教育関係報道(各新聞社の記事のスクラップです。)

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(毎日新聞の記事は1週間ほどで消滅します)
12月31日 国立大学:完全禁煙…わずか6% 「建物内」…半数どまり(毎日新聞)
キャンパス内の完全禁煙を実施している国立大学は1割に満たないことが、国立大学法人保健管理施設協議会の調査で分かった。非喫煙者が他人のたばこの煙を吸わされる「受動喫煙」のリスクが増す、建物内での喫煙を完全に禁止している施設も半数以下だった。03年5月施行の健康増進法は学校や病院、飲食店などに受動喫煙を防止する努力義務を課したが、大学では対策が遅れている実情が明らかになった。
 同協議会のワーキンググループが今年11月、84国立大を対象に実施、69大学から回答があった。
 「建物内のどこでも吸える」という大学は、健康増進法前の03年4月は19%だったが、今回はゼロで改善がみられた。しかし「建物内完全禁煙」は49%(34大学)で、半数以上は喫煙室や喫煙コーナーを設置する「分煙」にとどまっていた。
 建物を含めキャンパス全体を完全禁煙としているのは旭川医科大、岐阜大など4大学で、全体の6%だった。建物内は分煙にしていても「屋外ならどこでも吸える」が14%(10大学)あった。
 05年に文部科学省が全国の幼稚園から高校までを対象に実施した調査では、45%が敷地内の完全禁煙を実施している。
 ワーキンググループの高橋裕子・奈良女子大教授(予防医学)は「高校までに比べると、大学の対策は遅れている。大学とはいえ未成年を預かる場であり、禁煙教育を進める場だ。大学法人の中期計画に盛り込むなどして、完全禁煙を目指してほしい」と話している。【元村有希子】
毎日新聞 2006年12月31日 3時00分 (最終更新時間 12月31日 3時13分)
小学校教頭を逮捕、女性に抱きつき胸触る…埼玉(読売新聞)
埼玉県警越谷署は30日、同県三郷市の同市立後谷(うしろや)小学校教頭勝又春夫容疑者(57)(越谷市七左町)を強制わいせつの疑いで逮捕した。
 調べによると、勝又容疑者は、同日午前1時ごろ、越谷市南越谷の東武伊勢崎線新越谷駅の広場で、タクシーを待っていた同市内の無職女性(43)に「一緒にホテルに行こうよ」などと声をかけ、断られると後ろから抱きつき、ビルのシャッターに押しつけ、服の上から胸をつかんだりした疑い。女性が「この人、痴漢です」と叫ぶと、逃げ出したが、約30分後、現場から約50メートル離れた路上で女性が発見、通行人の協力で取り押さえた。
 勝又容疑者は、スナックで酒を飲んで酔っており、「女性を見たらむらむらしてしまった」と容疑を認めているという。
 三郷市の榎本幹雄教育長は「極めて遺憾で、大変申し訳ない。再発防止に向けて、更に指導の徹底を図りたい」としている。
(2006年12月30日19時59分 読売新聞)
12月30日 非認定大学の博士号 吉村作治学長も取得(朝日新聞)
早稲田大学元教授で「エジプト博士」として知られる吉村作治・サイバー大学学長(63)が、米国の非認定大学「パシフィック・ウエスタン大学(PWU)ハワイ」の博士号を取得していたことが29日、分かった。同大学は、米国で「学位の乱発」と問題化した「ディプロマ・ミル」(DM)の一種とされ、吉村氏は「うかつだった」と話している。ほかの未認定大学で博士号を取得した英語教育の著名専門家も反省の意を示しており、教育界に「学位商法」の波紋が広がっている。(池田証志)
 吉村氏は平成6年、週刊誌の広告を見てPWUハワイ東京事務局を訪問。「ハワイ州の認定を得ている」と説明され、ハワイにある校舎の写真を見せられた。30万円を支払い、英文の論文を提出。7年に博士号を授与されたが、肩書に使ったことはないという。
 取材に対し「助教授歴7年のとき、同僚から博士号がないと教授になれないといわれた。早大で博士論文を書いていたが、自分の力が世界で通用するか試したかった。DMとは知らなかった」などと話した。
 吉村氏は昭和61年に早大文学部の非常勤講師、62年に人間科学部の助教授に就任。同学部教授になったのは平成10年で、11年に早大理工学部で博士号を取得している。
 ブログ「学歴汚染」でDM問題を追跡している静岡県立大の小島茂教授によると、PWUハワイは今年5月、最低25人の学生が州内にいない▽ハワイに事務所がない−などとして、ハワイ州法違反(学位不法授与)で裁判所から罰金や閉校などを命じられた。米国大の学位の質を保証する認定団体の認定を受けておらず、DM規制が厳しいオレゴン州に「DMの可能性が高い」とされたという。
 PWUハワイは「アメリカン・パックウエスト国際大学」と名称を変更。ホームページで「法的問題を解決するため努力している」として入学受付を停止している。PWU元教授は「2年前に経営陣が交代、オンライン化を進めている」と説明している。
 吉村氏は「学位は本来、入学金や授業料などの金で買うもの。心の栄養であり、お金だけでは買えないものでもある」とした上で「うかつだった。DMはよくないし、それを悪用するのもよくない。皆さんにも気を付けてほしい」と訴えた。
 一方、「英語を子どもに教えるな」(中央公論新社)などの著書やテレビの英語番組の監修で知られるNPO法人「東京コミュニティスクール」の市川力校長は15年、DMとされる「ハミルトン大学」の博士号を取得し、肩書に使っていた。
 市川校長は、約80万円を払い、米国で学習塾を運営した経験を単位化、数十ページの論文を提出したが、「DMとは知らなかった。経験で学位が取れるならと思った」という。
 米国議会の調査部門「米会計検査院」が16年にまとめた報告書で、PWUとハミルトン大など7校はDMと位置づけられ、米メディアにも取り上げられている。
 PWUカリフォルニアは「DMとされたのは前の経営者のプログラム。WUハワイとは別組織」などとDMへの関与を否定。ハミルトン大は事実上活動を停止しているもよう。29日までに取材への返答がなかった。
 ■ディプロマ・ミル(学位工場) 実際に就学しなくても博士号など学位を販売する機関・団体のこと。代金を振り込むだけで学位証明書を発行する業者もある。学位取得までの期間が短かったり、通学が不必要だったりするところも。海外に数百はあるとされ、詐欺に利用されかねないとして米国で社会問題化している。
福岡いじめ:最終報告で自殺の「最大の原因の一つ」と結論(毎日新聞)
福岡県筑前町立三輪中2年の男子生徒(当時13歳)がいじめを苦に自殺した問題で、町教委の調査委員会は28日、最終報告をまとめ、公表した。男子生徒が受けた行為を「いじめ」と認定し、自殺との因果関係について「最も大きな原因の一つは長期にわたるいじめの蓄積と推測される」と結論付けた。中間報告では「いじめに類する行為」との表現にとどまっていた。
 最終報告は「自殺に至った精神的苦痛の最も大きな原因は、長期にわたる『からかい』や『冷やかし』などの蓄積によるものと推測され『いじめ』に相当するものだった」と認定。自殺当日にトイレでズボンを脱がされそうになった出来事について「ふざけ合いのように見えるが、生徒にとって相当な精神的苦痛だった」と指摘した。男子生徒の精神的苦痛を「孤独感を伴った非常に大きなもの」とし、自殺原因と判断した。
 いじめにかかわった生徒について「『死』を軽くとらえていたとも考えられ『いじめ』が反社会的行為であることを指導する必要がある」と言及した。
 一方、1年時の学級担任に不適切な言動があったことは認めたが、自殺の直接的な要因だった可能性は否定した。教職員や校長らが生徒の異変に気付かず、必要ないじめ対策も講じていなかった点を挙げ「深刻さを把握せず、漫然と校務運営しており、校長や教頭の責任は重い」と批判。「子供たち自身の力を育て、コミュニケーション能力を高める指導が必要」と提言した。【いじめ問題取材班】
毎日新聞 2006年12月28日 20時39分 (最終更新時間 12月29日 2時55分)
12月28日 教育基本法「改正」反対の意外な面々(朝日新聞)
12月12日午前、教育評論家の尾木直樹さんは、参議院議員会館内の会議室でマイクを握り、こう切り出した。
 「組織の一員として記者会見するなんて初めてです。評論家としては組織に縛られず、いつも自由な立場でいなければならないと思ってきましたから。でも、いまはすごくせっぱ詰まった気持ちです」
 尾木さんをこんな気持ちにさせたのは、すでに衆議院を通過し、参議院で審議中だった教育基本法改正案だ。15日、参議院でも可決され、成立した。
 ●何もしないの悔しい
 尾木さんと共に記者会見に臨んだ日本大学文理学部の広田照幸教授(教育社会学)も、これまではこうした運動に参加することを避けてきた。自らの考えは研究成果で発表する誠実な研究者でありたかったから。でも今回は、「気がつくと、国会前でメガホンを持って、反対を叫んでいた」
 13日にキャンドルを手に改正反対を叫び、国会を取り囲んだ4000人の中には、自称「1カ月前までは反対運動をしようなんて思ってなかった学生」の浅野大志さん(22)の姿も。埼玉大学教育学部に学び、小学校教員を目指している。参院特別委の公聴会で、公述人として発言もした。
 そして、文芸評論家の斎藤美奈子さんまでが、「久々に市民運動意識に目覚めた(笑)」と、知人らにメールを書き送り、こんな言葉で、改正案の今国会での採決を阻止し徹底的に審議するよう求めるネット署名への参加を呼びかけた。
 「ずっとヤキモキしていたのでしたが、絶望するにはまだ早いってことで。何もやらないのって悔しいじゃないの」
 いつもはクールな知識人たちが熱くなっているのは、なぜなのか。
 広田さんは言う。「教育基本法は教育における憲法。成立しても明日から何かが変わるわけではありませんが、教育に関するすべてのことに影響を及ぼす。5年後は教育を巡る空気の組成が変わっているでしょう」
 教育の理念や原則、枠組みと、政治や行政の責務を規定した現行法が、権力の介入を規制し教育現場の自由や自律性を保とうとしているのに対し、改正案は子どもや家庭に、「かくあるべし」という像を押しつけ、命令し、縛るものになっている、と。
 その最たるものが、新設された「教育の目標」という条項だ。「真理を求める態度」「勤労を重んずる態度」「国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度」などを達成することが教育の目標だと、こと細かく定める。  斎藤さんは言う。
 「日本の教育は戦後61年間、現行法の下で理想の教育を目指してきた。もはや空気のようなものだったけど、改正後は過剰に意識されるでしょうね。しかも、『態度』のオンパレード。『態度悪いぞ』とチェックされるようになりますよ。だいたい、法律に人格を規定される必要なんてあるんでしょうか」
 文部科学省は次期国会で、学校教育法の改正を目指している。学校の種類や、何年間で何を学ぶかなど、学校制度の基本を定める法律だ。幼稚園から大学まで、各段階の目標に、愛国心などの徳目が盛り込まれる可能性がある。
 ●「可能性はまだある」
 教育基本法改正案は、政府に「教育振興基本計画」を策定するよう求めており、教育に関する予算はこの計画に基づき配分される。計画には学力テストが含まれる予定で、成績のいい学校に予算が重点配分されることも危惧される。
 広田さんらが呼びかけ人になり斎藤さんも賛同したネット署名には1万8084人が参加し、全国で反対集会やデモ、署名活動が続いた。斎藤さんは、こう期待する。
 「メディアを含め、この改正で何が起こるのかに人々が気づくのは遅かったけど、この秋以降の盛り上がりはすごかった。法律は成立しちゃったけど、現場の運用で行きすぎを止められる可能性は、まだあるんじゃないでしょうか」
未履修問題:教育長や該当校校長ら38人処分 愛知県教委(毎日新聞)
高校の履修単位不足問題で、愛知県教育委員会は27日、伊藤敏雄教育長や該当校の校長ら38人を処分した。
 懲戒処分にあたる戒告は、伊藤教育長と学習教育部長、高等学校教育課長、同課長前任者(現豊田西高校長)の4人。懲戒未満は▽教育次長と校長25人(前任者2人含む)が文書戒告▽校長8人が口頭訓告。関与の程度や該当校の状況などを考慮したという。
 県教委は今後、学校訪問などで再発防止を図るという。【清藤天】
毎日新聞 2006年12月28日 2時14分
未履修問題:兵庫県教委が教諭含む58人処分(毎日新聞)
高校の必修科目の未履修問題で、兵庫県教委は27日、吉本知之教育長や、県立8校の03〜06年度の校長、教諭を含む58人の処分を発表した。同県では01年度にも県立高校で未履修が発覚。全教職員に再発防止を指導していたため、管理職だけでなく教諭も処分対象とした。この問題で教諭を処分するのは全国の教委で初めてという。
 処分内容は▽吉本教育長、教育次長、校長11人=減給10分の1、1カ月▽教頭14人=訓告▽教諭27人=厳重注意など。
 01年度の未履修は59校で明らかになり、県教委は再発防止のため全校に時間割を提出させていた。だが、今回の処分対象となった8校は時間割通りの授業をせず、うち7校は前回も未履修だった。
毎日新聞 2006年12月28日 0時50分
試験問題:生徒にファクス 高校教諭懲戒免職処分 奈良(毎日新聞)
奈良県教委は27日、解答例が記入された期末試験問題を生徒宅にファクス送信したとして、県立御所工高の男性教諭(34)を懲戒免職処分(同日付)にした。
 同教委によると、この教諭はラグビー部の顧問で、今月7日、電気機器科担当の同僚教諭のロッカーから、翌日の期末試験の問題用紙を勝手に取り出し、コピーして2年生の男子部員宅にファクス送信した。1回で送信できず、ファクス機にエラー報告があったため、他の教諭が不正に気付いた。
 教諭は生徒に電気機器の補習を頼まれていたが、用事があったため断り、ファクスを使って質疑応答をするつもりだったという。学校の事情聴取に、「生徒と約束した補習が出来ず責任を感じていた。電気機器の授業は受け持っていないため、同僚の授業用プリントを参考にしてもらうつもりだった」と釈明した。
 同校によると、この生徒は受け取ったものが試験の問題用紙と認識せず、同級生1人にも内容を見せていた。このため2人は再試験を受けた。【石田奈津子】
毎日新聞 2006年12月27日 21時00分
多比良教授と川崎助手を懲戒解雇 東京大(朝日新聞)
遺伝子制御にかかわるリボ核酸(RNA)の専門家、東京大学大学院工学系研究科の多比良和誠(たいら・かずなり)教授らが信頼性のない論文を発表していた問題で、東京大は27日、就業規則の「大学の名誉または信用を著しく傷つけた場合」に当たるとして、多比良教授と実験を担当した川崎広明助手を同日付で懲戒解雇した。研究不正による懲戒処分は東京大では初めてという。
 昨年4月、日本RNA学会から同教授らの論文について、信頼性に対する疑いが指摘され、工学系研究科の調査委員会が設けられた。
 まとまった実験記録がなかったため、調査委は4論文について再実験を要請したが、提出されたデータで捏造(ねつぞう)が発覚するなどして「論文の結果を再現したとは認められなかった」と結論づけた。
 多比良教授の代理人の弁護士は処分について、「実験担当者ではない教授を懲戒解雇とし、法的な責任を問うことは妥当ではない」とするコメントを発表した。法的な対応は協議して決定するとしている。
学生さん、千葉で先生にならないか 大学に推薦依頼(朝日新聞)
全国の優秀な学生に千葉県内の先生になってもらおうと、千葉県教委と千葉市教委は08年度の採用試験から、小学校教諭一種免許を取得できる全国95大学に、学生を推薦してもらう方針を決めた。
 県・市教委は07年4月にも、各大学に推薦を依頼する。人間性豊かで教育愛と使命感に満ち、児童の悩みや思いを受け止め支援できる――など県内で求める教諭像を各大学に示す。
 推薦依頼人数は各大学1人。推薦者が県・市教委の採用試験を受ける場合、1次選考は小論文だけで、専門教科や一般・教職教養、専門教科の筆記試験を免除する。
 一方、県・市教委は07年度から、県内で公立小学校の先生を目指している大学3、4年生と大学院生を対象に、現場で実践研修する「教職インターンシップ制度」も始める方針だ。
 実際の授業や学校行事、生徒指導・教育相談、部活動などを30日以上研修してもらう制度で、学生のうちから実践力を身につけてもらうと同時に、教諭の適性を早めに自覚させる意図もあるという。
 県内の小学校教諭の志願倍率は近年、下がる傾向にある。99年度に29.1倍だった採用試験の倍率は、07年度は約2.9倍だった。
12月27日 規制改革会議が最終答申、教委設置義務の撤廃盛れず(朝日新聞)
政府の規制改革・民間開放推進会議(議長・草刈隆郎日本郵船会長)は25日、最終答申を安倍首相に提出した。7月の中間答申で提案した「教育委員会の設置義務撤廃」の明記を見送ったほか、今月上旬の原案段階で盛り込まれた労働組合の団体交渉権を制限する項目も削るなど、会議側にとって後退が際立つ内容となった。規制改革の推進と並んで「規律重視」も掲げる安倍首相のあいまいな姿勢が、微妙な影響を与えているようだ。
 来年3月末に設置期限を迎える同会議としては最後の答申。一部のホワイトカラーで労働時間のしばりを外し、残業代も払わなくてよくする「ホワイトカラー・エグゼンプション」など労働時間法制の見直し▽派遣労働者への直接雇用申し込み義務の撤廃▽教員評価制度の実施・公表促進▽教育バウチャー(利用券)制度の研究・検討▽いじめなどを原因とした越境入学が認められる学校選択制の保護者への確実な周知などを盛り込んだ。
 一方で、原案段階からの後退も少なくなく、教育バウチャーの結論時期を先送り。労組の団体交渉権について「従業員の一定割合以上を組織する場合に限るよう検討」とした項目も、厚生労働省の反発で削除された。
 特に教育委員会制度をめぐっては、7月末の中間答申では教委の権限を首長に移すために設置義務の撤廃を主張。だが、「いじめ自殺」や履修漏れ問題が相次ぎ、安倍首相は「地方における教育の担い手はやはり教委」と強調。政府内では、教委の権限・機能強化を求める声が強まった。
 今月上旬の原案段階で「教育行政の仕組み、教委制度について抜本的な改革を行うべきである」と表現を抑制。今年7月に閣議決定された「骨太の方針2006」と同じ表現まで後退した。
 だが、なお政府内に異論があり、22日に安倍首相を交えて伊吹文部科学相、佐田規制改革担当相が協議。「『骨太』を踏まえ、教育再生会議の意見も踏まえて、法改正を行う」と表現を変えた。
 会議側は首相の改革姿勢を見極めきれず、宮内義彦前議長(オリックス会長)が小泉前首相を後ろ盾に規制改革を進めた勢いは影を潜めた。
ゆとり教育と決別、再生会議に提言 日本教育再生機構(朝日新聞)
保守系の学者や経済人で作る「日本教育再生機構」(理事長・八木秀次高崎経済大教授)は22日、政府の教育再生会議に「教育再生への提言」を提出した。「『ゆとり教育』との決別」や「教育検査院」の設置、教員の政治活動の禁止などを盛り込んだ。
08年度入試から第2志望選抜を導入 弘前大4学部(朝日新聞)
弘前大学は22日、08年度の入試で農学生命科学部を除く4学部の前期日程で、第2志望選抜を部分的に導入する、と発表した。このため、選択できる学科や課程などの間で2次試験の受験科目と配点を統一する。1次試験のセンター入試の科目と配点も全学部共通とし、900点満点とする。
 受験生は、第2志望を同じグループ内で指定できる。入学者の選抜は、各学科・課程の定員の9割は第1志望の受験生を成績順に選び、残り1割は第1・第2志望を区別せず成績順に合格させる。
 同大は今年度入試で、前年度に比べ千人以上受験者が減っており、入試課は「学科ごとにバラバラだった科目や配点が簡素化され、受験者増につながる」と期待している。
 第2志望選抜を実施するグループは次の通り。
 人文学部の人間文化課程、現代社会課程(国語選択)、経済経営課程(国語選択)▽同学部の現代社会課程(数学選択)、経済経営課程(数学選択)▽教育学部教員養成課程の小学校教育専攻、中学校教育専攻、障害児教育専攻、生涯教育課程の地域生活専攻▽医学部・保健学科の看護学専攻、理学療法学専攻、作業療法学専攻▽理工学部の数理科学科を除く5学科
工学部を理工学部に改組 同志社大 基礎科学分野を充実(京都新聞)
 同志社大は26日までに、2008年4月から、工学部を理工学部に改組することを決めた。基礎科学分野を充実する狙いで、理学系の数理システム学科を新たに設置する。
 現在の工学部(定員895人)は、インテリジェント情報工、情報システムデザイン、電気工など九学科。計画では、応用数学や金融工学などを教育、研究する数理システム学科(定員40人)を加えて十学科とし、機能分子工、物質化学工の二学科は、それぞれ機能分子・生命化学科と化学システム創成工学科に変更する。
 定員は環境システム学科を除き、各学科20−35人減らし、総定員は165人減の730人にする。一方、工学研究科は08年度に改組して定員を増やす。
 松岡敬工学部長は「定員の減少は、責任を持って学生の教育ができる適正規模にするためだ。08年度には生命医科学部とスポーツ健康科学部も新設され、工学と理学をうまく融合させた学部にしたい」としている。
12月26日 教職大学院、4割以上が「実務家教員」 中教審分科会(朝日新聞)
教員養成のため08年度に創設される教職大学院について、教員の少なくとも4割を学校の現役教師や家庭裁判所の裁判官など、子どもとかかわりが深い「実務家教員」とする方針が決まった。中央教育審議会大学分科会(分科会長・相澤益男・東京工業大学長)が25日、専門職大学院設置基準などの改正を認める答申をまとめ、答申に伴う告示に数値基準を盛り込んだ。
 教職大学院は、人間性や社会性を備えた力のある教員を養成することが目的のため、教員全体のうち、教育の「現場」を知る人を一定割合確保することになった。大学院の標準修業年限は2年で、与えられる学位は「教職修士(専門職)」。修了には原則として、小学校などでの実習(10単位以上)を含む45単位以上の修得が必要とされている
中教審委員、教育再生会議との関係で意見 不快感も(朝日新聞)
中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の委員懇談会が25日、都内で開かれ、安倍首相直属の教育再生会議との関係について意見が相次いだ。中教審が答申済みの事項を再生会議が議論していることへの不快感も飛び出し、中教審と再生会議の微妙な関係が改めて浮き彫りになった。
 特に話題となったのは、中教審が今年「10年間をめどに」と答申した教員免許更新制。再生会議では中教審案に「効果が十分か疑問」などと批判が出ているが、角田元良・聖徳大学教授は「問題教員を排除するための免許更新制はとてもかなわないと、既に中教審で出ている」と発言。渡久山長輝・元日教組書記長も「中教審で既に答申し、きちっと審議した問題は尊重をお願いしたい」と語った。
 安彦忠彦・早稲田大教授は、再生会議との関係について「ある程度分担があればいいが、既にやってきたことについてさらに何かされると、今後の進め方にもかかわってくる」と指摘した。
 中教審と再生会議を兼務する委員のうち、野依良治・再生会議座長は欠席。出席した中嶋嶺雄・国際教養大学長は「再生会議は混乱している印象を与えているが、必ずしもそうでない。むしろ、中教審、文科省に今後色々とお願いしないといけないと感じている」と述べた。
教員人事権、教育行政権は誰のもの? アピール合戦(産経新聞)
■教育長と首長がアピール合戦
 教職員の人事権を都道府県教委から市区町村教委に分権すべきか。現在は教委が握る教育行政権を首長部局に譲るべきか−。地方の教育長と首長が文部科学省や政府の教育再生会議に対し、おのおのの立場から主導権を握りたいと要請。アピール合戦を繰り広げている。
 先陣を切ったのは全国31府県の教育長。18日、中央教育審議会が昨年10月に答申している「教職員人事権の市区町村への移譲」について懸念を表明し、都道府県教委が人事権を握る現行制度の存続を求めた。
 声明は
(1)優れた教職員が中核市や財政力のある自治体に偏在化し、バランスのとれた採用が不可能になる
(2)人事の停滞・硬直化が進み、市区町村間で教育水準の格差をもたらす−などの問題点を訴えた上で「現行制度を生かし都道府県と市区町村が工夫改善すべきだ」として市区町村教委に人事権を移譲したくないとの意向を示した。
 一方、首長側は、教委が握る教育行政権の奪取を狙う。全国市長会の「教育における地方分権の推進に関する研究会」(座長・北脇保之静岡県浜松市長)が翌19日、教育行政における市長の役割と責任の強化を求める緊急アピールを発表し、希望する自治体については首長部局に教育行政権を譲るよう要請した。
 アピールは「地方分権が進展する中、教委と市長部局の責任体制が不明確。市長は十分な権限を持たないが、最終的な責任を問われるケースが多い」と指摘。「教育委員会の選択制導入を含め、抜本的な制度改革を求める」とした。
大学自ら「傾向と対策」、模試催し解説 ネット配信も(朝日新聞)
我が校の入試の「傾向と対策」を教えます――。受験シーズンを控え、自校の入試について受験生に無料で解説する大学が増えている。予備校の協力を得て本番さながらの模擬試験を行ったり、ホームページやメールマガジンで助言したり。18歳人口の減少で07年度にも「大学全入時代」を迎える中、学生の囲い込みを狙った受験生へのサービスは過熱する一方だ。
 11月中旬の日曜日。東京・神保町の専修大のキャンパスで、大学主催の「プレ入試」が行われた。過去の入試問題をもとに大手予備校に作ってもらった英語と国語、日本史・世界史の予想問題に、高校生ら約800人が挑戦した。
 大学の職員が試験監督を務め、「受験生」も多くが制服姿。本番さながらの緊迫感がただよった。試験が終わると予備校の講師が登場、問題の解説に移った。
 専大入学センターの伊藤隆敏部長は「『専大の入試は難問・奇問が多くて難しい』という誤った評判が広まっていた。第三者が作る予想問題にトライしてもらえば誤解を解けると考えた」と話す。プレ入試は今年で3回目だが、過去2年はその7割が本番も受験したという。
 「知名度が低いので、とにかく大学に足を運んでもらおうと『お得感』が出る企画を立てた」というのは、昨年から「入試対策模試」を行っている立正大(東京都品川区)。11月末に品川区と埼玉県熊谷市のキャンパスで実施し、計130人余りを集めた。「一度訪れてくれさえすれば、良さに気づいてもらえるはず」と担当者は手応えを語る。
 大学主催の模試は、東京工科大(東京都八王子市)や拓殖大(東京都文京区)なども実施している。東洋大(同)や立命館大(京都市)、近畿大(大阪府東大阪市)は、学外に出向いて対策講座を開いている。
 インターネットを使うのは玉川大(東京都町田市)。大手予備校の関連会社が作った10ページの「06年度入試の傾向と学習アドバイス」を、大学のホームページで公開している。「対話形式の長文読解問題と考えて対策を講じるのがよい」などと実戦的だ。同志社大(京都市)も科目ごとの傾向や対策をメールマガジンで無料配信する。
 「大学通信」情報編集部の安田賢治部長は「受験生にとって、この時期に1日つぶして興味を持った大学を見に行くのは勇気がいる。見学と模試のセットで受験生を得した気分にさせている」と話している。
小学校長がセクハラ行為 愛知県教委が停職処分(朝日新聞)
愛知県教育委員会は25日、出入り業者の女性にセクハラ行為をしたとして、同県瀬戸市立八幡小学校の男性校長(55)を、同日付で停職6カ月の処分にした。校長はすでに辞表を提出しており、県教委は26日にも受理する予定。
 県教委によると、校長は11月24日夜、同校に出入りしていた旅行会社の女性(22)と2人で食事をし、体に触ったり抱きついたりしたという。
 女性が会社の上司に相談、同社が校長に確認したところ、行為を認めた。校長は「女性が自分に好意を持っていると思った」と話しているという。
12月25日 雑記帳:東大が初めて女子高校生向け説明会(毎日新聞)
◇東京大学は23日、初めて女子高校生のための大学説明会を東京都内で開いた。女子高校生ら約450人が参加し、熱心に入試や学習方法の説明を聞いていた。
 ◇東大の女子学生は全体の約2割。「女性教員も8.8%しかいない。女子学生を3割まで増やして全体的に底上げを図りたい」と企画した。
 ◇パネルディスカッションでは現役学生から「少ないので男の子が優しくしてくれる」と本音も。大学の思惑とは別に、「東大女子」は貴重な存在であるほうがいいのかも?【佐藤敬一】
毎日新聞 2006年12月23日 18時37分 (最終更新時間 12月23日 19時22分)
12月24日 「塾は禁止」 教育再生会議で野依座長が強調発(朝日新聞)
政府の教育再生会議の野依良治座長(ノーベル化学賞受賞者)が8日に開かれた「規範意識・家族・地域教育再生分科会」(第2分科会)で、「塾の禁止」を繰り返し主張していることが、同会議のホームページに掲載された議事要旨でわかった。しかし、再生会議が21日にまとめた第1次報告の原案には「塾の禁止」は盛り込まれていない。
 議事要旨によると、野依氏は「塾はできない子が行くためには必要だが、普通以上の子供は塾禁止にすべきだ。公教育を再生させる代わりに塾禁止とする」と再三にわたって強調。「昔できたことがなぜ今できないのか。我々は塾に行かずにやってきた。塾の商業政策に乗っているのではないか」と訴えた。
 JR東海会長の葛西敬之氏は「日本の数学のレベルは学校ではなくて、塾によって維持されている、という面もある」と反論したものの、事務局側は「公教育が再生されれば、自然と塾は競争力を失っていく。結果的になくなる」と同調、国際教養大学長の中嶋嶺雄氏も「野依座長のおっしゃったように塾禁止ぐらいの大きな提言をやらないと」と野依氏に賛同するなどひとしきりの盛り上がりを見せた。 (コメント ?)
