年調査と比較しても、否定的な意見が3ポイント増えている。
 5日制の心配な点(複数回答)は、「学力が低下した」が29.2%(前年度比7.6ポイント増)で最も多かった。
 見直し論議が出ている「総合的な学習の時間」に対しては、肯定的な意見が半数近くを占め、約1割の否定派を大きく上回った。「どちらともいえない」と答えた保護者も38.6%いた。
中高一貫は173校に 今春、20校スタート (産経新聞)
文部科学省は18日、中高一貫教育校が2005年度に20校新設され、45都道府県で計173校になったと発表した。来年度以降に、さらに49校の新設が予定されている。
 開設されたのは公立13校、私立7校。公立のうち、一つの学校で6年間の一貫教育をする「中等教育学校」は新潟県の1校。入試なしで中学から高校に進める「併設型」は宮城、秋田両県と東京都の各1校。入試はあるがカリキュラムの共通化や生徒の交流を進める「連携型」は北海道2校、福島県3校、福井県3校、広島県1校だった。
 私立はすべて併設型で、栃木県の4校と北海道、愛知県、山口県の各1校。
 新設校の中で、新潟県立燕中等教育学校は後半の3年間を国際科学科だけにして普通科を置かないなど特色ある学校もある。併設型の秋田県立大館国際情報学院は英語とコミュニケーション能力を重視、中学で短期間の海外研修をするほか、高校でも留学を勧める。(共同)
「大学基金」を創設 京都工繊大 京の国立大で初(京都新聞)
京都工芸繊維大(京都市左京区)はこのほど、奨学金や教育研究環境の充実など人材育成のために役立てる「大学基金」を創設した。教職員や卒業生、企業など学内外に寄付を呼びかけていく。大学基金の設立は、京都の国立大では初めて。
 法人化を機に、より柔軟に活用できる財源確保のため基金を創設した。大学独自の特別奨学金の新設、学生のインターンシップや起業支援などの「人材育成基金事業」と、寄付講座や教育研究機器導入、建物建設など寄付者が用途を指定する「指定基金事業」の2事業が柱。学内の歴史的建築物の修復・保全事業にも活用する。
 基金の規模は、人材育成基金事業で今後5年間に1億円程度を計画。指定基金事業は随時受け入れる。大学基金委員会(委員長・江島義道学長)が先月発足し、教職員や同窓生に基金への寄付協力の呼びかけを始めた。今後、企業などへも協力を求めていく。  国立大の独自財源となる基金の創設は、咋春の国立大学法人移行で可能になった。教学支援や国際交流、施設整備などを目的に各大学が検討、すでに東京大などが創設している。
「理科離れ」にどう対処? OECDが6月にセミナー(京都新聞)
子どもたちの理科離れにどう対処していけばよいのか−。経済協力開発機構(OECD)と文部科学省が6月23、24日の両日、フィンランドの教育科学相らを招き、東京都千代田区の一ツ橋記念講堂で学校教育の質の向上などをテーマにセミナーを開く。
 理科離れは日本だけでなく世界各国の共通の悩み。OECDは現在、高校の科学技術系科目の履修者数や、理科系大学への進学者数などから各国の「理科離れ度」の指標化に取り組んでおり、2日目の専門家会議ではその概要も紹介される。
 調査は1985年以降約20年間にわたるデータの推移を分析し、理科離れの原因がどこにあるのか探るのが狙い。11月にオランダで開くワークショップで正式に公表される予定という。(共同通信)
学校や公民館に大学教員が出前講義 滋賀大教育学部(京都新聞)
滋賀大教育学部(大津市)は近く、教員による初めての出前講義を始める。約100人の教授や講師らがそれぞれ、教育や環境、情報をテーマにメニューを示し、学校や公民館などに選んでもらうのが特徴で、大学の持つ教育資源を社会に還元して学校や地域学習を支援する。
 メニューは多彩で、「地球温暖化と琵琶湖」や「古典文学における近江」「英語のリズムとリスニング」など、小中学校の総合学習や公民館の生涯学習講座で子どもから市民まで幅広く学べる講義を予定している。ロボット工学や「ハリー・ポッター」などの原作を使った英文法など、高校生のみを対象にした講義もある。
 一方、授業づくりや進路指導、学級崩壊など、児童生徒と学校で向き合う先生が学ぶメニューも用意している。
 県内の教育委員会や自治体を通じて、講義の一覧パンフレットを学校や公民館などに6月にも配布し、希望を募る。講師派遣の費用は大学が負担する。同大教育学部は「出前講義は、見本をてんびん棒にぶら下げ、ニーズに合わせて商品を届けて信頼を得た近江商人にならった。気に入った講義があれば、ぜひ注文を」としている。
幼児教育の大切さ訴え中京で幼稚園教諭らの研修会(京都新聞)
京都市内の幼稚園教諭や保育士を対象にした研修会が18日、中京区のこどもみらい館で開かれ、中央教育審議会幼児教育部会委員の無藤隆・白梅学園大学長(発達心理学)が「遊びの中の学びとは」と題して講演した。同館と市私立幼稚園協会、市保育士会の共催で約300人が参加した。
 無藤学長は、積み木遊びを通じて子どもが協調性を身に付けたり、算数の基礎となる能力を獲得している例を挙げ、「一つの活動に、将来につながる芽生えが重なって含まれている」と述べ、幼児教育と小学校での教育の関連を深める必要性を訴えた。
 住民や専門家による外部評価が幼稚園や保育所にも導入される傾向を紹介した上で、「夜間や休日の保育など外面的なことだけでなく、中身を見てもらうことが必要。子どもがどのように育ち、先生がどうかかわっているのか、記録を積み上げ、見直すことが大切だ」と話した。
5月18日 「週休2日制は一長一短」 文科相政務官ら宇治の小、中学校で懇談(京都新聞)
総合学習:保護者の5割が評価PTAアンケ(毎日新聞)
文部科学省が「ゆとり教育」路線の総仕上げとして02年4月に実施した新学習指導要領の象徴とされる「総合的な学習の時間」について、公立小中学校の保護者の約5割が肯定的に評価していることが日本PTA全国協議会(赤田英博会長)のアンケートで分かった。一方、学力低下への懸念は増える傾向にあり、完全学校週5日制に批判的な回答は肯定的な回答を9ポイント上回った。
 調査は昨年10〜11月、小1〜中3の保護者6000人を対象に実施。5056人(84%)から回答を得た。
 総合学習の認知度を聞いたところ、「まあ知っている」が51.7%を占めた。評価については「まあよい」と「非常によい」が合計で48.3%。「あまりよいと思わない」と「全くよいと思わない」は合計で約1割にとどまった。理由は「自分が知りたいことを進んで学ぶようになった」(30.3%)が最も多かった。また、認知度が高いほど、総合学習に対する評価が高い傾向があり、「非常によく」「まあ知っている」層では、評価する割合がそれぞれ76.4%、70.1%だった。
 完全学校週5日制については、「あまりよいと思わない」と「全くよいと思わない」は計39.3%、「まあよいと思う」と「非常によいと思う」は計30.3%だった。否定的な評価は中学校の親が多く、全体では昨年より3ポイント増えた。良い点は「家族と過ごrす時間が増えた」(39.7%)、心配な点は「子どもの学力が低下した」(29.2%)が最も多かった。
