教育関係報道(各新聞社の記事のスクラップです。)

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(毎日新聞の記事は1週間ほどで消滅します)
11月30日 NPO版学力テスト、来年10月1日に実施  (読売新聞)
NPO法人「教育制度研究フォーラム」(東京)は29日、来年度から本格実施する「全国統一学力判定試験」を来年10月1日に実施すると発表した。
 この試験は大学入試センター試験より難易度を低く設定し、基礎学力の定着度を測るのが狙い。国数社理英の5教科で実施し、大学や短大の合否判定に活用できる。
 今年10月に行ったプレ試験には私立大や短大計6校が参加し、受験者は4790人だった。
 同フォーラムは来年度、参加大150校、受験者3万人を目指している。受験料は1万5000円以下にする方向で調整している。
(2005年11月29日20時32分 読売新聞)
文科省検討会:情報教育内容分かりやすく体系化した報告書  (毎日新聞)
小中高校での「情報活用能力の育成(情報教育)」を進めるため、情報教育の内容の充実について検討してきた文部科学省の「初等中等教育における教育の情報化に関する検討会」は25日、東京都千代田区で開かれた第10回検討会で、情報教育の考え方と、学校段階別に情報教育に当てはまる学習活動の内容や指導項目を示した報告書案をほぼまとめた。国語や体育、音楽なども、学び方によって情報教育になり得ることを具体的に示した。【岡礼子】
 報告書案は「初等中等教育の情報教育に係る学習活動の具体的展開について」と題し、「初等中等教育における情報教育の考え方」と「初等中等教育における情報教育に係る学習活動一覧」からなる。
 「情報教育の考え方」では、「教育の情報化」には「子供たちの情報活用能力の育成を目的とした情報教育」と「各教科の目標を達成するために効果的に情報機器(IT)を活用すること」の2つが含まれることを説明している。さらに「情報教育」では、「情報活用の実践力」「情報の科学的な理解」「情報社会に参画する態度」の3つを発達段階に応じてバランスよく身につけることが求められており、単にITを活用しただけでは「情報教育」とは言えず、子供が「情報活用能力」を身につけるためのIT活用であることを、教員が理解した上で指導することが必要としている。
 しかし現状では、教育現場で「情報教育」が十分に行われているとは言えない。その理由のひとつとして、検討会では「教科の目標を達成するためのIT活用」と「情報教育」の違いについての教員の理解が進んでいない点を挙げ、「情報教育」の内容を明確にし、学習活動の中の「情報教育」に当る活動を分かりやすく体系化する必要があるとして、「学習活動一覧」の作成を進めてきた。
 「学習活動一覧」では3観点をさらに計8つに細分化し、それぞれ具体的な指導項目を挙げた。小中高校の学校段階ごとに指導項目にあった学習活動例を示し、一覧表にまとめた。例えば、「情報活用の実践力」は3つの指導項目に分けられ、このうち「必要な情報を主体的に収集・判断・表現・処理・創造する」力を身につけるための学習活動として、小学校3、4年の国語では「見学やインタビューなどで、要点をメモに取りながら聞く」、中学校の国語では「新聞、テレビ、インターネット等を利用していろいろなニュースを参照し、関心のもてた記事について概要と自分の意見をまとめる」が示されている。
 情報教育は、小中学校では1998年、高校では99年の学習指導要領改訂で導入された。情報教育を目的とする教科としては、中学「技術・家庭」の「情報とコンピューター」、高校の教科「情報」があるが、その2教科だけでなく、すべての教科で行うと想定されている。
 検討会は「e−Japan計画」に示された「学校教育の情報化」の目標年度である今年1月にスタートし、
(1)「ポスト2005年」を視野に入れた小中高校教育の情報化の今後の姿
(2)情報教育の内容の充実−−について議論してきた。
(1)については今年4月、各委員の意見を「論点整理」としてまとめ、文部科学省に提示した。今回の報告書は(2)の情報教育の内容の充実についての議論をまとめたもの。
 検討会では、教員、保護者、教育にかかわる企業に報告書の活用を促すため、報告書の内容を分かりやすく示したパンフレット、ウエブサイトを作る。パンフレットは全教員に配布し、情報教育への理解を深める考えだ。
◇情報教育の3つの観点と8つの指導項目
【1】情報活用の実践力
   (1)課題や目的に応じて情報手段を適切に活用する
  (2)必要な情報を主体的に収集・判断・表現・処理・創造する
  (3)受け手の状況などを踏まえて発言・伝達する
【2】情報の科学的な理解
  (4)情報活用の基礎となる情報手段の特性(を理解する)
  (5)情報を適切に扱ったり、自らの情報活用を評価・改善するための基礎的な理論や方法(を理解する)
【3】情報社会に参画する態度
  (6)社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響(を理解する)
  (7)情報モラルの必要性や情報に対する責任(を理解する)
  (8)望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度(を身につける)
教育の情報化に関する検討会
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/027/index.htm#gijigaiyou
毎日新聞 2005年11月29日 15時58分
教職員評価:新たな制度を導入へ  北海道教委 (毎日新聞)
道教委は来年4月から新たな教職員評価制度を導入する方針を固めた。29日の道議会一般質問で、米田忠彦道議(自民・道民会議)に対する答弁として相馬秋夫・道教育長が明らかにする見通し。同制度は地方公務員法などで定められているが、道教委と道内の各市町村教委は教職員組合の反発などもあって実施していなかった。
 評価制度の内容は、有識者やPTAの代表者による外部検討委員会が協議を重ね、12月末にも報告がまとまる。道教委はこの報告を受けてプロジェクトチームを設置し、評価内容の詳細や対象範囲などを定める方針だ。
 評価制度(勤務評定)は昇給や昇任にも反映する人事の基礎資料で、地方公務員法は「任命権者が定期的に行う」とし、地方教育行政法も「勤務評定は都道府県の計画のもとに市町村が行う」と定めている。【横田愛】
毎日新聞 2005年11月29日 1時53分
11月29日 国立大の教員養成課程、21年ぶりに定員増・来年度  (日経新聞)
国立大学の教員養成課程の入学定員が来年度、21年ぶりに増えることが27日、文部科学省のまとめでわかった。団塊世代の教員の大量退職などによる今後の需要増をにらんだ動きで7校が計558人増やす。うち3校は教員免許取得を卒業要件としない「新課程」を廃止、教員養成に特化して法人化後の生き残りを目指す。
 教員養成課程を持つ国立大全45校中、来年度から定員を増やすのは埼玉(70人増)▽愛知教育(133人増)▽三重(45人増)▽滋賀(40人増)▽京都教育(140人増)▽奈良教育(50人増)▽岡山(80人増)の7校。
 財政事情を理由に、文科省が学部定員の純増は認めないため、各校とも新課程の定員を減らし、教員養成課程に振り替える形で対応する。埼玉、京都教育、岡山の3校は新課程を廃止する。
 文科省は団塊世代の教員の大量退職が迫っていることなどから、少子化を背景に約20年間続けてきた教員養成課程の定員抑制方針を転換。3月末の制度改正で、各大学の判断で定員増ができるようにした。 (07:02)
11月28日 山梨の教諭、出勤ゼロ「研修」専従 教組研究所に2年間   (産経新聞)
山梨県内の公立小中学校の教職員が所属する山梨県教職員組合(山教組)が中心になって開設した教育シンクタンク「山梨県教育研究所」に県内の小学校教諭が平成15年度からの2年間にわたり、赴任した勤務校には出勤せず、研修扱いで事務局業務に従事していたことが分かった。こうした外部団体業務への「ヤミ専従」は札幌市などでも明るみに出ており、教員の特例となっている研修制度が悪用されたケースが多い。公務員の人件費削減をめぐる論議が進むなか、教員の勤務や給与管理のあり方が改めて問われそうだ。
 関係者によると、この教諭は富士吉田市内の小学校に配属される一方で、「研究局長」などの肩書で研究所の業務に従事し、今年度も事務局に常駐している。
 この教諭の平成15年度と16年度分の「出勤簿」はすべての土曜日と日曜日のほか、元日や大みそか、国民の祝日まですべて「研修」で埋まり、学校への出勤日数は2年間通じて1日もなかった。
 教員は仕事の性質上、他の公務員より「研修」が幅広く認められ、校長の承認があれば、勤務校を離れた研修にも給与が支給される。
 ただ、こうした特例が学校現場では拡大解釈され、自宅での休養や旅行などにまで適用されたり、教組との癒着などから勤務校に籍を置いたままの組合活動や外部団体の業務に従事する「ヤミ専従」の温床にもなっている。さらに学校の残務を研修で給与処理するなど「研究と修養」という本来から外れた運用も行われている。
 産経新聞の取材にこの教諭は「私の勤務に関する事柄だが、所長が対応する問題となっており、私は答える立場にはない」などと回答している。
 文部科学省は「明らかにおかしい」として山梨県教委を通じ教諭の勤務処理が研修の実態を伴っているのか報告させ、改善を求める方針だ。
  ■山梨県教育研究所 山教組が、校長会や教頭会などとともに平成7年に開設。研修行事を開催したり教育シンクタンクとして提言活動を行ったりするが、事務所は山教組と同一住所で幹部も組合役員で占められる系列団体。

 ≪切迫感ない教委 給与負担は“他人の財布”≫
 山梨県教育研究所で明らかになった「ヤミ専従問題」。外部団体の業務従事にまで支給される給与の半分は、義務教育国庫負担金で、表面化しても地方の教育委員会は改善に消極的な実態をあらためて浮き彫りにした。このため、過去には会計検査院が検査に立ち入り、返還を求めたり、勤務処理の違法性が裁判で判示されたケースもある。
 札幌市では札幌市教職員組合などと市教委が教員のレベルアップのために設立した任意団体「札幌市教育研究協議会」の事務局に教員が従事。赴任先の学校に顔を出し、授業もそこそこに事務局に出向き、そこでの仕事に給与支給されていた。
 事務局の人事が毎年2月ごろに決まると、札幌市教委が率先して員数に比較的余裕のある学校を選んで配属させたり、チームティーチングなどの増員配置を図るなどしており、市教委幹部は「事務局での仕事は研修の企画立案。研修と一体であり、広い意味で研修と認められる。給与支給に全く問題はない」と改善には消極的だ。
 しかし、文科省幹部は「研修の企画立案は研修ではない」と明言している。また、給与の負担も北海道と国の折半で市の負担はなく、市議会関係者からは「市教委からみればいわば他人の財布が負担してくれ、自分は懐が痛まない関係。無駄遣いという意識に乏しい」といった指摘も聞かれる。
 これまでも勤務校を離れ研修扱いで教育研究団体(任意団体)の事務局に従事したケースは広島県や福岡県である。そのさいも両県教委は「団体の活動は有意義。事務局従事を研修と認める判断に問題はない」と主張したものの、広島県には会計検査院が不当だとし給与返還を命じ、福岡県には裁判でこうした勤務処理の違法性が判示された。
【2005/11/27 東京朝刊から】
11月27日 3保育園『民設民営』へ   国の補助金カットで (静岡県)(中日新聞)
新座市は、市内の市立保育所三園の設置者を二〇〇六年度から民間の社会福祉法人に移管し「民設民営」とする条例改正案を十二月定例市議会に提案する。これまで三園は市が土地、建物を所有し、社会福祉法人に管理運営を委託する「公設民営」だった。今後は土地、建物も社会福祉法人に無償貸与することで「民設民営」化する。
 対象となるのは市立栗原保育園、市立北野の森保育園、市立新堀保育園。保育所の「公設民営」から「民設民営」への変更は県内では初めてという。
 「公設民営」の保育所に対する国の補助金が二〇〇四年度からカットされたことに対しての対抗措置。三園には年間計約九千九百万円の補助金が支給されていた。「民設民営」の保育所には補助金が支給されるため、設置者を移管することにした。市では「民設民営になっても、市立ではなくなるだけで、サービス内容や設備などは変わらない」と説明している。 (小国 智宏)
11月26日 「日本型教育」めぐり論争   米紙コラムに批判の投書も(京都新聞)
【ニューヨーク25日共同】米紙ニューヨーク・タイムズが「よりよい学校づくりのため日本に学ぼう」と呼び掛けるコラムを掲載したのに対し、日本在住の外国人教師から批判の投書が寄せられるなど読者の大きな反響を呼び、「日本型教育」をめぐる論争となっている。
 同紙は21日付紙面で、数学や科学、読み書きで高い能力を身につけなければ米国は「二流の経済大国」になるとの内容のコラムを掲載。
 教師の教育研究が盛んで、全国統一のカリキュラムが定められている日本では、政府による「教育の品質管理」が行き渡っているとし、研修制度が未整備で地域によりカリキュラムが千差万別の米国の教育の在り方を批判した。(共同通信)
虚偽の大学設置申請に罰則 文科省、再発防止狙う  (朝日新聞)
少子化などの影響で大学間競争が激しくなる中、文部科学省は、大学などの設置に関して虚偽の申請があった場合のペナルティーを新たに制度化して厳正に対処する方針を固めた。負債を隠したり、教員の研究業績を水増ししたりするなど、学生確保を急ぐあまり設置申請書類に虚偽の内容を含むずさんな計画が目立ってきたためで、再発防止が狙いだ。同省は来年度の申請からの適用をにらみ、省令改正などの検討に着手した。具体的には、虚偽が発覚した場合には一定期間認可をしない方針だ。
 これまで文科省は、大学との信頼関係に基づいて虚偽申請に対する明確なルールを設けておらず、問題が起きても行政指導などで是正を促すしかなかったが、従来の姿勢を転換する。大学側にとっては、一部でも不正な申請があれば、学部新設など学校全体の運営に支障をきたし、大きな影響を受けるため、厳密さが求められるようになる。
 ペナルティーの対象となるのは、設置認可申請書などの関係書類に虚偽があった場合のほか、申請者が
(1)法令違反により是正措置を受けているが違法状態の是正がされていない
(2)私学助成金等の補助金の返還命令が未履行
――などの場合についても不認可の対象として検討される見通しだ。
 ペナルティーの期間については、例えば、虚偽申請があれば5年間は交付しないとする科学研究費補助金の規定などを参考に、その悪質性に応じて数年間は設置認可しない方向で検討している。
 大学や学部を新設するには、文科省の大学設置・学校法人審議会に申請書類を提出して審査に合格し、文科相の認可をうける必要がある。
 ところが最近、
東北文化学園大学が多額の負債を隠して架空の寄付金を計上した書類を提出して設置認可を受けるなどして元理事長が逮捕(04年9月)
▽信州大学が法科大学院を新設する際、就任予定の教員について研究業績を水増しした書類を提出したことが発覚(05年4月
)――などの不祥事が相次いだ。
 また、研究業績の水増しをめぐっては、
山口県立大学の学長が「完成予定」として申請した論文ができあがらないまま放置されたことが発覚し、学長が辞任した(05年10月)
ケースもあった。このため、文科省は今後の設置審査では完成して公表された論文だけを審査対象とし、「完成予定」論文は受け付けないことも予定している。
    ◇
 07年度には計算上、大学・短大の入学者数が志願者数と同数になる「全入時代」を迎える。一方で、社会の高度化に対応して、特に大学院の開設が増え、04年度には大学院を置く大学の数は20年前のほぼ倍にあたる546に達した。大学や学部などの設置認可・届け出件数も増加傾向にあり、00年度の250件が5年後の05年度に26%増の314件あった。
「学校の石綿原因で死亡」教諭遺族が公務災害認定申請  (読売新聞)
滋賀県内の公立中学校に勤務していた50歳代の男性教諭が、2002年にアスベスト(石綿)が原因で発症するがんの一種「中皮腫(ちゅうひしゅ)」で死亡し、その遺族が「学校で使われていたアスベストが原因」として公務災害認定を申請していたことが25日、わかった。
 総務省によると、アスベストが原因で公立学校の教員の遺族から公務災害認定が申請されたのは初めて。
 関係者によると、男性教諭は在職中、体調不良を訴え、2001年11月に中皮腫と診断された。02年に手術を受けたが、病状は改善せず、同年4月に死亡した。教諭は同県内の公立小、中学校で勤務し、アスベストを扱う仕事などに従事した経験はないという。
 教諭の遺族は、今年6月に大手機械メーカー「クボタ」の旧神崎工場(兵庫県尼崎市)周辺で、住民が中皮腫を発症していたことを知り、教諭が幼少時から死亡時までに住んだことのある住所の周辺にアスベスト関連の工場があったかどうか調べたが、該当する施設はなかった。
 遺族は「これまでに勤務した学校でアスベストを吸った恐れがある」として11月上旬、地方公務員の労災の審査・補償機関「地方公務員災害補償基金」に公務災害の認定を申請した。
(2005年11月26日3時5分 読売新聞)
兵庫教育大:フィンランド、米国の専門家招き学力を論議  (毎日新聞)
 昨年末に公表されたOECDの「生徒の学習到達度調査」(PISA)、国際教育到達度評価学会(IEA)の国際数学・理科教育調査(TIMSS)は、日本に大きな学力論争を引き起こした。日本の子供たちの学力は低下しているのか、低下しているとしたら何が原因で、どう対処すべきなのかを話し合う兵庫教育大学の国際シンポジウムが東京都内で行われ、世界トップクラスの学力を維持しているフィンランドの研究者や、米国の教育社会学の専門家らが「学力」について報告、討論を行った。【岡礼子】
米国・スタンフォード大のアレックス・インケルス名誉教授が、IEAの調査結果について、「調査が始まったころは各国を相対的に比較していたが、今は各国の相違点を見る方法に変えている。家庭の影響、社会的な階級の影響、学校、学級環境の違いなどが教育に及ぼす影響を調査している」と紹介、「特に『読む力』の差は大きい。国と国の間でも同じ国の中でもバラつきがある」「科学のように、性差による違いがみられる教科もある」−−など、調査結果を比較しながら紹介した。
 また、「学習時間の多寡」「勉強が将来役に立つと思うか」などを聞いた結果を紹介、「多くの子供が、勉強すべきなのかどうか疑問に感じているが、大人は一定のスキルが将来役に立つと認識している」と話し、「家庭、親が学校を支援して、勉強したことが役にたつと、子供に教えることが解決策になる」と指摘した。
ビッドウエル名誉教授 インケルス教授は「調査によって教育政策の問題点が明らかになり、教育の質を保証できる」と話し、「日本は成績の低下を心配する必要はない。1位ではなくても全体的に成績はいい」とまとめた。
 学習到達度に影響する要因について、シカゴ大のチャールズ・ビッドウエル名誉教授は「米国では、マイノリティーの学力向上を目指して『No Child Left Behind』法を施行したが、効果は上がっていない。学習の到達度には教材、財政、家庭環境が影響する」と述べ、「指導法に関わりなく、教員の間の連携が強い学校ほど到達度が高いという研究結果がある。学校ごとに指導法を蓄積、共有することで、生徒の理解が深まるためではないか。教員の連帯を強めるような学校の組織デザインが、学力向上に効果的だろう」と指摘した。