「君が代」処分取り消し求め、提訴へ 都立高校の教諭ら(朝日新聞)
卒業式で「君が代」を起立して斉唱しなかったなどとして懲戒処分を受けた東京都立学校の教職員171人が、都に処分の取り消しと慰謝料を求める訴訟を起こすことを決め、23日に原告団を結成した。原告団によると、君が代を巡る処分の取り消しを求める訴訟では全国で最大規模。来年2月9日に東京地裁に提訴する。
 提訴するのは、04年春の卒業式や入学式で、国歌斉唱時に立たなかったり、ピアノ伴奏を拒否したりしたとして都教育委員会から戒告や減給処分を受けた都立高校の教諭ら。
 都教委は03年10月、君が代の起立斉唱を命じる通達を出し、これまでに従わなかった教職員延べ345人を処分している。教職員に斉唱の義務がないことの確認を求めた訴訟では、東京地裁が今年9月、都教委の通達を違憲、違法とし、処分を禁止する判決を言い渡し、都側が控訴している。
必修逃れ、冬休み補習183校…上限70回は209校(読売新聞)
高校の必修逃れ問題で、高校3年生について、文部科学省の救済策で上限とされた70回(1回50分)の補習を行う学校が全国で209校あることが読売新聞の調査で分かった。
 あえて70回を超える補習をするところも7校あり、最も多い補習回数は100回にのぼる。また、183校が冬休み中に補習を行う予定で、入試直前の生徒への負担が依然として大きいことが浮き彫りになった。
 文科省が公表した必修逃れの663校に、読売新聞が今月、補習の回数や時期を聞いた。未履修が1〜2年生だけだった学校などを除く624校の補習回数は、50回未満が198校、50回以上70回未満が210校、70回以上が216校。
 文科省は11月、高校3年生についての救済策を示し、
〈1〉本来必要な補習が70回超の場合、70回の補習とリポート提出
〈2〉70回以下の場合は実質50回程度の補習――
で、それぞれ単位を認めるとしていた。
 今回、70回の補習をするとした209校のうち、189校は
〈1〉の救済策を使って補習回数を70回に減らした学校だが、残り20校は
〈2〉の救済策を使わず、本来必要とされる補習70回をすべて行う学校だった。
 また、冬休み中に補習を行う183校のうち、休み中に補習をすべて終わらせる学校はほとんどなく、放課後や土曜日など様々な機会で回数を消化する。大学入試が終了した来年3月に集中して補習をする学校も多く、51校が補習のために卒業式を延期。17校が卒業式後にも補習を行う。一方、補習する上で困っていることを聞いたところ、「教員が足りない」とした学校が89校、「教科書が手に入らない」と回答したところが37校あった。
(2006年12月23日3時6分 読売新聞)
国立大などの授業料免除、07年度4600人拡大(読売新聞)
政府・与党は国立大学などの授業料免除の対象枠を2007年度に約4600人分拡大する。24日に閣議決定する来年度政府予算案で、社会人教育の支援策などと合わせて20億5000万円を確保。経済的理由で授業料の支払いが難しい学生への支援を手厚くし、所得による教育格差を抑える。05年度実績の約4万5600人と比較すれば、1割程度増えることになる。
 免除対象の拡大は、安倍晋三首相が掲げる「再チャレンジ支援策」の一環。教育費の負担軽減を巡っては公明党が07年度の税制改正論議で、日本学生支援機構の有利子奨学金を返済する際の利子を所得税額から差し引く制度を主張したが見送られた。今回、政府・与党は学資に乏しい若年層を直接支援する方が効果的と判断し、免除に充てる予算増額に踏み切った。 (07:00) (コメント 一歩前進)
愛知・瀬戸で小学校長がセクハラ 出入り業者の女性触る(中日新聞)
愛知県瀬戸市の市立小学校の校長(55)が、出入り業者の女性の体を触るなどのセクハラ行為をしていたことが分かった。校長は行為を認め、県教育委員会は25日、校長の処分を発表する見通し。
 関係者によると、校長は学校に営業に訪れた旅行会社の女性担当者と2人で11月下旬の夜間、名古屋市内の飲食店で食事をし、その際に嫌がる女性の体を触るなどした。食事では酒も飲んでいたという。
 女性は会社の上司に相談し、会社側が市教委に「女性が校長から体を触られ、腹を立てている」などと抗議。県教委などが校長に事情を聴いたところ、セクハラの事実を認めたという。
 校長は今月初めに県教委に退職願を提出し、有給休暇を使って学校を休んでいる。
12月23日 「まるでヒトラー」 迷走続く教育再生に有識者委員反発(朝日新聞)
安倍首相直属の教育再生会議(野依良治座長)が21日の総会で提示した第1次報告の原案には、教育委員会の見直しや不適格教員の排除などの具体策がほとんど盛り込まれなかった。原案の作成は「実現可能性」を重視する事務局が主導したものだが、「独自色」にこだわる有識者委員は「我々の意見が反映されていない」と猛反発。来年1月のとりまとめに向け、首相の指導力がここでも問われている。
 「まるでヒトラーのようだ。事務局の案と私たちの言っていることが全然違う」
 劇団四季の代表である浅利慶太氏は総会後、吐き捨てるように言い、首相官邸を後にした。原案作成が、官僚中心の事務局の「独裁」で決められたとの受け止めで、不満が収まらない。
 浅利氏ら17人いる有識者委員の一部と事務局が参加し、素案や原案を練り上げる運営委員会では「あきれるくらいのスピードで教委を全面的に見直す」「文部科学省が用意する教員免許更新の法案にストップをかける」との意見が相次いでいた。
 しかし、教委については、11月30日に示された素案にあった「教育委員に保護者代表を任命」「教育長は教職経験者に偏らせない」などの具体策は、原案では姿を消し、「今後の検討課題」に。「学校再生」をテーマとする分科会に出席した有識者委員の間では文科省の準備する免許更新制だけでは不十分との意見が大半だったのに、不適格教員排除の具体策は盛り込まれなかった。
 当初の素案に盛り込まれた「ゆとり教育の見直し」の文言も消えた。歴代文相・文科相の決定を否定しかねないだけに事務局が配慮した。大半の委員が賛同した「教員の量の確保」も「予算の裏付けがない」と事務局が難色を示した。
 第1次報告の素案や原案は、総会や分科会での各委員の発言をもとに事務局がたたき台をつくり、運営委員会で意見を言い、事務局が書き直す――を繰り返し、最終的には事務局がまとめた。
 21日の総会は「百家争鳴」状態で、ワタミ社長の渡辺美樹氏は「我々が話し合ったことが(原案で)触れられていない。会議を報道陣に公開し、そこで総理が判断するなら納得できる」と首相に「直訴」。首相は「みなさまの意見をまとめるのは大変な作業だが、だんだん収束していくと思う」と、理解を求めざるを得なかった。
 その首相は今月6日、再生会議座長代理の池田守男・資生堂相談役らとの会合で、「教育改革の意見は出尽くしている。実行できるかどうかだ」と強調したという。有識者委員には「もっと再生会議の独自色を」との思いが強いが、事務局はこうした首相の姿勢を盾に「立派な作文をしても、実現しなくては意味がない」とかたくなだった。
 事務局は政策決定過程を熟知する官僚出身者が仕切る。教育改革には、与党の文教族議員や文科相の諮問機関の中央教育審議会、規制改革・民間開放推進会議などが絡むため、慎重になりがちだ。伊吹文科相も21日、「皆さんがおっしゃったことを国会に出すか、まず行政が判断する。その上で立法の判断がある」とクギを刺している。
 一方、再生会議担当の山谷えり子首相補佐官は21日の原案について「おおむね方向性は了承された」と述べたが、担当室長に抜擢(ばってき)されたヤンキー先生の義家弘介氏は「ペーパーは提出されただけ。たたき台のたたき台」と食い違いも見せる。
 首相が掲げる官邸主導が機能しているとは言えない状況だ。
教育バウチャー:導入見送りの提言提出 日本教育再生機構(毎日新聞)
安倍晋三首相のブレーンの一人、八木秀次・高崎経済大教授が理事長を務める保守系シンクタンク「日本教育再生機構」は22日、政府の教育再生会議に対し、教育バウチャー(利用券)の導入見送りなどを求める提言を提出した。「学校選択制の導入と奨学金制度の充実で目的は達せられる」と説明。このほか「ゆとり教育」との決別宣言、歴史・伝統文化教育の充実、教員の政治活動の禁止などを盛り込んだ。
毎日新聞 2006年12月22日 19時42分
早大、2億1200万円返還へ 研究費不正受給問題(毎日新聞)
早稲田大学の松本和子教授(当時)による研究費の不正受給問題で、文部科学省と経済産業省は22日、松本教授に支給された国の研究費など総額約2億1200万円の返還を求めることを決め、早大に通知した。早大は全額返納する方針。松本教授から出されていた辞表も同日、受理した。
 返還命令の対象は、松本氏が投資信託口座で運用し、大学が私的流用と断定した科学技術振興調整費や科学研究費補助金など98〜06年度の支給分。文科省が1億6000万円、経産省が5200万円。
 文科省の研究費に関しては、松本氏がからむものがほかに約8億9000万円分あり、不正がなかったかどうか、調査を進めている。
 早大は10月、返還額を約1億8500万円とする学内調査結果を発表した。返還要求額が増えたのは、研究費に付随する事務経費なども含めたため、としている。
 両省は松本氏に対し、来年度から5年間、国の研究費への参加資格も停止した。
教委改革先送り 委員に不満さらに調整 第1次報告骨子案公表(産経新聞)
安倍晋三首相直属の「教育再生会議」(野依良治座長)は21日、首相官邸で総会を開き、来年1月下旬にまとめる第1次報告の骨子案を大筋で了承、公表した。授業時間の増加や規律ある教室づくり、不適格教員の排除などが柱。ただ、いじめによる自殺問題をめぐり機能不全が指摘された教育委員会については「情報公開の徹底」を盛り込むにとどまり、評価・監査システムの今後の検討課題として先送りされた。
 委員からは「もっと強いメッセージの盛り込みを」「これまでの議論が反映されていない」など、骨子案への不満も少なからず出された。このため再生会議の3分科会の連絡・調整にあたる運営委員会などで、さらに最終調整を進める。
 安倍首相は「教育基本法が改正され、新しい教育再生の理念と原則、礎ができた。具体的な目標と検討課題を整理していただきたい。それを元に改正すべき法律は改正し、予算の拡充などで対応したい」と述べた。教育委員会制度については「関与のあり方や責任の所在など課題があるが、さらに掘り下げて議論をしなければいけない」と注文を付けた。
 「社会総掛かりでの教育再生を」をと題した骨子案は
(1)基本的な考え方
(2)当面の取り組み
(3)今後の検討課題
−の3部構成。教育内容の充実や授業時間の増加、来年4月に実施予定の全国学力調査を「学力向上に生かすチャンスとする」こと、民間社会人の教職への大量採用と教員免許の更新制の導入も明示された。生徒や保護者が学校を自由に選ぶ教育バウチャー制度は盛り込まれなかった。
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 ■教育バウチャー盛らず
 教育再生会議の骨子案、保護者が教育費クーポンを受け取り学校を自由に選択できる「教育バウチャー」制度が検討課題として盛り込まれなかった。安倍首相が自著「美しい国へ」で提唱し、会議の委員にも“バウチャー論者”が起用されたが、与党や教育界に拙速な論議を嫌う声もあり、見送られたようだ。
 骨子案にバウチャーの言葉はなく、「今後の検討課題」の項目に「地域特性を視野に入れつつ児童生徒数に応じた予算配分について検討する」と盛り込まれたのみ。委員の1人でバウチャー導入に前向きな発言をしてきた渡辺美樹・ワタミ社長は「全く不満。われわれの提案がボコボコに削られるのはおかしい」と語り、官邸を後にした。
 「教育バウチャー」とは、学校の教育費をクーポンとして保護者に配布し、受け取った保護者は子供を通わせたい学校を自由に選べる制度。学校は子供を集めるために特色ある教育作りを迫られ、不人気校は淘汰(とうた)されていく。
 競争原理で多様な学校が生まれ、教育の質向上にもつながるとされる半面、文部科学省は「検討はするが、教育水準はむしろ悪くなるのではないか」(幹部)と冷ややか。再生会議でも「委員がバウチャーという言葉をそれぞれ自分の定義で使っていて、議論が深まらない状態だった」(事務局関係者)という。
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 ≪骨子案のポイント≫
 【基本的な考え方】
 一、「社会総掛かり」で教育を再生すべきだ。
 一、国際的に活躍できるリーダー養成が急務。
 【当面の取り組み】
 一、教育内容を充実し、授業時数を増加。
 一、安心して学べる規律ある教室にする(サポートを伴う出席停止)。
 一、企業人などを教育界に大量に参画させ教員集団の多様化を図る。教育委員会は目標設定などの努力が必要。
 一、頑張っている教員を支援し、不適格教員は教壇に立たせない。教員免許更新制を導入。
 一、学校の責任体制確立のため、実効ある外部評価推進。
 一、教育委員会の情報公開を進める。
 【今後の検討課題】
 一、教育委員会・学校などに対する評価・監査システムのあり方。
 一、「いじめ問題への緊急提言」の実践状況を受け、具体的な行動計画を策定し迅速に実行。
(2006/12/22 18:00)
位不足問題:教育長らに教員の厳正処分求める 文科省(毎日新聞)
高校での単位不足問題で、文部科学省は22日、都道府県、政令指定都市の教育長らに対し、学習指導要領を順守していなかった教員らを法令に照らして厳正に処分するよう求める通知を出した。
 通知では「故意に法令に違反した」「過去に同様の処分を受けながら再度不適切な行為をした」場合などに厳正な処分を求めた。公平性を保つため、具体的な処分事例を示すことも検討したが「(文科省は)任命権者ではなく、法的根拠もない」(初等中等教育企画課)として見送った。
 都道府県教委に出向していた文科省職員が処分対象になった場合については「通知の趣旨が違う」として触れていない。文科省職員が処分対象になった場合の対応策は決まっておらず、地方だけに処分を要求する形になった。【高山純二】
    ◇
 大阪府の千里国際学園▽清風南海▽大阪国際大和田の私立3校で22日、履修単位不足が判明した。毎日新聞の独自集計では、熊本県を除く678校(公立372校、私立306校)となった。
毎日新聞 2006年12月22日 23時00分
12月22日 教育再生会議の第1次報告案に、委員から不満の声相次ぐ(朝日新聞)
安倍首相直属の「教育再生会議」(野依良治座長)は21日、首相官邸で総会を開き、来年1月に打ち出す第1次報告の原案「社会総がかりで教育再生を」を提示した。学力問題、規範意識など当面の課題に絞ったが、実現可能性を重視し、政府・与党にも配慮したため、項目の羅列など具体性に乏しく、委員からは不満の声が次々に上がった。池田守男座長代理は「メッセージ性をどう打ち出すかという部分はある」と表現ぶりについて再考する考えを示した。
 総会では、安倍首相が59年ぶりに教育基本法を改正したことに触れ「新しい教育再生に向けての理念と原則が確立された。礎ができた。まさにこれから教育再生がスタートする」と強調。「すべての子供たちに高い水準の学力と規範意識を身につけさせる機会を提供していく」と語った。
 再生会議は来年1月に第1次報告を提言し、08年度予算編成の「骨太の方針」をまとめる前の5月に第2次、年内に第3次報告を打ち出す。
 第1次報告の原案の「基本的な考え方」では「世界に開かれた『美しい国、日本』の実現の基本は、次代を背負う子供や若者の育成にある」と安倍カラーを強調。そのためには「国民全体の平均的な資質の向上が不可欠」とうたっている。
 学力向上は「教育内容を充実し授業時数を増加する、しかし、詰め込み教育には逆戻りさせない」と銘打った。当初の素案にあった「ゆとり教育の見直し」という言葉は消えている。
 いじめ問題では、いじめた子など問題のある子に対する「サポートを伴う出席停止」を掲げたが、「児童に授業を受けさせないという処置は、懲戒の方法として許されない」とした1948年の法務庁見解などの見直しには触れていない。
 また、教員の多様化をはかるため、社会人の中途採用、優れた研究者、大学院修了者と並んで、芸術家やスポーツ選手などの採用を提唱。副校長や主幹の新設も提言している。
 教育委員会については「情報公開」「教委が学校を支援するプロジェクトチーム」に取り組むとしているだけで、国や首長との権限の分担などは「今後の検討課題」として先送り。不適格教員の排除についても具体策は記されていない。
首長面接と就業体験導入 島根大医学部推薦入試(朝日新聞)
地方の医師不足を補うため、地元出身者に限定した推薦入試枠を設ける国立大医学部が増えるなか、島根大医学部(島根県出雲市)のユニークな出願条件が注目を集めている。願書を出す前に地元医療機関での就業体験と市町村長らによる面接を義務づけた。過疎地での医療活動への「熱意」を評価しようという試みだ。
 同大学医学部は、06年度入試から地域限定の推薦入試制度を導入した。受験資格を県内の島しょ部や山間部など過疎地の出身者に限定するとともに、地元の病院や社会福祉施設で数日間の就業体験をし、病院長や施設長の適性評価を受けることを義務づけた。
 さらに、地元市町村長らによる面接を受け、その推薦を得ることも求めた。「都会に出ず、地域で医師として勤務し続ける意思があるか」「高齢者医療にも取り組めるか」といったことを聞かれることが多いという。
 今春、この制度で同大学医学部に入学した高梨俊洋さん(18)は隠岐の島町出身だ。昨年夏、高梨さんは、町役場の応接室で松田和久町長(61)の面接を受けた。
 町長「ふるさと隠岐について、どんな印象を持っていますか?」
 高梨さん「私は島の多くの人に応援してもらって大きくなりました。将来はここで医者になり、恩返しをしたいです」
 面接では、そんなやりとりがあったという。
 高梨さんは「数年前、親類が出産時に体調を崩し、自衛隊機で本土の病院に搬送されたことがあった。隠岐は産婦人科医に限らず、慢性的な医師不足。自分がその担い手になれれば」と話し、将来は隠岐で開業するつもりだという。  同大学の地元限定の推薦枠には、初年度5人の枠に10人が受験。合格した6人が今春入学した。意欲の高い受験生が多かったことから、07年度入試では枠を2倍の10人に拡大し、定員85人の1割を超えた。
 益田順一医学部長は「へき地の医療支援のために、前から医師を派遣しているが、根本的な解決にはならない。地域に常駐して医療にあたる医師を養成することが不可欠だ」と話す。
 「居住、職業選択の自由」との兼ね合いもあり、合格者には地元医療機関での勤務を確約した念書の提出は求めていない。隠岐の島町の松田町長は「熱意にほれ込んで、自信を持って推薦した。必ず医師になって帰ってきてくれると信じている」。
 ●地域担い手求め枠拡大
 出身地を限定した推薦入試は、国立大医学部では滋賀医科大が99年度入試で初めて導入。05年度入試で信州、佐賀両大学、06年度入試で島根大など9大学が加わった。07年度入試でさらに富山、山口の2大学が参入し、計14大学となる。
 文部科学省によると、06年度の国立大医学部入学者のうち、地元出身者が占める割合は29.9%に過ぎない。都市部の医学部は難易度が高く、受験生は少しでも入りやすい地方の医学部に流れる傾向がある。その分、地元出身者は押し出されてきた。
 地元枠の拡大は、医学部に地元出身者を増やすことで、地域医療の担い手を出来るだけ多く確保するねらいがある。
 ■推薦入試で地元枠を設けている国立大医学部
 大学名  入学定員 地元枠の人数 開始年度
 弘前    80    20   06年度
 秋田    95     5   06年度
 富山    90     8   07年度
 信州    95    10   05年度
 三重   100    10   06年度
 滋賀医科  85     7   99年度
 鳥取    75     5   06年度
 島根    85    10   06年度
 山口    85    10   07年度
 香川    90    10   06年度
 愛媛    90     5   06年度
 佐賀    95     8   05年度
 宮崎   100    10   06年度
 鹿児島   85     2   06年度
 (07年度入試、文科省調べ)
京大:再任拒否訴訟で元教授の敗訴確定 最高裁が上告棄却(毎日新聞)
京都大再生医科学研究所の教授だった井上一知さん(61)が、任期切れに伴い再任を拒否されたのは違法な処分にあたるとして、同大に処分の取り消しなどを求めた2件の訴訟で、最高裁第1小法廷(涌井紀夫裁判長)は21日、井上さんの上告を棄却する決定を出した。請求を退けた1、2審判決が確定した。
 1、2審判決によると、井上さんは98年5月の教授就任に伴い、必要書類として5年任期への同意書を提出。02年4月に再任を申請し、学外専門家による外部評価委員会は再任に賛成したが、大学側は拒否した。
 井上さんは「恣意(しい)的な処分だ」と主張したが、1、2審は「退職は任期満了によるもので、行政処分に当たらない」と退けていた。【木戸哲】
毎日新聞 2006年12月21日 20時24分
教育再生会議:素案了承見送り 与党への譲歩に委員反発(毎日新聞)
政府の教育再生会議は21日、安倍晋三首相も出席して来年1月の第1次中間報告の素案を協議したが、「議論したテーマが削除されている」と不満が噴出し、了承を見送った。素案を書いた首相官邸の同会議担当室が、自民党文教族が再生会議に反発しているのに配慮し、「大学の9月入学」など具体論を明記しなかったためだ。自民党は「官邸は文部科学省が決定済みの政策しか盛り込めない」(政調幹部)と見透かしており、首相は最重要課題の教育政策でも主導権を失いつつある。
 「担当室がわれわれの議論の是非を判断するなら結構だ。ただ、会議はすべて公開すべきだ」
 渡辺美樹委員(ワタミ社長)は同日の会議で、政治家の顔色をうかがう官僚主導の運営に厳しく注文をつけた。再生会議は8、9両日、泊まり込みで集中討議を行ったが、そこで確認した教員免許更新制の厳格化や「ゆとり教育」見直しなどが素案からは抜け落ちており、他の委員からも不満が相次いだ。
 首相主宰・出席の会議が、これほど紛糾するのは異例だ。安倍首相は「激しい議論もあったが、具体的な取りまとめをお願いしたい」とあいさつし、委員たちの不満に理解を示しながらも、議論の集約を低姿勢でお願いするしかなかった。
 教育改革担当の山谷えり子首相補佐官は7日と18日の2度、自民党文教族らで作る与党教育再生検討会(座長・大島理森元文相)に素案の検討状況を報告。「再生会議の決定が政府決定になる」と説明したが、来年以降の学校教育法などの改正作業を大きく左右するだけに、与党からは「無責任なやり方だ」(自民党参院議員)との不満が爆発。結局、内容の後退を余儀なくされた。