 学力低下については「心配している」が76.1%で、昨年より6・4ポイント増え、過去3回の調査で最多となった。学力向上のために、小学生の親は「学校の宿題や課題を見るようにした」(47.2%)、中学生は「学習塾や進学塾、通信教育などを利用した」(61.6%)がそれぞれトップだった。【千代崎聖史】
私立高校:統計、平面幾何「習わず」受験シフト広がる(毎日新聞)
全国の私立高校を対象に東京理科大数学教育研究所(澤田利夫所長)が実施したアンケートで、数学では「統計」や「平面幾何(図形の定理や証明)」など教科書にあっても大学入試に出ない分野をほとんど教えていないことが分かった。高校では早期の「文理分け」など受験向けカリキュラムが定着しているが、科目の学習内容まで「受験シフト」が広がっている実態が明らかになった。
 今年2〜3月にかけ、全国の私立高(普通科、理数科)3年生が在学中に履修した数学の内容を聞いた。全体の約3割にあたる355校(3年生の総数9万7509人)から回答があった。
 センター試験など入試によく出る分野の「数と式」「数列」は、いずれも生徒全体の約9割前後が履修していた。
 一方、入試に出にくい「平面幾何」の履修率は同30.6%、「確率分布」は同18.5%、「統計処理」は同2.3%などだった。履修しない理由は、「入試に出ないものをやる余裕はない」との答えが多かった。
 3年生で数学を履修した生徒は7割いたが、理系生徒が学ぶ数3と数Cの履修者は約25%にとどまった。残りは1、2年で学んだ分野の復習をしているとみられる。
 澤田所長は「図形の証明や統計を学ばないと、数学で重要な思考力や分析力を養う機会を失う。高校の早い時期から学習内容を入試向けに絞るのは早すぎる」と話す。
横浜の全市立小1年から『英語』(東京新聞)
横浜市教委の諮問機関で、有識者でつくる「横浜教育改革会議」の教育内容部会(部会長・福田幸男横浜国大教授)は、市立小学校の全児童を対象に英語の授業を導入するよう求める報告書をまとめ、二十五日の同会議に提出する。同会議は報告書を尊重して答申するとみられ、市教委は早ければ二〇〇九年度の実施を目指し、国の特区認定も視野に具体策の検討に入る。 
 全公立小で英語教育を行う自治体は、東京都荒川区など全国で増えているが、実現すれば政令市で初めて。市町村で全国最多の三百五十四小学校を抱える横浜市が英語教育に踏み切れば、検討が続く国の議論にも影響を与えそうだ。
 同部会によると、授業時間は最低週一時間(年三十五時間)以上で、各校が授業時間を拡充して英語科の時間を確保。週三時間程度ある「総合的な学習」の時間を利用することも検討する。
 授業は、外国人や海外での生活経験のある地域の人材を活用する。カリキュラムや教材、中学校英語との継続性などの課題について、同部会は「今後の議論が必要」としている。
 文部科学省によると、特区認定を受け本格的な英語教育に取り組んでいるのは全国四十六自治体。荒川区や栃木県足利市など二十三自治体が全公立学校での英語教育を進めている。うち荒川区では昨年四月から、全公立小二十三校の一−六年までを対象に授業を行っている。
 文科省は昨年四月、小学校での英語教育の是非について中教審初等中等教育分科会が専門部会を設け、昨年度中に結論を出す方針だったが、持ち越しとなっている。
5月17日 岩手大、学内に精神科医を常駐(読売新聞)
今年1月に学生による銀行強盗事件があった岩手大(盛岡市)が、今年度から学内に常勤の精神科医を置いたり、生活費に困った学生への融資制度を設けたりする計画を進めている。事件は、学生が精神面、金銭面で追い詰められたことが原因とみられ、サポート体制の充実で、再発防止を目指す。
 事件を起こしたのは、当時、人文社会科学部4年の男子学生。モデルガンを持って銀行から30万円を強奪し、盛岡地裁は3月、懲役3年、執行猶予3年保護観察付きの判決を言い渡した。
 学生は単位不足で内定先に就職できなかった悩みを大学側に相談していた上、精神状態が不安定で生活費にも窮していたことが公判でわかり、裁判官も「適切な対処がなされなかったことが遠因」と指摘した。
 同大はこれまで、精神面の相談は臨床心理士の資格を持つ助教授らが応じてきたが、今後は、精神科医1人を保健管理センターに常駐させ、専門的な治療を図る。医学部がないため、岩手医大に派遣を要請中。
 融資制度は、課外活動などを支援するために学部ごとにある「後援会」の資金を元手にし、無利子とする考え。すでに留学生には最高20万円を融資しており、これに倣う方向で、対象者の条件も詰めている。
 岩手大や文部科学省によると、医学部がない大学で常勤の精神科医を置くのは珍しく、融資制度は04年度から国立大が独立行政法人になったのを機に始める動きがあるという。
 進藤浩一・副学長は「心やお金の悩みを深刻化させる学生をケアできれば、犯罪の抑制につながるはず」と期待している。
5月16日 特殊教育に専門免許、50年ぶり法改正文科省方針(朝日新聞)
学習障害(LD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)なども含めた子どもの障害に対応できるよう、文部科学省は、盲・ろう・養護学校の教員免許制度を根本から改める方針を固めた。教諭に高い専門性を身につけてもらうためで、これにあわせ特殊教育免許を持たなくても特殊教育諸学校の教諭になることができる現行の特例措置は50余年ぶりに廃止される。
 文科省は中央教育審議会の審議を踏まえ、今年度中にも教育職員免許法の改正に向けた作業に乗り出す。
 文科省調査によると、03年5月1日現在で、盲・ろう・養護学校に通う子どもは約10万人。盲・ろう・養護学校の教諭は全国に約5万2000人いる。このうち、本来必要な特殊教育免許を持たないまま小中学校などの免許で教える教諭は約4割にのぼる。残りは特殊教育免許などを持っている。
 特殊教育免許を取るためには、大学卒(1種免許状)の場合、小中学校などの普通免許状に加えて特殊教育に関する科目について23単位を取る必要がある。しかし、特殊教育関係の課程を置いているのが教職認定課程を持つ大学・短大の1割程度しかないこともあり、保有率は低くなったという。
 49年制定の教職免許法では、この特例措置を「当分の間」と明記していた。ところが、保有率が向上しないため50年以上、手つかずのままだった。
 今回の方針は、保護者の団体などから「きちんとした知識を持つ教員を配置して欲しい」などと抜本的な見直しを求める声があったほか、特殊教育そのものの改革に基づくものだ。
 文科省は、障害の種類ごとに分かれている従来の盲・ろう・養護学校を「特別支援学校」という新たな学校制度にして総合化する方針だ。現在、盲・ろう・養護学校の子どもの4割は複数の障害がある。こうした重複障害に対応することが改革の最大の狙いだ。同時に、特殊教育免許状も「特別支援学校教諭免許状」とする。
 統合した免許状を取るためには、今よりも必要単位数が多くなる見込みだ。これまでの障害の種類ごとに加えて、最近、通常学級の児童・生徒全体の約6%の割合で存在するという調査結果が出たLDやADHDなども含めたさまざまな障害に対する幅広い知識を習得させるため。一時的に教諭が不足する事態を避けるため、特例措置を廃止するまで一定期間を設ける。
