坂 村 真  民  の  世  界

よ う こ そ タ ン ポ ポ 堂 ヘ(最終更新2004.1.24)

   詩国発刊のことば

 「詩国」という詩誌を発刊したらどうかという声を天啓のようにきいたのは、

三月二十八日の午前六時五十分ごろであった。私はあの朝のことをいまも

はっきり思い出すことかできる。でも四月が過ぎ、五月が過ぎ、六月の半ば

を越しても実現の運びにいたらなかった。それが六月二十四日の夜、

二十六日の夜、二十七日の朝と三回、森信三先生にお会いし、一大教示をい

ただいてやっと腹がすわった。先生から徹底的にわたしにつきまとう観念の衣を

剥ぎとっていただいたからである。

 「詩国」はこうした大恩こたえる、わたしの最後の仕事となるであろう。

今後この詩誌を通して所縁を結ばせていただき、共々に生きて行くことができたら、

真実にして幸福なる世界の建設を念願するわたしの何よりのよろこびである。

   ( 詩国創刊号(昭和37年7月13日発行)の「 発 刊 の こ と ば 」 )

 

1.詩 国 2 月 ( 最 終 )号 2. タ ン ポ ポ 堂 か ら 
3.朴庵(ほうあん)例会・終了のお知らせ 4.坂村真民全著作一覧 
5.詩国バックナンバー 6.タンポポ堂ライブラリー(近代文化功労者賞授賞式・祝う会)
7.作成者からのご挨拶 8.坂村真民関連HPリンク集
9.メッセージボード  

     あなたは  人目の来訪者です。 


坂村真民さんの略歴

明治42年1月6日  熊本県に生まれる。8歳の時に、父親

の急逝によりどん底の生活に落ちる。5人兄弟の長男とし

て母親を助け、幾多の困難と立ち向かう。昭和6年 神宮皇

学館(現皇學館大學)を卒業。25歳の時、朝鮮にて教職につ

き、36歳全州師範学校勤務中に終戦を迎える。昭和21年

から愛媛県で高校の国語教師を勤め、65歳で退職、以後詩

作に専念する。始めは短歌を志し、昭和12年『与謝野寛

評伝』を著している。四国に移住後,一遍上人の信仰に随

順して仏教精神を基調とした詩の創作に転じる。昭和37年、

月刊詩誌「詩国」を創刊、以後毎月、一回も休むことなく発

刊し1200部を無償で配布している。また詩の愛好者によっ

て建てられる真民詩碑は日本全国47都道府県に分布し、

その数は現在,海外の20基と合わせると約657基となる。

主な著書は、4.「坂村真民全著作一覧」に載せてます。

(熊本県近代文化功労者賞受賞式にて(15.11.5撮影)

                                                                


1.詩 国  2 月 号 第 四 十 三 巻 2 月 号
             
                                     
 祝  祭

 万里一条鉄
 遂に願いは
 成就し
 五百号に
 なった
 すべては
 宇宙心霊の
 おかげである
 鳥よ
 飛べ
 花よ
 咲け
 祝祭しよう
 念の成果を
 念の偉大を

  

  

 カレンダー

西暦二千四年
平成十六年
中歳カレンダーが終わり
年が明けると
西暦二千五年
酉歳カレンダーになる
それを楽しみに
今年はしっかり
生きてゆこう
生きることが
わたしの信仰だ


 『致知』二月号

チチ
チチと
鳥が鳴き
ハハ
ハハと
花が咲く
『致知』二月号を
坂村真民特集号
としてくださり
家族の写真まで
載せていただき
やっと親孝行ができた
思いがする
父よ
母よ
わたしを
この世に
あらしめ
守りくださる
ありがたさ
老いて
Lみじみと思う
親の恩


 祈  り

申歳(さるどし)の今年を
しっかり生きて
来年の酉歳(とりどし)を
喜び迎えようと
わたしは
わたしなりの
祈りをした


 妻  に

詩を作るため
妻にどんなに
苦労をかけたか
何一つ不平も不満も言わず
連れ添うてきた妻に
すまなかった
すまなかったと
頸をさげよう
『詩国』五百号は
自分の力で続いたのでなく
いちばん身近な妻の
苦労を忘れてはならぬ


 川はわたしの分身

海へ
海へと
流れゆく

川が夢見る心を
わたしは知るゆえ
川のほとりに
住んできた
幼い頃の
菊池川
若い頃の
五十鈴川
老いての
重信川
川は
わたしの
分身だ

  

 日本民族の使命

わたしは
みめいこんとんの刻に
祈っているが
それは宇宙心霊というものを
信じているからである
地球ができてから
戦争は絶えることなく
続いているが
わたしが願うのは
一人でも多くの人が
この宇宙心霊の
実存を信じ
人間が人間を殺す戦いが
なくなることであリ
その使命達成のために
日本民族のあることを
知らせることである
大和(だいわ)の祈りをしよう
母なる神の居ます
国に生まれて