 一方、伊吹文明文科相は20日、文科省で佐田玄一郎規制改革担当相と会談。7月の「骨太の方針」に盛り込んだ教育委員会制度に関する規制緩和策について、再生会議の議論とは関係なく、文科省と内閣府で検討していくことを合意した。来年の通常国会提出を目指している教育関連法改正に盛り込む方針だ。
 学校運営の権限を持つ教育委員会は、いじめによる自殺や未履修問題で不手際が多発。見直しは教育改革の「核心」(文教族幹部)となっているが、文科省と自民党が作業をリードし、再生会議は排除されつつある。伊吹文科相は21日の再生会議の終了後、記者団に「会議の意見はいいアドバイスとして活用すればいい」と冷たく突き放した。【竹島一登】
 ■教育再生会議中間報告素案のポイント■
・教育内容を充実して授業時間を増やし、習熟度別指導を推進
・いじめを許さず、反社会的行動をとる子どもは出席停止措置を検討
・社会人の教員への中途採用と、教員の適性判断の厳格化
・保護者による学校評価と、教育委員会の情報公開の推進
・「放課後子どもプラン」の着実な実施と企業の子育て支援の充実
毎日新聞 2006年12月21日 19時56分
教育再生会議:素案提示も、委員から不満続出(毎日新聞)
政府の教育再生会議の全体会議が21日午前、首相官邸で開かれ、来年1月の第1次(中間)報告に向け、学力向上やいじめ防止など5項目を柱とする素案を各委員に提示した。これに対し「議論したテーマが削除され納得できない」(渡辺美樹ワタミ社長)などの不満が続出。義家弘介担当室長が「(了承は)これから」と語るなど、取りまとめは難航必至だ。
 安倍晋三首相はあいさつで「法律を改正すべきは改正し、予算も充当していく」と報告を重視する考えを示した。
 素案は、社会人の教員への中途採用や授業時間数の増加、いじめなど問題行動を起こす子への出席停止を提言。基本的な考え方で「家庭、地域社会、経済界、メディアが当事者としての自覚を欠いた」と批判している。
 これに対し委員からは大学の9月入学の削除や「ゆとり教育の見直し」の明記を見送ったことに不満が噴出。「メッセージ性が弱い」(中嶋嶺雄国際教養大理事長)と具体的な政策を盛り込むよう求める声が相次いだ。山谷えり子首相補佐官は終了後の記者会見で、こうした不満について「今後議論を詰めていきたい」と述べるにとどまった。【平元英治】
毎日新聞 2006年12月21日 10時55分 (最終更新時間 12月21日 12時51分)
大学2割「高校補習」、世界史・数学 必修漏れ対策(朝日新聞)
高校で習う学習内容の補習を教育プログラムに採り入れる大学が全国的に増えている。入試科目の減少や受験生の「学力低下」などを背景に90年代から広がり始め、現在では全大学の約2割を占める。加えて必修科目の履修漏れが相次いで発覚し、大阪大(大阪府吹田市)も来年度から、高校の教科書を使った世界史の授業を始める。
 大阪大の授業は、高校世界史の内容を十分に理解していない学生を主な対象にした「市民のためのアジア史」「市民のためのヨーロッパ史」。高校の教科書を使い、一般教養課程の正規科目として、半年間で各2単位を認定する。
 大阪大大学院文学研究科の桃木至朗教授(東洋史学)らが9月に設置を提案した。履修漏れ問題が発覚する前だったが、高校で世界史が十分に教えられていないことは、高校の歴史教員らとつくる研究会などで以前から聞かされていたという。「第2次世界大戦についてほとんど知らない学生、黄河も揚子江も知らずに平気で中国史の授業に出る学生がいる。これでは社会に出て困ることになる」
 摂南大(同府寝屋川市)では、工学部の教育センター学習支援室が04年度から補習授業をしている。非常勤を含めた講師9人が高校レベルの数学、物理、情報処理、英語をほぼ1対1で教える。「高校のおさらい」の位置づけで、単位認定はしていない。
 同支援室を担当する井上雅彦教授は「入試に必要ない科目は勉強していなかったり、十分に理解していなかったりするケースが多かった。補習の効果は大きい」と話す。
 文部科学省によると、単位認定を伴わない補習授業をしている大学は、統計を取り始めた96年度は52大学だったが、98年度には105大学に倍増。現在は159大学と、国公立を含めた全大学の2割を超える。
 琉球大では、理系学部で数学と物理、化学について高校レベルを含む入門クラスを用意。私立の関東学院大では、工学部で数学などの基礎科目を重視したカリキュラムをつくり、「学生支援室」も置いた。「補習の時間を設けていなくても日々の授業で高校の学習内容を補わざるを得ない」という大学関係者も多い。
 東北大学の荒井克弘副学長は「学生の知識不足は、ゆとり教育が導入された約20年前に始まった。能力が低下したのではなく、小中高での学習範囲が狭まったせいだ」と指摘する。
 推薦入試やAO(アドミッション・オフィス)入試など、一般入試以外の方法で入学する学生の増加も要因の一つとされる。06年度には全私大の入学者の49%に達し、入学者の学力レベルが一定とは言えなくなっている。これに高校の履修漏れ問題が拍車をかけた形だ。
 大学での補習教育のあり方などを考えようと、昨春発足した日本リメディアル教育学会の小野博会長は「学力不足の学生を『切り捨て』ては大学運営は成り立たない。入学させた以上、リメディアル(補習)教育は大学の使命でもある」と話している。
必修逃れ、抜き打ち・親も確認…各教委が続々対策(読売新聞)
高校の必修逃れ問題で、各教育委員会が再発防止に乗り出している。
 履修状況を確認する班を発足させたり、保護者に確認作業の協力を求めたりする教委があるほか、来年度から高校への抜き打ち調査を実施するところも。補習など生徒に負担を強いる結果を招いた問題だけに、各自治体とも、甘さを指摘されたチェック体制の強化に懸命だ。
 県立21校で履修漏れが発覚した愛媛県では来年1月、県教委内に職員10人の「教育課程適正実施確認班」を発足させる。これまでは、教員出身の職員が、各校から提出されたカリキュラムが学習指導要領の基準を満たしているかを確認するだけだった。
 新設する確認班には教員出身でない職員も加わり、教科書の購入状況や時間割表も確認するほか、実際に全校を訪問して、当番の生徒が毎日、その日の出来事などを記入する「学級日誌」も点検する。県教委は「全国的にも厳格な体制だと思う」と自負する。
 「外部の目で公正に点検してほしい」と、保護者に履修状況を確認してもらう自治体も。東京都教委は来年度から、職員が各校に出向いて出席簿などを点検する際、生徒の保護者数人にも加わってもらう。福井県教委は、各校ごとにPTA役員にカリキュラムを説明し、学習指導要領との整合性を確認してもらう。
 抜き打ち調査を行うことにしたのは滋賀県教委。これまでも年2回、各校を訪問していたが、来年度からは訪問予定を事前に伝えない。山梨県教委では、職員が調査以外の目的で学校を訪れた時にも、カリキュラム通りの授業が行われているかを確認する。
 一方、佐賀、富山、石川県教委などは学校訪問で、定期試験の問題を確認し、必修科目を教えているかどうかをチェックする。秋田県教委は、未履修の世界史の成績欄に日本史の成績をそのまま記入していた高校があったことを踏まえ、学校を訪問した際、成績表を提出させ、二つの科目にまったく同じ評価がつけられているなど不自然な点がないかを調べるという。
(2006年12月21日14時38分 読売新聞)
「学習アドバイザー」、復活折衝で18億円・07年度予算(朝日新聞)
2007年度予算案を巡る復活折衝で21日、文部科学省が要求していた放課後や週末に小学校で勉強を教える「学習アドバイザー」配置のための予算として、18億円が認められた。
 小学校の空き教室などを使って子どもの居場所を提供する「放課後子ども教室推進事業」の当初内示額は50億2000万円。文科省は増額分で、学習アドバイザーとして退職した教員などを全国の小学校約1万校に配置、経済的な事情から塾に行けない子どもなどの学習支援に活用する。アドバイザーは各校に平日1人、土曜に2人を置く。
 不登校やいじめの防止のための調査事業でも同省が要求していた市町村分の予算(6億9700万円)が認められた。(00:00)
大阪府教委:いじめに「危機管理」 深刻度レベル5段階(毎日新聞)
大阪府教委は、学校や家庭でいじめ自殺や虐待など緊急事態が発生した場合、深刻度に応じて1〜5段階のレベルを設けて対応に当たることを決めた。最高のレベル5の場合は、教育長をトップとする緊急対策本部を設置し、専門家を派遣して支援するなど、レベルごとに対応マニュアルを作る。大規模テロや災害時の危機管理を応用し、子どもの緊急事態に迅速に対応する取り組み。文部科学省によると、全国的にも例がないといい、注目を集めそうだ。
 府教委によると、小規模な市町村教委では、人員不足から緊急事態に対応し切れないケースがあり、人的支援やノウハウの伝達が不可欠となっている。しかし、府教委はこれまで、緊急時の人員配置などに明確な基準を持っておらず、支援態勢作りに時間がかかる傾向があった。
 府教委が「レベル5」に想定しているのは、
いじめを受けていた富田林市の女子中学生の自殺(11月)や、
寝屋川市の小学校教諭が少年に刺殺された事件(昨年2月
)などで、社会的影響や子どもの動揺が大きく、支援の迅速性と継続性が求められるケース。
 こうした事態が発生した場合、学校運営に詳しい府教委の指導主事や臨床心理士ら専門家を現地に派遣し、一定期間常駐させて心のケアや報道対応などの支援を行う。また、府教委には、教育長をトップに各課の担当者で構成する緊急対策本部を設置。現地をバックアップするとともに、再発防止策を検討して、府内の学校に反映させる。
 「レベル4」は、子どものセクシュアル・ハラスメント被害や教師の不祥事などで子どもに動揺が広がるケースで
、指導主事と専門家を一時的に派遣するとともに、市町村教委に対策会議を設置。
▽「3」は、子どものケアや保護者と学校の関係修復が必要なケースで、
指導主事を派遣
▽「2」は専門家を派遣
▽「1」は電話で助言
−−などとしている。
 レベルは府教委幹部が決定し、担当者や専門家で作る「子ども支援チーム」が事務局を担う。府教委小中学校課は「レベルによって、事態の深刻さの共通イメージが得やすくなり、素早く動ける。子どもを守る態勢に磨きをかけたい」と説明する。文科省児童生徒課は「テロや災害時の危機対応を子どもの緊急事態に応用するのは、時代の要請であり、ぜひ進めてほしい」と評価している。【大場弘行】
毎日新聞 2006年12月22日 3時00分
12月21日 必修漏れ調査、中学も実施へ 文科省が各教委に通知(朝日新聞)
高校で問題となった必修科目の「履修漏れ」が、中学段階ではどの程度起きているのかを把握しようと、文部科学省は20日、国公私立すべての中学約1万1000校を対象に実態調査を求める通知を出した。
 通知では、
(1)学習指導要領で定める必修教科(国語、数学などの教科と道徳、特別活動)が学年ごとに開設されていない
(2)授業時数が著しく少ない
(3)国語で書写、毛筆を実施していない
――の3点のいずれかに該当する学校や生徒数などを来年1月15日までに回答するよう求めている。
 中学は高校と違って単位制ではないため、文科省は「標準の授業時数を下回っても、卒業認定に直接影響を及ぼすものではない」としている。
指導に悩む教師も対象、「いじめ」相談電話開設へ(朝日新聞)
いじめを受けている子どもだけでなく、「子どもがいじめをしている」と言われた保護者や、指導に悩む教師も対象にした無料の電話相談が、23〜26日に開設される。非行からの立ち直りを支援するNPO法人「非行克服支援センター」などの主催で、臨床心理士や元教師らが相談を受ける。受け付けは午後1〜5時。電話番号は03・5348・6996。
文科省、学力調査の例題を公表 「知識」と「活用」問う(朝日新聞)
文部科学省は20日、来年4月に全国で実施予定の学力調査に向け、11月から12月にかけて実施した予備調査の問題の一部を公表した。小学6年と中学3年を対象とした調査は、国語と算数・数学の「知識」を調べる問題と、その知識の活用度を問う問題に分かれている。
 「知識」問題では、身につけなければ、その後の学習に影響を及ぼし、実生活に不可欠な内容を問う。一方、「活用」問題は、知識や技能を実生活の様々な場面に活用する力や課題解決のための構想をたて、実践し、評価・改善する力をみたという。予備調査の「活用」問題の約4割では、記述式の回答を求めた。
 公表された中には、小学校国語で、副詞の呼応を理解しているかを見る「知識」問題や、資料を読んで100字程度の原稿を書くといった「活用」問題が含まれる。学力調査では、生活や勉強の習慣や、科目についての考え方なども尋ねる。
 予備調査は、47都道府県で計188の小中学校で11月6日から12月15日にかけて実施され、小学6年は約7000人、中学3年は約1万人が受けた。
教育再生会議:社会人、教員に積極登用…1月の第1次報告(毎日新聞)
政府の教育再生会議が来年1月の第1次(中間)報告で、社会人の教員への中途採用や、企業人による課外授業への組織的な参加など、教育現場での社会人の登用・活用を打ち出すことが20日分かった。多様な人材の参画で教員の質の向上を図り、地域や企業も子育ての責任を分担する体制作りを目指す。
 21日の全体会議で正式に協議するほか、「社会総がかりで教育再生を」と名づけた素案に盛り込んだ。
 全国の国公私立の小中学校の教員は3月末で約56万4500人。団塊ジュニア(71〜74年生まれ)の人口増に合わせた採用で、年齢層は50歳前後に偏っている。2013年度以降に毎年2万人台の大量退職が控えており、社会人の中途採用で年齢構成の適正化を図る。
 また、社会人には「会社人間から社会人間への脱皮」を提唱。経営者にも、育児や教育に活用できる有給休暇制度の充実を促し、社会人が学校教育に参加しやすい環境の整備を図る。来年4月に行う全国学力テストを機に、教員OBや学生ボランティア、地域住民にも、補習授業などの学校活動に協力を求める考えを打ち出す。【平元英治】
毎日新聞 2006年12月21日 3時00分
大阪大:論文ねつ造教授を懲戒解雇(毎日新聞)
大阪大大学院生命機能研究科(大阪府吹田市)の杉野明雄教授(63)が実験データをねつ造・改ざんしたうえ米国の科学誌に論文2本を投稿した問題で、阪大は20日、杉野教授を同日付で懲戒解雇処分にしたと発表した。この問題を巡っては同研究科が今年9月、杉野教授単独による不正だとして、大学側に懲戒解雇を求めたが、杉野教授は不服審査を申し立てていた。阪大の教育研究評議会は「教授の責任は、大学にとどまらせることができないほど重大」として処分を決めた。阪大で教員の懲戒解雇処分があったのは、記録が残る1970年以降初めて。
 同研究科の調査によると、不正のあった2論文は、酵母の染色体複製に関与するたんぱく質の機能を解析したもので、教授が責任著者を務めた。いずれも今年7月、米国の生化学専門誌「ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー」に掲載されたが、論文共著者の同研究科助手(当時42歳)らがねつ造に気づいた。
 助手らの告発で、同研究科研究公正委員会が調査し、同委は教授が単独で不正をしたと断定。教授は、不正の一部のみを認めるにとどまった。調査のあった今年9月には、告発した助手がアジ化ナトリウムで服毒自殺したが、2論文のねつ造問題との関係ははっきりしていない。
 会見で研究推進担当の馬越佑吉副学長は「大学を挙げて研究公正の強化に取り組んでいるさなかに、大学の名誉と信用を甚だしくおとしめた。二つ目の論文については、自ら取り下げようとしないばかりか、反省の色も見られない」と述べた。
 阪大では昨年にも、医学論文のデータねつ造が発覚。今年2月、筆頭著者の男子学生(当時)がねつ造したとして、共著者の2教授を停職、学生を厳重注意処分にした。阪大の宮原秀夫学長は当時、「再び起こることのないように、研究者の研究倫理や良心の自覚に全学を挙げて取り組む」とする見解を発表していた。【根本毅】
毎日新聞 2006年12月21日 1時19分 (最終更新時間 12月21日 1時37分)
12月20日 研究費不正請求の教授を処分 総長も減俸 早大(朝日新聞)
早稲田大学は19日、理工学術院の森康晃教授が研究費を不正請求したなどとして、今後10年間公的研究費の申請を認めないと発表した。併せて白井克彦総長らを減俸処分にする。本人は不正請求を否認しているという。
 同大によると04〜06年、森氏が専門とする知的財産の研究で、ポスター製作費約20万、報告書作成費等約28万、広報誌製作費約100万円が架空請求だったという。森氏は、研究室にいた派遣社員に経理を任せたなどと主張している。
 さらに、森氏が04〜06年に担当した一般向け講座で、受講者の参加費が研究室の口座に約300万円残っていることが判明。本人の流用、着服は確認されなかったが、大学は「多額の残金は問題」と指摘した。
 今年7月に文部科学省の検査で不正請求がわかって、既に関係者が大学に返金した分もある。刑事告発はしないという。
 大学や文科省には約半年前に情報が寄せられていた。大学は「(同大の)松本和子教授の研究費不正請求の調査などで調査が遅れた」と釈明している。
子どもの明日どうなる 教育基本法改正(朝日新聞)
「教育の憲法」と言われる教育基本法が15日、59年ぶりに改正された。議論を呼んだ「愛国心」や「国家の介入」ばかりでなく、さまざまな条項が盛り込まれた。改正は、子どもたちにどんな影響を及ぼすのか。教育現場では、期待と不安が入り交じっている。
 日本の伝統を重視する「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーらが執筆した歴史と公民の教科書を中学校で今年度から使用している栃木県大田原市。小沼隆教育長は「(現行法は)60年近くたって時代にそぐわない内容だった」と歓迎する。
 改正法は「我が国と郷土を愛する」態度を養うよう求め、「家庭教育」の責任にも触れる。「家庭を大事にし、郷土と国を愛する国民が育つ。今までも現場では教えていたが、バックボーンが出来たことに意義がある。現場で教師が指導する時の気構えが違ってくる」
  ■
 16の小学校で今年度から「愛国心」を評価する表現を通知表から削除した茨城県常陸大宮市。小学校の教諭(47)は「改正は残念。通知表を見直したばかりだが、『国を愛する態度』が盛り込まれたことで、評価や授業内容に愛国心が入ってきてしまうのではないか」と不安げだ。
 北九州市立小学校の式典で君が代斉唱時に起立せず、市教委から受けた減給処分の取り消しを求めている稲田純さん(48)は「自由に意見が言えず、国の考えを押しつけられる社会になるおそれがある」とみる。いじめや自殺などの問題には「現場の教員なら、法の文言を変えても何の役にも立たないとみんな感じていると思う」。
 改正で、政府は今後5年間の「教育振興基本計画」を定めることになる。予算を確保しやすくなる半面、具体的にどのような項目を盛り込むかが焦点となる。
 財政破綻(はたん)した北海道夕張市では、小学校7校、中学校4校を1校ずつに統廃合する計画が持ち上がっている。教育関係者は、改正が目の前の問題の解決にどうつながるのか、はかりかねている。
 教師歴30年、児童数29人の市立幌南小学校の森井智江校長(53)は「現場は様々な問題を抱えているが、改正したからといってすぐに改善されるわけではない。現場の状況を見つめた上で、教育を受ける側の立場に立って考えてほしい」と願う。
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 改正法は、「私立学校教育の振興に努めなければならない」とも定める。一方で、私立14校(朝日新聞調べ)で履修漏れが見つかった埼玉県では、上田清司知事が11月、補助金の減額などを検討していくと表明した。漏れがあったある私立の教頭は、私学への補助額や履修漏れの定義が都道府県によって違っていることを挙げ、「補助や処遇の不均衡、学習指導要領の解釈の統一性などを、きちんと保障できるような体制づくりを進めて欲しい。そうでなければ改正は無意味だ」と打ち明ける。
 9月にあった教育改革タウンミーティング(TM)で、国の意向に沿って「やらせ」質問を依頼していた青森県八戸市教委。関係者は可決に複雑な表情だ。
 松山隆豊教育長は「本来、国民の意見を十分に聴くためのTMを結果的に曲げることに加担してしまった。それによって、改正案についての議論が十分尽くされなかったとの声も上がった。不本意だ」と話した。
北海道の中学で学校閉鎖、ノロウイルス集団感染か(産経新聞)
北海道北見市の市立光西中学校(生徒416人)で、生徒58人と教員1人が吐き気や腹痛などの症状を訴え、同校は19日、学校閉鎖とした。いずれも軽症だが、ノロウイルスの集団感染の疑いがあるとして教室内を消毒した。
 北見市教育委員会によると、光西中では18日、生徒35人と教員1人が欠席、23人が早退した。週末の16日から症状が出始めており、給食による食中毒の可能性は低いとしている。道は便検査を実施して原因を調べる。〔共同〕(13:01)
岐阜市、立命館との覚書いったん白紙 市議会反発 「協議は継続」(京都新聞)
岐阜市は18日までに、学校法人立命館(京都市中京区)と教育振興などで研究協議する覚書の締結を断念した。岐阜市議会から批判が相次いだためで、市立岐阜商業高の立命館への移管、中高一貫校の設立構想はいったん白紙に戻った。市は「協議は続け、市民が納得し、メリットがある連携の在り方を検討していきたい」としている。
 岐阜市企画部によると、11日の市議会文教委員会で、立命館との覚書について、委員が「提案の仕方が唐突」などと反発した。文教委として「覚書は結ばない」と結論付け、覚書を認めない姿勢を示した。
 立命館は11月10日、市立岐阜商の移管、系列化や中高一貫教育の実施を提案した。細江茂光市長が12月4日の市議会で、立命館からの提案を説明し、年内に覚書を結ぶ考えを表明した。
 酒井渉・岐阜市企画調整審議官は「協議をオープンにするための包括的な覚書のつもりだったが、市立岐阜商の移管についての協議のように誤解されてしまった。立命館と協議する場は早急に設けたい」と話している。
 立命館の本郷真紹常務理事は「立命館としては、付属校の設置が課題と考えており、今後も市立岐阜商の移管を中心に話し合いを進める」としている。
12月19日 教員給与減、1年遅らせ08年度から 「教育再生」配慮(朝日新聞)
伊吹文部科学相と尾身財務相は18日、一般の公務員より優遇されている教員給与の一部削減について、08年度から実施することを決めた。財務省は07年度からの実施を主張していたが、安倍内閣が「教育再生」を最重要課題として掲げたことを踏まえ、1年遅らせた。 この日あった来年度の予算編成に関する両大臣の事前協議で決まった。
 教員給与の優遇については74年施行の人材確保法で定められていたが、政府・与党は今年6月、優遇分のうち2.76%を削除することで合意。ただし、「骨太2006」では実施時期が明記されていなかった。
 伊吹文科相は会見で、「政府も変わった。教育再生のために立派な教師を確保しないといけない」と説明。教員免許更新制の導入などを念頭に「ムチみたいなことばかりでは、いい教師は集まらない」と述べた。 (コメント ?)