【特殊教育免許を持たない教諭の割合】
盲学校(71校)   31.5%
ろう学校(106校) 38.5%
養護学校(818校) 41.8%
(03年5月1日現在、文科省調査)
学級連絡網様変わり、個人情報漏れ不安→一斉メールも(読売新聞)
学校からの連絡事項をクラス全員に伝える手段として活用されてきた「緊急連絡網」が、様変わりしつつある。
 4月から個人情報保護法が全面施行されたことで、住所の掲載を見送ったり、クラス全員に配るのをやめたりする学校が急増。緊急情報は保護者にメールで一斉送信するという学校も出始めた。(以下略)
5月15日 教員免許: わいせつ・セクハラ行為で250人超が失効 (毎日新聞)
全国の公立小中高校などで、わいせつ・セクハラ行為で教員免許を失効した教員が、教育職員免許法の改正(03年1月)後から今年3月までの2年3カ月で、250人を超えたことが毎日新聞の都道府県・政令市教委へのアンケートで分かった。同法は01年3月に改正され、懲戒免職者は自動的に免許が失効するようになった。また文部科学省は児童・生徒へのわいせつ行為をした教職員は原則、懲戒免職とするよう通知しているが、3分の1の教委は「ケース・バイ・ケースで判断すべきだ」としていることが明らかになった。
 調査は47都道府県と13政令市(05年4月に政令市となった静岡市は都道府県分に含めた)が対象。わいせつ事案の免許失効者は「把握していない」という大阪市を除く59教委で計255人に上った。
 文科省は01年7月に神戸市で起きた中学教諭による女子中学生監禁致死事件を受け、各教委に児童・生徒へのわいせつ行為をした教職員は原則として懲戒免職とするよう通知。だが、今年4月現在、原則を明文化したのは22道県市、実質的に原則としているのが14府県市。23都府県市は原則化していない。宮崎県は「原則かどうかも公表できない」と答えた。
 04年度1年間に、わいせつ行為で懲戒処分(免職、停職など)とされた教職員数は「非公表」とした宮崎県と横浜市を除く58教委で計134人。前年の155人(文科省統計)より少ない。一方、警察に逮捕・送検されたのは「非公表」とした栃木県、大阪市を除く58教委で、02年度49人▽03年度54人▽04年度55人−−と微増している。
 教職員から性的被害に遭った子供は、02年度からの3年間で59教委が把握しているだけで、自分が勤務する学校の児童・生徒が370人、自校以外の18歳未満は92人だった。栃木県だけが「数字も被害者の人権にあたる」として公表しなかった。【磯崎由美、早川健人】
 ▽教育評論家、尾木直樹さんの話 学校現場の密室化が進む中、「わいせつ教師」は確実に増え、データは氷山の一角に過ぎない。しかも最も信頼が求められる教職員の性犯罪情報があいまいにされている。こうした教職員は本来、教壇から永久追放されるべきだが、法律は3年を過ぎれば、再び免許を申請できると定めている。他の免許制度との兼ね合いで難しければ、文科省主導で各教委が情報を共有し、再び採用しないようにする必要がある。第三者機関を設け、悪質な事案については背景を分析し、対策を考えることも必要だ。
5月14日 東大など6大学、講義の教材をネット無償公開 (中日新聞)
東京、東京工業、京都、大阪、慶応、早稲田の六大学は十三日、講義で使う教材をインターネットで無償公開する事業を連携して始めたと発表した。米国のマサチューセッツ工科大(MIT)が先行して始めているが、複数の大学による取り組みは世界で初めて。
 授業料を徴収し、閉じた空間で行ってきた講義内容を無償公開する意義は大きいと関係者は期待している。第三者の評価にさらされることで講義の質向上につながるほか、受験生への情報提供、教材が不足する発展途上国への貢献、海外の学生へのアピールといったメリットもある。
 六大学が共同で設立した「日本オープンコースウエア(OCW)連絡会」の幹事校、慶応大の安西祐一郎塾長は「教育者中心の講義が、学習者中心に転換された歴史的な一日だ」と強調した。
 同日時点で、六大学合計で百三十七講座を対象に授業計画や講義ノート、試験問題などを公開。各大学とも将来は全学規模への拡大を目指す。
 英語での公開も進めるが、京大の東山紘久副学長は「最先端の科学は英語にする必要があるが、日本の伝統文化などは日本語でそのまま掲載する」と話した。
 MITは現在、約千百コースの教材を無償で公開し、世界的に利用されている。六大学はこれに触発され、各校独自の教材公開を決めた。
 連絡会のホームページのアドレスは http://www.jocw.jp/
始業前の一斉読書 増えてます 滋賀県内の公立小中学校(京都新聞)
滋賀県内で近年、始業前などに全校一斉に読書活動に取り組む公立小中学校が急増し、小学校では2003年度に9割を超えた。県学校図書館協議会によると、読書好きの児童生徒が増えたほか、落ち着いて朝のスタートが切れるなど、波及効果も出ているという。
 全校一斉の読書は、始業前や授業中などに10分から20分程度、クラス単位で児童生徒が好きな絵本や書籍を読む取り組み。読書嫌いになる一因とされる感想文は課さないケースが多い。
 県教委の調査によると、県内で一斉読書に取り組む小学校は1999年度に45・5%だったが、03年度には92・7%に急増。中学も99年度の23・2%から、03年度は59・4%に増えている。このうち読書を始業前に行う割合は、小学校が95・3%、中学が83・3%を占めた。
 急増の理由として、同協議会は▽子ども読書活動推進法が01年12月に施行され、教職員の間で読書に取り組む機運が盛り上がった▽国が93年度から学校図書の購入費用を地方交付税の算定基準として明確にするなど、環境づくりを図った−ことなどを挙げる。一斉読書が増えた結果、本に見向きもしなかった児童生徒が物語の面白さに気づいて長編を読み始めたり、年間80−100冊を読破する子も出てきているという。
 同協議会会長の福原快隆・五個荘中校長は「読書で教室が静かになり、子どもが落ち着いた状態で授業に入れたり、遅刻が減ったという報告もある。生徒指導面で思わぬ効果が出ていることも、一斉読書の増加につながっているのでは」と話している。
【ICT】東京都教職員、 授業などのパソコン活用受講へ(朝日新聞)
教育現場での教職員や児童・生徒の情報コミュニケーション技術(ICT)向上などを進めている「ICT教育推進プログラム協議会」(会長、清水康敬・独立行政法人メディア教育開発センター理事長)の、教職員を対象にした「ICTスキルアッププログラム」が、東京都で一部採用されることになった。8月に約600人の教職員が、授業でのパソコン活用などについて受講する。
 協議会によると、同プログラムは、児童・生徒の学習意欲を高める「導入」部分から、学習内容を整理・発表させる「まとめ」の部分まで、授業の流れに沿ってICTの活用方法を学ぶことができる。インターネットやデジタルカメラの活用なども学ぶ。授業案形式のテキストは、そのまま授業に活用することもできる。学校での推進リーダーの養成もある。8月の教職員研修は、4コース計30回を予定している。
