| 住所 | 横浜市 鶴見区 寺谷 1-6-17 |
| TEL | 045-572-1981 |
| FAX | 045-572-1670 |
| BZK02462@nifty.ne.jp |
ご 案 内
定期積金は古くて新しい商品です。
定期積金は易しいけど難しい商品です。
なにやら判じ物みたいで恐縮ですが、長い間やってきてつくづくそう思います。
定期積金という名前が法律用語として初めて使われたのは大正8年といいますから、実にほぼ100年前から現在に至るまで利用されている隠れたベストセラー商品ということができます。さらに、その原型を辿ると800年前の鎌倉時代に見ることができます。いかに日本人の貯蓄、あるいは相互扶助の金融手段として長い間利用されてきたかが分かります。そして、現在でも一番確実な貯蓄の方法は、月々コツコツ貯める月掛(定期積金)であることは間違いありません。
定期積金は信金・信組にとってとっつき易い商品です。なぜなら、古くからの馴染みがあるからです。しかし、この商品を経営に真に役立て業績に貢献させるには「思想・理論〜毎日の押さえまで」一貫性を要することから手間がかかり、続けるには辛抱を要します。
しかし、定積取引軒は成果が読める絶対的な安定マーケットであることは確かです。また信金・信組が地域の人々との間に、ぬくもりとうるおいのある絆を強めるのに最も適した商品でもあります。
定期積金によって多くの人々や中小企業の資産形成を人の手を通じて援助し、同時に信金・信組はこの商品によって足元を固めながら、確かな足取りで次の時代に進んでいくことができると考えています。詳しくは本文を参照していただければ幸いです。
平成24年 桜花の節に 福山 通
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当稿は次のような構成になっております。"Here we go!!" をクリックしてご興味に応じて開いていただければ幸いです。
第1章 定期積金の再考察 →→ Here we go !!
1 定期積金は現在と未来をつなぐ架け橋商品
2 定期積金は採算性ある商品
3定期積金の集金は最強のチャネル
4 定期積金は職員教育に最適の商品
第2章 定期積金その大きな効用 →→ Here we go !!
1 定期積金の財源は普遍に存在
2 定積軒があれば自分の努力である程度の成果を挙げることが可能
3 このチャネルがあれば商機は無限に広がる
4 顧客と心の通う人間関係づくり
5 定期積金を活用した生きた情報収集
6 定期積金で融資増強
第3章 定期積金の現状と課題 →→ Here we go !!
1 定期積金に対する高い業績依存度
2 定期積金は惰性活動が最大の敵
3 定期積金効率化の誤解
4 定積活動と融資の役割分担
第4章 定期積金の歩み →→ Here we go !!
〜 定期積金45年の歩み 〜
第5章 定期積金の改革ステップ →→ Here we go !!
1 定期積金に対する思想理論の確立
2 定期積金による戦闘体系の確立
3 定期積金でめざす攻撃目標の明示
4 定期積金をセールスする技術、訓練
5 定期積金の生産性確認
6 定期積金による営業活動マンネリ化の防止
7 営業行動目的の明確化
第6章 新営業管理体制(M.M.S.)の構築 →→ Here we go !!
(マーケティング・マネジメント・システム)
1 優れた営業管理システムの条件
2 M.M.S.の目的
3 M.M.S.簡略フローチャート
第7章 定期積金の社会貢献 →→ Here we go !!