「ゆとり」原因 学力不足深刻 大学の2割で補習(朝日新聞)
 高校の必修科目で履修漏れが次々と発覚したことについて、高校生を受け入れる大学側はどう感じているのか。関係者に尋ねたところ、学生の知識水準の低さへの危機感は強く、履修漏れ問題の前に「小・中学校を含む『ゆとり教育』」をやり玉にあげる声が相次いだ。国公私立合わせて大学全体の2割にあたる159校が、高校レベルの知識を補うために補習をしている。
■「せめて必修は学んで」
 取材で聞いた学力不足の例は表の通り。教授らが実際に体験したことばかりだ。
 「学生の知識不足は、ゆとり教育が本格導入された約20年前に始まった」。東北大学の荒井克弘副学長は言う。「能力が低下したのではなく、小中高での学習範囲が狭まったせいだ。大学の授業にうまく接続できず、困っている」
 「小学校で教えるべきことが中学校に回され、中学校で教えるべきことが高校に回されている。週5日制という限られた時間の中で、高校の先生は(科目の)選択と集中をせざるを得なかったのではないか」。こう同情するのは東京農工大の佐藤勝昭副学長だ。
 こうした高校までの事情に、大学側の都合が重なる。入試科目を絞って受験の負担を軽くし、特色を出して学生を集めようとする取り組みが私立大を中心に急速に広がった。推薦入試やAO(アドミッション・オフィス)入試など一般入試以外での入学者は、私立では全体の49%(06年度)に達する。数学の一部を学んでいない経済学部生、物理を履修していない理学部生が珍しくない。
 大阪大は来年度から、高校の教科書を使って、「市民のための」と名づけた世界史の授業を始める。正規の科目として単位も認められる。学内で案が出たのは今年9月で、履修漏れ問題が明らかになる前のことだ。
 琉球大の理系学部は数学と物理、化学について、通常の授業のほかに高校レベルを含む入門クラスを用意。私立の関東学院大の工学部は、数学などの基礎科目を重視したカリキュラムをつくり、「学生支援室」も置いた。「補習の時間は設けていなくても、日々の授業で高校の学習内容を補わざるを得ない」との声も多い。
 「ゆとり教育が本当に意義のあることか、見直す必要がある」(長崎大)、「記述式の問題を増やすなど、幅広い知識がないと乗り切れない入試にすべきだ」(京都大)といった声があふれる。教員養成系の大学・学部では、「先生の卵が知識不足では学力低下が拡大する」(埼玉大の渋谷治美・教育学部長)と切実だ。
 履修漏れについては、「ゆとり教育から派生した問題」とのとらえ方が一般的だ。「せめて必修の科目はもれなく学んでほしい」(京都大)、「国立大は入試の5教科7科目を守るべきだ」(埼玉大)との声もあるが、「現実」をにらんだ要望も目立つ。
 多いのは、必修科目の見直しを求める意見だ。「芸術は外せ」「日本史を加えるべきだ」など様々な取捨選択案のほか、理科基礎と理科総合A、理科総合Bなどと細かく分かれた科目の統合を求める声もある。東北大の荒井副学長は「小中の延長として高校教育を考えがちだが、社会で働くには、大学で学ぶには、といった逆からの発想も取り入れて見直す必要がある」と提唱する。
 また、授業の時間数やカリキュラムについても、「週5日制を見直し、せめて月2回ぐらい土曜授業を復活させては」(京都大)、「5日制を変えられないなら、各教科に充てる時間を柔軟にするなど学習指導要領を弾力化してはどうか」(東京学芸大)といった意見が出ている。
■「なぜ必要か」学生に示せ
 大学の授業が理解できる学力をつけさせようと昨春発足した日本リメディアル教育学会の小野博会長の話
 学力不足の学生が多数在籍する悩みと無縁な大学はわずかだろう。同じ大学の同じ学部でも、学生間で学力に大きな差が出てきたのが現状だ。AO入試など入り口が多様化した結果、履修漏れと同じ発想で「入試に必要ないから勉強しなかった」という学生が目立つ。少子化の影響で、以前なら大学に入れなかった学力の層が入学していることも否定できない。
 ただ、そうした学生を「切り捨て」ては大学運営は成り立たない。入学させた以上、リメディアル(補習)教育は大学の使命でもある。取り組む大学は年々増えているが、補習を必要としない優秀な学生だけが熱心に聴いていたり、中高の6年分を1年で済ませたりする大学では成果が出ていない。「なぜ必要か」を学生に示しながら丁寧に教えるべきだ。
●大学教授らが直面した学力不足の例
〈歴史〉
・第1次、第2次世界大戦の時期がわからない
・坂本龍馬やゲーテを知らない
・ユーロを知らず、EC(欧州共同体)とEU(欧州連合)の区別もつかない
〈地理〉
・ベトナムやコロンビアの場所がわからない
〈数学〉
・分数の足し算の仕方(通分)を忘れている
〈英語〉
・「三単現(三人称単数現在形)のs」を頻繁につけ忘れる
・英検3級がとれない
〈国語〉
・語彙(ごい)力が中学生以下で論文を読めない
私学助成、23年ぶり減額・07年度予算(産経新聞)
私立の大学などの経常経費に充てる私学助成が2007年度予算で今年度比1%減の4547億円となることが18日、固まった。私学助成の減額は1984年度以来23年ぶり。文部科学省は予算削減を受けて、定員割れを起こしている私大に対する助成を減らすなど予算配分にメリハリをつける方針で、私大への選別圧力が財政面からも強まることになる。
 伊吹文明文科相と尾身幸次財務相が同日、折衝して合意した。今年度比1%の削減は7月に閣議決定した「骨太方針2006」に沿った。大学・短大などの経常費補助は同32億円減の3281億円、施設・設備整備費の補助は同14億円減の228億円とする。
 一方、高校や幼稚園向けの経常費補助は今年度と同額の1039億円を計上する。
教員人事権の移譲に反対申し入れ、31府県の教育長(産経新聞)
文部科学省などが検討している公立小中学校などの教員人事権の都道府県から市町村への移譲について、31府県の教育長が18日、「重大な懸念がある」として事実上反対する内容の申し入れ書を文科省と教育再生会議に提出した。(00:28)
日教組30万人切る 30年連続の減少(産経新聞)
日本教職員組合(日教組)の組合員が10月1日時点で29万6345人(昨年30万3856人)と、初めて30万人を切ったことが18日、文部科学省の調査で分かった。組織率は昭和52年以降30年連続して減少し、過去最低の28.8%(昨年29・5%)だった。
 教職員団体全体の組織率は46.2%(昨年47.5%)で31年連続の低下。平成元年に日教組から分裂し共産党と友好関係にある全日本教職員組合(全教)は7.1%▽反日教組、反全教の全日本教職員連盟(全日教連)は2.2%▽日本高等学校教職員組合(日高教右派)は1.1%−だった。
 一方、新規採用者の日教組加入率は21.9%(昨年19.8%)で、全教と分裂して以降最高だった。教職員団体全体でも26.3%(昨年25.1%)と持ち直した。
教員採用試験:7年ぶりに受験者数減少(毎日新聞)
 06年度の公立学校教員採用試験の受験者数が00年度以来7年ぶりに減少したことが18日、文部科学省の調査で分かった。採用者数は01年度から増えており、競争倍率は前年度比0.4ポイント減の7.2倍となり、過去10年間で最低だった。都道府県別では、千葉県が3.9倍、政令指定都市では大阪市が2.9倍で最も低い倍率だった。
 受験者数は前年度比2950人減(1.8%減)の16万1443人で、採用者数は同931人増(4.3%増)の2万2537人だった。競争倍率は過去10年間で最も高倍率だった00年度の13.3倍に比べ、6.1ポイント減少。特に小学校は4.2倍で、00年度の12.5倍から大幅に減少した。
 受験者数と倍率の低下について、文科省は「民間の景気がよくなってきており、民間へ流れたのではないか。また、団塊世代の大量退職のため、都市部を中心に採用者数が増加していることも倍率低下の原因ではないか」と話している。
 各都道府県別の倍率は低い順に、千葉県3.9倍、東京都4.5倍、神奈川県5.0倍で、高倍率は、高知県31.1倍、愛媛県19.5倍、香川県17.9倍で、都市部と地方での差が大きくなっている。【高山純二】
毎日新聞 2006年12月18日 20時30分 (最終更新時間 12月18日 21時57分)
12月18日 国立大授業料の「標準額」据え置き、政府が値下げ促す(読売新聞)
政府は、国立大学の年間授業料の目安となる「標準額」について、2007年度の値上げを見送り、国立大学法人が定めた現在の中期計画期間が終了する09年度まで、現行の53万5800円を据え置く方針を固めた。
 標準額を据え置くことで各大学の授業料値上げを抑制するとともに、大学の自主的な努力で値下げする環境を整えるのが狙いだ。07年度予算編成で正式に決定する。
 国立大学は以前から、慣例でほぼ2年に1回、授業料を引き上げてきた。04年度に、柔軟な運営が可能な国立大学法人に衣替えしたことにより、従来、一律だった国立大の授業料は、国が決めた標準額の上限10%の枠内で自由に設定できるようになった。
 しかし、標準額が上がると、国が各大学に支給する補助金(運営費交付金)が減る仕組みになっているため、多くの大学は05年度に標準額が上がった時も、授業料を標準額と同額にした。現在、全89大学のうち、81大学は標準額と同額で、標準額以下は6大学、特定の研究科で標準額以上は2大学にとどまっている。
 国立大学協会(会長・相沢益男東京工業大学長)からは、「標準額が2年に1回上がると、各大学の裁量が事実上なくなる」などの批判が出ていた。このため、政府は、07年度は慣例では値上げの年にあたるが、標準額を据え置くことにしたものだ。
 標準額が据え置かれると、多くの大学は当面、授業料を現状維持にすると見られる。09年度までの期間では、国立大学法人の柔軟な運営が可能となり、独自の判断で値上げしたり、値下げしたりする大学が出てくることが予想される。
 少子高齢化の進展で、多くの大学は学生を集めるのが以前より難しくなっている。このため、〈1〉有名大学は充実した研究体制を作るために値上げする〈2〉学生を集めにくい地方大学は値下げする――などの傾向が出てくる可能性がある。
 国立大の授業料は、新制大学が発足した1949年は3600円だった。72年に10倍の3万6000円になり、その後、物価上昇、私大との均衡などの理由で値上げが続いている。
(2006年12月18日3時0分 読売新聞)
教員の教育能力向上研修、全大学に義務づけ 文科省(朝日新聞)
文部科学省は、すべての大学や短大に対し、教員の教育能力を向上させるための研修を義務づける。授業に不満を持つ学生が多いためで、このほど中央教育審議会(中教審)の部会でこの方針が了承された。大学の取り組みを後押ししようと、専門スタッフ養成のための海外研修や、一部の大学が持っている教員教育施設の他大学への開放などへの財政面での支援を検討する。
 大学による教員の教育能力研修はファカルティー・ディベロップメント(FD)と呼ばれる。07年度にも大学・短大の志願者総数と総入学者数が等しくなる「大学全入時代」を迎えるため、各大学は学生の教育充実に力を入れており、文科省の調べでは全体の4分の3がFDに取り組んでいる。ただ、講演会など形式的なものが多く、能力向上に結びついていないとの見方が多い。
 全国大学生活協同組合連合会の調査(05年、9900人が回答)では、授業に不満を持つ学生は55%。文科省は大学全体の教育力の底上げが必要だと判断、中教審大学分科会の制度部会に諮り、「努力義務」とされてきた研修の義務づけを含む大学設置基準の改正方針が14日の会合で了承された。
児童との接し方をスポ少で「体験」 京教大生、宇治訪問(京都新聞)
教師を目指す京都教育大の学生が16日、京都府宇治市複合スポーツ少年団を訪れ、小学生とバスケットボールなどを楽しんだ。教育現場や子どもに直に触れてもらう狙いで同大学が今年から始めた「訪問研究」の一環。学生たちは「学ぶ意欲が違ってくる」と志を新たにしていた。
 教員養成課程の体育領域を専攻する1年生43人。宇治市広野町の府山城総合運動公園(太陽が丘)で、少年団員25人とドリブルやシュートを一緒に練習した。最初はぎこちない様子だったが徐々に打ち解け、「どんなスポーツが好きなの」と会話を弾ませた。
 訪問研究は、入学後の早い時期から子どもと接することで、教員になる強い動機を持ってもらうのが目的。小学校の教員を目指す中川美奈さん(19)は「人見知りされるかなと心配だったけど、ほほ笑むと笑顔が返ってくる。発見がありました」と話していた。
学力向上・いじめ対策を重視 教育再生会議第1次原案(朝日新聞)
安倍首相直属の「教育再生会議」(野依良治座長)が来年1月にまとめる第1次報告の原案が16日、明らかになった。「社会総がかりで教育再生を」と強調する一方で、「学力向上」「いじめ対策」を緊急課題と重視。国語教育の充実や教育内容についての学校の裁量の拡大を求めるとともに、問題のある子に「出席停止」処分をする際にはサポート体制を整備することなどを提言している。
 原案では「教育再生会議では、教育基本法の改正を踏まえ、教育再生の在り方の検討を重ねたい」としており、再生会議はさっそく今週中に総会を開き、原案を議論。了承を得れば、1月下旬の総会で第1次報告を正式決定する。安倍政権は来年以降、教育改革の具体策を相次いで打ち出す考えで、再生会議の第1次報告は第1弾となる。
 しかし、実現にあたっては、文部科学省や与党との調整も必要になるため、「実現可能性」を重視した面もあり、従来の政策から大きく踏み出すものは少ない。当初検討課題に挙がった教育バウチャー制や大学の9月入学の記述はなく、国会で再三議論になった教育委員会をめぐる国や首長との責任や権限の分担なども「今後の検討課題」として先送りされた。
 原案の学力向上策には、これまでの素案にあった「ゆとり教育の見直し」との文言はなくなったが、教育内容の充実や授業時間の増加は盛り込まれた。小学校高学年の理科、算数などの専科教員の導入などを提言。さらに「子供たちの能力に応じた習熟度別指導の推進」を掲げている。
 いじめ問題をめぐっては、再生会議内で「出席停止」をどう表記するか意見が対立していたが、「関係機関が協力してサポート体制をとるなど適切に対応する」ことなどを条件に、現場での安易な適用に歯止めをかけた。一方で、社会奉仕や別室での教育なども行うとするとともに、「児童に授業を受けさせないという処置は、懲戒の方法として許されない」とした1948年の法務庁の見解などについては「教員が毅然(きぜん)とした指導ができるよう」という観点から見直すことにした。
 教員免許更新制については、10年ごとに30時間の講習を受講すれば済む制度の導入を文科省がめざしているが、原案はそれだけでは不十分と判断。指導力向上のための研修を優先し、改善が見られない教員は、「免許状を取り上げる」ことなどを提案している。
     ◇
 〈教育再生会議〉 安倍首相が掲げる教育改革を議論、提言するため、10月に閣議決定された。首相や文部科学相のほか、有識者17人で構成。来年1月に第1次報告を出し、5月と12月により具体的な報告を出す。ただ「報告」の拘束力は明確でなく、どの程度実現するかは首相次第の面もある。
必修逃れ処分「うちだけ突出できない」様子見の教委(読売新聞)
高校の必修逃れ問題で、読売新聞が全国の都道府県教育委員会に処分状況を聞いたところ、大半の教委が処分の時期や対象を決められないでいる実態が分かった。
 「自分のところだけ突出できない」と様子見の教委も多かったが、文科省が週明けにも統一見解を示すことになり、今後、各地で具体的な処分の動きが加速しそうだ。
 読売新聞の調査は今月上旬に実施。公立高校の必修逃れがあった教委の多くが、処分を行う方向で検討を進めているなどと回答したが、一方で、処分の時期などを明らかにした教委はほとんどなかった。
 大分県教委の担当者は「どのくらいの処分にすれば妥当なのか、悩んでいる」と打ち明けた。もともと必修逃れに関する処分基準がないうえ、ほかの教委も検討中で参考事例も見つからないためだという。
 ほかも状況はほぼ同じで、「全国的な問題で、自分の県だけで勝手に判断できない」(山梨)「他県の状況や文科省の考えがまだ確認できない」(群馬)などの理由で処分を見合わせていた。
 ただ、他県の情報を集めたり、文科省に問い合わせたりしながら、独自に処分対象を模索している教委も。岩手や栃木、長野、広島などでは、退職者を除き、必修逃れが行われていた期間すべての校長や教委幹部らを対象に処分する方向で検討を進めていた。
 その一方、「処分については全く未定」という教委もあり、鹿児島県教委は「補習などが一段落する今年度末まで処分をするかどうかも検討しない」という。
 また、処分の軽重も課題に。福井県では、必修逃れのあった公立11校のうち6校が当初、教委の調査に「必修逃れはなかった」などと報告していた。同教委は、「初めから正直に申告した学校との間で、どの程度差をつければいいのか」と悩んでいる。
(2006年12月17日12時19分 読売新聞)
東大生意識調査:将来の進路や生き方に8割が悩む(毎日新聞)
東京大学生の8割が将来の進路や生き方に悩んでいることが、東大が発表した学生生活実態調査で分かった。自分がニートかフリーターになる可能性を感じている学生も3割近くいた。また、睡眠時間が減る一方で、学習時間は増えており、調査を担当した森建資・経済学部教授は「今の学生は非常にまじめになっているが、その半面で悩みは深いのではないか」と分析している。
 調査は東大が毎年実施し、今回で55回目。昨年に学部学生計3534人を対象に実施し、38.7%の1367人から回答を得た。
 将来の進路や生き方について「よく悩む」と答えたのは46.9%。「ときに悩む」の36.4%と合わせると83.3%が悩みを感じており、同様の質問をした01年の調査の80.9%を上回った。
 1日の睡眠時間は6時間34分で、前回(00年)より11分、前々回(97年)より26分も短縮。一方、大学や自宅などでの学習時間は8時間38分で、前回より26分、前々回より1時間2分も増えた。
 また、「自分はニートやフリーターになるように思う」と答えた学生が7.4%、「自分はニートにはならないがフリーターになるかもしれない」と答えた学生が20.9%おり、計28.3%がニートかフリーターになる可能性を感じていた。
 卒業後の進路について、大学院進学を希望する学生が初めて5割を超えた。文系28.6%、理系69.1%が大学院進学を希望し、森教授は「法科大学院ができたことや専門志向が高まっていることが影響している」とみている。【佐藤敬一】
毎日新聞 2006年12月17日 19時10分 (最終更新時間 12月17日 19時32分)
12月17日 公立教員、病気休職7017人 精神疾患も過去最高(朝日新聞)
昨年度中に、病気で仕事に支障が出たりして休職処分を受けた公立学校の教員は7017人で、12年連続で過去最高を更新したことが15日、文部科学省のまとめでわかった。このうち6割にあたる4178人は、うつ病やストレスによる神経症などの精神疾患と診断されており、この数値も過去最多になった。文科省は「教員を取り巻く環境が厳しくなっている」とみている。
 文科省によると、病気休職者は93年度の3364人から年々増え続け、昨年度は2倍以上になった。このうちの精神疾患も92年度の1111人から増え続けており、4倍近くとなった。
 文科省は理由について、「分析はしていないが、上司、同僚との人間関係や、保護者らとの対応など職場を取り巻く環境が厳しくなっている」としている。
 文科省はほかに、懲戒などの処分を受けた教員についてもまとめた。それによると、総数は4086人で、前年度より10%増えた。
 内訳では、交通事故関連が過去最高の2406人。うち酒酔いまたは酒気帯び運転による懲戒は119人で、28%増となった。また、各教委とも厳罰化を打ち出しており、処分はすべて減給以上だった。
 このほか、体罰での処分は6%増の447人。最も重かったのは停職で、児童・生徒を殴ったり蹴(け)ったりして、鼓膜損傷や骨折などを負わせるケースがあった。  また、児童買春やセクハラなどのわいせつ行為は15%減って142人。全体の半数は勤務先の児童・生徒・卒業生に対するものだった。
公立高必修逃れ、文科省が関与の歴代校長ら処分の方針(読売新聞)
 文部科学省は、必修科目を教えていなかった公立高校の校長らに対する処分について、必修逃れを始めた時期にまでさかのぼって実施するよう、都道府県教育委員会に求める方針を固めた。
 大半の高校で必修逃れが数年前から始まっているためで、文科省は週明けにも通知を出して徹底をはかる。本来、都道府県教委が独自に行う教員の処分について、同省が統一見解を示すのは極めて異例。
 必修逃れ問題の処分については、前例がないだけにほとんどの教委が対応を決めかね、文科省が統一見解を出すかどうかが注目されていた。文科省の調査で、必修逃れのあった371の公立高のうち、今年度から始めた高校は4校、昨年度からは13校しかなく、残りの95%以上の高校は2004年度以前から必修逃れを始めていたことが判明。文科省は過去にさかのぼった処分が不可欠と判断した。
 今回の通知は、処分に対する基本的な考え方を示すもの。必修逃れが始まった時期を特定した上で、この期間中、必修逃れにかかわった関係者について、責任の大きさに応じた厳正な処分をするよう求める。ただ、地方公務員法が公立高の教員の処分は都道府県教委が行うと定めているため、処分の細かな基準までは通知で示さず、各教委に委ねる方針だ。
 必修逃れの高校の中には1994年度から行っていたところもあり、当時の校長らで退職した人も少なくないとみられるが、同法で処分できるのは現職に限られるため、退職者は対象外になる。また、必修逃れのあった計292の私立高については、自治体に教職員の処分権限がない。北海道や佐賀、愛媛県の教委が、教育長や校長らを、減給や戒告の懲戒処分などにしている。
(2006年12月17日3時5分 読売新聞)
教職員処分4000人超 「信頼回復」遠く(朝日新聞)
平成17年度に懲戒処分や訓告などの処分を受けた教職員が前年度比385人増の4086人に上り、過去10年間で3番目に多かったことが15日、文部科学省のまとめで分かった。このうち、交通事故での処分は218人増の2406人となり過去最多。「公費の不正執行や手当の不正受給」を原因とする懲戒処分者(35人)も、大阪府教委で大量処分があった影響を受けて過去10年間で最も多かった。
 監督責任を問われた校長や教頭らは919人に上り、処分者数の総計は5005人となった。このうち、法令違反に問われて懲戒処分となったのは、監督責任を問われた68人も含めると、計1323人に上った。
京の教育現場を視察 山谷首相補佐官ら(京都新聞)
政府の教育再生会議委員や山谷えり子首相補佐官(教育再生担当)らが16日、京都市内の学校や教育関連施設を訪れ、市教委や大学、市民団体が協力して取り組む教育現場を視察した。
 山谷首相補佐官や同委員の門川大作京都市教育長、ジャーナリストの品川裕香氏ら5人が、市総合教育センター(下京区)や堀川高(中京区)など8カ所を訪れた。
 佛教大(北区)では、休日にボランティア団体などと協力し、子どもの体験学習の場をつくる市教委の事業「みやこ子ども土曜塾」を見学。児童ら51人が大学生13人と、はしで大豆をつかんで皿に移すゲームや紙飛行機飛ばしなどで遊ぶ様子を、子どもたちに声を掛けながら見て回った。この後、同大学教育学部長の西岡正子教授や市教委担当者らから、取り組みの内容を聞いた。
 山谷首相補佐官は「現場で活動する市民団体や大学の自由を確保しながら、行政が事業をうまく支援しているのが分かった」と話していた。
教職に興味持つ高校生に魅力語る 京都府教委が2会場でセミナー (京都新聞)
教職に興味を持つ高校生に、現職教師が仕事の魅力を伝える京都府教委の「高校生HEARTセミナー」が16日、京都市伏見区と京都府綾部市の2会場で開かれ、計約200人が参加した。
 早い段階から目的意識を持ち、進路選択に役立ててもらおうと、昨年度から実施。伏見会場では、ベテランから若手まで教師5人が講演や座談会で仕事の楽しさや苦労を語った=写真。
 教職を目指したきっかけや、授業、部活動で生徒と向かい合う姿を紹介。「1人1人の子の成長や変化にかかわれることが一番の喜び」などの話に、高校生は熱心に聞き入っていた。
12月16日 改正教育基本法が参院可決・成立 59年ぶり初の見直し(朝日新聞)
安倍首相が今国会の最優先課題に掲げた改正教育基本法が15日、参院本会議で与党の賛成多数で可決され、成立した。戦前の教育の反省から「個の尊重」をうたう基本法は、制定から59年を経て「公の精神」重視に転じた。国会での論戦では、教育への国家介入強化の懸念も指摘された。「教育の憲法」とも呼ばれる基本法が改正されたことで、来年の通常国会以降、多くの関連法や制度の見直しが本格化する。
 前文と11カ条という短さの現行法に比べ、改正法には「大学」や「私立学校」「家庭教育」など、新たに七つの条文が加わった。条文の数以上に大きく変わったのは、「個」の尊重から「公」の重視へという根幹をなす理念の変更であり、論争の的になってきた「不当な支配」論に一定の整理がなされたことだ。