 同プログラムを使った研修は昨年度に兵庫県が採用し、5月から3月まで、17回にわたって253人の教員が受講した。
 協議会では、同プログラムの申し込みを都道府県の教育委員会単位で受け付けている。現在、06年度について募集中だ。
 問い合わせは協議会のインフォメーションセンター(048・228・1229)へ。
5月12日 学級の少人数化、研究会議発足へ文科省、月内にも(朝日新聞)
公立小中学校の「40人学級」の標準定数を引き下げて学級規模を少人数化することについて、文部科学省は10日、来年度からの実施に向け予算要求する方針を固め、財政当局との折衝に入った。月内にも調査研究協力者会議を立ち上げ、制度の具体的な検討に入る。
 文科省は、財政的な負担を抑えるため、まず小学校の低学年から少人数化を実現していくことを検討している。文科省の試算によると、今後5年間で約8千人の教員が全国で退職する見込みだ。この範囲で新規採用を行い、少子化や学校の統廃合の条件と重ねると、30人学級は小学1年で、35人学級は小1〜2年で、それぞれ可能になるという。
 この日に開かれた中央教育審議会の義務教育特別部会でも、学級の少人数化を文科省として早急に検討するべきだとの意見がまとまった。ただ、一部の委員からは「一律に30人を上限にすると、例えば15人と16人のクラスになるなど人数が少なすぎて学級運営に不安がある」などの意見が出された。
 文科省は、こうした意見も踏まえ、学校長に裁量権を与えるなど弾力的な運用が可能な制度設計を目指す考えだ。
「愛国心」表記、自公両案併記に教育基本法改正素案(朝日新聞)
文部科学省は11日、教育基本法改正案の仮要綱案を、与党検討会に提出した。自民、公明両党が対立していた「愛国心」を巡る表現は、両党案の併記となった。同省はいったんは国を「愛する」という文案にまとめていたが、公明党の反発を受けて提出直前で修正。与党内の調整の難しさが改めて浮き彫りになった。また、同案は新たに前文に盛り込む項目として、「公共の精神の尊重」や「日本の伝統の継承」などの理念も示している。
 愛国心の表現を巡って昨年6月の与党検討会の中間報告では、郷土や国を「愛し」とする自民案と、「大切にし」とする公明案が併記されていたが、同省は今回、表現を「愛」で一本化した文案を作成。複数の同省幹部が一本化の見通しを明かし、文案を知る検討会関係者も「文科省の考え方を示す以上、併記はあり得ない」と述べていた。しかし、公明党がこうした動きに反発したことから、同省は「検討会で結論が出ていない」とし、両論併記に戻した。
 さらに同省は、三位一体改革で義務教育費国庫負担制度の扱いが焦点となるなか、「国及び地方公共団体は教育を円滑かつ継続的に行うために必要な財政措置を講じなければならない」との条文案を追加。このほか、現行法と日本国憲法の密接な関係を示した前文の「憲法の精神に則(のっと)り」との部分や、教育行政の項目で「公権力などによる不当な教育介入」を批判する根拠となってきた「(教育は)不当な支配に服することなく」という個所の削除も視野に入れており、議論を呼びそうだ。
「国を愛する」盛り込む改正教育基本法で文科省が素案(朝日新聞)
文部科学省は、教育基本法改正案の要綱素案をまとめた。自民、公明両党が表現を巡って対立していた「愛国心」に関しては国を「愛する」と表現する方向となった。公明党はこれまで「『愛する』は国粋的」として「大切にする」との表現を求めていたため、偏狭なナショナリズムを意味しないよう文案全体で配慮する。11日の与党検討会に提出される。
 中央教育審議会(文科相の諮問機関)は一昨年3月に出した同法改正答申で、「教育の目標」の項目に新たに規定する理念として「日本の伝統・文化の尊重、郷土や国を愛する心と国際社会の一員としての意識の涵養(かんよう)」を示した。
 これを受けて与党検討会が議論したが、自公両党の調整がつかず、昨年6月の中間報告は、「郷土と国を愛し」とする自民案と「大切にし」とする公明案の併記となった。今年3月には検討会が「残った論点を集中的に審議するために、文科相の判断によって省の考え方を示してもらい、たたき台にする必要がある」として、同省に要綱素案の作成を指示した。
 今回、同省が素案に「愛」の表現を盛り込んだのは、小中学校の学習指導要領(道徳)ですでに「国を愛する心を持つ」「国を愛し、国家の発展に努める」といった表現が使われていることや、中山文科相の意向を踏まえたためだ。
 ただ、同省は「愛」が「国家主義」や「偏狭なナショナリズム」を意味することがないよう、他国や国際社会に敬意を払うといった文言を付記するなどの配慮をする考えだ。
5月11日 中教審、 少人数学級導入で一致…文科省は報告書作成へ(読売新聞)
中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の義務教育特別部会(鳥居泰彦部会長)は10日、教員配置などの在り方を議論し、「40人学級」を見直して少人数学級を導入すべきだとの考えで大筋一致した。
 ただ、「学級編成の標準を一律に定めるのではなく、校長の裁量に任せるべきだ」との意見もあり、鳥居部会長は文科省に専門的な検討を要請した。文科省は、有識者による調査研究協力者会議を設置し、来月中旬までに報告書をまとめる方針を決めた。
 特別部会では、「少人数学級の導入により、生徒の試験の平均点が上がったデータがある」「不登校児童の減少にも効果がある」などとして、少人数学級の導入を念頭に、来年度以降の教職員定数などを定める教職員改善計画の第8次計画を策定すべきだとの意見が相次いだ。
 学級編成の標準については、「30人を標準にした場合、31人のクラスは15人と16人のクラスに分かれ、生活集団として少なすぎる」との懸念も出た。また、「財政が厳しいため、小学校低学年にのみ少人数学級を導入すべきだ」などと、運用の弾力化を求める意見も強かった。
文科省: 少人数学級の検討部会発足へ(毎日新聞)
中央教育審議会(鳥居泰彦会長)の義務教育特別部会は10日、上限40人の公立小中学校の学級編成基準を引き下げる方向で検討するよう、文部科学省に要請した。これを受け、同省は月内にも、少人数学級を検討する部会を発足させることを決めた。
 中山成彬文科相が9日、30人学級などの実現に向け、義務教育標準法改正への意欲を示していた。【野倉恵】
子どもの学習時間が二極化ベネッセ調査(中日新聞)
子どもの学習時間は小学校から中学、高校へと学年が上がるにつれて二極化する傾向にあることが十日、大手通信教育ベネッセの生活実態調査で分かった。二時間以上勉強する子どもは高二で小四の三倍近くに増えたが、ほとんど勉強しない子どもも三・六倍だった。
 ベネッセは「内容が難しくなる小六から中一にかけての変化が大きい。中学の早い段階で学習につまずく生徒が多く、何らかのサポートが必要だろう」と分析している。
 調査は昨年十一月から十二月にかけて、全国の小四から高二までの約一万五千人を対象に実施。
 平日の自宅学習時間の平均は小学生五十二分、中学生一時間一分、高校生一時間二分で、学年間で大きな差はなかった。