 討論では、インケルス教授、ビッドウエル教授、米ノートルダム大のマウリーン・ハリナン教授、フィンランドのユヴァスキュラ大のヨウニ・ヴァリヤルヴィ教授に、竹内洋・兵庫教育大客員教授、教育政策研究所の小松郁夫・教育政策評価研究部長を交え、「学力とは何か」をテーマに議論を行った。
 ハリナン教授は「どのような能力を測りたいのか。それはテストできる力なのだろうか」と問い掛け、「考える力や学ぶ意欲など価値観の問題では、試験の領域を増やす必要がある。米国では子供の創造力を失わずに学力を上げようとしている」と述べた。ヴァリヤルヴィ教授も「何を測定しようとするのかをきちんと考えることが重要だ」と指摘、「教員の質、教室の環境など、さまざまなレベルで教育制度を評価して、将来の方向性を考える必要がある」と話した。
 竹内教授は「(日本の)子供たちは、学校で学ぶことは世の中で役にたたないと思っている。このことが学ぶ意欲に影響している」と述べ、シンポジウムのコーディネーターを務めた梶田叡一・兵庫教育大学長が「70年代の調査でも日本の子供たちの読解力は低かったが、調査結果を日本は検証してこなかった。子供の学習到達度に、家庭、学校がどのような影響を及ぼすのか。教員の資質はどうか。行政はどうあるべきかなど、データに基づいて、(教育界が)声を上げていく必要がある」とまとめた。
梶田叡一・兵庫教育大学長 兵庫教育大は、児童・生徒の学力評価など、客観的なデータを収集、分析し、教育政策に生かしていくことが不可欠だとして、今年4月、教育・社会調査研究センターを設立した。同センターは、教育をテーマにした全国調査や、データの収集・分析を行うほか、調査に関する公開講座や、教育をテーマにした国際シンポジウムの開催を活動の柱に掲げており、今回のシンポジウムはその1回目。
立命大で異例のスト ボーナス削減提案 組合と理事会対立  (京都新聞)
 学校法人立命館(京都市北区、川本八郎理事長)で、立命館大や中学・高校の教職員ボーナスを1カ月分削減する提案をめぐり、理事会と教職員組合連合とが対立。25日に大学教職員組合がストライキを実施した。立命大で労使決裂によるストが行われるのは異例という。
 理事会側は今年5月、財政基盤や研究力の強化などを理由にボーナス(6・1カ月)の1カ月分カットを提案。組合は反発したが、理事会側は夏季分は6月に通常通り支給し、年末分でカットすることを通告した。対象は立命大と立命館アジア太平洋大、3つの付属中高の全教職員約2000人で、カットで生じる資金は約7億円という。
 この提案をめぐって24日夜に団体交渉が行われたが、話し合いは平行線のままで、大学教職員組合は25日正午から午後1時までストを実施した。中高の組合でも早朝や夕方にストを行う予定という。
 理事会側の説明などでは、財政面では2008−11年度の中期見通しで大幅な不足が生じるという。また研究力強化の具体策として、
研究ファンドの創設
07年度に3つのCOE採択を目標とし外部から人材を招く▽
COEや科研費などの獲得者に1人20−80万円の手当を支給
−など、研究への「成果主義」導入も打ち出している。
 立命館は、来年度までに立命大二条キャンパスの開設や、立命館小と立命館守山高の開学など大規模な計画が相次ぐ。
 立命大教職員組合は「削減理由や強引な決め方、削減による財源で計画する政策のずさんさの3点で到底納得できない」とする。組合員には「研究に報酬制を導入すべきでない」「平安女学院への10億円の財政支援問題をどう説明するのか」などの声もあるという。
 高杉巴彦立命館常務理事は「大学は社会的存在であり学費や公的助成の使い道は外部への説明責任がある。授業時間にかかるストは極めて残念だ」としている。
全国から教育関係者が参加 滋賀大付属小で研究発表協議会  (京都新聞)
大津市の滋賀大付属小で25日、研究発表協議会があった。子どものやる気や可能性を引き出す工夫が盛り込まれた授業に全国から集まった教育関係者は熱心にメモを走らせていた。
 1、2時間目が公開授業に充てられた。6年生の理科では電流をどう流せば台車をより速く走らせることができるか、班ごとに出し合った仮説をもとに実験で検証していった。6年生の図工では前庭を自分たちの居心地の良い場所に作り変えようと、丸太や小枝などさまざまな木々や縄を使い、ブランコやハンモックなどを作った。
 図工の授業を見学した甲賀市の伴谷東小沖喜久恵教諭(45)は「いくつか魅力的な取り組みがあり、早速取り入れてみたい」と話していた。
 午後からは「確かな学力」などをテーマに分科会などがあった
11月25日 携帯申告忘れ受験生27人が無効処分  韓国センター試験(朝日新聞)
23日にあった韓国の大学修学能力試験(日本のセンター試験に相当)で、試験場に携帯電話を持ち込んだとして受験生27人が摘発され、「無効処分」になった。昨年の試験で携帯電話を使った集団不正が発覚、今年から持っていただけで処罰されるようになったためだが、多くは入室時の単純な提出漏れと見られ、来年の受験資格まで奪われる厳罰ぶりに「厳しすぎる」と同情論も出ている。
 教育人的資源省によると、23日の試験は全国で約60万人が出願、開始前に携帯電話を監督官に預けるよう義務づけられたが、27人は申告しないまま試験に取りかかった。ベルが鳴ったり休憩時間に通話したりして持ち込みが発覚、その場で試験場から追放された。地方からの報告次第で処分者が増える可能性がある。
 同省などによると、ほとんどは緊張のため事前に預けるのを忘れたケースだったとされ、文字メッセージ送信など不正に使われた形跡はないという。摘発された受験生たちは強いショックを受けているという。
 受験競争の激しい韓国で同試験は「人生を決める一発勝負」といわれ、当日は通勤時間をずらすなど国中が「受験一色」に染まる。同情論が出る中、金振杓(キム・ジンピョ)・副首相兼教育人的資源相は24日、「残念だが原則通りにするしかない」と述べた。
IT活用:「できる教師のデジタル仕事術」 来月出版 (毎日新聞)
 「校務が忙しい」「授業以外の仕事に忙殺される」。先生たちのこんな声を聞くことがある。一方、ITを活用して効率的に仕事をする教師もいる。彼らはどのように時間を使っているのか。3人のカリスマ教師の1日の過ごし方から効率的に仕事を進めるノウハウまでを紹介した「できる教師のデジタル仕事術」(時事通信出版局 予定価格1785円)が来月中旬、出版される。
 著者は、佐藤正寿・岩手県水沢市立水沢小教諭、石原一彦・滋賀県大津市立藤尾小教諭、玉置崇・愛知県小牧市立光ヶ丘中校長と、メディア教育開発センターの堀田龍也助教授の4人。「情報を集める」「人と会う」「トラブル・失敗を乗り切る」など、教師の仕事に即した実践的な仕事術を紹介する。
 著者の1人で「学校のLAN学事始」(高陵社書店)などの執筆者でもある玉置校長は、ITを使って効率よく行えることのひとつに「教員や保護者とのコミュニケーション」を挙げる。小牧中学では、教員が校長にメールで日報を送り、校長が返信したり、必要な情報を知らせている。校長が教員の業務内容を把握することは、教員評価のうえでも役に立つ。
 また、玉置校長はインターネットで校長日記を公開し、地域の人たちや保護者に学校の取り組み、校長の考えを知らせている。「校長日記はほぼ毎日更新しているが、印刷物では難しい。(光ヶ丘中の)教員から、授業を見に来てほしいという電子メールをもらったこともある。従来はあまりなかったことで、電子メールならではと感じた」と利点を語る。
 著者らは、教員向けにITを活用して効率的に仕事をする工夫、コツを伝授する「デジタル仕事術セミナー」を12月25日に開催する。「自分では日常的にITを使っているが、使っていない先生もいるし、もっと便利な使い方を知っている人がいるかもしれない。交流の場が必要だ」と玉置校長は話している。
 セミナーの問い合わせは内田洋行 教育システム事業部 営業推進部 e教育推進課(電話03・5634・6174)。【岡礼子】
セミナーの詳細、参加申し込みは
http://www.uchida.co.jp/seminar/051225/index.cfm
毎日新聞 2005年11月24日 18時07分
11月24日 義務教育国負担、07年以降全廃も 自民政調会長示す (朝日新聞)
自民党の中川秀直政調会長は22日、国と地方の税財政改革(三位一体改革)をめぐる関係4閣僚らとの協議で、公立小中学校の教職員給与の2分の1を国が負担している義務教育費国庫負担金について「06年度は国の負担分が3分の1になる形で決着させる。この3分の1の扱いは07年度以降の第2期で協議をするのが現実的だ」と述べた。「負担率引き下げでは国の関与が残り、改革にならない」と主張する地方側に配慮し、国庫負担を将来全廃する可能性を示したものだ。
11月23日 「医工」「食環境」で連携 工繊大・府立大・府立医大 (京都新聞)
京都工芸繊維大と京都府立大、京都府立医科大3大学の連携に向けた検討会議が21日、京都市上京区の京都府公館で開かれた。「3大学連携推進協議会」を同日付で発足、医用工学や食環境科学分野の大学院講座の設置など、具体的な連携活動を進めていくことで合意した。最初の取り組みとして12月16日に、共同研究推進に向けたフォーラムを開く。
 3大学の学長と京都府の麻生純副知事らが出席、「教養教育」「専門教育」「研究」それぞれのワーキンググループから検討報告を受けた。
 教養教育では、来年度に教養科目などの共同化に向けたカリキュラム策定などを進め、2007年度から一部科目で共同化を始める。
 専門教育では、府立医大大学院での教育・研究に工繊大が医用工学分野、府立大が食環境科学分野の講座を提供するなど、学際領域での連携を進める。設置形態や時期は今後検討する。また、12月16日に工繊大で「3大学連携フォーラム」を開催、3大学の研究者が研究内容を発表し、共同研究につなげる。
 3大学連携推進協議会の設置は、これらの連携を具体化するためで、3大学学長や幹部、副知事などが委員になる。従来のワーキンググループを協議会の部会に格上げし、連携活動を順次実施していくという。
 検討会議で麻生副知事は「(3大学の)連携によって総合大学的な展開が可能となる。成果を府立の大学改革に反映し、京都の発展につなげたい」と話した。
育児熱心な企業に低利融資 石川県が創設、全国初(中日新聞)
石川県は22日、仕事と育児の両立や多子世帯への支援に熱心に取り組む県内企業を、資金面からサポートするための低利融資制度を創設した。地域再生計画として国に申請していた制度が、同日付で認められた。
 県によると、育児支援などに取り組む企業に対する地方自治体の低利融資制度は、全国で初めてという。
 県産業政策課によると、新制度は日本政策投資銀行の低利融資を活用。融資を申請する企業は(1)次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画を策定(2)行動計画の内容が国から認定される可能性があること(3)県の育児支援事業への協賛−の3要件を満たせば、同行の審査を経て、低利融資が受けられる。
11月22日 教員確保へ 高2に照準 京都府教委 団塊世代が退職 (京都新聞)
京都府教委は「団塊の世代」の退職に伴う教員の大量採用に対応するため、教員志望者のすそ野を広げようと、高校生らへの働きかけを強める構えだ。高校2年生を対象にしたセミナーを来月、初めて開くほか、来年度からは府立高の卒業生を中心に、府教委の施策や採用試験の情報を電子メールなどで提供する事業をスタートする。
 府教委教職員課は「結果は早くて4年後だが、早い段階で働きかけることが効果的だ」と話している。
 ■セミナーで働きかけ
 府教委によると、団塊の世代の退職に伴い、主に小学校教員を中心に採用枠が拡大。2006年度は350人を予定するほか、08年度以降は、中学校教員の採用増で400人程度を見込む。
 教員志望者のすそ野を広げ、質の高い教員確保につなげる狙いから、ターゲットを高校生にも広げる。
 12月17日に府総合教育センター(京都市伏見区)と同センター北部研修所(綾部市)の両会場で、2年生を対象にしたセミナーを開催。若手教員による講演やパネルディスカッションを行う予定。
 北部会場を設けることで「将来、北部の学校で教壇に立ってくれる人材発掘にもつなげたい」(教職員課)という。
 また、府立高を来春卒業する生徒を対象に、教育に関する府や国の施策、教員採用試験の情報を電子メールなどで提供する事業にも取り組む。
 府教委は教員志望の大学生らを府内の小、中学校に派遣している「教員養成サポートセミナー」を来年度から高校にも拡大。さらに、山城教育局が取り組んでいる学生ボランティアの受け入れを、来年度から全教育局にも拡大する方針で「人生のステージごとに働きかけることで、優秀な教員確保に努めたい」(教職員課)としている。
熱意ある即戦力教員確保を 京都市教委が「教師塾」開設へ (京都新聞)
教員志望の大学生や教員採用試験に挑む社会人に対し、ベテラン教員が有料で授業の進め方や学校現場の実務を教える「京都教師塾」を、京都市教委が来年秋に開設する。大学の講義や教育実習では学べない教員の実際の仕事を紹介し、熱意を持った即戦力教員の確保を目指す。
 21日の市議会本会議で、門川大作教育長が明らかにした。市教委によると、有料の教員養成塾は現在、東京都教委が開設しているだけ。来春からは杉並区教委も始めるという。
 教師塾では市独自の教育活動を教える「市教育学講座」、塾生が模擬授業をする「授業実践講座」などを平日の夜間や土曜に開講。学校で教員の仕事や実務の流れを体験する「学校実地体験研修」も取り入れる。
 指導は校長経験者や市教委の認証する「スーパーティーチャー」らベテラン教員があたり、PTAや民間企業からも講師を招く。塾は9月から翌年7月ごろまでで、1万円前後の受講費が受講者負担となる予定。
 東京都、杉並区両教委はいずれも塾生に特別採用枠を設けているが、京都では「採用が有利になるというだけで入塾希望される恐れがある」(市総合教育センター研修課)として、採用試験とは連動させないという。
 団塊世代の教員の大量退職時代に向け、優秀な人材をできるだけ多く確保できるかどうかが全国的な課題になっている。研修課は「社会人も含め、京都市の学校で教壇に立ちたいという熱意を持った人を育てたい」としている。
中教審:複数障害に応じた「特別支援学校」制度提案(毎日新聞)
中央教育審議会の特別支援教育特別委員会は21日、障害をもつ児童生徒の障害の重度・重複化に柔軟に対応するため、学校教育法に定められた制度を弾力化し、都道府県などが複数の障害に応じた学校を設置できる「特別支援学校(仮称)」制度などを盛り込んだ答申案を決めた。
 答申案によると、これまで義務教育段階での特殊教育の対象は盲・ろう・養護学校、特殊学級などの児童生徒(約18万人)だった。一方、近年は学習障害(LD)▽注意欠陥・多動性障害(ADHD)▽高機能自閉症などで特別な支援を必要としている通常学級の児童生徒が、約6%程度(約68万人)いる可能性が指摘されている。
 このため、これらの児童生徒も対象に含めた「特別支援教育」へと理念を改める。特別支援学校は地域のセンター校的な役割も持たせるという。文部科学省は12月中に予定されている中教審の答申を経て、次期通常国会に学校教育法などの改正案を提出する方針。【長尾真輔】
毎日新聞 2005年11月21日 21時16分
京都教師塾:教師の大量退職時代に備え、優秀な人材確保 (毎日新聞)
教師の大量退職時代に備え、優秀な人材を確保しようと、京都市教委は来年9月、小中学校教師を志望する大学生らを対象に「京都教師塾」を創設する。学校現場での研修も盛り込み、実践力養成を重視する。市教委によると、同様の「塾」は東京都が昨年開き、杉並区も来春開講予定。両自治体は選抜のうえ卒塾者を採用する方式だが、京都市は受講と採用は関連づけない。
 対象は原則として3年生以上の大学生、大学院生、35歳以下の社会人で教職課程を履修中か既に教員免許を持つ人。募集人数は約300人。1期生は教員採用試験がある翌年7月まで、週に1回程度、平日夜間や土曜日に受講する。
 講師はベテラン教師のほか、保護者の声を聞く意味でPTA関係者らにも依頼。指導案作りや模擬授業、市立小中学校での授業補助、家庭訪問同行などを盛り込む。講義場所は市総合教育センターが中心。受講料は1万円程度に抑える。
 京都市は07年度、市立塔南高校に全国初の教員養成学科を設置するなど、十数年後にピークを迎える大量退職に備える。同センターの芝田一広研修課長は「明治初期、国に先駆けて京の町衆が学校を作った土地柄。熱意ある人材を育てたい」と話す。【野上哲】
毎日新聞 2005年11月21日 22時48分
教育大入試、過疎地定着へ地元枠 道教大釧路校 (朝日新聞)
北海道のへき地や小規模な小中学校で、ベテラン教員が定着せず、教員の若年齢化が深刻になっている。学校によっては、校長、教頭以外の教員の平均年齢が30歳でしかない。危機感を強めた地元の要望を受け、北海道教育大釧路校は06年度から北海道東部の受験生だけを受け入れる「地元枠」を設けた。12日、面接試験がおこなわれた。
 根室市立花咲小学校。人口3万人の同市中心部近くにある。校内で見かけた教員は、ほとんどが20代か30代前半だった。校長、教頭以外の教職員23人の平均年齢は31歳。41歳が最高だ。
 高橋剛教諭(26)は今秋、文化祭の仕切り役を務めた。「若くても責任ある仕事を任され、勉強になるけど大変。もう少しベテランがいれば、細かい相談もできて安心できるんですが」と話す。

 同じ根室管内で、知床半島にある人口7000人弱の羅臼町。五つある小学校の校長、教頭を除いた教員の平均年齢は30.2歳だ。根室では、初任校で5年間の勤務が義務づけられている。期限が近づくと、「子どもの教育が不安」などの理由で異動希望を出す教員が多いという。嶋勝彦教育次長は「冬の厳しい環境になじめない人が多い。サケは数年で戻ってくるが、先生は一度外に出ると戻ってこない」と嘆く。
 北海道では、過疎化が進む根室や宗谷、留萌といった地域で、教員の若年齢化が深刻だ。このうち根室地方の教育関係者は釧路校に対し、地元出身者を優先的に入学させるよう以前から求めてきた。厳しい環境に慣れており、へき地の学校でも定着するケースが多いからだ。だが、釧路校は受験の公平性の観点から優遇策はとれずにいた。
 だが、北海道教育大全体の再編で06年度以降、釧路校の主な役割の一つが「へき地・小規模校で活躍する教員の養成」となった。これを機に今回、推薦入試の地元枠が実現した。定員は全体の1割に当たる18人。12日に面接を終えた十勝支庁の高校の女子生徒(18)は「父の転勤で色々な小中学校に通ったが、小規模校の先生は生徒の面倒を真剣にみていた。私もへき地の小さな学校で、そんな先生になりたいと思う」と話した。
 入試担当の石井由紀夫教授は「地元の意欲ある人材が大勢受験してくれたので、実施してよかった。合格者を4年間どう育てるか、これからが本当の仕事だ」と話した。
NIE 全校実践、学年別に工夫 東京・宝木塚小が授業公開 (朝日新聞)
NIE(教育に新聞を)活動の一環で、新聞教育を全校で進めている小学校が東京にある。葛飾区立宝木塚小。自分たちで新聞を作ったり、新聞の記事をもとにスピーチをしたり、学年ごとに特色を打ち出す。以前に比べ、書く力が伸びつつあると学校は見る。今月初め、授業の様子が公開された。
 18学級、児童約570人。宝木塚小は、ことしの指導計画をたてる際、学年別に工夫し、新聞にふれる時間を設けることにした。