 改正法の前文でも、現行法にある「個人の尊厳を重んじ」という表現は引き継がれた。だがさらに、「公共の精神を尊び」という文言が加わったことに特徴がある。
 「個」の尊重は、教育勅語を中心とする戦前の「国家のための教育」の反省のうえに築かれた、日本国憲法に通じる理念だ。保守層は「行き過ぎた個人主義がまかり通り、公の尊重が置き去りにされている」と繰り返し改正を求めてきた。
 国会の審議で、とりわけ議論された末に、新設されたのは「愛国心」条項だ。「伝統と文化を尊重し、我が国と郷土を愛する態度を養う」という表現をめぐり、改正反対派からは「一方的に国が望むような価値観を押しつけるのはおかしい」という指摘が相次いだ。  安倍首相は「日本の伝統と文化を学ぶ姿勢や態度は評価対象にする」と答弁しており、学校現場に与える影響は少なくないとみられる。
 もう一つの大きな変更は、国の教育現場への介入がどこまで正当化され得るのか、という点だ。
 だれのどういった行為が「不当な支配」にあたるかは、法廷闘争にもなってきた。教職員組合や教育の研究者の多くが「教育内容への国家介入を防ぐための条項だ」と位置づけるのに対し、国は「法に基づいた教育行政は不当な支配にあたらない」という立場をとってきた。
 最高裁は76年の大法廷判決で「どちらの論理も一方的」として、国家はある程度教育内容を決められる一方、不当な支配の主体にもなりうるとの解釈を示した。
 今回の改正で、教育行政は「法律により行われる」と明記されたことで、国の介入が「不当な支配」と解釈される余地が狭まることは確実だ。
教育基本法「慎重に」 東大教員らが声明(朝日新聞)
 教育基本法の改正をめぐる国会審議について、東大教育学部の教員らが13日、「慎重な徹底審議を求める」声明を出した。「教育関係者の多くは改正反対であり、国民の同意が得られないままの採決は教育の発展に大きな禍根を残す」としている。
 教授会のメンバー34人のうち23人が賛同している。佐藤一子教授(社会教育学)は「国民の批判的な精神や自由な学習活動に制約が加えられるのではないか」と訴えた。
改正教育基本法:「教育理念狭くするな」…元文部官僚語る(毎日新聞)
元文部官僚は約60年ぶりの教育基本法改正を複雑な気持ちで見つめた。文部省初等中等教育局長、文化庁長官などを歴任した安嶋弥(ひさし)さん(84)は「私は国を愛している。でも、それは法律に書くことじゃない」と述べ、基本法そのものの廃止を主張する。「基本法は観念的・理念的な内容で、『作らなくてもいいんじゃないか』という議論もあった」と成立当時の省内を振り返った。
 1946年3月、日本の教育を方向付ける米国教育使節団が来日。「教育刷新委員会」の母体となる「日本側教育家委員会」も設置され、戦後の教育改革が始まった。
 安嶋さんは46年5月に旧東京帝大(現東京大)から入省。6月には当時の田中耕太郎文相が教育基本法の立案準備を明らかにする。安嶋さんは当時の学校教育局で学校教育法の法案作りに携わりながら、教育基本法の具体的な策定作業を行った調査局審議課の雰囲気を肌で感じた。
 一部の保守系政治家らが主張する米国に押し付けられた法律だという考えについて、「米国は『極端なる軍国主義、思想教育は困る』ということは言っていたと思うが、教育基本法のごとき法律を作れという空気はなかった。基本法を作りたいと言ったのはむしろ日本側だった」と振り返る。
 具体的な策定作業には田中二郎・東京大教授が参画する一方、教育刷新委員会(初代委員長=安倍能成・元文相)でも特別委が設けられ、天野貞祐・旧制第一高校長、島田孝一・早大総長ら8人が特別委委員に指名された。
 憲法の教育理念を具体的に明示し、「憲法の付属法」とも言われる教育基本法を審議した教育刷新委員会は、「議論も活発で、盛り込む文言を巡っても哲学問答が出た」(元文部省事務次官・天城勲さん)と戦後の新しい教育観が議論された。一方、安嶋さんは「冷ややかに見ていた。『反対はしないよ』というくらいでね」と証言する。
 安嶋さんは教育基本法の理念や今回の改正を否定も反対もしない。しかし、「教育の理念は狭く限定すべきではない。それに愛国心を法律に書いても実現できるものではない。いっぺんの法律で人の心が変わるなんてありえない」と力説する。
 教育基本法は、軍国主義の温床になったとされる教育勅語に替わる新しい教育方針の役割を担った。安嶋さんも「教育勅語に替わるべき何らかの指針は必要だという雰囲気があった。基本法の果たした役割は、教育勅語を否定したということに尽きる」と語る。「今日の教育界の成熟と安定を考えれば、基本法を廃止をしても間違った方向には進まない」と見ている。【高山純二】
毎日新聞 2006年12月16日 3時00分
教改正教育基本法:管理強まる不安、教室変わる期待(毎日新聞)
「教育の憲法」と言われ、戦後日本の発展を下支えした教育基本法の改正案が15日、参院本会議で可決された。1947年3月の制定以来初の改正となる。いじめや履修単位不足問題、大学全入時代の到来などで、屋台骨を揺さぶられる日本の教育。「愛国心」表記や義務教育年限の撤廃などの項目はそのあり方を大きく変える可能性を秘める。「教室は変わるのか」「いじめ問題はどうなるのか」。教員や保護者らは不安と期待で見つめた。【教育取材班】 
■愛国心に戸惑い
 法改正の焦点とされた「愛国心」は、「我が国と郷土を愛する態度を養う」と表現し、「他国の尊重」も組み合わせた。
 2人の子を持つ東京都品川区の男性公務員(46)は「愛国心表記は当然。学校でも国土の美しさなど訴えてほしい」と歓迎する一方、「外国人子弟への押しつけはやめて」と注文する。
 具体的な教育課程にどう取り入れるか学校現場では戸惑いと批判の声が聞かれる。群馬県立高校の男性教諭(36)は「日の丸掲揚や国歌斉唱で『掲揚だけでなく全員一礼する』『全員声を出して歌う』などと指示される」と、強制的色合いが強まることを危惧(きぐ)する。
 「成績評価」につながるとの懸念もある。愛媛県内の小学校長(59)は「愛国心の評価項目ができ、数値目標を掲げられても、評価するのは非常に難しい」と悩ましげに語る。
■家庭に第一の責任
 改正法は「保護者は、子の教育について第一義的責任を有する」と、家庭の責務を盛り込んだ。
 福岡市立中の男性教諭(31)は「ありがたい」と率直に評価。「学校からは家庭に言いたくとも言えないことが多かったが、これで、学校と家庭の連携を積極的にアピールできる」と喜ぶ。
 一方、高2の息子を持つ横浜市の女性会社員(48)は「学校に何でも押しつけると言われているから」と理解を示しつつ「法に明確化して『それで、どうするの?』と思う。今後は罰則まで設けることになるのでは」。
■飛び級も可能?
 義務教育年限が削除されたのも特徴だ。関連法令が改正されれば、自治体判断で現行の9年より長くも短くもなり得る。愛知県北名古屋市の中学教頭(47)は「現場は劇的に変わる。教師も意識を変えなければ」と指摘。盛岡市立中の男性教諭(39)は「飛び級も可能になる。エリート教育が重視され、格差社会に拍車がかかるのでは」と心配点を語った。
■抱える課題に効果は
 学力低下、学級崩壊、いじめ−−子どもたちを取り巻く問題の解決に法改正は役立つのか。そもそもなぜ今改正なのか。疑問の声は多い。兵庫県西宮市の団体職員(44)は「教育現場の競争がより強まって、いじめや不登校問題がより深刻化するのでは」と効果に疑問符を付ける。札幌市の女性教諭(49)は「学校教育法など個別の法改正まで進まないと学校は変わらない」と冷静に分析、今後の教育改革こそが重要との立場を示した。
 ◇なぜ今なのか…教師の卵、賛否
 教育基本法を学び、近い将来教壇に立つ教育学部の学生たちは改正をどう見たのか。 山梨大4年の渡辺克吉さん(21)は「旧法の特に個の重視を進めてきた点は評価できる。なぜ今改正しなくてはならないのかという点が不明」と改正に疑問を投げ掛ける。名古屋大4年の仁科由紀さん(22)も「『我が国と郷土を愛する』と明記されると押し付けに感じてしまう」。滋賀県立大4年の西沢真志さん(21)は「国民的な議論の高まりもなく、教育現場の声を聞いていない。少人数学級などに先に取り組むべき」と語る。 一方、福岡教育大1年の桜井篤さん(20)は「今の子どもたちには国を愛する姿勢が欠落しており、前々から疑問を感じていた。基本法から変えないと国が壊れる」と改正には賛成の立場だ。岐阜大4年の岸知幸さん(22)も「授業で読んだが旧法は全体的に古いと感じた。求められる人間像も教師像も昔とは違い、時代に合わせて改変していくべきだ」と話す。愛国心の評価については「戦時中のように強要する必要はないし、そうしないよう教師が自覚を持って臨めばいい」と話す。
毎日新聞 2006年12月16日 3時00分
休職教員:「精神性疾患」最多の4178人 13年連続増(毎日新聞)
05年度にうつ病など精神性疾患による病気休職をした公立小中高校などの教員数が過去最高の4178人に上ることが15日、文部科学省の調査で分かった。病気休職7017人のうち、精神性疾患を理由に休職した教員の割合(59.5%)も過去最高だった。また、懲戒処分を受けた教員(監督責任を除く)は前年度比29人増の1255人で、免職者総数は190人(懲戒156人、諭旨17人、分限17人)だった。
 精神性疾患を理由に休職した教員は前年度比619人増で、13年連続の増加となった。在職者に占める割合も0.45%となり、ここ10年間は連続して増えている。文科省は「保護者への対応が煩雑になっていることや、子ども、社会が変化してこれまで培ってきた指導法が通用しなくなっているとの指摘もある」と説明した。
 懲戒処分を受けた教員は5年連続で1000人を超えた。理由は国旗・国歌の取り扱い関係が大幅に減少し、前年度よりも61人少ない64人。このほか、児童生徒の成績が入力されたパソコンの盗難被害や、ファイル交換ソフト「ウィニー」を通してネット上に流出させた個人情報の不適切な取り扱いで懲戒処分を受けた教員も39人いた。わいせつ行為などは同7人減の124人だった。
 訓告などを含めた処分合計は前年度比385人増の4086人で、同218人増の交通事故(2406人)が目立った。また、病気休職を含め心身の不調などで適性を欠く場合などに行われる分限処分による免職理由では、10人が「適格性欠如」、4人が「指導力不足」だった。【高山純二】
毎日新聞 2006年12月16日 5時00分
「指導力に問題」教員の昇給抑制 広島県教委が検討(朝日新聞)
広島県教委が、授業を満足にできず、児童・生徒への指導力に問題がある教員に対し、来年4月から昇給の抑制を検討していることがわかった。関靖直・県教育長が11日の県議会定例会の一般質問で明らかにした。
 また、関教育長は、適格性を欠く公務員に免職を適用できる分限免職について「1年ごとに見極めた上で、人事院の通知なども参考に適切に対応していきたい」とした。
 県教委は01年度から「指導力不足教員」の認定をしており、これまでに61人が対象になっている。このうち21人が辞職し、30人が学校に復帰。6人が現在も研修を受けている。県内ではこれまでに分限免職の適用例はない。
北海道内公立教員、休職の6割「心の病」 道教委対策へ(朝日新聞)
北海道内の公立学校の教員の精神神経系の病気による休職者が、近年大幅に増え、02年度以降120人以上の状態が続いていることが11日、明らかになった。道議会予算特別委員会で、荒島仁議員(公明)の質問に道教委側が答えた。
 道教委によると、昨年度の道立高校、札幌市を除く道内の小・中学校及び特殊教育諸学校の病気による休職教員数は、211人。このうち、精神神経系の休職者は126人で、休職者の6割をしめた。
 精神神経系による休職は、10年前の96年度には48人で、休職者の34%だったのが、02年度には半数を超える120人に。以後、昨年度まで120人を上回る水準が続いている。道教委では、心の健康相談室を設けるなど対策にあたっていくという。
大学外から研究費獲得の教員に報奨金 九大が導入へ(朝日新聞)
九州大学は15日、大学外から一定の研究費を獲得した教員に対し、報奨金を出す制度を導入すると発表した。1億円以上の研究費を獲得すれば、50万円が教員本人に与えられる。これまでも報奨金制度はあったが、研究費として使わなければならなかった。教員が自由に使える報奨金制度は、「国立大で初めてではないか」(九州大)としている。
 産学官連携を推進し、外部資金を獲得して研究を活性化するのが目的。07年度から導入する。
 文部科学省などが交付する科学研究費や、企業などからの受託研究費、企業と大学の共同研究費が対象。1人の教員が合計で1億円以上獲得すれば50万円を、3000万円以上で15万円を支給する。人文・社会科学系の場合は5千万円で50万円、1500万円で15万円。
 同大は「教員から『頑張って資金を取ってきても(研究費に使うので)仕事が増えるだけ』と不満の声があった。教員のやる気を起こさせる制度であり、全国の大学が導入していくだろう」と話している。
小学校教頭、酒気帯び運転で人身事故…茨城・つくば(読売新聞)
茨城県警つくば中央署は14日、同県つくば市北条、同市立茎崎第一小教頭坂寄芳男容疑者(55)を道交法違反(酒気帯び運転)の現行犯で逮捕した。
 調べによると、坂寄容疑者は同日午前7時35分ごろ、市内で酒気を帯びて乗用車を運転。
 交差点で同県阿見町の土木作業員男性(69)の乗用車と出合い頭に衝突し、同署の飲酒検知で呼気1リットルから0・25ミリ・グラムのアルコールが検出された。
 事故の相手の男性は腰に軽傷。
 坂寄容疑者は出勤途中で、「前夜、自宅で焼酎のウーロン茶割りをコップ2杯ぐらい飲んだ」と供述している。
(2006年12月14日21時33分 読売新聞)
奈良市立田原小中学校 成果挙げる小中一貫の英語教育(産経新聞)
■中3の3割が英検準2級
 小学校での英語必修化に向けた議論に注目が集まる中、「世界遺産に学ぶまち・なら」の教育特区として昨年度から小中一貫校となった奈良市立田原小中学校(稲垣美佐子校長、児童・生徒数117人)では、一足早く全学年で英語教育が行われている。学年に応じた段階的な授業で英語に親しむことに重点を置いており、9年生(中学3年)の3割が英検準2級(高校中級程度)を取得するなど、一定の成果を挙げている。(奈良支局 栗井裕美子)
 奈良市東部の山間部にある同校は、小中9年間の連続性、継続性を生かし、観光都市・奈良の魅力を国際的に発信するような人材の育成を目指している。
 「英会話科」(1年生〜)、「郷土なら科」(5年生〜)などの教科を設置。英会話科には、1〜2年生が年間20単位時間(一単位は45分)、3〜4年生が同70単位時間(平均週2回)、5年生以上は英会話科35単位時間(同週一回)に加え、英語の読み書きを学ぶ「外国語科」が35〜105単位時間割り当てられている。
 文部科学省の中央教育審議会・初等中等教育分科会の外国語専門部会は今年3月、小学5、6年段階での英語教育について、年間35単位時間程度について「必修化を検討する必要がある」と報告。現在議論が進められている。
 文科省の昨年度の調査によると、全国の公立小学校のうち、総合的な学習の時間や特別活動なども含め、何らかの形で英語活動を実施している学校は93・6%に上り、6年生の平均授業実施時数は年間で13・7単位時間だった。特区制度を利用し、教科としての英語教育に取り組んでいる自治体は55カ所。保護者向けの意識調査では、約7割が小学校段階から英語を必修化することに積極的な回答を寄せたという。
 田原小中学校の英語教育は、学年に応じた形で段階的に進められている。筆記の授業がない1〜4年生レベルでは、外国人講師をまじえ、ゲームやスポーツなどを通じて感覚的に英会話にふれていく工夫が施されている。5年生になると中学校の教科書を配布。本来3年間で行う中学英語のカリキュラムを、以降5年かけて全員が理解できるようじっくりと学んでいく。
 英会話の授業に「最初は緊張した」という3年生の松田純也くん(9)。今では「日本語で話しているとき、英語に単語を置き換えることもある」。8年生(中学2年)の栗須友さん(14)は「英語の歌は2、3回聞いただけで大体歌詞の意味が分かる」。教科担当の大谷政昭教諭(47)は「大事なのは子供を飽きさせないこと。授業内容は教師の創意工夫で、試行錯誤の毎日」と話す。
 同校では10月、9年生16人のうち5人が英検準2級、4人が3級(中卒程度)を取得。英検の子供版「児童英検」にも、全校で積極的にトライしている。
 英語力はまた、子供たちの夢もふくらませる。8年生の森嶋絢香さん(14)は「将来、メークアップアーティストになってハリウッドスターのメークをしたい」と話していた。
大先輩の湯川、朝永両博士に触れる 洛北高付属中、京大を訪問(京都新聞)
洛北高付属中(京都市左京区)の全校生徒約240人が15日、京都大(同)を訪れ、洛北高(当時は京都府立第一中)出身のノーベル賞学者、湯川秀樹、朝永振一郎両博士について学んだ。
 両博士の生誕100周年にあわせ、科学への関心と探求心を深めてもらおうと同校が企画した。生徒たちは、総合博物館で開催中の生誕100年記念展を見学し、両博士の学生時代のノートや研究論文などゆかりの品々を「こんなことを勉強していたんだ」と興味深そうにのぞき込んでいた。
 見学後に、湯川記念財団理事長の佐藤文隆京大名誉教授が両博士の業績や人柄について講演。「2人は20世紀の物理学の一大変革期に、その波頭に勇気を持って飛び乗った」と若者の挑戦心の大切さを強調。「大先輩に学び、皆さんも勉強してください」と生徒たちを励ました
12月14日 小学校侵入:男が校庭の児童殴り逃走 埼玉・春日部(毎日新聞)
13日午後1時15分ごろ、埼玉県春日部市神間、同市立富多小(中村孝校長、児童106人)で、校庭の南西側にある通用口から男が侵入し、昼休みに校庭で遊んでいた同小4年の男子児童(10)の襟首をつかんだ。男児が声を出すと、男は「うるせえ」と言って男児の顔を1回殴り、通用口近くの路上に止めていた白い軽乗用車で逃走した。男児は顔に軽いけが。県警春日部署は傷害事件として捜査している。
 調べでは、男は40〜50歳で身長約160センチ、青のジャンパーに灰色のズボン姿。通用口の片開きのアルミ製扉(幅45センチ)は内側に金具をかけ、その上に布ひもを巻いて開かないよう固定していたが、男は扉を揺すって金具を壊し、侵入したらしい。当時、男児と一緒に校庭で宝探しをしていた同級生5人のうち1人が、職員室の教諭に「変質者が入ってきて殴られている」と伝えた。男性教諭が校庭に行くと男は立ち去った後で、報告を受けた教頭が110番した。事件直前、近くの公衆電話で男が大声を出して電話を切るのを児童が目撃している。【村上尊一】
毎日新聞 2006年12月14日 0時59分
必修漏れ、24年前から 03年度の総合学習新設で拍車 (朝日新聞)
高校の必修科目の履修漏れは、遅くとも82年度から続いていたことが13日、文部科学省の調査でわかった。漏れを認めた高校のうち4割以上が、情報や「総合的な学習の時間」(総合学習)が新設された03年度に、一斉に「偽装」を始めていたという。
 調査対象は、「今年度、履修漏れがあった」と申告した46都道府県(熊本県を除く)の公立と私立の計663校。最も古いのは、82年度からの私立。世界史が必修となった94年度以前には計11校あり、いずれも私立だった。
 94年度以降は公立でも始まり、公私合わせて毎年度、10〜46校の割合で増えた。特に、指導要領の改訂で情報や総合学習が新設された03年度には、公立170校と私立123校が始めたと回答している。
 履修したように見せかけた「偽装」を教科別に分類すると、地理歴史が公私合わせて460校とトップ。以下、情報247校、公民106校、理科76校、家庭74校と続く。
未履修、44%が03年度開始 新指導要領導入で激増 (京都新聞)
世界史など必修科目の未履修問題が判明した全国の公私立高校計663校のうち、現行の学習指導要領が導入された2003年度に未履修を始めた高校が全体の44・2%に当たる計293校に上ることが12日、文部科学省の調査で明らかになった。
 「ゆとり教育」を掲げた指導要領改定で学校に完全週5日制が導入されたのに伴い、各校で授業時間確保が難しくなり未履修を始めたことが裏付けられた。要領改定で新たに「総合学習」や「情報」が必修科目に加わったことも未履修激増の要因になったとみられる。
 文科省の調査は、未履修の判明した公立371校、私立292校を対象に実施。それによると、累計で02年度までに229校にとどまっていた未履修校は、03年度に522校に激増した。
 03年度に増えた293校の内訳は公立170校、私立123校。翌04年度でも公立42校、私立74校の計116校が未履修を始めた。04年度からは大学入試センターの「センター試験」の科目数を「5教科7科目」に戻す大学が増え、受験対策を立てやすい科目の授業が優先され、出題範囲が広い世界史などの未履修に拍車を掛けたようだ。(共同通信)
教諭にかみつき中2逮捕 生徒自殺の瑞浪中で (東京新聞)
岐阜県警多治見署は13日、瑞浪市立瑞浪中学校で、女性教諭の左腕にかみつき、けがをさせたとして、傷害の現行犯で同中学2年の女子生徒(14)を逮捕した。女性教諭は5日間の軽傷。
 同中学では10月23日、2年の女子生徒(14)がいじめを苦に自殺した。教務主任の教諭は「逮捕された生徒の行動は、自殺とは関係ない」としている。
 調べでは、生徒は授業中の午後2時半ごろ、廊下で消火器を噴射しようとして数人の教諭に取り押さえられ、注意されていた際、女性教諭(56)にかみつき、負傷させた疑い。
 生徒は午前中から授業を受けず、校内をぶらついていたという。
12月13日 英語「ビューティフル・ジャパニーズが先決」 文科相(朝日新聞)
「日本のカルチャーとヒストリーを十分マスターし、ビューティフル・ジャパニーズ・ランゲージが話せること。その後でフォーリン・ランゲージはマスターする」――伊吹文部科学相は11日、日本外国特派員協会で講演し、カタカナ英語を多用して小学校での英語教育に否定的な考えを展開した。
 英語力の検定として国際的に使われているTOEFLの成績で「アジアで北朝鮮やミャンマー以外では最下位の方にランクされている」と指摘されると、伊吹文科相は「日本の国のことを知らない人がいくら英語を話せても、それは単なるメカニック・スピーキングであって、決して外国の人からは尊敬されないと思う」と述べた。
 国語をしっかり教えるべきだというのが伊吹文科相の持論。この日も、「小学校ではやるべきことがあるんじゃないか」と、英語教育に改めて否定的な見方を示した。
東京都教委の「未履修」容認問題、文科省が調査へ(朝日新聞)
東京都教委が、一部都立高校の必修科目未履修を容認していた問題で、伊吹文部科学相は12日の閣議後会見で、「事実関係を調べるよう指示した」と述べ、文科省として調査に乗り出す考えを明らかにした。
 一連の必修逃れ問題では、都道府県教委によって未履修に当たるかどうかの判断が分かれている。伊吹文科相は「解釈上許されるとか、許されないとかだと、グレーゾーンが出てくる。グレーゾーンをうまく使うと受験に有利になるのではアンフェアだ」と述べ、基準統一の必要性についても言及した。
(2006年12月12日11時58分 読売新聞)
都立高「必修逃れ」140校以上で出席簿も不正確(読売新聞)
東京都教育委員会が都立高の必修科目の履修漏れを容認していた問題で、都教委の調査の際、全日制と定時制を合わせて延べ140校以上の都立高で、出席簿に不適正な記載が見つかっていたことがわかった。
 目立つのは、生徒が複数の教室に分かれて授業を受ける「選択科目」や、必修科目の「総合的な学習の時間」での不備。都教委では出席簿を基に履修漏れにあたるかどうかを判断しているが、「総合学習」の出席状況などについては不透明な部分も残されている。
 出席簿は、学校教育法などで正確な記入が義務付けられている。選択科目の授業では、それぞれの担当教員が手持ちの補助簿などに生徒の出欠を控え、授業後すみやかに学級ごとの出席簿に転記することになっている。学校側は、生徒が所定の出席日数を満たしているかどうかを、出席簿で確認する。
 都立207校全校に対する都教委の調査では、全日制(191課程)の100校以上、定時・通信制(100課程)の約40校で、補助簿と出席簿とで、出欠が違っていたケースなどが見つかった。
 特に、テーマ別の授業や校外学習が多く、1学級に5人以上の教員がかかわることもある「総合学習」では、出欠の実態がわかりにくくなっていたという。
 目黒区のある高校では昨年度、3年次の総合学習の時間を最終の6時限目に設定。夏から秋にかけての約2か月間は大学のオープンキャンパスの見学にあてたが、生徒が参加したかどうかを確認しないまま、リポート提出で出席扱いにしていたという。「総合学習の時間に下校させている学校もあったと聞いた」と話す校長もいる。
 「総合的な学習の時間」については、進学校を中心に20校前後が、英語の「長文読解」や「ヒアリング」など、受験対策色が濃い授業が組まれるなどしていたことが判明している。