 しかし、二時間以上勉強する子どもは小四の7・8%から高二23・2%に増える一方、ほとんど勉強しない子どもも8・8%から31・6%に増加。特に小六から中一ではほとんど勉強しない子どもが8・5%から23・5%と大幅に増えた。
 「勉強の仕方が分からない」との質問に「とてもそう」「まあそう」と答えた小六は45・6%だったが、中一では65・3%に急増。逆に「テストで間違えた問題をやり直す」は小六の50・7%から中一41・7%に大きく落ち込んでおり、中一段階での学習への取り組みが、その後の学習時間や意欲を左右する節目になっていた。
5月10日 学級編成: 中山文科相、公立小中校の「30人学級」に意欲 (毎日新聞)
中山成彬文部科学相は9日、スクールミーティングのため訪れた宮崎市で、「30人学級への取り組みが進んでいる。文科省も努力していかなければならない」と述べ、公立小中学校の学級編成基準(現行40人)引き下げに意欲を示した。義務教育改革全般を審議している中央教育審議会義務教育特別部会も10日から初めて検討に入ることにしており、基準の見直しが現実味を帯びてきた。
 中山文科相は、宮崎市立大宮小の教職員らとの懇談後、「それぞれの県、市で30人学級に対する取り組みがだいぶ進んでいる。現状のほうが先行している。方向として文科省としても努力していかなければならない」と述べた。そのうえで、中教審での審議について「もっと子どもひとりひとりに接する時間が長くなるように改革を進めていけたらいいと思う」と語った。
 教職員定数とそれに伴う学級編成基準(上限)を定めた教職員定数改善計画は、59年からの第1次を皮切りに第7次(01〜05年)まで策定されてきた。現行の学級編成の上限は40人で、80年の第5次改善計画以降、変わっていない。その背景には、少人数学級を実現しようとすれば教員数を増やす必要があり、財政当局が負担増に難色を示してきた事情がある。
 今回、引き下げの検討を始めるのは、小学校低学年を中心にすでに42道府県(04年度)で少人数学級が実施されていることに加え、(1)少子化に伴い、本来は減少する教職員定数を維持すれば事実上の増員が図れる(2)全学年一律としてきた学級編成基準を弾力化すれば、財政負担が少なくて済む−−などの判断があるとみられる。
 来年度にも引き下げが実現すれば26年ぶりとなる。ただ具体的な制度をどうするかは、国と地方の税財政を見直す「三位一体の改革」の義務教育費国庫負担制度の存廃論議も影響するため、まだ不透明だ。
 文科省によると、1クラスの平均人数は小学校の場合26.2人(04年度、特殊・複式学級を含む)、中学校では30.6人(同)。現場では「少人数学級」が進んでいることを示している。
他大学の講義、ネットで受講 早慶など46校が連携(朝日新聞)
各大学の看板講義をいつでも、どこでも、何度でも学べます――。インターネットを通じて様々な大学の講義を受講できる授業流通システムを4月27日、早慶など46大学が立ち上げた。各大学が講義映像やテキストなどをネット上に提供し合い、それぞれの大学の在学生は関心のある授業を受講。所属する大学で正規の単位として認定される。現在、21科目が開講しており、08年度には100大学、100科目の設置を予定している。
 インターネットにさえ接続できれば、自分の都合のよい時や場所を選んで受講できる「オンデマンド型」。講義映像をネット上で視聴するのに加え、電子掲示板やメールを利用してディスカッションや質疑応答も行う。リポート提出や小テストの解答などにより、最終的に単位として認定する。
 近年、インターネットを教育に用いる「eラーニング」を導入する大学は増えているが、多くは各校が独自に行ってきた。今回、参加した大学は、関東だけでなく、立命館大や関西大などの近畿や、四国、九州まで全国に及ぶ。
 NTTコムウェアやNEC、日本漢字能力検定協会など、インターネットや教育分野などの企業23社も加わり、「オンデマンド授業流通フォーラム」と名付けられた。08年度にはNPO法人化を目指す。
 運営協議会委員長の白井克彦・早稲田大総長は「面白い授業はできるだけ多くの学生に受講してもらいたい。また、授業を公開、交換することで教員には大きな刺激となり、教育の質の向上に貢献できる」と話す。
 学生にとっては履修科目の選択肢が増え、大学側も自前で教員を抱える事なく多様な授業が提供できるという。講義を配信する担当教員は、受信校の非常勤講師と位置づける。講義を受信する大学側が、講義を配信する側に受信料や講師料を支払う。学生側に特別な費用はかからない。
 現在、1カ月間の体験授業(無料)を受け付けている。
5月9日 「幼保総合」私立保育園舎しゅん工 国モデル事業の一環、守山市(京都新聞)
小学校入学前の保育と教育を一体的に行う「幼保総合施設」を6月にスタートさせる滋賀県守山市木浜町の私立速野カナリア保育園の園舎が完成し、7日、しゅん工式が行われた。
 幼保総合施設は、幼稚園と保育所の機能を一体化した施設の本格設置を進める国のモデル事業で、全国で36園が選ばれた。同園は、幼保総合施設と保育所施設を併せ持つ。
 園舎は鉄筋コンクリート造り2階建て、延べ約1000平方メートルで、幼保総合施設と保育所施設が入る。事業費は約3億円で、茶室なども備えている。  幼保総合施設は、幼稚園と保育所の機能を一体化した施設の本格設置を進める国のモデル事業で、全国で36園が選ばれた。同園は、幼保総合施設と保育所施設を併せ持つ。
 園舎は鉄筋コンクリート造り2階建て、延べ約1000平方メートルで、幼保総合施設と保育所施設が入る。事業費は約3億円で、茶室なども備えている。
 式では、同園を運営する社会福祉法人「友愛」の堀井隆彦理事長が「速野から、すばらしい子どもを育てる総合施設を発信していきたい」とあいさつし、関係者が完成を祝った。近く、幼保総合施設の園児として2、3歳児各10人を募集する。
 式では、同園を運営する社会福祉法人「友愛」の堀井隆彦理事長が「速野から、すばらしい子どもを育てる総合施設を発信していきたい」とあいさつし、関係者が完成を祝った。近く、幼保総合施設の園児として2、3歳児各10人を募集する。
5月8日 達人教員 予備校で養成 京都府教委が連携(京都新聞)
国立難関大を志望する生徒の進路を実現しようと、京都府教委が初めて大手予備校と連携し、高い指導力のある教員を養成する事業が10日からスタートする。初回は「達人養成道場開き」と題し、府立高出身の東京大生らを招いてシンポジウムなどを行う。
 同事業は、府立高教員の中から選ばれた国語、数学、英語各20人と化学10人の計70人が、7−8月に予備校講師が指導する講座を受けるほか、国立難関大の入試問題の研究や分析、二次試験向けの模擬問題の作成などを行う。入試直前の来年2月には、志望者を対象に、模擬試験を中心とした教科学習会も予定している。
 10日に京都市上京区のルビノ京都堀川で開く「道場開き」では、宮津高出身で東京大4年の清水聡子さんらが「私が受けたい授業」と題して話すほか、「達人候補」として選ばれた70人と意見交換も行う。
国立科学博物館: 大学生は入館無料!単位認定も検討(毎日新聞)
