訪問日:2005/08/27
子供の頃、アニメの一休さんをよく見ていたもんです。何回も何回もテレビで再放送してたもんなぁ。
おかげで、僕の中で一休さんと言えば、くりくりの目をしたかわいらしい男の子のイメージがついてしまいました。
けど。
このお寺にいらっしゃる一休さんの木像は、なんだかシブいおじいちゃんなんですよ。しわくちゃの、ちょっと気難しそうなおじいちゃん。
今回は、そんなおじいちゃんの一休さんが穏やかに見守る閑静なお寺のお話です。
ささやかな境内だなと思っていたら、突然目の前にどーんと現れる大きな庫裏。“うわぁ”。思わず声が出そうになります。
閑静な境内に、雄大な曲線を描く屋根。バックには雲ひとつない青空。ちょっと富士山みたいだなぁ、なんて思ったりもします。なにしろ気持ちがスカッとするような、スケールの大きな風景なのです。
中にある二つの庭も見応えのある美しいものだけれども、この庫裏を外からのんびりと眺めているだけでも僕は大満足です。
方丈の南庭は、きらきらと輝く明るい白砂がとても印象的です。
奇を衒わない、シンプルな造り。アニメの一休さんもとんちを利かせるとき、座禅を組んで心を無にしてポク、ポク、ポクなんてやってたでしょ? 無なんですよ、きっと。シンプルにすれば、実はそこにたくさんのものが見えてくる。なんだか、この南庭はそんなことを言っているような気がします。
それにしても、広々としててとっても気持ちがいいんですよ。
この庭を眺めていると、ちょうど部活が終わって自販機で買った清涼飲料水を一気飲みする時のような、とっても爽快な気持ちになれるんですよ。美しいというよりも、元気をたくさんくれる、そんな庭です。
方丈の裏に回ると、そこには立派な石組みの北庭が登場します。
南庭をくつろいで眺めてたら、先に方丈の裏に回った団体のおばちゃんたちが“まぁ〜見事ね〜”なんてはしゃいでるのが聞こえてきました。そう、北庭って見事なんですよ。
細長いスペースに流れるような石の配置が、きれいなんですよ。石がするするするーと川を流れていってるみたい。一言で言うと優美。もう一言加えるなら流麗。スタイリッシュな庭です。しなやかな動きがあります。
一休寺の二つの庭。僕は、これだけで一日が潰せそうです。