訪問日:2005/09/25
美しい塔を持つ神社があると聞いて、はるばる篠山までやってきました。それ以外の知識はまるでなし。大きな神社なのか、小さな神社なのか、なーんにもわかりません。
JRの柏原駅からてくてく歩いていくと、やがて背後に深い緑の杜を従えた小さな鳥居が見えてきました。きりっとした威厳のある佇まいが、堂々としてカッコいい。うん、とってもいいエントランスだ。
“きっと好きになる”。僕には、ピンときました。
境内はさほど広いというわけではなくて、むしろ狭い方だと思うのですが、それでもスケールの大きさを感じるのは、大層立派な本殿とその後ろに華麗な三重塔が建っているからです。
本殿は、大変見応えのある建物でした。印象としては、スマートな現代っ子というよりも、重厚なオヤジですね。さしたる装飾もなく、色彩もなく、派手なところはまるでありませんが、ずっしりと重々しい屋根が風格を醸しだしています。先ほどの鳥居もそうだったのですが、なにか“建物のプライド”のようなものがこの本殿には感じられるんですよ。
まさに、ニッポンのオヤジらしい揺るぎない存在感。柏原八幡神社の大黒柱を名乗るに相応しい見事な本殿でした。
今、本殿をオヤジに例えたんですけど、そうなると後ろに控える三重塔は、ちょっと派手好きの娘さんということになるでしょうか。いや、ちょっとどころではない。かなりの派手好きです。全身真っ赤で目立つことこの上なし。こりゃあ、頑固オヤジの本殿からしてみれば、何か一言言わずにはいられないかもしれませんよ。
けど、地にしっかりと足をつけた重量級の本殿と、眩いばかりの紅光を放つ三重塔はなかなかに名コンビです。娘に手を出すやつは許さないとばかりに、三重塔の真ん前でどっしりと身構える本殿。とっても、頼もしい。
なんだか、楽しくなってきました。
さて、三重塔。全身を彩る深紅がとても印象的です。なにしろ、地味な色彩の建物ばかりが並ぶ境内の中にあっては、この華麗な塔はかなりの異彩を放っています。決して飛びっきりの美しさを持つというわけではないのだけれど、ぱぁーっと気持ちを明るくしてくれる爽やかな陽気が感じられます。
柏原八幡神社の三重塔は、境内の一等高台に立ってみんなを明るく照らすミニ太陽。見ていると、それだけで沸々と元気が湧いてくるような気がします。がんばって早起きして会いに来た甲斐がありました。