国立科学博物館(東京都台東区)は、大学生の無料入館制度をつくった。会員大学の学生が対象で、博物館での活動を単位として認定する制度も検討している。科学への関心が若い世代で薄れていることを受け、来館者の増加と科学分野の人材養成を狙う。
 年会費を払い込んだ大学の学生・大学院生が学生証を提示すれば、常設展示の入館料500円が無料になる。年会費は、学生数に応じて40万〜80万円。東京大、東京農工大など複数の大学が前向きだという。
 同館には昨年11月、展示方法を一新した新館がオープン。上野公園の一角という地の利もあり、デートの若者など新しい利用者が増えている。同館は「無料制度で、科学と縁のなかった大学生が足を運ぶようになり、口コミで博物館の良さを伝えてくれれば、利用者はもっと広がる」と見る。
 理系学生に博物館を「修業の場」として使ってもらうことも検討中だ。  同館の研究者と来館者との対話イベントを手伝ったり、展示の前で質問に答える「サイエンスコミュニケーター」体験を通して、科学の魅力を社会に語りかける資質を養う。こうした経験が単位認定されるよう、大学と個別に協定を結ぶ。豊富な資料を使った授業の実施も計画している。
 同館は今年4月、高校生以下の入館料を一律無料にした。大学生の無料制度は、私立徳川美術館(名古屋市東区)が3年前に導入し、成果を上げているが、学生の教育まで発展させた取り組みは全国初だ。上野本館のほか、自然教育園(東京都港区)など付属の2施設でも実施する。
 内閣府の世論調査(04年2月)では、「科学技術に関心がない」割合は18〜29歳で52%に上り、若い世代の科学離れが深刻だ。
5月7日 社会人教育: 大学院改革 設置基準緩和、定員を4倍増に(毎日新聞)
政府は7日、超高齢社会の到来をにらみ、定年後の再就職に必要な専門知識や技能教育を提供する社会人教育の受け皿として、大学院改革に取り組む方針を固めた。人口1000人あたりの大学院在学者数を、2030年までに現在の約4倍の8人に引き上げる数値目標を設定。今後、大学院の設置基準を緩和し、通信制や夜間大学院の拡充を図るほか、仕事と両立できるよう、職場環境の整備などに取り組む。
 文部科学省の統計では、人口1000人あたりの大学院在学者(04年)は1.91人。通信教育を加えても1.99人で、米国(00年で7.66人)と比べて大きな開きがある。米国では仕事の合間に大学院で学ぶ社会人が多いのに対し、日本は大学からの進学者がほとんどを占めているためだ。
 一方、世界保健機関(WHO)によると、心身ともに健康で自立して活動できる日本人の「健康寿命」は02年で75歳。30年には80歳まで伸びるとの試算もある。政府は高齢者が大学院で技能教育などを学ぶことができれば、定年後の再就職促進につながると判断した。失業者が新たな職業能力を身につけ、別の業種に挑戦しやすくなることも期待している。
 政府は今後、大学院設置基準を見直し、1年制の夜間・通信制大学院や大都市のサテライトキャンパスなどを増設することで「学ぶ機会」を広げる。また、保育所の時間延長や大学院と保育所の併設などにも取り組み、子育てとの両立も支援する。ただし、大学院の国際的な競争力を維持するため、入学試験の廃止などは見送る。
5月5日 マンドリンの音色 聴衆を魅了京教大など4大学コンサート(京都新聞)
京都教育大、獨協大、東北大、名古屋大によるマンドリンのジョイントコンサートが4日、京都市左京区の京都コンサートホールであり、軽やかな音色が聴衆を魅了した=写真。
 四つの大学で指導する演奏家井上泰信さんの呼びかけで初めて実現した。高音域を受け持つマンドリンと低音部を支えるマンドロンセル、マンドローネなど多彩な楽器を使い、本格的な交響曲に取り組んだ。
 最後は「ウエストサイドストーリー」などおなじみの曲も披露。京教大マンドリン部の松木崇司部長(20)は「他の大学の表現力がよく分かり、刺激になった」と満足そうだった。
5月4日 小学1、2年は35人学級文科省方針 来年度から5年かけ(中日新聞)
文部科学省は三日、これまで小中学校で一律一学級四十人としてきた学級編成基準を改め、小学一、二年生については一学級三十五人とする方針を固めた。二〇〇六年度から五年間で実現する。基準を見直すのは、四十人学級を導入した一九八〇年以来で、文科省が特定の学年に限定して異なった基準を設けるのは初めて。
 実施には、教職員約九千人の新規採用が必要なことから、〇六年度予算の概算要求に初年度分として百数十億円を計上するとともに、来年の通常国会に義務教育標準法改正案を提出する。文科省はこの方針を、教育条件の充実を目的とする「第八次教職員定数改善計画」と位置付け、十日に開く中央教育審議会の義務教育特別部会に提示する。
 小学校低学年での三十五人学級導入については、〇四年度までに二十八道県で実施され、国と都道府県の負担総額も一千億円程度に収まることを勘案。小学校一、二年生に限って編成基準を見直すことに踏み切った。
5月3日 小中学生の学力調査ほぼ全県、02年度以降に急増(朝日新聞)
都道府県と政令指定市のほぼすべてが、小・中学生に、自治体主催の学力テストを04年度に実施していたことが、文部科学省の調べでわかった。新学習指導要領が実施された02年度以降、テストを実施する自治体数は急増していた。文科省が全国で大規模な学力テスト実施を検討するなか、独自の考えでテストに取り組む自治体もあった。
 中山文科相が昨年11月、「教育現場に競争意識を」と、規模を広げた全国学力テストの実施を表明後、文科省内に新たに設置されたプロジェクトチームが調べた。
 調査結果によると、都道府県と政令指定市60自治体のうち、学力テストを実施していたのは56自治体。うち、46自治体が02年度以降にテストを始めていた。02年度は内容が削減された新学習指導要領が施行され、「学力低下」が懸念された時期でもあった。
 一部を対象にしたサンプル調査から、ある学年全員の調査に切り替えて、テスト結果に緻密(ちみつ)さを求める自治体も増えつつある。
 鹿児島県は、03年度は生徒の1割を対象にしていたテストを04年度から小5、中1、中2の全員に切り替えた。教科も理社を加え、小5は4教科、中学生は5教科に増やした。学校教育課は「自分の教えた子ども一人ひとりの結果を知ることで、教員に責任感を持ってもらう必要があると考えた」と話す。
 県内の小学校教員の一人は「教えたつもりでも身についていない部分がどこなのか、一人ひとりの答案を採点する過程で分かった。実施が1月だったので、年度末までに意識して教えた」と話す。
 02年度に小5、03年度に中2のいずれも20%をサンプル調査した岡山県は今年度、中1の全員を対象にし、02年度に小5、中2の約45%を対象にしていた山口県も今年度は全員を対象にする。
 テストを実施している44都道府県の結果公表の方法を見ると、正答率など県全体の平均値が33府県で最も多く、市町村別は8都県、2道県が「検討中」と答えた。
 残る1県の和歌山県は、03年度から、設問ごとの正答率を学校ごとに発表している。小中学校課は「親にも学力に関心を持ってもらうために、結果を赤裸々に知らせることにした。設問別に公表することで、ぱっと見ただけでは、学校の順位づけができないように工夫したつもりだ」と説明している。