1 定期積金の社会貢献史
2 国家への貢献(国民に対する貯蓄教育と実践)
3 地域社会への貢献(犯罪の防止)
4 家庭への貢献(幸福の実現)
5 中小企業への貢献(経営体質の強化)
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金融機関がこれから向かう未来はどうなるのだろうか? 顧客の数は増やしながらなおかつ人手は増やさないことが経営上要求される。すなわち、未来の金融取引のゴールは、人手をかけなくても大量のお客の押さえができるかどうかに行き着く。それにはお客の系列化が不可欠である。系列化とは入金、支払の決済機能を挟み込んで、お金の出し入れはウチの口座でしかできないという取引関係を築くことである。この地殻変動的な系列化の流れをさらに促進している要因が、
@貨幣の電子化 A人手不足
である。決済が現金から振込,振替、クレジットカード、電子マネーに急速に変化している。将来は決済手段の大部分が電子になるであろうし、最終的には“お財布ケータイ”のレベルを越えて、決済は携帯電話に集約されることも予想される。いずれにしても、電子貨幣の動線を自分のところに引いておかなくては、お金が還流して来なくなり、金融機関として成立できなくなる。さらに、15歳以下の人口が29年連続して減少、少子化が進んで将来は人手不足になることが確実であり、現在のような人海戦術が取れなくなるだろう。
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現在と次の時代の間には、例えて言えば大きな「谷」が口を開けていると思っていただきたい。過去の延長的方法ではこの谷に飲み込まれてしまう。次の時代は系列化の時代であることは前述したが、この方向に向けて都市銀行は大型合併をして態勢を整えてきた。都銀の合併目的は系列化であって、決してスケールメリットではない。また、地方銀行は100年前の誕生の時から、県と一体になって県民に働きかけ系列化を進めて来ている。 都銀のような大型合併もできず、県との連携もできない信金・信組がどのような手段で系列化を進めていけるのかを考えると方法はひとつ、定期積金取引を生かしてお客と人間関係を築き、情をからめながら決済機能を挟み込んでいく以外にない。このように考えると、新時代の定期積金が果たすべき以下の役割が明確になってくる。
(1)定期積金で現在のメシを食う(現在の業績を挙げる) (2)定期積金で将来のメシを食う(顧客の系列化・メーン化を進める)
の戦略が20年〜30年後に向けた長期計画の中に入っていなければ、実は時代の大きな流れには乗り遅れていることになる。
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一部で定期積金は非効率であると言われてきたが、何をもって非効率と言うのか? それは定積活動にかかる渉外係の労力、コストに対して、契約も残高も伸びないという定積取引のほんの小さな一面だけを見て判断しているにすぎない。まさに「木を見て森を見ず」の例え通りである。現実に預貸金の50%前後は定積取引軒で持たれているし、渉外係の成果の80%前後は定積軒に依存していることを考えれば、決して非効率とは言えない。積金の集金を廃止したところは押しなべて業績が落ちるのはその証左である。定積取引の背後には積金なくして得られなかった預金、融資、機能取引があることを改めて認識すべきである。契約高、残高レベルで発想している限り積金の本質は見えてこない。
これまでの経験では、定積集金軒1軒当りの預金残高は300万円〜400万円、多いところでは500万円近くある。融資や機能についても定積集金のない軒に比べるとセット率ははるかに高い。定積軒からの渉外1人当り年間預金獲得額は、ある程度しっかり攻めているところで2億円前後、融資実行額も似たような実績であるが、定積集金軒を持たずにこれだけの成果は挙げることは至難である。預金4項目、融資4項目の獲得額を記録し、その増額を図ることでさらに採算性を上げることができる。
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定積集金によって信金・信組は顧客との定期接触が担保され、顧客は集金による他人規制で資産形成をすることができる。集金するからこそ定期積金は双方にメリットを生む。積金の集金を行う場合と行わない場合を比較すると次のようになる。
<集金がある場合> <比較項目> <集金がない場合> 面談が義務化
定期的
月間800軒
訪問を待っている
情的関係(ぬくもり)
必ず再訪問
読める預金吸収
無目的@面談の必然性
A訪問の規則性
B訪問の絶対数
C顧客の期待度
D人間関係
Eセールス不成功先
F安定性
Gセールス意識面談が自由化
不定期
月間250軒
招かれざる客
理性的関係(冷たい)
疎遠
読めない一発契約
目的志向→拒絶→未訪問
定積集金を止めた金融機関が1〜2年後に復活させるのは上記の理由で集金のメリットが失われるからである。ローラーをかけても面談率は30%程度の今日、訪問すれば確実に会えるという定積集金は信金・信組にとって最も効率的な営業活動であり、銀行には決して真似のできない活動である。イザというときに頼りになるのは血の通った人間関係であり、顔の見える営業でお客の心を掴み、お客との間にホットラインを引くことが賢い戦い方である。
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定期積金は若者に対して職業人としての基礎教育を行うのに最適の商品である。