 1年生は生活科の授業「秋をみつけよう」に取り入れた。学校の周りや公園で観察したことを子どもたちが各自のカードに書いていく。「ススキが咲いた」「バッタがとんだよ」。複数のカードを見やすいように紙に配置し、タイトルをつける。小さな「新聞」のできあがりだ。
 2年生は、生活科の野菜栽培の体験をはがき大の紙に表現する「はがき新聞」をつくった。
 総合学習に結びつけたのは3年生。学校の近くの商店主らにインタビューした内容をそれぞれ1枚の新聞に表現する。100円ショップ新聞、お花屋さん新聞……。イラスト入りの多彩な新聞から地元の商店街の姿が浮き出てくる。
 新聞作り中心の1〜3年と異なり、4〜6年は、一般紙の記事、写真を素材にする本格的な新聞活用に取り組んでいる。
◇テーマは「幸せ」
 4年生と6年生は、自分のテーマに沿った記事を切り抜き、説明や感想を書き、新聞の形でまとめる。なぜ、その記事を選んだかを互いに説明し、話し合う。
 時には、「幸せ、と感じる記事をさがそう」というように、学級共通のテーマを先生が示す。
 「幸せ」を感じる記事――。ある男の子は、自分が応援しているサッカーのJリーグ・浦和レッズの勝利を大きく扱う記事、写真を集めて、「最強」と題した新聞を作った。「みんなが一つになれば絶対に勝つことがわかった」(感想)
 5年生は、新聞活用の幅を広げようといくつかの試みをしている。
 その一つが理科の「天気を予想しよう」。毎日切り抜く天気図を見比べて、秋の天気がおおむね西から東へ変わっていくことを学習する。
◇「サケいっぱい」
 新聞に載っている写真を使った総合学習もある。たとえば、季節の写真(サケ漁、紅葉など)を見て、ふさわしい見出しをつける。「水揚げいっぱい、サケいっぱい」「秋がやってきた」。見出し表現の難しさとともに重要な役割を知る。
 長田秀樹校長は「新聞教育で取り上げる素材は子どもにとって身近で、取り組みやすい。書く機会が多くなり、新聞を使わない授業でも短時間で意見、感想を的確にまとめられる子が増えた。各教科に通じるオールラウンドな力の伸びが期待できる」と話す。
 公開授業を見た日本NIE学会会長の影山清四郎・横浜国立大教授は、全校あげての新聞作りや新聞活用の例が全国でも少ないなかで、その意欲を評価している。そのうえで課題として、「年間の授業の中での位置をはっきりさせ、子どもの発想を一層引き出すことが重要」と話した。
11月21日 新積乱雲は「桃山四郎」 桃山高地学部が観測、命名(京都新聞)
京都盆地に、ヒートアイランド現象の上昇気流で発生する新しいタイプの積乱雲(雷雲)があることを、府立桃山高(京都市伏見区)の地学部メンバーがこのほど、観測で確認した。周囲を山で囲まれた京都で、夏の積乱雲は発生する位置によって、それぞれ「丹波太郎」「山城次郎」「比叡三郎」と呼ばれてきたが、地学部メンバーはこの「4人目の雷神」を「桃山四郎」と命名した。
 21日に東京都内で開かれる「ボーダフォン・モバイル・エコ・スクール」の最終審査発表会でプレゼンテーションに臨む。
 ■自己増殖 豪雨の原因
 桃山高地学部メンバーは今年8月から、京都市内で観測を始めた。積乱雲を発見した生徒が別のメンバーに連絡し、複数の方向から携帯電話を使って積乱雲を1分間隔で撮影。地図に移動経路を落としていった。
 その結果、積雲が愛宕山(北西)を越える段階で発達した積乱雲は、丹波太郎、醍醐山(南東)では山城次郎、比叡山(北東)では比叡三郎の特徴があることを実際に確かめた。
 積乱雲の降雨時間は通常、30分から1時間とされるが、ある時、1時間半にも及ぶ積乱雲の存在に気づいた。その後の観測で、積雲のままポンポン山と愛宕山の間を抜け、市内上空を通過する間にヒートアイランド現象で上昇気流が発生し、積乱雲に成長することが分かった。醍醐山周辺で雨を降らせるが、その際に発生する気流と別の積雲がぶつかり、ヒートアイランド現象も加わって、より大きな積乱雲へと増殖、長時間にわたって雨を降らせることを確認した。
 発表者の石野由布子さん(17)=2年=は「身近な現象を自分たちの手で解明していく過程が大変面白かった」と笑顔を見せる。顧問の村山保教諭は「かつては存在しなかった、ヒートアイランド現象による『自己増殖型』の積乱雲と、都市部での集中豪雨との関連が注目されている。京都で同様の現象を確認できたことは、生徒にとって大きな手応えとなったのでは」と話している。
 ボーダフォンは2003年度から、高校生らを対象に、携帯電話を活用した科学研究を募集している。今年は全国から74チームが応募。書類審査で京都の桃山、堀川両高を含む6チームが選ばれ最終審査に臨む。
11月20日 指導要領に「部活」復活? 中学現場「明確にして」(京都新聞)
 次期学習指導要領の改定をめぐり、中学の部活動の扱いに関心が高まっている。2002年実施の現行指導要領で「特別活動」の項目から削除され“中ぶらりん”の状態になっているためだ。現場には「位置付けを明確にしてほしい」と、指導要領への「復活」を求める声も出ている。
 「部活動は教員にとってボランティア。指導要領に明記し条件整備を」。7日の中教審教育課程部会で全日本中学校長会の大橋久芳会長が訴えた。委員からは「再び明記すれば教員の重荷にならないか」との質問も出たが「現状でも十分重荷だ」と大橋会長は答えた。
 中学時代、最も打ち込んだことに「部活動」を挙げる生徒は少なくない。都内の中学校長は「放課後に教員の違う面に触れることが教育に厚みを加えている」と話す。
 しかし、多くの教員は教科指導で忙しい中、顧問を引き受けているのが実情。土日に出勤しても手当は1000―2000円程度で、振り替え休日を取ることもままならない。(共同通信)
スーパー園児、11人がフルマラソン完走(朝日新聞)
42.195キロのフルマラソンを完走するスーパー幼稚園児がいる。大阪府四條畷(しじょうなわて)市の私立星子(せいし)幼稚園の5〜6歳児。今月上旬、同府枚方市の淀川河川敷であった市民マラソン大会に13人が参加し、うち11人が制限時間の8時間以内にゴールした。幼稚園児がフルマラソンを走りきるのは「ちょっと聞いたことがない」(日本陸上競技連盟)という。
 「がんばれ」「あとちょっと」。6日、雨が降りしきる淀川河川敷。親たちの声援を受け、体操服姿の園児たちが駆け出した。
 5キロごとに設けた独自の給水ポイントで、飲み物やバナナなどを口にしながら5〜10分休憩。鉄村和夫園長(68)らと一緒に休み休み、7時間前後で走りきった。
 「風が気持ちよかった。ゴールできたときはすごくうれしかった。また走りたい」。6時間50分台で完走した誉田海人(こんだ・かいと)ちゃん(6)は満足げに話した。
 星子幼稚園の大会への参加は今年で5回目。初回の01年は12人の園児がハーフマラソンに挑み、02年からフルマラソンに挑戦した。02年7人、03年10人、04年4人が制限時間内に完走し、今回は一気に倍増した。
 快挙の裏には日頃の鍛錬がある。
 園の一日は1周約350メートルの園庭ランニングで始まる。年少は途中で歩いたり、遊具で遊んだり。年中は約4キロ、年長は約5キロ、それぞれのペースで走る。真冬を除き、みんな裸足だ。
 「毎朝ランニング」は30年ほど前から続けている。学生時代、陸上の長距離選手だった鉄村さんが、なんでもない場所で転ぶ園児の姿を見て体力づくりを思い立った。
 マラソンのほか、週末や祝日を利用してハイキングや登山を年20回ぐらいこなす。1回あたり15キロ前後。周辺の1000メートル級の山はほとんど制覇した。
「小大連携」効果を紹介 佛大でシンポ プロジェクト報告(京都新聞)
京都市北区の佛教大で18日、佛大と京都市教委が進める連携事業「公立学校を起点とする小大連携プロジェクト」についてのシンポジウムが開かれ、京都市立小での大学教員と学生、学校教員が連携した授業の実践が報告された。
 連携事業が文部科学省の「大学・大学院における教員養成推進プログラム(教員養成GP)」に採択されたことを機に企画した。
 達富洋二佛大助教授は、川岡東小(西京区)での「作文教室」など国語の授業について紹介。児童の作文に学生たちがコメントを添えた文集づくりや、児童1人1人に「学習の手引き」を作って手渡すなどの実践を通じ、「授業が活性化し、学生たちも児童の作品を理解し、学力について考える機会となった」と報告した。
 同小の山崎孝校長も「指導記録による反省会など、教員の授業力の向上にも役立った」と事業を高く評価。会場の学生たちに「授業が変われば子どもたちも変わる。希望を持って教育現場に来てもらいたい」と呼びかけた。
「小大連携」効果を紹介 佛大でシンポ プロジェクト報告(京都新聞)
 京都市北区の佛教大で18日、佛大と京都市教委が進める連携事業「公立学校を起点とする小大連携プロジェクト」についてのシンポジウムが開かれ、京都市立小での大学教員と学生、学校教員が連携した授業の実践が報告された。
 連携事業が文部科学省の「大学・大学院における教員養成推進プログラム(教員養成GP)」に採択されたことを機に企画した。
 達富洋二佛大助教授は、川岡東小(西京区)での「作文教室」など国語の授業について紹介。児童の作文に学生たちがコメントを添えた文集づくりや、児童1人1人に「学習の手引き」を作って手渡すなどの実践を通じ、「授業が活性化し、学生たちも児童の作品を理解し、学力について考える機会となった」と報告した。
 同小の山崎孝校長も「指導記録による反省会など、教員の授業力の向上にも役立った」と事業を高く評価。会場の学生たちに「授業が変われば子どもたちも変わる。希望を持って教育現場に来てもらいたい」と呼びかけた。
理科教育を考えるシンポ 青少年科学センターで意見交換(京都新聞)
子どもたちを引きつける理科教育を考える「『学びの京都モデル』シンポジウム」が19日、京都市伏見区の市青少年科学センターで開かれ、学識者や市民らによる意見交換などが行われた。
 市教育委員会が主催し、市民や学識者、教育関係者ら約60人が参加した。事例発表では、近衛中(左京区)3年生の菅原有真さん(14)がオオフタオビドロバチの巣作り研究を報告。研究者顔負けのち密な観察力に会場から拍手が送られた。
 続いて市内の博物館関係者やPTA代表、市内出身の京都大生らパネリストが会場からの質問も交えて討論し、「自分で不思議を発見して追究することが必要」「理屈をいう前に子どものありのままの感性を大事に」などと意見交換。最後に子どもの疑問を大切にする教育風土や関係機関のネットワークなどを掲げた「『学びの京都モデル』アピール」を採択した。
11月19日 越谷保育専門学校、単位不足の卒業生1000人超(読売新聞)
埼玉県越谷市の専門学校「越谷保育専門学校」(加倉井佳世子校長)が、必要な科目が未修了の学生の卒業を認め、幼稚園教諭2種免許や保育士資格を与えていた問題で、不正は1991年度から2002年度の12年間にわたり、対象となる卒業生が1000人を超えることが18日、わかった。
 同校では昨年3月にも同様の問題が判明し、902人の卒業生を対象に補講を行うなどの是正措置を進めていた。文部科学省から同校への指導・助言を委託されている埼玉大によると、今春、新たに単位認定に関する情報が寄せられ、学校側に調査を求めたところ、単位不足の卒業生がさらに多いことがわかった。
 同校は、幼稚園教諭保育士養成学科など3学科(今春から2学科)があり、卒業と同時に免許や資格を取得できる。しかし、1授業に2科目分の内容を盛り込むなどのカリキュラムとなっており、履修時間数が必要な時間数より少なくなっていた。同大は29日に学校側をヒアリングし、未修了の科目と対象人数の報告を求める。
(2005年11月19日3時9分 読売新聞)
関西最大手、大阪予備校来春廃校へ競争激化で生徒数減(朝日新聞)
 関西資本の最大手予備校で50年以上の歴史を持ち、「大予備(だいよび)」の愛称で知られる大阪予備校(大阪市浪速区)が、来春廃校する方針を決めたことが18日わかった。同校は少子化や全国展開の大手予備校との競争などで入学生が激減していた。在校生については来年3月末まで授業を続ける。大阪府によると、廃校が決まれば、大学受験を目的とする府認可の予備校では初めてとなる。
 運営する学校法人大阪予備校が今月15日、府私学課に廃校の認可申請を出した。12月中旬にも開かれる府私立学校審議会で廃校が了承される見通し。これを受けて、大阪予備校は来年度の生徒募集はせず、来年3月末に廃校する。近く在校生に説明する予定だ。
 契約している講師約70人は来春まで残り、「授業に支障はない」としている。姉妹校の大阪北予備校(大阪市淀川区)は引き続き運営する。
 大阪予備校は定員2千人だが、生徒数が04年度で約460人、今年度で約360人にまで激減。職員をリストラするなど経費節減に努めていた。
 関西地区では80年代から、河合塾(名古屋市)、駿台予備学校(東京都)、代々木ゼミナール(同)の3大予備校の進出が相次ぎ、さらに来春には河合塾が大阪市天王寺区に新校舎を開校させる予定だ。大阪予備校の生徒の多くは府南部や奈良、和歌山両県から通っており、生徒数の増加は見込めないと判断した。
 大阪予備校は52年、大阪北予備校は76年にそれぞれ府の認可を受けた。両校合わせた総定員は3700人で、第2次ベビーブーム世代が大学受験期を迎えた90年代初頭には定員を超えていた。担任制を敷き、出欠確認をするなど高校のような授業が特徴で、京都大や大阪大、神戸大のほか、関関同立など有名私大の合格実績に定評があった。
 有名予備校をめぐっては今年2月、医歯薬系大への進学で知られた両国予備校(東京)が閉鎖している。
生徒らがテーマ別に 英語で議論 大山崎中で教育研究発表会(京都新聞)
京都府大山崎町円明寺の大山崎中で18日、英語教育研究発表会が開かれた。府内外の中学校の英語教諭や学校関係者ら約60人が集まり、公開授業などを見学した。
 同中は2004年度から、府教委の「京都夢・未来校」の指定を受け、習熟度に合わせて生徒が選択する少人数の授業などを実施してきた。今回は、2年間の学習成果を発表するため、「基礎」「標準」「発展」の3コースに分けた授業の公開や研究実践の報告を行った。
 公開授業の発展コースでは、3年生19人が参加した。音読練習の後、生徒たちは「日本の生徒は英語を勉強しなければならない」などの5つのテーマを賛成と反対に分かれて英語で議論した。多くの学校関係者が見守る中、生徒たちは緊張しながらも、しっかりとした口調で「外国に行くには英語を話せないと不便だ」などの意見を主張していた。
より良い家庭科授業を 精華 山田荘小で小学校教育研究会(京都新聞)
京都府小学校教育研究会家庭科教育研究大会が18日、京都府精華町桜が丘の山田荘小であった。府内の小学校教諭ら約170人が集まり、公開授業や分科会などで、より良い家庭科の授業について話し合った。
 同小は2004、05年度の府小学校家庭科教育研究協力校で、「新しい時代を切り拓(ひら)く豊かな心と実践力を育てる家庭科教育」をテーマに家庭科の授業研究に取り組んでいる。
 最初に各学年の授業が公開された。6年1組の授業では、味の異なる4種類のジャガイモを使った料理を児童が試食。それぞれの味や食感を書き留め、どれが一番好きかを発表し合った。子どもは、同じ食材でも料理の仕方によって風味が変わることを実感した。  藤井泰人君(11)は「家で料理を作るときには、家族の好みをちゃんと聞いて作りたい」と話していた。
共働き夫婦の子 学校後ウチに来て 厚労省支援策 地域の家庭に『生活塾』開校 (東京新聞)
厚生労働省は共働き家庭の子育てを支援するため、ボランティアで募った地域の家庭が、小学生を放課後に親が帰宅するまで預かる「生活塾」の普及に乗り出す。
 本年度中にさいたま市、東京都新宿区、川崎市、神奈川県平塚市の四カ所で試験実施。運営上のルールを整備した上で来年度以降、全国に広げたい考えだ。
 小学校低学年の終業時刻は午後二時ごろ。共働きの家庭では夫婦ともフルタイム勤務の場合、親の平均的な帰宅時刻の午後八時から十時までの間、子どもは一人で過ごす。このため、犯罪に巻き込まれるケースも少なくない。自治体によっては、小学校などで放課後も児童を預かる「学童保育」を行っているが、大半は午後六、七時までだ。
 生活塾は、この空白時間の解消が目的。具体的には、子どもを預けたい家庭と預かりたい家庭に登録してもらい、地域や利用時間帯などの条件を考慮して組み合わせる。
 預かった家庭は子どもと一緒に遊んだり、おやつや食事のほか、しつけにも気を配る。食費など実費は預ける側が負担。預かり先は子育てを終えた夫婦や、定年後の家庭が中心になりそうだ。
 厚労省は「地域住民のコミュニケーションが希薄化している中で、生活塾が“地縁”の復活につながり、助け合いの輪が広がってほしい」と期待している。
11月18日 宮城県の浅野知事、東北大大学院の客員教授に (朝日新聞)
20日に任期切れを迎える宮城県の浅野史郎知事が東北大学大学院の客員教授に就任することが決まった。法学研究科付属法政実務教育研究センターで地方自治や公共政策などを担当する。就任は12月1日付。
 同センターは03年4月に開設され、政策分野の実務教育方法を研究している。浅野知事は「自分の経験を生かして学生を育てたい。すごく期待している」と話している。
 他に東京都内の私大などからも教授就任の要請があるという。
防衛医科大採用試験、化学の問題で出題ミス (朝日新聞)
防衛医科大学は、6日に実施した06年度の学生採用試験の理科選択科目の「化学」で出題ミスがあった、と17日発表した。ミスがあった設問と関連する設問の2問について、化学の選択者全員を正解とするという。
 大学によると、「化学」の問題の中で、もともと化学反応によって沈殿する「クロム酸鉛」の質量を求める問題だったが、問題文では「酢酸鉛」の質量を求める設問になっていたという。
軽度発達障害児の視機能高める 滋賀医大医師らPC用ソフト開発(京都新聞)
学習障害などの軽度発達障害の子どもたちを対象に、視機能を高めるパソコン用訓練ソフトを、滋賀医科大非常勤講師で小児神経科医の宇野正章さん(40)らが開発した。軽度発達障害の子どもの多くは、視力は正常でも眼球運動能力などが低いため、行を追って字を読んだりキャッチボールができず、日常生活や学習が困難になっているといい、宇野医師は「家庭でも簡単に訓練でき、視機能が原因で勉強嫌いになってしまうことを防げれば」としている。
 開発したソフト「子どもの視機能トレーニング」は、見たいものに視線を動かす眼球運動能力を向上させることができる。
 矢印から出ている線をたどって迷路の中にある丸印を見つけたり、画面の中に現れる星を眼で追いかけるなど、6種類の訓練メニューがある。子どもは、自分に合った3種類のメニューを、1日1回ずつ計8分間行う。
 ソフトを使って、10人の軽度発達障害の子どもに3カ月間訓練してもらったところ、8人の子どもの保護者がアンケートで「字を読んだりする能力が改善した」と回答したという。
 インターネットを通じて販売するほか、各都道府県の総合教育センターなどにも無料配布する予定。宇野医師は「日本では視機能について、診断と訓練ができる医療機関がほとんどない。教育現場の先生たちにぜひ活用してほしい」としている。問い合わせは、理学館TEL077(564)3507へ。
11月17日 教員免許に更新制、10年ごと講習義務化・中教審中間報告 (日経新聞)
教員免許制度の抜本的見直しなどを検討してきた中央教育審議会の教員養成部会は16日、教員免許の更新制導入などを柱とする中間報告を決定した。文部科学省は年内に予定される答申を受け、来年度に必要な制度改正を行う方針。
 中間報告は
(1)免許更新制の導入
(2)高度な専門性を備えた教員を養成する「教職大学院」の設置