  鳥 た ち

鳥たちは
わたしの願いを
知っているので
何かあると
飛んでくるのだ
来年は酉歳(とりどし)
それまでしっかリと
生きるのだ


 重信川の土手に立ち

重信川の土手に立ち
平成十六年の初光を
吸飲しょうと
長い間待っていた
雲が屯(たむ)ろし
望みはかなえられなかったけれど
川には驚くほど
水鳥たちが集まり
新しい年を祝していた
わたしはその鳥たちに向かって
喜びを述べ
平和の祈りをした
愛する川よ
愛する鳥たちよ
愛に満ちた地球であれ


  夢

ガラスに
鋳込(いこ)まれた
月の石を
見たことがあるが
科学が進歩すると
大人(おとな)の夢まで
打ち砕くような
世の中になる
わたしは
小さい石笛を
持っているが
これはカモメ貝が
石に穴を開け
いい音(ね)を出す
笛を作りだした
ものである
夢を持とう
大きな夢を
神さまさえ
びっくりするような夢を


 お大師さまの夢

淡路島の八浄寺に
母念第一号碑が
建立された
母は
お大師さまの
信仰者であっただけに
どんなにか
嬉しかったことだろう
とんびになつて
飛んできて
その喜びを
知らせてくれた
言霊(ことだま)の
大和(やまと)の民よ
母なる星
地球が
戦争のない
平和の世になるよう
大きな夢を
持とうではないか

                   後        記
                        

                1  『致知』特集号への感謝

 『致知』二月号を「一道を行く−坂村真民の世界」として、特集号としてくださった。

 これは社長藤尾秀昭さんの大英断である。『詩国』五百号念願成就への何よりの花束であった。

 『詩国』は、森信三先生に三回お会いし、やっと腹が決まり、一回も休むことなく刊行できた。その間、死ぬような

病気もしたが、発行し続けた。 藤尾さんは、わたしのために『詩人の諷声(さっせい)を聴く』という本を出してくだ

さった。わたしはこうした声に励まされて生き、詩を作ってきた。『詩国』五百号完遂(かんすい)は、わたし個人の

祈りだけで成就するものではない。

 『詩国』は、五百号で打ち切ることにした。もともとこれは、一遍上人の心を心として発刊した個人朕算(ふさん)誌

だったので、普通の詩誌ではないのである。

 『致知』の発展を祈りつつ。満九十五歳の誕生日に。

                  2  是枝律子さんの手紙

               律子さんは、マザーテレサと姉妹のような親しい方であった。

 真民先生

 マザーテレサの列福式に私も行ってまいりました。その時のメダルを届けて下さる方があってよかったですね。

 サンピエトル広場には、世界中からマザーをしのんで、祝している姿を見ました。三十四万人の人であったそうです。

エスキモーの北極地方から来たという人々の群れがあり、本当におどろき、あらためてマザーテレサの俸大さを

かみしめました。

 アッシジのフランシスコのメダルをお受け取り下さいませ。
 
 マザーテレサの修道院も、フランシスコの平和の祈りからはじまり、平和の祈りで一日が終わります。
 
 入り口にはいると平和の祈りがかかげられています。
  
 マザーは十二才の時、アソシジのフランシスコの伝記を読み、シスターの道をえらばれたと聞いています。平和の

祈りを現実に生きたマザーテレサでした。
 
 アツシジの町なみ、教会を歩いていると、マザーテレサと重なり、熱い思いでした。
 
 フランシスコが小鳥たちに説教すると、小鳥たちが静かになつたという場所に立ち、大きな絵をみあげていると、

真民先生と重なり、日本のフランシスコだと思いました。

 本当になぐさめられました。

 小さなしおりですが、お送りします。おすこやかに。
 
 感謝のうちに 是枝律子
 
    (わたしは、マザーテレサと律子さんとが、わたしの詩集を読んでいる写真を一枚持っています。

     なお、梓子さんは、テレサの生まれ故郷を訪ねています。)

                3  前 月 号 か ら

 一 位 「母念第一号碑」。 二 位  「人生二度なし」。三 位 「わせとおくて」。

 四 位 「甘酒」。 五 位 「一月六日」でした。

                4  『詩国』 五百号

 『詩国』五百号は、この二月号で完遂しました。読者の皆さんに衷心から感謝します。

来年は、酉歳(とりどし)なので、それを力にして生きていきたいと思います。

                5  お 知 ら せ

 毎月最初の日曜日、「朴庵例会」をやっていましたが、わたしの体−特に足−が弱ったので、一月十一日(日)

を最後にします。

                6   改名 『鳩寿』

 『詩国』は、『鳩寿』と改名し刊行します。

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