 文部科学省の調査でも、総合学習で履修漏れとされた事例はなく、都教委は改善指導にとどめる方針だが、出席簿が不適正なことは履修漏れ隠しにもつながりかねないと判断。各校長に対し、11日付で出席簿の適切な記入を定期的に点検することなどを求める通知を出した。
(2006年12月13日3時8分 読売新聞)
学習意欲の格差拡大 高校生4割「家で勉強しない」 (産経新聞)
教育シンクタンク「ベネッセ教育開発センター」(東京)が全国の小・中・高校生に行った「学習に関する意識実態調査」で「家庭でほとんど勉強しない」と答えた高校生が4割近くに増えていることが11日、明らかになった。小・中学生は家庭での学習時間が延びていたが、成績上位者とそうでない層の学習時間の差は、広がっていた。
 調査は6月と7月に全国の小学生2736人、中学生2371人、高校生4464人に学校を通じて実施。平成2年、8年、13年に行った同じ調査の結果と比較した。
 「家庭での学習頻度」を見ると、週に6〜7日勉強すると答えた中学生が前回(13年)の18.7%から28.5%と急増。ところが、高校生では「家ではほとんど勉強しない」が前回の23.1%から27.9%に、「週に1日くらい」も8.8%から9.9%になっており、全体の4割近くが家庭でほとんど勉強しなかった。1日の平均学習時間は小学生が前回の71.5分から81.5分と延び、中学生も80.3分から87分に延びたが、高校生は70.5分でほぼ横ばい。「ほとんど勉強しない」は前回22.8%から24.3%に増え、「約30分」と答えたのも14.3%から15.2%に増えた。
 成績上位者とそうでない児童生徒に分けて家庭での学習時間を見ると、小学生上位者は前回平均の88.1分から105.6分と17.5分増えたが、下位は56.5分から61.9分と5分程度にとどまった。中学生も成績上位者ほど学習時間が大きく増え、下位層はほぼ横ばいとなった。
 高校生では平成2年の調査と比べ、どの層も学習時間が減った。しかし、在籍校の「偏差値」との関係を見ると、「偏差値55」を境に、これを上回る上位者層は落ち込みが少なく、それ以外の高校に在学する生徒は学習離れの傾向がみられるなど、違いがみられた。小学生の調査では付属中学や中高一貫など、中学受験を希望する児童が全体の23.5%と増加傾向で、特に大都市では37.7%と4割近くを占めた。
 児童生徒の価値観では「日本は努力すれば報われる社会だ」を肯定したのは小学生68.5%、中学生54.3%と徐々に下がり、高校生は45.3%だった。
 「お金がたくさんあると幸せになれる」は小学生46.1%、中学生56.1%と徐々に伸び、高校生では62.7%が肯定していた。
12月12日 「総合学習」の時間に受験教科 約30の都立高(朝日新聞)
東京都立の約30の高校で、「総合的な学習の時間」を受験対策に充てたり、「理科総合」の授業で教科書を使わなかったりしていたことが都教育委員会の調べで分かった。都教委は「履修漏れには当たらないが、好ましいことではない」として、近く文書で改善指導をする。
 都教委によると、約20校で、総合学習の時間で、英語や数学といった受験教科の問題を解いたり、英語のリスニングを練習したりしていた。また、約10校では、物理と化学、または生物と地学を教える必要がある理科総合で、1科目だけを教えたり教科書を使わずに授業をしたりしていた。
 都教委は、「学習指導要領が教科の内容を一部省略したり、発展的な内容を教えたりすることを認めていることから、こうした拡大解釈につながったようだ」と指摘。しかし「まったく授業をしていないわけではない」として、履修漏れには該当しないと判断した。
    ◇
 伊吹文部科学相は12日の閣議後会見で、事実関係を調べるよう指示したことを明らかにした。そのうえで「グレーゾーンみたいなところで、にわかに結論は出しにくい。総合学習の枠の中で工夫してやっていたのであれば、違法ではない」と述べた。
教員意識調査:会社員以上に、仕事に満足感と多忙感(毎日新聞)
公立小中学校の教員は会社員よりも仕事に満足感を得ていると同時に、多忙感も感じる傾向にあることが11日、文部科学省の調査で分かった。また、教員自身は勤務実績などで給与に差をつけることを否定的にとらえているが、保護者は肯定的ということも分かった。
 文科省は10月、全国354校の公立小中学校教員8976人(回収数8059人)と保護者1万4160人(同6723人)を対象に意識調査を行い、平均点を算出。中央教育審議会の「教職員給与の在り方に関する作業部会」に中間報告した。
 中間報告によると、「仕事にやりがいを感じている」と答えた教員が5点満点で平均4.23点だった。一方、「仕事が忙しすぎて、ほとんど仕事だけの生活になっている」のは3.75点となり、調査会社が所有している会社員のデータと比較すると、教員は会社員よりも満足感と多忙感を同時に感じているという。
 また、「指導力不足教員らに給与などへの反映が必要」と考える教員は3.37点。保護者への同種の質問では4.41点となり、両者のかい離が際立った。【高山純二】
毎日新聞 2006年12月12日 0時07分
鳥取大大学院入試で出題ミス 「正解が出せない」(朝日新聞)
鳥取大学は12日、同大大学院工学研究科博士前期課程(土木工学専攻)の入試で出題ミスがあったと発表した。
 数学の全4問のうちの1問で、設問に出てくる変数の表記が間違っていたため、正解が導き出せなかった。6日にあった試験を4人が受験しており、全員を正解にして採点する。採点をしていた教員が誤りに気づいたという。合格発表は21日。
進学校、ぎりぎりの選択 履修漏れ問題、対照的2校訪ねる(朝日新聞)
全国各地の高校で相次いで発覚した必修科目の履修漏れ問題は、大学入試での合格実績を重視する進学校でとりわけ目についた。履修漏れが明らかになった高校はどのように対策を進め、履修漏れがない高校は必修と受験の折り合いをどうつけてきたのか。履修漏れの高校が多かった岩手県と、全国で唯一、1校も出ていない熊本県。両県に対照的な2校を訪ねた。
■毎朝10分ずつプリント―履修漏れで補修 岩手・福岡高
 40人の3年生が集まっていた。机の上には真新しい地理の教科書と課題プリント。かつて地理の教諭だった佐野武徳副校長が生徒を指導する。
 岩手県二戸市。旧制中学が前身の県立福岡高校は県内有数の進学校だ。2科目が必修の地理歴史で、世界史を2年間集中的に学んだためもう一つが履修漏れとなり、地理を選んで補習を受けることになった。
 目前に迫った大学受験への影響を最小限に抑えつつ、来春の卒業にどう間に合わせるか。福岡高では政府の決定に従って、70コマ必要な補習を50コマに減らし、残りはリポート提出に振り替える計画だ。補習は原則として毎週火、水曜日にとどめ、現代文や古文の授業と置き換える。生徒たちは毎朝、1時間目が始まる前の午前8時25分から10分間、教諭手作りの課題プリントをこなし、この「朝学習」も補習時間に組み入れる。放課後や週末を受験勉強に費やすためだ。
 教諭のやり繰りも難題だった。同校の地理の教諭は1人だけ。苦肉の策として、佐野副校長も教壇に立っている。
 履修漏れがあったのは普通科の3年生全員で、195人。ある生徒は「学校が自分たちのことを考えてくれた結果。補習は仕方ない。それほど負担ではない」。別の生徒は「受験に関係のない授業を今からやると聞いた時、正直戸惑った。負担にはなっている」。
 鳩岡矩雄(のりお)校長は「進路希望をかなえてやることが生徒の幸せにつながると信じていた」と振り返る。計画通りに進めば、補習は卒業式前日の来年3月1日に終わる予定だ。
 岩手県内の高校生の大学・短大への進学率は37.2%(06年3月卒)で、都道府県では下から2番目。県教育委員会は05年度から進学目標達成推進事業を始めた。05年度は20校に1800万円、今年度は18校に1350万円の予算を計上。「国公立大合格者150人」「難関大合格者2ケタ」などの数値目標を掲げさせ、予算を配分する仕組みだ。
 各校の校長からは「無言のプレッシャーになっている」「助成金をもらって、ダメでしたとは言えない」との声が上がっていた。県立の全日制高校76校のうち、履修漏れが明らかになったのは4割近い29校にのぼる。
■7時間目や特別演習も―履修漏れなし 熊本学園大付
 午前8時25分、チャイムが鳴ると生徒が一斉に英単語の問題に向かった。1時間目の授業が始まる前、頭を目覚めさせる「OMEZA(おめざ)」の時間。3年生全員が毎朝10分間、英単語の問題を解いたり、新聞の社説を読んだりしている。
 熊本市の私立熊本学園大学付属高校。06年春の大学入試では、卒業生の4分の1にあたる94人が九州大など国公立大に現役で合格した。しかし、進学校で相次いだ履修漏れ騒動とは無縁だ。カギはカリキュラムの工夫にあるという。
 バランスのとれた人材育成を掲げる同校は、クラブ活動や学校行事をしやすいよう、95年度から第2、4土曜日を休みにした。ただ、「進学校の看板は下ろせない」(教務部長の末次朗教諭)ため、隔週で週4回の7時間目を設けた。
 公立校の完全週5日制が始まった02年度、同校も歩調を合わせることを検討したが、見送った。必修科目の消化には週34コマの授業が必要で、週5日制だと連日7時間目までとならざるをえない。「長時間の授業では生徒も乗ってこない」と月2回の土曜休みを維持し、7時間目の授業は毎週月、金曜日に行うことにした。
 受験対策では、始業前の45分間と放課後の50分間に課外補習「特演(特別演習)」を開く。放課後の特演のあとは、難関校の記述式問題に対応した特別講座(理科、社会。90分)や、「サテライン講座」と名づけた大学受験予備校による衛星放送のテレビ講座(古文、数学、英語。同)を設けている。すべて受けると午前7時半から午後7時20分まで授業が続くが、自分のペースで勉強したい生徒にも配慮し、受験対策の授業はすべて希望者のみだ。
 工夫を重ねてきた同校だが、末次教諭は「やはり窮屈」。03年度に「総合的学習」が導入され、「情報」が必修になった際は、受験と直接関係ないにもかかわらず重視している「家庭科」「体育」を削って対応した。ただ、家庭科で調理実習や被服の時間を多めに確保するなど、「知識偏重でない全人教育を目標に、ぎりぎりの選択」(末次教諭)を続けている。
 進路指導担当の奥田哲朗教諭は、おせち料理を作ったり、服を縫ったりする生徒の生き生きした表情が忘れられないという。「むだな教科なんて一つもない。『受験に関係ある』『関係ない』って決めているのは、大人じゃなかとですか」
教員ら約160人が提訴へ 国旗国歌めぐる都の処分で(京都新聞)
君が代斉唱の際に起立しなかったなどとして、東京都教育委員会から懲戒処分を受けた都立高校などの教職員ら約160人が、来年1月末にも都教委と都に処分取り消しと損害賠償を求め東京地裁に提訴することが11日、分かった。23日に原告団を結成する予定。
 不当処分撤回を求める被処分者の会によると、提訴するのは2004年春の卒業式や入学式で、不起立などを理由に、戒告や減給などの処分を受けた教職員ら。
 卒入学式については都教委が03年10月、「国旗に向かって起立し国歌を斉唱する。校長の職務命令に従わなければ処分する」との通達を出していた。
 この通達をめぐっては、教職員ら約400人が都教委と都に斉唱の義務がないことの確認などを求めた訴訟で、東京地裁が今年9月、懲戒処分までして斉唱を強制するのは違憲として原告勝訴の判決を言い渡し、都教委側が控訴している。(共同通信)
12月11日 定員割れ私大への助成、減額幅最大3割に拡大(日経新聞)
文部科学省は、定員割れしている私立大学(全体の約4割)に対する私学助成のあり方を、来年度から抜本的に見直す。現在は一定割合まで定員割れすると補助金をおおむね3%弱―15%カットしているが、減額幅を最大30%程度まで拡大。一方で、意欲的な経営立て直しを進める私大には、これを後押しする新たな補助金を創設する考えだ。
 「ばらまき」との批判がある私学助成の配分にメリハリをつけるとともに、受験者総数と合格者総数が一致する「大学全入時代」を目前に、各大学の自己改革努力を促すねらいがある。 (07:00)
教育再生会議:競争原理巡り紛糾 中間報告は難航も(毎日新聞)
政府の教育再生会議(野依良治座長)の先月29日の全体会議で、3月に閣議決定された「規制改革・民間開放推進3カ年計画」の位置づけをめぐりメンバー間の意見が激しく割れ、約20分にわたり紛糾していたことが分かった。安倍晋三首相の仲裁もあいまいな形で終わったという。論争の背景には教員・学校評価など教育への競争原理の導入のあり方をめぐる根深い意見対立があるとみられる。8日行った集中討議でも教員・学校評価は議論の的となっており、来月の中間報告とりまとめは難航しそうだ。
 3カ年計画は、学校・教員評価や不適格教員の排除など、競争原理の導入を文部科学省に義務づける内容。29日の会議では、議論の「百家争鳴」ぶりを懸念した渡辺美樹委員(ワタミ社長)が「閣議決定があるならそれをもとに話し合ってはどうか」と提案したが、3カ年計画に距離を置く伊吹文明文科相が「法律だって必要があれば改正される。閣議決定も議論の結果なら書き直せばいい」と述べ、拘束されないとの考えを示した。これに対し、競争原理導入派の山谷えり子首相補佐官が「閣議決定があくまで前提になる」と割って入り、伊吹文科相と激しいやり取りが繰り返された。
 このため安倍首相が「閣議決定には拘束されないが、意識してほしい」と述べ論争を引き取ったが、メンバーの一人はこの発言を「規制改革の閣議決定にはこだわらない」趣旨の発言と受け止め歓迎。「教育論より規制改革を優先するなら、しっぽが犬を振るようなもの」と、競争原理派への反感をあらわにする。一方で、規制改革論者で規制改革・民間開放推進会議委員を兼務する白石真澄第1分科会主査は「再生会議は、中央教育審議会(文科省の諮問機関、中教審)の議論も前提ではないというスタンス」と述べ文科省をけん制しており、首相の指示は、双方から都合良く解釈されて、火に油を注ぐ形となっている。
 再生会議が8日、東京都内のホテルで開いた集中討議でも素案が力点を置く「不適格教員の排除」に、委員から「教員個人の資質の問題より、教員数を増やしてきめ細かい指導をすべきだ」と疑念が示された。東大の小宮山宏学長は「再生会議の提案は、骨太の方針を示すものであるべきだ」との文書を提出し、学校教育の具体論に踏み込む会議のあり方に疑問をにじませた。【渡辺創】
毎日新聞 2006年12月9日 3時00分
暴行:ドッジボール顔に当った講師キレる 福島で児童けが(毎日新聞)
福島県いわき市内の小学校で、20代後半の男性講師がドッジボールのクラブ活動中、顔にボールが当ったことに腹を立て、ボールを投げた小学4年の男子児童を引きずるなどして背中や足にけがをさせていたことが9日分かった。
 同市教育委員会学校教育課によると、この講師は5日午後3時ごろ、昨年度から勤務している小学校の校庭で、3、4年生の児童とクラブ活動のドッジボールをしていた。児童の一人が投げたボールが顔に強く当たったため、かっとなってこの児童を引きずり、頭を平手でたたいた。児童は引きずられた際、背中や足にすり傷を負った。
 同校の校長と講師は6日に児童宅を訪ねて謝罪し、7日に同市教委に事件を報告した。8日には保護者説明会を開いて経過を伝え、謝罪した。児童は6日に学校を休んだものの、7日には登校した。同校はこの講師に6日以降、授業をさせていないという。
 同課は「講師本人からまだ話を聞いていない」としており、事情聴取後に対応を検討する。【田中英雄】
毎日新聞 2006年12月10日 18時57分 (最終更新時間 12月10日 19時23分)
12月10日 高校39%「必修減を」・未履修発覚前、公立調査(日経新聞)
高校での必修科目の未履修が発覚する前の7月、全国普通科高等学校長会(東京)が全国の公立188高校を対象に実施した調査で、39%が「学力向上のため学習指導要領の必修科目を減らし、学校の裁量を大きくしてほしい」と回答したことが9日、分かった。
 大学進学率の高い高校では「何を必修科目とするかを学校裁量とする」との回答も含めると66%が裁量拡大を要望。週休2日で授業時間確保が難しい中、必修科目設定に対する現場の不満が未履修問題の背景にあることをうかがわせている。
 調査は各都道府県の公立高校から進学校と、就職など卒業生の進路が多様な高校をそれぞれ2校ずつ抽出し、実施した。
 このうち進学校では必修科目を減らしてほしいが47%に上り、学習指導要領の改定について「現行の考え方を踏襲してほしい」との回答は5%だけだった。〔共同〕 (21:56)
中間報告「いじめ」柱 教育再生会議、集中討議(産経新聞)
安倍晋三首相の諮問機関「教育再生会議」(野依良治座長)は9日、都内のホテルで前日に引き続き、来年1月下旬に公表する中間報告策定に向け、3つの分科会による集中討議を行った。「規範意識・家族・地域教育再生」をテーマとする第2分科会では、主に「子供の心の成長」について議論し、中間報告ではいじめ問題を柱に据えて提言することを決めた。
 討議では、社会や他人への奉仕の精神、優しさ、友情、勇気、親孝行などといった「徳目」を身につける上での読書の重要性が改めて指摘された。具体的には、一部学校で実施されている始業前10分間の「読書の時間」を全国普及することなどが目指される。
 また、礼儀作法などの「形」を学ぶことで「心」も養われるという意見が相次ぎ、登下校時や給食時のあいさつの督励も含め、学校現場に浸透・普及させていく方向となった。
 悪質ないじめ行為を繰り返すなど、特に問題のある生徒・児童について「出席停止」措置をとるかに関しては、意見が分かれ結論は出なかった。中間報告では、「出席停止」を別の言葉に言い換えて提言する見通しだ。
(2006/12/09 14:33)
教育委改革は部分的 再生会議、議論の難航で(中日新聞)
政府の教育再生会議(座長・野依良治理化学研究所理事長)は9日、2日間の集中討議を終え、民間社会人らの登用など「教員の資質向上」策では意見集約が進んだ。ただ、いじめ自殺の続発などを受け、来年1月の第1次報告で抜本的見直しを打ち出す方針の教育委員会制度については、議論の難航を受けて部分的な改革案提示になる見通しだ。
 いじめなど問題行動を起こす児童・生徒への対応については、出席停止措置の積極活用を求める意見と慎重論が出たため、調整を続けることになった。
 教委改革の具体案としては
(1)教育委員の常勤化
(2)教職経験者に偏らない適材適所の教育長人事や人数の弾力化
(3)教委に対する外部評価制度導入
−などが検討されているが「緻密な議論が必要で、来年1月には間に合わない」(関係者)との見方が強い。
 このため第1次報告への盛り込みは、活動状況を積極的に情報公開し、住民や地方議会のチェックを受けて透明性を確保することなど、実施が比較的容易な項目に限定される見通しだ。
12月9日 「連合教職大学院」準備進む…京都の6大学(読売新聞)
京都の6大学が国立と私立の枠を超え、「連合教職大学院」を開学する準備を進めている。大学間の単位互換制が定着している京都ならではの取り組みだ。
 教職大学院は、即戦力となる優れた新人教員や、学校現場で中核を担う教員の育成が狙い。教科指導や学校経営などの理論や実践について、専門的な教育を行う。7月の中央教育審議会の最終答申でも創設の必要性が盛り込まれた。
 創設論議が高まった背景には、教員の大量退職時代を前に各地の自治体で採用者数が急増している現実がある。教師の〈量と質〉の両立が課題となる中、教職大学院には、〈質〉確保の面で切り札としての期待がかかっている。国立、私立を問わず、各大学が2008年4月の開設を目指して準備を進めている。
 京都で連合教職大学院の構想に参加するのは、京都教育大、京都産業大、京都女子大、同志社女子大、佛教大、立命館大。
 構想では、不登校やいじめなどの教育相談や生徒指導、学校経営など10科目を設ける方針。実践面を重視し、事例研究を中心にした授業編成を計画している。各大学が連携することで校長経験者ら実務に通じた指導スタッフを確保しやすいのが利点。京都府教委と京都市教委の指導主事らもスタッフになる予定だ。
 京都教育大のキャンパスに加え、大学院生が通学しやすいようにJR京都駅前のサテライト教室などで授業を開く方針で、定員は60人。単独で教職大学院の開設を目指す大学と同様、08年4月の開設を目標にしている。
 10月から「連合大学院による教員養成高度化京都モデル」と名付けた先取りのプロジェクトも始まった。
 学校経営を担う幹部候補を養成する「学校の組織構造と経営実践」と、不登校と軽度発達障害児への対応について専門知識を持つ教員を育てる「不登校と発達障害」の2科目について、6大学で共同で講義を行っている。事例研究や小中学校を訪問して校長らから聞き取りをすることなどを盛り込んでおり、計25人の大学院生と現職教員らが受講している。
 京都では、国立、私立49大学が加盟する財団法人「大学コンソーシアム京都」を通じて大学間の単位互換が活発で、連携の下地はできていた。今後、京都市立芸術大や京都橘大、京都ノートルダム女子大、京都文教大、同志社大、龍谷大などにも連合教職大学院への参加や、スタッフの派遣などを呼びかけていく。
 京都教育大の武蔵野實副学長は「大学の街・京都らしい試み。連携することで各大学の得意分野を生かせる利点がある。国立と私立の垣根を取り払った新しいモデルを作りたい」と話している。(小林元)
(2006年12月8日 読売新聞)
2年生半数、留年危機 英語力検定が壁 横市大の学部(朝日新聞)
横浜市立大学(横浜市金沢区)で、05年春に誕生した国際総合科学部の2年生の半数以上が留年の危機にひんしている。同学部の学生の英語力を就職時の売りにしたい大学が、英語力検定として国際的に使われているTOEFLで500点以上取ることを3年進級の必修単位にしたが、それが大きな壁として立ちはだかってしまった。
 「1年のときは余裕だと思っていたが、後がなくなりいまは必死。すでに進級をあきらめた友人もいる」。500点に達していない2年生の男子学生(19)は、大学の図書館やLL教室で連日英語漬けだ。
 「TOEIC600点以上」「英検準1級」でも進級を認めているが、1期生の2年生約740人のうち、到達した学生はまだ357人。
 商、国際文化、理の3学部を統合し、国際総合科学部を新設した大学は「国際社会で通用する人材の育成」を掲げている。「TOEFL500点」は英語教育の充実度を示す象徴として、学外にPRもしてきた。
 予想外の未達成者の数に、大学も頭を悩ませている。このままだと留年者が出るのは避けられないし、点数を緩めれば学部の評判が落ち、志願者減につながりかねない。このため、この夏には2週間で67・5時間もの補習を実施した。
 藤野次雄・国際総合科学部長は「TOEFL500点は専門知識を大学で学ぶうえで出発点でしかなく、基準は緩められない。勉強方法での支援しかできない」と話す。大学が今年度中に実施するTOEFLの検定は、今月16日と2月の2回のみだ。
     ◇
 〈キーワード:TOEFLとTOEIC〉 TOEFLは64年に始まり、世界で毎年約80万人が受験する。入学判定などに使う大学は5千以上に上る。インターネット版もあるが、横浜市立大学が使っている団体向けのペーパーテスト、TOEFL―ITPは最高点が677点。79年から始まったTOEICは英語のコミュニケーション能力を評価するテストで、最高点は990点。世界で年間約450万人、国内でも約150万人が受験し、約2600の企業や学校が採用条件や単位認定などに使っている。
学習指導要領改訂「年度内は難しい」 伊吹文科相(朝日新聞)
伊吹文部科学相は8日の閣議後会見で、国会審議が大詰めを迎えている教育基本法改正案が成立した場合の学習指導要領改訂について「今年度中はなかなか難しい。時間的余裕がない」と述べた。文科省はこれまで、早ければ06年度内にも改訂したいとしてきた。
 伊吹氏は「学習指導要領は、法律を構成する一部という見解できている。基本法が変わるというときに、前の基本法の前提で一部を変えることは、法論理としておかしい」とも述べた。
西南学院大教授が教え子にセクハラ、助教授に降格処分(読売新聞)
西南学院大(福岡市早良区、村上隆太学長)の教授が、教え子の学生にセクハラ行為をしたとして、助教授に降格する懲戒処分を決めたことが8日、わかった。
 処分実施は来年4月。教授は処分決定後も講義を続けており、学生は受講をやめたという。
 大学によると、学生が10月ごろ、大学の苦情相談員に相談して発覚した。学内の調査委員会が教授から事情を聞いたところ、事実関係を認めたため、降格処分を決めた。
(2006年12月8日12時6分 読売新聞)
教員「社会人枠」2割増・教育再生会議(読売新聞)
 政府の教育再生会議(野依良治座長)が来年1月の第一次報告に盛り込む学校再生の答申素案が明らかになった。団塊世代の教員の大量退職に備え、教員の資質向上を重視。社会人が現在の仕事を辞めずに教壇に立つことができる新たな制度を検討するほか、採用者の2割程度を社会人向けの特別免許の取得者とする。一方、保護者らの評価が低い不適格教員には免許を更新せず現場から排除することも盛り込んだ。(コメント ?)