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渉外係に求められるのはお客とのうまい付き合い方をしっかり身につけることである。いくら知識があってもお客に好かれない渉外係は失格である。人は会った人の数ほど賢くなる。積金で多くの人と会うことでコミュニケーション能力を磨き、心を通わせる人付き合いの大切さと方法を学んでいく。積金の集金・開拓を行いながらお客に怒られたり、感謝されたり、時には褒められたりしながら、どうしたらお客に喜んでもらえるのか、若年層が人の心、世間の道理を学んでいくのに最適の商品である。
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業績が挙がらないときの究極の原因は動いていないことにある。定期積金の伸長は行動のバロメーターである。なぜなら、積金は動けば獲得できる商品だからである。ともすれば「知」が先行しがちな者が多い昨今、行動力の鍛錬いかんが業績を左右する。その意味で定期積金を使って、若いうちに開拓にたっぷりと汗を流させ、足腰を鍛錬しなければ何事も成り立たない。
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沢山のお客を訪問・折衝することで、営業活動の基礎を身につけることができる。とくに若年層が入門し易く、お客心理の洞察力、セールスの仕方を習得するのに定期積金は適している。人との接触を苦手とする若者が増えているが、集金があれば訪問も抵抗なく行える。集金もなくいきなり放り出されたら潰れてしまうだろう。対人恐怖症を徐々に矯正していくのにも定期積金は役立つ。積金を軸にした地域管理でしっかり業績を挙げた者でなければ、企業融資をやらせても決して成功しない。
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定期積金活動で約束をきちんと守る、地道に怠らずコツコツ集金する活動は、渉外係に堅実さ、忍耐力、正義、正直、始末などの徳をしつけることになる。
健全な若者、渉外係がぜひとも身につけなければならない徳である。積金の弱体化が不祥事の増加につながっていると考えるのはうがちすぎだろうか。
定期積金は渉外活動のマンネリ化を招き易く、残高は伸びなくても約定集金の忙しさは残るなどの弱点もあるが、信金・信組にとってそれをはるかに上回る次のような利点がある。
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資産形成ニーズは世の中の殆どの人にある。つまり、定期積金ニーズはいつの時代でも、大げさに言えば世界のどこにでもあるということである。月掛が名称を変えながらも800年続いてきたのがその証拠である。まして、定期積金は最もセールスし易い商品である。普通預金は機能がセットされていないと睡眠になり、定期預金は財源とタイミングが合わなければ取れない。その点定期積金は1万7千円さえあれば交渉次第で100万円契約が獲得でき、継続訪問が確保される。
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新人の渉外係でも定積軒を担当していれば先輩に負けない成果を挙げることも可能であり、そんな渉外係も少なからず存在する。キャンペーンで成績上位の者ほど担当定積軒が多いのも事実である。定積集金軒を持たずに同じ成果を挙げることは非常に難しい。
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今後、信金・信組が取り扱う商品は増えることはあっても減ることはないだろう。その時、人が直接顧客と接触するチャネルは最も強力なものである。典型的な店頭販売業種であるスーパーやコンビニが御用聞き・配達まで行うのがその証拠である。現実に投信も保険もこのチャネルあればこそ獲得できている。
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人間関係を深めるには接触内容の質を深めるか、接触頻度を上げるかによる。定期積金による訪問は確実に頻度を増やし、人間関係を築くことに役立つ。さらに信頼関係を深め、情報収集、取引深耕のチャンスを得ることができる。かつては金融機関が持っていた信頼が今は失われている。お客が金融機関に求めることはあくまで安全性と信頼性である。ディスクロージャー誌によってそれを得ようとするが、一般の人には理解が難しい。渉外係は定積集金を続けながらお客と喜怒哀楽を共にし、情の通った人間関係、信頼関係を築くことができる。
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データバンクの情報はインターネットや百科事典の情報と同じ類であり、この情報はどこの金融機関も同じものを取得している。本当に欲しいのは新鮮な生の情報であるが、これは訪問することでしか得ることができない。真の情報とは「情の報せ」であるから、それが自分の心に響き行動につながって初めて情報と呼ぶことができる。そして、積金による集金活動がその獲得を容易にしてくれる。特に立ち入った情報は親密にならなければなかなか入手できない。お客は定期的に訪問されることで心を許し、こちらの知りたい情報を発信してくれるのである。中小企業の信用判断は大部分を経営者の人物・人柄に頼るが、定積集金による継続的交流は判断をより確かなものにする。「彼を知り、己を知れば百戦して殆うからず」、世界を制した者はみんな情報収集能力に長けている。