 ◇「未実施」3県、現場の負担配慮も
 文科省の調査に対して、4自治体が「未実施」と答えた。うち、横浜市は05年度から市主催テストを始めるが、富山、愛知、三重の3県は今後も県主催のテストは実施しない方針だという。
 富山県は、教員でつくる任意団体が40年以上前から小3〜中3全員を対象にテストをしてきた。詳細な結果は県も把握していない。この団体が分析結果や今後の指導法を冊子にまとめ、各小・中学校に配っている。
 学校教育課は「歴史があり、教育内容の改善に生かすという目的も十分に達成しているので、県が実施する必要がない」と話している。
 愛知県は約40年前から、高校1年生の理解度をつかむことで中学校での指導に役立てようと、高1生の希望者に小・中学校の内容の学力テストをしている。教科は国数英で、結果は冊子にまとめ中学校に配っている。
 小・中学生に対しては、9割近い市町村や学校が独自に学力調査をしているので「県が実施する必要はない」と判断した。義務教育課は「新たにテストをすれば現場の負担が増える」と話した。
 三重県は市町村に対して、学力テスト実施費用の3分の1を補助している。03年度から始め、初年度に8市町村が活用し、04年度は16市町村に増えた。県内の小5と中2の約5割が学力テストを受けたことになる。小中学校教育室は「指導に生かすことがテストの目的なので、県主導ではなく、子どもに近い市町村が責任を持って実態をつかむ方がいいと考えた」と話した。
 藤田英典・国際基督教大教授(教育社会学)の話 自治体の学力テストが全国に広がると、各学校がテストで測れる「学力」の向上ばかりに熱心になる恐れがある。市町村や学校ごとの結果が比較できる全員調査になれば、学校間競争が一層過熱しかねない。現場への圧力になる可能性もある。
 中山文科相は全国テストをする意向を示しているが、すでに導入しているイギリスでは、学校が「テスト、テスト」で生徒たちを追い立てる弊害が指摘され、見直しの動きがある。日本も慎重に検討するべきだ。
全校一斉の読書活動 、公立中45%が毎日実施(朝日新聞)
全国の公立中学校の約45%が03年度に全校一斉の読書活動を毎日実施していたことが文部科学省の調査でわかった。前年度に比べて6ポイントアップした。頻度にかかわらず何らかの形で、全校一斉の読書活動をしている公立小学校は約88%(1万9898校)、公立中で約74%(7607校)にのぼっており、その大半は朝の始業時間前に実施している。
 「朝の読書」は02年1月に当時の遠山文科相が学力向上のアピール「学びのすすめ」の中で推奨し、全国に広がった。全体のうち朝に全校一斉の読書の時間を設けているのは、複数回答で公立小の79.7%、公立中の66.0%だった。
 一斉読書の頻度は、中学校は「毎日」が突出している。一方で、小学校は「週に数回」「週に1回」の順に多く、「毎日」は15.6%にとどまった。文科省は「小学校では算数や国語のドリル学習などと順繰りに実施している学校が多い」とみている。
 また、改正学校図書館法で03年3月末までに12学級以上の学校に必ず置くことが規定された司書教諭は、04年5月現在、公立の小中高の98.8%(前年度比0.5ポイント増)に配置された。
 03年度末の学校図書館の整備状況を公立学校でみると、1校あたりの蔵書冊数は小学校で6930冊(前年同期比121冊増)、中学校で8572冊(同191冊増)、高校で2万954冊(同247冊増)となった。 貸し出しや読み聞かせなどで保護者やボランティアらが活躍する学校も目立つ。03年度は公立小の39%、公立中の12%でボランティアらの協力を得て学校図書館を運営した。
5月2日 教育の情報化: ITは多様な教育を可能にする (毎日新聞)
国が進める「教育の情報化」は今年度が最終年度。小中高校のIT環境の整備、ITを授業に活用できる教員の養成など目標達成に向けて文部科学省がラストスパートに入る中、学校教育から生涯学習まで教育の情報化を取りまとめている生涯学習政策局の学習情報政策担当参事官に4月1日、小川壮・前研究振興局量子放射線研究課長が就任した。小川参事官にこれからの取り組みや課題などを聞いた。【平野秋一郎】
 −−教育の情報化の課題は?
 教育の情報化で感じたのは、ITを使う方々と技術の進歩に大きな隔たりがあるということです。教育の情報化では、校内LANの敷設や、パソコンの配備台数などの目標に取り組み、今年度も地上波デジタルのモデル事業、eラーニングなどいろんな事業があります。しかし、実際にそれを使う先生方の意識に比べて、パソコン、インターネットを中心とした技術が進みすぎて、フィットしていないのではないか、そういう印象があります。双方の距離を近づけることが非常に重要ではないかと思います。
 −−ITが苦手という教員も少なからず、いますね。
 就任してから、現状を学んでいて、驚いたことが結構あります。例えば、学校の先生方に1人、1台のパソコンがない。これは初めて知って驚きました。
 −−先生1人に1台ないというのは変ですよね。
 変というか、一体、どうやって仕事をしているのだろう、というのが私の感じですね。普通の企業、役所では1人に1台のパソコンがなかったら驚きですよね。そう現状を知って、教育現場と技術開発との距離を近づけると共に、ITをどのようにとらえるかを考えるべきだと思いました。
 −−教育の中でのITのあり方ですか?
 ITには「距離を越える」「時間を超える」という利点がありますが、教育でのIT活用で大事なのは、「多様化への対応」「個性への対応」を可能にする、ということだと思います。まだうまく説明できませんが、教育のIT化は画一的なことをやるためにあるのでなく、むしろ多様な興味に多様に対応する力を持っているのではないかと思います。これから、そういう側面を前に出していけたらいいのではないかと考えています。
 −−前職は?
 研究振興局の量子放射線研究課長で、素粒子物理や放射線利用、原子力の研究などを担当していました。ずっと科学技術畑で、原子力関係がずっと長いです。
 −−学校現場はご存知なかった。
 全然知りませんでした。
 −−教育の現場をご覧になって、日本の科学技術はどうなるんだ、と?
 いや、思いましたね。「理科離れ」といった議論が盛んですが、そんなことをしていて大丈夫かな、ちょっと違うんではないかなと思いました。
 −−ITへの対応、教育をきちんとすべきだと?
 子供たちにIT技術を教えられる教員の率は低いという調査結果があります。では、先生方がパソコンを使えないかというと、そうではない。大体の先生は基本的にパソコンを使えるでしょう。さらに言えば、携帯電話の機能でも、年配の先生は別として、20代、30代の先生はおそらく100%といっていいくらい、携帯電話の機能をフルに使っていると思います。先生方はITを使う能力は持っている。ただ授業で使うソフトはよく分からないというだけで、一般のIT能力はあるだろうと私は理解しています。
 −−教員のIT能力をうまく生かせていない?