「就職できない人は欠陥品」 近大のHP、抗議受け削除(朝日新聞)
近畿大学(本部・大阪府東大阪市)物理学コースが運営するホームページ上に、「フリーターやニートになっては人生台無し」「新卒で就職出来ていない人は欠陥品」などと書かれた就職担当の講師の文章が掲載され、外部からの指摘で削除されていたことがわかった。同大学は「あくまで在学生を対象に、これから就職活動に臨むにあたっての奮起を促す趣旨だったが、誤解を招く表現があり、申し訳ない」としている。
 文章が掲載されたのは、理工学部理学科物理学コースのホームページ。就職情報のページに「就職対策委員」の理工学部講師からのメッセージとして、「就職活動は君一人の『孤独な』戦いです。(中略)フリーターやニートになっては、人生台無しです。復帰できません」などと掲載していた。
 別の個所では「なぜなら、新卒で就職出来ていない人は落ちこぼれであり、欠陥品だからです。君がどのように言い訳をしようと、社会は欠陥品と見ます」「既卒者は(中略)肉体労働に近い、人が敬遠するような職を探すことになります」などとあった。
 11月22日ごろ、「腹が立った」と抗議するメールが理工学部に届き、これらの文章を削除した。この講師は「危機感を持ってもらう狙いだったが、表現が不適切だった。おわびしたい」と話している。
教育再生会議:競争原理巡り紛糾 中間報告は難航も(毎日新聞)
政府の教育再生会議(野依良治座長)の先月29日の全体会議で、3月に閣議決定された「規制改革・民間開放推進3カ年計画」の位置づけをめぐりメンバー間の意見が激しく割れ、約20分にわたり紛糾していたことが分かった。安倍晋三首相の仲裁もあいまいな形で終わったという。論争の背景には教員・学校評価など教育への競争原理の導入のあり方をめぐる根深い意見対立があるとみられる。8日行った集中討議でも教員・学校評価は議論の的となっており、来月の中間報告とりまとめは難航しそうだ。
 3カ年計画は、学校・教員評価や不適格教員の排除など、競争原理の導入を文部科学省に義務づける内容。29日の会議では、議論の「百家争鳴」ぶりを懸念した渡辺美樹委員(ワタミ社長)が「閣議決定があるならそれをもとに話し合ってはどうか」と提案したが、3カ年計画に距離を置く伊吹文明文科相が「法律だって必要があれば改正される。閣議決定も議論の結果なら書き直せばいい」と述べ、拘束されないとの考えを示した。これに対し、競争原理導入派の山谷えり子首相補佐官が「閣議決定があくまで前提になる」と割って入り、伊吹文科相と激しいやり取りが繰り返された。
 このため安倍首相が「閣議決定には拘束されないが、意識してほしい」と述べ論争を引き取ったが、メンバーの一人はこの発言を「規制改革の閣議決定にはこだわらない」趣旨の発言と受け止め歓迎。「教育論より規制改革を優先するなら、しっぽが犬を振るようなもの」と、競争原理派への反感をあらわにする。一方で、規制改革論者で規制改革・民間開放推進会議委員を兼務する白石真澄第1分科会主査は「再生会議は、中央教育審議会(文科省の諮問機関、中教審)の議論も前提ではないというスタンス」と述べ文科省をけん制しており、首相の指示は、双方から都合良く解釈されて、火に油を注ぐ形となっている。
 再生会議が8日、東京都内のホテルで開いた集中討議でも素案が力点を置く「不適格教員の排除」に、委員から「教員個人の資質の問題より、教員数を増やしてきめ細かい指導をすべきだ」と疑念が示された。東大の小宮山宏学長は「再生会議の提案は、骨太の方針を示すものであるべきだ」との文書を提出し、学校教育の具体論に踏み込む会議のあり方に疑問をにじませた。【渡辺創】
毎日新聞 2006年12月9日 3時00分
教育再生会議:教委の「第三者評価」見送りへ(毎日新聞)
政府の教育再生会議(野依良治座長)で学校教育改革を協議する第1分科会は8日の集中討議で、「ゆとり教育」を見直し授業時間を増やすことや、保護者や児童・生徒の教員評価への参加を1月にまとめる中間報告に盛り込むことを了承した。一方、教育委員長を輪番で指名する慣例の排除や独立行政法人を利用した教委への第三者評価の導入などは、文部科学省などの抵抗が強く、見送られる方向となった。
 討議は、さきに作成した「素案」をもとに行った。授業時間は、国語と英語、算数(数学)、理科の4教科で重点的に増やす。保護者や児童・生徒の教員評価は、教委の「指導力不足」教員の認定に反映させる。社会人の積極的な教員登用、学校に「副校長」「主幹」などの管理職を複数配置し人事構成を見直すことも合意した。
 教育委員会制度では、第三者評価など大半の見直し案を今後の検討事項とした。【平元英治】
毎日新聞 2006年12月8日 22時57分 (最終更新時間 12月8日 23時05分)
教員の評価、誰が…教育再生会議きょうから審議(産経新聞)
教員評価を誰に委ねるかという問題がクローズアップされている。政府の教育再生会議が来年1月にまとめる中間報告の素案に、「児童・生徒らによる教員評価」が盛り込まれたためだ。「ダメ教師の排除につながる」という期待がある一方、教育関係者からは「子供や保護者に迎合する教員が増えてしまうのでは」という慎重論や批判が相次いでいる。教育再生会議では8、9日に都内で合宿審議を開き、議論する。
 ▼処遇反映4教委
 教員評価には、地方公務員法と地方教育行政法に基づく「勤務評定」がある。だが、組合側の反対闘争から実質的に機能しなかったり、実施していない自治体があり、文部科学省では是正を求めてきた。
 こんな事情もあり、全国の教育委員会では勤務評定とは別に、新しい教員評価システムを作る動きが広がっている。文科省の調査では、今年10月時点で都道府県と政令市の計62教委のうち60教委が新システムを導入。このうち、新システムを勤務評定として活用しているのが27教委、従来の勤務評定と併用しているのが33教委だった。
 しかし、こうした評価結果を給与などの処遇に反映しているのは東京都など4教委のみ。反映する予定も3教委にとどまっている。「反映されなければ実効性が保てない」との意見も根強い。
 ▼規制会議が再三要請
 「教育はサービス」と唱える政府の規制改革・民間開放推進会議は、児童・生徒や保護者による教員評価を再三、求めてきた。
 この結果、3月末に閣議決定した「規制改革・民間開放推進3か年計画」では、「学校教育活動に関する児童生徒・保護者による評価を学校評価の一環として実施し、評価結果を公表するよう促す」と明記。教育再生会議の素案にも「保護者、学校評議員、児童・生徒などが参画する仕組みを導入する」と盛り込まれた。
 昨年度に「指導力不足」と認定された公立校教員506人のうち、約2割は教壇を去ったが、大半は依願退職など本人の希望によるもので、教委の判断で免職させる「分限免職」は6人のみ。「現場で自浄作用が働いていない」との声は大きい。福岡県筑前町で起きたいじめ自殺では、担任教諭がいじめを助長していたとされ、「問題教師排除」の世論は強まっている。
 ▼相次ぐ慎重論
 しかし、児童・生徒を教員評価の主体として参画させることには、慎重論や反対論も多い。
 『教育評価』の著書がある梶田叡一・兵庫教育大学長は「子供、保護者が評価して教員の処遇に生かすこと自体は賛成だが、子供が教師を追い出す形になってはいけない」と制度設計に慎重さを求めたうえで、「『仲良し』だけが評価されれば、教師は子供に迎合してしまい、本来あるべき師弟関係が崩れる。教員評価は親、子供、教師の3者の信頼関係を強める形で行うべきだ」と主張する。
 民間教育臨調の委員、小川義男・狭山ケ丘高校長は「子供の人格は尊重すべきだが、子供の判断に評価を委ねるのは危険だ。生徒指導は発達段階を踏まえるべきで、小さいころは先生と子供の緊張関係が大切。力量ある先生が実力を発揮できる構造に改めるだけで良いのではないか」と、反対の立場をとる。
 11月30日の教育再生会議でも「子供、保護者にこびる先生が出てくる。学校の秩序が保たれない」との声が上がった。
 教員の評価は誰がすべきか。難しい問題をテーマの一つに、きょうから合宿審議が始まる。
12月8日 入試問題、大学間で共有 山梨大と山梨県外16大(朝日新聞)
山梨大(貫井英明学長)は08年度入試から、山梨県外の国公私立16大学と過去の入試問題を共有し、自由に再使用できる協定を結ぶことを決めた。入試問題をめぐっては、作成担当の教員が過去の問題と類似しないよう頭を悩ませるあまり、受験生の学力を測る本来の趣旨から外れた奇妙な問題が出題される例が指摘されている。山梨大入試課は「入試にふさわしい良問が増える効果があるのではないか」と期待している。
 山梨大を含む17大学がそれぞれ著作権を持つ過去の問題を共有、互いに再使用できるようにするほか、問題の一部を変更して新しい問題を作ることも許可する。17大学はあらかじめ受験生らに対し、入試要項や大学のウェブサイトで、過去の問題を再利用することがあると「宣言」するという。
 岐阜大の黒木登志夫学長が05年から、全国の大学に参加を呼びかけ始め、今年10月に計17校で合意に至ったという。引き続き、全国の大学に参加を呼びかけるという。
 17大学は山梨大のほかに、岐阜、お茶の水女子、名古屋市立、旭川医科、弘前、岩手、秋田、山形、宇都宮、信州、静岡、滋賀医科、岐阜薬科、順天堂、桜美林、日本医科の各大学。
 山梨大でも例年5月ごろから、担当教授らが入試問題作成に知恵を絞り始める。他大学の過去問題と一部でも似ていると、「盗用」との疑惑を招きかねないため、担当教授らは類似の問題が過去になかったかを確認する作業に多くの労力を取られているという。
 山梨大入試課は「(過去問題の共有で)特色ある問題を練る作業の方に、労力を振り向けられることを期待したい」としている。
 受験生を指導する進学塾もおおむね歓迎ムードだ。「甲斐ゼミナール」の大島保校長は「入試問題のための入試問題のような奇問はこれまで少なくなかった。受験生のためには、過去の良問の再使用はよいことではないか」としている。
教育再生会議:大学9月入学を検討 中間報告素案(毎日新聞)
政府の教育再生会議(野依良治座長)で教育理念や高等教育のあり方を協議する第3分科会の中間報告素案の概要が7日、明らかになった。大学や大学院の国際競争力を強化するため、大学の9月入学を検討するよう明記。また、学校を自由に選択できる教育バウチャー(引換券)の導入は明記を見送る。8、9両日に東京都内で開かれる再生会議の集中討議で提示される。
 素案は
(1)教育改革の理念
(2)目指すべき人材像
(3)現在の教育における問題点
(4)教育再生の基本方向−−
の4部構成。9月入学は「教育再生の基本方向」の柱の一つで、安倍晋三首相も9月の自民党総裁選で提唱。同分科会は大学や大学院の国際競争を促す効果があると判断した。
 バウチャーをめぐっては、第3分科会の議論で「公立学校の基盤を揺るがしかねない」との慎重論が続出。素案からは外し、政府の規制改革・民間開放推進会議委員を兼ねる白石真澄東洋大教授が主査の第1分科会での検討に委ねる。
 また、「学力と人間力を備えた教師が必要」として、大学院修士課程修了者や社会人を、特に小中学校の教員に登用するよう提言する。教育理念については「強い国から美しい国」を提唱、「日本発の教育モデルをつくる」ことを目標に掲げる。【平元英治】
毎日新聞 2006年12月8日 3時00分
教育再生:山谷首相補佐官に集中砲火 与党、改革案けん制(毎日新聞)
教育改革に関する与党検討会(座長・大島理森元文相)が7日、国会内で開かれ、政府の教育再生会議を担当する山谷えり子首相補佐官が集中砲火を浴びた。
 与党を置き去りに改革案を打ち上げる再生会議への反発が背景にあり、再生会議が示した「児童や保護者による教員評価」などの改革案に「学校現場が混乱する」との批判が噴出した。
 教員免許の更新制度で、再生会議は有効期限10年とする中教審答申をさらに短縮する方針だが、与党側は「再び中教審で議論すれば否定される」とけん制した。【竹島一登】
毎日新聞 2006年12月7日 23時00分
12月7日 30人学級、きめ細やかな体制へ 京都市教委 次は指導の質 (読売新聞)
【解説】京都市教委が6日、桝本頼兼市長の公約だった「30人学級」の導入を来春から中学3年で行うことを明らかにした。学級の少人数化は、不登校の児童、生徒が増える小学1年や中学1年など、新しい学校生活がスタートする最初の学年で行うのが全国的な流れになっているが、市教委は「進路指導の充実」を狙って、高校進学を控える中学3年への導入を決めた。
 文部科学省などによると、本年度は秋田や群馬など11県が30人学級を導入した。いずれも小学1、2年に導入し、中学で実施している秋田や福島も1年だけが対象だ。「新しい学校生活に子どもたちがうまく適応できるようにする狙い」(秋田県教委)という。
 京都市教委は、すでに小学1、2年で35人学級を導入している。小学校から中学校への進学後に増える不登校の対応は「小中間の連携を進めることで解消を図ることはできる」とし、それ以上に「多様化する高校の入試制度に応じたきめ細かい進路指導をするために少人数化の効果が期待できる」(学校指導課)と判断した。
 学力低下への不安を背景に、保護者の進学熱が高まる一方、高校は公私立を問わず大学進学実績を競い、特色ある学科を次々と設けている。中学校の進路担当教諭の1人は「どのくらいの成績でどの高校に行けるかというデータ量は、塾が学校を圧倒している」と打ち明ける。「当然、少人数化の効果が求められるが、高校進学実績を上げることだけで評価され、学校が『塾化』しないか」と危ぶむ。
 団塊世代の大量退職時代を迎え、教員の数とともに質の確保も求められている。30人学級できめ細やかな指導を可能にする体制を整えても、次は、いかに指導の質を上げるかが課題になる。
教委設置義務の撤廃見送り、規制改革会議が最終答申案 (読売新聞)
政府の規制改革・民間開放推進会議(議長・草刈隆郎日本郵船会長)が今月下旬にまとめる最終答申案の全文が6日、明らかになった。
 焦点となっていた地方自治体への教育委員会の設置義務を撤廃するかどうかに関しては「教育委員会制度の抜本的な改革を行うべきだ」との指摘にとどめ、撤廃と明記することを見送った。事実上、来年度以降の検討課題に持ち越した。
 地方自治法に定められた教育委員会の設置義務について、同会議は7月の中間答申で「教育委員会制度が十分機能していない」などとして、設置を自治体の判断に委ねる選択制を導入する方向で検討すべきだとした。だが、「いじめ問題」の深刻化で教育委員会の機能強化を求める世論を背景に、佐田規制改革相が撤廃は答申になじまないと主張したこともあり、同会議側が配慮した。
 同会議は、安倍内閣が教育再生を重点政策としていることを踏まえ、教育分野で、
〈1〉生徒や保護者による教員評価や学校評価を法令で義務化する
〈2〉中央教育審議会が提言した教員免許更新制度を、不適格教員の排除を可能な制度とする
――ことなど、中間答申より踏み込んだ内容も最終答申案に盛り込んだ。
 雇用・労働分野では、新たに、派遣労働者の雇用に関する企業側の義務の見直しや、団体交渉権を一定割合以上の組合員がいる労組に限定することを検討事項とした。
 中間答申の柱だった、
〈1〉認可保育所への入所を保護者の選択制とし、国の補助金を保護者に直接支給する方式の導入
〈2〉介護福祉士資格を持つ外国人の国内就労の受け入れ検討
――などは最終答申案にそのまま盛り込まれた。
 ただ、中間答申はNHK改革について、衛星放送のうち2チャンネルを2011年度までに民間に開放するとしていたが、最終答申案は「衛星放送の3チャンネルを再編成する」と後退した。
(2006年12月7日3時31分 読売新聞)
教材は「冬ソナ」 志願者減の理工系大、あの手この手 (朝日新聞)
大学の理工系学部が、減り続ける志願者を増やそうとあの手この手で取り組み始めた。人気テレビドラマを教材に使う講義から、高校生を狙った独自の広報センターの設置や出前講義、学部の再編・分割による専門性の向上策まで様々。今春の入学試験の志願者が3年前より18%も減ったじり貧状態を巻き返せるか。
 約80人の学生が視聴覚教室の画面に見入る。映っていたのは韓国の人気ドラマ「冬のソナタ」。「グローバルメディア文化論」の講義で、アジアのテレビ番組の日本への流入について学ぶ。
 そのころ、500人が入れる講堂では「精神医学入門」の講義が立ち見の盛況だった。教員は円形の時計の絵を描くよう指示。「認知症の人の多くは直径2.8センチ以下の時計を描きます」との解説に、「へえー」と驚きの声が広がった。
 ともに東京工業大が10月に始めた講義だ。4月に発足した世界文明センターが、作家の猪瀬直樹、吉本隆明両氏ら著名人を特任教授などで招き、学生が関心を持ちそうな講義を並べた。センター長のロジャー・パルバース教授は「技術者や科学者にもイマジネーションが必要。学生に刺激を与え、創造性や積極性を引き出したい」。
 バブル崩壊後は「就職に有利」と人気を集めた理工系学部も、景気回復で就職環境が好転したほか、理科、数学嫌いの若者の増加が重なり、志願者が急速に減少。駿台予備学校によると、国公私立の理工系学部の出願者の総数は、03年春の約72万人を直近のピークに減り始め、今春は18%減の約59万人に落ち込んだ。
 危機感を強めるのは東工大だけではない。東京大は7月、工学部独自の広報センターを開き、ロボットや人工衛星などの研究成果を展示している。質問を入力すると教授に似せたキャラクターが登場、音声で答える端末も近く導入の予定だ=イラスト。飛行機やロケット関係の実験を一線の教授が高校生に指導する催しも7月に始めるなど、中高生らに工学の魅力をPRする。
 志願者減がより深刻な地方の国立大も必死だ。鳥取大や岩手大などは、教授らが地元の高校に赴いて「出前講義」を行い、大学で高校生に講義を体験してもらうなど、「高大連携」を進める。
 私立大では学部の再編が盛んだ。早稲田大は来春、理工学部を「基幹理工」「創造理工」「先進理工」の三つの学部に分け、専門性を求める産業界などの声に応じる。各予備校の模擬試験では創造理工と先進理工の人気が高く、早くも話題になっている。来春には工学部を関西大が3学部に、法政大も2分割し、東京電機大は工学部と理工学部を3学部に再編する。
 駿台の利倉和彦・教務部課長は「模試では理工系の人気低落に下げ止まりの兆しが見える。大学の改革が奏功しつつあるのでは」と話している。
12月6日 「教育基本法改正案は自民新憲法草案とも整合」文科相  (朝日新聞)
伊吹文部科学相は5日の参院教育基本法特別委員会で、政府提出の改正案を作成するにあたって、現行憲法だけでなく、自民党が昨秋まとめた新憲法草案と「整合性をチェックしている」と述べた。これに対し、神本美恵子氏(民主)は「自民党の憲法草案は現行憲法と立場が違うのだから、問題ではないか」と批判した。
 自民党の憲法草案は、前文に「国民は、国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務を共有する」と明記。「国民は、自由・権利には責任・義務が伴うことを自覚しつつ」との文言も盛り込まれている。
早稲田大が研究専念教員募集 講義ゼロ・40歳以下限定 (朝日新聞)
早稲田大は4日、原則として講義をしない「研究特化型」の教員を募集し始めた。通常なら週に7コマ程度担当する講義の負担をなくし、研究に専念してもらう。年齢も40歳までに限り、斬新な発想を期待している。
 早大は9月、若手研究者らの場として新研究所「フューチャー・インスティテュート」(F・I)を設けた。今回の募集で選ばれた研究者はここに所属する。主なテーマは「アジア地域の持続的発展」で、環境やエネルギー問題などを想定。研究者全体で毎年3億円余りを拠出する。
 早大の専任教員は通常、平均で週に7コマ(1コマは90分)程度の講義を受け持つが、今回の研究者については07年度は週3コマに抑え、08年度からゼロにする。40歳の年齢制限を設けたのは、専任教員の平均年齢が大学院修了直後の助手を含めても47.6歳(05年度)と高いためだ。
 早大は「新しいタイプの研究者が加わることで研究能力が上がり、大学全体の刺激にもなる」(堀口健治副総長)としている。早大では女性や外国人の教員の比率もそれぞれ1割前後と低く、今回の募集を通じてアンバランスの解消を目指す。
 面接など3段階の審査を経て来年3月に12人前後を採用する予定。08年度までに計63人を採る計画だ。問い合わせはメール(wfi−info@list.waseda.jp)で。
「なれあい型」学級でいじめ多発 (読売新聞)
 のびのびしているが授業中に私語も見られる「なれあい型」クラスの方が、一定のルールが自然に形成され人間関係も親密な「満足型」クラスに比べ、小学校では3・6倍もいじめが起きていることが、都留文科大の河村茂雄教授らの調査でわかった。
 また、小中学校とも、「同じクラスのいろいろな人」からいじめを受けたという回答が最も多かった。河村教授らは、「クラスの状態を考えたいじめ問題対策が必要だ」と指摘している。
 この調査は、河村教授らが2005年度の4か月間、全国の小中学生計約6000人を対象に行ったもの。
 それによると、「長い期間いじめられて、とてもつらい状態」という子供が、小学校では3・6%、中学校でも2%いた。
 さらに、クラスの状態を、「なれあい型」、「満足型」、規則があって子供が教師の評価を気にし、活気のない「管理型」に分類して分析したところ、「満足型」のクラスでは、いじめを受けている小学生が100人中1・38人だったのに対し、「管理型」は3・4人、「なれあい型」では4・95人に上った。中学生でも、「満足型」の0・87人に対し、「管理型」は1・4人、「なれあい型」は1・79人だった。
 一方、「だれからいじめられているか」をたずねたところ、小、中学校ともに、「同じクラスのいろいろな人」がトップで、小学校では46・7%、中学校では27・8%を占めた。
 河村教授らは、「なれあい型のクラスでは、教師も軽い気持ちでいじめに加担してしまう可能性もある。いじめ対策でも、クラスの運営が大切なことを認識してほしい」としている。
(2006年12月5日14時40分 読売新聞)
早大で別の研究費不正か 知的財産関連の事業で (中日新聞)
教授による研究費の不正受給が明らかになった早稲田大で、別の男性教授が、文部科学省からの委託事業に絡んで研究費を不正に使用した疑いがあることが5日、分かった。
 文科省などによると、この教授は、同大が文科省から委託された事業のうち、自らの専門である知的財産分野での人材育成に関するポスター制作を担当した。制作を受注したとされる業者には今年3月、同大から約20万円が支払われたが、ポスターは作られていなかったという。制作費の一部が教授側に還流したとの情報もあり、同大が事実関係を調べている。
 文科省の別の委託事業でも、この教授が今年3月、都内で知的財産関連の会合を開き、その報告書の代金として同じ業者に約18万円が支払われたが、報告書が契約通りに作られていなかったことも判明したという。
 同省は、今回の問題について速やかに調査し報告するよう同大に求めている。
12月5日 文科省の有識者会議、いじめ自殺対策4項目を提案 (読売新聞)
児童・生徒のいじめや自殺を防ぐための対策を話し合う文部科学省の有識者会議(座長・梶田叡一兵庫教育大学長)は4日、文科省など教育関係機関に対する4項目の提案を発表した。