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中小企業においては決算書が不正確なこともあって、数字では表せない情報が真実を語ることが多い。銀行がスコアリング融資を実施し表面的な情報に頼って惨敗に終わったのはその例であろう。情報はあくまでFace to Face、いやそれ以上にHand to Hand、Heart to Heartで得たものこそ、健全な融資推進の原動力になる。融資開拓で難しいのは事業所新規開拓の継続訪問だが、積金取引があれば通行手形を持っているのと同じで、臆することなく堂々と訪問できる。積金による人的接触を生かしたスピーディな融資情報のキャッチ、親身な相談、きめ細やかな対応が金利に勝る競争力になる。
ある経営者の体験談だが、融資をしている先が倒産寸前の状況になったそうである。オートバイを押さえたが、奥で子供が2人ベソをかいていたと言う。そのとき、奥さんが定期積金の通帳を持ち出してきて「これで何とかなりませんか?」と聞いた。中を見ると長い間一度の延滞も日にちのズレも全くなくきちんと掛け込みが行われていた。この奥さんならと融資に応じたそうだ。それから時を経て、その時の息子さんがあとを継ぎ、ある日融資の申し込みに来たそうだ。積金取引は融資情報の獲得のみならず、信用判断の有力な手段、お客との息の長い付き合いの元になる。
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定期積金の残高は、個々の金融機関によって異なるが平均的には総預金の5%前後に過ぎない。さらに、積金の残高は毎年減少しているにもかかわらず、渉外活動の大部分が投入されている。しかし、定期積金取引軒の預金残高、融資残高を合計すると総残の50%前後を占めるので、これをいい加減にすることはリスクがあまりに大きい。
また、渉外係の依存度を見ると、彼らの成果の80%は定期積金集金軒からである。定期積金の集金を廃止した金融機関が1〜2年後には集金を復活させるのは、それほど積金に対する業績依存度が現実に高いと言える。
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新規顧客を増やさないと成長できないのは言うまでもないが、平成に入って顧客数を減らしているところが多い。顧客の増えない金融機関に発展はない。このとき、信金・信組が新軒を増やすのに定期積金以上に適した商品はない。普通預金は機能をセットしないと睡眠になり、定期預金はお客に財源がないととれない。その点定期積金の財源は普遍にある。定期積金はカネをくれという商品ではなく、契約をくれという商品なので渉外係の折衝力いかんで契約が可能である。1万7千円あれば100万円の契約になり顧客接触が確保される。
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定期積金集金軒で1年間を通して深耕しているのは35%の軒にとどまっている。つまり、どんな商品を売るのも35%の決まった客に限られているのだ。それは統計データにはっきりと示されていて、夏冬のボーナス時定期キャンペーンの獲得は定積集金軒の35%しか獲得できてない。定振率35%、深耕定期も35%。 したがって、この35%の先には、定期は何口も、投信、保険などあらゆる商品が鈴なりにくっついているが、残りの65%はおざなりの取引、単純集金に終始している。定積集金軒の中で定期預金のない軒が10%〜20%あり、ひどいケースでは40%もの軒で定期預金がゼロというのもあった。融資のある軒は10%〜20%、メーン化できている軒も10%〜20%に過ぎない。これが記憶に頼った行動の結果であることは言うまでもない。
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残高はマイナス、人手がかかりコストは高いという定期積金取引の一面だけ見て、効率化が進められてきた。効率化とはインプットとアウトプットの関係で判断されるべきなのだが、単にインプットの削減だけで行われてきたきらいある。集金と勧誘の分離、自振化、店頭誘致、小口の切捨て、さらには渉外係の削減やエリア制など。しかし、これらの効率化で成功した例を知らない。問題は効率化によって、一番大事な人的に接触できるマーケットを自ら縮小してしまっていることだ。信金・信組が顧客接触なくしてどうやって銀行と戦っていけるか。地域密着とFace to Faceをスローガンに挙げながら、現実は逆に取引客を遠方に拡散させ、顧客数を半減させているのが実情である。
定期積金45年の歴史の中で定期積金に対していろいろな効率化が講じられてきたが、そのすべては失敗したと言えるだろう。そのいくつかの例を整理して見る。
定期積金効率化の誤解 (1)勧誘と集金の分離
(2)掛込金の自動振替
(3)店頭誘致
(4)契約の大型化
(5)金額による切捨て
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契約高・残高が伸びなくなって集金活動の合理化が行われるようになり、その方法としてベテラン渉外係は勧誘専門で、新人渉外係が集金をやる役割分担策がとられた。しかし、渉外係の実績の80%は、集金先で人間関係・信頼関係を築くことで挙げられてきたのに、集金廃止で顧客との親密な関係がなくなれば当然成果は挙がらなくなる。集金専門の人間は集金をいかに効率よく済ませるかが目的で深耕は行わない。
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このケースでは信金・信組は最も大事な顧客との定期接触の機会を失ってしまい、情が通わなくなる。また、人間の意志はそんなに強くないから、顧客の入金ルートを抑えておかないと掛込は続かない。さらに、集金を止めることで顧客は資産形成のチャンスを失ってしまう。自振にするのなら積金でなくとも、むしろ金利の高い積立定期の方が顧客にとって有利になる。