(3)大学の教職課程の改善・充実――などが柱。
 教員免許は現在、一度取得すれば生涯有効だが、今後は原則10年の有効期限を設け、20―30時間程度の「免許更新講習」を修了した場合に更新を認める制度を導入するよう提言した。免許を持っているが教職に就いてない「ペーパーティーチャー」も対象とする。現職教員への更新制適用については「現行制度の下で免許を取得しており、不利益を課すことになる」とする反対意見が強い一方、「現職を対象外にすれば保護者や国民の理解が得られない」との指摘もあり、さらに検討することにした。 (13:44)
学力テストの実施方法を議論、文科省専門家会議が初会合 (日経新聞)
文部科学省が2007年度から導入する全国学力テストの実施方法などを検討する専門家会議の第1回会合が16日、東京都内で開かれ、梶田叡一兵庫教育大学長を座長に選出した。
(1)テストの内容
(2)結果の公表方法
(3)学校の指導改善に生かす方策
――などのテーマを巡り順次討議し、今年度中に報告をまとめる。
 この日の会合では委員から「過度の競争を招かない配慮が必要」「問題内容などは国際的な学力調査を意識すべきだ」などの意見が出された。
 新たな学力テストは07年度から毎年、小学6年と中学3年の全員を対象に国語と算数・数学の2教科で実施される。
全国学力テスト:07年度以降、毎年実施 文部科学省  (毎日新聞)
文部科学省は16日、07年度からの導入を目指している全国学力テストについて、「継続してやっていくことが必要」として同年度以降、毎年実施していく考えを明らかにした。学力テストが実施されれば約40年ぶりになる。
 同省によると、学力テストは児童、生徒の全国的な学習到達度・理解度を把握、検証し、教育指導の改善と充実を図ることなどを狙いとしている。小学6年生、中学3年生の全員を対象に国語と算数(数学)について、07年度に全国一斉で実施する方針だ。しかし、学校の序列化や過度の競争につながるとの懸念も出ている。
 16日には、過度な競争を防ぐ手立てや、問題作成の基本的な考え方、調査結果の公表方法などを検討する同省の専門家検討会議(座長・梶田叡一兵庫教育大学長)が初会合を開いた。年度末をめどに報告をまとめる予定だ。全国学力テストは56〜66年度に実施されたが、競争の過熱などで廃止された。【長尾真輔】
毎日新聞 2005年11月16日 19時32分
学力:第8回 重視される公民教育、総合学習  (毎日新聞)
◇フィンランド科学アカデミー外国会員 中嶋博・早稲田大学名誉教授 
 日本の子供たちの学力を高めるにはどうしたらいいのか。昨年末、OECD「生徒の学習到達度調査」(PISA2003)、国際教育到達度評価学会(IEA)の国際数学・理科教育調査(TIMSS2003)の結果が公表され、日本の子供たちの学力が低下していることが明らかになった。PISAでは、フィンランドが学力トップを維持し、北欧の国々も学力が高い。違いは何なのか。フィンランドの教育に詳しい中嶋博・早稲田大学名誉教授に聞いた。【平野秋一郎】
◆第8回 重視される公民教育、総合学習◆
 −−公民教育に力を入れているようですね。
 公民教育というのは、よき市民、国民として責任ある市民の育成するということです。それが、学習の中に総合的に入っていて、生物、地理、環境の教育と公民を合科でやっている。
 −−なぜ環境問題を考えなければいけないかということと、責任ある市民、公民としてどうあるべきか、ということが一緒に教えられる?
 そうです。愛国心をはぐくむ教育をしている。国土と国語への愛が愛国心です。愛国心と、公民としていかにあるべきかということと、環境の問題はがみんなつながっている。
 −−先生はそのつながりを意識して教えている?
 そうです。そういう教え方をすることで、子供たちは問題を総合的に理解できるんです。国語、生物、地理、環境とばらばらに教えるのでなく、総合的に教える。フィンランドの指導要領を見たら、すごいことが書いてありました。「中学3年間で70週の総合学習を行なう」と書いてあるんです。総合学習を最小限70週ですから、大変な時間を取ることになっている。
 −−フィンランドでは合科の授業、総合的な学習をやっているということですが、総合的な学習とは?
 教科の枠にとらわれないで、合科的に行う学習で、総合制という制度の中で行うことで初めてうまく行くんですね。フィンランドの新しい学習指導要領(基礎学校2004、高校2003)では総合学習の徹底が勧められます。「平和」「環境」「コミュニケーション」などを主な内容としています。総合的な学習は総合制を堅持しないと効果が上がらないといわれています。
 −−総合学習というのは、「総合的な学習の時間」というような決められた時間があるのではない?
 そうではなくて、教科を横断してやることが「総合」なんです。人が世界を理解する時、国語だけで理解しているわけでもないし、数学だけで分かるわけでもない。断片的な知識だけでは世界は分らない。人はいろんな側面から考えて理解し、判断しています。いろんな知識や経験を混ぜ合わせて理解を深めていくんですね。総合制というのはそういうことです。
 −−教科で切り分けない?
 あるフィンランドの総合制の実験校では、金曜日は完全に自由に使えるようにしています。教科や時限は取り除かれています。5時間を総合的な学習に使える。これが総合制の大きな柱になっています。教科の枠にとらわれないで、教え、学ぶことができるようにしています。そうすると「今日は企業の方を呼んで、お話を聞きましょう」とか、さまざまな取り組みができます。
 −−ひとつの授業にいくつかの科目の要素が入っている?
 そうです。学校施行規則では、生物、地理、環境、公民を合科で行う、それを総合的に学ぶということになっているので、教科書もそのように構成されています。環境学習といっても環境だけをやるのではなく、その中で地理も生物も公民も関係のあることがらを一緒に学ぶんです。特にフィンランドでは公民教育が徹底していますから、公民の内容がいろんな授業に入ってきます。
 −−企業の人の話を聞いて、国語の要素も算数の要素も入った授業を行なう?
 そうです。先生の知恵で組み立てていく。先生は大変、忙しいけれどそういう知恵を出すのが大事な仕事です。
 −−日本の総合的な学習では、何をしていいか分からない先生がいて、成果が上がらない。それで「総合学習はダメだ」という評価をする人がいます。
 日本では、新聞の切り抜きとか、お店の訪問調査とかやってますね。それもないよりはいいが、その時に徹底してやってもらいたいのは、やっぱり国語ですよ。何をやってもいいんですから、教科書にしばられるのではなく、アイデアを出して、子供たちの力が上がる教育をやればいい。
 −−しかし日本の学習指導要領は、覚えるべき知識の総体を示しているもので、理解の目標ではないですね。
 だから大変なんです。最低基準といいながら、細かいことがぎっしり書かれている。そうじゃなくて、大まかな枠を決めておけばいいんです。そこから先は、教員が自分の知恵や力を発揮して、副読本を使ったり、インターネットを使ったりして、教えればいい。理解の遅い子には、じっくりと理解させ、理解力のある子はどんどん発展的な学習が出来るようにする。そのための指導要領ではないでしょうか。フィンランドでも古い学習指導要領は、教えるべき内容を実に細かく規定していましたが、今はそうでなくなりました。
(つづく 次回は「教員の創造性を生かす」を掲載します)
学力状況調査:札幌市の小・中学校、全国平均下回  (毎日新聞)
札幌市教委は16日、札幌市の小・中学校の児童や生徒を対象に、今年2月に実施した学力状況調査の結果を公表した。全国他地域の正答率(平均)と比較すると、国語や数学など5教科すべてで正答率が下回った。
調査は、民間業者の試験問題を使用し、市教委が小学5年(約990人)、中学2年(約1080人)を対象に実施。教科は小学校が国語と算数、中学校が国語、数学、英語。業者がまとめた全国平均値と比較した。
 この結果、「小学・算数」で正答率が平均を6.2ポイント下回ったのを始め、「中学・数学」が2.8ポイント、国語は小中ともに2.5ポイント低かった。各教科とも基礎的な問題の正答率が低く、1.6〜6.6ポイント下回ったという。
 市教委は「結果を詳しく分析し、課題や改善点を明らかにしたい」と話している。【武内亮】
11月16日 文系でも医師目指せます    東大、学部選択を弾力化 (産経新聞)
東大は15日、来年度以降入学する学生を対象に、教養課程から専門課程に進む時に、文科系学生が医学部に進学できるなど、文系・理系を超えた弾力的な学部選択ができる制度を導入する、と発表した。文理を超えた学部選択は珍しいとしている。
 東大では2年終了時に、学生の志望と成績に応じて、原則として文科一類の学生は法学部に、理科3類の学生は医学部へと進む仕組みをとってきた。新制度では、これに加えて、すべての学部や学科の定数の一部に本来の科類とは関係なく学生を受け入れる「全科類枠」をつくる。
 枠は法学部の場合、14人で、医学部医学科では3人などとなっており、成績の上位順に振り分ける。それぞれの学部、学科の進学に必要な単位を取っておくことも条件になっている。
 古田元夫(ふるた・もとお)副学長は「今の学問は文系理系双方の視点を持つことが必要になってきており、幅広い進路選択ができるようにすべきと考えた」と話している。(共同)
同級生の投げた竹が目に刺さる、中2男子重体  …福岡 (読売新聞)
15日午後4時10分ごろ、福岡県大牟田市甘木、市立甘木中(谷口慎也校長)の自転車置き場近くで、2年の男子生徒(14)が投げた竹(長さ約3メートル、直径約2センチ)が同級生の男子生徒(14)の左目に刺さった。生徒はドクターヘリで同県久留米市の病院へ運ばれたが、意識不明の重体。
 県警大牟田署と同校によると、事故が起きたのは放課後。2人は十数メートル離れ、現場近くにあった竹を投げ合って遊んでいたという。負傷した生徒は顔付近に来た竹をかばんで受け止めようとしたらしい。
(2005年11月16日0時48分 読売新聞)
11月15日 地域住民参加の授業を公開 京都御池中で教育報告会 (京都新聞)
 地域住民と保護者、教員が協力して進める学校教育についての研究報告会が14日、京都市中京区の京都御池中で開かれた。校区の住民が参加する授業公開などがあり、全国から参加した教諭ら約400人が学校づくりの在り方などを学んだ。
 京都御池中は昨年11月、地域の意見を学校づくりに反映させる「学校運営協議会」を全国の中学校で初めて設置。地域住民や保護者のほか、公募の市民、校区2小学校の教諭ら計75人が「けやきプロジェクト」と名付けた協議会に参加し、小中連携や地域の人材を活用する教育の在り方を研究している。
 公開授業のうち、1年生の総合的な学習の時間では、生徒たちが「伝統・文化を大切にするまち」など、自分が市長になってつくりたい街をイメージして校区の現状や課題を発表。講師として加わった「けやきプロジェクト」メンバーの助言を聞き、「いい街とはなにか」を話し合った。
 続く全体会で、同中の白波瀬護副教頭らがプロジェクトを生かした教育の成果を報告。白波瀬副教頭は「地域住民が日常の授業や学校行事に参加することで、豊富な経験や専門性を生かした交流ができるようになったが、さらに保護者や地域に情報発信を進めていく必要がある」と話した。
小中一貫教育の広島・呉 異学年交流で刺激  (朝日新聞)
公立学校で初めて小中一貫教育に取り組んだ広島県呉市の五番町小、二河小、二河中の研究が最終年度を迎えた。6年間の試みの成果はどうか。今月1、2日に開かれた研究発表会を訪ねた。
◇中学への「橋渡し」配慮
 黒板に張った正三角形の画用紙の外側と内側に、先生がコンパスでくるりと円を描いた。
 「この円と中心には名前がついています。中学生で習うからね」
 五番町小6年生の算数の公開授業のテーマは「正三角形のひみつを探ろう」。1人の先生は主に板書や説明をし、もう1人の先生が児童の席の間を見て回った。
 子どもたちは45分の授業の中で、直角三角形6枚を組み合わせて正三角形を作り、そこから辺の長さや角度の大きさ、面積などの性質を見つけて自分の言葉で説明した。授業のねらいは「中学数学への橋渡し」だ。
 別の教室では二河、五番町両小学校の3年生と二河中2年生(8年生)が壁新聞や作文に取り組んでいた。年の差がある「異学年交流授業」だ。ある班は買い物や調理実習で苦労した様子を発表する紙芝居のせりふを作っていた。
 8年生「うーん、(四苦八苦したという)この言い回し、わかりにくいかなあ」。
 3年生「もっと簡単に『難しかった』ってしたら」。
 どの班も8年生が3年生をリードするが、3年生のアドバイスで作業がまとまる場面もあった。
 「初めは小さい子と授業って嫌だなと思ったけど、やってみると楽しい」と、8年生の女子は話す。
 下の学年は、上の学年から考え方や技術的なことなどを学ぶ。上の学年は集団のまとめ方を考えると同時に、「自分は周りから認められていない」といった年齢的に抱えがちな悩みを解消できるという。
◇9年かけて進路を指導
 呉市3校の研究は00年度に始まった。
 「6・3制」の義務教育を前期(1〜4年生)▽中期(5〜7年生)▽後期(8、9年生)の「4・3・2制」に区切った。中期で英語を学び始め、理科、社会、体育などの教科を選んで勉強する。9年間を通じて進路指導をする「生き方学習」もつくった。カリキュラムは、中学に上がる際の勉強のつまずきや子どもの心身の変化を考慮。小、中の先生が互いに行き来し、3校で話し合う場も設けた。
 子どもたちへのアンケートなどで検証した結果、学力向上や進学時の不安の解消、中卒時の進路への満足感などの効果があったという。
 変化は先生たちにもあった。中学教諭だった二宮肇美先生が小学校で授業を始めたころ、子どもから板書の速さにどよめきが起きた。「授業をしてみて違いの大きさに驚いた。ふだんの授業が子どもにとってベストか、小、中の先生が考える必要がある」と話す。
 昨年度末の教職員アンケートでは「子どもたちへの理解や見方が変わった」「連携教育で指導方法などに工夫や改善をした」が各95%だった。
 しかし、研究発表会を見学した参加者からは「呉の3校のように歩いて数分の距離という立地はまれ。学校同士が離れていると連携しづらい」「小中のかけ持ちで増える教師の負担はどうしたらいいのか」と、課題を指摘する声もあった。
 東京学芸大の児島邦宏教授は、子どもや地域の実情に合わせたカリキュラムが必要だとし、「はやりだからと連携を取り入れてもうまくいかない学校もある。先生方がどんな教育をするのか、はっきり分かっていることが大切だ」と語る。
◇特区申請は14自治体
 小中の連携について文部科学省は、6・3制を原則維持しながらも、学校設置者の各自治体の判断でカリキュラムを弾力化できるよう検討を進めている。
 小中連携の研究開発学校の指定は、今年度の時点で23件。また「小中一貫教育特区」の申請は東京都品川区や津市など14自治体にのぼる。
 熊本県富合町立富合小、中学校は昨年度から「4・3・2制」の教育を始めた。小1からゲームを取り入れた「英語」を設けた。小5から中1の英語教科書を使い始め、約2年半かけてじっくり勉強する。算数は小5の終わりに小6の単元に、小6の終わりに中1数学の単元に進む。町教委の担当者は「早めに学び始めると、基礎をしっかり身につけ、ゆるやかに先の単元につなげられる」と説明する。
 東京都品川区も「4・3・2制」だ。1〜4年生の学級担任制で基礎を定着させ、5年生以降の教科担任制で個性や能力を伸ばすのが狙いだ。
 香川県直島町立直島小、中学校は一部教科に「5・4制」を採り入れた。教科担任制と学級担任制のよさを生かす試みで、直島中の浜中紀子先生は「子どもの実態を知って中学に受け入れられる。小、中の教師のつながりもできた」と語る。
 呉の3校は国の動向も見ながら、07年度に正式な一貫校になることを目指している。
大学生の学力低下 教員の6割問題視  (朝日新聞)
「大学生の学習意欲と学力低下」のテーマで、柳井晴夫・大学入試センター教授らの研究グループが全国調査した結果、大学教員のうち10人中6人が学生の学力低下を問題視していることがわかった。工学部や経済学部の教員が多いのに比べ、医学部では少ないなど学部間でかなり開きがある。公私立でも国公立に比べて私立が深刻な実態が浮き彫りになった。
 対象は約400校、600学部の教授、助教授で、一昨年から昨年にかけて調査し、計1万1400人(国立5000人、私立5300人、公立1100人)が答えた。
 所属学部で学力低下がどれだけ問題になっているか、との質問に対し、全体の8%の教員が「授業が成り立たないなど深刻な問題になっている」と答えた。「やや問題」は53%だった。10人中6人が問題視している計算だ。
 学部系統別で「深刻な問題」「やや問題」の合計を比べると、理、工がともに75%で一番多く、情報71%、経済・商67%、外国語、社会各64%などが続く。一方、少ないのは医38%、保健・看護46%、体育49%、教育50%など。専門色が濃く、卒業後の進路も比較的明確な学部ほど低いようだ。
 国公私の別では、私立が「深刻な問題」「やや問題」の両方で69%を占め、国立(56%)、公立(44%)を上回る。
 また、国公私全体で見ると、年齢が高く、教員歴も長いほど、また専門より教養教育に携わる教員ほど学力低下を強く感じる傾向だ。
 学力低下の内容では、多い順に(1)自主的に課題に取り組む意欲が低い(2)論理的に考え表現する力が弱い(3)日本語力、基礎科目の理解が不十分、などが明らかになった。
 さらに、大学の専門の勉強に備えて高校で学習する必要が高い教科として、外国語と並んで国語が突出している点が目立った。

入試:教科「情報」を入試科目に   14大学が来年度入試で(毎日新聞)
高校で必修科目として行なわれている教科「情報」を入試科目に取り入れる大学が東京農工大など国立、私立合わせて14大学に上っている。「情報」はIT時代を担う生徒たちに欠かせないとして新しい学習指導要領で導入され、2003年度に授業が始まった。情報やITを学びたい生徒、適性のある学生を選抜するため、大学入試に「情報」を設けるべきだという意見が、情報系教育の専門家、高校教員、産業界から上がっている。【岡礼子】
 少子化時代に対応するため大学は個性を打ち出し、求める学生像に沿った入試を模索している。大学の特色として、情報教育を打ち出す大学も多く、聖心女子大学の「プレゼンテーション入試」など、「情報」の力を問う試験をすでに始めている私大もある。国立大でも東大、京大など8大学がワーキンググループを作って検討している。また、情報処理学会の情報処理教育委員会は「情報分野が得意な生徒に、自分の能力、興味を生かした高等教育を受ける機会を提供するため、大学入試に教科『情報』の内容を追加することが必要だ」と提言した。
 来年度の入試で「情報」を導入する東京農工大の情報コミュニケーション工学科(来年4月から情報工学科に名称変更)は2004年から試行試験を行い、出題を研究してきた。同大の中森真理雄教授は「情報科学のセンスがある学生を選ぶ」「同学科でどんな能力を育成するのかを明らかにする」「高校の『情報』の学習指導要領の改訂に影響を及ぼす」など、「情報」を入試科目にする理由を挙げ、「多くの大学が導入すれば世の中が変わる」と訴えている。
 一方、高校の普通教科「情報」は開設科目、設置年度などを各学校に任せているため、学校や地域によって生徒が学ぶ内容が異なり、現状では高卒時にすべての生徒が同じレベルに達しているとは言えない。大学入試に取り入れることで、「情報」の学習内容が均質化し、学校間、地域間の格差が縮まる可能性がある。都立駒場高校の天良和男教諭は「小中高大を貫いた学問体系にするためにも、『情報』を入試科目に入れる必要がある」と指摘する。