 提案では、教育相談センターなどが行う相談を24時間体制にするなど、学校内外での相談体制を充実するよう要請。このほか、
〈1〉学校内で子供が教員以外の様々な大人と接する機会の拡充
〈2〉緊急時に、精神科医や警察、児童相談所など専門家チームが学校を支援する仕組みの構築
〈3〉実態把握・分析と良い取り組みをまとめた事例集の周知
――も必要だとしている。
(2006年12月4日13時51分 読売新聞)
中教審部会長が再生会議を批判 免許更新制めぐり (産経新聞)
教員免許更新制度をめぐって、導入を提言する答申をまとめた中教審の梶田叡一教員養成部会長は11月27日、大学関係者を集めた東京都内のフォーラムで「教育再生会議のやり方でできるとは思えない。われわれの考えで改正したい」と述べ、免許更新制と不適格教員排除は分けて考えるべきだとの考えを示した。
 梶田氏は「不適格教員はすぐに辞めてもらう。10年に1回はまどろっこしい。(更新時に必須の)講習で適格性を判断するのは神業だ。無理してやればゆがみが出る」と強調し、「免許法改正で辞めさせられるよう協議している」と述べた。
指導要領、私学しばらぬ 東京私立中学高等学校協会長に聞く(朝日新聞)
 公立高校に端を発した必修科目の履修漏れ問題は、私立高校も巻き込んで全国に広がった。公立と比べて自主性が尊重される私立は、文部科学省が定める学習指導要領にどこまで拘束されるのか。私立高校が全高校の半数以上を占める東京の私立中学高等学校協会長で、八雲学園中学高等学校(目黒区)校長の近藤彰郎氏に聞いた。
 (聞き手・根本理香)
授業の自主性、法に根拠
 ――学習指導要領は厳格に守るべきですか。
 私立は公立とは違う。長い歴史の中で自分たちの教育観を持ち、建学の精神をもって教育している。私立が学習指導要領通りにやらなければいけないなら、存在意義はない。
 学校教育法14条は、学校の授業や設備などで法令違反があった場合、都道府県教育委員会もしくは知事が変更を命じることができると定めている。ただ、私立については私立学校法5条で適用除外となっている。授業の根幹がカリキュラム。私立の自主性・独自性がここで法的にも守られている。
 ――高校の授業が受験対策中心になっているという批判があります。特に私立がそうだと。
 受験を否定しても意味がない。多くの子どもたちは、一つの短期的・中期的な目標があるから勉強する。試験のための勉強ではないと言ったところで、それは理想論。今の受験制度のもとで、理想論を押しつけるのは受験生に対して失礼だ。受験勉強を否定して、その結果大学に受からなかったら、だれが責任を負うのか。
 受験勉強したい人にはさせればいい。多くの私学は受験勉強だけを中心にすえているわけではない。建学の精神を大切にしながら、子どもたちの希望をかなえるために、発達段階にあわせて教育している。
 ――私立の独自性と高校生として学ぶべき標準とのバランスをどうとっていきますか。
 日本中の私立学校で、学習指導要領をまったく無視している学校は本当に少ないと思う。ほとんどの学校は指導要領の規定を自分の学校に当てはめてみて、時代の変化や子どもの発達段階にどうしても当てはまらない場合に、現場でアレンジしている。現場に柔軟性を幅広く持たせることが子どもたちを伸ばすことになる。
 ――公立はどうでしょう。私立とは事情が異なるんでしょうか。
 公立の経営者は教育委員会だ。教育委員会が、指導要領を守るべきだとの立場から学校現場での履修漏れを知らなかったというなら、その学校が教委の業務命令に違反したことになる。私立の場合は理事会が経営者だが、カリキュラムについて知らないなんてことはありえない。
 ――未履修が発覚した私立への補助金の見直しに言及する知事もいます。
 私学振興助成法の目的をよく読んでほしい。私立学校の教育条件の維持向上、父母の経済的負担軽減、学校経営の健全性の三つが柱だ。理由のいかんを問わず、補助金を減らすことは教育環境を悪くすることになる。その結果、困るのは子どもたちだ。
 補助金カットには何があっても反対だ。今回の問題で子どもたちに不安を与えた上に、さらに負担をかけようというのか。私立が補助金をカットされるなら、公立の教育費も減らすのか。ばかげた考えをするべきではない。
 ――今回の未履修問題は、70コマを上限とする補習で収束させることになりました。
 補習が必要ならするべきだが、センター試験も間近なこの時期に行うのは、一生懸命受験勉強をしている子どもたちに過酷な負担を与えると言わざるを得ない。06年度は来年の3月31日まである。補習は受験が終わってからでも遅くはない。卒業を延期させてもいい。子どもたちのことを1番に考えるのが教育行政ではないのか。
公立の2倍強、チェック及ばず
 文科省の最新の集計によると、全国の5408高校のうち、必修科目の履修漏れがあったのは663校(12.3%)。公立校が4045校中371校(9.2%)なのに対し、私立校は1348校中292校(21.7%)で、履修漏れの割合は私立が公立の2倍強だ。
 公立も私立も、学習指導要領に基づいて必修科目が決められている。ただ、公立は教育委員会に設置管理の権限があるのに対し、私立は都道府県が「監督」するだけで、チェックが及びにくいのが実情だ。私立では「独自性と自主性」も尊重され、一部の自治体は当初、私立への履修漏れ調査に慎重だった。
 私立は生徒の集まり具合が経営を左右するだけに、募集に影響する大学受験での実績作りを公立より重視しがちだ。学校5日制が導入されても6日制を続けるなど、公立との違いを出そうと腐心する学校も多い。
 履修漏れが70コマを超える生徒の数は、公立が約1万300人で、私立はそれを上回る1万5500人に達している。
教育基本法改正案:地方公聴会で慎重論「改正理由がない」(毎日新聞)
参院教育基本法特別委員会(中曽根弘文委員長)は4日、神戸市など4カ所で地方公聴会を開催した。15日の今国会会期末に向けて教育基本法改正案の国会審議が大詰めを迎える中、「改正する明確な理由がない」などの慎重論が相次いだ。
 神戸市で意見陳述した神戸大の土屋基規名誉教授は、改正案が「教育は法律の定めるところにより行われる」と明記している点などに関し「国の教育への介入を招きかねない」と批判。また、大阪府立箕面東高校の森本光展教諭は「我が国と郷土を愛する態度」という「愛国心」の表記をめぐり、「外国籍の児童・生徒への配慮に欠ける」と問題点を指摘した。
 新潟市でも愛国心表記をめぐり、新潟県女性財団の大島煦美子理事長が「心の状態は押しつけるものではなく、身近な人を認める心をはぐくむべきだ」と懸念を表明。これに対し、全国高校PTA連合会の藤井久丈会長は「教育をめぐる状況は(基本法制定時と)相当異なっている。20〜30年ごとに変えるべきだ」と賛成意見を述べた。
 同日はこのほか、長野市と徳島市でも公聴会を開いた。【藤田剛、五十嵐和大】
毎日新聞 2006年12月4日 18時35分
フィールドワーク調査の結果発表 東舞鶴高生、遠隔講義システム活用 (京都新聞)
府内の高大連携事業の一環として、9月下旬から特別講義「新聞記事をつくろう!」に取り組んできた東舞鶴高の生徒が4日、約2カ月間にわたる地元でのフィールドワーク調査の成果を、府庁にいる担当講師の大学教授2人に遠隔講義システムを使って披露した。
 府教委などで構成する「京都高大連携研究協議会」が本年度から、府内の全高校を対象に始めた実践研究プログラムを活用して実施。計4校で行われ、府北部では唯一、東舞鶴高が取り組んだ。
 大谷大の高井康弘教授と、京都文教大の中村博幸教授が講師を務め、同高人文系コースの2年生41人が挑んだ。両教授の助言を受け、班ごとに決めたテーマを住民アンケートや街頭インタビューなどで調査した。
 C班は、旧海軍の伝統を引き継ぐ海上自衛隊のカレーと舞鶴の家庭の味の関連を調べ、「予想と違って共通の特徴は見つからなかったが、各船や家庭ごとに独自のこだわりがあった」と結論。他の班も「チェーンや立地によりコンビニ各店のサービスがどう違うか」など、それぞれユニークな調査結果を発表した。
 府庁から見守った高井教授は「どの班も舞鶴の高校生ならではの着眼点でおもしろい調査をしてくれた。ぜひ大学に進んで続きをやってほしい」と生徒の努力をたたえた。
12月4日 教育基本法改正を批判 同大で大江健三郎さん講演 (京都新聞)
京都弁護士会主催の第36回「憲法と人権を考える集い」が3日、京都市上京区の同志社大寒梅館で開かれた。ノーベル賞作家大江健三郎さん(71)が、憲法と教育基本法のあり方を軸に講演した。
 同弁護士会が、憲法公布から60年を記念し、「つなぐ−次世代へのメッセージ」と題して開催した。定員を超える約1000人が詰めかけた。
 大江さんは、国会で審議中の教育基本法改正案は、愛国心の強制や家庭教育への介入の点で「非常に問題がある」と指摘した。現在の教基法を印刷して胸ポケットに入れ、記憶にとどめようと提案した。また、教基法が改正されると改憲への動きが強まるとして、「現在の教育基本法を失う後悔を未来に生かそう」と訴えた。講演後、大江さんは、中高生10人と座談会を行い、憲法や人権、差別について意見を交わした。
「免許外授業」申請ラッシュ 履修漏れ問題が契機(朝日新聞)
免許を持たない教科も教えられるようにする「免許外教科担任」の許可を申請する高校が、各地で続出している。申請は新年度が始まる時期が一般的で、年度途中の大量申請は異例だ。背景にあるのは必修科目の履修漏れ問題。発覚に伴う調査で、許可を得ない「無免許」授業が広がっていた実態が明らかになった上、未履修科目の補習をできる教員が足りないという事情がある。事態を重く見た文部科学省は、全都道府県教委に調査を求めた。
 無許可での授業が目立つ教科は、03年度に必修になったばかりの「情報」だ。もともと免許を持つ教員が少ない上、持っていても大学受験のために他の授業に駆り出されるケースもあった。
 福井県では、11月半ばまでの調査で、21校(県立16、私立5)の66人が情報、公民、商業などの11教科で免許を持たずに授業をしていたことが判明した。県立高校の約5割、私立の約7割に広がっており、教科別では情報が約6割の40人を占めた。
 福井市内のある県立高校では、情報の免許を持つ教員が2人いるが、実際は数学だけを担当。週2コマある情報のうち、1コマは他教科の14人が交代で指導に当たり、もう1コマは受験対策のため理科や数学に振り替えていた。「情報という教科に対する認識が甘かった」と校長は話す。
 これらの21校は、66人について免許外教科担任を県教委に申請し、許可を受けた。その後、新たに5校と、最初の21校のうち6校でも補習をやる人手が足りないことが分かった。そこで、県教委はさらに約100人の追加申請を受けたが、許可するかどうか検討中だ。県教委高校教育課は「手続きを事前にしていなかったのは極めて遺憾。免許を持つ教員を中心に、しっかり授業をするよう徹底したい」という。
 新潟県では、公立と私立あわせて19校で計54人(11月末現在)が免許のない教科を教えていた。
 このうち県立長岡大手(長岡市)では、数学や理科の教員が情報の授業を担当。情報の免許を持っている教員が3人いるが、1人が育児休暇に入ったこともあり、人繰りがつかなかったという。校長は「年度当初に申請するのをうっかり忘れていた。『免許がある先生を回してほしい』と県教委にお願いしているが、情報は絶対数が少ない」と話す。
 長野県教委には、11月の1カ月で県内の公立の約2割にあたる20校から申請が相次いだ。いずれも履修漏れの発覚で補習が必要になったケースで、教科はすべて情報だった。県教委は「情報の免許を持つ先生自体が少ないことも原因。この時期にこれほどの申請が来るのはかつてなかったことでは」と話す。
 補習に伴う申請は他にも11月末時点で、北海道で4校、島根県で3校などとなっている。文科省が調査を求めたことで、他の都府県でも無免許の授業が発覚し、申請が相次ぐ可能性がある。
 全国的に履修漏れが発覚する前の04年度でも、情報の免許外の許可件数は889件と、他教科に比べ突出して多かった=グラフ。文科省教職員課は「本来、へき地や小規模校が教員を採用できず、やり繰りできない場合を想定している。法律の趣旨から大きくはずれた申請は問題だ」と話している。
     ◇
 〈キーワード:免許外教科担任〉 ある教科の教諭が免許を持たない他教科についても、授業を担当できる仕組み。期間は1年以内で、校長と教諭が教育職員免許法に基づき都道府県教委に許可を申請する。文部科学省は02年の教委への通知で、単に教員の持ち時間数の調整などのために制度が利用されることがないよう、適正な運用を求めている。
事故死の子供の写真HP掲載、遺族6組が教師告訴へ(読売新聞)
東京都内の小学校に勤める30歳代の男性教諭が、交通事故死した6人の子どもたちの写真を、インターネットのホームページ(HP)に無断で掲載し、遺族らを侮辱するコメントを載せていたとして、遺族の6家族が4日、この教諭を侮辱容疑で警視庁に告訴する。
 遺族らによると、男性教諭が運営する「クラブきっず」と名付けたHPに、6家族が開設したHPに掲載していた子どもたちの生前の写真を転載され、遺族を傷つけるコメントが書き込まれていたという。また、海外の子供の遺体の写真なども掲載されていたとして、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑でも告発する。
 6人の中には、1997年に都内で大型トラックにひかれて死亡した片山隼君(当時8歳)も含まれる。父親の徒有(ただあり)さん(50)は、「教育者のやることとは思えない」と話している。
 また、名古屋市に住む別の遺族のケースについては、愛知県警が今年9月、男性教諭を著作権法違反の疑いで名古屋地検に書類送検している。
(2006年12月4日3時12分 読売新聞)
12月3日 「胴上げ遊び」で脳挫傷に 小6男児、いじめで(中日新聞)
福岡県田川市立大浦小学校の6年生男児が11月中旬、校内で「胴上げ遊び」中に頭から床に落下し、脳挫傷と頭骨骨折の重傷を負い入院していることが2日、分かった。
 事故の2日前に負傷した男児の保護者から「子どもの体にあざがあるので調べてほしい」との相談が寄せられていたこともあり、同校は「胴上げ遊びはいじめの一環だった」と判断。田川市教育委員会も当時の詳しい状況などについて調査を始めた。
 田川市教育委員会の荒尾徹教育部長によると、男児は11月16日の昼休みに、空き教室で同級生9人と交互に胴上げをし自分の足で床に着地する遊びをしていて負傷した。
  荒尾部長は「ほかの遊びでも負傷した男児だけが突き飛ばされるようなことがあり、いじめの可能性があると判断した」と話した。
12月2日 名古屋大:来春の入試要項発表 5学部の後期日程試験廃止(毎日新聞)
名古屋大(名古屋市千種区)は1日、来春の入試要項を発表した。教育、法、経済、情報文化、工の5学部について、従来実施してきた個別学力検査の後期日程試験を廃止する。前期に比べ、受験者数が少ないことが理由。東大や京大など他の国立大学法人は既に廃止に踏み切っている。
 また、情報文化と教育の2学部で推薦入試を導入する(教育学部は11月に実施済み)。募集人員は昨年度と同じ2095人。前期日程試験は2月25日、後期日程試験は3月12日に行う。
毎日新聞 2006年12月2日 2時08分
4年前と同じ英文を出題 富山大編入試験、再試験へ(京都新聞)
富山大は1日、経済学部3年次の編入試験で、4年前と全く同じ英文を出題するミスがあったと発表した。17日に受験生29人に対して、再試験を実施する。
 大学側によると、英文は戦後の日本経済史について書かれた約350語の長文で、下線部4カ所を和訳する問題。4年前の問題とは下線部が3カ所同じだった。
 編入試験は11月29日に行われた。受験生が面接で「英語の試験が、過去の問題と同じだった」と話したことから判明した。
 試験問題は、経済学部の教授2人と助教授が作成。教授の1人は4年前にも英語の問題作成を担当しており、「同じ問題を出題した記憶はない。指摘されるまで気が付かなかった」と話しているという。
 大学側は「過去3年間の出題問題と酷似していないか」などの項目を設け、チェックしていた。
 西頭徳三学長は記者会見し、「受験生におわび申し上げたい。再発防止に努めたい」と述べた。(共同通信)
12月1日 ゆとり教育見直し提唱 教育再生会議第1分科会(朝日新聞)
安倍首相直属の教育再生会議の「学校再生分科会」(第1分科会)は30日、来年1月に打ち出す第1次報告の素案をまとめ、発表した。ゆとり教育の見直し、保護者らも参画した教員評価制の導入、教育委員会の見直しが柱。再生会議で今後、具体論を詰めるが、テーマによっては慎重論が出る可能性もある。
 ゆとり教育の見直しについて、この日記者会見した第1分科会の白石真澄主査は、再生会議として「基礎学力をつけるには授業時間が足りないのではないか、という方向性は一致している」と述べた。素案には、1日7時間授業や夏休みの短縮などで授業時間を増やすことや、主要教科の授業を重点的に増やすことなどが検討事項として挙げられた。また、各学校が授業時間を決められるよう学校の権限を強化することも提唱している。
 教員の評価については「校長や教委だけの目で行う現状を改め、保護者、学校評議員、児童・生徒などが参画した第三者評価を実施する」と明記。学校教育法を改正し、副校長や主幹という職を設けることで給与面などでメリハリをつけるとしている。教員免許に10年の有効期限を設け、30時間の講習を修了すれば更新できるとした今年7月の中央教育審議会の答申は不十分との認識を示し、「不適格教員を排除するためあらゆる制度を活用する」と強調。企業人などの社会人の大量登用も提言している。
 一方、教委の見直しについては、教育委員に保護者の代表を任命することを地方教育行政法に明記することや、教育長は教員経験者に偏らないようにすることなどを視野に入れる。教委や学校を評価する第三者機関の検討も求めている。
教育再生会議「心の成長」策提唱 「30人31脚」など(朝日新聞)
安倍首相直属の教育再生会議の「規範意識・家族・地域教育再生分科会」(第2分科会)は29日、来年1月に打ち出す第1次報告の素案をまとめた。「子どもの『心の成長』のために」と題し、「家族の日」を創設し、家族一緒に夕食を取ることや、協力・助け合いの重要性を実感してもらうため体育の時間に「30人31脚」を行うことなどを提唱している。
 家庭の日常生活や地域、学校での取り組みに、どこまで踏み込むことが許されるか、今後の焦点になりそうだ。
 素案は8項目。郷土の歴史や伝統を学ぶ「ふるさとの時間」を授業に採り入れることや、学校で朝10分間の「読書の時間」を必ず設けることを提案。「家族の日」には「両親が子どもに読み聞かせをしたり、子守歌を歌ったりする」ことなども勧める。地域清掃などのボランティア活動も必ず行う、としている。
 また、二人三脚を30人で行う「30人31脚」のほか、全国の小中学生が最高レベルの芸術を鑑賞する機会を与えること、いじめなどを題材とした演劇の鑑賞や演技を通じて「お互いの心の闇や過ち」を理解させることを提唱している。一方で、子どもに悪影響を与える番組を通報する窓口組織の新設も求めている。
 生徒が学校の規律を乱した場合に、学校や教員が「ぶれない対応」をするため、全国共通の「ガイドライン」を設けることも提唱。「児童に授業を受けさせないという処置は、懲戒の方法として許されない」とした1948年の法務庁長官の見解についても、「実態を踏まえた見直し」を検討例として挙げている。いじめをした側の生徒に対する「出席停止」処分の積極適用に道を開くことを視野に入れたものだ。ただ、29日に開いた教育再生会議の総会では賛否が割れ、いじめ問題の緊急提言には盛り込まれなかった経緯がある。
教育委員の選任見直し検討 参院特別委で伊吹文科相(東京新聞)
伊吹文明文部科学相は30日午後の参院教育基本法特別委員会の集中審議で、都道府県や市町村教育委員会の委員選任の在り方の見直しを検討するべきだとの認識を示した。
 文科相は「選考される(出身母体の)団体がやや固定化したり、ある程度社会的知名度がある方を選ぶ傾向がある。1人は教師で栄達を極めた人が必ず入る」と問題点を指摘。その上で「こういうやり方が(教委の)活性化のためにいいのか」と述べた。
 教育委員は原則5人で自治体の首長が議会の同意を得て任命している。
 いじめを受けた子どもや保護者からの相談電話について文科相は「(法務局の)人権擁護、教育委員会、警察の電話を24時間、必ず各県で動かせるようにしようと補正予算で要求している」と述べ、相談電話の24時間受け付け態勢を検討していることを明らかにした。
 公明党の風間昶、国民新党の亀井郁夫各氏への答弁。
奈良高専助教授が学生にセクハラ 停職3カ月(朝日新聞)
奈良県大和郡山市の奈良工業高専(冷水佐寿校長)は30日、女子学生に対するセクシュアル・ハラスメント(性的嫌がらせ)などをしたとして、男性助教授(38)を同日付で停職3カ月の懲戒処分にした、と発表した。
 同高専によると、助教授は昨年暮れごろから、研究室で複数の女子学生の背中や肩に繰り返し触れるなどした。また男女を問わず複数の学生に研究者になれる可能性を否定する暴言を浴びせるなど、パワーハラスメント(地位を利用した嫌がらせ)があったという。
 学校の調査に助教授は「指導のつもりだったが行き過ぎた。深く反省している」と話しているという。
「京都医療科学大」正式に認可 南丹・4年制移行で期待膨らむ (東京新聞)
文部科学省は京都医療技術短大(京都府南丹市園部町小山東町)が申請していた来年度からの4年制大学移行について30日、認可し、高橋隆学長に認可書を交付した。大学名は「京都医療科学大」となり、医療科学部に放射線技術学科(一学年80人)を設置する。4年制への移行が創立80周年で実現したことになり、同校はじめ、南丹市など自治体関係者らは、今後の教育の充実や地域活性化などに大きな期待を寄せている。
 同短大は、島津製作所(京都市中京区)が1927年に設立した国内初の診療放射線技師養成機関の「島津レントゲン技術講習所」が前身。その後、京都放射線技術専門学校などと名称を変え、89年に3年制の短大に昇格。現在は学生240人が在籍している。
 4年制化は、IT(情報技術)の活用など高度化する医療現場のニーズに対応した人材を育成するのが狙いで、同短大は4月に設置認可を文科省に申請。大学設置・学校法人審議会が27日、同大の新設などを認めるよう伊吹文明文科相に答申していた。
 一方、同短大では、4年制化に対応するため、昨年12月から現校舎南側に建設を進めてきた図書館や研究室を備えた新校舎(鉄筋5階建て、延べ約3400平方メートル)がほぼ完成した。最新臨床機器の導入を含む事業費は約10億円という。
 高橋隆学長は「大学化は長年の悲願。研究機能の充実や産学連携、住民向けの健康講座開設など大学にふさわしい取り組みを進めたい」とし、「将来は複数の学部や大学院設置なども検討したい」としている。
 また、南丹市の佐々木稔納市長は「新たな4年制大学の誕生は市の誇りで市としても大学との連携を強め、ともに活性化を図る施策を推進したい」と話している。

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