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これも顧客の意志が続かない。小口のお金を毎月何年にもわたって窓口に持っていくには相当強い意志が不可欠だが、普通の人間はそこまで強くない。顧客の意志を継続してもらうために集金と言う方法で規制を加えてきたのである。だから、積金が生まれた当初から掛込と表裏一体の関係で集金が原則となっていたことを忘れてはなるまい。
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定期積金の宿命として、残高が契約額に近づくほど残高は伸びなくなる。鮮度率で積金の若さが測られたが、率が高くなるほど残高は伸びなくなり、一定の限度を超えてしまうと残高はマイナスに転じる。契約額、残高のマイナスに加えて第2期黄金期末期にバブルが重なったため、積金が一気に営業の片隅に追いやられてしまった。
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現在は「小口の契約・掛込金は集金をするな」という考えが主流である。
例えば、1万円未満の集金はしないという切り捨て策である。そうなると、3千円掛けと1万円掛けでは、3千円掛けは集金しないことになる。しかし、例えば、3千円掛けの先が200万円のマイカーローンを利用した場合、どちらが金融機関にとってメリットが大きいかは言うまでもない。つまり、 積金の価値は契約額や掛金額では測れず、取引の生産性で見るのが正しいという結論に行き着く。それを当面は預金4項目・融資4項目の獲得額(預貸貢献額Four)で測ることにしている。
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平成に入り「これからは融資の時代だ、コンサルティング営業だ」と言って、組織をあげ渉外係にも事業性の融資推進を担当させてきた。プロパーのように条件を1先ごとに交渉する手間ヒマのかかる融資を、集金を持っている渉外係にやらせたら、間違いなく両方が中途半端になる。また20歳代の若い渉外係に経営者を相手に経営や財務で切り込んでいけるだけの能力はまだない。まして相手は自分の父親ぐらいの年齢である。その結果、つぎ込んだ渉外活動のコストと時間に比較して実績は挙がっていないのが現状であろう。さらにその代償として渉外係の最重要顧客である定積集金軒を激減させてしまった。
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融資商品はその性格によって2種類に分けられる。オーダーメイド型 とレディメイド型である。前者は1軒1軒と条件を交渉する個別対応型の融資商品で、後者は条件の変更は禁止、保全も商品の中に含まれている規格型商品である。性格が全然違うのだから、それぞれに担当を分担、商品開発も行わなくてはならない。前述したようにオーダーメイド型を渉外係に担当させることはロスが多い。したがって、融資推進に次の5つの路線を引いて、分担させることがもっとも現実的だと考える。
渉外係に中途半端にオーダーメイド融資を担当させるより、定積軒を中心にBCDの路線、つまり事業性融資の情報収集と個人ローンを徹底してやってもらうのがよいと考えている。
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信金・信組が定期積金に取り組み始めてから、かれこれ45年を経過したが、その間さまざまな変化を辿ってきたと同時に、
いくつもの教訓を残している。
その歩みを整理すると概略次のようになる。

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(行動に対する信念化)
思想なき行動は長続きせず、理論なき行動は右顧左眄する。中小金融機関が生きるには、職員のエネルギーを結集して困難を乗り越えることが要求されるが、そのために、定期積金の価値について再度、信念化することが不可欠である。特に、定期積金の社会貢献が重要になる。定期積金は斜陽化しつつある日本国家に対して、地域社会に対して、家庭に対して大きな貢献があることを認識して欲しい。定期積金の推進は社会貢献の使命感が最後の砦と言えよう。
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(口数土台の上に重層管理)
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集金してこそ積金の価値が発揮される。中小金融機関は集金によって顧客との定期接触が確保され、顧客は集金による他人規制でコツコツと資産を形成することができる。普通の人が小口のお金を毎月ため続けるには意志が続かない。
人の手を通じて資産形成を援助する使命があるからこそ、支店の中心戦力である渉外係が、たかだか2〜3万円のお金を雨の日も風の日も交通事故の危険をおかしながら集金する意味がある。その価値観を持たなければ、集金は雑用感覚でしか行われない。
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渉外係に定積集金とプロパー融資を掛け持ちでやらせている営業体制では、集金軒を目一杯持たせると手間ヒマのかかる相談型、課題解決型営業はできない。逆に、集金軒を減らすとマーケットが小さくなって成果が挙がらず、必ず両方が中途半端になってしまう。