 しかし、大学入試センターは「高校の教育の実態を十分に踏まえる必要があるため、出題の可能性について引き続き検討する」として、当面「情報」の試験を行わないことを決めている。「情報」は現在、「情報A」「情報B」「情報C」3科目の選択必修制で、「A」「B」「C」のどれを学んだかによって生徒の学習経験が異なること、1科目しか開講していない学校が多く、7割以上の学校が、実習の多い「A」を選択している−−ことなどから、試験問題をつくるのが難しいと判断した。
◇大学入試センター、松浦功事業部長の話
 センター試験で「情報」を出題するためには、「情報A」「情報B」「情報C」のどの科目を履修してきた生徒にも対応した出題内容にしなければならないが、情報活用の実践力に重点を置いた「情報A」は、総授業時数の2分の1が実習とされていて、実技的要素が多い「家庭」と同様にマークシート方式のセンター試験に馴染みにくい。高校の教育の状況を教科書の採択状況から見ると、「情報A」の教科書の採択率が75%以上という現実もある。
◇「情報」を一般入試で導入する大学は下記の通り(駿台予備学校ほか調べ)
<国立>
▽東京農工大 工学部情報コミュニケーション工学科 個別試験で選択可(情報A、B、Cの各科目に共通し、専門教科「情報」に含まれる内容)
▽愛知教育大 教育学部 情報教育課程 個別試験で選択可(情報A、B、Cの各科目に共通する内容)
<私学>
▽専修大 経営学部 選択可(範囲は情報AとBとC)
▽千歳科技大 情報Cを選択可
▽筑波学院大 情報Aを選択可
▽城西国際大 経営情報学部 情報Aを選択可
▽東京情報大 情報Bを選択可
▽東京工芸大 工学部 選択可(情報A、情報B、情報Cに共通する内容)
▽静岡産大 情報学部・経営学部 情報Aを選択可
▽千里金蘭大 人間社会学部 情報Aを選択可
▽兵庫大 経済情報学部 選択可(情報AとBとC)
▽広島国際学院大 工学部・情報学部 情報Aを選択可
▽福岡国際大 国際コミュニケーション学部デジタルメディア学科 選択可(情報を中心に出題。応用範囲については情報B、情報Cも含む)
▽沖縄国際大 経済学部、産業情報学部 情報Aを選択可
東京工芸大:情報の参考問題 東京工芸大:情報の参考問題
毎日新聞 2005年11月14日 17時03分
「国立大は安い」今は昔?   入学料では私大と逆転 (産経新聞)
国立大で入学料や授業料の値上げが続いた結果、入学料では国立大の方が私立大より高い“逆転現象”が起きている。充実した施設とともに、国立大の売りだった「安さ」。各大学は「これ以上学生の負担を増やすことがないように」と、国の予算編成を前にさらなる値上げを警戒している。
 長崎市で7日、開かれた国立大学協会(国大協)の総会。会長の相沢益男(あいざわ・ますお)東京工業大学長は「入学料の値上げは断固反対だ」と発言した。今春に授業料の基準となる「標準額」が1万5000円引き上げられたため、「次は入学料」という警戒感を国大協として表した。
 授業料や入学料の値上げは「私立大との格差是正」が理由にされてきた。授業料は1975年度には、国立大3万6000円、私立大約18万2700円(平均)と格差は5倍以上だったが、2004年は国立52万800円、私立81万7900円と1.6倍に縮小。
 入学料は75年度に国立大5万円、私立大9万5600円だったが、少子化をにらんで私立大の一部が学生集めのため引き下げたことなどから2004年度に逆転、国立28万2000円、私立27万9800円となった。
 私立大が入学時に集める平均20万円の施設費を合わせても格差は75年度の4.3倍から1.6倍に縮まった。
 「施設費など入学時に支払う額は私立の方がまだ高い」。財務省によるこれまでの値上げ主張に対し、文部科学省は「国立大の場合、施設整備は国の責任で行うもの。入学料と施設費を一緒にはできない」と反論。
 授業料や入学料の引き上げは、地方国立大の経営に影を落としている。学生を学費の安さでつなぎ留めることができない上、共同研究で資金を得たくても組む企業が少ないからだ。頼りは国からの運営費交付金だが、経営効率化を促すため年1%の削減が続いている。
 この春に唯一、標準額の値上げに同調せず授業料を据え置いた佐賀大は交付金減額と合わせて約2億円の減収になった。財務担当の野田清(のだ・きよし)理事は「県内に大企業が少ないので外部資金もなかなか集められない。都会から来る学生のために据え置いたが…」と漏らす。
 日本消費者連盟の水原博子(みずはら・ひろこ)事務局長は「引き上げは若い人の学ぶ機会を奪う。税金を払っている立場からすれば、国立大はもっと税金で賄われるべきだ」と話している。(共同)
11月14日 英語の表現力競う、25校110人   伏見区で京都市中学英語発表会(京都新聞)
「第35回京都市中学校英語学習発表会」が13日、京都市伏見区の京都教育大付属桃山中で開かれ、市内の中学生たちが日ごろ学んでいる英語の表現力を競った。
 京都市教育委員会や市立中学校教育研究会英語部会などが、学習成果の発表の場として毎年開催している。今年は25校から約110人が参加。英語劇や英文朗読などのステージ発表、英語暗唱、自由研究などの作品展示の3部門で、英語力を競った。
 ステージ発表では、音楽や衣装、小道具などの演出を交え、教科書で学んだ物語や創作劇を披露。インターネットを使った国際交流をテーマにしたオリジナル劇もあり、英語教諭たちが独創性やアピール度を含めて審査した。
 入賞者は次のみなさん(敬称略)。
 【ステージ発表】▽金賞=深草▽銀賞=旭丘▽銅賞=小栗栖、京教大付属桃山
 【英語暗唱】▽金賞=李愛玲(京都朝鮮中高級)▽銀賞=正村元一(同志社)佐藤優希(同志社女子)小嵜梨沙(梅逕)▽銅賞=久保侑美(大原)米田夏実(付属桃山)3本木江梨子(聖母学院)
 【作品展示】▽金賞=深草▽銀賞=旭丘、付属桃山▽銅賞=西京極
11月13日 小学校の春休み短縮 来春以降  京都市教委授業日数確保へ(京都新聞)
京都市教委は11日までに、来春以降、市立小学校の春休みを一律に2日間短縮し、中学校は2007年から春休み全体を4日間前倒しする方針を固めた。年間授業日数を増やし、学力向上や進路指導の充実に向けた時間を確保する狙いだ。
 学校週5日制の実施で授業時間数が減ったことを受け、市教委は2003年度から各小中学校の判断で夏休みを短縮できるようにしている。本年度は、すべての市立小中校が夏休みを2日−7日短縮した。
 春休みは、教職員の人事異動や新1年生の入学などに伴う事務や準備が多いため、例年、期間や日数を固定してきた。だが、「夏休みだけを大きく減らすのには限界もある。校長会とも協議した結果、春休みも2日間なら短縮可能」(学校指導課)と判断した。
 現行の春休みは、小中学校とも3月25日−4月7日が基準だが、小学校は2日短縮する結果、06年春は4月5日までが休みで6日が始業式になる。一方、中学校の春休みを前倒しするのは、早い時期に卒業する中学3年生の年間授業日数を増やすためで、07年春の始業式は4月4日になる。
 また、現在は校長の裁量で決めている学期制を、全校二学期制に統一する。市教委学校指導課は「学力向上や進路保障に必要な授業時間をつくり、各校によりよい指導を進めてもらいたい」としている。
教育への新聞活用を   東京でシンポジウム(京都新聞)
 新聞を学校教育に活用する「NIE(教育に新聞を)」をテーマに、研究者や学校現場の関係者が現状や将来の課題を話し合うシンポジウムが12日、東京都内で開かれた。
 討論には文部科学省の担当者や大学院、公立中学の教師らが参加。学力低下が指摘される中、新聞が子どもの教育にどう寄与できるかが討議された。
 文科省教育課程課の常盤豊課長は、子どもの学習意欲の低下が読解や表現の能力低下につながっている現状を説明。学習意欲を持たせるきっかけの一つとして新聞の重要性を強調し、新聞界には「常にNIEを意識した紙面を作ってほしい」と注文をつけた。(共同通信)
11月12日 授業せぬ講師に辞職勧告  香川大、単位取得7年ゼロ(京都新聞)
 香川大教育学部(高松市)の男性講師(50)が、学生とのトラブルなどが原因で授業をほとんど行わず、同学部が「職務を遂行することは困難」として、9月に辞職を勧告していたことが11日、分かった。講師は現在も辞職していない。
 講師の授業を履修すると届け出た学生は、最近7年間で延べ16人いたが、単位を取得した学生はゼロ。学生の訴えがなかったため大学側は事実を把握できず、表面化しなかったという。
 大学側によると、講師は教育学部の社会学の授業を担当していた。2003年度前期などこれまでに数回、授業の進め方をめぐって学生ともめるなどトラブルがあり、学生に「単位は出せない」と伝えてその後授業を行わなかったり、担当者が交代するなどした。
 大学側は今年5月と7月、「業務改善計画」の提出を要請したが、講師が提出しなかったため9月に辞職勧告を文書で通知した。教授会で欠席を繰り返し、各種委員会の委員に就任しなかったことも理由とされた。(共同通信)
11月11日 明治から昭和 国語教科書600点一堂に  伏見 京教大 14日まで(京都新聞)
明治から昭和にかけての中等教育の国語教科書の変遷を紹介する第10回教科書展が、京都市伏見区の京都教育大付属図書館で開かれている。
 明治17(1884)年の読本「和漢文類」から昭和40年代の検定教科書まで、戦前の中学と高等女学校、戦後の中学高校で使われた教科書や読本など図書館所蔵の約600点を一堂に展示した。
 明治時代の「平家物語講義」「太平記注解」などの副読本や戦中と戦後まもなくの国定教科書、柳田国男や志賀直哉、金田一京助、新村出などが監修した昭和20年代から30年代にかけての教科書が並ぶ。戦後の教科書は手にとって閲覧でき、あいさつや日記の書き方ラジオの聴き方の指導など、日常生活を重視する内容への移行が分かる。
 14日まで。入場無料。11日から13日までは学園祭「藤陵祭」も開かれる。
東京都、全公立小に防犯カメラ設置   不審者侵入を防止(朝日新聞)
 学校への不審者侵入を監視するため、06年度中に東京都内のすべての公立小学校の校門などに防犯カメラが設置される見通しになった。都が設置費の半額を補助する制度を新設して促す方法だが、すべての未設置校が利用するとみられる。
 都内にある1331の公立小学校のうち、今年度末までに約29%にあたる387校に設置される見通しだという。新年度中に残るすべての学校に1校あたり4〜6台の防犯カメラと、モニターを設置し、侵入者を職員室などで監視できるようにする。都立の盲・ろう・養護学校や、小学校に併設している幼稚園も対象。
 今年2月、大阪府寝屋川市の小学校で教職員が殺傷されるなど、学校での殺傷事件が全国で相次いでおり、都は緊急対策が必要と判断。都青少年・治安対策本部は、新年度予算で財務当局に設置の費用約10億円を要求した。
 今後、設置した防犯カメラで不審者を監視する態勢の確立などが課題となる。
 文部科学省の昨年3月現在の調査によると、全国の公立学校の13%が防犯カメラを設置したか、今年3月末までに設置を予定していた。名古屋市教育委員会は市内すべての市立小中学校と幼稚園にすでに設置した。
若手育成にベテラン活用  、都教委が教師道場開設へ(読売新聞)
若手教員の指導力向上をめざし、東京都教育委員会は来年4月から、「東京教師道場」をスタートさせる。
 入門者は採用5〜10年の教員で、8人で計50班を編成、“師範”は教え方に定評のあるベテラン教員らが務める。
 この種の道場を実施している教委もあるが、これだけ大規模なものは例がないといい、都教委では「やる気のある若手教員の技能を高め、修了者がさらに若手に伝える一石二鳥を狙いたい」と期待を寄せる。
 都教委によると、入門期間は2年。区市町村立小中学校や都立高校の採用5〜10年の教員約5800人のうち、校長などの推薦を受けた計400人が対象。師範は区教委などが推薦した100人の現職で、30代後半〜40代の中堅・ベテランが中心。班は教員が専門とする学科ごとに構成され、国数英などの主要教科はもちろん、音楽、図工、体育の班も作られる。
 教育公務員特例法では採用1年目と10年目の教員研修を義務付けているが、都教委はこれに加え今年度から独自に公開授業がメーンとなる2〜4年目研修を実施。来年の道場開設は「教える技術」に特化し、成果を高める狙いがある。
 月1回師範の授業を見学するほか、班員同士で授業を参観。師範には話術や板書など職人芸の領域にまで踏み込んで若手を鍛えてもらう。さらに、班員が「生徒役」となる模擬授業や、班員らがメールで指導案を交換し、アドバイスを繰り返す“修業法”も計画されている。
 都教委は道場修了後、優秀な修了者を「授業力リーダー」に任命、新人教員らの指導を任せる方針。来年度の予算要求に、班員の交通費などとして約8000万円を計上、毎年度入門者を募る。
(2005年11月10日14時36分 読売新聞)
IT教育:全学年でIT使った授業を公開   東京・余丁町小(毎日新聞)
すべての教員が気軽にITを使って授業をしよう−−。東京都新宿区立余丁町小学校ではプロジェクター、パソコン、実物投影機などのIT機器を全教員が授業で日常的に使っている。10月27日、同小で研究発表会が行われ、都内の小学校教員など250人が参加した。「ITを使って分かりやすさを目指した授業」「学び方を身につける授業」など1年生から6年生まで14授業が行われた。子供たちの作品を実物投影機で大きく映すという簡単な使い方だが、研究発表では教員たちが使い方を実演、教員自身が楽しみながらITを使っている様子がうかがえた。【岡礼子】
 ◇「絵にしてみよう」 2年 図工
 いろいろな図形が描かれたカードに色をつけたり、絵を描き足したりして、1枚の絵に仕上げた。例えば、三角錐の図形をラッパに見立て、それを吹く子供の絵を書き足す。子供たちは、次々に新しい図形カードを持ってきては、楽しそうに紙いっぱいに絵を描き足した。低学年の児童には、授業の導入部で、教員が描いた見本を実物投影機で示し、その日の授業内容を理解させた方が授業が進めやすい。それを全員に一度に説明できるのも実物投影機の利点だ。授業の最後には、児童1人1人の作品を大きく映し、友達の絵のいいところを探して発表した。
 ◇「ふしづくりに挑戦しよう」 3年 音楽
ワークシートを大きく映し、鉛筆で書き込みながら教える 山口大五郎教諭が児童に配った楽譜、ワークシートを実物投影機を使い、スクリーンに大写しして説明した。低学年の子供にとっては、自分の手元にあるワークシートと同じものをプロジェクターで提示すると、書き込む場所や、何を書けばいいのか、理解しやすい。大きく投影されたワークシートに教員が書きこみながら教えることで、分かりやすい授業になる。山口教諭は、鉛筆で音符を書き込んで見せていた。
 ◇「かけ算のしかたを考えよう」 3年 算数
 縦に8個、横に13個の箱に入ったチョコレートが全部でいくつかを考えさせる授業。児童は九九は習ったが、「13×8」は九九だけでは答えを出せないので、どうやって計算すればいいかを考えた。田邊紀子教諭は、問題をスクリーンに映し出し、「8×8+5×8」「8×10+8×3」など、子供たちが計算方法を書き込んだワークシートを黒板に貼って、どの計算方法が一番簡単に計算できるか検討した。子供たちはワークシートに取り組みながら、目を上げれば問題文を見ることができるため、いつでも問題文に戻って考え直すことができる。
 ◇研究報告会
研究報告会には、大勢の教育関係者が詰め掛けた 同小では「ITの活用と学び方の育成」と題して、授業改善に取り組んでいる。ITを使った分かりやすい授業で基礎基本を身につけ、教科を超えて通用する「学び方」を習得させることを目指している。「つかむ」「追求する」「まとめる」「振り返る」の4つの学習過程をそれぞれ4段階のレベルに分け、授業案にはどの過程のどのレベルの授業かを明示している。今年度50回のミニ研究授業を行う計画で、研究主任の深尾剛教諭によると、すでに35回行い、年度末までには50回を上回りそうだという。
 報告会では「家庭科の玉止め」「絵の具の使い方」「鍵盤ハーモニカの吹き方」など、実物をそのまま拡大することで、分かりやすさが増す例を挙げ、実演した。ITを使う目的と効果をはっきりさせ、授業で無理なく使うことに取り組んできた結果、教員から「各クラスにプロジェクター、実物投影機が欲しい」という要望が出るまでになった。
 3年前に赴任したという女性教員は「赴任当時はITは苦手で気が重かった」と振り返ったが、全員で研究授業に取り組むうちに操作を覚え、「覚えたら簡単で、すごく便利と思うようになった」と話した。今はプロジェクター、実物投影機を使っており、今年度すでに4回の研究授業をした。
 同小の研究に講師として参加しているメディア教育開発センターの堀田龍也助教授は、ITの効果として「指示を明確にする」「資料をみせる」「計算や漢字などを飽きずに訓練させる」「体験を補う」−−などを挙げ、「子供のノートを映し出すだけでも、効率的に授業が進められる。まずやってみて、IT活用を日常のことにしてほしい」と訴えた。
毎日新聞 2005年11月10日 21時23分
京大と府教委が協定  学生や研究者ら人材交流(京都新聞)
京都大と京都府教育委員会は10日、互いの人材や知的財産の活用に向けて包括協定を結んだ。教職を目指す学生の実地演習を府立学校で受け入れるほか、京大の研究者による出前授業や大学施設の開放なども検討する。
 具体的内容は未定だが、府教委は学生が学校現場で約半年間学んで実践力をつける「教員養成サポートセミナー」制度を来年度拡充し、京大生に約10人の枠を設ける方針。
 京大側は子どもの理科離れ防止へ、最先端の科学を分かりやすく紹介する授業や、天文台や博物館などの活用も計画する。京大が地方自治体の教育委員会と包括協定を結ぶのは初めて。府教委は10大学目。
 京都市左京区の京大で行われた調印式で、府教委の田原博明教育長は「世界有数の人材や研究資源を有する京大と、従来型にとどまらない水準の高い連携を創造したい」、京大の東山紘久副学長は「協力して一層の教育充実を図りたい」と話した。
17万6000人に学力テスト   文科省 高3対象、新指導要領で初(京都新聞)
国公私立の高校3年生のうち約17万6000人を対象にした文部科学省の教育課程実施状況調査(学力テスト)が10日、行われた。2003年度に導入された新学習指導要領下では初めて。
 テストは新指導要領で強化された英語の実践的なコミュニケーション能力などが身に付いているか確認するのが狙い。6教科12科目のうち、1校当たり最大3科目を指定して実施。テストを受けるのは全高校生の約15%。
 出題の30%は前回のテストと同じため、学力の変化が確認できる。ほかに授業の理解度や学校以外での学習の状況を尋ねる調査も実施する。
 調査結果の概要は06年度に公表する予定。学校同士の比較や生徒本人への通知などは行わない。(共同通信)
星はぐくむ宇宙の「山脈」 NASAが赤外線画像公開   (産経新聞)
生まれたばかりの「赤ちゃん星」の集まりから出た赤外線で、壮大な山脈のような形に美しく輝く星雲を米航空宇宙局(NASA)のスピッツァー赤外線宇宙望遠鏡がとらえ、NASAが9日、画像を公開した。
 カシオペヤ座の方角に地球から約7000光年離れた「W5」と呼ばれる領域。質量が太陽の10倍を超える近くの星から出たプラズマの風が薄いガスを吹き飛ばし、ガスやちりの濃い部分が山のような形に残ったとみられる。「山頂」付近に赤ちゃん星が集まり、強い光を放っている。