 「エクセルが使えるか」「パワーポイントを使ってプレゼンテーションが出来るか」といった議論ではなくて、携帯でメールが送れて、絵文字が使えるのであれば、ある意味、十分なのではないかな、と思います。これからの子供は携帯を使うことが多くなる。親に持たせてもらった途端、自在に使っていますよね。私はみんながITを学ぶ、使いこなすといいことについては、あまり暗いビジョンは持っていません。高度なものをイメージするから難しくなる。ITは生活に浸透しています。
 −−そういう現状に合わせた対応をと?
 難しいところから入らなくても、いいと思います。インターネットのコンテンツをどう使うかとか、文科省が難しいことを言っているからいけないのかも知れませんが、以前、模造紙に書いてプレゼンテーションしたり、オーバーヘッドプロジェクターを使ったり、ああいう世界をパソコンでやれといえば、ほとんどの先生があれぐらいのことは出来るのではありませんか。
 −−そういう情報が学校、教育委員会、教員に届いていない? コミュニケーションが足りないのでしょうか?
 私は学校訪問をしたり、先生方と話す機会をつくりたいと思っています。文科省に来る先生はITに詳しい先生ばかりですが、そういう先生方だけでなく、詳しくない先生方とも話す必要があると思っています。
 −−生涯学習政策局は社会人の学習を扱っている。そこでのIT活用についてどのようにお考えですか。
 e−Japan計画が学校を主なターゲットにしているので、今までの施策は学校中心でした。これからどう舵を切るかが問題です。eラーニングはどちらかというと、社会人教育向けの方法だと思います。eラーニングを社会人の学習に活用するとか、何がどれくらいできるのかを考えていきたいですね。社会人の学習は生涯学習政策局の担当なので、学校中心で、肝心の部分がおろそかになっては困る。
 −−今の教育をどのように見ていますか。
 私は「よくやっている」と思います。この状況の中で、現場の先生方も文科省も教育委員会もよく頑張っているという認識です。教育の情報化では、民と官が一緒になって取り組んでいます。教育関係の業者もITではいろんな取り組みをしています。お互い補ったり、役割を分担したり、協調したり、いろんなやり方ができると思います。民の力を生かしつつ教育の情報化を進めるのがいいのではないでしょうか。
「3大学連合」を検討 京都府立医大ら 連携を強化(京都新聞)
京都府立医科大(京都市上京区)と府立大(左京区)、京都工芸繊維大(同)の3大学は30日までに、教養教育の共同化や編入学の受け入れなどを通じ、総合大学的な教育機能を持った「3大学連合(仮称)」を目指す方向で検討に入った。3大学と府の関係者が近くワーキンググループを発足させる。少子化による「大学全入時代」を前に、専門領域の狭い3大学が協力し合って、競争力を高める狙いだ。
 府によると、一橋大と東京外語大、東京工業大、東京医科歯科大が編入学まで踏み込んだ「4大学連合」をつくっているが、府立と国立大学法人で設置形態が異なる大学間では初めてという。
 3大学は半径1・5キロ以内の地域にあり、重複する学部はない。独立性を保ちながら、教育や研究内容に応じて連携することで、総合大学的な幅広い教育機能を持つのが狙い。全学的な教養教育を共同化できれば専門研究への重点投資も可能になる。
 府によると、2月初旬に3大学の学長らが集い、多面的な連携を強めることを確認したという。
 連携内容についてはワーキンググループで詰める方針。教員派遣や施設の相互利用を通じた教養教育の共同化のほか、編入学を含めた専門研究での連携▽大学院など社会人の再教育▽自治体のシンクタンク機能を担う公共政策分野での連携−なども議論される見通し。
 工繊大は「『医工連携』などで専門研究が深められる一方、重複している教養教育の効率化も期待できる」(古山正雄副学長)としている。
 また、府幹部は「国立大学法人である工繊大と同じレベルの自由度を確保するためにも、府立2大学を法人化する議論を並行して進めたい」と、府立2大学の独立行政法人化についても検討する見通しを示した。
 文部科学省大学振興課は「国立大の法人化を機に、公立、私立大も大学間連携を加速させているのでは」とみている。
5月1日 科学常識このぐらいは ――目安作り、文科省乗り出す(読売新聞)
日本の大人には最低これぐらいの科学常識が必要――文部科学省が、そんな「目安」作りに乗り出す。子供の理科離れが問題になっているが、同省は「大人も科学を勉強していない」と指摘、科学者や教育関係者が今後、数年かけて検討し、望ましい「基礎的素養」を示すことになりそうだ。
 1999〜2001年にかけて、世界17か国の学術機関などが連携して、18歳以上を対象に、「ごく初期の人類は恐竜と同時代に生きていた」など科学分野の11問について正誤を尋ねた。日本の正答率は54%で13位。1位スウェーデンの73%、5位アメリカの63%などに比べ「常識の無さ」が目立っている。
 そこで同省は、4月にまとめた報告書「第3期科学技術基本計画(2006〜2010年度)の重要政策」の中に、「日本の成人が身につけるべき科学技術リテラシー像(科学・数学・技術に関係した知識・技術・物の見方を具体化、文書化したもの)を策定する」との方針を明記した。
 アメリカでは、学力や産業競争力の低下に危機感を抱いた学会や教育団体が1989年、標準的な科学知識をまとめて出版した。日本もこうした前例を参考にすることになりそうだ。
 同省は「現代社会で必要な科学常識について一定の合意があれば、学校教育や生涯教育の指針になる」(基盤政策課)としている。
 【科学常識チェック、〇か×か】(国際比較の共通質問から)
 〈1〉地球の中心部は非常に高温
 〈2〉すべての放射能は人工的に作られた
 〈3〉我々が呼吸に使う酸素は植物から作られた
 〈4〉赤ちゃんが男の子になるか女の子になるかを決めるのは父親の遺伝子
 〈5〉レーザーは音波を集中することで得られる
 〈6〉電子の大きさは原子よりも小さい
 〈7〉抗生物質はバクテリア同様ウイルスも殺す
 〈8〉大陸は何万年もかけて移動しており、これからも移動するだろう
 〈9〉現在の人類は、原始的な動物種から進化した
 〈10〉ごく初期の人類は、恐竜と同時代に生きていた
 〈11〉放射能に汚染された牛乳は沸騰させれば安全
          ◇
 ▼常識チェックの答え
〈1〉○〈2〉×〈3〉○〈4〉○〈5〉×〈6〉○
〈7〉×〈8〉○〈9〉○〈10〉×〈11〉×
ブログを使って塾・予備校に ――学習システムを開発(日経新聞)
システム開発のインフォシティ(東京・渋谷)は日記風の簡易型ホームページ「ブログ」を活用し、塾や予備校の教師と生徒らの交流を深める学習システムを開発した。生徒が開設したブログを通じ、筆記式問題の添削など指導ができるほか、保護者も学習過程をつかめるのが特徴だ。
 インターネットによる遠隔教育(eラーニング)はホームページに掲載された動画などや文章で構成された教材を画面を見て学習したり、テレビ電話を使ったりするのが一般的。ブログを活用する方式は珍しいという。
 開発したシステムでは生徒1人ひとりがブログサイトを開設。問題への答えや質問を書き込み、教師がそれに答えるやり取りの場となる。記録が残り学習ノート代わりになるうえ、親は子供の習熟ぶりを確認できる。

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