そこで、どうしても役割分担が必要になる。渉外係は定積集金軒を目一杯持って生産性を挙げると同時に融資情報を収集する。その情報を受けて役席は既存先と新規先に対しての事業性融資開拓に責任を持つ。専担者は専門能力を身につけ、高度なサービスを行いながら新規先を専門に攻める。そして、最終的には担当先に決済機能を挟みこんで、次の時代の顧客に育て上げていく。
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(顧客のメーン化)
定期積金活動の最大の敵は”マンネリ化、惰性活動”と言っても過言ではない。では、なぜ惰性活動に陥るのだろうか。それは以下の過程を経ることによる。
なぜ、惰性活動になるのか
| 狭域地域密着×集金中心行動→ 記憶依存行動→ 狎れ・惰性→ 無目的行動→ 発汗行動→ 仕事をしている錯覚→ 能力停滞→ 感性・感覚の麻痺→ 困難回避行動→ 挑戦意欲喪失 |
渉外係は自然体でいれば必ずこのような行動パターンになる。その結果、
@定積集金軒数はほどよい軒数で伸びがストップし
Aその中で35% の軒にセールスが集中し、65%がおざなりの取引で終わる。
これを防ぐには、定積軒の取引記録に依拠して、月1回と毎日、立ち止まって攻撃先、攻撃商品を明確にするクセをつける。それには理論と仕組みが必要だが、これがなければ従来の惰性活動から脱することはできない。必要になる資料は、
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定積軒にフラッグ立て、全体でいくら伸ばしたかを確認する。
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きちんと各軒を攻めさせるために記録に基づいて攻撃先、攻撃商品を設定させる。毎月集金に行っていながら、定期預金がゼロの先が10%〜20%、100未満が40%もあっては集金する意味がない。
記録は機械の中にあるのだから、フォーマットを少し変更すればアウトプット可能だ。やらなければ忙しいという理由で流されてしまう。
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技術なきセールスは迷路に入り顧客に振り回される。訓練なき実践は逃避行動を生む。パーソナルセリング(人的販売)は1対1で行う格闘技と同じである。技を磨いて相手を上回らないと契約はとれない。戦争する兵隊にいくら室内で鉄砲の撃ち方を教えても、それだけでは実際に戦場に出したら撃てない。だから戦争のないときはひたすら訓練で鉄砲の撃ち方を条件反射になるまで体に刷り込むのだ。セールスもまったく同じで、基本技を身につけ応用技を磨き、お客の懐に入って反射的に発揮できて初めて契約がとれる。
しかし、近年この能力が劣化しているのだが、原因は渉外係が育ってきた環境にある。集団で遊ばず、学校が終われば塾に行き、家ではテレビ、ファミコンで遊ぶことが多くなり、対人折衝の機会が希薄になっているからである。セールス訓練をやらず業績不振を嘆いても、問題解決にはほど遠い。若い渉外係は知力も体力もある。彼らに実践力をつけるには訓練以外にないのだが、最近これが軽視されている。座学を教育のように思うのは考えが浅く、教育のゴールは躾にある。
定期積金は表裏一体の関係で訓練につぐ訓練で支えていかなければ成り立たない商品である。特に新規開拓で訓練しなければ実力がつかない。ローラーかけても面談率は30%程度で効果が少ないというが、実際にやってみて30%あればなんとかなる。これ以外にこれといった新規顧客を増やす手段がない現状では我慢してやりぬくしかない。顧客数を伸ばさない金融機関に発展はない。
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(預貸貢献額Four)
定期積金をやっても採算が合わなければやる価値がない。これまで定期積金はキッカケ商品だとも言われてきたが、では、果たしていくらの成果を生んでいるのかの記録はとられないまま意見だけが先行してきた。
必要なのは定期積金取引によって、いくらの預金、融資、機能が獲得できているのかを具体的事実として掴まなければ次のステップに進めない。
入金ルート→
売上金振込、給振、年金、家賃、etc
支払ルート→
仕入支払、公共料金、クレジットカード、etc
預貸金、機能などについての取引現況を記録にもとづいて把握したら、攻撃商品、攻撃対象を明確に設定し、当月と毎日の訪問計画に組み込む時間を設ける。現状はこの攻撃対象、攻撃商品の設定から訪問日の設定、そして結果チェックまでのプロセス管理が不十分なため、単純集金に終わることが多い。その証拠が定期預金のセット率やメーン化率の低さである。また、渉外係の行動管理は言葉だけでなく、あくまで資料の現物で裏づけをとれる仕組みを作っておかないと、彼らの行動が野放しになってしまう。行動を渉外係任せにしたら、必ず35%病になる。
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(三基準による自動管理)
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渉外係の持つ定積集金軒数のゴールを設定し、300軒(理想は400軒)は持たせるべきだと考えている。ゴールがないから都合のよい軒数で止まってしまう。渉外係はこのゴールを目指して積金軒の増強に取り組み、そして深耕する。到達したら定期的に取引採算性によって軒をフルイにかける。300軒を欠けたら新規開拓で補充する。
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定積集金軒を増やしていけば不採算先が出てくるのはやむを得ない。その時、