 分厚いちりが星の光をほとんど遮るので可視光では暗くしか見えない。しかし、ちりをすり抜ける赤外線を観測することにより、赤ちゃん星や山脈状のガスとちりの姿が浮かび上がった。(共同)

NASAのスピッツァー赤外線宇宙望遠鏡がとらえた、カシオペヤ座の中にある「W5」と呼ばれる領域(NASA提供・共同)

11月10日 「消化が必要」と小坂文科相  義務教育費国庫負担金問題(朝日新聞)
 小坂文部科学相は9日、国と地方の税財政改革(三位一体改革)の焦点となっている義務教育費国庫負担金について、「8500億円(の削減)という数字が先に出ている。全体の数字としては、それぞれの役割分担の中で消化していくことが必要だ」と述べ、三位一体改革の実現のために一定額を削減することはやむを得ないとの認識を示した。文科相が削減の可能性に言及するのは初めて。
 東京都内で開かれた「都道府県・指定都市教育委員会教育長会議」で述べた。中央教育審議会は先月、国が公立小中学校の教職員給与の半分を持つ現行の国庫負担制度を維持するよう答申しており、各県の教育長からはこの答申通りに国が財源保障してほしいとの要望が相次いだ。文科相の今回の発言はこれに答える形で出た。一方で、「義務教育の根幹を維持することは譲れない」と述べ、理解を求めた。また、決着の時期については「今月末までに一定の方向を出す」とした。
義務教育の国庫負担、削減やむなし・小坂文科相  日経(朝日新聞)
 小坂憲次文部科学相は9日、東京都内で開かれた都道府県と政令市の教育長を集めた会合で、国と地方の税財政改革(三位一体改革)が目標とする3兆円規模の補助金の地方移管について、「(各省庁が)役割分担する中で消化していくことが必要だ」と表明。全国知事会などが求める義務教育費の国庫負担金8500億円の削減はやむを得ないとの認識を示した。
 その上で「義務教育に対し国がしっかり責任を果たすという根幹は譲るつもりはない」と語り、公立小中学校の教員給与費の国庫負担制度自体は堅持する考えを示した。
 文科省はこれまで負担金の削減に反対してきたが、同相は会合を退席後、「(削減を)全面否定しても話が前進しない環境になってきた。外堀が埋まった感触がある」と語った。一連の発言について、同相は9日夕に記者会見し「教員給与費の削減を念頭に置いたものではなく、三位一体改革の実現のためあらゆる選択肢を検討するという意味だ」と釈明した。 (21:06)
● 関連特集
「税制改革」
三位一体改革
中学校長:楽天元副社長、修学旅行引率中に飲酒、処分へ (毎日新聞)
 IT企業「楽天」の元副社長で、横浜市立東山田中学校の本城慎之介校長(33)が6月、修学旅行の引率中に教諭と飲酒していたことが分かった。市教委は校外学習引率中の飲酒を禁止しており、減給または停職の懲戒処分の対象になる。市教委は「好ましいことではない」と話し、調査結果を踏まえて処分を決める。本城校長は今春の公募で採用された。
 市教委によると、修学旅行は6月4〜6日の2泊3日で京都、奈良など4府県を回る日程。本城校長ら教諭10人が3年生157人を引率した。宿泊先の京都市内のホテルで生徒の部屋を見回るなどした後の5日午前3時半ごろ、本城校長と教諭数人がホテルの一室に集まって缶ビールやウイスキーなどを約30分間飲んだ。本城校長も350ミリリットルの缶ビール2本を飲んだという。本城校長は「禁止は知っていたが、認識が甘かった」と話しているという。【堀智行】
毎日新聞 2005年11月9日 21時54分
給食の外部委託進む 04年度の小中学校調査(東京新聞)
全国の公立小中学校で給食業務の外部委託が進んでいることが9日、文部科学省の2004年度の学校給食実施状況調査で分かった。自治体の財政難による業務効率化が要因で、コスト削減になるパートの調理員も増えている。
 給食を実施している公立小中学校計3万588校を対象に、業務ごとに民間への委託状況を04年5月に調べたところ、委託率は調理17・6%、運搬35・5%、食器洗浄17・8%でいずれも過去最高。10年前は調理6・4%、運搬26・5%、食器洗浄8・1%だった。
 全国の調理員数は、84年調査の8万6262人をピークに減少しており、04年は7万663人で、前年より1907人減った。調理員に占めるパートなど非常勤職員の比率は1・2ポイント増の31・9%となった。
 文科省は「コスト削減のため常勤の調理員が定年退職した後に補充せず、一部をパートで対応しているようだ」としている。
来春、工芸科学部に再編統合 (京都新聞)
【京都工芸繊維大】来春より従来の工芸、繊維両学部を工芸科学部に再編統合する。定員は前期171人、後期389人(うち夜間主コースの先端科学技術課程は前期10人、後期15人)。出願期間は来年1月30日−2月7日。試験は前期が2月25、26日、後期が3月12、13日。入試課Tel:075(724)7164。
教員公募制を拡大 京都市教委が06年度異動方針(京都新聞)
京都市教委は8日、2006年度の教職員人事異動方針を発表した。校長が市立学校教諭から必要な人材を募集できる「教員公募制」の実施校を増やすほか、義務教育9年間を通した指導の充実を目指し、小・中学校間の人事交流を進める。  教員公募制は、市立高9校や総合養護学校7校と、一部の小中学校ですでに実施している。06年度からは、地域住民や保護者の意見を学校運営に取り入れる「学校運営協議会」を設置した新町小(上京区)など10小学校のほか、国の構造改革特区制度を活用して小中一貫教育に取り組む陶化中(南区)と校区の3小学校、大宅中(山科区)と校区の1小学校でも新たに実施する。
 小・中学校間の人事交流は、小学6年の音楽や図工など技術系科目で専任の教諭が指導する「教科担任制」を進めるため、中学校の教諭に小学校教諭としての兼務発令を積極的に行い、小中一貫指導を充実させる。
 全市校長・園長会で異動方針を説明した門川大作教育長は「教職員1人1人の意欲や能力を生かし、実践力をつける学校組織になっているか、異動を機会に見つめ直してほしい」と呼びかけた。
11月9日 “授業の達人”若手教師に模範授業 西舞鶴高などで極意を伝授(京都新聞)
”授業の達人教頭”による授業が8日、西舞鶴高と福知山高で行われた。府教委が今年から始めた、熟練の先輩が「達人候補」の若手教師に大学受験指導の極意を伝える試み。京都府内各地から集まった教師が熱心に授業を見学した。
 西舞鶴高では、約20年間数学を担当した井関康宏教頭が9年ぶりに授業した。テーマは「六曜の数学的考察」。現役数学教諭20人が参観する中、理数系クラスの3年生相手に、大安や仏滅のサイクルの法則を例に「合同式」の意味と例題への応用を説明した。
 授業後、教師らは「身近な話題から、入試問題との関連への話題の進め方が鮮やかだった」「新しい分野を教える時の参考になる」と感心した様子だった。
 福知山高では、教師歴25年の海洋高(宮津市)の坂根文伸教頭が教壇に立った。入試でよく出題されるアンモニアソーダ法の化学式を生徒とおさらい。「つくられた炭酸ナトリウムはガラスの製造に使う」と、化学を身近に感じさせる話題を盛り込みながら、教科書には載っていない反応理論を生徒に教えた。
 化学教師10人がノートを取りながら授業を見守り、「必ずしも教科書の順番通りに教える必要はない」「生徒が興味を持てるよう、教師も知識を蓄えておかないと」と触発された様子だった。
11月8日 入学金など値上げを懸念  国立大学協会の総会(京都新聞)
国立大学協会の総会が7日、長崎市内で開かれ、出席した各大学の学長からは、学生の負担を今以上に増やさないため、来年度の入学金や授業料の値上げを懸念する声が相次いだ。
 国立大授業料の標準額の値上げは昨年12月に決まり、今年4月に授業料が引き上げられたばかり。協会として、昨年は十分な対応が取れなかったことから、今回は早い段階で値上げ反対の意思統一を図ることにした。
 同協会は既に、経済状況に左右されることなく、学生が教育を受けられることを求める要望書を文科省に提出している。
 また、今後の入試について、大学入試センター試験や分離分割方式の改革など、入試改革の提言を本年度内にまとめるため引き続き議論することにした。(共同通信)
国立大学の入学料、  来年度値上げを検討(朝日新聞)
国立大学の入学料の目安となる「標準額」について、来年度から値上げの検討が進められていることが7日、わかった。長崎市で開かれた国立大学協会(国大協、会長=相澤益男・東工大学長)の総会で、文部科学省の担当者が「非公式に財務省から値上げを求められている」と明らかにした。
 国立大は昨年法人化され、入学料は各大学が標準額の10%を上限に自由に設定できる。だが、各大学が国から受け取る運営費交付金は、入学料の標準額に基づいて算定されるので、大学が独自の判断で値上げしなければその分自主財源が少なくなる。
 国立大の現行入学料の標準額は28万2000円。入学料はほぼ隔年で値上げされてきたが、02年度のあと04年度の値上げは見送られた。
 一方、少子化対策で私立大の入学料は年々値下げされ、04年度に初めて国立大が私立の平均を上回る「公私逆転」が起きた。04年度は、国立大の方が約2200円高い。
 標準額が値上げされると、国立大側の反発は必至で、年末の予算編成に向けて調整が続きそうだ。
(コメント 子供を大学に通わせようとすると、二人はますますしんどくなるね。 少子化対策をする気がないのかな。)
学力向上七つのカギ  公立小中の底上げ策、研究者調査(朝日新聞)
一人ひとり異なる環境にいる子どもたちの学力格差をどう乗り越えるか。公立学校が抱える根本的な課題に取り組むため、8人の研究者が11の公立小中学校に1年近く通った。そこで見えた学力向上策のカギは七つ。「子どもを荒れさせない」「チーム力を大切にする学校運営」など、学校づくりの原点が並んだ。計算ドリルだけでは学力の底上げはできない。研究者らはそう分析している。
 調査したのは、大阪市立大学の鍋島祥郎助教授らで、教育社会学者と教員のグループ。公立学校で、さまざまな家庭の子どもの学力格差をどう乗り越えるかをテーマにした。
 昨年2月、大阪府や兵庫、徳島両県の27小学、25中学計52校の協力を得て、国語・算数(数学)の学力調査と、家庭環境などを尋ねるアンケートを実施した。
 そして、(1)基礎がわかっているレベルの点数を決め、それを上回った子の割合(通過率)に注目。その学校で「塾に通っていない」「家にパソコンがない」など、必ずしも教育条件がいいとはいえないグループの子の通過率が、全参加校での通過率を超えている、(2)その学校全体の平均点が、参加校の平均点を超えている||という条件を設けた。この(1)(2)両方を国語か算数(数学)どちらかの教科で満たした学校を「効果のある学校」と位置づけた。
 この「効果のある学校」は、家庭や地域などの影響で、不利になる子どもの学力を伸ばし格差を越える力のある学校のことを指す。欧米でも、70年代以降、学校がもたらす「効果」についての研究が進められている。
 今回の調査で、それに当てはまったのは、11小学校と8中学校。そこから3小学校、4中学校を選んだうえ、比較対象として、一般的な他の小中学校各2校も選んだ。
◇チーム力・実践を重視
 研究者らは各学校に約10カ月通い、授業の様子を詳しく観察、数十時間、教職員をインタビューし、「効果のある学校」の共通点を七つにまとめた。
 子どもを荒れさせないは、授業が成立する大前提だ。「効果のある学校」は課題のある子に家庭訪問を重ねたり、休憩時間に子どもと過ごしたりしていた。
 子どもを力づける集団づくりもあった。「一人ひとりをないがしろにしない」態度を教職員が共有する。グループや班の活動をできるだけ取り入れ、「総合的な学習の時間」の事前学習や校外活動で「自分は必要な人間だ」と実感させようとする学校が目立つ。
 チーム力を大切にする学校運営も重要だった。成果を上げている学校は教職員の間に信頼関係がある。一人ひとりの力を引き出そうとし、課題を抱える教員をカバーしつつ、責任をおろそかにしない運営をしていた。
 実践志向の積極的な学校文化は、教職員の「まずやってみよう」という雰囲気を意味している。「効果のある学校」は、「動くときは一斉に、ぱっと」という姿勢があった。他校は、アイデアが出ても、「やってもむだ」「負担が増えるだけ」となりがちだった。
 家庭などの外部と連携する学校づくりでは、家庭学習を促すのに家庭生活アンケートをしたり、家での学習の手引をつくったりしていた。
 基礎学力定着のためのシステム。成果を上げた学校は、学力保障部などの校内組織を置き、「学習意欲の向上」「家庭学習の習慣づくり」といった理念を掲げて少人数分割、習熟度別授業や補充学習など多様な指導を導入していた。
 リーダーとリーダーシップの存在も欠かせない。管理職の方針を徹底するというより教務、生徒指導、学年主任が中堅として動き、責任の所在をはっきりさせながら同じ方向に進む「教師集団づくり」を目指していた。
◇格差の克服こそ公立の存在理由
 今回の調査は関西の学校が対象だが、「七つのカギはどこの学校にも有効だ」とメンバーの一人の志水宏吉・大阪大教授は語る。
 鍋島助教授は「計算ドリルをしていても授業中、子どもたちが立ち歩くなど、木を見て森を見ない学力向上策の学校が目立つ。家庭環境など格差の克服は難しいが、それが公立学校の存在理由だ。原点となる学校づくりの構えを各校がどう深めるかが問われている」と話している。
●「効果ある学校」は
(1)子どもを荒れさせない
(2)子どもを力づける集団づくり
(3)チーム力を大切にする学校運営
(4)実践志向の積極的な学校文化
(5)外部と連携する学校づくり
(6)基礎学力定着のためのシステム
(7)リーダーとリーダーシップの存在
「心の教科書」大人へ厳しい指摘 道徳教材の検討委が初会合(京都新聞)
京都市を除く府内の公立小、中学校で2007年度から使用される道徳教育の教材「心の教科書(ノート)」=仮称=の内容を話し合う「作成検討委員会」の初会合が7日、京都市上京区のルビノ京都堀川で開かれた。
 同委員会は有識者や学校関係者ら10人で構成され、初会合では田原博明教育長が「わが国を代表する知識人、文化人のお知恵を借り、京都ならではの教材を、次の世代の子どもたちにできるだけ早く届けたい」とあいさつ。座長に国際日本文化研究センター名誉教授の山折哲雄氏を選んだ。
 委員からは、心の教育の基本理念について「きれいごとでなく、生活現場に即した提言にすべき」「親が子と対話ができるような内容に」といった意見に加え、「命の大切さについて、大人が子どもに対して、言葉やまなざしで表現できているのか」「親向けの教材こそ必要」などと、子どもを取り巻く大人への厳しい指摘が相次いだ。
 このため、教材の方向性については、家庭など大人への啓発にもつながる内容とし、他人や自然、社会とのかかわりなど多面的な発想や価値観を盛り込むことなどを確認した。教材は小学校低、中、高学年、中学生向けの4種類を作成する見通し。第2回会合は12月に開催するという。
11月7日 県立高教諭 セクハラ行為で懲戒免職 和歌山県(朝日新聞)
 県立高校の20歳代の男性教諭が生徒にセクハラ行為をしたとして、県教委は4日付で教諭を懲戒免職処分とした。
 県教委によると、男性教諭は今年5月下旬から10月上旬にかけ、3人の女子生徒に対して学校内の特別教室で手を握ったり髪を触ったりするなどしたという。また、このうち2人に対しては「彼氏はいるか」など不適切な内容の携帯メールを送ったという。
 10月中旬、生徒が別の教諭に相談し発覚した。「生徒を苦しめてしまい申し訳ない」と男性教諭は話しているという。
 中永広樹教育長は「県民の信頼を著しく損なう行為。教育に携わる公務員としての自覚と認識を持つことなどを厳しく指導し、県民からの信頼回復に努めたい」と話した。
11月6日 大学拠点に地域振興・政府が集中支援へ(日経新聞)
少子化で経営が難しくなってきている地方大学と地域社会を結びつけて双方を活性化させる一石二鳥――。そんな狙いを込めた「地域の知の拠点再生プラグラム」(仮称)を政府が2006年度から始める。大学が開発したロボットや所蔵する美術品などを観光資源として活用。大学が持つ特許などを地域で有効活用できるようベンチャー企業設立を支援する。
 同プログラムに取り組むのは、寂れる商店街の立て直しなどを担当してきた政府の地域再生本部(本部長・小泉純一郎首相)。来年1月までに制度の枠組みを固め、4月以降に地方自治体から申請を受け付け、夏ごろに支援対象を決める。 (16:34)
義務教育費の国庫負担率、3分の1で調整 (日経新聞)
政府・与党は4日、国と地方の税財政改革(三位一体改革)の焦点となっている義務教育費国庫負担金について、公立小中学校などの教員給与費の国の負担率を現在の2分の1から3分の1に引き下げる方向で調整に入った。約8500億円の補助金を削減し、地方への税源移譲に充てる。国庫負担制度は維持し、引き続き国が義務教育制度に責任を持つ形となる。
 公立小中学校などの教員給与費は総額約5兆円で、国と都道府県が半額ずつ拠出している。全国知事会など地方6団体は国が負担している中学分の8500億円を削減して一般財源化するよう求め、国庫負担制度の維持を主張する文部科学省などと対立していた。 (07:01)
学力:第7回 教員の社会的地位が高いフィンランド(毎日新聞)
日本の子供たちの学力を高めるにはどうしたらいいのか。昨年末、OECD「生徒の学習到達度調査」(PISA2003)、国際教育到達度評価学会(IEA)の国際数学・理科教育調査(TIMSS2003)の結果が公表され、日本の子供たちの学力が低下していることが明らかになった。PISAでは、フィンランドが学力トップを維持し、北欧の国々も学力が高い。違いは何なのか。フィンランドの教育に詳しい中嶋博・早稲田大学名誉教授に聞いた。【平野秋一郎】
◆第7回 教員の社会的地位が高いフィンランド◆
 −−フィンランドでは教員は人気の高い職業だそうですね。
 医師と教員、牧師の評価が高いですね。だから教員の人気は高いです。教育学部は優秀な生徒が集まります。入試倍率は毎年10倍です。でも、教員になるには、大学に入るだけではだめで、その先にまだ、ふるいがあるんです。すごくやる気があって、素質のある者でもなお、最後のふるいである「教育実習」を経なければなりません。教育実習で教員の資質があるかどうかを厳密にチェックします。単に成績が良いだけではなく、その学生が先生になった時、「生徒が学習に参加するだろうか」「生徒は活発になるだろうか」といったこと、つまり生徒を引き付けるか、生徒に好かれるか、子供たちの気持ちをつかめるかどうかも評価されます。教員としての全体の資質を判定するんですね。
 −−教える力だけでなく、子供たちが寄ってくるような魅力ですか。
 そうです。私はかつて学習の遅れている小学生のカウンセラーをやったことがありますが、その当時、独創的な国語教育を行って国語教育に大きな影響を与えた大村はま先生のことが話題になっていました。それがすごいんです。先生が教室に入る、その途端に子供たちの顔が一斉に輝くんです。大村先生の人柄、培ったものが子供たちを引き付けるんですね。教員にはそういう、子供たちを自然に引きつけるようなものが必要なんですね。自分は子供が好きだと思って教員になっても、教室で子供たちがシラーッとして、全然寄ってこないという人もいるんです。子供が好きだからと一生懸命やっても、子供が来ないということもあるんです。フィンランドではそう点を教育実習で厳しく見ます。
 −−教員養成大学、学部を出ても先生になれないこともある?
 以前は英文科とか国文科出て教員になろうという人は、1年間の教育実習を受けましたが、今は学部教育に教育実習的な内容を組み込んだので、教育実習そのものは半年になりました。学部教育の段階から、教育実習的な教育を徹底して行なおうということですね。だから、ギブアップする学生が出てくるようになった。そういう学生はみんな、他の学部に移れるのです。それだけ厳しい訓練を受けて、ふるいにかけられ、修士号を取得して来ている。先生になるのはエリート中のエリートですよ。だから親に対してもきちっと、ものを言えるんです。
 −−教育実習では知識や技術に加え、人格や資質も見るのですね。
 ペーパーテストだけではありません。全部、評定されます。以前、大学の選抜では、教育学部長が面接して「あなたは子供が好きですか」「頑張りますか」と聞いていたんです。ところが、「はい、がんばります」「子供が好きです」と答えた学生が、教員になってからどんどん脱落していった。それで1967年から1972年にかけDPAヘルシンキプロジェクトという教員の適性を見出すためのプロジェクトを始めました。それは今も改良が加えられて、続いています。
 −−教員養成も科学的にやっている?
 科学的に、そして徹底的にやります。それが大事なんです。教授学的な素養を付けようとしている。教科の専門家であると同時に教育の専門家でなければならないということなんです。日本の教員養成の方法ではどっちも身に付かないですね。
 −−デンマークの1年生の国語の教科書には、宇宙の話が入っていましたね。
 フィンランドでも1年生から宇宙について簡単なことを教えます。
 −−国語でも「さいた、さいた、さくらがさいた」じゃないんですね。
 家族の話が出てきて、学校が出てくる。地域社会があって、生活があって、身近な事柄からだんだん世界を広がって、地球、宇宙にまで話を広げていきます。身の回りから視野が広がっていって宇宙まで行くんです。フィンランドも同じです。身近な家庭、学校、地域そしてフィンランドという国、世界、地球、宇宙と広げていく。
 −−それが基礎になっている。基礎基本というのはそっちなんですね。
 そうです。もちろん、算数などの基礎はやるけれど、学校で教え、子供たちが学ぶことは、生きていく上の基礎基本ということです。
(つづく 次回は「重視される公民教育、総合学習」を掲載します)
11月5日 給食無理強いでPTSD 再発で学校側過失認め賠償命令(朝日新聞)
保育園で給食を無理に食べさせられて心的外傷後ストレス障害(PTSD)になった男児(11)に対し、小学校の担任教諭が給食指導をしてPTSDを再発させたとして、男児とその母親(38)が大阪市に慰謝料など330万円を求めた訴訟の判決が4日、大阪地裁であった。横山光雄裁判長は「学校側は男児の状態を母親らから詳細に聞き取り、担任教諭らに周知する義務を怠った」として、同市に132万円の賠償を命じた。
 原告代理人の弁護士によると、給食でPTSDになった子どもをめぐり、学校側の過失が認められるのは極めて異例。
 判決によると、男児は発達障害の影響で味覚が過敏で給食のおかずが全般に食べられなかったにもかかわらず、保育園の保育士に「お化けがいる倉庫に入れる」などと脅された。このため、男児は夜に突然叫び声を上げるなどのPTSDを発症。知的障害児の施設に移って症状は落ち着いたが、01年4月に入った小学校の担任の女性教諭から給食を食べるよう指導されて症状が再発し、5月から不登校になった。
 判決は、母親が入学前に学校側に男児の状況を説明していたと認めた上で、「学校側にさらに積極的に聞き取る義務があり、担任教諭への引き継ぎも十分ではなかった」と指摘。「母親の説明も不十分だった」として過失を相殺し、請求の4割を損害額と認めた。
 同市教委は「内容を十分検討し、対応を考えたい」との談話を出した。
ネットの怖さ、小学生に指導 東京・三鷹(朝日新聞)
 インターネットを使った犯罪が頻発する中、子どもたちがネット犯罪に巻き込まれないようにと、東京都三鷹市立井口小学校(同市井口3丁目)で、ネット安全教室が6年生を対象に開かれた。
 ネット犯罪の防止活動などをしているNPO法人「日本ガーディアン・エンジェルス」と、NEC社員のボランティア団体「サイバースターズ」のメンバーが講師となり、児童がコンピューターを操作しながら、電子メールや掲示板などを利用する際のルールを学んだ。
 実際に、児童らのパソコンにゲーム機プレゼントに当選したという電子メールを送信。数人から「いいなぁ」の声もあがったが、講師は「名前や住所を含めて、一切返信してはいけません」と警告した。返信するとアドレスが使用中であることが相手に分かり、より巧妙な犯罪に巻き込まれる可能性があるという。
日教組:義務教育費国庫負担金存続求め宣言 (毎日新聞)
 日本教職員組合(森越康雄委員長)は4日、国と地方の税財政を見直す「三位一体改革」で焦点になっている義務教育費国庫負担制度について、存続を求める「教育の危機宣言」を発表した。
毎日新聞 2005年11月4日 21時08分
日教組が教育危機宣言国庫負担制度の維持訴え(京都新聞)
三位一体改革の中で義務教育費国庫負担制度が廃止された場合、地域間で教育条件に格差ができるとして、日教組は4日、「義務教育に貧富の差をもたらしてはいけない」と、国庫負担制度維持を訴える「教育の危機宣言」を発表した。
 日教組が緊急提言をするのは、1994年のいじめ問題に関する緊急アピール以来。
 宣言は、制度が廃止されて都道府県の税収で義務教育を実施した場合、「40道府県で現在の義務教育費が確保されず、平均2割の教職員が減らされる危機にある」と指摘。「削減は教育条件の低下や地域間格差につながる」と訴えている。(共同通信)
心の教育へ 文化・知識人結集 京都府教委、独自の道徳副教材(京都新聞)
京都府教委は4日、2006年度末の完成を目指している道徳教育の副教材「心の教科書(ノート)」=仮称=の検討に携わる有識者らの顔ぶれを発表した。京都大名誉教授の上田正昭氏や哲学者の梅原猛氏、京大名誉教授の河合雅雄氏、作家の瀬戸内寂聴氏、茶道裏千家前家元の千玄室氏の5人が指導助言者として加わるほか、国際日本文化研究センター名誉教授の山折哲雄氏らが作成検討委員に名を連ねる。
 府教委は「日本の英知である文化人や知識人の力を借り、京都発の心の教育を目指したい」としている。
 府教委は本年度から2年をかけ、道徳教育の副教材「心の教科書」を作成、京都市を除く府内の公立小、中学校で07年度から使用する。文部科学省が作成した道徳教材「心のノート」が02年度に全国の公立小、中学校に配布されたが、府教委は心の教科書を「京都のならではの教材にしたい」としている。
 山折氏や京都第二赤十字病院長の澤田淳氏(京都府立医科大名誉教授)、京都商工会議所副会頭の伊藤謙介氏(京セラ相談役)、狂言師の茂山千三郎氏ら10人でつくる作成検討委員会が、教材の内容や構成、執筆者の選定にあたり、梅原氏ら指導助言者5人は監修にあたる。
 作成検討委員会の初会合は7日に開かれる。
11月4日 いじめ教諭:鼻にチョーク、柱に頭…1カ月 横浜の中学校(毎日新聞)
横浜市鶴見区の市立中学校で、社会科の男性教諭(40)が約1カ月前から3年生の男子生徒(14)の鼻にチョークを押し込もうとするなどの「いじめ」を繰り返し、2日には頭を柱にぶつけ軽傷を負わせていたことが、生徒の家族の話などで分かった。校長らは「体罰ではないが不適切な指導だった」と負傷させた非を認め生徒に謝罪した。しかし校長は「(嫌がらせは)知らなかった」と話し、今後調査するという。
 同校や生徒の家族によると、男性教諭は2日午後3時20分ごろ、友人数人と2階廊下にいた男子生徒に「早く帰れ」と怒鳴り、ワイシャツの襟をつかんで柱に頭をぶつけた。その場で謝罪したが、校長には報告しなかった。生徒は帰宅後、病院で脳しんとうと診断され、校長ら3人が改めて生徒に謝罪し、市教委に事実関係を報告した。男性教諭は「生徒が横を向いたように思い、振り向かせようとした」と釈明したが、校長は「襟を強く引っ張る必要はなかった」と認めた。
 男性教諭は昨年から男子生徒の授業を担当。生徒の家族によると、生徒が忘れ物をすると、他のクラスで「教科書を貸さないように」と言う▽質問に「分からない」と答えると「お前はもうダメだ」などとののしる▽チョークを鼻に押し込もうとする−−などの「いじめ」を繰り返していた。他の生徒にも声を荒らげることが多かったが、校長は「昨年から数回口頭で注意したが、(嫌がらせは)把握していなかった。事実なら不適切だ」と釈明している。
 生徒は「受験もあるが、教諭のことを考えると勉強に集中できない」と話しているという。【堀智行】
毎日新聞 2005年11月4日 3時00分
11月3日 立命館大に新しく「映像学部」07年度にも初の芸術系学部(京都新聞)
立命館大学(京都市北区)は2日までに、映画やゲームなどの制作技術と理論を教える「映像学部(仮称)」を2007年度にも新設する方針を固めた。立命大では初めての芸術系学部となる。また立命大出身のアーティストによる交流組織「リッツアートフォーラム」を5日に発足させる。
 学内の検討委員会がこのほど答申を出した。5日に同市下京区のホテルグランヴィア京都で開催するアートフォーラム設立総会で発表する。映像を中心にした学部新設は全国的にも珍しいという。来年度、文部科学省に申請する予定。
 新学部は、映像理論や映画、ゲーム技法のほか、テレビなどの映像メディアについても幅広く学ぶ。立命大はすでに学内のアート・リサーチセンターで、戦前の映画やテレビゲームソフトなど幅広い文化を最新の情報処理技術で保存、復元するデジタルアーカイブに取り組み、文科省の21世紀COEプログラムにも選ばれている。こうした蓄積も活用する。定員やキャンパスは未定。
 フォーラムは、作家の太田代志朗氏を代表に、写真家や芸術家などで活躍する立命大の卒業生約40人が参加する。新学部の活動も支援する。
 立命大の学部新設は04年度の情報理工学部以来で、10学部目。芸術系学部の新設で総合大学としての飛躍を目指す。
情報教育:教科「情報」の見直しなどを提言 情報処理学会(毎日新聞)
高校の教科「情報」は、「情報A」を廃止し、「情報B」「情報C」を統合すべきだ−−。情報処理学会の情報処理教育委員会は、「日本の情報教育・情報処理教育に関する提言2005」を発表した。提言は国民全体のICT(情報通信技術)水準の底上げが必要だと指摘、そのために同委が「手順的な自動処理」と呼ぶ、いわゆる「プログラミング」について体験的に理解させることが必要と訴えた。小中高校から大学、社会人教育までの各段階について情報教育・情報処理教育の改善の方策を示し、高校の教科「情報」のあり方にも大胆な改善策を提示した。【岡礼子】
「プログラミングという言葉は人によって意味や概念の理解に差がある」と話す情報処理教育委員会委員長の筧捷彦・早稲田大学教授 提言の中心は「手順的な自動処理」の構築について明確に位置づけていること。「手順的な自動処理」は「問題を定式化し、解決方法をコンピューターなどで自動処理できる形式で記述、実現したものを検証して修正する」ことと定義している。人が作業の手順を理解し、それを記述して、コンピューターに命令するということを理解させるのが大事との主張で、「手順的な自動処理」という言葉を使ったことについて、情報処理教育委員会委員長の筧捷彦・早稲田大学教授は「プログラミングという言葉は人によって意味や概念の理解に差があり、単にプログラムを組む作業と思われる恐れもあるため使わなかった」と述べている。
 提言は「手順的な自動処理」を体験を通して実現を図るべきだと主張、(1)小中高校で発達段階に応じた「手順的な自動処理」体験をさせる(2)高校の教科「情報」に選択科目を追加する(3)大学入試に「情報」に関する内容を追加する(4)大学の一般情報教育で「手順的な自動処理」を体験させるほか、専門に関連した情報科目を選択可能にして、教員養成では必修にする−−など、初等中等教育から高等教育にわたって6つの改善項目を掲げた。
 6項目のうち、特に高校の教科「情報」について改革案を提言し、「情報A(情報活用の実践力)」の内容は小中学校で教わるので、高校では「情報A」を廃止し、さらに「情報B(情報の科学的理解)」と「情報C(情報社会に参画する態度)」を統合したうえで、「手順的な自動処理」の内容を加味し、必修にすることを提案した。また、「手順的な自動処理」に興味を持った生徒に対し、系統的な学習の場を提供するための選択科目を新設することも提言した。さらに、情報分野が得意な生徒に、自分の能力、興味を生かした高等教育を受ける機会を提供するため、大学入試に教科「情報」の内容を追加することが必要だと訴えている。
 教科「情報」は現在、「情報A」「情報B」「情報C」3科目の選択必修制だが、1科目しか開講していない学校が多く、生徒が学びたい科目を選べるわけではない。さらに、「情報」を学んだといっても、A、B、Cのどれを学んだかによって生徒の学習経験が異なるため、来年度以降、大学では生徒の習熟度に応じた補足的な教育が必要になることも考えられる。
 さらに提言は、小学校から系統的な情報教育を行うためには、すべての教員が一定水準の内容を修得することが求められるとして、教員養成で情報を必須にすべきであり、「手順的な自動処理」を中心とした情報教育が出来る教員を継続的に養成する体制作りを求めた。
毎日新聞 2005年11月2日 16時55分
義務教育費巡り「首相と対決も」… 森前首相(読売新聞)
森前首相は2日、都内で開かれた全日本私立幼稚園PTA連合会全国大会であいさつし、地方6団体が削減・税源移譲を求めている義務教育費国庫負担金について「教育に国が責任を持つことをみんなが訴えている。場合によっては私も小泉さんと対決しなければいけない」と述べ、地方案を尊重する小泉首相との対立も辞さない考えを示した。
(2005年11月2日23時54分 読売新聞)
副大臣は馳氏、文科省に火種 義務教育費巡り対立(朝日新聞)
義務教育費国庫負担制度の維持をめざす文部科学省が、足もとに「火種」を抱えることになった。制度の廃止と一般財源化を唱える馳浩・元文科政務官が2日、副大臣に就いたためだ。所属する森派の会長でもある森前首相はこの日も文科省を後押しして小泉首相との「対決」をにおわせたが、馳氏は就任会見でも基本的には持論を変えなかった。首相が制度の廃止を求める地方案に沿った決着をめざすなか、馳氏の言動が注目を集めそうだ。
 この制度は公立小中学校の教職員給与の半分を国が持つものだ。内閣改造前は、中山文科相も塩谷副大臣、下村政務官も「堅持」の立場だった。
 これに対して、馳氏は、使い道を給与に限定する現在の負担制度は廃止し、教育分野であれば地方の自由裁量に任せる一般財源化が良いという考え。10月19日の衆院文科委員会でも、地方6団体が中学校分の一般財源化を求めたことについて「小中学校の教員(給与の)全部を一般財源化する方針を打ち出せばよかった」と発言していた。
 馳氏は、2日の記者会見で一般財源化論については「議員としては、そう(いう考え)だ」と明言。ただ、「副大臣としては小坂文科相と思いを一致させる」とも強調した。
 一方、森氏は2日、都内で開かれた教育関係の大会で、地方案の問題点を指摘したうえで「場合によっては小泉さんとも対決しなきゃならんかなと思っている」と述べた。
習熟度別少人数学習上京・新町小 授業通じ教員研修(京都新聞)
児童の習熟程度に応じて、少人数のグループで授業を行う「習熟度別少人数学習」の在り方を考える教員研修会が1日、京都市上京区の新町小で開かれた。京都市立小の校長や研究主任教諭ら約140人が参加し、授業の進め方などを学んだ。
 研修会は、児童1人1人に応じた学習を進める上での課題などを学んでもらおうと市教委が企画。実施例がまだ少ない低学年への習熟度別学習の普及を目指し、すべての学年で同学習を進めている新町小で開催した。