300軒ゴールの設定→深耕開拓・メーン化→不採算先の整理→新規開拓
このサイクルを回しながら次の時代へ進む。このサイクルを踏まなければ定期積金路線が尻抜けになる。
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(1日の記憶依存行動のために)
狭域高密度×集金中心活動では、外に出たら記録に依存する行動はできない。記憶依存行動の方が効率的だからである。やめさせられないとなると、朝の出足がポイントになる。今日誰に対して何をやるか、攻撃目標を現物資料によって明確にさせる管理者の指導が成果を決める。これが行われているようでそうでもない。今日の目標も発表しているが、形式的になっていることが多い。
脱記憶依存を柱として、「安定化×確定化×恒常化×サイクル化×成長性」をキーワードに、定期積金の路線を引けば必ず成果は挙がる。飯能信用金庫さんのような立派な先例もある。路線を引かなければただ動くだけで終わり、効率化や積金の単価レベルの発想しか出てこなくなる。路線を引いたら続けることが重要である。続ければ新しい発見があり、智恵工夫が湧いてくるし、続けるには気持ちの持続が要る。気持ちの持続のためには定期積金の理論構成をして仕事の整理をしなければならない。大事なことは「穴は深く掘る」ことだ。そうすれば直径は自ずと広がる。
定期積金を使って、現実に立っているところから地に足を着けて次の時代に進むには、以上述べた方法しかないと思うのが30年間の結論だが、いかがだろうか。
(マーケティング・マネジメント・システム)
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多くの営業管理システムには思想がなくせ、セミナーや研修で得たことの寄せ集めで作られていることが多い。優れた営業管理システムには最低次の条件が不可欠だ。
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フローが不明瞭であれば行動が情緒的、惰性的になる。拠りどころとなる行動パターンないため、突発的に動いたり、気分で動くことが多くなる。その結果、限られた先に訪問が集中し、35%病の原因となる。
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原因と結果の因果関係が分析できなければ、反省できない。反省できなければ、進歩がない。
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結果が出たときはあとの祭り。プロセスの指導ができれば、結果が出る前に修正が可能になり、自ずと成果もついてくる。
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現場の動きは記憶依存行動が効率的であるため、変えられない。したがってそれを前提としたシステムでないと成果を挙げられない。
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営業活動のレベルを決めるひとつのモノサシは、管理する将来時間の長さである。情報や予約を取るのに1ヶ月先を見ているのと、6ヶ月先を見ているのとでは成果は大きく異なる。一般産業では当り前の先行受注が金融機関は弱い。なぜなら、当期までの資産があるから情報にそれほど鋭敏でなくともやっていけるからだ。だから、先行受注の躾ができれば間違いなく現在より成果は大きくなる。それには情報管理の理論と道具が必要である。最低3ヶ月先までの情報・予約をとる能力を備えたい。現実は1ヶ月の実績のうち、情報・予約の在庫で取れるのは20%程度である。
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記憶依存行動は攻める先を偏らせてしまう。刺激のあった方、頼み易い先へ訪問が集中してしまい、その結果が35%病を生んでいる。それを防ぐには攻撃対象、攻撃商品、攻撃日を合致させた計画づくりが必要である。日常活動のなかで月1回は立ち止まって方向修正をするクセをつけなくてはならない。情報を収集して記録し、訪問計画に落として意図的意識的に攻撃する習慣を植え付けることである。
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A.L.M.的残高管理では増加額は単なる引き算で考えられる。例えば、先月の末残が128億で、今月末が130億だったとすると、増加は2億ととらえる。しかし、このやり方では何が原因で2億増加したのかが不明である。M.M.S.では同じ2億を算出するのに、入金23億、出金が21億と把握する。そうすると入金が多かったのか、出金が少なかったのか、その内容は、などのプロセスが解る。そこにいろいろな対策が出てくるし、現場の緊張感を高めることができる。
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定期積金は100年の歴史の中で紆余曲折してきたが、その価値を決める最終的なモノサシはそれが社会のそして人々の役に立つかである。結論から言えば、日本という国づくりに対して、地域や家庭に対して計り知れない貢献をしていると断言できる。その点から、もう一度定期積金を見直していきたい。職員の積金に対する価値観を確立することが、みんなのエネルギーを結集することにつながり、困難を乗り越えていく力の源になる。
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積金の原型は800年前の鎌倉時代に誕生している。仏教の伝来によって現世の扶助、施しが来世に無尽につながるという教義が広まった。みんなで掛金を出し合い最も困っている人を助けることを目的とした無尽・頼母子講が誕生し、定期積金の原型となった。