 三角形と四角形の性質を学ぶ2年生などの授業公開に続き、同小の土田直子教諭が算数科、上鳥羽小(南区)の中野洋教諭が国語科の導入例を発表した。
 土田教諭は、児童の学習の理解度に応じた3つのグループのうち、比較的理解が早いグループには児童自身が問題をつくる学習を取り入れていることや、ゆっくり理解させるグループには練習問題を解く時間を多く確保していることなどを紹介。「習熟度別によって教師側にも連携が深まるという成果があった」と話した。
優秀教職員49人を表彰京都府教委が実践交流セミナー(京都新聞)
京都府教委は2日、京都市上京区のルビノ京都堀川で、本年度の優秀教職員を対象にした「教育実践交流セミナー」を開いた。
 表彰制度は2002年度に創設。4年目の今回は、教科や部活動、生徒指導などで優れた取り組みを展開している教職員49人が選ばれた。
 セミナーでは、田原博明教育長が「次の世代に文化を伝える役目を果たすのが教員。自身が教養と人間的な修養を積まなければ次の世代を育てられない」と励ました。
 続いて、京都教育大の本間友巳教授が不登校問題をテーマに講演。フリースクールなど民間施設との連携が不可欠とした上で、不登校の児童、生徒をサポートする教員の資質として「情熱やスキル、倫理的態度に加え、学校外部の人とつながりをつくるコミュニケーション能力が必要だ」と指摘した。
 セミナーに先立ち、優秀教職員の表彰が行われた。
11月2日 教育関係22団体:義務教育費国庫負担堅持求める決議行う(毎日新聞)
 日本PTA全国協議会や全日本中学校長会など教育関係22団体は1日、東京都内で「三位一体改革」で焦点の義務教育費国庫負担制度に関する集会を開き、国が2分の1を負担する現行制度の堅持や、中学校教職員分を対象外としないよう求める決議を行った。
 小坂憲次文部科学相も出席し「(現行制度維持を明記した)中教審の答申を真摯(しんし)に受け止め、国の責任を果たすべく全力で取り組みたい」と述べた。集会には、日教組など教育関係者のほか、文相・文科相経験者を含む与野党の国会議員多数が駆けつけた。
毎日新聞 2005年11月1日 23時05分
学力調査:小中で全国下回る 国語など5教科で 道教委(毎日新聞)
 北海道教委は1日、道内の小中高校の児童や生徒を対象(小中学校は札幌市を除く)に、昨年10月と今年3月に実施した学習状況調査の結果を公表した。国が03年度、同じ問題を使って実施した調査結果と比べると、小中学校では、国語や算数など5教科の4〜7割の問題で正答率が全国を下回った。道教委は「基礎・基本や考える力を定着させることが課題」と分析している。
 調査は、02年度に本格導入された新学習指導要領で定める学習内容をどの程度把握しているかを調べ、今後の指導内容に生かすのが目的。教科は、小学校が国語と算数の2教科、中学・高校が国語・数学・英語の3教科で、対象は小5(約2000人)、中2(約2200人)、高3(約2400人)だった。
 全国調査と比較すると、「小学・算数」の約7割の問題で正答率が下回ったのをはじめ、「中学・数学」や「中学・英語」の約6割、「小学・国語」の約5割の問題で下回った。特に、思考・表現力が問われる問題や記述式問題の正答率が低く、無解答だった児童・生徒も目立った。高校は各教科とも、全国調査と大きな差はなかった。
 一方、同時に行った意識調査では、「授業がよく分かる」「大体分かる」と答えたのは、小学生の約6割、中学・高校生の約4割にとどまった。
 道教委の小野寺敏光・小中特殊教育課長は「分かる授業の展開など学習意欲を高める指導を充実させ、児童生徒の学力向上に努めたい」と話している。【武内亮】
毎日新聞 2005年11月2日 1時15分
教育基本法改正「愛国心」、表記に固執せず・小坂文科相 (日経新聞)
小坂憲次文部科学相は1日、教育基本法改正を巡り自公両党の主張が対立している「愛国心」の表記に関し「その趣旨がはっきり伝わる表現であれば両者の理解が得られる」と述べ、自民党が唱える「国を愛する心」にこだわらず、「第三の表現」も視野に入れる考えを明らかにした。
 法案の提出時期については「できるだけすみやかに結論を出すことが必要で、自分なりに努力したい」と述べるにとどめた。
 「愛国心」の表記を巡っては自民党の「国を愛する心」と公明党の「国を大切にする心」の両案が対立している。文科相は「国を愛する心とは地域、家庭、国など自分の帰属するものを大切に思う心。そこを理解してもらえる表現にまとまればいい」と指摘。そのうえで「与党の中で決めてもらえばいい」と、詳細は両党の調整に委ねる意向を示した。
 2006年度から5年間にわたる第三期科学技術基本計画については「第二期で目標とした24兆円を上回る予算規模を目指すべきだ」と強調した。 (23:00)
カードゲームで勉強  千葉の先生考案、2万部超すヒット(朝日新聞)
ドラえもんにあこがれ、漫画家を目指していた小学校の先生の手作りカードカルタが、全国47都道府県の小学校に広がっている。「歴史人物」と「都道府県」のカード。イラストはすべてこの先生の手書きだ。「ひたすら暗記するのではなく、カードを互いに戦わせて遊べるのが受けたのでは」と教材会社の担当者は話している。
 カードを作ったのは、千葉県内の公立小学校5年担任、三橋勉さん(39)。その教室で、三橋先生が「きりたんぽ、かまくら、曲げわっぱ」と三つのヒントを読み上げると、「はい!」と子どもが「秋田県」のカードを取る。  「面白いよ! 遊びながら、覚えられる」と子どもたちは言う。
 「歴史人物」カードには業績や時代名、「都道府県」には県庁所在地や特産物などがそれぞれ書かれている。先生がヒントを出すと、取っていく。「勝ちたい一心で一生懸命勉強してきますよ」と三橋さん。
 カードにはそれぞれ数字も記載している。だから、2人で同時に出して、大きい方が相手から取る「対決」もできる。
 三橋さんは4年ほど前、ポケモンカードなどのカードゲームに夢中になる子どもを見て、「こんな複雑なルールが分かるなら、歴史人物や地名だって覚えられるはず」と考えた。
 資料集を参考に、織田信長、ザビエルなどの似顔絵を描いた。「将来漫画家になろう」と、中学生の時に仲間と誓い合い、プロを目指していたほどの腕前だ。自発的にこうしたカードを使い、授業を楽しくする工夫もしてきた。
 昨夏、有志の教師で開いた教材研究会での発表会を見ていた学習教材の「新学社」(京都市)の担当者が目をつけ、商品化することになった。だが、「『絵が評判なので、このままいかせてください』と言われた時は、えっと思った」。
 製品化のため、改めて140種類以上のイラストを、冬休みなどを利用して2カ月間で描き直した。1部350円で同社が学校直販で売ると、4月からこの手の教材としては2万部以上のヒットになった。12月には現代語訳つきの百人一首も発売するという。
家庭教師派遣会社:破たん、受講料8億余円は返済不能に (毎日新聞)
 英会話の家庭教師を派遣する「ビンバンブンクラブ」を全国展開する「オーブエデュケーションシステム」(さいたま市大宮区)と「エデュケアシステム」(東京都新宿区)が東京地裁に自己破産を申し立てたことが分かった。同社の派遣事業は28日に終了し、東京地裁が翌日、破産手続きの開始決定を出した。受講者は全国で約2万6000人に上り、返済不能な前払い受講料は2社で約8億4000万円の見込み。同社は会員らに受講料返還は不可能とする通知をしており、受講者の間で「被害者の会」を結成する動きも出ている。2社の負債総額は約48億円の見通し。
 2社の破産管財人(弁護士)は来年3月15日午後1時半から、東京地裁3階で債権者集会を開く。
 両社は「脳内革命」などを出版した「サンマーク出版」を含む企業グループを運営するSMG(東京都新宿区)の系列会社。【石川隆宣、江畑佳明、野田武】
毎日新聞 2005年11月2日 3時00分
来春の開校決定 立命館守山高 12月にも中学併設申請 (京都新聞)
 学校法人・立命館(本部、京都市)は1日、滋賀県の守山市立守山女子高の設置者の市から立命館への移管が、国松善次知事から認可されたと発表した。立命館守山高の来春の開校が正式に決まったほか、12月にも県に併設中学校開校の認可申請をする方針を示した。
 移管認可は10月28日付で、設置者変更のほかに、普通科の設置、収容定員の増員などが内容。
 立命館守山高の校長に就任予定の川村貞夫立命館副総長らが守山市役所で会見。市と締結したまちづくり協定に基づき、理数系教育の特徴を生かし、市民向けの科学講座をはじめ、科学技術教育の研究施設などを設ける計画を示した。早ければ2年後を予定している中学校併設については現在、県と協議中といい、「12月をめどに県に認可を申請したい」とした。
 また、11月1日付で、市が管理する平安女学院大びわ湖守山キャンパス跡地を市から無償で譲り受けた。2006年4月、現在の守山女子高の敷地に立命館守山高を開校し、07年度に同キャンパス跡地に移転させる計画で、移転後に改築する校舎のイメージ図も公表した。
11月1日 小坂文科相、義務教育費の負担「落としどころつくる」  (日経新聞)
文部科学相に就任した小坂憲次氏は31日の記者会見で、国と地方の税財政改革(三位一体改革)の中での取り扱いを巡って文部科学省や中央教育審議会と首相官邸の方針が対立している義務教育費国庫負担金について「きちんとした落としどころをつくるという立場で取り組みたい」と述べ、今後双方の妥協点を探る姿勢を示した。
 文科相は小泉純一郎首相から「国庫負担金(の改革)を頼む。しっかりやれ」と指示されたことを披露。「三位一体改革の確実な実施が必要」と述べる一方、「(現制度堅持を明記した)中教審答申は真摯(しんし)に受け止めるべきだ」とも指摘した。
 中教審で見直しの論議が進むゆとり教育に関しては「方向性は間違っていないが結果が実っていない」と述べ、子どもの学力向上に引き続き取り組む意向を示した。
 閣僚名簿の発表後、文科省内では小坂文科相について「あまり首相寄りではない」(初等中等教育局幹部)、「安定感・調整力がある。文科省の立場に理解が得られそう」(同)など、安堵(あんど)と期待の声が多く聞かれた。 (01:19)
義務教育費国庫負担金などで論戦 、中教審論議振り返る (朝日新聞)
 義務教育の姿はどうあるべきか。中央教育審議会(鳥居泰彦会長)は、公立小中学校教職員の給与費の半分を国が持つ「義務教育費国庫負担金」のほか、義務教育全体について、100時間以上議論を続けた。国と地方の役割とそれぞれの見方は26日の答申にどう反映されたのか。その論議を振り返ってみた。
◇「自由度拡大」に反論続出
 中教審の義務教育特別部会では、教職員の給与負担に国がかかわる場合と、地方に任せた場合と、どちらが優れたシステムか検討が進められた。主な論点は二つ。それぞれが、どんな教育上の効果をもたらすかと、将来にわたりその効果が確実に保障されるか――だった。
 5月25日の第12回審議。石井正弘・岡山県知事ら3人の地方代表委員らは義務教育国庫負担金を一般財源化し、自由に使えるようになると、教育の自由度も拡大すると主張した。提出した資料には、「弾力的な学級編成や教職員配置」や「学校外の人材活用や教材の開発」などができると列記していた。
◇「学級編成と無関係」
 これに対して、小川正人委員(東大大学院教授)らから、学級編成は、事実上40人学級の根拠を示している義務教育標準法の問題であって、国庫負担金の削減や一般財源化とは無関係との主張があった。学校外の人材活用も、現実に自治体や学校が実施しているので、いまでも実行は可能と反論が続出した。
 その後も地方代表委員は「『ゆとり教育』を全国一律でやって全国一斉に問題化した」「教育政策は文科省を頂点に各教育委員会に下りる上位下達の円筒型システムが作り上げられている」などと文部科学省などを批判したうえ、地域が多様な人材育成に力点を置けなかった現状を訴えた。しかし、これも財源問題との関連が不明確で、他の委員は納得しなかった。
◇先行きは不透明
 答申は、一般財源化した場合には、逆に地方側にとって財源保障の確実性が低いと結論づけた。その根拠として、都道府県によって税収の格差があり、40道府県で国庫負担金の配分額よりも税源の移譲額が下回るとの試算を挙げた。
 一方で、地方代表委員は、仮に不足しても、国からの地方交付税で適切に財源調整されると主張して譲らなかった。
 この地方交付税の先行きが不透明な状態だったため、財源保障の論議はかみ合わなかった。
 肝心の地方交付税の改革は、三位一体改革の三本柱の一つ。政府の方針はまだ見えないまま、多くの委員が「地方に移して大丈夫か」と不安を募らせていた。
 一方、地方代表以外の委員や文科省も、石井知事の「地方よりも財政危機に陥っている国に任せて義務教育費は大丈夫なのか」という問いには明快に答えられなかった。
◇「なぜ削減対象に」
 有識者として選ばれている鳥取県知事の片山善博委員は「全国知事会が削減する補助金リストをまとめた際、義務教育費は(優先度の低い)9番バッターという位置づけだった」と内幕を明かした。多くの委員が「そもそもなぜ義務教育費が削減対象にならなければならないのか」という疑問の声も上げた。その疑問が最後まで解消されないまま、「制度堅持」という結論に落ち着いた。
 地方代表委員以外は、国庫負担制度の堅持の姿勢は変えなかったが、教育の地方分権の必要性では一致した。この答申は、学校や地方への権限移譲をはじめとした「義務教育の構造改革」も盛り込んでいる。この実現を見守る必要がある。
◇中教審答申の要旨
 中教審答申の要旨は次の通り。
◆総論
(1)義務教育の目的・理念 略
(2)新しい義務教育の姿 略 
(3)義務教育の構造改革 義務教育システムについて、目標設定とその実現のための基盤整備を国の責任で行った上で、市区町村・学校の権限と責任を拡大する分権改革を進めるとともに、教育の結果の検証を国の責任で行い、義務教育の質を保証する構造に改革すべきだ。
(4)国、都道府県、市区町村の役割の明確化と協力関係の強化 略
(5)義務教育の基盤整備の重要性 略
(6)義務教育の費用負担の在り方 略
◆各論
 第1章・義務教育の使命の明確化および教育内容の改善 義務教育の目標を明確化するため、学習指導要領で各教科の到達目標を明確に示すことが必要だ。
 すべての教科の基本となる国語力、科学技術の土台である理数教育の充実が必要だ。全体の見直しの中で、それらの授業時数の在り方について検討する必要がある。グローバル化に対応して、小学校段階における英語教育を充実する必要がある。
 子どもたちの到達度・理解度を把握し、客観的なデータを得る観点から全国的な学力調査を実施することが適当だ。
 設置者の判断で9年制の義務教育学校を設置することの可能性やカリキュラム区分の弾力化などを検討する必要がある。
 第2章・教師の質の向上 学校の様々な課題に即した実践的な教育をする教員養成のための専門職大学院の創設が適当だ。教師として必要な資質能力が確実に保持されるよう教員免許更新制を導入する方向で検討することが適当だ。
第3章・学校、教育委員会の改革 略
第4章・教育条件の整備 略
 〈三位一体改革での義務教育費国庫負担金をめぐる経緯〉 政府は三位一体改革で、国の補助負担金のうち、3兆円を地方に税源移譲するという「数値目標」を掲げた。義務教育費国庫負担金は、2兆5000億円もの「大きな塊」で、このうち中学校分の8500億円を移譲するよう全国知事会など地方6団体が昨年8月に要求した。ただ、国庫負担金を守るために文科省が重い腰を上げ、人事権や学級編成権の移譲など、「教育の地方分権」の施策が次々に飛び出すという副産物を生んだ面もある。答申は、「今秋までに中教審で結論を得る」という政府・与党合意に基づいて出された。

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