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江戸時代全般を通じて、町村の共同行事の資金準備や、相互扶助的な資金づくりの手段として、日掛や月掛が庶民の間で行われてきた。江戸の末期に二宮尊徳が出で、五常講の考えをベースに庶民のための相互扶助的金融システムを作った。これは分度・推譲という報徳思想を背景に資金を出し合い、困っている人に貸しつける制度である。その後弟子たちの活躍もあって全国に普及していった。
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それまでの無尽・頼母子講を母体として、無尽会社や組合が設立され、資金拠出のため日掛や月掛が使われた。無尽会社はその後相互銀行(現在の第二地銀)になり、組合は信用金庫、信用組合、JAになって今日に続いている。また、明治32年には不動貯蓄銀行の牧野元次郎の発案による「ニコニコ貯金」という月掛も加わって、一気に月掛形式による貯蓄方法が普及した。このように長い歴史を持つ定期積金は、まことに農耕民族としての日本人の人生観や生活観と深く結びついた商品と言える。
ちなみに、法的に定期積金という用語が初めて使われたのは、大正5年の貯蓄銀行条例改正と、昭和18年の市街地信用組合法施行の時である。
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戦後わずか50年の間に世界が瞠目する日本は奇跡的な経済成長を遂げた。その要因は@高い教育水準、A勤勉な労働精神、B高い貯蓄率である。中でも高い貯蓄率は日本に2つの大きな効果をもたらしたと考えられる。一つは国民の貯蓄が産業の育成に回され、驚異的な経済成長に役立ったこと。もう一つは、日本人の貯蓄は定期積金を中心とした月掛によって形成されたが、それは国民に対する貯蓄教育を伴っていたことである。つまり、集金活動により国民に対して無言の貯蓄教育を行ってきたと言える。
毎月の集金はお客の衝動的消費を抑制し、先憂後楽的、腹八分目主義的な生活態度を教育してきたのである。コツコツ貯蓄を続けることは国民に堅実、質実、忍耐、持続、思慮、始末という日本人が古くから持っていた美質を継承させることでもあった。
しかし、昨今の日本をみると、多重債務者の増加、凶悪犯罪の増加、家庭の崩壊、貯蓄率の低下など日本人の美質が薄れ、亡国の兆しが顕著になっている。全国10万人の渉外係が1人400軒の定積集金を行えば日本のほぼ全世帯をカバーでき、貯蓄教育によって国の衰退に歯止めを掛ける一助となる。ぜひ多くの金融機関、渉外係は社会貢献の使命感を持って、一人でも多くの人々に定期積金を広めて欲しいことを切に願っている。
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浪費ぐせ、借金ぐせ、過度なギャンブルは生活の破綻を招き、犯罪に走るきっかけとなる。集金による他人規制で毎月積み立てを続けさせるサポートは、お客の心に忍耐力、自己規制力を醸成することにつながる。それは即、犯罪防止効果を生む。また、積金を続けるには定住が条件で、定住は責任ある行動が要求される。住所不定者は無責任な行動や犯罪に走る。したがって積金の利用者が多い地域は犯罪が少ない。
金融機関の職員による不祥事があとを断たないが、原因は職員の心の荒廃が大きな要因であろう。その点で積金は職員の健全な心を養う大切な教育商品だとも言える。
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家庭への貢献も二つの側面がある。一つは経済的側面で、家庭が崩壊する原因は経済の破綻によって起こる。リストラによる失職、思いがけない病気、災害、家族の浪費、ギャンブルなどが家庭不和や離婚をもたらし崩壊を招くことが多い。「人生一寸先は闇だ」と言われるように、いつ何時どんな苦境困難に見舞われるかは神のみしか知らない。乗り越えるのには家族の努力や結束が必要なのはもちろんだが、お金が強力な支えになるのは間違いない。それには日ごろの貯えが要る。貯えによって苦しい時をしのぎ、再起を果たすことができる。
また、子供のため、家庭の将来設計のため倹約し貯蓄をすることは、家族の絆を固め、そこには家族の和合、助け合いの心、家族愛が育つ。
社会人となった子供が毎月入れる生活費を、親が子供の結婚資金に積立に回すところには親子の情愛がある。
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中小企業の大きな破綻原因に経営者の心の緩み、放漫経営がある。経営は「人」に尽きる。企業の成長期には昼夜を分かたず一心不乱に働いた経営者も、経営が順調にいきだすと謙虚さを失い、驕りが出て危険になる。防ぐには経済を引き締めることが一番だ。経営にケチなトップの企業ほど業績が良いのはそのことによる。個人的にケチなのは救いがたいが。積金で自己資金を貯え、自己資本比率を高める努力、積金を続けることで信用の蓄積を図ることは、中小企業にとって絶対欠かしてはならないことである。
定期積金にはこれまで述べたように、人間愛、相互扶助、豊かな社会づくりの精神がある。仕事を通して社会に貢献する使命を信念化し困難を克服した喜びは何にも変えがたい。そうでなければ、定期積金の推進は無味乾燥、集金活動は雑用でしかなくなる。
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